JPH0822137A - 電子写真用転写紙 - Google Patents

電子写真用転写紙

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JPH0822137A
JPH0822137A JP6157057A JP15705794A JPH0822137A JP H0822137 A JPH0822137 A JP H0822137A JP 6157057 A JP6157057 A JP 6157057A JP 15705794 A JP15705794 A JP 15705794A JP H0822137 A JPH0822137 A JP H0822137A
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JP
Japan
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sizing agent
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JP6157057A
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Inventor
Hiroo Kaji
裕夫 鍛治
Yoshihiko Hibino
良彦 日比野
Takehiko Yasujima
岳彦 安島
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サイズ性とトナー定着性、及び複写機上での
走行性に優れ、インクジェット適性も併せ持った電子写
真用転写紙を提供することにある。 【構成】 内添サイズ剤として対パルプ0.2重量%〜
0.8重量%の中性ロジンサイズを使用した原紙表面
に、アクリロニトリル/ビニルホルマール/アクリル酸
エステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、又
はスチレン−メタアクリル酸共重合体の少なくとも1種
をからなる表面サイズ剤を塗布してなる電子写真用転写
紙で、5%イソプロピルアルコール水溶液の30秒コブ
サイズが、14g/m2以下であることを特徴とする電子写
真用転写紙。 【効果】 安定したサイズ性、トナーの定着性に優れる
共に、複写機上の走行性の良好な電子写真適性を持つと
同時に、インクジェットプリンターで印字した際にフェ
ザリングのないインクジェット適性を併せ持つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サイズ性と電子写真適
性、更にインクジェット適性を改良した電子写真用転写
紙に関するものである。更に詳しくいえば、トナー定着
性、給紙特性といった電子写真適性に優れ、インクジェ
ット方式において印刷した際のフェザリングといったト
ラブルのない電子写真用転写紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、紙を製造する場合には、硫酸バン
ドとロジン系サイズ剤を使用した酸性域で抄造する方法
が主流であったが、近年、故紙の使用率の上昇、安価な
炭酸カルシウムを填料として使用するようになり、酸性
域から次第に中性域で抄造するようになってきた。
【0003】このような中性抄紙技術を電子写真用転写
紙に応用した例としては、特開昭59−162560号
公報、同61−63854号公報、同61−67038
号公報、同62−6994号公報等が挙げられるが、こ
れら公報では、サイジング剤として、アルキルケテンダ
イマー(以下、AKDと略す)、アルケニルコハク酸無
水物(以下、ASAと略す)が開示されている。AKD
は、取扱いの容易さ、あるいは少量の添加で優れたサイ
ズ性の得られる特徴を生かし、又、ASAは、サイズ性
の立ち上がりの良好な特徴を生かして使用されてきた。
【0004】しかし、電子写真用転写紙にサイズ剤とし
て、AKD、あるいはASAを使用した場合、サイズ度
を高くする目的でサイズ剤の添加量を増すと紙の表面エ
ネルギーが低下し、電子写真方式の複写機で転写したト
ナーの定着性が悪化する傾向にある。また、複写機の給
紙部分で紙送りができなかったり、一度に複数枚の紙を
給紙してしまうといった給紙トラブルが増加する傾向に
ある。
【0005】これらの問題に対する対策として、AKD
あるいはASAの添加量の削減、スチレン−ジメチルア
ミノエーテル(メタ)アクリレート−エピハロヒドリン
変成物に代表されるカチオンポリマータイプの中性サイ
ズ剤との併用(特開昭55−132789号公報及び同
57−112497号公報)、及び表面サイズ澱粉塗布
量の増加などが試みられている。
【0006】一方、これら電子写真用転写紙も一般市場
においては、必ずしも本来の用途だけで使用されること
はなく、インクジェットプリンターの印刷用紙としても
使用されることが多くなってきた。しかし、サイズ度が
充分でない場合には、フェザリングといった木材繊維に
沿った形でインクのニジミが発生し、印字品質を落すこ
とになる。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】中性紙の場合に
は、サイズ性とトナー定着性の優れた電子写真用転写紙
を得るために適用できる技術として、前述のような、A
KDやASAの添加量の削減、カチオンポリマータイプ
の中性サイズ剤との併用、及び表面サイズ澱粉塗布量の
増加がある。しかし、AKDやASAの添加量の削減で
は、トナーの定着性は良好なものの十分なサイズ度の紙
は得られない。充分なサイズ度が得られない場合、イン
クジェットプリンターで印字した場合、印字濃度がでな
かったりフェザリングを起こしたりする。更に、カチオ
ンポリマータイプの中性サイズ剤との併用系では、損紙
の離解性の悪さや蛍光染料の蛍光強度を低下させるとい
う問題が残り、好ましくなかった。
【0008】一方、表面サイズ澱粉付着量の増加では、
紙のカール性を悪化させ、インクジェットプリンターで
印字した場合にかえってフェザリングを悪化させる場合
もある。いずれにおいても、電子写真適性とインクジェ
ット適性の両方の観点から見た場合に、充分な品質の電
子写真用転写紙を得ることはできなかった。
【0009】そこで、本発明の目的は、サイズ性、トナ
ー定着性、給紙特性といった電子写真適性とインクジェ
ットプリンターで印刷した際にフェザリングのない電子
写真用転写紙を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真用転写
紙は、主として木材パルプよりなる電子写真用転写紙に
おいて、パルプスラリー中に内添サイズ剤として中性ロ
ジンサイズ剤を対パルプ0.2〜0.8重量%添加して
抄紙した原紙表面に、表面サイズ剤としてアクリロニト
リル/ビニルホルマール/アクリル酸エステル系共重合
体、スチレン/アクリル酸系共重合体、又はスチレン/
メタアクリル酸系共重合体から選ばれる少なくとも1種
を塗布してなる該電子写真転写紙であって、20℃、相
対湿度65%の条件下、24時間調湿後における5.0
%イソプロピルアルコール水溶液を用いた30秒コブサ
イズが、14.0g/m2以下であることを特徴とするもの
である。
【0011】以下にその内容について詳細に説明する。
【0012】まず、本発明の電子写真用転写紙において
は、内添サイズ剤として中性ロジンサイズ剤を使用し
た。従来、中性抄紙系のサイズ剤としてAKDやASA
を使用していたが、これらサイズ剤を使用した場合に
は、上記でも述べたようにトナー定着性、給紙特性とい
った点で問題がある。その点、中性ロジンサイズ剤を内
添サイズ剤として使用した場合には、トナー定着性およ
び複写機での給紙特性の優れた電子写真転写紙を提供す
ることができることを見い出した。
【0013】本発明における中性ロジンサイズ剤とは、
例えば、紙パ技協誌第47巻第5号の31頁〜34頁に
紹介されているような中性からアルカリ性のpH域にお
いてサイズ剤のカルボン酸の解離やCaイオンなどとの
塩形成を防止し、サイズ剤として有効な姿でパルプに歩
留まるようにロジンに特殊な疎水化変性を施されたもの
である。
【0014】中性ロジンサイズ剤の場合、サイズ剤の中
の疎水化変性ロジン、強化ロジン、未変性ロジンの組成
比率によってサイズの発現性が異なる。しかしながら、
中性ロジンサイズ剤の添加量が対パルプ0.2%重量未
満では、後に述べるような表面サイズ剤の塗工処理を施
しても、紙全体として充分なサイズ性を示すことができ
ない。一方、中性ロジンサイズ剤の添加量を対パルプ
0.8%重量以上にするとサイズ性も飽和状態に達し、
操業時において抄紙機の各部に汚れが発生する。
【0015】また、本発明における電子写真用転写紙を
製造する際に、中性ロジンサイズ剤の使用に当っては、
硫酸バンドの併用がサイズ性・操業性の点から必要であ
る。硫酸バンドの添加量は、抄造時における抄紙pHに
よって異なるが、対パルプ1.0〜2.0重量%の範囲
が望ましい。
【0016】次に、本発明の電子写真用転写紙におい
て、該転写紙表面に、表面サイズとして、アクリロニト
リル/ビニルホルマール/アクリル酸エステル系共重合
体、スチレン/アクリル酸系共重合体、又はスチレン/
メタアクリル酸系共重合体から選ばれる少なくとも1種
を原紙表面に塗布し、5%イソプロピルアルコール水溶
液の30秒コブサイズを14.0g/m2以下にすること
で、フェザリングのない良好な印字品質を呈することが
可能であることを見い出した。
【0017】本発明者らは、インクジェットプリンター
で印字した際のフェザリングと、水を使って測定する従
来のコブサイズとの関係について比較検討した。しか
し、必ずしも、水を使って測定したコブサイズとインク
ジェットプリンターで印字した際のフェザリングとの間
には良好な相関関係があるとは言えなかった。この理由
として、インクジェットプリンターのインクの場合、水
に較べて表面張力が小さいことが原因すると考え、イソ
プロピルアルコールの濃度を変えることで、異なる表面
張力を有する各イソプロピルアルコール水溶液を調整
し、これらを用いて測定したコブサイズとインクジェッ
トのフェザリングの相関性について、再び比較検討し
た。その結果、5%イソプロピルアルコール水溶液を用
いて測定したコブサイズが、インクジェットプリンター
で印字した時のフェザリングと良好な相関性があること
を見い出した。更に検討した結果、電子写真用転写紙の
5%イソプロピルアルコール水溶液での30秒コブサイ
ズが14g/m2以下のとき、インクジェットプリンターで
印字した際の印字品質が良好であることを見い出し、本
発明の電子写真用転写紙を発明するに至った。
【0018】フェザリングを抑える上では、上記のとう
り5%イソプロピルアルコール水溶液での30秒コブサ
イズが14g/m2以下で充分である。しかし、極端にイン
クの吸収性がわるくなると、インクジェットプリンター
で連続印刷時に該転写紙上で乾ききらないインクが印刷
面を汚す場合がある。従って、フェザリングと印刷時の
操業性を考えると、5%イソプロピルアルコール水溶液
での30秒コブサイズが12〜13.5g/m2であること
が望ましい。
【0019】上記条件を満たすためには、電子写真用転
写紙の紙表面に、表面サイズとして、アクリロニトリル
/ビニルホルマール/アクリル酸エステル系共重合体、
スチレン/アクリル酸系共重合体あるいはスチレン/メ
タアクリル酸系共重合体を成分とする表面サイズ剤のい
ずれかを塗抹することが有効である。
【0020】上記の表面サイズ剤をサイズプレスで塗抹
する方式としては、コンベンショナルサイズプレス、ゲ
ートロールサイズプレス、あるいはフィルムトランスフ
ァー方式のサイズプレス、ロッドコーター、ビルブレー
ド、ショートドウェルコーター等の装置を用いることが
できる。同時に、澱粉、ポリビニールアルコール等のバ
インダー、エチレン−尿素樹脂等の寸法安定化剤、塩化
ナトリウム、塩化カリウム等の無機導電剤、有機導電
剤、界面活性剤、顔料、染料を塗抹することは勿論可能
である。
【0021】また、本発明に使用される木材パルプとし
ては、NBKP、LBKP、NBSP、LBSP、G
P、TMPなどの他に古紙パルプが挙げられる。使用に
当たっては、それらを数種類目的に応じた比率で混合し
て用いる。全パルプ中の古紙パルプの混合比率は、電子
写真複写機の転写後のカール対策から40%以下が好ま
しい。
【0022】なお、本発明で言う古紙パルプの原料とし
ては、(財)古紙再生促進センターの古紙標準品質規格
表に示されている、上白、罫白、クリーム白、カード、
特白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、
別上切、新聞、雑誌等が挙げられる。更に具体例として
は、情報関連用紙である非塗工コンピュータ用紙、感熱
紙、感圧紙などのプリンター用紙、及びPPC用紙等の
OA古紙、アート紙、コート紙、微塗工紙、マット紙等
の塗被紙、あるいは上質紙、色上質、ノート、便箋、包
装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用紙、更紙、
スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカート
ン等の非塗被紙等の紙や板紙の古紙で、化学パルプ紙、
高歩留りパルプ含有紙等が使用されるが、印字、複写、
印刷、非印刷を問わず特に限定されるものではない。
【0023】本発明に使用される填料としては、通常、
抄造に関して用いることのできる各種填料を単独もしく
は併用して使用すことができるが、電子写真用転写紙と
して考えた場合、酸性系であればカオリン、中性系であ
れば軽質炭酸カルシウムが望ましい。
【0024】紙料中には、この他に、本発明の所望の効
果を損なわない範囲で、従来から使用されている各種の
アニオン性、ノニオン性、カチオン性あるいは両性の紙
力向上剤等の抄紙用内添助剤が必要に応じて適宜選択し
て使用される。例えば、各種澱粉、及びポリアクリルア
ミド、ポリエチレンイミン、ポリアミン、ポリアミド・
ポリアミン、尿素ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン
樹脂、植物ガム、ポリビニールアルコール、ラテック
ス、ポリエチレンオキサイド、ポリアミド樹脂の内の1
種あるいは2種以上が適宜組み合わされて使用される。
【0025】なお、染料、pH調節剤、消泡剤、ピッチ
コントロール剤、スライムコントロール剤等の抄紙用内
添助剤を目的に応じて適宜添加することも可能である。
【0026】本発明の抄紙方法において、抄紙機は、長
網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、コンビネーション抄
紙機、丸網抄紙機、ヤンキー抄紙機等製紙業界で公知の
抄紙機を適宜使用できる。
【0027】
【作用】本発明の電子写真転写紙は、パルプスラリー中
に、内添サイズ剤として中性ロジンサイズ剤を対パルプ
0.20〜0.80重量%添加して抄紙した原紙表面
に、アクリロニトリル/ビニルホルマール/アクリル酸
エステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、又
はスチレン−メタアクリル酸共重合体の少なくとも1種
を塗布してなり、5%イソプロピルアルコール水溶液で
の30秒コブサイズが、14.0g/m2以下であることを
特徴とする。このような条件を満たすことで、まず第1
に、従来のAKDやASAを内添サイズ剤を使用した電
子写真転写紙のように、トナーの定着性や給紙特性の悪
化原因となる極端な表面自由エネルギーの低下を防止す
ることができる。第2に、上記の表面サイズを原紙表面
に塗布することで、水に較べて表面張力の小さいインク
ジェット記録用インクの該転写紙表面でのにじみ、即ち
フェザリングを防止することができる。以上のような理
由より、電子写真適性とインクジェット適性を有した電
子写真用転写紙を提供することができる。
【0028】
【実施例】以下に実施例を示し本発明を詳細に説明す
る。なお、本発明はこれに限定されるものではない。以
下における部、%はすべて重量によるものである。
【0029】実施例1 1.原紙配合; LBKP(ろ水度;350ml、c.s.f) 70部 NBKP(ろ水度;400ml、c.s.f) 30部 炭酸カルシウム(奥多摩工業社製;TP−121) 10部 中性ロジンサイズ剤(荒川化学社製;NT−80) 0.4部 硫酸バンド 1部 両性澱粉(王子ナショナル社製;Cato3210) 1部 歩留り向上剤(ハイモ社製;NR−11LS) 0.02部 上記配合の0.3%スラリーを抄幅1,300mm、抄
紙速度150m/min.で長網抄紙機により64g/m2
の原紙の抄造を行なった。
【0030】この原紙に、以下の配合でサイズプレスを
行ない、固形分付着量2.0g/m2の電子写真用転写紙を
得た。
【0031】 2.サイズプレス液配合; 酸化澱粉(日本食品加工社製;MS−3800) 3部 塩化ナトリウム 0.15部 アクリロニトリル/ビニルホルマール/アクリル酸エステル共重合体を組成とす る表面サイズ剤(BASF社製;バソプラスト415DS) 0.15部 水 96.70部
【0032】実施例2 実施例1でサイズプレス液での表面サイズ剤を0.30
部とした以外は同様にしてサンプルを調整し、実施例2
とした。
【0033】実施例3 実施例1でサイズプレス液での表面サイズ剤を0.50
部とした以外は同様にしてサンプルを調整し、実施例2
とした。
【0034】実施例4 実施例3において、内添サイズの添加量を0.20部と
した以外は同様にしてサンプルを調整し、実施例4とし
た。
【0035】実施例5 実施例3において、内添サイズの添加量を0.80部と
した以外は同様にしてサンプルを調整し、実施例4とし
た。
【0036】実施例6 実施例5において、サイズプレス液での表面サイズ剤を
0.30部とした以外は同様にしてサンプルを調整し、
実施例6とした。
【0037】実施例7 実施例1において、サイズプレス液での表面サイズ剤を
スチレン−アクリル酸共重合体を組成とする表面サイズ
剤KN−500(ハリマ化成社製)とした以外は同様に
してサンプルを調製し、実施例7とした。
【0038】実施例8 実施例2において、サイズプレス液での表面サイズ剤を
スチレン−アクリル酸共重合体を組成とする表面サイズ
剤KN−500(ハリマ化成社製)とした以外は同様に
してサンプルを調製し、実施例8とした。
【0039】実施例9 実施例1において、サイズプレス液での表面サイズ剤を
スチレン−メタアクリル酸共重合体を組成とする表面サ
イズ剤SS−315(日本PMC社製)とした以外は同
様にしてサンプルを調製し、実施例9とした。
【0040】実施例10 実施例2において、サイズプレス液での表面サイズ剤を
スチレン−メタアクリル酸共重合体を組成とする表面サ
イズ剤SS−315(日本PMC社製)とした以外は同
様にしてサンプルを調製し、実施例10とした。
【0041】比較例1 実施例1でサイズプレス液を酸化澱粉3.0部、塩化ナ
トリウム0.15部とする以外は、同様にサンプルを調
整し、比較例1とした。
【0042】比較例2 実施例1でサイズプレス液での表面サイズ剤を0.03
部とした以外は同様にしてサンプルを調整し、比較例2
とした。
【0043】比較例3 実施例3において、内添サイズの添加量を0.10部と
した以外は同様にしてサンプルを調整し、比較例3とし
た。
【0044】比較例4 実施例2において、内添サイズをAKD(荒川化学社
製:サイズパインK−903)とし、添加量を0.10
部とした以外は同様にしてサンプルを調整し、比較例4
とした。
【0045】比較例5 比較例1において、内添サイズをAKD(荒川化学社
製:サイズパインK−903)とし、添加量を0.30
部とした以外は同様にしてサンプルを調整し、比較例5
とした。
【0046】比較例6 実施例2において、サイズプレス液での表面サイズ剤を
オレフィン−マレイン酸系の表面サイズ剤ポリマロン1
329(荒川化学社製)とした以外は同様にしてサンプ
ルを調製し、比較例6とした。
【0047】比較例7 実施例2において、サイズプレス液での表面サイズ剤を
AKD系の表面サイズ剤SS−362(日本PMC社
製)とした以外は同様にしてサンプルを調製し、比較例
7とした。
【0048】上記の電子写真用転写紙のコブサイズ度は
該転写紙を20℃、相対湿度65%で24時間調湿後に
JISP8140に従って測定を行った。測定時間は3
0秒とし、測定の溶媒としては、水と5%イソプロピル
アルコールで測定を行った。
【0049】上記の電子写真用転写紙のインクジェット
適性については、キャノン社製のインクジェットプリン
ターBJ−10Vを使って印字された文字の印字品質を
目視評価によって5段階で評価した。フェザリングの全
くないものを5とし、インクがにじんでしまって字の判
別がつかないものを1とした。通常の使用に耐えうる印
字品質としては、4以上である。
【0050】上記の電子写真用転写紙の電子写真適性
は、シャープ社製の電子写真式複写機(SF−940
0)を用いてA4判縦目にて裁断されたサンプルで以下
の方法にて評価を行なった。
【0051】1.給紙特性;上記複写機において、A4
判を縦通しで2000枚印刷する際に、複数枚同時に給
紙される回数が何回あるかを測定した。通常の使用に耐
えうる枚数としては、5枚以下である。
【0052】2.トナー定着性;上記複写機にて複写し
た光学濃度が約1.4の画像部に、市販の18mm幅セ
ロハン粘着テープ(ニチバン社製;セロテープ)を30
0g/cmの線圧で貼り付け、1cm/sec.の速度
で剥離した際の、剥離前の画像濃度に対する剥離後の画
像濃度の比(以下、OD比と略す)を指標として評価し
た。
【0053】 OD比=剥離後の画像濃度/剥離前の画像濃度 電子写真用転写紙としては、OD比で0.7以上のトナ
ー定着性が必要とされている。なお、画像濃度の測定に
はマクベス反射型濃度計(Macbeth社製;RD−
918)を使用した。
【0054】以上の結果を表1にまとめて示した。
【0055】
【表1】
【0056】評価結果:上記表1において、フェザリン
グとコブサイズ度との関係についてみた場合、水で測定
した場合に較べて、5%イソプロピルアルコールを使用
した場合の方が、フェザリングとの相関性がよいのがわ
かる。
【0057】実施例1〜10、比較例4〜7と比較例1
〜3を比較することで、まず、5%イソプロピルアルコ
ール水溶液の30秒コブサイズで14g/m2以下の該転写
紙であれば、インクジェットプリンターで印字した際に
良好な印字品質であることがわかる。次に、実施例3〜
5と比較例2を比較することで、表面サイズ剤を使用す
る場合でも、対パルプ0.2重量%以上の内添サイズ剤
としての中性ロジンサイズ剤が必要であり、対パルプ
0.8重量%まで添加するとその効果も一定となること
がわかる。
【0058】更に、実施例2と比較例4、5を比較する
ことで、内添サイズ剤として、中性ロジンサイズ剤を使
用することでトナー定着性・給紙特性といった電子写真
適性が、AKDを使用したものよりも良好であることが
わかる。
【0059】実施例1〜3および実施例7〜10と比較
例1、2を比較することで、アクリロニトリル/ビニル
ホルマール/アクリル酸エステル共重合体、スチレン−
アクリル酸共重合体あるいはスチレン−メタアクリル酸
共重合体を組成とする表面サイズ剤のいずれかを紙表面
に塗布することでインクジェットプリンターで印字した
際のフェザリングを防止できることがわかる。そして、
表面サイズの塗布量としては、5%イソプロピルアルコ
ール水溶液の30秒コブサイズで14g/m2以下になるよ
うに充分な塗布量が必要であることがわかる。
【0060】実施例2、8、10と比較例6、7を比較
することで、上記で述べた以外の表面サイズでは、電子
写真適性を損なうことがわかる。
【0061】
【発明の効果】以上の評価結果より、本発明の電子写真
用転写紙は、パルプスラリー中に、内添サイズとして中
性ロジンを対パルプ0.2〜0.8重量%添加して抄紙
した原紙表面に、特定の表面サイズ剤を塗布し、特定条
件下、5%イソプロピルアルコール水溶液の30秒コブ
サイズを14g/m2以下にすることで、電子写真適性とイ
ンクジェット適性を併せ持った優れた特徴を有するもの
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として木材パルプよりなる電子写真用
    転写紙において、パルプスラリー中に内添サイズ剤とし
    て中性ロジンサイズ剤を対パルプ0.2〜0.8重量%
    添加して抄紙した原紙表面に、表面サイズ剤としてアク
    リロニトリル/ビニルホルマール/アクリル酸エステル
    系共重合体、スチレン/アクリル酸系共重合体、又はス
    チレン/メタアクリル酸系共重合体から選ばれる少なく
    とも1種を塗布してなる該電子写真転写紙であって、2
    0℃、相対湿度65%の条件下、24時間調湿後におけ
    る5.0%イソプロピルアルコール水溶液を用いた30
    秒コブサイズが、14.0g/m2以下であることを特徴と
    する電子写真用転写紙。
JP6157057A 1994-07-08 1994-07-08 電子写真用転写紙 Pending JPH0822137A (ja)

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JP6157057A JPH0822137A (ja) 1994-07-08 1994-07-08 電子写真用転写紙

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JP6157057A Pending JPH0822137A (ja) 1994-07-08 1994-07-08 電子写真用転写紙

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JP (1) JPH0822137A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7074495B2 (en) 2002-04-11 2006-07-11 Fuji Photo Film Co., Ltd. Recording material support, process for manufacturing the same, recording material and process for image formation
WO2007129400A1 (ja) * 2006-05-08 2007-11-15 Pt. Pabrik Kertas Tjiwi Kimia Tbk. 電子写真用紙

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WO2007129400A1 (ja) * 2006-05-08 2007-11-15 Pt. Pabrik Kertas Tjiwi Kimia Tbk. 電子写真用紙

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