JPH08224732A

JPH08224732A - 発泡式集塵装置

Info

Publication number: JPH08224732A
Application number: JP3418495A
Authority: JP
Inventors: Kazuo Watanabe; 和男渡辺
Original assignee: Taisei Corp
Current assignee: Taisei Corp
Priority date: 1995-02-23
Filing date: 1995-02-23
Publication date: 1996-09-03

Abstract

(57)【要約】【目的】切断や削孔等の切削加工によって生じた粉塵
の飛散防止と除去を行い、人体への悪影響の防止、環境
汚染や作業環境の悪化の防止を図る発泡式集塵装置を提
供する。【構成】コンクリート面１３を切断するカッタ６等を
有する切断装置５と、そのまわりに配置され、泡７を供
給する泡供給手段２と、粉塵８を封じ込んだ泡７を吸引
する吸引手段３やこれ等をコントロール制御装置４等か
らなる。切断によって生じた粉塵８は泡７に封じ込まれ
泡７と共に吸引除去される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、切断や削孔等の切削加
工によって発生する粉塵の飛散防止をするに好適な発泡
式集塵装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図５に示すように、カッタ６により、例
えばコンクリート面や鉄板や石材等の切断面２９を切断
する場合には多量の粉塵８が発生する。この粉塵８は図
示のように加工部から飛散し、集辺に舞い上がる。舞い
上がった粉塵８の一部は作業者の体内に吸引されると共
に、作業場内に拡散され堆積される。また、図６に示す
ように、ドリル１５等の削孔具によりコンクリートや鉄
材および石材等の削孔面３０を加工する場合も前記と同
様に大量の粉塵８が発生する。従来技術では、前記の粉
塵８を除去する手段としては切断面２９や削孔面３０に
散水し、粉塵８の飛散を防止するものや、バキューム手
段により発生した粉塵８を吸引するものがもっぱら採用
されていた。

【０００３】また、本発明に関連する公知技術として、
特開昭６４−１４５００号公報に開示するものがある。
この「発破粉じんの拡散防止方法」はトンネル等の岩盤
堀削工事において発破によって生じる粉塵の拡散を防止
するものである。具体的手段としては、岩盤等の破砕作
業場所の発破仕掛け場所の近傍に粉塵吸着用の泡を予め
散布し、発破によって生じた粉塵を吸着させる方法であ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】図５および図６に示し
た切断および削孔によって生じた粉塵８は、前記したよ
うに人体のじん肺等を傷つける問題点を有すると共に環
境汚染や作業環境を悪化させる問題点を有する。この防
止方法として行われる散水は発生した粉塵８を水滴又は
水線による点又は線によって捕捉するしかなく、大量に
発生する粉塵８のすべてを捕捉することは出来ない。ま
た、バキューム手段によるものは吸引エリヤが狭く、前
記と同様に大量の粉塵８を吸引除去することは出来な
い。

【０００５】前記の公知技術は泡を用いる点において本
発明に似ている技術であるが、発破作業と同期して泡を
供給するものではなく、また、泡や発生した粉塵の処置
についても同期して行われるものではない。そのため、
切断や削孔のように連続して行われる作業に対して適用
されるものではない。また、この公知技術では作業によ
って生じた粉塵のすべてを除去することは出来ず、単に
粉塵の拡散防止に効果的であるに過ぎない。

【０００６】本発明は、以上の事情に鑑みて創案された
ものであり、切断や削孔等の切削加工によって生じた粉
塵が加工と同期して殆ど除去され、人体への悪影響や環
境汚染や作業環境の悪化を防ぐことの出来る発泡式集塵
装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、切削加工時に発生する塵埃を吸集除去
するための装置であって、切削箇所に泡を吹き付ける泡
供給手段と、切削によって生じた粉塵を含む前記泡を吸
引する吸引手段を備え、前記各手段は切削装置の近傍に
配置され、該装置の加工と同期して動作される発泡式集
塵装置を構成するものである。また、前記泡供給手段お
よび吸引手段が、前記切削装置と一体構造に形成されて
なる発泡式集塵装置を特徴とするものである。

【０００８】

【作用】切断や削孔等の切削加工を行う箇所に泡供給手
段により適量の泡を供給しながら切削加工を行う。切削
加工によって生じた粉塵は供給された泡内に捕捉され、
飛散しない。粉塵を捕捉して含有する泡は切削加工と同
時にて作動される吸引手段により吸引される。すなわ
ち、発生した粉塵は泡と共に吸引手段により吸着除去さ
れる。以上により発生した粉塵の殆どすべてが吸引除去
される。一方、前記泡供給手段および吸引手段を切削装
置と一体構造に形成し、切削加工と同期してこれ等を動
作することにより前記手段および装置がコンパクトにま
とめられ、切削箇所から発生した粉塵を確実に捕捉し、
吸引除去することが出来る。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図１は切断加工における本発明の一実施例の構成
図、図２は削孔加工における本発明の一実施例の概要構
造を示す正面図、図３は泡供給手段と吸引手段および切
削装置が一体構造でまとめられた本発明の実施例を示す
側面図、図４は図３の装置による切断時の粉塵除去方法
を説明するための側面図である。

【００１０】図１に示すように、本実施例の発泡式集塵
装置１は、泡７を供給する泡供給手段２と、泡７とこれ
に含まれる粉塵８を吸引する吸引手段３と、これ等の制
御装置４等からなる。これ等はカッタ６を有する切断装
置５の周辺に配置される。なお、制御装置４は切断装置
５のコントロールも行う。

【００１１】泡供給手段２は、泡７を噴出するノズル９
と、ノズル９内に泡７を送る図略の駆動ポンプ等と泡７
を蓄溜する図略のタンク等を有する泡供給源１０等から
なる。なお、泡７は例えば陰イオン系あるいは高分子系
等の界面活性剤を主成分とする起泡剤の水溶液，その他
の樹脂，石鹸類や蛋白類からなる。

【００１２】一方、吸引手段３は、フレキシブルホース
１１と、これに連結する図略の吸引ポンプや吸引した粉
塵等を収納する図略の収納具等を有する吸引源１２等か
らなる。

【００１３】切断装置５は本実施例ではコンクリート等
を切断するカッタ６と、これを回転駆動する図略の駆動
手段等からなる。

【００１４】制御装置４は切断装置５，泡供給源１０お
よび吸引源１２等に連結し、これ等を同期制御する。

【００１５】図１において、コンクリート面１５の切断
時における粉塵の集塵作用について説明する。切断装置
５の駆動に伴って泡供給手段２が作動し、切断装置５の
まわりに泡７を供給する。コンクリート面１３の切断に
よって生じた粉塵８はカッタ６まわりに飛散するがカッ
タ６まわりの泡７によりその内部に封じ込まれる。この
状態で吸引手段３を作動すると粉塵８を含有している泡
７が吸引される。泡７の供給と切断作業および吸引の動
作タイミングと泡７の供給量等を適宜同期調整すること
により切断装置５まわりに泡７を殆ど残存させることは
なく、かつ切断によって生じた粉塵８をすべて吸引除去
することが出来る。

【００１６】図２は削孔装置１４のドリル１５により削
孔面１６を削孔加工する場合の集塵作用について説明す
る。前記実施例と同様に、泡供給手段２のノズル９から
泡７をドリル１５まわりに供給しながら削孔加工を行
う。削孔によって生じた粉塵８は泡７内に封じ込まれ
る。一方、削孔に伴って吸引手段のフレキシブルホース
１１で泡７およびこの中で封じ込まれた粉塵８を吸引す
る。以上により図１のカッタ６による場合と同様に粉塵
をすべて除去することが出来る。

【００１７】図３は切断装置と泡供給手段および吸引手
段を一体的に形成したコンパクト構造の発泡式集塵装置
１ａを示す。この発泡式集塵装置１ａは、切削部１７
と、泡供給部１８および吸引部１９等からなる。切削部
１７は、カッタ６とこの駆動源のモータ２０と、モータ
２０側とカッタ６とを連結する駆動部２１等からなる。
なお、カッタ６のまわりには保護カバ２２がカッタ６を
覆って配置される。泡供給部１８はフレキシブルのノズ
ル９ａと、ポンプ２３と、ポンプ２３に連結し泡７用の
液を蓄溜する着脱自在の構造のタンク２４等からなる。
なお、ポンプ２３は駆動手段２５等によりモータ２０側
と連結する。一方、吸引部１９はフレキシブルホース１
１ａと、これに連結する真空ポンプ２６と、粉塵８を含
む泡７を収納する収納袋２７と、真空ポンプ２６とモー
タ２０側とを連結する駆動手段２８等からなる。なお、
収納袋２７は着脱自在構造のものからなる。切削部１
７，泡供給部１８および吸引部１９には図略の制御装置
が連結すると共に、この発泡式集塵装置１ａの外面側に
は前記制御装置を駆動制御して切削部１７と泡供給部１
８および吸引部１９を同期制御するためのコントロール
手段（図略）が設けられている。

【００１８】図４は図３に示した一体型の発泡式集塵装
置１ａによりコンクリート面１３を切断する場合を示
す。切削部１７を駆動すると泡供給部１８が作動し、ノ
ズル９ａから泡７を供給する。この泡７はカッタ６まわ
りに存在する。切削部１７のカッタ６による切断が行わ
れると発生した粉塵８は泡７内に封じ込まれる。切断作
業とほぼ同時に駆動される吸引部１９のフレキシブルホ
ース１１ａは集塵８を含む泡７を吸引する。作業者が単
に本実施例の一体型の発泡式集塵装置１ａを駆動状態に
してカッタ６によりコンクリート面１３を切断するだけ
で粉塵８の除去が自動的に、かつ簡単に行われる。この
一体型の発泡式集塵装置１ａは可搬可能のため、電源の
とれる任意の現場で取り扱うことが出来るため極めて便
利である。

【００１９】削孔加工についても図３等に示したものと
近似する一体型の発泡式集塵装置を作ることが出来る。
また、以上の説明では図示のような切断加工と削孔のみ
について説明したが勿論これに限定するものではない。
また、一体型の発泡式集塵装置についてはその他の公知
技術が適宜採用されるため図３等に示した構造に限定す
るものではない。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、次のような顕著な効果
を奏する。１）切断や削孔等の切削加工によって発生する粉塵の飛
散を確実に防止出来る。２）発生した粉塵を簡単に除去回収することが出来る。３）粉塵の飛散が防止されるため、人体に悪影響を与え
ることが防止される。４）環境汚染の防止や作業環境の悪化が防止される。５）一体型の発泡式集塵装置を採用することにより全体
がコンパクトにまとめられ、現場において便利に使用す
ることが出来る。６）泡ごと粉塵が除去されるため作業場所が拭き取ら
れ、加工場の清浄化が行われる。

【図面の簡単な説明】

【図１】切断加工に使用される本発明の一実施例の全体
構成図。

【図２】削孔加工に使用される本発明の他の実施例の概
要構造を示す部分正面図。

【図３】本発明の一体型の発泡式集塵装置の一実施例を
示す側面図。

【図４】図３の装置の使用状態を示す正面図。

【図５】従来の切断加工時の粉塵発生状態を示す側面
図。

【図６】従来の削孔加工時の粉塵発生状態を示す正面
図。

【符号の説明】

１発泡式集塵装置１ａ発泡式集塵装置２泡供給手段３吸引手段４制御装置５切断装置６カッタ７泡８粉塵９ノズル９ａノズル１０泡供給源１１フレキシブルホース１２吸引源１３コンクリート面１４削孔装置１５ドリル１６削孔面１７切削部１８泡供給部１９吸引部２０モータ２１駆動部２２保護カバ２３ポンプ２４タンク２５駆動手段２６真空ポンプ２７収納袋２８駆動手段

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】切削加工時に発生する塵埃を吸集除去す
るための装置であって、切削箇所に泡を吹き付ける泡供
給手段と、切削によって生じた粉塵を含む前記泡を吸引
する吸引手段を備え、前記各手段は切削装置の近傍に配
置され、該装置の加工と同期して動作されることを特徴
とする発泡式集塵装置。
【請求項２】前記泡供給手段および吸引手段が、前記
切削装置と一体構造に形成されるものである請求項１の
発泡式集塵装置。