JP2007238717A - 予備発泡粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 無機分散剤の付着量が少ないポリオレフィン系予備発泡粒子を提供する。
【解決手段】 無機分散剤が付着しているポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子を送粒しながら該ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子に対して酸性水溶液を連続的に添加して混合物とし、次いで該混合物を脱水機に供給して、ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子から水相を分離することを特徴とするポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造方法に関する。詳しくは、付着する無機分散剤が低減されたポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造方法に関する。
型内成形法に用いられるポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子は、耐圧容器内で分散剤を含む水中に熱可塑性樹脂粒子を分散させ、ついで揮発性発泡剤を添加し、高温高圧下に保って揮発性発泡剤を含浸させたのち、低圧雰囲気下に放出する方法(以下、除圧発泡法)により製造されることは知られている。
前記方法においては、高温高圧下での樹脂粒子同士の融着を防ぐために、通常、分散剤として難水溶性無機化合物(以下、無機分散剤ともいう)および界面活性剤(以下、分散助剤ともいう)が使用されているが、高温高圧下より低圧雰囲気に放出して予備発泡粒子としたのちも、一部の分散剤は予備発泡粒子表面に残存・付着している(以下、予備発泡粒子に残存・付着している分散剤を付着分散剤ともいう)。
付着分散剤の量が多いと、得られた予備発泡粒子を型内発泡成形する際に、予備発泡粒子間の融着を阻害し、得られた成形体の機械的強度を低下させる。また、付着分散剤の一部は金型に移って次第に堆積し、金型の目詰まりなど製造上の問題が起こる原因となる。したがって予備発泡粒子の付着分散剤は、少ない方が好ましく、通常は予備発泡粒子の製造工程において、予備発泡後に付着分散剤を洗浄し除去する必要がある。
特許文献1には、該予備発泡粒子を、該無機分散剤が溶解可能な酸性水溶液中に浸漬し、付着している無機分散剤量を低減する方法が提案されている。
特開平9−124832号公報
予備発泡粒子は、その用途により、嵩密度が0.01〜0.2kg/m3と大きく異なるものを生産する必要がある。このうち特に、嵩密度が小さいものに対しては、これを浸漬させるための該無機分散剤が溶解可能な酸性水溶液が大量に必要になるとともに、その混合物を保持するタンクの容積が大きくなる。また、嵩密度が小さい予備発泡粒子は該水溶液中で浮くため、そのハンドリングがわずらわしくなるという課題がある。
また、予備発泡粒子を洗浄する際の水溶液のpHは4を下回る強酸性で腐食性があるため、耐腐食性をもつ高価な材質の設備が必要となる上、かつ、予備発泡粒子を水洗する必要があり、排水を中和等の処理する必要もある、と製造プロセスが冗長になるという課題がある。
本発明者らは前記実情に鑑み、効率的に洗浄する方法を鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1は、無機分散剤が付着しているポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子を送粒しながら該ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子に対して酸性水溶液を連続的に添加して混合物とし、次いで該混合物を脱水機に供給して、ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子から水相を分離することを特徴とするポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造方法に関する。
好ましい実施態様としては、
(1)前記無機分散剤が付着しているポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子が乾燥したものであること、
(2)ポリオレフィン系予備発泡粒子と酸性水溶液との混合物の水相のpHが4〜6となるように、添加する酸性水溶液のpH及び/又は添加量を調節すること、
(3)無機分散剤が、リン酸カルシウムであること、
を特徴とする前記記載のポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造方法に関する。
本発明の第2は、前記記載の予備発泡粒子の製造方法によって得られる、無機分散剤が300ppm以下のポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子に関する。
本発明の方法によって、無機分散剤が低減されたポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子を容易に製造することができる。ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子と、無機分散剤を溶解することが出来る酸性水溶液を連続的に混合するので、嵩密度が小さいポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子に対しても大きな容積のタンクは必要が無く、装置がコンパクトになる。
また、ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子と酸性水溶液との混合物の水相のpHが4〜6となるように、添加する酸性水溶液のpH及び/又は添加量を調節することによって、必要な酸性水溶液の量は最小限で済み、腐食性が低い状態であるので、安価な材質の設備が利用でき、予備発泡粒子の水洗や排水処理も省略または簡略化できる。
そして、本発明の方法で製造したポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子は、その表面に付着している無機分散剤の量が少ないため、成形時に予備発泡粒子間の融着が阻害されることなく、成形圧の低下および成形冷却時間の短縮化が図られ、成形工程におけるユーティリティのコストダウンが可能になるとともに、生産性の向上に繋がる。また、金型に堆積付着する無機分散剤の量が少なくなることから、ノズルの詰りが軽減され、金型を取り外しての洗浄回数も減り、生産効率の向上になる。
ポリオレフィン系予備発泡粒子は、従来から知られている方法、例えば、耐圧容器内に、ポリオレフィン系樹脂粒子、無機分散剤および分散助剤を含む水性分散液ならびに揮発性発泡剤を水と共に仕込み、昇温して一定圧力、一定温度として樹脂粒子に発泡剤を含浸させたのち、低圧雰囲気下に放出し(除圧発泡法)、さらに乾燥する方法により、製造される。
本発明のポリオレフィン系予備発泡粒子の原料樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンホモポリマー、エチレン−プロピレンランダム共重合体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、また2種以上の混合物として用いてもよい。
尚、必要に応じて、例えば、タルク等のセル造核剤をはじめ紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤、難燃剤、着色剤、充填剤、滑剤、結晶核剤などの1種又は2種以上を原料樹脂中にブレンドしてもよい。更に、該樹脂として、パーオキサイドや電子線照射などにより架橋したポリオレフィン系樹脂を用いてもよく、また非架橋のポリオレフィン系樹脂と併用してもよい。
前記除圧発泡法において使用される無機分散剤および分散助剤は、通常、耐圧容器内での樹脂粒子同士の融着を防止するために使用されるものである。
本発明において使用される無機分散剤としては、とくに限定なく、具体例としては、第三リン酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸亜鉛、炭酸カルシウムなどの無機塩やベントナイト、カオリンなどの粘土類があげられる。これらのうちでは、第三リン酸カルシウムは分散力が強いため好ましい。また、カオリンも、分散力が強く、環境を汚染しない点から好ましい。これら無機分散剤の表面は、通常、正負いずれかに帯電している。
前記の分散助剤は、ポリオレフィン系樹脂粒子と無機分散剤との親和力を向上させて分散力を強める目的で使用される成分であり、とくに限定はなく、具体例としては、ドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダ、n−パラフィンスルフォン酸ソーダ、高級アルコール硫酸ソーダ、アルキルナフタレンスルフォン酸ソーダなどのアニオン性界面活性剤、塩化ベンザルコニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤があげられる。これらのうちではn−パラフィンスルフォン酸ソーダが良好な分散力を与え、生分解され易い点から、また、塩化ベンザルコニウムが良好な分散力を与える点から好ましい。
前記の分散助剤を使用するばあい、通常、無機分散剤の表面電荷と逆符号の電荷をもつ界面活性剤が使用される。たとえば、無機分散剤の表面が正に帯電する第三リン酸カルシウムのばあいには、通常、n−パラフィンスルフォン酸ソーダ、ドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダなどのアニオン性界面活性剤が使用される。また、無機分散剤の表面が負に帯電するカオリンのばあいには、通常、塩化ベンザルコニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤が使用される。これらのうちでは、第三リン酸カルシウムとn−パラフィンスルフォン酸ソーダとの組み合わせが良好な分散力を示す点から好ましい。
前記のごとく、通常、無機分散剤と分散助剤とは、異なる符号の電荷を持つ組み合わせで使用される。そうすることにより、分散助剤の親水性基(イオン性基)が無機分散剤表面と相互作用し、無機分散剤表面は分散助剤の疎水性基により疎水化され、疎水性の熱可塑性樹脂粒子表面との相互作用力が向上する。つまり、分散助剤はポリオレフィン系樹脂粒子と無機分散剤とのバインダーとして働き、分散力を高めている。
本発明においては発泡剤としては、特に限定はなく、揮発性発泡剤や無機ガス、水等公知のものを使用することが出来る。これらの揮発性発泡剤の使用量は、発泡剤の種類、容器内の樹脂量と容器内空間容積との比率を考慮して設定し、様々な倍率の予備発泡粒子を得ることが可能である。
揮発性発泡剤の具体例としては、例えばプロパン、イソブタン、ノルマルブタン、イソペンタン、ノルマルペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類;トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機ガスとしては、経済性、生産性、安全性、環境適合性などの点から二酸化炭素、チッ素、空気、またはこれらを主体として不活性ガスや水蒸気、酸素、水素、オゾンなどを少量含む無機ガスなどを使用することが好ましいが、倍率バラツキ低減効果が大きいことからチッ素、空気が更に好ましい。
発泡剤として水を使用する場合には、ポリオレフィン系樹脂に親水性ポリマー併用させて使用するのが好ましい。
本発明の一実施形態を図1に示しながら説明する。
本発明において、ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子は、従来から知られている方法、例えば、耐圧容器内に、ポリオレフィン系樹脂粒子、無機分散剤および分散助剤を含む水性分散液ならびに揮発性発泡剤を水と共に仕込み、昇温して一定圧力、一定温度として樹脂粒子に発泡剤を含浸させたのち、低圧雰囲気下に放出し(除圧発泡法)、さらに乾燥する方法により製造されるが、一般的には該ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子には無機分散剤が付着している。
本発明においては、無機分散剤が付着しているポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子を送粒しながら該ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子に対して酸性水溶液を連続的に添加して混合物とする。
該製造方法において、ポリオレフィン系樹脂粒子を低圧雰囲気下に放出したポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子をそのまま送粒しながら、酸性水溶液を添加してもよいが、除圧発泡後乾燥させたポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子に酸性水溶液を添加することが、使用する酸性水溶液の量が少なくて済む傾向にあるため好ましい。これはすなわち、一般的に無機分散剤は分散性を得るために十分に多く耐圧容器内に仕込まれるため、乾燥させる前の予備発泡粒子には余剰の無機分散剤を含む水溶液が付着した状態であり、そのために酸性水溶液がより多く消費されるからである。
以下、除圧発泡後のポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子を乾燥させたものを使用した例について詳述する。
除圧発泡後乾燥されたポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子は、一旦貯槽1に貯められ、貯槽1の該予備発泡粒子は、バルブ2で流量調整されながら放出され、ダクトを経て混合部5に供給される。
一方、タンク3の該無機分散剤を溶解する酸性水溶液は、ポンプ4により、混合部5に供給され予備発泡粒子に添加され、混合物となる。次に、該混合物を脱水機6に供給し、ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子から水相を分離した後、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子は排出され、例えば、熱風8によりフラッシュ乾燥されながら貯槽9に送られ、回収される。
前記の混合部5、すなわち、無機分散剤が付着している予備発泡粒子に無機分散剤を溶解することが出来る酸性水溶液を連続的に添加する部分の構造としては、例えば、図2に示す装置によって、ダクト状の配管の中を、重力落下あるいは気流輸送などの方法で送粒されている該予備発泡粒子に対して、酸性水溶液を加圧ノズルによって噴霧する、あるいは二流体ノズルによって噴霧する、あるいは単なるノズルから滴下することによって添加する構造が採用できる。
該混合部5においては、無機分散剤が付着しているポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子に対して酸性水溶液ができるだけ均一に添加されることが好ましい。特に、予備発泡粒子の体積流量が、酸性水溶液の体積流量より多い場合には、噴霧ノズルを使用することが、予備発泡粒子に対して酸性水溶液が均一に添加されやすい傾向にあるため好ましい。なお、噴霧した場合に酸性水溶液の液滴径が小さすぎると、予備発泡粒子との混合が悪くなる場合があるが、この場合は除去効率をみて適切なノズルを選択すれば良い。
酸性水溶液のpHと添加量は、洗浄効果を考慮して最適化すればよく、具体的にはポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子と酸性水溶液が混合物となり、次の工程で脱水されるまでの間に、ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子と酸性水溶液の混合物の水相のpHが4〜6となるようにすればよい。実質的には、ポリオレフィン系予備発泡粒子と酸性水溶液とを混合した後の水相のpHは、脱水後の水相のpHを測定して管理することが可能である。
洗浄効率を考えると添加する酸性水溶液のpHは低いほど好ましい。しかしながら、脱水後の予備発泡粒子を乾燥、輸送、貯蔵する設備の金属部の腐蝕を考慮すると、混合物のの水相のpHは4以上であることが好ましく、さらに好ましくはpH5以上とすれば良い。洗浄後の水溶液のpHが6を越える水溶液では、予備発泡粒子の表面に付着している無機分散剤を溶解するには不充分である傾向がある。したがって、酸性水溶液添加後の水相のpHは4〜6にすることが好ましく、さらにはpHを5〜6にすることがより好ましい。
該予備発泡粒子に対して酸性水溶液を添加したとき、該予備発泡粒子に付着する無機分散剤によって酸性水溶液中の酸が中和されるため、ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子と酸性水溶液の混合物の水相のpHは上昇する。したがって、該予備発泡粒子に付着する無機分散剤の量に応じて、添加する酸性水溶液のpH及び/又は添加量を調節することが好ましい。すなわち、予備発泡粒子に付着する無機分散剤の量が多い場合は、添加する酸性水溶液のpHを低く、或または酸性水溶液の添加量を多くすれば良い。pHを低くし、かつ酸性水溶液の添加量を多くしてもよいことは当然である。一方、予備発泡粒子に付着する無機分散剤の量が少ない場合には、混合する酸性水溶液のpHを高くし、かつ、または混合する酸性水溶液の量を減らすことができる。
ただし、酸性水溶液の量を減らしすぎると該予備発泡粒子に対して酸性水溶液の添加が不均一になり、無機分散剤の除去率が悪くなる傾向がある。また、酸性水溶液を大量に使用すると、排水量が増えて工業的に不利であることから、酸性水溶液の添加量は無機分散剤が付着している予備発泡粒子100重量部に対して300重量部を超えないことが好ましい。
酸性水溶液に用いる酸の種類は、例えば、亜塩素酸、次亜塩素酸、塩酸、過塩素酸、亜硝酸、硝酸、硫酸、クエン酸、シュウ酸、酒石酸等の1種又は2種以上からなる水溶液を用いることができる。
酸性水溶液が噴霧され、脱水された予備発泡粒子は、pH4以上であれば、そのまま乾燥して製品にできるが、洗浄後に充分に水洗しても良い。
脱水機6は、従来公知の方法および装置を用いることができる。例えば、一般的な遠心脱水機を用いても良いし、ダクトの壁の一部がメッシュになっており水分のみを外部に排出する方式の脱水機を用いても良い。
脱水後の予備発泡粒子を乾燥するには、フラッシュ乾燥と呼ばれる公知の方法を用いることができる。適切な温度および風量の熱風8を予備発泡粒子と混合し、乾燥に要する時間を経た後に貯槽9で回収すれば良い。
この様にして得られた本発明のポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子は、無機分散剤が300ppm以下であることが好ましい。
次に、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。尚、以下の記載において、特に断らない限り、%は重量%を、部は重量部をそれぞれ表す。
(実施例1〜4、比較例1〜2)
図1および図2に示す装置を用いて実施例1〜4と、比較例1〜2を行った。
ポリオレフィン系樹脂であるエチレン−プロピレンランダム共重合体(樹脂密度0.91g/cm3、エチレン含有率3%、融点145℃、MI値5.5g/10分)100部に対し、親水性ポリマーとしてエチレン−メタアクリル酸共重合体をカリウムイオン架橋したエチレン系アイオノマー樹脂(商品名:ハイミランSD100、三井デュポンポリケミカル社製)2部と、無機充填剤としてタルク(平均粒径8μm)0.3部を添加し、50mmφ単軸押出機に供給し、溶融混練したのち、直径1.5mmφの円筒ダイより押し出し、水冷後カッターで切断し、円柱状のポリオレフィン系樹脂組成物からの樹脂粒子(ペレット)(1.8mg/粒)を得た。
オートクレーブ型耐圧容器1(容量10m3)に、前記の得られた樹脂粒子100部と、水200部と、無機分散剤として第三リン酸カルシウム0.5部および分散助剤としてn−パラフィンスルフォン酸ソーダ0.01部とを仕込み、容器内水分散物を攪拌しながら、イソブタン12部を加え、該分散液を155℃まで加熱した。そしてガス状イソブタンを追加して、該耐圧容器内の圧力を1.5MPaになるように調整した。次に耐圧容器下部のバルブ2を開き、開口オリフィス(開口径3.6mmφ、開口数5穴)を通して放出した。放出中は耐圧容器内の圧力が低下しないように、イソブタンを追加して圧力を保持した。放出物を乾燥して、予備発泡粒子を得た。予備発泡粒子に付着する無機分散剤の量を測定したところ、1200ppmだった。
こうして得られた乾燥済みの予備発泡粒子800kgを、貯槽1(25m3)に用意した。貯槽1の下部のバルブ2を開けて表1に示す流量に調節しながら、重力落下によって予備発泡粒子を供給した。酸性水溶液は表1に示す種類、pHのものをタンク3に用意した。これを表1に示す量になるようにポンプ4で送液し、混合装置5で予備発泡粒子と混合した。混合装置5は、直径200mmの円筒型のダクト11の中央に、噴霧ノズル12(一液加圧ノズル、噴霧角度60度、噴霧形状は充円錐型)1個を配置し、予備発泡粒子に酸性水溶液を噴霧した。
脱水機6(Gala社のペレット脱水機2016BF型)で残留水分10%まで脱水された予備発泡粒子は、熱風8(100℃、60m3/分)により5秒間でフラッシュ乾燥され、フィルターつき貯槽9で回収された。この予備発泡粒子に付着する無機分散剤の量を測定したところ、表1に示す値だった。
Figure 2007238717
(無機分散剤の付着量)
無機分散剤が第三リン酸カルシウムの場合
メタバナジン酸アンモニウム0.022%(重量%、以下同様)、モリブデン酸アンモニウム0.54%および硝酸3%を含む水溶液(比色液)50.0mLとW(g)の予備発泡粒子をコニカルビーカーに採り、1分間撹拌したのち10分間放置した。得られた液相を光路長1.0cmの石英セルに採り、分光光度計により410nmでの吸光度A(−)を測定した。同一の比色液について、予め測定しておいた第三リン酸カルシウムの410nmでの吸光度係数ε(g/L・cm)を用いて、付着分散剤量C(ppm)=5.0×104・ε・A/W、と求めた。
本発明の一実施形態の予備発泡粒子の製造装置のフロー図 本発明の一実施形態の、予備発泡粒子と酸性水溶液を混合する装置
符号の説明
1 無機分散剤が付着した予備発泡粒子の貯槽
2 バルブ
3 酸性水溶液のタンク
4 ポンプ
5 予備発泡粒子と酸性水溶液の混合部
6 脱水機
7 排水
8 熱風
9 乾燥した予備発泡粒子の貯槽
11 ダクト
12 噴霧ノズル
13 予備発泡粒子
14 酸性水溶液

Claims (5)

  1. 無機分散剤が付着しているポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子を送粒しながら該ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子に対して酸性水溶液を連続的に添加して混合物とし、次いで該混合物を脱水機に供給して、ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子から水相を分離することを特徴とするポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造方法。
  2. 前記無機分散剤が付着しているポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子が乾燥したものであることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造方法。
  3. ポリオレフィン系予備発泡粒子と酸性水溶液との混合物の水相のpHが4〜6となるように、添加する酸性水溶液のpH及び/又は添加量を調節することを特徴とする請求項1または2に記載のポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造方法。
  4. 無機分散剤が、リン酸カルシウムであることを特徴とする請求項1〜3に記載のポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造方法。
  5. 請求項1〜4何れか一項に記載の予備発泡粒子の製造方法によって得られる、無機分散剤が300ppm以下のポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子。
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