JPH08227192A - 紙づまりからの復旧を改良した複写装置および複写方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数ページ原稿の複写では、紙づまりから復
旧することが困難であった。 【解決手段】 生産ジョブとして複写される１セットの
書類用紙を走査するための走査装置１４を設ける。走査
装置は、第１のモードにおいて走査される書類用紙を支
持するためのプラテンを具備する。第１のモードでは、
書類用紙がオペレータによってプラテン上に手で配置さ
れる。第２のモード、すなわち、自動送りモードでは、
書類用紙を走査する走査装置に書類用紙を自動的かつ連
続的に送るための自動書類ハンドラ１６が提供される。
オペレータ制御パネル２４は、フィーダにおける紙づま
りの除去に応じてオペレータにより選択される選択事項
を示す表示を含んでいる。表示は、紙づまりを起こした
書類用紙を走査するための第１のモード、すなわち、プ
ラテンモードを選択する選択事項を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、概して、静電画
像式（electrostatographic）複写機のような複写装置
およびそれを使用する方法に関し、さらに詳細には、ペ
ージ順を揃えた複数セットの複写物を製造するための複
写装置および複写方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】米国特許公報４０７６４０８号に示され
ているように、ソータを用いることなくページ順を揃え
た複写物を生産するために適した方法で個々の書類用紙
を次々にあるいは連続して供給する書類フィーダを有す
る簡便な複写機を提供することは、従来からよく知られ
ている。そのような装置において、１セットの個別の用
紙よりなる原稿は、複写のために光学式露光装置に次々
と供給されるように自動的に循環させられる。

【０００３】さらに最近では、米国特許公報４９４９１
９０号に記載されているような電子式にページ順を揃え
る複写機を使用することにより複写が改良されている。
そのような電子式複写機においては、画像データは、原
稿上の光学式画像情報が電子式ビデオデータあるいは画
像データの流れに変換されるように、電子式スキャナを
用いた原稿書類用紙の走査によって「読みとり」が行わ
れる。そのビデオデータは、多数ページバッファメモリ
内に格納される。複写ジョブとして複数セットの多数ペ
ージの書類が生産されるときには、各ページのために格
納されたビデオデータは、複製物セットがソータを使用
することなく自動的にページ順を揃えられるように、適
正なページ順でプリンタに繰り返し送られる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のような形式の装
置における問題点は、複数用紙の書類セットからなる原
稿のうちの１枚の送りにおいて紙づまりが発生する可能
性があることである。周知の複写機では紙づまりを検出
するためのセンサが設けられているとともに、紙づまり
が検出されたときには、紙づまりが除去されるまで、そ
れ以上の用紙の送りが停止される。典型的には、紙づま
りが除去されたことの検出に応じて、オペレータは表示
によって、走査されていない原稿を元の順序でフィーダ
に配置し、複写作業を続行するためにスタートあるいは
複写開始ボタンを押すように指示される。さらに、作業
を取り消しその取り消された作業を行うために複写機内
にプログラムされた機能をリセットするためにストップ
／リセットボタンを押させるメッセージも与えられる。

【０００５】上記問題点は、さらに、原稿が送り装置に
よりあるいはフィーダにおける紙づまり位置からオペレ
ータが用紙を除去した結果、用紙にしわが寄せられてし
まうという問題点と合成される。このしわ寄せられた原
稿を走査を行うためにその元の位置に配置することは、
この原稿をさらに送る試みを失敗させることになる。

【０００６】したがって、この発明の目的は、上記問題
点を解決し、紙づまり状態からの復旧において生産性を
改善した複写機を提供することにある。明細書を読むこ
とにより明らかになるこの発明の上述した主題および他
の主題は、請求項１および請求項６に記載された複写機
および複写方法により実現される。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下に示すこの発明の好ましい実
施の形態では、添付図面が参照される。図１は、この発
明の好ましい実施形態に係る複写機のブロック図であ
る。図２は、自動書類フィーダおよび従来技術において
周知の露光装置を示す概要図である。図３は、図１の複
写装置部分をさらに詳細に示す概要図である。図４は、
図１に図示されたジョブ画像バッファをさらに詳細に示
す概要図である。図５は、この発明に係る方法および装
置の好適な具体例に従う図１の複写機の操作のためのフ
ローチャートである。図６は、この発明において、紙づ
まりが除去された状態から復旧するために使用される画
面表示を示している。図７は、紙づまりが除去された状
態からの復旧において、ガラスあるいはプラテン上にあ
る書類の複写による走査が選択された画面表示を示して
いる。

【０００８】好ましい実施の形態が静電画像式複写機を
参照してここに記述されるけれども、この発明は、原稿
を送るための自動的な手段を有する白黒およびカラー複
写機のいずれの形態においても使用されることができ
る。ここでは、特に、この発明に係る装置の一部を構成
しあるいは直接的に協動する要素について記述してい
る。詳細に示されておらずあるいは記述されていない要
素については、当業者に周知の種々の形態を採ることが
できるものとされる。

【０００９】図１によれば、そして、米国特許公報５１
０９２５２号を参照して、複写機１０は、マーキング装
置１２と書類スキャナ組立体１４とを具備している。ス
キャナ組立体１４は、例えば、多数枚の書類原稿を格納
するためのホッパと、書類用紙を連続的にスキャナシス
テムを通してホッパあるいは第２のホッパに戻すように
書類用紙にストリーム送りをかけるための送りローラあ
るいはベルトとを有する再循環書類フィーダあるいは他
のフィーダのような自動書類フィーダ（ＡＤＦ）あるい
はハンドラ１６を具備している。原稿書類用紙の画像か
ら反射された焦光は、各原稿書類用紙上の光学的情報の
画像を該原稿書類用紙の対応する画素領域における画像
密度を表す値を有する電気的な信号に変換するためのフ
ォトトランスデューサ（フォトダイオードあるいは荷電
結合素子）の直線配列のようなイメージャ（imager）あ
るいはスキャナ装置１８を通して掃引される。

【００１０】原稿書類用紙の走査がイメージャ１８およ
び画素領域の列に垂直な方向に進行すると、書類画像を
横切る画素領域の列に対応する各画素領域の画像密度を
表す値を有する電気的信号の列を提供するために、トラ
ンスデューサからの出力信号が対応するシフトレジスタ
（図示略）に繰り返し印加されかつ連続的に移動させら
れる。

【００１１】スキャナ組立体１４は、オペレータが機能
を入力し複写機からのメッセージを受けるためのボタン
あるいは入力領域を含むオペレータ制御パネル２４を具
備する一体型データ入力装置を有する制御ロジックパッ
ケージ２２をも具備している。あるいは、設定指示は、
取り外し可能な記憶媒体を介して、または、遠隔データ
入力装置２７から供給される信号を通して受けることと
してもよい。電子式スキャナの一例は、米国特許公報４
８２２０２１号あるいは４８８４０９７号に記載されて
いる。

【００１２】図２によれば、電子式スキャナおよび自動
書類ハンドラあるいは従来より周知でこの発明の装置に
も含まれるフィーダは、露光放射源８０と楕円反射器９
０と平面反射器１００とを有する照明ヘッド１７０を具
備している。この照明ヘッド１７０は、一対の可動ミラ
ー１１０、対物レンズ１１２および例えば、ＣＣＤ１１
３のような個別にアドレス可能な光電式画像センサと協
動する。対物レンズ１１２およびＣＣＤ１１３が静止し
ている一方、照明ヘッドおよび一対の可動ミラーは図２
に示される実線位置から破線位置に移動することができ
る。

【００１３】照明ヘッドは、図２に実線で示される位置
に配置されたときには、書類ハンドラによって露光位置
１１５に送られる移動書類の画像をＣＣＤ１１３上に投
影するように位置させられる。照明ヘッド１７０および
ミラー１１０は、図示しないプーリシステムによって、
書類あるいは手で露光プラテンあるいはガラス１１６上
に配置された他の物体の画像をＣＣＤ１１３上に走査す
るために移動可能とされる。書類は、入力トレーを有す
るフィーダ部分を揺動させあるいは持ち上げ、それによ
って書類をプラテン上への配置するためのアクセスを可
能とすることによって手で配置されることができる。

【００１４】書類ハンドラ１６は、多数枚（あるいは１
枚）の書類が下向きに配置される書類供給部あるいは入
力トレー１２０を具備する。オペレータによるスタート
ボタンＳの押下に応じて、書類用紙は、掻き取り分離装
置１２１により積み重ねられたものの底部から一度に１
枚ずつ送られる。入力トレー１２０は、分離過程におい
て重力の援助を得るために水平線に対して傾けられてい
る。

【００１５】積み重ねられたものから分離された書類は
一対の送りローラ１２２によって、位置決めガイドによ
り画定され位置決めローラ１２８を有する入力経路１２
３に沿って折り返しドラム１２４に送られる。折り返し
ドラム１２４は、図示しない適当な手段によって駆動さ
れるドラム駆動ローラ１２５，１２７により駆動され
る。書類は、該書類および折り返しドラム１２４の両方
を駆動するドラム駆動ローラ１２５，１２７の複合動作
によって露光位置１１５を横切って送られる。折り返し
ドラム１２４は、対物レンズ１１２の物面内に書類を確
実に位置づけるためにドラム駆動ローラ１２５，１２７
に対して緊密に保持される。

【００１６】書類の一面のみが走査されるべき場合に
は、図示しない分離器あるいは切換器が、書類を折り返
しドラム１２４から剥がすための上部位置に移動させら
れて、書類を片面出口ローラ１３１により片面出口トレ
ー１３２へ送ることができる。書類は、書類入力トレー
１２０に下向きに配置され、露光位置１１５を横切って
片面出口トレーに送られ、そして、新たな書類が片面出
口トレーの前記書類の上に送られるので、片面出口トレ
ーにおける書類の積み重ねは、書類入力トレー１２０に
おける場合と同様の順序および方向を以て終了する。

【００１７】ロジックパッケージは、制御ソフトウェア
とインタフェースソフトウェアと１以上のマイクロプロ
セッサを含むロジックハードウェアとを具備している。
設定指示はスキャナに入力され、その一方で、個別の走
査線を確認し、ページ情報およびマーキング装置制御の
みならずジョブの終了、進行のための情報を供給する同
期信号がジョブ制御通信リンク２８を介してマーキング
装置１２に送られる。

【００１８】マーキング装置は、インクジェット式、熱
式、写真式あるいは静電画像式のマーキング装置よりな
り、電気信号源が、電子式信号に応じた画像を印刷する
ためにライターを調整する。光伝導式記録媒体上に記録
するために光を画像データに変調するＬＥＤを使用した
電子写真式マーキング装置あるいはレーザライターのよ
うな電子写真式マーキング装置が好ましい。媒体上に変
調された静電画像は、例えば、米国特許公報４９４９１
９０号を参照すれば、検電式トナーを用いて展開され、
平坦な紙あるいはプラスチックシートのような記録物に
転写される。

【００１９】好適な具体例では、ＬＥＤプリントヘッド
のようなグレーレベルプリントヘッドが使用され、記録
されるべき各画素の密度を表す多数ビットデータ信号が
多数ビット画像データ信号に応じてグレーレベルの変化
した画素を記録するためにプリントヘッドに出力され
る。グレーレベルＬＥＤプリントヘッドの一例は、米国
特許公報５１２６７５９号に記載されている。

【００２０】あるいは、マーキング装置は、各書類にお
ける画像の光学的露光が書類用紙が露光装置に連続的に
送られるときに行われる静電画像式複製装置を具備する
ものでもよい。露光装置は、光伝導式部材に書類用紙の
画像をインクリメンタルに走査するか、または、書類用
紙の走査を全枠露光により行う。多数複写のページ順揃
えは、用紙が露光プラテン上に進行されあるいは配置さ
れたときに一の原稿書類用紙に対して複数回露光するこ
とによりソータにより行われる。

【００２１】図３は、制御ロジックパッケージ２２およ
びソフトキーを設けたＬＣＤ表示画面２５よりなるオペ
レータ制御パネル（ＯＣＰ）２４のさらに詳細なブロッ
ク図である。表示画面２５は、文字、画像およびソフト
キー選択を提供する。メッセージおよび画像は、以下に
説明する種々の形態の操作を通してオペレータを案内す
るために使用される。

【００２２】制御ロジックパッケージ（ＣＬＰ）２２
は、一時的データ格納メモリ３０と、中央処理装置３２
と、タイミング・サイクル制御装置３４と格納されたプ
ログラム制御３６とを具備している。データ入力および
出力は、プログラム制御下において順次行われる。入力
データは、イメージャ１８から画素ごとに８ビットのビ
デオデータ列の形態で受け入れられる。設定および制御
信号は、オペレータ制御パネル２４あるいは取り外し可
能な記憶媒体３７のどちらかから割り込み信号プロセッ
サ３８を通して受け入れられる。出力データは、処理電
子工学装置２０および画像データバス４０を通して用い
られ、制御信号は、制御通信リンク２８を介してマーキ
ング装置１２に適用される。

【００２３】図１に再度言及すると、マーキング装置１
２は、画像ビットデータ列をバス４０により、また、ジ
ョブ制御データを通信リンク２８により、両方とも多数
ページバッファメモリ５８内に格納するために受け入れ
る。ページバッファは、電子画像データをスキャナ１４
から受け取るとともに、ライター６２が必要とするまで
そのデータを格納する。格納媒体は、メモリ管理ユニッ
ト６０の制御下に配されるダイナミックＲＡＭであるこ
とが好ましい。

【００２４】マイクロコントローラ６４を含む制御手段
は、数学的および論理的動作、指示を行うためのみなら
ず、周辺機器（例えば、用紙供給コントローラ６６およ
びフィニッシャ、ステープラ、出口ホッパ等のための通
信用付属機器）の時間割付の制御をも機械制御通信リン
ク７０を通して行うように設けられている。出力トレー
の選択、綴じ込み、ソーティング、フィニッシング、メ
イルボックス（mailbox）、エンベロープレシーバ（env
elope receiver）を含む多くの出力機能がレシーバ用紙
のために利用できる。

【００２５】マイクロコントローラ６４には、アドレス
指定された画像位置を格納するためのＲＡＭと、テスト
パターン、プロセス制御用密度パッチパターン（densit
y patch patterns）、計算書書式等の種々の定形書式が
格納されたＲＯＭ７２が設けられている。

【００２６】図４を参照すれば、画像プロセッサ２０
は、イメージャ１８から画像データ列を受け取るデータ
コンプレッサを具備している。このデータコンプレッサ
は、圧縮されたデータ列が多数ページバッファメモリ５
８を通過させられる前に、冗長な情報をさらにコンパク
トな形態に符号化する適当なアルゴリズムを導入したハ
ードウェアであることが好ましい。このデータコンプレ
ッサは、データ列圧縮ドライバ６０およびデータのライ
ン全体の価値を保護するためのライン記憶装置６０ａを
具備している。

【００２７】データエキスパンダ６３は、データコンプ
レッサに付き物であって、データ展開プロセッサ６６お
よびライン記憶装置６７を具備している。このエキスパ
ンダは、多数ページバッファメモリ５８からの圧縮され
たデータ列を回復し、かつ、ライターインタフェース６
１のための元の形態に出力データを再構築する。ライタ
ーインタフェースは、そのラインが処理されたときにデ
ータエキスパンダから画像データのライン全体を受け取
るとともに、一対のライン記憶装置７２，７４と、プリ
ントヘッドあるいはライター６２にデータを送る前にデ
ータ列を配列し直すランダムロジックとを有している。

【００２８】ジョブ画像バッファあるいはＪＩＢとして
知られている多数ページバッファメモリ５８は、ページ
順を揃えるための画像の電子的な再循環を許容するよう
に各生産ジョブにおいて全ページの画像データを格納す
るために設けられている。これによって、機械式の書類
再循環ハンドラの必要性がなくなった。多数ページバッ
ファメモリの心臓部は、データプロセッサ２０によって
処理された画像データの格納のためのバッファ７６内の
ダイナミックＲＡＭ（ＤＲＡＭ）の大きな列である。バ
ッファメモリは、各ジョブが複数ページである種々の生
産ジョブのデータを同時に格納するのに十分である。

【００２９】コントローラ７８およびバッファドライバ
７５は、データコンプレッサ２０およびデータエキスパ
ンダ６４にマイクロプロセッサなしに直接ＤＲＡＭバッ
ファ７６にアクセスすることを許容する直接メモリアク
セスコントローラとして機能するとともに、メモリの読
み出し、書き込みおよびリフレッシュサイクル間を調停
するＤＲＡＭコントローラとして機能する。

【００３０】マイクロコントローラ６４は、多数ページ
バッファメモリの動作全体を監視するシステムマネージ
ャとして機能し、マーキング装置のロジックコントロー
ルユニット（ＬＣＵ）（図示略）との通信を操縦し、各
画像の開始および終了アドレスを確認する内部ポインタ
を格納し、スキャナ組立体１４からの転送を初期化し、
データ圧縮および展開処理を制御する。マイクロコント
ローラおよびＬＣＵは、所望の数のページ順を揃えた書
類セットを生産するために必要な頻度で格納された画像
データを適当な手順で印刷するように送る電子式ページ
順揃え手段を具備し、それによって複数の電子式にペー
ジ順を揃えた多数ページ書類セットが従来技術における
と同様に印刷されることができる。

【００３１】オペレータが、複写されるべき原稿となる
多数ページ書類セットを書類送りホッパに配置し、例え
ば、書類セットを複製する複写数や他の定型のパラメー
タのような複写ジョブのためのパラメータを設定した場
合には、制御ロジックパッケージ２２は以下に示される
ように動作するようにプログラムされる。ＯＣＰ上にお
ける「スタート」ボタンＳの押下に応じて、書類が自動
書類フィーダ（ＡＤＦ）に配置されているか否かの決定
がなされる。

【００３２】上述したように、ＡＤＦは、ホッパ内に格
納された書類が連続式に露光プラテンに循環させられた
後にホッパに戻されるような再循環書類フィーダ（ＲＤ
Ｆ）でもよい。イメージャ１８の一部である露光プラテ
ンあるいはガラスにおいて、用紙上の画像情報の密度を
表す電子式信号を生成するために用紙の送り動作の間
に、書類用紙は走査されあるいは読み取られる。ＡＤＦ
は、書類が連続して自動的にプラテンに送られ、その
後、元の場所とは異なる場所のスタックあるいはホッパ
に送られるフィーダであってもよい。

【００３３】いずれにしても、これがＡＤＦジョブであ
ることを示すために、書類が適当な周知のセンサによっ
て検出されると、画像情報を形成するための連続的な原
稿の走査がスキャナによって実施される。スキャナは、
自動書類認識（ＡＤＲ）判定のための予走査を記載した
米国特許公報４９２２３５０号に見られるように、ＡＤ
Ｒのための走査を含んでいてもよい。書類用紙がスキャ
ナにあるいはスキャナから連続的に送られると、この用
紙送り動作の間に送られた書類用紙の数が周知の手段に
よってカウントされる。

【００３４】表示画面２５上にも、要求された複写数の
印刷処理が開始されたことが表示される。この処理は、
入力データにエッジエンハンスメントあるいは圧縮を受
けさせる処理を含み、後者は、バッファ７６の記憶スペ
ースを効果的に使用するために実施される。

【００３５】周知のように、フィーダは、原稿書類用紙
をプラテン上に蓄えるためのホッパを有するハウジング
を具備している。ハウジングは、送り装置およびセンサ
をも有している。ハウジングは、ガラスの下に配されて
いる電子式スキャナ装置による走査のために、オペレー
タがガラス上に例えば下向きに書類用紙を配置するため
にガラスにアクセスできるように持ち上げることができ
る。もちろん、フィーダモード走査とガラスモード走査
のための別々のスキャナを具備する他の形式の走査装置
が採用されることとしてもよい。

【００３６】ここで、図５のフローチャートを参照し
て、ＡＤＦによって送られる多数ページ書類を含む生産
ジョブの間に、用紙経路内の１枚以上の用紙を検出する
ための１以上のセンサ１９によって紙づまりが検出され
たと仮定する。すると、紙づまりの検出に応じて、制御
パネルを通してＡＤＦ１６に追加の用紙のイメージャ１
８への送りを終わらせる信号を直ちに送る制御ロジック
パッケージ（ＣＬＰ）２２に、信号が供給される。これ
に代えて、センサがＡＤＦ１６に直接この信号を供給す
ることとしてもよい。

【００３７】紙づまりが発生したときには、制御ロジッ
クパッケージ（ＣＬＰ）２２は、用紙が入力トレー１２
０を離れ、剥離分離装置１２１（図２参照）を通してフ
ィーダに入ったか否かを判定する。何らかの用紙がフィ
ーダに入ったが、紙づまり発生前にその走査が完全に行
われなかった場合には、プラテンからの走査あるいはフ
ィーダを経由した走査のいずれかを用いて走査あるいは
再走査が行われなければならない。原稿が再走査される
前に、その原稿の最初に部分的に走査された画像はＪＩ
Ｂ５８から除去される必要がある。これは、リンク２８
を用いたマイクロコントローラ６４への制御メッセージ
を通して達成され、その後、マイクロコントローラ６４
は、ＪＩＢから部分的に走査入力された画像あるいは、
完全に走査したかどうかが不確かな画像を消去する。

【００３８】ＣＬＰ２２は、複写数、用紙サイズ、片面
あるいは両面等のジョブのプログラム開始時に設定され
たこの複写動作のためのジョブパラメータをも保持す
る。また、ジョブにおいてすでに走査された原稿の総数
や、ＡＤＦの書類用紙送り経路に沿って配置された種々
のセンサからの信号に応じて、フィーダ内に移動され完
全に走査されていない原稿番号も格納される。この番号
は図６に示されるように表示される。ＣＬＰ２２は、表
示画面２５を介して書類フィーダ内の紙づまりが除去さ
れるべきであるという指示メッセージをオペレータに与
え、そして、詰まった書類用紙の除去を補助するために
紙づまりの発生箇所についての図や、その他の指示を与
える。

【００３９】ＣＬＰに信号を伝送するセンサにより検出
された紙づまりを起こした書類用紙の除去に対応して、
ＣＬＰ２２は、図６に示されるように、表示画面２５上
にメッセージを表示させる。ここに提供されるような紙
づまり復旧の手順は、ニューヨーク州ロチェスターのイ
ーストマンコダック社製複写機コダック１５７０および
１５７５において使用されこの発明に係る複写機にも使
用されている「一時停止」あるいはジョブストリームプ
ログラミングモード内にプログラムされた割り込みモー
ドといくらか類似性を有している。そのような「一時停
止」モードでは、キーシートが、複写されるべき原稿書
類の積み重ね内の特殊な機能がプログラムされるべき特
定の書類用紙の前に配置される。この特殊な機能のため
の複写機の初期設定の間に、一時停止オプションが選択
される。ジョブストリームプログラミングモードにおけ
る書類用紙の送りにおいて、キーシートがＡＤＦ１６内
のセンサにより検出されたときには、フィーダは用紙送
りを停止し、それによって一時停止状態となり、ガラス
からの複写の選択のための選択事項を含む種々の複写オ
プションを示す画面表示が行われる。

【００４０】図６に示されるように、この発明による紙
づまりからの復旧のための画面表示は、フィーダあるい
はガラスを選択するための選択事項を提供する。簡単の
ために、１つのモードがデフォルトモードであると仮定
されると、そのデフォルトモードから変更するために選
択が要求される。プログラムは、表示されているよう
に、フィーダを省略時選択事項としている。

【００４１】ＯＣＰ上のソフトキー１７は、フィーダか
ら除去された紙づまりを起こした書類が送りに適してい
ない場合あるいはオペレータが詰まった用紙をＡＤＦに
配置することを望まない場合において、紙づまりを起こ
した１枚以上の書類用紙を走査するためにそのキー１７
を押すことにより、オペレータにガラスプラテンを選択
させることができる。詰まった原稿が書類用紙スタック
にその正しい順序で戻されて（デフォルトにより）フィ
ーダが選択される際には、スタートボタンがオペレータ
によって押下され、フィーダがジョブの残りの走査を再
開する。スタートボタンが押されると、フィーダ内の書
類の残りがスキャナに連続的に送られることによる複写
を以てジョブの残りがフィーダを用いて完了する。ジョ
ブが一度走査された後には、ページ順を揃えた複数の複
写物セットの複製が、原稿の走査を再び行うことなくジ
ョブ画像バッファ内に格納されている画像データを繰り
返し印刷することによって生成される。

【００４２】オペレータが、図６の画面表示がなされて
いる間にキー１７を押下することによって複写のための
プラテンあるいはガラスモードを選択する場合には、Ｃ
ＬＰ２２は、走査のためにプラテンあるいはガラス上に
配置されるべき書類用紙が現行ジョブにおける最後の書
類用紙である場合に、オペレータにソフトキー２１を使
用することを案内する図７の表示を生じさせる。

【００４３】もし、その書類用紙がそのジョブの最後の
書類用紙であり、ソフトキー２１を使用するように案内
された場合には、オペレータが書類入力トレー１２０を
支持しているハウジングを持ち上げることによってその
書類用紙をガラス上に配置し、その後にこのトレーをプ
ラテンを覆う位置に戻した後で、かつ、オペレータがス
タートボタンを押した後に、この書類用紙の走査が行わ
れる。複写は、上述したようにＪＩＢに格納されたデー
タから複製を作成することにより開始される。これに代
えて、複写は、最初の書類用紙がＪＩＢ内に格納された
後に開始することとしてもよい。図７に示されるよう
に、上述したソフトキー１７を使用してフィーダモード
に変更する選択事項も提供されている。

【００４４】紙づまりを起こした書類用紙が進行してい
るジョブの書類用紙セットの最後のものではない場合に
は、図５にフローＢで示すように、オペレータはその走
査されるべき書類用紙を次にガラス上に配置して、スタ
ートボタンを押すことができる。この書類用紙は、ガラ
ス上に配置されている間に走査され、表示画面上の表示
は、ガラス上から走査が行われているという表示を形成
する。それが走査された後には、ＣＬＰ２２は、再度、
図７の表示を形成する。その理由は、複数の書類用紙
が、フィーダ内において詰まって損傷し、もはやフィー
ダを通しての送りに適さない場合があるからである。

【００４５】一方、オペレータが次に続く書類がフィー
ダによる送りに適さないと考えることがあるので、複写
機は走査されるべく残されている後続の書類用紙のため
にガラスモードからの複写に容易に移行するための選択
事項を設けている。図５に示されているように、その後
の書類用紙は、フローＣのように、ジョブ内の書類用紙
の残りを走査するためにフィーダが選択されるかあるい
はジョブが完了するまで、個々にガラスから走査され
る。フィーダの選択は、図７の画面表示のように、ジョ
ブ内の次の各用紙について有効であり、ジョブ内の残り
の用紙のためにフィーダの作動が選択されるまで指示メ
ッセージとして供給される。

【００４６】したがって、この発明は、紙づまりに対応
して、ジョブストリームプログラム化された一時停止あ
るいは割り込みモードと同等のものを効果的に生成する
ことにより紙づまりからの復旧操作を改良するものであ
る。これによって、紙づまりからの復旧のための種々の
選択事項が容易な方法でオペレータに提供されることに
なる。

【００４７】この発明は、その好適な実施形態および図
示例を特別に参照して詳細に記述されているが、種々の
変形および調整が効果的であることは理解されるであろ
う。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の好ましい実施形態に係る複写機のブ
ロック図である。

【図２】自動書類フィーダおよび従来技術において周知
の露光装置を示す概要図である。

【図３】図１の複写装置部分をさらに詳細に示す概要図
である。

【図４】図１に図示されたジョブ画像バッファをさらに
詳細に示す概要図である。

【図５】この発明に係る方法および装置の好適な具体例
に従う図１の複写機の操作のためのフローチャートであ
る。

【図６】この発明において、紙づまりが除去された状態
から復旧するために使用される画面表示を示している。

【図７】紙づまりが除去された状態からの復旧において
書類がガラスあるいはプラテン上にあるときに、その書
類を複写することによって走査が選択された画面表示を
示している。

【符号の説明】

１２，６２ 記録手段 １４ 走査装置 １６ 送り手段 １８ 走査手段 ２４ オペレータ制御パネル ２５ 表示手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョージ・ランドル・ヴォルハウアー アメリカ合衆国・ニューヨーク・14607・ ロチェスター・リチャード・ストリート・ 185・アパートメント・２

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 生産ジョブとして複写される１セットの
   書類用紙を走査するための走査装置（１４）であって、
   オペレータによって書類用紙がプラテン上に手で配置さ
   れる第１のモードにおいて走査される書類用紙を支持す
   るプラテン（１１６）と、書類用紙が自動的に送られる
   第２のモードにおいて書類用紙を走査する走査手段（１
   ８）とを有する走査装置を具備する手段と、 第２のモードにおいて書類用紙を走査するために書類用
   紙を走査装置に自動的に連続して送る送り手段（１６）
   と、 前記書類用紙の画像を複写する記録手段（１２，６２）
   と、 前記送り手段内における書類用紙の紙づまり状態に応じ
   て信号を発生する手段（１９）と、 紙づまり状態の除去に応じてオペレータにより選択され
   る選択事項を表示する表示手段（２５）を具備するオペ
   レータ制御パネル（２４）と、 前記送り手段による書類用紙の送りを中断し、かつ、紙
   づまりの除去に応じて前記表示手段（２５）に紙づまり
   を起こした書類用紙の走査のために前記第１のモード選
   択用の選択事項の表示を可能とする前記信号に反応する
   制御手段（２２）と、 前記第１のモードにおける前記紙づまりを起こした書類
   用紙の走査のために走査装置を作動させ、かつ、生産ジ
   ョブとして前記用紙セットの複写物を生産するために前
   記記録手段を作動させる作動手段を具備することを特徴
   とする複写装置。
2. 【請求項２】 前記表示手段が、前記第２のモードを選
   択可能とする追加の選択事項を示す表示を提供すること
   を特徴とする請求項１記載の複写装置。
3. 【請求項３】 前記表示手段が、紙づまりを起こした書
   類用紙が書類用紙セットの内の最後の原稿であることを
   オペレータにより入力させる指示メッセージおよび入力
   手段を提供することを特徴とする請求項２記載の複写装
   置。
4. 【請求項４】 表示手段が、紙づまりを起こした用紙が
   書類用紙セットの内の最後の原稿であることを表示する
   ために提供されることを特徴とする請求項１記載の複写
   装置。
5. 【請求項５】 紙づまりが除去された状態の後に第１の
   モードにおける次の原稿書類用紙の走査の選択に応じ
   て、前記書類用紙セット内の前記次の原稿書類用紙に続
   く書類用紙を走査するために前記第１のモードを選択す
   る選択事項を表す表示を生成する手段を具備することを
   特徴とする請求項１または請求項２記載の複写装置。
6. 【請求項６】 生産ジョブとして複写されるべき書類用
   紙セットから書類用紙を走査する走査装置に書類用紙を
   自動的に連続して送り、 前記書類用紙上の画像の複写のために書類用紙を走査
   し、 送られた書類用紙の紙づまり状態に応じて信号を発生
   し、 前記信号に応じて書類用紙の送りを中断し、 紙づまり状態の除去に応じて、紙づまりを起こした書類
   用紙を走査装置に手で配置するためのモードを選択する
   選択事項を表す表示を表示し、 走査装置に手で配置された後に紙づまりを起こした書類
   用紙を走査し、 生産ジョブとして書類用紙セットを複写することを特徴
   とする書類の複写方法。
7. 【請求項７】 紙づまり状態から取り外された書類用紙
   の自動送りを選択することを可能とする追加の選択事項
   を表す表示が提供されることを特徴とする請求項６記載
   の複写方法。
8. 【請求項８】 紙づまりを起こした書類用紙が書類用紙
   セットの最後の原稿であることをオペレータが入力する
   ことを可能とする指示メッセージを表す表示を提供する
   ことを特徴とする請求項６または請求項７記載の複写方
   法。
9. 【請求項９】 紙づまりが除去された状態の後に、手で
   配置するモードにおける次の原稿書類用紙の走査の選択
   に応じて、前記セット内の前記次の原稿書類用紙に続く
   書類用紙を走査するために前記手で配置するモードを選
   択する選択事項を表す表示を生成することを特徴とする
   請求項６から請求項８のいずれかに記載の複写方法。