JPH08225656A - 精密部品 - Google Patents
精密部品Info
- Publication number
- JPH08225656A JPH08225656A JP32595695A JP32595695A JPH08225656A JP H08225656 A JPH08225656 A JP H08225656A JP 32595695 A JP32595695 A JP 32595695A JP 32595695 A JP32595695 A JP 32595695A JP H08225656 A JPH08225656 A JP H08225656A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- epoxy resin
- molding
- component according
- precision component
- precision
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Epoxy Resins (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】大量生産が可能で、加工精度がすぐれた精密部
品を得ること。 【解決手段】 エポキシ樹脂(a)、硬化剤(b)お
よび無機充填剤(c)を必須成分として含有するエポキ
シ樹脂組成物を成形加工後、硬化処理して得られる成形
品からなる精密部品であって、前記成形品の成形加工時
の成形収縮率が0.8%以下、硬化処理後の線膨脹係数
が15×10-61/℃以下であることを特徴とする。
品を得ること。 【解決手段】 エポキシ樹脂(a)、硬化剤(b)お
よび無機充填剤(c)を必須成分として含有するエポキ
シ樹脂組成物を成形加工後、硬化処理して得られる成形
品からなる精密部品であって、前記成形品の成形加工時
の成形収縮率が0.8%以下、硬化処理後の線膨脹係数
が15×10-61/℃以下であることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂組成
物を成形材料とする成形品からなる精密部品に関するも
のであり、さらに詳しくは、加工精度がすぐれ、かつ各
種使用条件下における寸法変化がきわめて小さい精密部
品に関するものである。
物を成形材料とする成形品からなる精密部品に関するも
のであり、さらに詳しくは、加工精度がすぐれ、かつ各
種使用条件下における寸法変化がきわめて小さい精密部
品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年においては、機械工学、エレトロニ
クス技術、光情報通信技術などの各種最新科学技術およ
びそれらに関連する産業の著しい進歩にともなって、こ
れらの技術で使用される精密部品には、きわめて高い寸
法精度が要求されており、例えば光情報通信技術の分野
では、ミクロンオーダー、さらにはサブミクロンオーダ
ーの寸法精度が要求されている。
クス技術、光情報通信技術などの各種最新科学技術およ
びそれらに関連する産業の著しい進歩にともなって、こ
れらの技術で使用される精密部品には、きわめて高い寸
法精度が要求されており、例えば光情報通信技術の分野
では、ミクロンオーダー、さらにはサブミクロンオーダ
ーの寸法精度が要求されている。
【0003】さらに、上記精密部品の多くは、各種の苛
酷な環境下、例えば低温から高温までの大きな温度変化
のある条件下、この温度変化にともなう熱衝撃条件下、
および乾燥条件から高湿度条件までの大きな湿度変化が
ある条件下などで使用されるが、これらの厳しい使用条
件の変化に対しても高い寸法安定性を維持する性能が要
求される。
酷な環境下、例えば低温から高温までの大きな温度変化
のある条件下、この温度変化にともなう熱衝撃条件下、
および乾燥条件から高湿度条件までの大きな湿度変化が
ある条件下などで使用されるが、これらの厳しい使用条
件の変化に対しても高い寸法安定性を維持する性能が要
求される。
【0004】そして、上記の性能を満たす精密部品の構
成素材としては、一般にステンレスや金属シリコーンな
どの金属材料や、セラミックスなどの各種無機材料が用
いられてきた。
成素材としては、一般にステンレスや金属シリコーンな
どの金属材料や、セラミックスなどの各種無機材料が用
いられてきた。
【0005】しかるに、これら金属材料や無機材料を素
材として製造された精密部品は、確かに温度変化や乾
燥、吸湿などの使用条件下における寸法変化が小さく、
各種の使用環境下において高い寸法精度を発揮するが、
この精密部品の製造時に切削加工や研磨加工を行うこと
から、これらの加工に高度な熟練技術、高価な製造設備
および複雑な工程などを必要とし、このために大量生産
が難しいばかりか、精密部品のコストもきわめて高騰し
てしまうという問題があった。
材として製造された精密部品は、確かに温度変化や乾
燥、吸湿などの使用条件下における寸法変化が小さく、
各種の使用環境下において高い寸法精度を発揮するが、
この精密部品の製造時に切削加工や研磨加工を行うこと
から、これらの加工に高度な熟練技術、高価な製造設備
および複雑な工程などを必要とし、このために大量生産
が難しいばかりか、精密部品のコストもきわめて高騰し
てしまうという問題があった。
【0006】一方、各種機械機器部品を、大量に低価格
で製造することを目的として、熱可塑性樹脂や熱硬化性
樹脂などの有機プラスチック材料を、射出成形などの成
形加工法により成形する技術もよく知られているが、こ
のような成形加工法によって製造された樹脂成形品は、
成形加工時にヒケやソリを生じやすく、寸法安定性も劣
るばかりか、使用時の温度変化や湿度変化によって容易
に寸法変化を生じるため、高い加工精度や寸法精度を必
要とし、しかも苛酷な使用環境条件下で使用する際の寸
法安定性が要求される精密部品としての性能を満たすも
のではなかった。
で製造することを目的として、熱可塑性樹脂や熱硬化性
樹脂などの有機プラスチック材料を、射出成形などの成
形加工法により成形する技術もよく知られているが、こ
のような成形加工法によって製造された樹脂成形品は、
成形加工時にヒケやソリを生じやすく、寸法安定性も劣
るばかりか、使用時の温度変化や湿度変化によって容易
に寸法変化を生じるため、高い加工精度や寸法精度を必
要とし、しかも苛酷な使用環境条件下で使用する際の寸
法安定性が要求される精密部品としての性能を満たすも
のではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。
【0008】したがって、本発明の目的は、加工精度が
すぐれ、各種使用条件下における寸法変化がきわめて小
さく、しかも簡便な方法により大量生産可能な精密部品
を提供することにある。
すぐれ、各種使用条件下における寸法変化がきわめて小
さく、しかも簡便な方法により大量生産可能な精密部品
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の精密部品は、エポキシ樹脂(a)、硬化
剤(b)および無機充填剤(c)を必須成分として含有
するエポキシ樹脂組成物を成形加工後、硬化処理して得
られる成形品からなる精密部品であって、前記成形品の
成形加工時の成形収縮率が0.8%以下、硬化処理後の
線膨脹係数が15×10-61/℃以下であることを特徴
とする。
めに、本発明の精密部品は、エポキシ樹脂(a)、硬化
剤(b)および無機充填剤(c)を必須成分として含有
するエポキシ樹脂組成物を成形加工後、硬化処理して得
られる成形品からなる精密部品であって、前記成形品の
成形加工時の成形収縮率が0.8%以下、硬化処理後の
線膨脹係数が15×10-61/℃以下であることを特徴
とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の精密部品は、特定のエポ
キシ樹脂組成物を、とくに制御された条件下に成形加
工、硬化処理すること、つまり成形加工時の成形収縮率
および硬化処理後の線膨脹係数を特定の範囲に制御する
ことによって得られたものであり、この結果加工精度が
すぐれ、各種使用条件下における寸法変化がきわめて小
さいため、機械工学、エレトロニクス技術、光情報通信
技術などの分野において、苛酷な条件下に使用される各
種精密機器部品として最適の性能を有している。
キシ樹脂組成物を、とくに制御された条件下に成形加
工、硬化処理すること、つまり成形加工時の成形収縮率
および硬化処理後の線膨脹係数を特定の範囲に制御する
ことによって得られたものであり、この結果加工精度が
すぐれ、各種使用条件下における寸法変化がきわめて小
さいため、機械工学、エレトロニクス技術、光情報通信
技術などの分野において、苛酷な条件下に使用される各
種精密機器部品として最適の性能を有している。
【0011】また、本発明の精密部品は、通常の成形加
工方法により容易に得ることができるため、大量生産が
可能であり、この結果その製造コストを大幅に低減する
ことができる。
工方法により容易に得ることができるため、大量生産が
可能であり、この結果その製造コストを大幅に低減する
ことができる。
【0012】以下に、本発明の構成および効果について
詳述する。
詳述する。
【0013】本発明で用いるエポキシ樹脂(a)とは、
1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物であ
り、その分子中にエポキシ基を2個以上有する限りにお
いて、分子量および分子構造には特に制限はない。
1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物であ
り、その分子中にエポキシ基を2個以上有する限りにお
いて、分子量および分子構造には特に制限はない。
【0014】本発明で使用されるエポキシ樹脂(a)の
具体例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、水添
ビスフェノール型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹
脂、ナフタレン骨格エポキシ樹脂、線状脂肪族型エポキ
シ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、
スピロ環含有エポキシ樹脂および臭素化エポキシ樹脂な
どが挙げられる。
具体例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、水添
ビスフェノール型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹
脂、ナフタレン骨格エポキシ樹脂、線状脂肪族型エポキ
シ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、
スピロ環含有エポキシ樹脂および臭素化エポキシ樹脂な
どが挙げられる。
【0015】これらのエポキシ樹脂のなかでも、特に本
発明において好ましく使用されるものとしては、下記一
般式(I)、(II)、(III)および(IV)で表される骨
格を有するエポキシ樹脂を必須成分として含有するもの
が挙げられる。
発明において好ましく使用されるものとしては、下記一
般式(I)、(II)、(III)および(IV)で表される骨
格を有するエポキシ樹脂を必須成分として含有するもの
が挙げられる。
【0016】
【化5】 (ただし、式中のR1 〜R8 は水素原子、炭素数1〜4
のアルキル基またはハロゲン原子を示す)。
のアルキル基またはハロゲン原子を示す)。
【0017】
【化6】 (ただし、式中のR1 〜R8 のうち2つはグリシジルエ
ーテル基であり、他は水素原子、炭素数1〜4のアルキ
ル基またはハロゲン原子を示す)。
ーテル基であり、他は水素原子、炭素数1〜4のアルキ
ル基またはハロゲン原子を示す)。
【0018】
【化7】 (ただし、式中のR1 〜R8 は水素原子、炭素数1〜4
のアルキル基またはハロゲン原子を示す)。
のアルキル基またはハロゲン原子を示す)。
【0019】
【化8】 (ただし、式中のR1 〜R10 は水素原子、炭素数1〜
4のアルキル基またはハロゲン原子を示す)。
4のアルキル基またはハロゲン原子を示す)。
【0020】上記式(I)、(II)、(III)および(I
V)において、R1 〜R8 またはR1〜R10の好ましい具
体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、i−プロキル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、塩素原子および臭素原子など
が挙げられる。
V)において、R1 〜R8 またはR1〜R10の好ましい具
体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、i−プロキル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、塩素原子および臭素原子など
が挙げられる。
【0021】上記式(I)で表されるエポキシ樹脂骨格
の好ましい具体例としては、4,4´−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)ビフェニル、4,4´−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´
−テトラメチルビフェニル、4,4´−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメ
チル−2−クロロビフェニル、4,4´−ビス(2,3
−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラ
メチル−2−ブロモビフェニル、4,4´−ビス(2,
3−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テト
ラエチルビフェニルおよび4,4´−ビス(2,3−エ
ポキシプロポキシ)−3、3´,5,5´−テトラブチ
ルビフェニルなどが挙げられ、なかでも4,4´−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)ビフェニルおよび4,
4´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3
´,5,5´−テトラメチルビフェニルの使用が好適で
ある。
の好ましい具体例としては、4,4´−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)ビフェニル、4,4´−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´
−テトラメチルビフェニル、4,4´−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメ
チル−2−クロロビフェニル、4,4´−ビス(2,3
−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラ
メチル−2−ブロモビフェニル、4,4´−ビス(2,
3−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テト
ラエチルビフェニルおよび4,4´−ビス(2,3−エ
ポキシプロポキシ)−3、3´,5,5´−テトラブチ
ルビフェニルなどが挙げられ、なかでも4,4´−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)ビフェニルおよび4,
4´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3
´,5,5´−テトラメチルビフェニルの使用が好適で
ある。
【0022】上記式(II)で表されるエポキシ樹脂骨格
の好ましい具体例としては、1,5−ジグリシジルナフ
タレン、1,5−ジグリシジル−7−メチルナフタレ
ン、1,6−ジグリシジルナフタレン、1,6−ジグリ
シジル−2−メチルナフタレン、1,6−ジグリシジル
−8−メチルナフタレン、1,6−ジグリシジル−4,
8−ジメチルナフタレン、2−ブロム−1,6−ジグリ
シジルナフタレンおよび8−ブロム−1,6−ジグリシ
ジルナフタレンなどが挙げられる。
の好ましい具体例としては、1,5−ジグリシジルナフ
タレン、1,5−ジグリシジル−7−メチルナフタレ
ン、1,6−ジグリシジルナフタレン、1,6−ジグリ
シジル−2−メチルナフタレン、1,6−ジグリシジル
−8−メチルナフタレン、1,6−ジグリシジル−4,
8−ジメチルナフタレン、2−ブロム−1,6−ジグリ
シジルナフタレンおよび8−ブロム−1,6−ジグリシ
ジルナフタレンなどが挙げられる。
【0023】上記式(III)で表されるエポキシ樹脂骨格
の好ましい具体例としては、ジシクロペンタジエン−フ
ェノール重付加物のポリグリシジルエーテルなどが挙げ
られる。
の好ましい具体例としては、ジシクロペンタジエン−フ
ェノール重付加物のポリグリシジルエーテルなどが挙げ
られる。
【0024】上記式(IV)で表されるエポキシ樹脂骨格
の好ましい具体例としては、ビスフェノールAジグリシ
ジルエーテルおよびビスフェノールFジグリシジルエー
テルなどが挙げられる。
の好ましい具体例としては、ビスフェノールAジグリシ
ジルエーテルおよびビスフェノールFジグリシジルエー
テルなどが挙げられる。
【0025】本発明で用いる硬化剤(b)は、エポキシ
樹脂(a)と反応してこれを硬化させ得るものであれば
特に制限はない。
樹脂(a)と反応してこれを硬化させ得るものであれば
特に制限はない。
【0026】本発明で使用される硬化剤(b)の具体例
としては、以下にのようなものが挙げられる。
としては、以下にのようなものが挙げられる。
【0027】2−メチルイミダゾール、2−エチル−4
−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、
2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾ
ールおよび1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾ
リウム・トリメリテートなどのイミダゾール化合物、無
水フタル酸、無水トリメリット酸および無水コハク酸な
どの酸無水物類、メタフェニレンジアミン、ジアミノジ
フェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォンおよび
トリエチレンテトラミンなどのアミン化合物、フェノー
ルノボラック樹脂およびクレゾールノボラック樹脂など
のビスフェノ−ルAやレゾルシンから合成される各種ノ
ボラック樹脂。
−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、
2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾ
ールおよび1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾ
リウム・トリメリテートなどのイミダゾール化合物、無
水フタル酸、無水トリメリット酸および無水コハク酸な
どの酸無水物類、メタフェニレンジアミン、ジアミノジ
フェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォンおよび
トリエチレンテトラミンなどのアミン化合物、フェノー
ルノボラック樹脂およびクレゾールノボラック樹脂など
のビスフェノ−ルAやレゾルシンから合成される各種ノ
ボラック樹脂。
【0028】下記式(V)および下記式(VI)などで表
される各種フエノール化合物、
される各種フエノール化合物、
【化9】
【化10】 (ただし、式(V)および式(VI)中のRは、いずれも
同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原
子、アリール基または炭素数1〜4のアルキル基を示
す。m、nは0以上の整数を示す。) 下記式(VII)などで表される骨格を有するナフトール化
合物
同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原
子、アリール基または炭素数1〜4のアルキル基を示
す。m、nは0以上の整数を示す。) 下記式(VII)などで表される骨格を有するナフトール化
合物
【化11】 (ただし、式中のnは0〜10の整数を示す。)。
【0029】上記硬化剤(b)の中でも、特にイミダゾ
ール化合物、フェノール化合物およびナフトール化合物
が好ましく使用される。
ール化合物、フェノール化合物およびナフトール化合物
が好ましく使用される。
【0030】なお、これらの硬化剤(b)は、用途によ
っては二種以上を併用してもよい。硬化剤の添加量はエ
ポキシ樹脂(A)100重量部に対して0.1〜500
重量部の範囲、またはエポキシ樹脂(A)のエポキシ数
に対して、硬化剤の硬化官能基の数が0.5〜2の範囲
となる量であることが好ましい。
っては二種以上を併用してもよい。硬化剤の添加量はエ
ポキシ樹脂(A)100重量部に対して0.1〜500
重量部の範囲、またはエポキシ樹脂(A)のエポキシ数
に対して、硬化剤の硬化官能基の数が0.5〜2の範囲
となる量であることが好ましい。
【0031】本発明で使用される無機充填剤(c)の具
体例としては、非晶性シリカ、結晶性シリカ、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、マグネシア、ク
レー、タルク、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、酸化ア
ンチモン、アスベストおよびガラス繊維などが挙げられ
るが、なかでも非晶性シリカが好ましく用いられる。
体例としては、非晶性シリカ、結晶性シリカ、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、マグネシア、ク
レー、タルク、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、酸化ア
ンチモン、アスベストおよびガラス繊維などが挙げられ
るが、なかでも非晶性シリカが好ましく用いられる。
【0032】そして、非晶性シリカは、例えば結晶性シ
リカを溶融する方法および各種の原料から合成する方法
などで製造されたものを使用することができる。
リカを溶融する方法および各種の原料から合成する方法
などで製造されたものを使用することができる。
【0033】無機充填剤(c)の形状および大きさなど
については特に制限はないが、平均粒径1〜100μm
の球状シリカを30重量%以上含有していることが、成
形加工時において樹脂組成物の成形性が優れ、得られる
部品の寸法精度が優れることから好ましい。
については特に制限はないが、平均粒径1〜100μm
の球状シリカを30重量%以上含有していることが、成
形加工時において樹脂組成物の成形性が優れ、得られる
部品の寸法精度が優れることから好ましい。
【0034】なお、ここでいう平均粒径とは、累積重量
50%になる粒径(メジアン径)を意味する。
50%になる粒径(メジアン径)を意味する。
【0035】エポキシ樹脂組成物における無機充填剤
(c)の含有量は、70〜99重量%、好ましくは85
〜99重量%、特に好ましくは90〜99重量%であ
る。
(c)の含有量は、70〜99重量%、好ましくは85
〜99重量%、特に好ましくは90〜99重量%であ
る。
【0036】無機充填剤(c)の含有量が70重量%未
満では、このエポキシ樹脂組成物を成形加工、硬化処理
して得られる成形品の線膨脹係数および成形収縮率が十
分に小さくならず、加工精度および寸法精度がすぐれた
精密部品を得ることができないため好ましくない。
満では、このエポキシ樹脂組成物を成形加工、硬化処理
して得られる成形品の線膨脹係数および成形収縮率が十
分に小さくならず、加工精度および寸法精度がすぐれた
精密部品を得ることができないため好ましくない。
【0037】本発明で成形素材として用いるエポキシ樹
脂組成物は、上記エポキシ樹脂(a)、硬化剤(b)お
よび無機充填剤(c)以外に、上記エポキシ樹脂(a)
と硬化剤(b)との反応を促進させるための硬化触媒を
含有することができる。
脂組成物は、上記エポキシ樹脂(a)、硬化剤(b)お
よび無機充填剤(c)以外に、上記エポキシ樹脂(a)
と硬化剤(b)との反応を促進させるための硬化触媒を
含有することができる。
【0038】硬化触媒は硬化反応を促進するものならば
特に限定されず、その具体例としては、2−メチルイミ
ダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル
−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾー
ル、2−フェニル−4−メチルイミダゾールおよび2−
ヘプタデシルイミダゾールなどのイミダゾール化合物、
トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチ
ルベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノ
メチル)フェノールおよび1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7などの3級アミン化合
物、ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコニウムテト
ラプロポキシド、テトラキス(アセチルアセトナト)ジ
ルコニウムおよびトリ(アセチルアセトナト)アルミニ
ウムなどの有機金属化合物、およびトリフェニルホスフ
ィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、
トリブチルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホ
スフィンおよびトリ(ノニルフェニル)ホスフィンなど
の有機ホスフィン化合物などが挙げられる。
特に限定されず、その具体例としては、2−メチルイミ
ダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル
−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾー
ル、2−フェニル−4−メチルイミダゾールおよび2−
ヘプタデシルイミダゾールなどのイミダゾール化合物、
トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチ
ルベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノ
メチル)フェノールおよび1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7などの3級アミン化合
物、ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコニウムテト
ラプロポキシド、テトラキス(アセチルアセトナト)ジ
ルコニウムおよびトリ(アセチルアセトナト)アルミニ
ウムなどの有機金属化合物、およびトリフェニルホスフ
ィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、
トリブチルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホ
スフィンおよびトリ(ノニルフェニル)ホスフィンなど
の有機ホスフィン化合物などが挙げられる。
【0039】なお、これらの硬化触媒は、用途によって
は二種以上を併用してもよく、その添加量はエポキシ樹
脂(a)100重量部に対して0.01〜30重量部の
範囲が適当である。
は二種以上を併用してもよく、その添加量はエポキシ樹
脂(a)100重量部に対して0.01〜30重量部の
範囲が適当である。
【0040】本発明におけるエポキシ樹脂組成物は、シ
ランカップリング剤およびチタネートカップリング剤な
どのカップリング剤を含有することができる。
ランカップリング剤およびチタネートカップリング剤な
どのカップリング剤を含有することができる。
【0041】特に、無機充填剤(c)をカップリング剤
であらかじめ表面処理することが好ましく、この場合に
使用するカップリング剤としては、エポキシシラン、ア
ミノシランおよびメルカプトシランなどのシランカップ
リング剤が好ましい。
であらかじめ表面処理することが好ましく、この場合に
使用するカップリング剤としては、エポキシシラン、ア
ミノシランおよびメルカプトシランなどのシランカップ
リング剤が好ましい。
【0042】本発明のエポキシ樹脂組成物は、さらに次
に挙げる各種添加剤を任意に含有することができる。
に挙げる各種添加剤を任意に含有することができる。
【0043】ハロゲン化エポキシ樹脂などのハロゲン化
合物およびリン化合物などの難燃剤、 三酸化アンチモ
ンなどの各種難燃助剤、カーボンブラックおよび酸化鉄
などの各種着色剤や各種顔料、シリコーンゴム、オレフ
ィン系共重合体、変性ニトリルゴム、変性ポリブタジエ
ンゴムなどの各種エラストマー、ポリエチレンなどの各
種熱可塑性樹脂、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の金属塩、長
鎖脂肪酸のエステル、長鎖脂肪酸のアミドおよびパラフ
ィンワックスなどの各種離型剤および有機過酸化物など
の架橋剤。
合物およびリン化合物などの難燃剤、 三酸化アンチモ
ンなどの各種難燃助剤、カーボンブラックおよび酸化鉄
などの各種着色剤や各種顔料、シリコーンゴム、オレフ
ィン系共重合体、変性ニトリルゴム、変性ポリブタジエ
ンゴムなどの各種エラストマー、ポリエチレンなどの各
種熱可塑性樹脂、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の金属塩、長
鎖脂肪酸のエステル、長鎖脂肪酸のアミドおよびパラフ
ィンワックスなどの各種離型剤および有機過酸化物など
の架橋剤。
【0044】本発明のエポキシ樹脂組成物は、成形加工
に先立って溶融混練することが好ましく、たとえばバン
バリーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二軸
の押出機およびコニーダーなどの公知の混練方法を用い
て溶融混練することにより、製造される。
に先立って溶融混練することが好ましく、たとえばバン
バリーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二軸
の押出機およびコニーダーなどの公知の混練方法を用い
て溶融混練することにより、製造される。
【0045】本発明の精密部品は、上記エポキシ樹脂組
成物を成形加工および硬化処理することによって得るこ
とができる。
成物を成形加工および硬化処理することによって得るこ
とができる。
【0046】ここで、成形加工法としては、圧縮成形、
トランスファー成形、射出成形、押出成形および注型成
形などの一般的なプラスチックの成形法を適用すること
ができるが、なかでも、生産性および得られる成形品の
品質の点から、特にトランスファー成形が好ましく用い
られる。
トランスファー成形、射出成形、押出成形および注型成
形などの一般的なプラスチックの成形法を適用すること
ができるが、なかでも、生産性および得られる成形品の
品質の点から、特にトランスファー成形が好ましく用い
られる。
【0047】成形加工条件についても特に制限はなく、
通常は溶融成形が行われ、成形温度としては80〜25
0℃、望ましくは100〜200℃の範囲が採用され
る。
通常は溶融成形が行われ、成形温度としては80〜25
0℃、望ましくは100〜200℃の範囲が採用され
る。
【0048】なお、成形加工時の成形温度におけるエポ
キシ樹脂組成物の最低溶融粘度は、5〜5000ポイ
ズ、特に10〜1000ポイズの範囲にあることが望ま
しい。ただし、本発明において、エポキシ樹脂組成物を
成形加工する際には、成形品の成形収縮率が0.8%以
下、好ましくは0.6%以下、さらに好ましくは0.4
%以下になるように成形条件を制御する必要がある。
キシ樹脂組成物の最低溶融粘度は、5〜5000ポイ
ズ、特に10〜1000ポイズの範囲にあることが望ま
しい。ただし、本発明において、エポキシ樹脂組成物を
成形加工する際には、成形品の成形収縮率が0.8%以
下、好ましくは0.6%以下、さらに好ましくは0.4
%以下になるように成形条件を制御する必要がある。
【0049】この場合に成形品の成形収縮率が0.8%
を越えると、次いで硬化処理して得られる成形品の寸法
精度および寸法安定性が低下し、精密部品としての満足
すべき性能が阻害されるため好ましくない。
を越えると、次いで硬化処理して得られる成形品の寸法
精度および寸法安定性が低下し、精密部品としての満足
すべき性能が阻害されるため好ましくない。
【0050】上記で得られた成形品は、次いで80〜2
50℃の温度で1〜20時間硬化処理が施される。
50℃の温度で1〜20時間硬化処理が施される。
【0051】そして、この硬化処理においては、成形品
の硬化処理後の線膨脹係数が15×10-61/℃以下、
好ましくは10×10-61/℃以下、さらに好ましくは
6×10-61/℃以下になるように硬化条件を制御する
必要がある。
の硬化処理後の線膨脹係数が15×10-61/℃以下、
好ましくは10×10-61/℃以下、さらに好ましくは
6×10-61/℃以下になるように硬化条件を制御する
必要がある。
【0052】この場合に成形品の線膨脹係数が15×1
0-61/℃を越えると、得られる成形品の寸法精度およ
び寸法安定性が低下し、精密部品としての満足すべき性
能が阻害されるため好ましくない。
0-61/℃を越えると、得られる成形品の寸法精度およ
び寸法安定性が低下し、精密部品としての満足すべき性
能が阻害されるため好ましくない。
【0053】なお、ここでいう線膨脹係数とは、本発明
の精密部品が一般的に使用される温度で測定した値であ
り、通常は室温(25℃)における線膨脹係数で代表さ
れる値である。
の精密部品が一般的に使用される温度で測定した値であ
り、通常は室温(25℃)における線膨脹係数で代表さ
れる値である。
【0054】なお、本発明の精密部品の具体例として
は、例えば、各種ギヤー、各種ケース、センサー、LE
Dランプ、コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケー
ススイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケ
ース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、
プラグ、プリント基板、チューナー、スピーカー、マイ
クロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッド
ベース、パワーモジュール、ハウジング、半導体、液
晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブラ
ッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関
連部品などに代表される電気・電子・部品;VTR部
品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器
部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザ
ーディスク・コンパクトディスクなどの音声機器部品、
照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター
部品、ワードプロセッサー部品などに代表される家庭、
事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、
電気関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部
品、洗浄用治具、オイルレス軸受、船尾軸受、水中軸受
などの各種軸受、モーター部品、ライター、タイプライ
ターなどに代表される機械関連部品、顕微鏡、双眼鏡、
カメラ、時計などに代表される光学機器、精密機械関連
部品;オルタネーターターミナル、オルタネーターコネ
クター、ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテン
ショメーターベース、排気ガスバルブなどの各種バル
ブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーイン
テークノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃
料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレター、
メインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセ
ンサー、冷却水センサー、油温センサー、ブレーキパッ
トウェアーセンサー、スロットルポジションセンサー、
クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメ
ーター、ブレーキバット摩耗センサー、エアコン用サー
モスタットベース、暖房温風フローコントロールバル
ブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォ
ーターポンプインペラー、タービンベイン、ワイパーモ
ーター関係部品、デュストリビュター、スタータースイ
ッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤ
ーハーネス、ウィンドウオッシャーノズル、エアコンパ
ネルスイッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒュー
ズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、
ステップモーターローター、ランプソケット、ランプリ
フレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソ
レノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置
ケースなどの自動車・車両関連部品、光ファイバー用コ
ネクターおよびフェルール類、その他各種用途に有用で
ある。
は、例えば、各種ギヤー、各種ケース、センサー、LE
Dランプ、コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケー
ススイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケ
ース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、
プラグ、プリント基板、チューナー、スピーカー、マイ
クロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッド
ベース、パワーモジュール、ハウジング、半導体、液
晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブラ
ッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関
連部品などに代表される電気・電子・部品;VTR部
品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器
部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザ
ーディスク・コンパクトディスクなどの音声機器部品、
照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター
部品、ワードプロセッサー部品などに代表される家庭、
事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、
電気関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部
品、洗浄用治具、オイルレス軸受、船尾軸受、水中軸受
などの各種軸受、モーター部品、ライター、タイプライ
ターなどに代表される機械関連部品、顕微鏡、双眼鏡、
カメラ、時計などに代表される光学機器、精密機械関連
部品;オルタネーターターミナル、オルタネーターコネ
クター、ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテン
ショメーターベース、排気ガスバルブなどの各種バル
ブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーイン
テークノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃
料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレター、
メインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセ
ンサー、冷却水センサー、油温センサー、ブレーキパッ
トウェアーセンサー、スロットルポジションセンサー、
クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメ
ーター、ブレーキバット摩耗センサー、エアコン用サー
モスタットベース、暖房温風フローコントロールバル
ブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォ
ーターポンプインペラー、タービンベイン、ワイパーモ
ーター関係部品、デュストリビュター、スタータースイ
ッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤ
ーハーネス、ウィンドウオッシャーノズル、エアコンパ
ネルスイッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒュー
ズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、
ステップモーターローター、ランプソケット、ランプリ
フレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソ
レノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置
ケースなどの自動車・車両関連部品、光ファイバー用コ
ネクターおよびフェルール類、その他各種用途に有用で
ある。
【0055】本発明の精密部品としては、精密部品に対
する仮想される最小外接球の直径が30mm以下、さら
に、20mm以下、さらに11.6mm以下の寸法ものが発
明の効果を有効に発揮する。
する仮想される最小外接球の直径が30mm以下、さら
に、20mm以下、さらに11.6mm以下の寸法ものが発
明の効果を有効に発揮する。
【0056】かくして得られる本発明の精密部品は、加
工精度がすぐれ、各種使用条件下における寸法変化がき
わめて小さいため、機械工学、エレトロニクス技術、光
情報通信技術などの分野において、苛酷な条件下に使用
される各種精密機器部品として最適の性能を有してい
る。
工精度がすぐれ、各種使用条件下における寸法変化がき
わめて小さいため、機械工学、エレトロニクス技術、光
情報通信技術などの分野において、苛酷な条件下に使用
される各種精密機器部品として最適の性能を有してい
る。
【0057】また、本発明の精密部品は、通常の成形加
工方法により容易に得ることができるため、大量生産が
可能であり、この結果その製造コストを大幅に低減する
ことができる。
工方法により容易に得ることができるため、大量生産が
可能であり、この結果その製造コストを大幅に低減する
ことができる。
【0058】
【実施例】以下に、実施例と比較例を挙げて、本発明の
効果をより具体的に説明する。
効果をより具体的に説明する。
【0059】[実施例1〜18、比較例1〜7]下記エ
ポキシ樹脂(I)〜(IV)、硬化剤(I)〜(III)、無
機充填剤(I)〜(III)、硬化促進剤(I)〜(II)、
シランカップリング剤(I)〜(II)および離型剤(カ
ルナバワックス)を、それぞれ表1〜表4の配合割合で
混合し、ミキサーを用いてドライブレンドした。
ポキシ樹脂(I)〜(IV)、硬化剤(I)〜(III)、無
機充填剤(I)〜(III)、硬化促進剤(I)〜(II)、
シランカップリング剤(I)〜(II)および離型剤(カ
ルナバワックス)を、それぞれ表1〜表4の配合割合で
混合し、ミキサーを用いてドライブレンドした。
【0060】[エポキシ樹脂] I…4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−
3,3´,5,5´−テトラメチルビフェニル II…1,6−ジグリシジルナフタレン III …エポキシ当量260のジシクロペンタジエン−フ
ェノール重付加物のポリグリシジルエーテル IV…エポキシ当量17.5のビスフェノールAジグリシ
ジルエーテル [硬化剤] I…2−エチル−4−メチルイミダゾール II…水酸基当量10.7のフェノールノボラック樹脂 III …ナフトール〜フェノールパラキシリレンコポリマ
ー(ナフトール/フェノールモル比=5/5、重合度3
〜5のものを主成分とする。) [無機充填剤] I…平均粒径15μmの球状溶融シリカ II…平均粒径6μmの破砕溶融シリカ III …平均粒径0.5μm球状シリカ [硬化促進剤] I…トリフェニルホスフィン II…1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン
−7 [シランカップリング剤] I…γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン II…N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン 次いで、上記混合組成物を押出機に供給して、樹脂温度
90℃で混練し、溶融押出した後、冷却、粉砕してエポ
キシ樹脂組成物を製造した。
3,3´,5,5´−テトラメチルビフェニル II…1,6−ジグリシジルナフタレン III …エポキシ当量260のジシクロペンタジエン−フ
ェノール重付加物のポリグリシジルエーテル IV…エポキシ当量17.5のビスフェノールAジグリシ
ジルエーテル [硬化剤] I…2−エチル−4−メチルイミダゾール II…水酸基当量10.7のフェノールノボラック樹脂 III …ナフトール〜フェノールパラキシリレンコポリマ
ー(ナフトール/フェノールモル比=5/5、重合度3
〜5のものを主成分とする。) [無機充填剤] I…平均粒径15μmの球状溶融シリカ II…平均粒径6μmの破砕溶融シリカ III …平均粒径0.5μm球状シリカ [硬化促進剤] I…トリフェニルホスフィン II…1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン
−7 [シランカップリング剤] I…γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン II…N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン 次いで、上記混合組成物を押出機に供給して、樹脂温度
90℃で混練し、溶融押出した後、冷却、粉砕してエポ
キシ樹脂組成物を製造した。
【0061】そして、各エポキシ樹脂組成物を用いてト
ランスファー成形法により、設計寸法が長さ:10m
m、幅:5mm、高さ:3mmの直方体状成形品(最小
外接球直径11.6mm)を成形した。 成形条件は金型
温度:175℃、時間:5分間であり、次いで成形品を
温度:175℃、時間:12時間の条件で硬化処理し
た。
ランスファー成形法により、設計寸法が長さ:10m
m、幅:5mm、高さ:3mmの直方体状成形品(最小
外接球直径11.6mm)を成形した。 成形条件は金型
温度:175℃、時間:5分間であり、次いで成形品を
温度:175℃、時間:12時間の条件で硬化処理し
た。
【0062】上記トランスファー成形時のゲルタイム、
溶融粘度および成形品の成形収縮率を測定すると共に、
上記硬化処理後の成形品の線膨脹係数を測定した。
溶融粘度および成形品の成形収縮率を測定すると共に、
上記硬化処理後の成形品の線膨脹係数を測定した。
【0063】また、得られた成形品のヒケ、ソリ、寸法
精度、温度サイクル性および吸湿性を評価した。
精度、温度サイクル性および吸湿性を評価した。
【0064】これらの結果を表1〜表4に併せて示す。
【0065】なお、表1〜表4に示した各特性は、下記
の方法により測定した。
の方法により測定した。
【0066】<ゲルタイム>熱板法により、175℃で
測定。
測定。
【0067】<溶融粘度>高化式フローテスターを用い
て、175℃で測定。
て、175℃で測定。
【0068】<成形収縮率>JIS K6911の方法
に準じて測定。
に準じて測定。
【0069】<線膨脹係数>熱機械分析法(TMA)に
より、25℃で測定。
より、25℃で測定。
【0070】<ヒケ、ソリ>成形品を目視観察して、○
…ヒケ、ソリ全くなし、×…ヒケ、ソリ発生ありの基準
にて評価した。
…ヒケ、ソリ全くなし、×…ヒケ、ソリ発生ありの基準
にて評価した。
【0071】<寸法精度>三次元測定器を用いて成形品
の長さ方向、幅方向および高さ方向の寸法を測定し、そ
れぞれの測定値から設計寸法を引いた値を寸法精度とし
た。
の長さ方向、幅方向および高さ方向の寸法を測定し、そ
れぞれの測定値から設計寸法を引いた値を寸法精度とし
た。
【0072】<温度サイクル性>各成形品について、−
30℃〜+70℃/200回の温度サイクル試験を行っ
た後、温度サイクル試験前後の成形品の長さ方向の最大
寸法と最小寸法の差を寸法変化とした。
30℃〜+70℃/200回の温度サイクル試験を行っ
た後、温度サイクル試験前後の成形品の長さ方向の最大
寸法と最小寸法の差を寸法変化とした。
【0073】<吸湿性>各成形品を、85℃/85%R
Hの雰囲気下に168時間放置して吸湿させた後、吸湿
量(重量増加量)および寸法変化(吸湿前後の成形品の
最大寸法と最小寸法の差)を測定した。
Hの雰囲気下に168時間放置して吸湿させた後、吸湿
量(重量増加量)および寸法変化(吸湿前後の成形品の
最大寸法と最小寸法の差)を測定した。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】表1〜表4の結果からは、次のことが明ら
かである。
かである。
【0079】すなわち、本発明の精密部品(実施例1〜
18)は、ヒケ、ソリが全くなく、寸法精度もきわめて
高く、また温度変化および吸湿による寸法変化が小さ
く、吸湿性にもすぐれている。
18)は、ヒケ、ソリが全くなく、寸法精度もきわめて
高く、また温度変化および吸湿による寸法変化が小さ
く、吸湿性にもすぐれている。
【0080】これに対し、硬化処理後の線膨脹係数が1
5×10-61/℃を越える場合(比較例1〜3)は、成
形品の寸法精度が悪く、温度変化および吸湿による寸法
変化も大きい。
5×10-61/℃を越える場合(比較例1〜3)は、成
形品の寸法精度が悪く、温度変化および吸湿による寸法
変化も大きい。
【0081】また、線膨脹係数が十分に小さくても、成
形加工時の成形収縮率が0.8%を越える場合(比較例
4〜7)は、成形品にヒケやソリを生じ、寸法精度も悪
い。
形加工時の成形収縮率が0.8%を越える場合(比較例
4〜7)は、成形品にヒケやソリを生じ、寸法精度も悪
い。
【0082】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の精密部品
は、加工精度がすぐれ、各種使用条件下における寸法変
化がきわめて小さいため、機械工学、エレトロニクス技
術、光情報通信技術などの分野において、苛酷な条件下
に使用される各種精密機器部品として最適の性能を有し
ている。
は、加工精度がすぐれ、各種使用条件下における寸法変
化がきわめて小さいため、機械工学、エレトロニクス技
術、光情報通信技術などの分野において、苛酷な条件下
に使用される各種精密機器部品として最適の性能を有し
ている。
【0083】また、本発明の精密部品は、通常の成形加
工方法により容易に得ることができるため、大量生産が
可能であり、この結果その製造コストを大幅に低減する
ことができる。
工方法により容易に得ることができるため、大量生産が
可能であり、この結果その製造コストを大幅に低減する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63/00 NKX C08L 63/00 NKX // B29K 63:00
Claims (17)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂(a)、硬化剤(b)お
よび無機充填剤(c)を必須成分として含有するエポキ
シ樹脂組成物を成形加工後、硬化処理して得られる成形
品からなる精密部品であって、前記成形品の成形加工時
の成形収縮率が0.8%以下、硬化処理後の線膨脹係数
が15×10-61/℃以下であることを特徴とする精密
部品。 - 【請求項2】 エポキシ樹脂(a)が、下記一般式
(I)で表される骨格を有するエポキシ樹脂を必須成分
として含有することを特徴とする請求項1に記載の精密
部品。 【化1】 (ただし、式中のR1 〜R8 は水素原子、炭素数1〜4
のアルキル基またはハロゲン原子を示す)。 - 【請求項3】 エポキシ樹脂(a)が、下記一般式
(II)で表される骨格を有するエポキシ樹脂を必須成分
として含有することを特徴とする請求項1に記載の精密
部品。 【化2】 (ただし、式中のR1 〜R8 のうち2つはグリシジルエ
ーテル基であり、他は水素原子、炭素数1〜4のアルキ
ル基またはハロゲン原子を示す)。 - 【請求項4】 エポキシ樹脂(a)が、下記一般式
(III)で表される骨格を有するエポキシ樹脂を必須成分
として含有することを特徴とする請求項1に記載の精密
部品。 【化3】 (ただし、式中のR1 〜R8 は水素原子、炭素数1〜4
のアルキル基またはハロゲン原子を示す)。 - 【請求項5】 エポキシ樹脂(a)が、下記一般式
(IV)で表される骨格を有するエポキシ樹脂を必須成分
として含有することを特徴とする請求項1に記載の精密
部品。 【化4】 (ただし、式中のR1 〜R10 は水素原子、炭素数1〜
4のアルキル基またはハロゲン原子を示す)。 - 【請求項6】 硬化剤(b)が、イミダゾール化合物
を必須成分とする請求項1〜5いずれかに記載の精密部
品。 - 【請求項7】 硬化剤(b)が、フェノール化合物を
必須成分する請求項1〜5いずれかに記載の精密部品。 - 【請求項8】 硬化剤(b)が、ナフトール化合物を
必須成分とする請求項1〜5いずれかに記載の精密部
品。 - 【請求項9】 無機充填剤(c)が、非晶性シリカで
あることを特徴とする請求項1〜8いずれかにに記載の
精密部品。 - 【請求項10】 無機充填剤(c)が、球状シリカを
30重量%以上含有することを特徴とする請求項1に記
載の精密部品。 - 【請求項11】 エポキシ樹脂組成物における無機充
填剤(c)の含有量が70〜99重量%であることを特
徴とする請求項1に記載の精密部品。 - 【請求項12】 成形品の成形加工時の成形収縮率が
0.6%以下であることを特徴とする請求項1に記載の
精密部品。 - 【請求項13】 成形品の硬化処理後の線膨脹係数が
10×10-61/℃以下であることを特徴とする請求項
1に記載の精密部品。 - 【請求項14】 成形加工をトランスアァー成形法に
より行うことを特徴とする請求項1に記載の精密部品。 - 【請求項15】 成形加工時の成形温度におけるエポ
キシ樹脂組成物の最低溶融粘度が、5〜5000ポイズ
の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の精密部
品。 - 【請求項16】 精密部品に対する最小外接球の直径
が30mm以下である請求項1〜15いずれかに記載の精
密部品。 - 【請求項17】 精密部品に対する最小外接球の直径
が11.6mm以下である請求項1〜15いずれかに記載
の精密部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32595695A JPH08225656A (ja) | 1994-12-14 | 1995-12-14 | 精密部品 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31009694 | 1994-12-14 | ||
JP6-310096 | 1994-12-14 | ||
JP32595695A JPH08225656A (ja) | 1994-12-14 | 1995-12-14 | 精密部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08225656A true JPH08225656A (ja) | 1996-09-03 |
Family
ID=26566186
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32595695A Pending JPH08225656A (ja) | 1994-12-14 | 1995-12-14 | 精密部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08225656A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100532655B1 (ko) * | 1996-12-19 | 2006-02-28 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 에폭시수지조성물및반도체장치 |
JP2006299281A (ja) * | 1996-12-27 | 2006-11-02 | Nippon Soda Co Ltd | エポキシ樹脂組成物 |
JP2007038519A (ja) * | 2005-08-03 | 2007-02-15 | Toray Ind Inc | 複合成形品 |
-
1995
- 1995-12-14 JP JP32595695A patent/JPH08225656A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100532655B1 (ko) * | 1996-12-19 | 2006-02-28 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 에폭시수지조성물및반도체장치 |
JP2006299281A (ja) * | 1996-12-27 | 2006-11-02 | Nippon Soda Co Ltd | エポキシ樹脂組成物 |
JP2007038519A (ja) * | 2005-08-03 | 2007-02-15 | Toray Ind Inc | 複合成形品 |
JP4670532B2 (ja) * | 2005-08-03 | 2011-04-13 | 東レ株式会社 | 複合成形品 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR0145332B1 (ko) | 반도체장치-캡슐화 에폭시 수지 조성물 | |
KR20100016535A (ko) | 폴리아릴렌설파이드 수지 조성물 및 그로 이루어지는 성형품 | |
WO2019208377A1 (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形品、複合成形品及びそれらの製造方法 | |
JP3635766B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPWO2017069109A1 (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形品およびそれらの製造方法 | |
JPH08225656A (ja) | 精密部品 | |
JP2005047970A (ja) | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 | |
JP3605933B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPH10298430A (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JP2002256147A (ja) | 高熱伝導性樹脂組成物 | |
JPH0657137A (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JP6753470B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形品及び製造方法 | |
WO2020116434A1 (ja) | 樹脂組成物およびその成形体 | |
JP3627666B2 (ja) | 射出成形用ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPH05230371A (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JP3384171B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JP3201021B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPH09235468A (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JP2002038009A (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPH06107946A (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JP2015010158A (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形体およびそれらの製造方法 | |
JPH08245753A (ja) | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置 | |
JPH0711135A (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JP2005290069A (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPH05202289A (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 |