JPH0822666B2 - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

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JPH0822666B2
JPH0822666B2 JP3283329A JP28332991A JPH0822666B2 JP H0822666 B2 JPH0822666 B2 JP H0822666B2 JP 3283329 A JP3283329 A JP 3283329A JP 28332991 A JP28332991 A JP 28332991A JP H0822666 B2 JPH0822666 B2 JP H0822666B2
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control
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彰一 正木
公男 田村
輝良 若尾
則之 中島
謙 浅見
和憲 酒井
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NipponDenso Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は車両用のアンチスキッド
制御装置、特に路面とタイヤとの間の摩擦係数が低い低
μ状態を検出した場合には、その低μ状態に対応してブ
レーキ油圧の減圧終了レベルを設定するようにしたアン
チスキッド制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】車両用のアンチスキッド制御装置は、車
両制動時における車両の操舵性、走行安定性の確保及び
制動距離の短縮を図るべくブレーキ油圧の調整部材を駆
動し、ブレーキ油圧が車両走行状態に応じて自動的に少
なくとも増圧、減圧されるようにしている。 【0003】しかし車両の走行状態は多岐にわたり、路
面自体の性質(ドライコンクリートに代表される高μ
路、ウェットアスファルトに代表される中間μ路、氷路
に代表される低μ路)、タイヤの磨耗度、種類、天候に
よる路面の状態、等により路面とタイヤとの間の摩擦係
数μが様々であり、この様な車両の走行状態の如何に拘
りなくアンチスキッド制御が良好に行われることが望ま
れる。 【0004】そこで従来は、例えば特開昭56−790
42号公報においては、ドップラーレーダ或いは加速度
センサによって車両減速度を検出し、車輪の減速度が設
定加速度及び設定減速度に到達したタイミングにて、ブ
レーキ油圧の増圧、減圧を開始、終了させるとともに、
設定加速度及び設定減速度を車両減速度に応じて変更す
ることが記載されている。これにより、車両減速度が小
さくなるほど、すなわち走行路面の摩擦係数が小さくな
るほど、増圧開始タイミングは遅れ、増圧終了タイミン
グは早まり、増圧時間は短縮され、また減圧開始タイミ
ングは早まり、減圧終了タイミングは遅れて、減圧時間
は伸長される。 【0005】また、例えば特開昭56−160245号
公報においては、車輪速度が基準速度よりも小さくなっ
たときに、減圧終了レベルを負の基準加速度から、正の
基準加速度に変更することが記載されている。つまり、
上記公報では、車輪速度が基準速度よりも小さくなった
ときには、走行路面の摩擦係数が低μ状態になったとみ
なして、減圧終了レベルを正の基準加速度に変更するこ
とにより、減圧時間を長くしている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
56−79042号公報あるいは特開昭56−1602
45号公報に示されるアンチスキッド制御装置において
は、車輪と走行路面との摩擦係数が低μ状態であると判
断されたときにも、車輪加速度が所定の設定加速度に達
した時にブレーキ油圧の減圧を終了している。 【0007】ここで、例えば車輪と走行路面との摩擦係
数が極低μ状態である場合には、仮に車輪加速度が正の
値に達したとしても、車輪速度は回復途中にあるため、
その時点で減圧を終了してしまうと車輪速度の回復が不
十分となる可能性があり、車輪のスリップ率を適切に制
御できないという問題がある。 【0008】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、車輪と走行路面との摩擦係数が低μ状態であって
も、確実に車輪速度の落ち込みを回復させることを可能
とすることによって、車輪と走行路面との摩擦状態によ
らず、車輪のスリップ状態を適切に制御することができ
るアンチスキッド制御装置を提供することを目的とす
る。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるアンチスキッド制御装置は、図1に示
す如く、車輪速度に対応した信号を発生する車速センサ
(M1)と、該車速センサ(M1)からの信号に基づい
て車輪速度及び車輪加速度を演算し、車輪ロック防止の
ために該車輪速度及び車輪加速度に応じてブレーキ油圧
を減圧、増圧する制御信号を発生する制御手段(M2)
と、該制御手段(M2)からの制御信号を受けて、減圧
モード、増圧モードに調節され、ブレーキ油圧の減圧、
増圧を行う調節手段(M3)とを備え、前記制御手段
(M2)は前記車輪加速度が基準車輪加速度に達したこ
とを条件として、前記調節手段(M3)に減圧モード終
了制御信号を出力するアンチスキッド制御装置におい
て、前記車輪速度に基づいて車両の推定車体速度を演算
する推定車体速度演算手段(M4)と、車輪と走行路面
との摩擦係数が低い低μ状態を検出する検出手段(M
5)と、前記検出手段(M5)によって低μ状態が検出
されているときには、前記制御手段(M2)において、
前記車輪加速度が前記基準車輪加速度に達しても減圧モ
ード制御信号を継続して出力させ、その後に前記車輪速
度が前記推定車体速度に基づいて設定される基準車輪速
度に達したことを条件として前記減圧モード終了制御信
号を出力させる減圧モード終了変更手段(M6)とを備
えることを特徴とする。 【0010】 【作用】上記構成によれば、通常、車輪加速度が基準車
輪加速度に達したことを条件として、減圧モードを終了
させる。これにより、車輪速度の回復傾向が現れた時点
で減圧モードを終了させることができるので、車輪と走
行路面との摩擦係数が比較的高い状態における過減圧を
防止することができる。 【0011】一方、車輪と走行路面との摩擦係数が低い
低μ状態であることが検出された場合には、車輪加速度
が基準車輪加速度に達しても減圧モードを継続させ、そ
の後に車輪速度が推定車体速度に基づいて設定される基
準車輪車輪速度に達したことを条件として減圧モードを
終了させる。これにより、低μ状態において、車輪速度
の回復が緩やかである場合であっても、車輪速度を基準
車輪速度まで確実に回復させることができる。 【0012】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図2は後輪駆動の車両に装備されたアンチスキ
ッド制御装置の全体構成を概略的に表した系統図であ
る。 【0013】図において、1ないし4は車両の各車輪を
表しており、1は右前輪、2は左前輪、3は右後輪、4
は左後輪である。5ないし7はそれぞれ車輪速度を検出
するための電磁ピックアップ方式あるいは光電変換式の
車速センサであり、これらのうち、5は右前輪1付近に
取り付けられ、右前輪1の回転に応じて信号を発生する
右前輪車速センサ、6は左前輪2付近に取り付けられ、
左前輪2の回転に応じて信号を発生する左前輪車速セン
サ、7は駆動輪である右後輪3及び左後輪4に動力を伝
えるプロペラシャフト8に取り付けられ、右後輪3と左
後輪4の平均回転数に対応するプロペラシャフト8の回
転に応じて信号を発生する後輪車速センサである。9な
いし12はそれぞれ油圧ブレーキ装置であり、油圧ブレ
ーキ装置9は右前輪1に、油圧ブレーキ装置10は左前
輪2に、油圧ブレーキ装置11は右後輪3に、油圧ブレ
ーキ装置12は左後輪4にそれぞれ配設されている。1
3はブレーキペダル、14は該ブレーキペダル13の状
態に応じて制動時、非制動時を検出するためのストップ
スイッチ、15はブレーキペダル13が踏み込まれると
ブレーキ油圧を発生する油圧シリンダ、16はエンジン
回転に応じて油圧を発生する油圧ポンプを表す。17な
いし19は油圧シリンダ15および油圧ポンプ16から
の油圧を後述の電子制御回路26からの出力に応じて調
整し油圧ブレーキ装置9ないし12に送るアクチュエー
タであり、このうち17は右前輪1の油圧ブレーキ装置
9に対応する右前輪アクチュエータ、18は左前輪2の
油圧ブレーキ装置10に対応する左前輪アクチュエー
タ、19は後輪3、4の油圧ブレーキ装置11、12に
対応する後輪アクチュエータである。20ないし23は
アクチュエータ17ないし19から油圧ブレーキ装置9
ないし12へ調整後の油圧を導びくための油圧管路であ
り、このうち20は右前輪アクチュエータ17と右前輪
1の油圧ブレーキ装置9との間に設けられた油圧管路、
21は左前輪アクチュエータ18と左前輪2の油圧ブレ
ーキ装置10との間に設けられた油圧管路、22は後輪
アクチュエータ19と右後輪3の油圧ブレーキ装置11
との間に設けられた油圧管路、23は後輪アクチュエー
タ19と左後輪4の油圧ブレーキ装置12との間に設け
られた油圧管路を表す。24は電子制御回路26の出力
に応じてアクチュエータ17ないし19の電磁ソレノイ
ドと電力供給源との間の接続をスイッチングするメイン
リレー、25は電磁ソレノイド断線時あるいはストップ
スイッチ14断線時などアンチスキッド制御装置に故障
が発生した場合に電子制御回路26の出力に応じて運転
者にシステムに異常が発生した旨を通知するためのイン
ジケータランプを表す。26は電子制御回路であり、車
速センサ5ないし7、及びストップスイッチ14からの
信号を受け、アンチスキッド制御のための演算処理など
を行ない、アクチュエータ17ないし19、メインリレ
ー24及びインジケータランプ25を制御する出力を発
生するものを表す。 【0014】上記右前輪アクチュエータ17、左前輪ア
クチュエータ18、及び後輪アクチュエータ19は図3
に図示する如く、それぞれ、油圧ポンプ16からの油圧
を所定圧に調整するレギュレータ部27と、ブレーキ油
圧の増減方向を切り換えるための増/減制御用の電磁ソ
レノイドSOLM(図12〜図15参照)を含む制御弁
部28と、ブレーキ油圧の増減勾配を緩急2段階に切り
換えるための緩/急制御用の電磁ソレノイドSOLS
(図12〜図15参照)を含むブレーキ油圧調整部29
とが備えられており、各アクチュエータから出力された
油圧は各油圧管路を介して各油圧ブレーキ装置のブレー
キ・ホイール・シリンダに伝達され各車輪にブレーキを
かけることとなる。また、上記増/減制御用電磁ソレノ
イドSOLMは例えば通電時に油圧を減少し、緩/急制
御用電磁ソレノイドSOLSは例えば通電時に増減勾配
を急勾配にするようにされている。 【0015】上記電子制御回路26は図4に示す如き回
路構成となっており、図における30ないし32はそれ
ぞれ波形整形増幅回路であり、波形整形増幅回路30は
車速センサ5の信号をマイクロコンピュータ35による
処理に適したパルス信号とし、他の波形整形増幅回路3
1、32もそれぞれ同様なパルス信号とするよう構成さ
れている。33はストップスイッチ14に電気的に接続
されたバッファ回路、34はイグニッションスイッチ4
1オン時にマイクロコンピュータ35などに定電圧を供
給するための電源回路、35はCPU35a、ROM3
5b、RAM35c、I/O回路35dなどを備えたマ
イクロコンピュータを表す。36ないし40はそれぞれ
マイクロコンピュータ35からの制御信号に応じた出力
をする駆動回路であり、これらのうち36は右前輪アク
チュエータ17の電磁ソレノイドを駆動するための右前
輪アクチュエータ駆動回路、37は左前輪アクチュエー
タ18の電磁ソレノイドを駆動するための左前輪アクチ
ュエータ駆動回路、38は後輪アクチュエータ19の電
磁ソレノイドを駆動するための後輪アクチュエータ駆動
回路、39は常開接点24aをもつメインリレー24の
コイル24bに通電し常開接点24aをオンさせるため
のメインリレー駆動回路、40はインジケータランプ2
5を点灯させるためのインジケータランプ駆動回路を表
す。 【0016】次にこのように構成されたアンチスキッド
制御装置の処理および動作を説明する。イグニッション
スイッチ41がオンされると、電磁回路34による定電
圧がマイクロコンピュータ35などに印加され、マイク
ロコンピュータ35のCPU35aはROM35bに予
め設定されたプログラムに従って演算処理を実行開始す
る。 【0017】図5はこの演算処理のうち主たるものを表
した概略フローチャートであり、この処理においては、
まず処理開始時のみステップ101にて後続の処理のた
めの初期化処理、例えば後述する各種フラグのリセット
などを行う。 【0018】その後においては、ステップ107による
判定結果に応じて、ステップ102とステップ103と
ステップ104とステップ105とステップ106とス
テップ107とからなる一連の処理、あるいは、ステッ
プ102とステップ103とステップ104とステップ
105とステップ106とステップ107とステップ1
08とステップ109とからなる一連の処理がイグニッ
ションスイッチ41がオフされるまで繰り返し実行され
る。 【0019】これら一連の処理においては、ステップ1
02にて制御許可判定処理および制御開始判定処理を実
行する。即ち、後述する推定車体速度算出処理ステップ
104にて推定車体速度を算出する際、複数の推定車体
速度候補のうちの1候補となる車輪速度について選定変
更を指示するための許可フラグFact のセット・リセッ
ト処理を行うと共に、後述する走行路判別処理ステップ
103の処理内容変更指示、後述するタイマ割込ルーチ
ンにおけるアクチュエートパターン選択ステップ206
等の実行許否についての指示、および後述する基準速度
算出処理ステップ105にて演算すべき基準速度の選定
指示を行うための開始フラグFsta のセット・リセット
処理を行う。 【0020】次にステップ103にて、現在車両が走行
している道路の種類、路面状態などに基づく摩擦係数μ
および路面の凹凸状態を推定し、走行路がドライコンク
リートに代表されるような高μ路、ウェットアスファル
トのような中間μ路、もしくは氷路などに代表される低
μ路であるか、凹凸の度合が極めて緩やかないわゆる良
路、凹凸の度合がある程度激しいいわゆる悪路、もしく
は凹凸の度合が極めて激しくアンチスキッド制御にとっ
て支障を招き易いいわゆる極悪路(波状路を含む。)な
ど道路自体の性質を特定の条件に従って判別する走行路
判別処理を実行する。この判別処理の内容を概略的に述
べると、個々の車速センサ5、6、7からの信号を基に
演算された、対応する車輪速度VW データ(但し後輪の
車輪速度については右後輪3の実際の車輪速度と左後輪
4の実際の車輪速度との平均車輪速度に相当するもので
ある。)、車速加速度GW データ、ROM35b内に予
め格納された複数レベルの基準加速度データ、および基
準速度算出処理ステップ105にて算出された複数の基
準速度データを基に、個々の車輪毎に、車輪速度、車輪
加速度と、基準速度、基準加速度との各種組み合わせに
よる大小比較に対応する処理が行われると共に、この処
理結果に従ってインクリメント、デクリメントされるカ
ウンタの値と予め定めた設定値との大小比較が行われ、
この比較結果に基づいて最終的に走行状態判別が行われ
る。 【0021】次にステップ104にて推定車体速度算出
処理が実行される。この処理の概要を述べると、推定車
体速度データを作成するに当たって3つの候補速度、即
ち、演算された車輪速度と、実際の車両走行状態(制動
中を含む。)から取り得る走行加速度の上、下限値、前
回の推定車体速度算出処理により算出された推定車体速
度などに基づく2つの演算式のそれぞれにより算出され
た第1、第2の推定車体速度とからなる速度、のうち中
間値となるものを推定車体速度として決定する。この場
合、上記候補速度の1つである上記車輪速度は上記制御
許可、開始判定処理ステップ102にて上述した如き許
可フラグFact がリセット状態にある期間においては、
3つの車輪速度のうち中間値をとる車輪速度が候補とし
て選択され、一方、上記許可フラグFact がセット状態
にある期間においては最大値をとる車輪速度が候補とし
て選択される。 【0022】次にステップ105にて基準速度算出処理
が実行される。この処理内容の概要は、上記開始フラグ
Fsta がリセット状態からリセットに反転されるまでつ
まり減圧開始(制御開始ともいえる。)までの間におい
ては、制御開始判定基準速度を算出し、上記開始フラグ
Fsta セット後つまり制御開始後においては、路面ノイ
ズ、電気ノイズ等によるアクチュエータ17ないし19
の誤作動を防止するための路面ノイズ(車体振動)対策
基準速度、減圧を開始させるための1つの基準となる減
圧判定基準速度、中間μ路を判定するための基準となる
中間μ判定基準速度、および、低μ路を判定するための
基準となる低μ判定基準速度にそれぞれ対応するデータ
を少なくとも推定車体速度を含む所定の演算式より作成
する。なお、上記制御開始判定基準速度については、特
に悪路での緩ブレーキによりアクチュエータ17ないし
19の少なくとも1個が非所望な減圧を開始することを
未然に防止するために上記走行路判定処理ステップ10
3にて判別された道路自体の性質に応じて演算式中の被
減算数の値を可変としている。また上記路面ノイズ(車
体振動)対策基準速度および減圧判定基準速度について
も、それぞれ、対応する演算式中の被減算数の値が可変
とされ、道路の状態に応じて減圧速度基準を切り換える
ことにより過制御による減圧しすぎを防止できるような
されている。 【0023】次にステップ106にてシステム異常チェ
ックを実行する。この処理においては、ROM35b内
に予め格納されたシステム正常動作時のシステム要素の
動作状態に対応するデータと当該処理時に取り込まれた
上記システム要素の動作状態を表すデータとを比較検討
し、システム異常と判断した場合にはシステム動作状態
を示す異常フラグをセットし、一方異常なしと判断した
場合には異常フラグをリセット状態に維持もしくは反転
させるようにする。 【0024】次にステップ107にて上記異常フラグを
みてシステム異常か否かを判定する。異常フラグがセッ
トされていない旨判断された場合、即ち、システムが正
常に動作している場合には、上述した如き制御許可、開
始判定処理ステップ102に進む。一方異常フラグがセ
ットされている旨判断された場合、即ち、システムに異
常が発生し、もしくは異常動作中である場合には、ステ
ップ108およびステップ109が順次実行された上で
上記制御許可、開始判定処理ステップ102に進む。 【0025】ステップ108はシステムに異常が発生し
た旨を運転者に通知させアンチスキッド制御が有効でな
いことを確認できるようにするためのステップであり、
このステップ108においては、上記の如き判定ステッ
プ107実行によりシステム異常が発生した旨が最初に
判断されたときのみインジケータランプ点灯の為の制御
信号をインジケータランフ駆動回路40に出力する。こ
の制御信号を入力したインジケータランプ駆動回路40
はこの制御信号をラッチしてインジケータランプ25が
点灯しつづけるようにする。このステップ108におい
ては、上記の如き制御信号出力後、システムが正常動作
状態に自動復帰したような場合にはインジケータランプ
25を消灯させるための制御信号をインジケータランプ
駆動回路40に出力する処理を併せて実行するようにし
てもよい。 【0026】ステップ109はシステム異常動作時にフ
ェールセーフ処理を行うステップであり、このステップ
109においては、3個のアクチュエータ17、18、
19のそれぞれにおける増/減制御用電磁ソレノイドS
OLMおよび緩/急制御用電磁ソレノイドSOLSの当
該時点における各駆動状態の如何にかかわらず非アンチ
スキッド制御モード即ちブレーキペダル13の踏み込み
に応じたブレーキ油圧によって制動が行われる通常モー
ドにスイッチングすべく、メインリレー24のコイル2
4bに対する通電をカットするための制御信号を出力す
る処理が行われる。コイル24bが通電状態でなくなる
と、それまで開成されていた常開接点24aが通常の開
放状態にスイッチングされ、これによりアクチュエータ
17、18、19のそれぞれにおける電磁ソレノイドに
対する電源供給が遮断され、少なくともシステム異常が
解除されるまでの間は通常モードのもとで制動が行われ
る。このシステムフェールセーフ処理ステップ109に
おいては、更に安全性を向上させるために上記の如き電
源カットを行うと共に、各アクチュエータ駆動回路3
6、37、38に対して電磁ソレノイドをオフさせるた
めの制御信号を出力する処理を併せて実行するようにし
てもよい。 【0027】図6は図5にて上述した如き主たる演算処
理の実行途中に所定の周期で実行開始されるタイマ割込
ルーチンを概略的に表したフローチャートである。この
タイマ割込ルーチンにおいては、まずステップ201に
て各車輪毎の車輪速度を演算する処理が実行される。こ
の車輪速度演算ステップ201においては、現在の処理
実行の際での車速パルスのカウント値と前回の処理実行
の際での車速パルスのカウント値との差と、時間間隔
と、定数とを含む所定の演算式を演算すると共に、必要
に応じてフィルタ処理、即ち、連続した複数回の該演算
式演算により得られた車輪速度を平均化する処理が併せ
て行われる。おな上記車速パルスのカウントは後述する
車速割込ルーチンにて実行される。 【0028】次にステップ202にて各車輪毎の車輪加
速度を演算する処理が実行される。この車輪加速度演算
ステップ202においては、上記車輪速度演算ステップ
201の実行により算出された車輪速度と前回の車輪速
度演算ステップ201により算出された車輪速度との車
速差と、時間と、定数とを含む所定の演算式を演算する
と共に、必要に応じて上記の如きフィルタ処理が併せて
行われる。 【0029】次にステップ203にて、図5にて上述し
た許可フラグFact がセットされているか否かを判定
し、許可フラグFact がセットされていない場合、即ち
ストップスイッチ14がオンされていない等の場合に
は、ステップ204に進み、一方、許可フラグFact が
セットされている場合には、ステップ205ないしステ
ップ208からなるルートが順次実行される。 【0030】上記ステップ204においては、許可フラ
グFact のリセット後の最初の処理時に、全てのアクチ
ュエータ17、18、19を非作動状態に復帰させるべ
く、そのための制御信号をアクチュエータ駆動回路3
6、37、38のそれぞれに出力する処理が行われる。
この制御信号を入力したアクチュエータ駆動回路36、
37、38のそれぞれはこの制御信号に対応する状態を
保持し、対応するアクチュエータの電磁ソレノイドに対
する通電を停止し、ブレーキ油圧制御が通常モードで行
われるようにする。なお許可フラグFact リセット後の
第2回目以降の処理においては上記の如き出力処理は行
われなくてよい。この出力ステップ204を経た後は、
通常、処理中断中の図5の処理が引き続き実行されるよ
うになる。 【0031】一方、許可フラグFact セット時に実行さ
れるステップ205においては、上記車輪速度演算ステ
ップ201および上記車輪加速度演算ステップ202に
て算出された各車輪速度および各車輪加速度と、上記第
5図の基準速度算出処理ステップ105にて算出された
各種の基準速度および予め設定された各種の基準加速度
とを比較する処理が実行される。 【0032】次にステップ206にて、上記比較ステッ
プ205により得られた結果に基づいて増/減制御用電
磁ソレノイドSOLMおよび緩/急制御用電磁ソレノイ
ドSOLSのそれぞれについての駆動パターンを選択す
る処理が実行される。なお、各ソレノイドにそれぞれ対
応する各種駆動パターンはROM35b内に予め格納さ
れている。 【0033】次にステップ207にて、増圧モード、減
圧モードの連続時間を監視し、減圧モードが通常のアン
チスキッド制御からみてあり得ないと予測される時間以
上継続しているような場合には許可フラグFact がセッ
ト中であってもシステム異常と判断して、次のステップ
208において全てのアクチュエータ17、18、19
を強制的に非作動状態にさせるべく、上記アクチュエー
トパターン選択ステップ206にて選択された駆動パタ
ーンを変更する処理が実行される。 【0034】次にステップ208にて、最終的な駆動パ
ターンに対応する制御信号を、対応するアクチュエータ
駆動回路36、37、38に出力する処理が実行され
る。この制御信号を入力したアクチュエータ駆動回路3
6、37、38は、それぞれ、この制御信号に応じて、
対応するアクチュエータ17、18、19の駆動状態を
定める駆動出力を行う。この出力ステップ208を経た
後は、通常、処理中断中の図5の処理が引き続き実行さ
れるようになる。 【0035】図7は車速センサ5、6、7のそれぞれに
1対1に対応して実行される車速割込ルーチンであり、
この車速割込ルーチンは車速センサおよび波形整形増幅
回路を介して車速パルスがマイクロコンピュータ35に
入力されてくると、上述した図5の処理を中断して実行
開始される。この場合、2つ以上の車速パルスにより割
込指示が同時に発生する場合を考慮して3つの車速割込
ルーチンに対し予め優先順位を与えてあることは言うま
でもない。 【0036】この車速割込ルーチンにおいては、ステッ
プ301が実行され、車速パルスのカウントが行われ
る。なおこのカウント値は上述した如くタイマ割込ルー
チンにおける車輪速度演算ステップ201の実行の際用
いられる。 【0037】図8は本発明にかかわる検出手段の処理内
容を表したフローチャートであり、図5おける走行路判
別処理ステップ103の一部を表している。この処理に
おいては、まずステップ401にて制御開始フラグFst
a が「1」であるか否かが判定される。制御開始前にお
いてはFsta が「0」であることから、この判定結果が
「NO」となり、他に何ら処理することなく本ルーチン
を終了する。制御開始フラグFsta は、ストップSW1
4のOFF状態または、制御許可フラグFact が「0」
の時は、「0」であり、ストップSW14がONでかつ
車輪速度VW が制御開始判定速度基準Vssをよぎった
時(VW <Vss)「1」となる。 【0038】制御開始が指示されフラグFsta が「1」
になると、ステップ401の判定結果が「YES」に反
転され、次にステップ402にてμレベルを指示するス
テータスフラグSbが「0」であるか否か、換言すれば
走行状態が高μレベル即ち「H」レベルであるか否かが
判定される。走行状態が「H」レベルであるとすれはこ
のステップ402の判定結果が「YES」であることか
ら次にステップ403が実行され、このステップ403
にて車輪速度VW が「M」レベル判定用基準速度Vsm
より小さいか否かが判定される。VW がVsmよりも大
きい、即ち走行状態が「H」レベルであると判定されて
いる場合にはこのステップ403の判定結果が「NO」
であることから、他に何ら処理をすることなく本ルーチ
ンを抜け出る。 【0039】その後VW がVsmよりも小さくなるとこ
のステップ403の判定結果が「YES」に反転するこ
とから、次にステップ404に進み、ステップ404に
てステータスフラグSbが「+1」される、即ちSbの
値は「1」となり走行状態が「M」レベルに移行したこ
とを示すようになる。次にステップ405に進み、この
ステップ405にてVW が「L」レベル判定用基準速度
Vslより小さいか否かが判定される。この時点におい
てVW がVsl以上である場合にはこのステップ405
の判定結果が「NO」であることから、他に何ら処理す
ることなく本ルーチンを抜け出る。 【0040】一方、この時点においてVW がVslより
も小さい場合には次にステップ406に進みこのステッ
プ406にてSbが更に「+1」され、Sbの値は
「2」となる。即ちSbの値「2」により走行状態が
「L」レベルであることが示されるようになる。 【0041】走行状態が「H」レベルから「M」レベル
に移行した直後の本ルーチンの処理においては、ステッ
プ402の判定結果が「NO」となることから次にステ
ップ407が実行され、このステップ407にてSbが
「1」であるか否かが判定される。Sbは「1」である
ことから、このステップ407の判定結果は「YES」
であり、次にステップ408にてVW がVslより小さ
いか否かが判定される。この時点においてVW がVsl
以上であるとすればこの判定結果は「NO」となり次に
ステップ409に進み、ステップ409にて車輪加速度
GW が「H」レベル判定用基準加速度GH よりも大きい
か否かが判定される。この時点においてGW がGH 以下
であるとすればこのステップ409の判定結果が「N
O」となり本ルーチンを抜け出る。 【0042】その後VW がVslよりも小さくなると、
ステップ408の判定結果が「YES」に判定すること
から、ステップ406が実行され、このステップ406
にてSbが「+1」され、Sbの値は「2」に移行す
る。即ち走行状態が「M」レベルから「L」レベルに移
行したことが示されることになる。 【0043】また走行状態が「M」レベルであるときに
GW がGH よりも大きくなったとすればステップ409
の判定結果が「YES」に反転することからSbが「−
1」され、Sbの値は「0」になる。即ち走行状態が
「M」レベルから「H」レベルに移行したことが示され
るようになる。 【0044】走行状態が「L」レベルであると示されて
いるときの本ルーチンの処理は、ステップ402、40
7の判定結果が共に「NO」であることからステップ4
11が実行されこのステップ411にてSbが「2」で
あるか否か、換言すれば走行状態が「L」レベルである
か否かが判定される。上記の如く走行状態は「L」レベ
ルであることから、このステップ411の判定結果は
「YES」であり、次にステップ412にてVW が減圧
開始判定用基準速度Vshよりも大きいか否かが判定さ
れる。VW がVsh未満である場合にはこのステップ4
12の判定結果は「NO」であり本ルーチンう抜け出
る。その後VW がVshよりも大きくなるとこのステッ
プ412の判定結果が「YES」に反転し次にステップ
410が実行される。即ち走行状態が「L」レベルから
「M」レベルに移行したことが示されるようになる。 【0045】この様に検出手段においては、車輪速度V
W とμレベル判定用基準速度Vsh、Vsm、Vslと
の各種比較、及び車輪加速度GW とμレベル判定用基準
加速度GH との比較に基づいてμレベルを示すフラグS
bの値をインクリメント、デクリメントあるいは保持
し、走行状態が「H」レベルであるか、「M」レベルで
あるか、あるいは「L」レベルであるかが判断される。 【0046】図9は上述した如き検出手段による動作を
わかり易く説明するための波形図を示している。図9に
示す如く制御開始時において走行状態(μレベル)が
「H」レベルであると判定されているもとで、制御が開
始され、車輪速度VW が図示破線で示す如く減少してゆ
き「M」レベル判定用基準速度Vsmを時点taでよぎ
るようになるとμレベルは「M」レベルに移行したと判
断され、更にVW が減少して「L」レベル判定用基準速
度Vslを時点tbでよぎるようになるとμレベルは
「L」レベルに移行される。その後ブレーキゆるめによ
り車輪速度VW が増大してゆき時点tcにおいて減圧開
始判定用基準速度Vshをよぎるようになると今度はμ
レベルは「M」レベルに移行し、その後車輪加速度GW
が「H」レベル判定用基準加速度GH よりも大きくなる
とμレベルは「H」レベルに移行する。尚、図9におけ
る車輪速度VW 、車輪加速度GW のそれぞれの実線波形
は走行状態が「H」レベルに維持されている場合に対応
したものである。 【0047】図10は本発明にかかわるブレーキ油圧の
減圧終了基準レベルを設定する設定手段の一部の処理内
容を概略的に表したフローチャートであり、図5におけ
る基準速度算出処理ステップ105に対応している。 【0048】この処理においてはステップ501にて開
始フラグFsta が「1」であるか否かが判定される。制
御開始前においてはこの判定結果が「NO」であること
から次にステップ502にてストップSW14がONで
かつ、ステップ503である車輪速度(最小車輪速度V
wmin)が、制御開始判定基準速度Vssを一旦よぎった
かどうかが判定される。判定成立時にはFsta を「1」
にセットし、判定不成立時はステップ505にて制御開
始判定用基準速度Vssを次の式、即ち 【0049】 【数1】Vss=Ks×Vsb−ΔVs1 より算出する。ここでKsは定数であり、またVsbは
図5のステップ104にて算出された推定車体速度であ
り、ΔVs1 は路面の凹凸状態に応じて可変な値をとる
ものである。 【0050】その後開始フラグFsta が「0」から
「1」になるとステップ501の判定結果が、「YE
S」に反転することから、ステップ506、507、5
08、509が順次実行されるようになる。これらのス
テップのうちステップ506においてはノイズ対策用基
準速度Vsnが次の式、即ち 【0051】 【数2】Vsn=Kn×Vsb−ΔVn により算出され、ステップ507においては減圧開始基
準速度Vshが次の式、即ち 【0052】 【数3】Vsh=Kh×Vsb−ΔVh より算出され、ステップ508においては「M」レベル
判定用基準速度Vsmが次の式、即ち 【0053】 【数4】Vsm=Km×Vsb−ΔVm より算出され、ステップ509においては「L」レベル
判定用基準速度Vslが次の式、即ち 【0054】 【数5】Vsl=Kl×Vsb−ΔVl により算出される。 【0055】図11は減圧判定時に走行状態に応じて減
圧終了レベルを変更する処理を表したフローチャートを
示す。図11に示す如く、ステップ601にて増圧モー
ドであるかあるいは減圧モードであるかを判定し、増圧
モードである場合には他に何ら処理を行うことなく本ル
ーチンを抜け出る。減圧モードである場合には、次にス
テップ602にて走行状態が「H」レベルであるか否か
が判断され、「H」レベルである場合にはそのまま本ル
ーチンを抜け出る。一方「H」レベルでないと判断され
た場合には、ステップ603にて基準加速度G2 を次の
式、即ち 【0056】 【数6】G′2 =G2 +ΔG2 によりG′2 に切り換える。次にステップ604にて走
行状態が「M」レベルであるか否かを判定し、「M」レ
ベルである場合にはステップ605にて、緩減圧終了レ
ベルをG2 から上記の如きレベル切換後のG′2 に切り
換える。一方、ステップ604にて「M」レベルでな
い、すなわち「L」レベルと判定された場合には、ステ
ップ606にて急減圧終了レベルをG1 から上記の如き
レベル切換後のG′2 に切り換え、次にステップ607
にて緩減圧終了レベルをG2 から減圧開始判定用基準速
度Vshに切り換える。 【0057】このように減圧モード時においては、走行
状態に応じた減圧終了レベルが設定される。図12ない
し図14は本発明の主要な動作を説明するための説明図
であり、図12は走行状態が「H」レベルである場合に
おける車輪速度、車輪加速度等の波形図、図13は走行
状態が「M」レベルである場合における同様の図、図1
4は走行状態が「M」レベルにある間に一時的に「L」
レベルが判定される場合の同様の図を示している。 【0058】図12に示す如く、制御開始フラグFsta
が「1」となり制御が開始されると、車輪速度VW が減
圧開始基準速度Vshよりも小さいため、車輪加速度G
W が減圧開始基準加速度G1 以上となるまで急減圧が行
われる。この急減圧は、前述した増/減制御用電磁ソレ
ノイドSOLMと緩/急制御用電磁ソレノイドSOLS
とを同時に通電することによって実現される。車輪加速
度GW が減圧開始基準加速度G1 以上となると、さらに
車輪加速度GW が上昇し、減圧終了基準加速度G2 に達
するまで緩減圧が行われる。この緩減圧は、増/減制御
用電磁ソレノイドSOLMへの通電のみを行ない、かつ
緩/急制御用電磁ソレノイドSOLSへの通電を停止す
ることによって実現される。車両加速度GW が減圧終了
記し減加速度G2 に達した時点で緩減圧が終了し、車輪
加速度GW が急増圧基準加速度G 3 よりも大きくなるま
で、緩増圧が行われる。そして、車輪加速度GW が急増
圧基準加速度G3 よりも大きくなっている間は、急増圧
が行われる。その後、再び車輪加速度GW 及び車輪速度
VW が低下すると、まず車輪加速度GW が減圧開始基準
加速度G1 よりも小さくなった時点で緩減圧が開始さ
れ、さらに車輪速度VW が減圧開始基準速度Vshより
も小さくなった時に、急減圧が開始される。 【0059】ここで、走行状態が「H」レベルである時
に一時的に「M」レベルであることが判定されるとこの
「M」レベル判定期間において増/減制御用ソレノイド
SOLMのON状態からOFF状態への反転を指示す
る、即ち、減圧終了を指示するための基準加速度G2
ベルは所定の値だけ増加させる。従って「M」レベル判
定期間においては減圧期間が増大されゆるめ不足の発生
を防止することが可能となる。 【0060】また図13に示す如く走行状態が「M」レ
ベルであると判定されている期間においては、図12に
て上述した如き処理と同様に減圧終了基準加速度G2
連続して高レベル値とされることから走行状態が「H」
レベルにあるときに比べて減圧終了時点が伸長されゆる
め不足による車輪ロックの発生を未然に防止することが
可能となる。 【0061】また図14に示す如く走行状態が「L」レ
ベルであると判定されている期間においては、急減圧終
了レベルを減圧開始基準加速度G1 から、減圧終了基準
加速度G2 に所定の値だけ増加されたレベルに切り換え
るとともに、緩減圧終了レベルを減圧終了基準加速度G
2 から減圧判定用基準速度Vshに切り換える。このた
め、走行状態が「L」レベルであるときには、「M」レ
ベルであるときに比価して、さらに急減圧終了時点及び
緩減圧終了時点が伸長される。従って、走行状態が
「M」レベルであるときに比較して、さらに車輪ロック
が発生し易い「L」レベル時においても、車輪ロック発
生を充分に防止することが可能となる。 【0062】なお、本実施例において、走行状態に応じ
て決定される油圧パターンは図15に示す如きものであ
る。なお上述した実施例では、μレベルとして、「H」
レベル、「M」レベル、「L」レベルの3段階を判定し
かつこれに対応して減圧終了基準レベルを変更している
が、本発明はこれのみに限定されるものではなく、多数
のμレベルを判定し、この判定結果に対応して上記基準
レベルを切り変えるようにしてもよい。 【0063】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によるアン
チスキッド制御装置によれば、車輪と走行路面との摩擦
係数が比較的高い状態における過減圧を防止しつつ、低
μ状態においては、車輪速度を基準車輪速度まで確実に
回復させることができるので、車輪と走行路面との摩擦
状態によらず、車輪のスリップ状態を適切に制御するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の特徴を示すための構成図である。 【図2】本発明によるアンチスキッド制御装置の一実施
例の系統図である。 【図3】図2に示すアンチスキッド制御装置のアクチュ
エータの構成を概略的に表した構成図である。 【図4】電子制御回路のブロック構成及びその周辺回路
を表したブロック図である。 【図5】電子制御回路のメインルーチンを示すフローチ
ャートである。 【図6】電子制御回路のタイマ割込ルーチンを示すフロ
ーチャートである。 【図7】電子制御回路の車速割込ルーチンを示すフロー
チャートである。 【図8】車輪と走行路面との摩擦係数を判別する処理内
容を表したフローチャートである。 【図9】図8のフローチャートの動作を説明するための
タイムチャートである。 【図10】アンチスキッド制御及び摩擦係数の判別処理
のための基準速度を設定する処理内容を表したフローチ
ャートである。 【図11】減圧終了レベルの切換処理を示すフローチャ
ートである。 【図12】制御及び動作を概念的に説明するためのタイ
ムチャートである。 【図13】制御及び動作を概念的に説明するためのタイ
ムチャートである。 【図14】制御及び動作を概念的に説明するためのタイ
ムチャートである。 【図15】走行状態に応じた油圧パターンを表した図で
ある。 【符号の説明】 5 車速センサ 6 車速センサ 7 車速センサ 26 電子制御回路 17 右前輪アクチュエータ 18 左前輪アクチュエータ 19 後輪アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若尾 輝良 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 中島 則之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 浅見 謙 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 酒井 和憲 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−79042(JP,A) 特開 昭56−160245(JP,A) 実開 昭55−107470(JP,U)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】車輪速度に対応した信号を発生する
    車速センサと、該車速センサからの信号に基づいて車輪
    速度及び車輪加速度を演算し、車輪ロック防止のために
    該車輪速度及び車輪加速度に応じてブレーキ油圧を減
    圧、増圧する制御信号を発生する制御手段と、該制御手
    段からの制御信号を受けて、減圧モード、増圧モードに
    調節され、ブレーキ油圧の減圧、増圧を行う調節手段と
    を備え、前記制御手段は前記車輪加速度が基準車輪加速
    度に達したことを条件として、前記調節手段に減圧モー
    ド終了制御信号を出力するアンチスキッド制御装置にお
    いて、 前記車輪速度に基づいて車両の推定車体速度を演算する
    推定車体速度演算手段と、 車輪と走行路面との摩擦係数が低い低μ状態を検出する
    検出手段と、 前記検出手段によって低μ状態が検出されているときに
    は、前記制御手段において、前記車輪加速度が前記基準
    車輪加速度に達しても減圧モード制御信号を継続して出
    力させ、その後に前記車輪速度が前記推定車体速度に基
    づいて設定される基準車輪速度に達したことを条件とし
    て前記減圧モード終了制御信号を出力させる減圧モード
    終了変更手段とを備えることを特徴とするアンチスキッ
    ド制御装置。
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