JPH08226021A - コーマー機のトップコーム作動装置 - Google Patents

コーマー機のトップコーム作動装置

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Publication number
JPH08226021A
JPH08226021A JP5318295A JP5318295A JPH08226021A JP H08226021 A JPH08226021 A JP H08226021A JP 5318295 A JP5318295 A JP 5318295A JP 5318295 A JP5318295 A JP 5318295A JP H08226021 A JPH08226021 A JP H08226021A
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JP
Japan
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top comb
nipper
shaft
link
comb
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Application number
JP5318295A
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English (en)
Inventor
Mutsuhiko Katori
睦彦 香取
Ikuo Yasuda
育雄 安田
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HARA SHIYOKUKI SEISAKUSHO KK
Hara Shokki Seisakusho KK
Original Assignee
HARA SHIYOKUKI SEISAKUSHO KK
Hara Shokki Seisakusho KK
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】ピーシングを阻害することなくフリース内にト
ップコームをスムーズに侵入させられると共に、トップ
コーミングの作用を高め、しかも構造が簡単で高速運転
時における衝撃を少なくする。 【構成】ニッパーフレーム3の上方にトップコーム取付
レバー23を前後方向に沿って配設して、前端部にトッ
プコーム25を取付け、後端部と傾斜姿勢のリンク27
の上端部とを回動可能に連結し、その下端部と、ニッパ
ーシャフト6に固定されて、一体となって往復回動運動
を行うトップコーム駆動アーム32の自由端部とを回動
可能に連結し、且つ往復回動運動により前記リンク27
及び前記トップコーム取付レバー23を介してトップコ
ーム25を作動させることにより、これをニッパー装置
Nが前進端に近い部分においてはほぼ水平方向に沿った
近似直線に沿って移動すると共に、その他の部分におい
ては該近似直線と連続して緩やかに上向き後方に延びる
曲線に沿って移動するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピーシングを阻害しな
いようにして、トップコーミングの作用を高めたことを
特徴とするコーマー機のトップコームの作動装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】コーマー機においては、ニッパー装置が
後退した位置でラップをニッパーナイフとクッションプ
レートとで把持し、該ラップの先端をコーミングに植設
した針列(シリンダーニードル)が梳って、ラップから
短繊維等(ネップ等の夾雑物を含む)を除去してフリー
スとする。この作用をシリンダーコーミングと呼ぶ。次
に前記フリースをニッパー装置の前進によってデタッチ
ングローラーへ向けて移動させる。このフリースの前進
に対応して、デタッチングローラーを逆転させて先に引
き抜いたフリース(先行フリース)を後退させ、該フリ
ースの後端部と新たに梳られたフリース(後続フリー
ス)の先端部を重ね合わせる。この作用をピーシングと
呼ぶ。その後デタッチングローラーを再び正転させて、
前記先行フリースに先端を重ね合わせた後続フリースを
フィードローラー及び補助ニッパー(PPニッパーとも
称する)とクッションプレートとで把持した状態で引き
抜き、この時トップコームが後続フリースに作用する。
トップコームはコーミングシリンダーでコーミングされ
ていない短繊維の通過を阻止し、後続のフリースの後端
を梳る。この作用をトップコームコーミング(以下、単
に「トップコーミング」と称す)と呼ぶ。コーマー機は
シリンダーコーミング、ピーシング及びトップコーミン
グを繰返す。そしてコーマー機においては、前記両コー
ミング作用及びピーシングの良否が製品の品質を決める
大きな要因となる。
【0003】両コーミング作用のうちトップコーミング
がより重要であるといわれている。例えば、ニッパーナ
イフとクッションプレートとで把持され、コーミングシ
リンダーでコーミングされる部分の長さを15mmとする
と原綿の種類や落綿率によっても異なるがシリンダーコ
ーミング後には18mm前後となる。またトップコームの
作用を受けた状態でデタッチングローラーによって引き
抜かれた1ニップフリースの長さは80〜90mmとな
る。即ち、フリースのうちコーミングシリンダーによる
コーミング作用を受ける長さとトップコームによるコー
ミング作用を受ける長さの比は1:4となる。従ってト
ップコーミングがシリンダーコーミングより重要とな
る。
【0004】そして、トップコームを後続フリースに作
用させる場合、ニッパーモーションに合わせてトップコ
ームを該フリースに最適な深さで侵入させることが重要
となる。なぜならば後続フリースの先端がデタッチング
ローラーに把持される手前の位置で深く侵入するとトッ
プコームがフリースの先端を下方に押しすぎて、フリー
スが折れ曲って先行フリースに重ねられる場合を生じ、
この場合正常なピーシングができない。
【0005】従来のトップコーム作動装置としては、大
きく分けて次の3種類が実施または提案されている。 (1)トップコームがニッパーフレームに固定され、ニ
ッパーフレームと共に前後動する方式のもの。 (2)トップコームがニッパーフレームに取り付けら
れ、前後運動はニッパーフレームと共に行い、上下運動
はニッパーフレームとは別に積極的に行われる方式のも
の。 (3)トップコームがニッパーフレームと独立して駆動
される方式のもの。
【0006】ところが、前記(1)の方式のものは、ト
ップコームの運動がニッパーフレームの運動に制約さ
れ、トップコームの後続フリースへの作用の時期を変更
するとトップコームによるコーミングが十分でない場合
を生ずる。
【0007】また、(3)の方式のものは、ニッパーフ
レームの作動と独立してトップコームが作動され、ニッ
パーフレームの移動に対応した最適状態でトップコーム
を作動させることが可能となる。しかし、トップコーム
を駆動するためにニッパーフレームと独立した駆動装置
が必要となり、装置全体が大型化するという問題があ
る。
【0008】更に、(2)の方式のものには、トップコ
ームの軌跡が前進、後退時とも同じ軌跡を描くものがあ
る。この技術は、トップコーミング作用を充分に行わせ
ようとすると、該コーミング開始時期を早くする必要が
あり、コーミング開始時期を早くすると前述のごとくコ
ーミングシリンダーによってコーミングされた後続フリ
ースの先端がデタッチングローラーに把持されないうち
にトップコームが作用して、該後続フリースの先端が折
れ曲ってピーシングされる場合を生じる。
【0009】上記不具合を改善するため、(2)の方式
を採用すると共に、トップコームをその前進時と後退時
とで異った軌跡を描くように上下動させて、トップコー
ムを後続フリースに作用させる装置がある。この装置は
機台の高速化に対応して、トップコームを作用させる利
点があるが、トップコームの運動の軌跡が2種類の曲線
を描く装置は、曲線の速度及び加速度が不連続であるた
め、機台を高速運転すると、その変わり目で大きな衝撃
を生ずるものがある。また、この衝撃を少なくして、2
種類の曲線を描くようにしたトップコームの作動装置は
構造が複雑である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来の各トップコーム作動装置の問題点に鑑み、ピーシン
グを阻害することなくフリース内にトップコームをスム
ーズに侵入させられると共に、トップコーミングの作用
を高め、しかも構造が簡単で高速運転時における衝撃を
少なくすることを、その課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の採用した手段は、シリンダーシャフトの後方
であって、しかもニッパーフレームの下方の部分にニッ
パーシャフトを往復回動可能に配設し、該ニッパーシャ
フトに固定されて、これと一体となって往復回動運動を
行うニッパーフレーム駆動アームの自由端部にニッパー
フレームの後端部を回動可能に連結し、ニッパーシャフ
トの往復回動により、ニッパーフレームを前後動させ、
このニッパーフレームの前後運動に伴ってトップコーム
を上下動させる構成のコーマー機のニッパー装置におい
て、前記ニッパーフレームの上方にトップコーム取付レ
バーを前後方向に沿って配設して、該トップコーム取付
レバーの長手方向の中間部を該ニッパーフレームに上下
揺動可能に支持し、該トップコーム取付レバーの前端部
にブラケットを介してトップコームを取付け、該トップ
コーム取付レバーの後端部と傾斜姿勢のリンクの上端部
とを回動可能に連結し、該リンクの下端部と、前記ニッ
パーシャフトに固定されて、これと一体となって往復回
動運動を行うトップコーム駆動アームの自由端部とを回
動可能に連結したことである。
【0012】
【発明の作用】ニッパーシャフトの往復回動運動により
リンク及びトップコーム取付レバーを介してトップコー
ムが作動されて、該トップコームは、ニッパー装置が前
進端に近い部分においては、ほぼ水平方向に沿った近似
直線に沿って移動すると共に、その他の部分において
は、該近似直線に連続する緩やかに上向き後方に延びる
緩やかな曲線に沿って移動する。このため、ニッパー装
置が前進して、先行フリースに後続フリースが重ね合わ
せられるピーシング時には、トップコームは、緩やかに
曲線に沿って漸次下降して水平運動に移行するために、
該トップコームは後続フリースの中にスムーズに侵入し
て、ピーシングが阻害されなくなると同時に、ニッパー
装置が前進端から後退を開始してトップコーミングが行
われる際には、該トップコームは水平運動を行っている
ために、このトップコーミングの作用が高められる。ま
た、トップコームの軌跡は、ほぼ水平方向に沿った近似
直線と緩やかな曲線とを連続させたものとなるため、ト
ップコームの移動方向、及びその速度に大きな変化がな
く、トップコームを作動させるためのリンク機構がスム
ーズに運動して、高速運転させても大きな衝撃力が発生
しなくなる。
【0013】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に
説明する。図1及び図2は、それぞれ前進端及び後退端
におけるニッパー装置Nの側面図であり、図3は、この
ニッパー装置Nの主要部の軌跡を示す図であり、図4
は、トップコーム25のニードル25aの軌跡を示す図
である。図1及び図2に示されるように、コーミングシ
リンダー1の前側(各図の左側)であって、しかもその
上方には、該コーミングシリンダー1に近接して上下一
対のデタッチングローラー2a、2bが配設されてい
る。コーミングシリンダー1の上方にはニッパーフレー
ム3が前後進揺動可能に配設され、その先端部にクッシ
ョンプレート4が固定されている。該クッションプレー
ト4上には、間欠的に回転して1回のコーミングに必要
なラップ(図示せず)を送り出す公知の構成のフィード
ローラー5が配設されている。コーミングシリンダー1
の後方にニッパーシャフト6が配設されて、該ニッパー
シャフト6は、機台フレーム(図示せず)に往復回動可
能に支持されている。ニッパーシャフト6にはニッパー
フレーム駆動アーム7が固定され、該駆動アーム7の自
由端部に前記ニッパーフレーム3の後端部が支軸8を介
して回動可能に連結されている。
【0014】機台フレームには、前記ニッパーフレーム
3を挟んだ上下両側に四節リンク機構の固定支点として
の支軸9,10が前記支軸8と平行に配設されている。
下側の支軸10はシリンダーシャフト11の後側上方近
傍に配設され、上側の支軸9は下側の支軸10より後方
で、しかもニッパーフレーム3が前進端に位置したとき
の支軸8より前方に配設されている。両支軸9,10に
は揺動レバー12,13の一端部がそれぞれ回動可能に
支持されている。両揺動レバー12,13の他端部は、
それぞれ従動リンク14の両端部に可動支点としての支
軸15,16を介して回動可能に支持されている。両揺
動レバー12,13の各支軸9,10,15,16及び
従動リンク14により支軸9,10を固定支点とした四
節リンク機構が構成されている。
【0015】従動リンク14には、その長手方向の中央
部の上側に位置する部分にボス部14aが設けられ、該
ボス部14aに形成された孔14bとニッパーフレーム
3の先端部に形成された孔3bとに支軸17が嵌挿さ
れ、該支軸17を介してニッパーフレーム3が従動リン
ク14に対して回動可能に連結されている。また、両揺
動レバー12,13は、その固定支点と可動支点の距離
が等しくなっていて、その作動長は相等しい。上方に配
設された揺動レバー12は、従動リンク14と連結され
ている側の端部(図では下端部)がニッパーフレーム3
の側方において下に凸の円弧状軌跡を描く長さに形成さ
れている。下方に配設された揺動レバー13は、従動リ
ンク14と連結されている側の端部(図では上端部)が
クッションプレート4の側方において上に凸の円弧状軌
跡を描く長さに形成されている。
【0016】ニッパーフレーム3のほぼ中央部にはニッ
パーアームピン18が設けられ、ニッパーアームピン1
8には、先端にニッパーナイフ19が固定されたニッパ
ーアーム20の基端部が回動可能に連結されている。ニ
ッパーナイフ19は図示しない公知の駆動機構によりニ
ッパーフレーム3の前後進揺動運動によって所定のタイ
ミングで開閉するようになっている。また、ニッパーア
ームピン18には補助ニッパー21が回動可能に支持さ
れている。補助ニッパー21はコーミングシリンダー1
でコーミングしたラップの後端部を後記するトップコー
ム25でコーミングする場合、ラップをクッションプレ
ート4に押圧把持するためのものであり、公知の駆動機
構によりニッパーフレーム3の前後進の揺動によって所
定のタイミイグで開閉するようになっている。
【0017】ニッパーフレーム3の前端部には上方へ延
びる支持部3aが突設され、該支持部3aには支軸22
を介してトップコーム取付レバー23の長手方向の中央
部が回動可能に連結されている。トップコーム取付レバ
ー23の先端部にはトップコームホルダー24が固定さ
れ、トップコーム25はトップコームホルダー24上に
形成された溝に上下方向に移動可能に嵌挿されると共
に、保持部材(図示せず)によって所定位置に保持され
る。トップコームホルダー24の上部には調整ボルト2
6が、その先端がトップコームホルダー24の上面に当
接する状態で螺着されている。調整ボルト26には、そ
の頭部とトップコーム25の上面との間にロックナット
26aが螺着され、ロックナット26aを緩めた状態で
調整ボルト26を回転させることにより、トップコーム
25をトップコームホルダー24に対して上下方向に移
動調整可能となっている。即ち、調整ボルト26の操作
により、トップコーム25の先端に固着されたニードル
25aのトップコーミング時におけるフリースへの侵入
深さが調整可能となっている。
【0018】トップコーム取付レバー23の後端部は、
リンク27の上端部にブラケット28と支軸29を介し
て回動可能に連結されている。ブラケット28は、その
両端に配設されるロックナット33,33によってリン
ク27に固着されているため、該リンク27に対するブ
ラケット28の固着位置の調整によって、該リンク27
の作動長の調整を行えるようになっている。また、リン
ク27の下端部は、ブラケット30及び支軸31を介し
てトップコーム駆動アーム32の自由端部に連結されて
いる。該トップコーム駆動アーム32は、前記ニッパー
シャフト6に固定されて、これと一体となって回動する
ようになっている。トップコーミングの最適条件(トッ
プコームの作用時期、作用の長さ)は紡出繊維により異
なる場合があるため、予め試験的にコーマー機の運転を
行って、紡出繊維に対応したトップコーム取付レバー2
3に対するニードル25aの固着位置、及びニッパーシ
ャフト6に対するトップコーム駆動アーム32の固着位
置の最適位置を求めておく。そして、コーマー機を運転
する前に、紡出繊維に対してトップコーミング作用が最
適となるようニードル25a及びトップコーム駆動アー
ム32の上記固着位置をそれぞれ調整する。
【0019】図1は、ニッパー装置Nが前進端に位置し
て、ピーシングされたフリースF内にトップコーム25
が侵入している状態を示し、図2は、ニッパー装置Nが
後退端に位置して、トップコーム25が斜め上方に退避
している状態を示す。コーマー機が運転されると、ニッ
パーシャフト6の往復回動運動に伴って、ニッパーフレ
ーム駆動アーム7がニッパーシャフト6と一体となって
回動し、その先端部に支持された支軸8の中心は、図3
に示されるように、上に凸の円弧状の軌跡を描いて、そ
の両軌跡端A1 〜A2 の間を移動する。支軸8の中心が
円弧状の両軌跡端A1 〜A2 の間を移動する場合、支軸
9を固定支点とする揺動レバー12の先端である支軸1
5の中心は、下に凸の円弧状の軌跡を描いて、その両軌
跡端B1〜B2 の間を移動する。また、支軸10を固定
支点とする揺動レバー13の先端である支軸16の中心
は、上に凸の円弧状の軌跡を描いて、その両軌跡端C1
〜C2 の間をそれぞれ移動する。そして、両揺動レバー
12,13の先端を互いに連結している従動リンク14
に設けられた支軸17は、ほぼ直線状の軌跡を描いて、
その両軌跡端D1 〜D2 の間をほぼ水平に移動する。ニ
ッパーフレーム3に固定されたクッションプレート4の
先端部(以下ニッパー先端部とも称する)4aはこれに
伴い滑かな複合曲線上を移動する。
【0020】図4において、Pはニッパー先端部4aの
後退端、Qはニッパーナイフ19の開閉点に対応する位
置、Rはニッパー先端部4aの前進端である。ニッパー
フレーム3の後退途中において、ニッパー先端部4aが
位置Qに達した時にニッパーナイフ19が閉じる。そし
て、その位置Qからニッパーフレーム3が更に後退する
間に、ニッパーナイフ19とクッションプレート4とに
把持されたラップ(図示せず)は、コーミングシリンダ
ー1のシリンダーニードル(図示せず)によってコーミ
ング作用を受ける。この間支軸17の中心は、両軌跡端
1 〜D2 の間を若干上に凸の円弧状軌跡を描き、ニッ
パー先端部4aは、上記位置Q〜P間をシリンダーサー
クルに近接して該サークルに沿って上に凸の円弧を描く
ように移動する。なお、シリンダーサークルとは、前記
シリンダーニードルの先端が描く円のことである。
【0021】そして、ニッパーフレーム3が後退端に達
した後、前進を開始して支軸17の中心がD1 〜D2
移動すると、ニッパー先端部4aは後退端位置Pから上
記した位置Qまで前進する。この時も、ニッパー先端部
4aの軌跡は前記と同様シリンダーサークルに近接し、
該サークルに沿った上に凸の円弧状軌跡となる。ニッパ
ー先端部4aが位置P〜Qの間を移動する間にもシリン
ダーコーミングが行われる。即ち、ニッパー先端部4a
は、後退端に向かう後退時及び後退端から前進時におい
て、シリンダーサークルに近接して該シリンダーサーク
ルに沿った上に凸の円弧状の軌跡を描くように移動す
る。従ってラップがシリンダーコーミングを受ける間に
ニッパー先端部4aがシリンダーサークルと一定の間隔
で移動するため、効果的なシリンダーコーミングを行う
ことができる。
【0022】また、ニッパーフレーム3とニッパーフレ
ーム駆動アーム7とを連結している支軸8が円弧状の軌
跡の両軌跡端A1 〜A2 の間を移動する間において、リ
ンク27とトップコーム駆動アーム32とを連結してい
る支軸31の中心は、図3において円弧状の軌跡の両軌
跡端E1 〜E2 の間を移動し、ニッパーアームピン18
の中心は、両軌跡端G1 〜G2 の間を移動し、トップコ
ーム取付レバー23とニッパーフレーム3とを連結して
いる支軸22の中心は、ほぼ水平に位置するほぼ直線状
の軌跡の両軌跡端H1 〜H2 の間を移動し、トップコー
ム取付レバー23とリンク27とを連結している支軸2
9の中心は、僅かに上方に凸となった円弧状軌跡の両軌
跡端J1 〜J2 の間を移動する。そして、トップコーム
25のニードル25aは、ニッパー装置Nの前進端の手
前側においては、ほぼ水平方向に沿った近似直線に沿っ
て移動し、その後退端に向かうに従って、該近似直線に
連続して緩やかに上方に延びる曲線に沿って移動し、全
体としては、上記近似直線と、これに連続する緩やかな
曲線とから成る軌跡の両軌跡端K1 〜K2 の間を移動す
る。即ち、ニードル25aを含めてニッパー装置Nの全
ての部分は、前進、後退時とも同じ軌跡で移動する。
【0023】トップコーム取付レバー23はニッパーフ
レーム3と一体に前後動すると共に、支軸29の移動に
よって支軸22を中心に揺動する。支軸22は、両軌跡
端H1 〜H2 の間をほぼ水平に移動する。従って、支軸
22がほぼ水平に移動する際、即ち、ニッパーフレーム
3が前進端位置近傍を移動する際は、トップコーム25
のニードル25aもほぼ水平方向の近似直線に沿って移
動し、その他の箇所では緩やかに上向き後方に延びる曲
線に沿って移動する。このように、トップコーム25
は、ニッパー装置Nが前進端位置近傍においては、ほぼ
水平方向に沿った近似直線に沿って移動すると共に、そ
の他の部分においては、該近似直線に連続して緩やかに
上向き後方に延びる曲線に沿って移動するために、トッ
プコーム25の移動方向、及びその速度に大きな変化が
なくなって、上記リンク機構がスムーズに運動し、この
結果、リンク機構を構成する各支軸の部分に大きな衝撃
力が作用しなくなって、高速運転が可能となる。
【0024】ニッパーフレーム3からデタッチングロー
ラー2a,2bに至る後続フリースFは、図1及び図4
において、ニッパー先端部4aの上面と、一対のデタッ
チングローラー2a,2bが接する部分とを結ぶ直線と
して表される(ニッパー先端部4aが前進端位置のとき
のみ図示)。従って、ニードル25aの先端が前記直線
より下方に位置する場合には、ニッパー先端部4aと一
対のデタッチングローラー2a,2bの間に位置する後
続フリースFは、ニードル25aによってトップコーミ
ング作用を受ける。トップコーミング作用を与えたニー
ドル25aは、上記に記載のように極めて緩やかに上向
き後方に移動させられて、後続フリースFに対して退避
する。ここで、ニッパー装置Nが前進端位置近傍におい
ては、トップコーム25は、ほぼ水平方向に沿った近似
直線に沿って移動するために、トップコーミング作用が
高められる。また、ニッパー装置Nの前進時において、
トップコーム25が後続フリースF内に侵入する際に
は、該トップコーム25は、緩やかな曲線に沿って漸次
下降するために、ピーシングが阻害されることもない。
【0025】なお、上記実施例では、ロックナット33
によってリンク27の作動長を調整することにより、ト
ップコームの軌跡を微妙に調整できるため、紡出繊維に
応じた最適の軌跡でトップコームを移動させられる。
【0026】
【発明の効果】本発明は、コーマー機のニッパー装置に
おいて、ニッパーフレームの上方にトップコーム取付レ
バーを前後方向に沿って配設して、該トップコーム取付
レバーの長手方向の中間部を該ニッパーフレームに上下
揺動可能に支持し、該トップコーム取付レバーの前端部
にブラケットを介してトップコームを取付け、該トップ
コーム取付レバーの後端部と傾斜姿勢のリンクの上端部
とを回動可能に連結し、該リンクの下端部と、前記ニッ
パーシャフトに固定されて、これと一体となって往復回
動運動を行うトップコーム駆動アームの自由端部とを回
動可能に連結して、ニッパーシャフトの往復回動運動に
よりリンク及びトップコーム取付レバーを介してトップ
コームが作動されているので、以下のような諸効果が奏
される。 (1)トップコームは、ニッパー装置が前進端に近い部
分においては、ほぼ水平方向に沿った近似直線に沿って
移動すると共に、その他の部分においては、該近似直線
に連続して緩やかに上向き後方に延びる緩やかな曲線に
沿って移動するため、ニッパー装置が前進して、先行フ
リースに後続フリースが重ね合わせられるピーシング時
には、トップコームは、緩やかに曲線に沿って漸次下降
して水平運動に移行するために、該トップコームは後続
フリースの中にスムーズに侵入して、ピーシングが阻害
されなくなると同時に、ニッパー装置が前進端から後退
を開始してトップコーミングが行われる際には、該トッ
プコームは水平運動を行っているために、このトップコ
ーミングの作用が高められる。 (2)トップコームの軌跡は、ほぼ水平方向に沿った近
似直線と緩やかな曲線とを連続させたものとなるため、
トップコームの移動方向、及びその速度に大きな変化が
なくなって、トップコームを作動させるためのリンク機
構がスムーズに運動するため、リンク機構を構成する各
支軸に大きな衝撃力が加わらなくなり、この結果、高速
運転が可能となる。 (3)トップコームは、既設のニッパーシャフトの往復
回動運動をリンク機構を介して作動させているので、カ
ム機構を利用した場合に比較して、高速運転が可能にな
ると共に、専用の駆動源が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】前進端におけるニッパー装置Nの側面図であ
る。
【図2】後退端におけるニッパー装置Nの側面図であ
る。
【図3】ニッパー装置Nの主要部の軌跡を示す図であ
る。
【図4】トップコーム25のニードル25aの軌跡を主
体に示す図である。
【符号の説明】
N:ニッパー装置 3:ニッパーフレーム 6:ニッパーシャフト 7:ニッパーフレーム駆動アーム 11:シリンダーシャフト 23:トップコーム取付レバー 25:トップコーム 27:リンク 32:トップコーム駆動アーム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダーシャフトの後方であって、し
    かもニッパーフレームの下方の部分にニッパーシャフト
    を往復回動可能に配設し、該ニッパーシャフトに固定さ
    れて、これと一体となって往復回動運動を行うニッパー
    フレーム駆動アームの自由端部にニッパーフレームの後
    端部を回動可能に連結し、ニッパーシャフトの往復回動
    により、ニッパーフレームを前後動させ、このニッパー
    フレームの前後運動に伴ってトップコームを上下動させ
    る構成のコーマー機のトップコーム作動装置において、 前記ニッパーフレームの上方にトップコーム取付レバー
    を前後方向に沿って配設して、該トップコーム取付レバ
    ーの長手方向の中間部を該ニッパーフレームに上下揺動
    可能に支持し、該トップコーム取付レバーの前端部にブ
    ラケットを介してトップコームを取付け、該トップコー
    ム取付レバーの後端部と傾斜姿勢のリンクの上端部とを
    回動可能に連結し、該リンクの下端部と、前記ニッパー
    シャフトに固定されて、これと一体となって往復回動運
    動を行うトップコーム駆動アームの自由端部とを回動可
    能に連結して、該ニッパーシャフトの往復回動運動によ
    り前記リンク及び前記トップコーム取付レバーを介して
    トップコームを作動させることにより、前記トップコー
    ムは、ニッパー装置が前進端に近い部分においてはほぼ
    水平方向に沿った近似直線に沿って移動すると共に、そ
    の他の部分においては該近似直線と連続して緩やかに上
    向き後方に延びる曲線に沿って移動するように構成した
    ことを特徴とするコーマー機のトップコーム作動装置。
  2. 【請求項2】 前記リンクは、その作動長が調整可能に
    なっていることを特徴とする請求項1に記載のコーマー
    機のトップコーム作動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104790073A (zh) * 2015-05-14 2015-07-22 吴江市七都镇庙港雅迪针织制衣厂 一种精梳机上顶梳的快速安装结构
CN104790073B (zh) * 2015-05-14 2017-07-07 吴江市七都镇庙港雅迪针织制衣厂 一种精梳机上顶梳的快速安装结构

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