JPH08225675A - ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法 - Google Patents
ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法Info
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- JPH08225675A JPH08225675A JP33224694A JP33224694A JPH08225675A JP H08225675 A JPH08225675 A JP H08225675A JP 33224694 A JP33224694 A JP 33224694A JP 33224694 A JP33224694 A JP 33224694A JP H08225675 A JPH08225675 A JP H08225675A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 耐圧密閉容器内で膨張剤の存在下に樹脂粒
子、懸濁剤、及び水を攪拌し加熱して得られた分散物を
容器内圧よりも低圧の雰囲気中に放出してポリオレフィ
ン系樹脂発泡粒子を製造する際に、その懸濁剤としてア
ルカリ土類金属の弱酸塩を用いるとともに、放出して得
られた発泡樹脂粒子を1価若しくは2価の鉱酸水溶液で
洗浄して、発泡樹脂粒子の表面に付着した懸濁剤を鉱酸
で溶解して除く。 【効果】 この製造方法で得られるポリオレフィン系樹
脂発泡粒子は、表面に付着して残存する懸濁剤量が著し
く少ないので、融着性に優れ、樹脂粒子の融着状態の良
好な成形体を与える。また、この製造方法は、発泡粒子
の製造時の分散系に添加する懸濁剤量を増加できるの
で、分散系の安定性がよく、生産性を向上できる。
子、懸濁剤、及び水を攪拌し加熱して得られた分散物を
容器内圧よりも低圧の雰囲気中に放出してポリオレフィ
ン系樹脂発泡粒子を製造する際に、その懸濁剤としてア
ルカリ土類金属の弱酸塩を用いるとともに、放出して得
られた発泡樹脂粒子を1価若しくは2価の鉱酸水溶液で
洗浄して、発泡樹脂粒子の表面に付着した懸濁剤を鉱酸
で溶解して除く。 【効果】 この製造方法で得られるポリオレフィン系樹
脂発泡粒子は、表面に付着して残存する懸濁剤量が著し
く少ないので、融着性に優れ、樹脂粒子の融着状態の良
好な成形体を与える。また、この製造方法は、発泡粒子
の製造時の分散系に添加する懸濁剤量を増加できるの
で、分散系の安定性がよく、生産性を向上できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリオレフィン系樹脂発
泡粒子の製造方法に関するものである。本発明の方法で
製造されたポリオレフィン系樹脂発泡粒子は融着性に優
れているので、その発泡粒子を用いて得られる発泡成形
体は、発泡粒子の融着強度が高いため、断熱材、通い
函、緩衝包装材、容器、構造部材、自動車用部品及びフ
ロートなどに有利に用いられる。
泡粒子の製造方法に関するものである。本発明の方法で
製造されたポリオレフィン系樹脂発泡粒子は融着性に優
れているので、その発泡粒子を用いて得られる発泡成形
体は、発泡粒子の融着強度が高いため、断熱材、通い
函、緩衝包装材、容器、構造部材、自動車用部品及びフ
ロートなどに有利に用いられる。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子
の製造においては、得られた発泡粒子同志の凝塊化を防
止するために、懸濁剤が使用される。
の製造においては、得られた発泡粒子同志の凝塊化を防
止するために、懸濁剤が使用される。
【0003】従来、その懸濁剤としては、たとえば酸化
アルミニウム、酸化チタン、第三りん酸カルシウムなど
の無機系分散剤;N−ポリビニルピロリドン、ポリビニ
ルアルコールなどの水性高分子保護コロイド剤等が知ら
れている。
アルミニウム、酸化チタン、第三りん酸カルシウムなど
の無機系分散剤;N−ポリビニルピロリドン、ポリビニ
ルアルコールなどの水性高分子保護コロイド剤等が知ら
れている。
【0004】これらの懸濁剤は、樹脂粒子の表面を被覆
して樹脂粒子を水に馴染みやすくするとともに、粒子同
志の接着をさまたげる作用があるので、樹脂発泡粒子の
製造時の懸濁状態を安定化するために使用されるのであ
る。しかし、その懸濁剤は発泡粒子の表面に付着して残
存してくることになる。特に無機系分散剤の場合には、
その使用量が多いので、発泡粒子の表面に残存する懸濁
剤の量も多くなり、発泡粒子の成形工程において発泡粒
子を加熱しても、粒子同志が融着しにくくなるという問
題があり、発泡粒子に付着している懸濁剤を除去する必
要がある。
して樹脂粒子を水に馴染みやすくするとともに、粒子同
志の接着をさまたげる作用があるので、樹脂発泡粒子の
製造時の懸濁状態を安定化するために使用されるのであ
る。しかし、その懸濁剤は発泡粒子の表面に付着して残
存してくることになる。特に無機系分散剤の場合には、
その使用量が多いので、発泡粒子の表面に残存する懸濁
剤の量も多くなり、発泡粒子の成形工程において発泡粒
子を加熱しても、粒子同志が融着しにくくなるという問
題があり、発泡粒子に付着している懸濁剤を除去する必
要がある。
【0005】予備発泡粒子表面の付着物を除去する方法
としては、発泡粒子を水没させて洗浄する方法(特開昭
60−56514号公報、特開昭60−105503号
公報等)、ノズルから発泡粒子の重量の10〜50倍量
もの大量の水を噴出して発泡粒子を洗浄する方法(特開
平4−57838号公報)等がある。
としては、発泡粒子を水没させて洗浄する方法(特開昭
60−56514号公報、特開昭60−105503号
公報等)、ノズルから発泡粒子の重量の10〜50倍量
もの大量の水を噴出して発泡粒子を洗浄する方法(特開
平4−57838号公報)等がある。
【0006】しかし、かかる発泡粒子表面の付着物を水
で洗浄する方法は、付着物(懸濁剤)の除去効率が悪か
ったり、除去むらができたり、大量の洗浄水が必要であ
ったり、長い洗浄時間を要したりするなどの問題があっ
た。特に、発泡粒子の製造時のバッチ当りの生産量を高
めるために、1バッチ当りの仕込樹脂量を増加した場合
には、発泡剤含浸時の懸濁状態の不安定化や、樹脂粒子
同志のブロッキング現象が発生しやすくなるので、懸濁
剤の使用量を増加しなければならず、必然的に、発泡粒
子表面に付着する懸濁剤量も増加するので、前記したよ
うな水で洗浄する方法の問題点が、一層、クローズアッ
プされてくる。
で洗浄する方法は、付着物(懸濁剤)の除去効率が悪か
ったり、除去むらができたり、大量の洗浄水が必要であ
ったり、長い洗浄時間を要したりするなどの問題があっ
た。特に、発泡粒子の製造時のバッチ当りの生産量を高
めるために、1バッチ当りの仕込樹脂量を増加した場合
には、発泡剤含浸時の懸濁状態の不安定化や、樹脂粒子
同志のブロッキング現象が発生しやすくなるので、懸濁
剤の使用量を増加しなければならず、必然的に、発泡粒
子表面に付着する懸濁剤量も増加するので、前記したよ
うな水で洗浄する方法の問題点が、一層、クローズアッ
プされてくる。
【0007】また、特開平4−246433号公報に
は、発泡粒子の表面に残存する懸濁剤量を少なくするた
めに、発泡剤含浸工程で添加する懸濁剤量に対して、あ
る範囲内の量比でアニオン系界面活性剤(懸濁助剤)を
併用する技術が記載されている。
は、発泡粒子の表面に残存する懸濁剤量を少なくするた
めに、発泡剤含浸工程で添加する懸濁剤量に対して、あ
る範囲内の量比でアニオン系界面活性剤(懸濁助剤)を
併用する技術が記載されている。
【0008】しかし、この技術は、懸濁剤量に対して必
要な界面活性剤量が多いために、発泡倍率むらが発生し
たり、未発泡粒子が発生するなどの新たな問題がある。
その原因は、多量の界面活性剤の添加によって、発泡剤
含浸時の攪拌で耐圧容器内の懸濁溶液が泡立ち、懸濁液
上に泡が形成され、懸濁液よりも軽比重の樹脂粒子がこ
の泡の層上に浮き上ったり、又は泡の層内に取り込まれ
たりして、所定の温度に昇温しない樹脂粒子や、発泡剤
が含浸されない樹脂粒子が発生するため、と考えられ
る。
要な界面活性剤量が多いために、発泡倍率むらが発生し
たり、未発泡粒子が発生するなどの新たな問題がある。
その原因は、多量の界面活性剤の添加によって、発泡剤
含浸時の攪拌で耐圧容器内の懸濁溶液が泡立ち、懸濁液
上に泡が形成され、懸濁液よりも軽比重の樹脂粒子がこ
の泡の層上に浮き上ったり、又は泡の層内に取り込まれ
たりして、所定の温度に昇温しない樹脂粒子や、発泡剤
が含浸されない樹脂粒子が発生するため、と考えられ
る。
【0009】また、基材樹脂にカーボンブラック、水酸
化マグネシウム、水酸化アルミニウム、及び酸化アンチ
モン等の無機充填剤類を添加・混練した樹脂粒子の場合
には、発泡粒子の表面に存在している無機充填剤が融着
をさまたげる作用をするから、融着の良好な成形体を得
るには、発泡剤粒子表面に存在する懸濁剤量を、可能な
限り少なくする必要がある。かかる場合にも、従来の水
洗浄方法では、付着した懸濁剤の除去が不充分となり、
ひいては加熱成形時の発泡粒子同志の融着が不充分で、
外力によって容易に割れてしまうような成形体しか得ら
れない。
化マグネシウム、水酸化アルミニウム、及び酸化アンチ
モン等の無機充填剤類を添加・混練した樹脂粒子の場合
には、発泡粒子の表面に存在している無機充填剤が融着
をさまたげる作用をするから、融着の良好な成形体を得
るには、発泡剤粒子表面に存在する懸濁剤量を、可能な
限り少なくする必要がある。かかる場合にも、従来の水
洗浄方法では、付着した懸濁剤の除去が不充分となり、
ひいては加熱成形時の発泡粒子同志の融着が不充分で、
外力によって容易に割れてしまうような成形体しか得ら
れない。
【0010】以上要するに、従来法では、発泡粒子の表
面に存在する懸濁剤を充分に除去できず、その発泡粒子
を用いて成形された発泡成形体は、融着が不充分で、強
度が低いという問題点があった。特に、種々の性能付与
のために無機充填剤を含有させた樹脂粒子の場合に、そ
の傾向が顕著であった。
面に存在する懸濁剤を充分に除去できず、その発泡粒子
を用いて成形された発泡成形体は、融着が不充分で、強
度が低いという問題点があった。特に、種々の性能付与
のために無機充填剤を含有させた樹脂粒子の場合に、そ
の傾向が顕著であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、発泡粒子の
表面に残存する懸濁剤の残存量が著しく少なく、したが
って融着強度の著しく優れた成形体が得られるポリオレ
フィン系樹脂発泡粒子を容易に製造する方法を提供しよ
うとするものである。
表面に残存する懸濁剤の残存量が著しく少なく、したが
って融着強度の著しく優れた成形体が得られるポリオレ
フィン系樹脂発泡粒子を容易に製造する方法を提供しよ
うとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために種々研究を重ねた結果、発泡粒子の
製造時に使用する懸濁剤として特定の無機懸濁剤を使用
し、かつ発泡により生成した発泡樹脂粒子を特定の鉱酸
水溶液で洗浄することにより、その目的を達成できたの
である。
題を解決するために種々研究を重ねた結果、発泡粒子の
製造時に使用する懸濁剤として特定の無機懸濁剤を使用
し、かつ発泡により生成した発泡樹脂粒子を特定の鉱酸
水溶液で洗浄することにより、その目的を達成できたの
である。
【0013】すなわち、本発明のポリオレフィン系樹脂
発泡粒子の製造方法は、ポリオレフィン系樹脂粒子を膨
張剤の存在下に耐圧密閉容器内で水及び無機懸濁剤と共
に攪拌しながら樹脂の軟化温度以上に昇温した後、その
容器内容物を容器内よりも低い圧力下の雰囲気中に放出
してポリオレフィン系樹脂発泡粒子を得る方法におい
て、前記の無機充填剤としてアルカリ土類金属の無機弱
酸塩を用い、かつ前記の放出により得られたポリオレフ
ィン系樹脂発泡粒子を1価若しくは2価の鉱酸水溶液で
洗浄することを特徴とする方法である。
発泡粒子の製造方法は、ポリオレフィン系樹脂粒子を膨
張剤の存在下に耐圧密閉容器内で水及び無機懸濁剤と共
に攪拌しながら樹脂の軟化温度以上に昇温した後、その
容器内容物を容器内よりも低い圧力下の雰囲気中に放出
してポリオレフィン系樹脂発泡粒子を得る方法におい
て、前記の無機充填剤としてアルカリ土類金属の無機弱
酸塩を用い、かつ前記の放出により得られたポリオレフ
ィン系樹脂発泡粒子を1価若しくは2価の鉱酸水溶液で
洗浄することを特徴とする方法である。
【0014】本発明におけるポリオレフィン系樹脂とし
ては、格別の制限がなく、通常のポリオレフィン系樹脂
発泡粒子の製造に使用される種々のポリオレフィン系樹
脂はすべて使用できる。
ては、格別の制限がなく、通常のポリオレフィン系樹脂
発泡粒子の製造に使用される種々のポリオレフィン系樹
脂はすべて使用できる。
【0015】詳述すれば、そのポリオレフィン系樹脂と
しては、たとえばプロピレンの単独重合体、プロピレン
と1種以上のα−オレフィンとのランダム共重合体若し
くはブロック共重合体等のポリプロピレン系樹脂(たと
えばプロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレ
ン−ブテン−1ランダム共重合体、プロピレン−エチレ
ン−ブテン−1ランダム共重合体、プロピレン−ヘキセ
ン−1ランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体、プロピレン−ブテン−1ブロック共重合体
等のアイソタクチックプロピレン系樹脂、その他シンジ
オタクチック構造ポリプロピレン系樹脂等);高圧法低
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度
ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂等があげられる。
これらのポリオレフィン系樹脂の中でも、高剛性で、緩
衝特性に優れ、低密度であって圧縮応力の高いポリプロ
ピレン系樹脂が好ましい。また、その中でもブテン−1
を5〜20重量%含有するブテン−1−プロピレン系共
重合体は、成形性、成形体の強度の温度依存性及び寸法
安定性に優れているので、好ましい。
しては、たとえばプロピレンの単独重合体、プロピレン
と1種以上のα−オレフィンとのランダム共重合体若し
くはブロック共重合体等のポリプロピレン系樹脂(たと
えばプロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレ
ン−ブテン−1ランダム共重合体、プロピレン−エチレ
ン−ブテン−1ランダム共重合体、プロピレン−ヘキセ
ン−1ランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体、プロピレン−ブテン−1ブロック共重合体
等のアイソタクチックプロピレン系樹脂、その他シンジ
オタクチック構造ポリプロピレン系樹脂等);高圧法低
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度
ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂等があげられる。
これらのポリオレフィン系樹脂の中でも、高剛性で、緩
衝特性に優れ、低密度であって圧縮応力の高いポリプロ
ピレン系樹脂が好ましい。また、その中でもブテン−1
を5〜20重量%含有するブテン−1−プロピレン系共
重合体は、成形性、成形体の強度の温度依存性及び寸法
安定性に優れているので、好ましい。
【0016】また、前記の各種のポリオレフィン系樹脂
は、それぞれ単独で使用することができるし、適宜に2
種以上を混合して使用することもできる。さらに、前記
の各種のポリオレフィン系樹脂に、他の樹脂類やゴムな
どのエラストマーを配合し混練分散させたものも使用す
ることができる。その配合できる他の樹脂類やエラスト
マーとしては、たとえば石油樹脂、ポリブテン−1、エ
チレン−プロピレンゴムなどのオレフィン系ゴム、水素
添加スチレン−イソブテンブロック共重合体、二重結合
含有ゴム、ナイロンなどがあげられる。これらの配合で
きる樹脂類やエラストマーの配合量は、ポリオレフィン
系樹脂100重量部に対して100重量部未満、好まし
くは50重量部未満である。
は、それぞれ単独で使用することができるし、適宜に2
種以上を混合して使用することもできる。さらに、前記
の各種のポリオレフィン系樹脂に、他の樹脂類やゴムな
どのエラストマーを配合し混練分散させたものも使用す
ることができる。その配合できる他の樹脂類やエラスト
マーとしては、たとえば石油樹脂、ポリブテン−1、エ
チレン−プロピレンゴムなどのオレフィン系ゴム、水素
添加スチレン−イソブテンブロック共重合体、二重結合
含有ゴム、ナイロンなどがあげられる。これらの配合で
きる樹脂類やエラストマーの配合量は、ポリオレフィン
系樹脂100重量部に対して100重量部未満、好まし
くは50重量部未満である。
【0017】本発明では懸濁剤としてアルカリ土類金属
の無機の弱酸塩が用いられる。その具体例としては、た
とえば炭酸カルシウム、炭酸バリウム、塩基性炭酸マグ
ネシウム、第三リン酸カルシウム、第二リン酸カルシウ
ム、第三リン酸マグネシウム、第三リン酸バリウム、ピ
ロリン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、珪酸マ
グネシウムなどがあげられる。
の無機の弱酸塩が用いられる。その具体例としては、た
とえば炭酸カルシウム、炭酸バリウム、塩基性炭酸マグ
ネシウム、第三リン酸カルシウム、第二リン酸カルシウ
ム、第三リン酸マグネシウム、第三リン酸バリウム、ピ
ロリン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、珪酸マ
グネシウムなどがあげられる。
【0018】本発明で無機懸濁剤として特にアルカリ土
類金属の無機弱酸塩を選択して使用するのは、アルカリ
土類金属の無機弱酸塩は、懸濁分散作用が優れ、しかも
発泡粒子の表面に付着・残存していても鉱酸で容易に溶
解して除去できるからである。そして、前記のアルカリ
土類金属の無機弱酸塩の中でも、第三リン酸カルシウム
及びピロリン酸カルシウムは、特に前記の懸濁分散作用
が優れ、かつ鉱酸による除去性に優れているので、特に
好ましい。
類金属の無機弱酸塩を選択して使用するのは、アルカリ
土類金属の無機弱酸塩は、懸濁分散作用が優れ、しかも
発泡粒子の表面に付着・残存していても鉱酸で容易に溶
解して除去できるからである。そして、前記のアルカリ
土類金属の無機弱酸塩の中でも、第三リン酸カルシウム
及びピロリン酸カルシウムは、特に前記の懸濁分散作用
が優れ、かつ鉱酸による除去性に優れているので、特に
好ましい。
【0019】本発明の製造方法における懸濁系への懸濁
剤としてのアルカリ土類金属の無機弱酸塩の添加量は、
樹脂粒子100重量部に対して0.5〜8重量部、好ま
しくは1〜5重量部である。懸濁剤の添加量が少なすぎ
ると、発泡剤含浸時の樹脂粒子同志、及び発泡直後の発
泡樹脂粒子同志の凝集融着を起しやすくなり、ひいては
耐圧容器内への樹脂粒子の仕込量を低減する必要があ
り、生産性が低下する。また、その添加量が多すぎる
と、必要以上の懸濁剤の使用による懸濁剤の浪費につな
がるばかりでなく、使用する鉱酸量も多くなり、経済的
でなくなる。
剤としてのアルカリ土類金属の無機弱酸塩の添加量は、
樹脂粒子100重量部に対して0.5〜8重量部、好ま
しくは1〜5重量部である。懸濁剤の添加量が少なすぎ
ると、発泡剤含浸時の樹脂粒子同志、及び発泡直後の発
泡樹脂粒子同志の凝集融着を起しやすくなり、ひいては
耐圧容器内への樹脂粒子の仕込量を低減する必要があ
り、生産性が低下する。また、その添加量が多すぎる
と、必要以上の懸濁剤の使用による懸濁剤の浪費につな
がるばかりでなく、使用する鉱酸量も多くなり、経済的
でなくなる。
【0020】本発明においては、前記したポリオレフィ
ン系樹脂粒子と前記した特定の無機懸濁剤とを、膨張
剤、好ましくは揮発性膨張剤の存在下に耐圧密閉容器内
で水と共に攪拌しながら樹脂の軟化温度以上に昇温し、
得られた膨張剤を含浸した樹脂粒子を含む水性分散液
を、たとえば密閉容器内の水面下に設けられたスリット
やノズルなどの吐出口を開放し、密閉容器内の圧力より
も低い圧力の雰囲気(たとえば大気圧)に放出して発泡
粒子とするのである。その放出を容易にするために、空
気や窒素ガスなどを用いて容器内を加圧することもでき
る。かかる発泡粒子の製造法の代表的な方法としては、
「ドカン法」として知られた方法があるが、本発明はか
かる方法を用いることができる。
ン系樹脂粒子と前記した特定の無機懸濁剤とを、膨張
剤、好ましくは揮発性膨張剤の存在下に耐圧密閉容器内
で水と共に攪拌しながら樹脂の軟化温度以上に昇温し、
得られた膨張剤を含浸した樹脂粒子を含む水性分散液
を、たとえば密閉容器内の水面下に設けられたスリット
やノズルなどの吐出口を開放し、密閉容器内の圧力より
も低い圧力の雰囲気(たとえば大気圧)に放出して発泡
粒子とするのである。その放出を容易にするために、空
気や窒素ガスなどを用いて容器内を加圧することもでき
る。かかる発泡粒子の製造法の代表的な方法としては、
「ドカン法」として知られた方法があるが、本発明はか
かる方法を用いることができる。
【0021】本発明の前記の工程で用いられる膨張剤と
しては、通常、揮発性膨張剤が用いられる。その揮発性
膨張剤の具体例としては、たとえばブタン、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類;トリクロ
ロフロロメタン、ジクロロフロロメタン、テトラクロロ
ジフロロエタン、ジクロロテトラフロロメタン、メチレ
ンクロライド、エチルクロライドなどのハロゲン化炭化
水素類があげられ、これらの1種類を単独で又は2種以
上を混合して用いることができる。また、膨張剤には空
気、窒素ガス、炭酸ガスなどの無機ガス類も用いること
ができる。
しては、通常、揮発性膨張剤が用いられる。その揮発性
膨張剤の具体例としては、たとえばブタン、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類;トリクロ
ロフロロメタン、ジクロロフロロメタン、テトラクロロ
ジフロロエタン、ジクロロテトラフロロメタン、メチレ
ンクロライド、エチルクロライドなどのハロゲン化炭化
水素類があげられ、これらの1種類を単独で又は2種以
上を混合して用いることができる。また、膨張剤には空
気、窒素ガス、炭酸ガスなどの無機ガス類も用いること
ができる。
【0022】また、その膨張剤の使用量は、揮発性膨張
剤の場合に例をとれば、樹脂粒子100重量部に対し
て、通常、5〜80重量部である。
剤の場合に例をとれば、樹脂粒子100重量部に対し
て、通常、5〜80重量部である。
【0023】また、樹脂粒子の水中での分散状態を安定
化させるために、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸エス
テルナトリウムなどの陰イオン性界面活性剤を懸濁助剤
として、前記の懸濁剤に併用することができる。懸濁助
剤の使用量は、樹脂粒子100重量部に対して0.00
3〜0.03重量部、好ましくは0.001〜0.02
重量部である。
化させるために、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸エス
テルナトリウムなどの陰イオン性界面活性剤を懸濁助剤
として、前記の懸濁剤に併用することができる。懸濁助
剤の使用量は、樹脂粒子100重量部に対して0.00
3〜0.03重量部、好ましくは0.001〜0.02
重量部である。
【0024】本発明の発泡粒子の製造に使用する前記の
ポリオレフィン系樹脂粒子は、前記したポリオレフィン
系樹脂のみを用いたものであってもよいが、通常、種々
の添加剤、たとえば無機充填剤、酸化防止剤、結晶核
剤、光安定剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、紫
外線吸収剤、金属不活性剤、顔料、及び染料等を、必要
に応じて1種又は2種以上添加したものであってもよ
い。これらの添加剤の添加量は、要求される成形体の物
性や用途等に応じて変化するが、通常、添加剤合計量で
樹脂100重量部に対して30重量部以下、好ましくは
10重量部以下である。
ポリオレフィン系樹脂粒子は、前記したポリオレフィン
系樹脂のみを用いたものであってもよいが、通常、種々
の添加剤、たとえば無機充填剤、酸化防止剤、結晶核
剤、光安定剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、紫
外線吸収剤、金属不活性剤、顔料、及び染料等を、必要
に応じて1種又は2種以上添加したものであってもよ
い。これらの添加剤の添加量は、要求される成形体の物
性や用途等に応じて変化するが、通常、添加剤合計量で
樹脂100重量部に対して30重量部以下、好ましくは
10重量部以下である。
【0025】特に、無機充填剤を添加することにより、
成形体の物性、たとえば導電性、難燃性及び剛性等を種
々調節することができるので、好ましい。その無機充填
剤としては、たとえば導電性カーボン類;水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、酸化アンチモン等の難燃
剤;グラスファイバー、鉄粉、タルクなどの補強剤等が
あげられる。
成形体の物性、たとえば導電性、難燃性及び剛性等を種
々調節することができるので、好ましい。その無機充填
剤としては、たとえば導電性カーボン類;水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、酸化アンチモン等の難燃
剤;グラスファイバー、鉄粉、タルクなどの補強剤等が
あげられる。
【0026】ポリオレフィン系樹脂に各種の添加剤を添
加する方法としては、たとえば融解混練法、加熱含浸
法、溶融共沈法等があるが、融解混練法が最も一般的な
方法であり、好ましい。
加する方法としては、たとえば融解混練法、加熱含浸
法、溶融共沈法等があるが、融解混練法が最も一般的な
方法であり、好ましい。
【0027】本発明の発泡粒子の製造に用いられるポリ
オレフィン系樹脂粒子を製造するには、たとえばポリオ
レフィン系樹脂に、所望の添加剤を添加したものを、押
出機、バンバリーミキサー、ミキシングロールなどの混
練機を用いて加熱混合して樹脂を融解させるとともに混
練し、樹脂中に均一に分散させる。添加剤が均一に分散
したら、その樹脂組成物を、種々の方法、たとえばスト
ランドカット法、水中カット法、ホットカット法、シー
トカット法、凍結粉砕法、懸濁分散法、溶融噴霧法など
を用いて粒子状にすれば、本発明の発泡粒子の製造に用
いられるポリオレフィン系樹脂粒子が得られる。
オレフィン系樹脂粒子を製造するには、たとえばポリオ
レフィン系樹脂に、所望の添加剤を添加したものを、押
出機、バンバリーミキサー、ミキシングロールなどの混
練機を用いて加熱混合して樹脂を融解させるとともに混
練し、樹脂中に均一に分散させる。添加剤が均一に分散
したら、その樹脂組成物を、種々の方法、たとえばスト
ランドカット法、水中カット法、ホットカット法、シー
トカット法、凍結粉砕法、懸濁分散法、溶融噴霧法など
を用いて粒子状にすれば、本発明の発泡粒子の製造に用
いられるポリオレフィン系樹脂粒子が得られる。
【0028】このようにして得られたポリオレフィン系
樹脂粒子を、前記した公知のドカン法等の方法を用い
て、前記の膨張剤の存在下に、耐圧密閉容器内で水及び
前記のアルカリ金属の無機弱酸塩からなる懸濁剤と共に
攪拌しながら樹脂の軟化温度以上に昇温した後、その容
器内容物をその容器内圧よりも低い圧力下の雰囲気中に
放出すれば発泡粒子が得られる。その加熱温度は、樹脂
組成物によっても異なるが、通常、90〜170℃、好
ましくは100〜160℃の温度が用いられる。また、
密閉容器内の圧力は通常、10〜40Kg/cm2 Gで
ある。また、放出される雰囲気の圧力は、通常、5Kg
/cm2 G以下、好ましくは約大気圧である。また、密
閉容器内への膨張剤の添加は、液状で添加してもよい
し、ガス状で圧入することもできる。
樹脂粒子を、前記した公知のドカン法等の方法を用い
て、前記の膨張剤の存在下に、耐圧密閉容器内で水及び
前記のアルカリ金属の無機弱酸塩からなる懸濁剤と共に
攪拌しながら樹脂の軟化温度以上に昇温した後、その容
器内容物をその容器内圧よりも低い圧力下の雰囲気中に
放出すれば発泡粒子が得られる。その加熱温度は、樹脂
組成物によっても異なるが、通常、90〜170℃、好
ましくは100〜160℃の温度が用いられる。また、
密閉容器内の圧力は通常、10〜40Kg/cm2 Gで
ある。また、放出される雰囲気の圧力は、通常、5Kg
/cm2 G以下、好ましくは約大気圧である。また、密
閉容器内への膨張剤の添加は、液状で添加してもよい
し、ガス状で圧入することもできる。
【0029】次に、本発明においては、放出され発泡し
て得られたポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、1価若し
くは2価の鉱酸水溶液で洗浄処理し、発泡粒子の表面に
付着・残存する懸濁剤を溶解して除くのである。
て得られたポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、1価若し
くは2価の鉱酸水溶液で洗浄処理し、発泡粒子の表面に
付着・残存する懸濁剤を溶解して除くのである。
【0030】その発泡粒子に付着した懸濁剤を溶解させ
るための洗浄用の酸として、1価若しくは2価の鉱酸を
用いるのは、3価以上の鉱酸は、一般に、懸濁剤の溶解
に多量の酸を必要とし、かつ高価であるし、有機酸は、
廃水の化学的酸素要求量(COD)、及び生物化学的酸
素要求量(BOD)を高めるので、廃水処理に特殊な廃
水処理システムが必要になる、からである。
るための洗浄用の酸として、1価若しくは2価の鉱酸を
用いるのは、3価以上の鉱酸は、一般に、懸濁剤の溶解
に多量の酸を必要とし、かつ高価であるし、有機酸は、
廃水の化学的酸素要求量(COD)、及び生物化学的酸
素要求量(BOD)を高めるので、廃水処理に特殊な廃
水処理システムが必要になる、からである。
【0031】その使用される1価若しくは2価の鉱酸と
しては、たとえば硝酸、塩酸、硫酸、塩素酸等がある
が、使用するこれらの鉱酸は、さらに使用した懸濁剤の
種類を考慮して選択する必要がある。たとえば、第三リ
ン酸カルシウム等のカルシウム系懸濁剤は、硫酸との反
応により難水溶性のカルシウム塩を生成し、発泡粒子表
面に付着することになるので、好ましくない。したがっ
て、カルシウム系懸濁剤を使用した場合には、硝酸や塩
酸等の他の酸を使用する必要があるが、その中でも、塩
酸が機器や配管等の腐食の問題があるので、硝酸の方が
好ましい。
しては、たとえば硝酸、塩酸、硫酸、塩素酸等がある
が、使用するこれらの鉱酸は、さらに使用した懸濁剤の
種類を考慮して選択する必要がある。たとえば、第三リ
ン酸カルシウム等のカルシウム系懸濁剤は、硫酸との反
応により難水溶性のカルシウム塩を生成し、発泡粒子表
面に付着することになるので、好ましくない。したがっ
て、カルシウム系懸濁剤を使用した場合には、硝酸や塩
酸等の他の酸を使用する必要があるが、その中でも、塩
酸が機器や配管等の腐食の問題があるので、硝酸の方が
好ましい。
【0032】また、洗浄用の鉱酸水溶液のPH等は、用
いた懸濁剤と鉱酸との組合わせによって異なってくる。
たとえば、第三リン酸カルシウムと硝酸の組合わせの場
合には、鉱酸水溶液のPHは2.6以下である必要があ
る。なぜなら、この場合にそのPHが2.6以上になる
と、第二リン酸カルシウムが析出して、発泡粒子に付着
するからである。なお、洗浄用鉱酸は、通常、1種類を
使用することが多いが、2種以上を混合して使用しても
危険性や弊害のない場合には、2種以上の混酸の使用も
可能である。
いた懸濁剤と鉱酸との組合わせによって異なってくる。
たとえば、第三リン酸カルシウムと硝酸の組合わせの場
合には、鉱酸水溶液のPHは2.6以下である必要があ
る。なぜなら、この場合にそのPHが2.6以上になる
と、第二リン酸カルシウムが析出して、発泡粒子に付着
するからである。なお、洗浄用鉱酸は、通常、1種類を
使用することが多いが、2種以上を混合して使用しても
危険性や弊害のない場合には、2種以上の混酸の使用も
可能である。
【0033】発泡粒子の鉱酸水溶液による洗浄は、要す
るに、放出された発泡粒子と鉱酸水溶液とをむらなく充
分に接触させればよいのであり、その方法には特に制限
がない。その洗浄方法としては、たとえば放出された発
泡粒子を鉱酸水溶液中に水没して処理する方法、放出さ
れた発泡粒子の上方より鉱酸水溶液を噴霧する方法、前
記のドカン法により圧力容器から排出中の発泡粒子に鉱
酸水溶液を噴霧する方法等があるが、いずれの方法にお
いても、発泡粒子と鉱酸水溶液とをむらなく接触させる
ために攪拌等の手段を併用するのが望ましい。
るに、放出された発泡粒子と鉱酸水溶液とをむらなく充
分に接触させればよいのであり、その方法には特に制限
がない。その洗浄方法としては、たとえば放出された発
泡粒子を鉱酸水溶液中に水没して処理する方法、放出さ
れた発泡粒子の上方より鉱酸水溶液を噴霧する方法、前
記のドカン法により圧力容器から排出中の発泡粒子に鉱
酸水溶液を噴霧する方法等があるが、いずれの方法にお
いても、発泡粒子と鉱酸水溶液とをむらなく接触させる
ために攪拌等の手段を併用するのが望ましい。
【0034】鉱酸水溶液により洗浄処理された発泡粒子
は、さらに水で充分に洗浄して鉱酸を除去するのが望ま
しい。発泡粒子の表面に鉱酸が残留していると、発泡粒
子やその成形体の変色や劣化の原因となり、さらに成形
金型等の腐食などの原因ともなり、好ましくない。
は、さらに水で充分に洗浄して鉱酸を除去するのが望ま
しい。発泡粒子の表面に鉱酸が残留していると、発泡粒
子やその成形体の変色や劣化の原因となり、さらに成形
金型等の腐食などの原因ともなり、好ましくない。
【0035】以上のようにして、本発明の方法により発
泡させた発泡粒子の鉱酸水溶液による洗浄処理、及び望
ましくはさらに水洗処理をして得られた発泡粒子は、た
とえば30〜80℃で乾燥すれば、発泡粒子の表面に付
着する懸濁剤量が、樹脂粒子100重量部当り0.15
重量部以下、好ましくは0.10重量部以下、さらに好
ましくは0.05重量部以下のポリオレフィン系樹脂発
泡粒子が得られる。そして、この発泡粒子は、懸濁剤の
付着量が著しく少ないので、融着性に優れているから、
型内発泡成形体の製造に有利に使用できる。
泡させた発泡粒子の鉱酸水溶液による洗浄処理、及び望
ましくはさらに水洗処理をして得られた発泡粒子は、た
とえば30〜80℃で乾燥すれば、発泡粒子の表面に付
着する懸濁剤量が、樹脂粒子100重量部当り0.15
重量部以下、好ましくは0.10重量部以下、さらに好
ましくは0.05重量部以下のポリオレフィン系樹脂発
泡粒子が得られる。そして、この発泡粒子は、懸濁剤の
付着量が著しく少ないので、融着性に優れているから、
型内発泡成形体の製造に有利に使用できる。
【0036】なお、上記の発泡粒子の洗浄に用いた懸濁
剤を溶解した酸水溶液は、アルカリで中和してから排水
として放流してもよいが、その中和に石灰等のアルカリ
土類金属系の中和剤を用いれば、本発明で用いる懸濁剤
に再生して利用することもできる。
剤を溶解した酸水溶液は、アルカリで中和してから排水
として放流してもよいが、その中和に石灰等のアルカリ
土類金属系の中和剤を用いれば、本発明で用いる懸濁剤
に再生して利用することもできる。
【0037】本発明の製造方法で得られたポリオレフィ
ン系樹脂を用いて型内発泡成形体を製造するには、公知
の方法をはじめとする種々の方法を用いることができる
が、その代表的な方法としては、下記の(A)〜(E)
の方法があげられる。
ン系樹脂を用いて型内発泡成形体を製造するには、公知
の方法をはじめとする種々の方法を用いることができる
が、その代表的な方法としては、下記の(A)〜(E)
の方法があげられる。
【0038】(A)発泡粒子に揮発性液状膨張剤を含浸
せしめて発泡粒子に二次発泡性能を付与したのち、型に
充填して加熱し、二次発泡をさせるとともに、発泡粒子
を融着させ、次いで型を冷却して成形体を得る方法。
せしめて発泡粒子に二次発泡性能を付与したのち、型に
充填して加熱し、二次発泡をさせるとともに、発泡粒子
を融着させ、次いで型を冷却して成形体を得る方法。
【0039】(B)発泡粒子を密閉容器に入れ、次いで
空気、窒素などの無機ガスを容器内に圧入することによ
り発泡粒子のセル内の圧力を高めて二次発泡性能を付与
し、得られた発泡性粒子を型に充填し、スチーム加熱し
て二次発泡させるとともに、粒子を融着させ、次いで型
を冷却し、成形体を得る方法(特公昭59−23731
号公報等参照)。
空気、窒素などの無機ガスを容器内に圧入することによ
り発泡粒子のセル内の圧力を高めて二次発泡性能を付与
し、得られた発泡性粒子を型に充填し、スチーム加熱し
て二次発泡させるとともに、粒子を融着させ、次いで型
を冷却し、成形体を得る方法(特公昭59−23731
号公報等参照)。
【0040】(C)加圧ガスで1.0〜6.0Kg/c
m2 Gに昇圧した型内に、発泡粒子をこの型内圧力より
も0.5Kg/cm2 以上高い加圧ガスを用いて圧縮し
ながら、かつ複数回に分割して逐次充填し、充填中型内
圧力を前記の型内圧力に保持し続け、次いで充填終了後
に型内圧力を大気圧に戻してから、スチーム加熱して発
泡粒子を融着させ、その際の型内に充填された発泡粒子
の下記式(I)で表わされる圧縮率を40〜70%に制
御し、その後、型を冷却し成形体を得る方法(特開昭6
2−151325号公報参照)。
m2 Gに昇圧した型内に、発泡粒子をこの型内圧力より
も0.5Kg/cm2 以上高い加圧ガスを用いて圧縮し
ながら、かつ複数回に分割して逐次充填し、充填中型内
圧力を前記の型内圧力に保持し続け、次いで充填終了後
に型内圧力を大気圧に戻してから、スチーム加熱して発
泡粒子を融着させ、その際の型内に充填された発泡粒子
の下記式(I)で表わされる圧縮率を40〜70%に制
御し、その後、型を冷却し成形体を得る方法(特開昭6
2−151325号公報参照)。
【0041】
【数1】 前記式(I)におけるW、V、及びρはそれぞれ下記の
ものを表わす。 W: 成形品の重量(g) V: 成形品の容量(リットル) ρ: 発泡粒子の大気圧中での嵩密度(g/リットル)
ものを表わす。 W: 成形品の重量(g) V: 成形品の容量(リットル) ρ: 発泡粒子の大気圧中での嵩密度(g/リットル)
【0042】(D)加圧ガスで0.5〜5.0Kg/c
m2 Gに昇圧した型内に、予めこの型内圧力よりも0.
5Kg/cm2 以上高い加圧ガスを用いて1時間以上加
圧処理して得られたガス内圧の付与された発泡粒子を、
前記の型内圧力よりも0.5Kg/cm2 以上高い加圧
ガスを用いて複数回に分割して逐次に充填し、充填中、
型内圧力を前記の型内圧力に保持し続け、次いで充填終
了後に型内圧力を大気圧に戻してからスチーム加熱して
発泡粒子を融着させ、その際の型内に充填された発泡粒
子の前記式(I)で表わされる圧縮率を40%未満(た
だし0%を除く)に制御し、その後、型を冷却し成形体
を得る方法。
m2 Gに昇圧した型内に、予めこの型内圧力よりも0.
5Kg/cm2 以上高い加圧ガスを用いて1時間以上加
圧処理して得られたガス内圧の付与された発泡粒子を、
前記の型内圧力よりも0.5Kg/cm2 以上高い加圧
ガスを用いて複数回に分割して逐次に充填し、充填中、
型内圧力を前記の型内圧力に保持し続け、次いで充填終
了後に型内圧力を大気圧に戻してからスチーム加熱して
発泡粒子を融着させ、その際の型内に充填された発泡粒
子の前記式(I)で表わされる圧縮率を40%未満(た
だし0%を除く)に制御し、その後、型を冷却し成形体
を得る方法。
【0043】(E)本発明のドカン法で得られる発泡粒
子自体を二次発泡性能を有する発泡粒子として収得し、
その二次発泡性能を有する発泡粒子を、常圧下のキャビ
ティ内に充填するか、又は加圧下の金型に充填し、スチ
ーム加熱により二次発泡させるとともに発泡粒子を融着
させ、その後、型を冷却し成形体を得る方法(特開昭6
2−128709号、特開昭63−256634号、特
開昭63−258939号、及び特開昭63−1075
16号各公報参照)。
子自体を二次発泡性能を有する発泡粒子として収得し、
その二次発泡性能を有する発泡粒子を、常圧下のキャビ
ティ内に充填するか、又は加圧下の金型に充填し、スチ
ーム加熱により二次発泡させるとともに発泡粒子を融着
させ、その後、型を冷却し成形体を得る方法(特開昭6
2−128709号、特開昭63−256634号、特
開昭63−258939号、及び特開昭63−1075
16号各公報参照)。
【0044】
【実施例】以下に、実施例及び比較例をあげてさらに詳
述する。これらの例に記載の部及び%は、いずれも重量
基準による。
述する。これらの例に記載の部及び%は、いずれも重量
基準による。
【0045】実施例1 ブテン−1・プロピレンランダム共重合体樹脂(ブテン
−1の含量9%)100部と、酸化防止剤としてのジブ
チルヒドロキシトルエン0.05部とを、押出し機で混
練して押出し、樹脂粒子を作成した。その樹脂の融点が
151℃、230℃におけるメルトフローレート(MF
R)が10g/10分であり、樹脂粒子の平均重量が
1.0mgであった。
−1の含量9%)100部と、酸化防止剤としてのジブ
チルヒドロキシトルエン0.05部とを、押出し機で混
練して押出し、樹脂粒子を作成した。その樹脂の融点が
151℃、230℃におけるメルトフローレート(MF
R)が10g/10分であり、樹脂粒子の平均重量が
1.0mgであった。
【0046】次いで、この樹脂粒子100部、水180
部、懸濁剤として第三リン酸カルシウム(太平化学社
製)3.5部、懸濁助剤としてドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム0.012部、及び膨張剤としてブタン
22部を耐圧密閉容器内に入れ、攪拌しながら60分か
けて141℃に昇温させた。この時の容器内の圧力は2
0Kg/cm2 Gであった。
部、懸濁剤として第三リン酸カルシウム(太平化学社
製)3.5部、懸濁助剤としてドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム0.012部、及び膨張剤としてブタン
22部を耐圧密閉容器内に入れ、攪拌しながら60分か
けて141℃に昇温させた。この時の容器内の圧力は2
0Kg/cm2 Gであった。
【0047】容器内温度を前記の温度で20分間保持し
たのち、この容器の下部に設けた排出口を開放し、容器
内容物を大気圧下に開放された別の容器内に排出した。
その排出中、容器内に窒素ガスを導入することにより容
器内圧を排出開始前の圧力に保持した。排出された樹脂
粒子は発泡して嵩体積が約3m3 (嵩密度18g/リッ
トル)になっていた。
たのち、この容器の下部に設けた排出口を開放し、容器
内容物を大気圧下に開放された別の容器内に排出した。
その排出中、容器内に窒素ガスを導入することにより容
器内圧を排出開始前の圧力に保持した。排出された樹脂
粒子は発泡して嵩体積が約3m3 (嵩密度18g/リッ
トル)になっていた。
【0048】次いで、排出された発泡粒子を前記の容器
内で攪拌しながら、容器の上部より濃度67%の硝酸
2.5リットルを300リットルの水で希釈した硝酸水
溶液(pH1.2)を噴霧した。その際に、発泡粒子の
下部から落下する硝酸水溶液をポンプで汲み上げ再度発
泡粒子に噴霧し、5分間洗浄するとともに、その間に硝
酸水溶液のpHが常に2.3に保持されるように、硝酸
を追加した。
内で攪拌しながら、容器の上部より濃度67%の硝酸
2.5リットルを300リットルの水で希釈した硝酸水
溶液(pH1.2)を噴霧した。その際に、発泡粒子の
下部から落下する硝酸水溶液をポンプで汲み上げ再度発
泡粒子に噴霧し、5分間洗浄するとともに、その間に硝
酸水溶液のpHが常に2.3に保持されるように、硝酸
を追加した。
【0049】次いで、容器内の硝酸水溶液を排出し、発
泡粒子を攪拌しながら上方から水を噴霧して、排水のp
Hが中性を示すようになるまで水洗したのち、60℃の
雰囲気下で発泡粒子を乾燥させた。
泡粒子を攪拌しながら上方から水を噴霧して、排水のp
Hが中性を示すようになるまで水洗したのち、60℃の
雰囲気下で発泡粒子を乾燥させた。
【0050】得られた発泡粒子は、嵩密度が18g/リ
ットルであり、発泡むらや、未発泡粒子の全くない、均
一な気泡を有する粒子であった。
ットルであり、発泡むらや、未発泡粒子の全くない、均
一な気泡を有する粒子であった。
【0051】また、この発泡粒子の下記の方法で測定し
た懸濁剤(第三リン酸カルシウム)の表面残存量は0.
02部/発泡粒子100部であった。
た懸濁剤(第三リン酸カルシウム)の表面残存量は0.
02部/発泡粒子100部であった。
【0052】懸濁剤の発泡粒子表面残存量の測定方法:
発泡粒子及び原料の樹脂粒子をそれぞれ220℃で融解
して樹脂中の空気を排除したのち、冷却し、それぞれ板
状の樹脂片を作成し、蛍光X線装置を用いてそれぞれの
樹脂片のカルシウム濃度を測定した。次いで、発泡粒子
より作成した樹脂片中のカルシウム濃度から、原料樹脂
粒子より作成した樹脂片中のカルシウム濃度を差し引
き、さらにその残ったカルシウム濃度より、第三リン酸
カルシウム量を算出し、懸濁剤の発泡粒子表面残存量と
した(なお、以下の例における第三リン酸カルシウム以
外の懸濁剤の発泡粒子表面残存量の測定方法も、これに
準じる)。
発泡粒子及び原料の樹脂粒子をそれぞれ220℃で融解
して樹脂中の空気を排除したのち、冷却し、それぞれ板
状の樹脂片を作成し、蛍光X線装置を用いてそれぞれの
樹脂片のカルシウム濃度を測定した。次いで、発泡粒子
より作成した樹脂片中のカルシウム濃度から、原料樹脂
粒子より作成した樹脂片中のカルシウム濃度を差し引
き、さらにその残ったカルシウム濃度より、第三リン酸
カルシウム量を算出し、懸濁剤の発泡粒子表面残存量と
した(なお、以下の例における第三リン酸カルシウム以
外の懸濁剤の発泡粒子表面残存量の測定方法も、これに
準じる)。
【0053】(発泡粒子の成形)この得られた発泡粒子
を、常時1.5Kg/cm2 Gの圧力に保持した金型内
に、2.1Kg/cm2 Gの加圧ガスを用いて、発泡粒
子を圧縮しながら充填した後、型内圧力を一旦大気圧に
戻してから、スチームを導入して、型内圧力3.0Kg
/cm2 G、温度143℃で10秒間加熱した。次い
で、型内を水で冷却し、型内温度が室温になったところ
で金型を開放し、発泡成形体を取り出し、さらに60℃
の乾燥器中で24時間乾燥及び養生をさせた。
を、常時1.5Kg/cm2 Gの圧力に保持した金型内
に、2.1Kg/cm2 Gの加圧ガスを用いて、発泡粒
子を圧縮しながら充填した後、型内圧力を一旦大気圧に
戻してから、スチームを導入して、型内圧力3.0Kg
/cm2 G、温度143℃で10秒間加熱した。次い
で、型内を水で冷却し、型内温度が室温になったところ
で金型を開放し、発泡成形体を取り出し、さらに60℃
の乾燥器中で24時間乾燥及び養生をさせた。
【0054】得られた成形体は、密度が30g/リット
ルであり、変色等がなく、表面外観が良好であり、下記
の方法で判定した成形体の融着状態の判定結果は、極め
て良好(評価A)であった。
ルであり、変色等がなく、表面外観が良好であり、下記
の方法で判定した成形体の融着状態の判定結果は、極め
て良好(評価A)であった。
【0055】成形体融着の判定方法:成形体を割り、割
断面の発泡粒子の融着状態を目視で観察し、下記の基準
で評価した。 A・・・ 割断面の粒子の30%未満が、粒子表面(粒子同
志の界面)で割れている場合 B・・・ 割断面の粒子の30〜60%が、粒子表面(粒子
同志の界面)で割れている場合 C・・・ 割断面の粒子の60%以上が、粒子表面(粒子同
志の界面)で割れている場合
断面の発泡粒子の融着状態を目視で観察し、下記の基準
で評価した。 A・・・ 割断面の粒子の30%未満が、粒子表面(粒子同
志の界面)で割れている場合 B・・・ 割断面の粒子の30〜60%が、粒子表面(粒子
同志の界面)で割れている場合 C・・・ 割断面の粒子の60%以上が、粒子表面(粒子同
志の界面)で割れている場合
【0056】表1に、実施例1の発泡樹脂粒子の主要な
製造条件、生成樹脂粒子の主要な物性、その樹脂粒子の
成形時のスチーム圧、並びに得られた成形体の密度及び
粒子の融着状態の評価結果を記載した。
製造条件、生成樹脂粒子の主要な物性、その樹脂粒子の
成形時のスチーム圧、並びに得られた成形体の密度及び
粒子の融着状態の評価結果を記載した。
【0057】実施例2〜8及び比較例1〜7 表1〜表5に示したように、実施例1で用いたブテン−
1・プロピレンランダム共重合体樹脂粒子、又はその他
の種々のポリオレフィン系樹脂粒子を用い、同各表に示
すように発泡樹脂粒子の製造条件を変更して、種々のポ
リオレフィン系樹脂発泡粒子を製造した。
1・プロピレンランダム共重合体樹脂粒子、又はその他
の種々のポリオレフィン系樹脂粒子を用い、同各表に示
すように発泡樹脂粒子の製造条件を変更して、種々のポ
リオレフィン系樹脂発泡粒子を製造した。
【0058】なお、比較例2、3及び6は、融着をよく
する目的で成形時のスチーム加熱圧力を4Kg/cm2
G(151℃)に上げた。しかし、得られた成形体は、
融着が改良されていないばかりか、過剰な加熱により後
で乾燥養生しても収縮が回復しない外観不良のものであ
った。
する目的で成形時のスチーム加熱圧力を4Kg/cm2
G(151℃)に上げた。しかし、得られた成形体は、
融着が改良されていないばかりか、過剰な加熱により後
で乾燥養生しても収縮が回復しない外観不良のものであ
った。
【0059】得られた各発泡樹脂粒子の物性、発泡樹脂
粒子の成形時のスチーム圧、並びに得られた成形体の密
度及び粒子の融着状態は、表1〜表5にそれぞれ示すと
おりであった。
粒子の成形時のスチーム圧、並びに得られた成形体の密
度及び粒子の融着状態は、表1〜表5にそれぞれ示すと
おりであった。
【0060】表1〜表5から明らかなように、実施例で
得られた各発泡樹脂粒子は、各比較例で得られた各発泡
樹脂粒子と比較して、表面懸濁剤の残存量が著しく少な
く、そのために成形体の粒子の融着状態が著しく良好で
あった。
得られた各発泡樹脂粒子は、各比較例で得られた各発泡
樹脂粒子と比較して、表面懸濁剤の残存量が著しく少な
く、そのために成形体の粒子の融着状態が著しく良好で
あった。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】
【表5】
【0066】表1〜表5の注: *1(DBS−Na)・・・ ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム *2(ケッチェンブラック)・・・ ケッチェン・ブラック
社商品名 ケッチェンブラックEC600JD(導電性
カーボンブラック) *3(HBCD)・・・ ヘキサブロモドデカン(難燃剤) *4(実施例6、実施例7)・・・ 導電性付与の目的で樹
脂に導電性のケッチェンブラックを配合した。 *5(実施例8)・・・ 難燃性付与の目的で、樹脂に酸化
アンチモンとヘキサブロモドデカンを配合した。 *6(比較例1〜3)・・・ 発泡粒子は酸処理せずにその
まま脱水乾燥した。 *7(比較例4、5、7)・・・ 発泡粒子は酸処理せず
に、水を噴霧して水洗し、乾燥した。 *8(比較例7)・・・ 酸処理をしない以外は実施例1と
全く同様にして発泡粒子を製造した。
ナトリウム *2(ケッチェンブラック)・・・ ケッチェン・ブラック
社商品名 ケッチェンブラックEC600JD(導電性
カーボンブラック) *3(HBCD)・・・ ヘキサブロモドデカン(難燃剤) *4(実施例6、実施例7)・・・ 導電性付与の目的で樹
脂に導電性のケッチェンブラックを配合した。 *5(実施例8)・・・ 難燃性付与の目的で、樹脂に酸化
アンチモンとヘキサブロモドデカンを配合した。 *6(比較例1〜3)・・・ 発泡粒子は酸処理せずにその
まま脱水乾燥した。 *7(比較例4、5、7)・・・ 発泡粒子は酸処理せず
に、水を噴霧して水洗し、乾燥した。 *8(比較例7)・・・ 酸処理をしない以外は実施例1と
全く同様にして発泡粒子を製造した。
【0067】
【発明の効果】本発明の製造方法で得られるポリオレフ
ィン系樹脂発泡粒子は、その発泡樹脂粒子の表面に付着
・残存している懸濁剤の残存量が著しく少ないので、融
着性に優れていて樹脂粒子の融着状態の良好な成形体が
得られる。また、発泡粒子の製造時の分散系に添加する
懸濁剤量を増加できるので、その分散系の安定性がよい
ので、生産性を向上できる。
ィン系樹脂発泡粒子は、その発泡樹脂粒子の表面に付着
・残存している懸濁剤の残存量が著しく少ないので、融
着性に優れていて樹脂粒子の融着状態の良好な成形体が
得られる。また、発泡粒子の製造時の分散系に添加する
懸濁剤量を増加できるので、その分散系の安定性がよい
ので、生産性を向上できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂粒子を膨張剤の存
在下に耐圧密閉容器内で水及び無機懸濁剤と共に攪拌し
ながら樹脂の軟化温度以上に昇温した後、その容器内容
物を容器内よりも低い圧力下の雰囲気中に放出してポリ
オレフィン系樹脂発泡粒子を得る方法において、前記の
無機懸濁剤としてアルカリ土類金属の無機弱酸塩を用
い、かつ前記の放出により得られたポリオレフィン系樹
脂発泡粒子を1価若しくは2価の鉱酸水溶液で洗浄する
ことを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造
方法。 - 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂粒子が、無機充填
剤を含有する粒子である請求項1に記載のポリオレフィ
ン系樹脂発泡粒子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33224694A JPH08225675A (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33224694A JPH08225675A (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08225675A true JPH08225675A (ja) | 1996-09-03 |
Family
ID=18252810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33224694A Pending JPH08225675A (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08225675A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998017716A1 (fr) * | 1996-10-17 | 1998-04-30 | Kaneka Corporation | Procede de lavage de particules preexpansees |
JP2007238717A (ja) * | 2006-03-07 | 2007-09-20 | Kaneka Corp | 予備発泡粒子の製造方法 |
JP2009155536A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Kaneka Corp | ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造方法 |
WO2013132957A1 (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-12 | 株式会社ジェイエスピー | ポリプロピレン系樹脂発泡粒子及びポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体 |
-
1994
- 1994-12-13 JP JP33224694A patent/JPH08225675A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998017716A1 (fr) * | 1996-10-17 | 1998-04-30 | Kaneka Corporation | Procede de lavage de particules preexpansees |
US6167892B1 (en) | 1996-10-17 | 2001-01-02 | Kaneka Corporation | Method for washing prefoamed particles |
JP2007238717A (ja) * | 2006-03-07 | 2007-09-20 | Kaneka Corp | 予備発泡粒子の製造方法 |
JP2009155536A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Kaneka Corp | ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造方法 |
WO2013132957A1 (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-12 | 株式会社ジェイエスピー | ポリプロピレン系樹脂発泡粒子及びポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体 |
US9230710B2 (en) | 2012-03-05 | 2016-01-05 | Jsp Corporation | Polypropylene-based resin expanded beads, and polypropylene-based resin expanded beads molded article |
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