JP3198166B2 - 転写用シート - Google Patents

転写用シート

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JP3198166B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録用
紙及び電子写真用転写紙に共用できる転写用シートに関
する。更に詳しくは、インクジェット記録方法では、高
濃度印字画像が得られ、且つ印字部分のブロンズ化現象
の少ないインクジェット記録用紙及び電子写真用転写紙
に共用できる転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】水性インクを用いるインクジェット記録
方式は、記録時の騒音の発生が少なく、高集積のヘッド
を使用することにより、機械的には高解像の記録画像が
高速で得られるという利点を有している。一方、用紙の
面から見た場合、高品位の画像を得るには、主としてパ
ルプよりなる記録用紙の上に付着したインクがその表面
上に不規則に広がることなく、かつ速やかに吸収される
ことが必要である。このため、インクの吸収性及び乾燥
性を改良する目的では、従来から酸性紙をベースとし
て、無サイズ紙のように水の吸収性の大きい用紙を用い
たり、シリカのような吸収性被覆層を設ける事が提案さ
れ(特公昭60−27588号公報、及び同63−65
037号公報)ている。
【0003】一方、社会的には電子写真複写機の普及に
伴い、一般の事務用紙、印刷用紙としての電子写真用転
写紙の役割は拡大を続け、水性インクを用いるインクジ
ェット記録方式にも電子写真複写方式にも共用できる用
紙の開発が求められている。電子写真用転写紙について
は、既に数多くの特許が出願されているが、現在は保存
性、及び画像適性の面から内添填料として炭酸カルシウ
ムを主体とし、アルキルケテンダイマーか又はアルケニ
ルコハク酸無水物である、いわゆる中性サイズ剤を配合
した中性紙(特公昭63−40312号公報、及び特公
平2−54543号公報)が主流になりつつある。
【発明が解決しようとしている課題】
【0004】しかし、前述の様な塗工型インクジェット
用紙は、シリカを主成分とする塗工層を表面に持つため
用紙の自然感を損なうこと、及びコストが高いことか
ら、一般の事務用紙、印刷用紙向けとしては、上質紙の
ような普通紙に対する、鮮明な画像及び印字を得る技術
への要求が高まっている。また、従来の塗工型インクジ
ェット用紙は他分野での共用について考慮されておら
ず、シリカを主成分とする塗工層を表面に持つため、電
子写真用転写紙として使用した場合には感光ドラムを傷
めるだけでなく、トナーの定着性や複写機での走行性な
ど、電子写真用適性は殆ど無かった。
【0005】逆に、普通紙として中性紙である電子写真
用転写紙を、耐光性、耐水性を向上させるために直接染
料を配合した水性インクを用いるインクジェット記録用
紙として用いた場合、サイズ性が高い紙では最大の問題
として印字後、紙上の染料が紙の繊維間に浸透するより
も、紙上で染料同士が会合してしまい、インク中の水分
が蒸発するにつれ、染料の結晶が紙上に析出して金属光
沢を放つようないわゆるブロンズ化現象が起こり、印字
濃度の低下とともに色調も大きく変わるという事があっ
た。また、サイズ性の低い紙では、インクの紙中への沈
み込みが大きく、かつその表面上を不規則に広がること
から、印字濃度の低下とともにドットの広がりやフェザ
リングと呼ばれるひげ状のにじみが発生するという問題
が出る。
【0006】本発明者らは、上記の課題を解決すべく、
従来のシリカのような顔料を含む水性インキ受容性被覆
層を持たない、上質紙のようないわゆる普通紙のインク
ジェット記録用紙及び電子写真用転写紙として共用でき
る転写用シートについて検討した。この結果、直接染料
を配合した水性インクによるインクジェット記録方法に
おける印字部分のブロンズ化現象は、内添サイズ剤とし
て中性ロジンサイズ剤を用い、サイズプレスで特定の量
以上のサイズプレス液の吸液量を持たせ、かつ特定のコ
ッブサイズ度を規定した場合、公知の技術では予測でき
ないほど改良しうることを見出し、本発明に到達した。
【0007】従って、本発明の目的は、直接染料が配合
された水性インクを用いるインクジェット記録方法によ
り印字を行なった場合、高濃度の印字物が得られ、かつ
印字部分のブロンズ化現象の少ないインクジェット適
性、及びトナー定着性、走行性、及びカールの良好な電
子写真適性のある転写用シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】本発明の転写用シートは、内添サイズ剤と
して中性ロジンサイズ剤を含有し、シート坪量に対する
サイズプレス液の吸液量の比(吸液係数)が0.47以
上、かつコッブサイズ度が13±2g/m2であること
を特徴とするものである。
【0009】本発明で用いる中性ロジンサイズ剤とは、
pH6〜9の中性領域において使用される各種界面活性
剤もしくは水溶性高分子で乳化してなるエマルジョン型
ロジンサイズ剤である。ここで、ロジン物質としては、
ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、水素化ロ
ジン、不均化ロジン、重合ロジン、アルデヒド変成ロジ
ン、ロジンエステルなどのロジン類、更には該ロジン類
とアクリル酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン
酸などのα、β−不飽和カルボン酸との加熱反応物を例
示できるが、中性領域でのロジン物質の溶出を抑える目
的で重合、耐水化等の不溶化処理を行なうことができ
る。
【0010】上記中性ロジンサイズ剤のイオン性は、乳
化時に用いる各種界面活性剤もしくは水溶性高分子によ
りアニオン性、カチオン性の選択は可能であるが、本発
明ではイオン性は問わない。
【0011】さらに、中性ロジンサイズ剤のサイズ性を
発現させる目的で、Alの多価金属化合物(例えば、硫
酸バンド、ポリ塩化アルミニウム、ポリアルミニウムシ
リケートサルフェイト、アルミン酸ソーダなど)を配合
することは勿論である。
【0012】本発明では、上記の目的に適う方法につい
て鋭意検討を重ねた結果、水性インクを用いるインクジ
ェット記録方法の印字適性と用紙のサイズ性、及び、ブ
ロンズ化現象とシートの吸液係数についても、強い相関
があることが認められた。この結果、本発明では吸液係
数を0.47以上に規定するとともに、コッブサイズ度
を13±2g/m2に規定することで印字適性を最適化
できることを見出したものである。
【0013】因みに、吸液係数が0.47未満では直接
染料を配合した水性インクによるインクジェット記録方
法において、印字部分のブロンズ化現象が顕著となり所
望の効果が期待できない。また、コッブサイズ度が15
g/m2を超えて大きいと、水性インクを用いるインク
ジェット記録方法により印字を行なった場合、インクの
紙中への浸透が大き過ぎることからインクが沈み込んで
しまい、印字濃度が低下するだけでなく、ドットの広が
りやフェザリングと呼ばれるひげ状のにじみが発生する
という問題が出る。さらに、コッブサイズ度が11g/
2未満になると、インクの乾燥が遅くなると共にイン
クのブロンズ化現象を引き起こし易いという問題があ
る。
【0014】サイズプレスにおけるサイズプレス液の吸
液係数を増加させる手段としては、シートのパルプろ水
度を粗くする方法、プレス圧を低下させる方法、サイズ
プレス前のシート水分を低下させる方法、サイズプレス
液の液温を高める方法、サイズプレス液に界面活性剤を
添加する方法などの内、1種あるいは2種以上を適宜組
み合わされて使用することができる。
【0015】インクジェット記録方法による水性インク
の浸透性を制御する手段としては、内添サイズ剤の配合
量を変化させる方法、サイズプレス液にアクリル酸系、
α−オレフィン系、スチレン−マレイン酸系等の表面サ
イズ剤を添加する方法、サイズプレス液に界面活性剤を
添加する方法などを用いることができる。
【0016】本発明ではサイズプレス液組成についても
鋭意検討したが、その結果、所望の結果を得るために
は、分子量が200〜330万の範囲に規定された、ポ
リアクリルアミド系樹脂水溶液を主体としたサイズプレ
ス液を用いることが好ましい。従来のポリアクリルアミ
ド系樹脂の分子量は約35万程度であるが、従来品では
直接染料が配合された水性インクを用いるインクジェッ
ト記録方法により印字を行なった場合、ドットの広がり
やフェザリングと呼ばれるひげ状のにじみ、及び印字部
分のブロンズ化現象を十分に改良することはできない。
【0017】さらに、本発明のサイズプレス液にはブロ
ンズ化現象を改良する目的でアルカリ性塩を添加するこ
とが好ましい。アルカリ性塩については水酸化ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム等の強アルカリ性物質の使用が考え
られるが、四硼酸ナトリウム、四硼酸カリウム、ケイ酸
ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウ
ム等の弱アルカリ性塩を任意に採用することもできる。
【0018】また、上記のサイズプレス液をサイズプレ
ス工程で塗抹する方式としては、コンベンショナルサイ
ズプレス、ゲートロールサイズプレス、あるいはフィル
ムトランスファー方式のサイズプレス、ロッドコータ
ー、ビルブレード、ショートドウェルコーター等の装置
を用いることができるが、吸液係数の観点からはコンベ
ンショナルサイズプレスが好ましい。更に、同時に、澱
粉、ポリビニールアルコール等のバインダー、無水マレ
イン酸系、α−オレフィン系、スチレン−アクリル酸系
等の各種の表面サイズ剤、エチレン−尿素樹脂等の寸法
安定化剤、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の無機導電
剤、有機導電剤、界面活性剤、顔料、染料を塗抹するこ
とは勿論可能である。
【0019】また、本発明に使用されるパルプとして
は、NBKP、LBKP、NBSP、LBSP、GP、
TMPなどの他に古紙パルプが挙げられる。使用に当た
っては、それらを数種類目的に応じた比率で混合して用
いる。全パルプ中の古紙パルプの混合比率は、電子写真
複写機のフィーダー部での重送対策、転写後のカール対
策から40%以下が好ましい。
【0020】なお、本発明で言う古紙パルプの原料とし
ては、(財)古紙再生促進センターの古紙標準品質規格
表に示されている、上白、罫白、クリーム白、カード、
特白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、
別上切、新聞、雑誌等が挙げられる。更に具体例として
は、情報関連用紙である非塗工コンピュータ用紙、感熱
紙、感圧紙などのプリンター用紙、及びPPC用紙等の
OA古紙、アート紙、コート紙、微塗工紙、マット紙等
の塗被紙、あるいは上質紙、色上質、ノート、便箋、包
装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用紙、更紙、
スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカート
ン等の非塗被紙等の紙や板紙の古紙で、化学パルプ紙、
高歩留りパルプ含有紙等が使用されるが、印字、複写、
印刷、非印刷を問わず特に限定されるものではない。
【0021】また、古紙パルプは一般的に (1)離解……古紙をパルパーにて機械力と薬品で処理
して繊維状にほぐし、印刷インキを繊維より剥離する。 (2)除塵……古紙に含まれる異物(プラスチックな
ど)及びゴミをスクリーン、クリーナー等により除去す
る。 (3)脱墨……繊維より界面活性剤を用いて剥離された
印刷インキをフローテーション法、または洗浄法で系外
に除去する。 (4)漂白……酸化作用や還元作用を用いて、繊維の白
色度を高める。 の4工程の組み合わせから作られる。
【0022】本発明の方法で得られる紙料中には、填料
を添加できる。填料の種類は、一般的には炭酸カルシウ
ム、タルク、カオリン、二酸化チタン等の無機顔料が用
いられるが、インクジェット記録方法により印字を行な
った場合、ドットの広がりやフェザリングと呼ばれるひ
げ状のにじみの発生を防止するという観点、及び電子写
真用転写紙として使用する場合、ドラムの汚れを防止す
るという観点からはカオリン、及び炭酸カルシウムの使
用が好ましい。
【0023】紙料中にはこの他に、本発明の所望の効果
を損なわない範囲で従来から使用されている各種のアニ
オン性、ノニオン性、カチオン性あるいは両性の歩留り
向上剤、ろ水向上剤、紙力向上剤や内添サイズ剤等の抄
紙用内添助剤が必要に応じて適宜選択して使用される。
例えば、Fe、Sn、Zn等の多価金属化合物、及び各
種澱粉、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポ
リアミン、ポリアミド・ポリアミン、尿素ホルマリン樹
脂、メラミンホルマリン樹脂、植物ガム、ポリビニール
アルコール、ラテックス、ポリエチレンオキサイド、ポ
リアミド樹脂、親水性架橋ポリマー粒子分散物等及びこ
れらの誘導体、あるいは変成物などやコロイダルシリ
カ、ベントナイト等の化合物の内の1種あるいは2種以
上が適宜組み合わされて使用される。
【0024】なお、染料、pH調節剤、消泡剤、ピッチ
コントロール剤、スライムコントロール剤等の抄紙用内
添助剤を目的に応じて適宜添加することも可能である。
【0025】本発明の抄紙方法については、抄紙pHが
6.5〜9.0付近である中性抄紙が好ましいが、抄紙
機は長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、コンビネーシ
ョン抄紙機、丸網抄紙機、ヤンキー抄紙機等を適宜使用
できる。
【0026】
【作用】本発明で規定したように、中性ロジンサイズ剤
は、従来から使用されている中性サイズ剤であるアルキ
ルケテンダイマー、及びアルケニルコハク酸無水物と比
較して、直接染料を配合した水性インクの浸透性の制御
領域が広い。さらに、コッブサイズ度を規定したシート
に対してサイズプレス液の吸液係数を上げて行くことを
組み合わせると、サイズプレス工程での吸液量増加によ
りサイズプレス液によるパルプ繊維、及び填料に対する
被覆性が向上する。特に高分子量のポリアクリルアミド
系樹脂水溶液を用いた場合には、被覆性の向上が顕著
で、インクの縦方向の適度な浸透と、横方向の拡散が防
げるため、結果として印字濃度を低下させる事無く、ブ
ロンズ化現象の原因とされているインクの結晶化を抑制
するものと推定される。
【0027】
【実施例】以下に実施例を示し本発明を詳細に説明す
る。なお、本発明はこれに限定されるものではない。以
下における部、%はすべて重量によるものである。
【0028】実施例1 1.原紙配合; LBKP(ろ水度 350ml、c.s.f) 70部 NBKP(ろ水度 400ml、c.s.f) 30部 インドネシアクレー(P.T.ALTER ABADI社製、BRU-30) 10部 中性ロジンサイズ剤(荒川化学社製、KS−767) 0.7部 硫酸バンド 1部 両性澱粉(王子ナショナル社製、Cato3210) 1部 炭酸ナトリウム 0.4部 歩留り向上剤(ハイモ社製、NR−11LS) 0.02部 上記配合のスラリーを抄幅1,300mm、抄紙速度1
50m/min.で長網抄紙機により64g/m2の原
紙の抄造を行なった。この原紙に、以下の配合でテーブ
ルにてサイズプレス処理を1回行ない、吸液係数0.6
0のインクジェット記録用紙、及び電子写真用転写紙に
共用できる転写用シートを得た。 2.サイズプレス液配合;ホ゜リアクリルアミト゛ 系樹脂水溶液 (ハリマ化成製、G−3000) 1部 塩化ナトリウム 0.05部スチレン -アクリル酸系表面サイズ剤(荒川化学社製、ホ゜リマロン1308S) 0.30部 水酸化ナトリウム 0.03部 水 98.62部
【0029】吸液係数(K)の測定は、テーブルにてサ
イズプレス処理を行うに際し、サイズプレス処理前と直
後のシート重量を測定することにより、以下の式1によ
り算出した。
【0030】
【数1】K=(W2−W1)/W1 (式1) 但し、 W1:サイズプレス処理前の転写用シート原紙の重量
(g) W2:サイズプレス処理直後の転写用シートの重量
(g)
【0031】上記インクジェット記録用紙、及び電子写
真用転写紙に共用できる転写用シートの一般特性とし
て、コッブサイズ度はJIS P−8140に準じた
が、水との接触時間は10秒とした。
【0032】インクジェット適性の評価は、上記のイン
クジェット記録用紙及び電子写真用転写紙に共用できる
転写用シートをA4判にカットし、20℃、65%RH
の条件の恒温恒湿室にて24時間以上調湿を行なった
後、キヤノン製インクジェットプリンターであるBJ−
10Vを用いて以下の方法にて行なった。 1.ベタ濃度;A4判の紙の上下2箇所、左右3箇所に
印字したベタ印刷部をマクベス反射型濃度計(Macb
eth社製、RD−918)にて12点の測定を行な
い、この平均値をベタ濃度とした。インクジェット記録
用紙としては、1.25以上の光学濃度が必要とされて
いる。 2.フェザリング;A4判の紙に横罫線のパターン、及
びアルファベット文字を印字し、目視にて線の太りを5
段階で評価した。インクジェット記録用紙としては、4
以上のフェザリングが必要とされている。 3.ブロンズ;1.の項にて印字したベタ部分の色差値
(L、a、b)を色彩色差計(ミノルタ社製、CR−1
00)を用いて測定し、a値の平均値で評価した。イン
クジェット記録用紙としては、2以下の色差a値が必要
とされている。
【0033】上記インクジェット記録用紙、電子写真用
転写紙として共用できる転写用シートの電子写真適性は
シャープ社製の電子写真式複写機(SF−9400)を
用いてA4判縦目のサンプルで以下の方法にて評価を行
なった。 1.トナー定着性;上記複写機にて複写した光学濃度が
約1.4の画像部に、市販の18mm幅セロハン粘着テ
ープ(ニチバン社製、セロテープ)を300g/cmの
線圧で貼り付け、1cm/sec.の速度で剥離した際
の、剥離前の画像濃度に対する剥離後の画像濃度の比
(以下、OD比と略す)を指標として評価した。 OD比=剥離後の画像濃度/剥離前の画像濃度 電子写真用転写紙としては、OD比で0.7以上のトナ
ー定着性が必要とされている。なお、画像濃度の測定に
はマクベス反射型濃度計(Macbeth社製、RD−
918)を使用した。 2.重送;A4判の紙を抄紙と直角方向(CD方向)に
2,500枚片面通紙した時の、重送の発生枚数で評価
した。電子写真用転写紙としては、7枚以下が必要とさ
れている。 3.カール;A4判の紙をCD方向に通紙して片面複写
をした後、カール面を上にして平らな台の上に置き、四
隅の中で最も台の面より高い値を測定し、10枚の平均
値で評価した。電子写真用転写紙としては、3mm以下
が望ましい。
【0034】実施例2 実施例1でサイズプレス処理を3回繰り返して行った以
外は同様にしてサンプルを調整し、実施例2とした。
【0035】実施例3 実施例1でLBKPのろ水度を400ml,NBKPの
ろ水度を450mlとした以外は同様にしてサンプルを
調整し、実施例3とした。
【0036】実施例4 実施例1でサイズプレス液配合の水酸化ナトリウムを
0.04部、水を98.61部とした以外は同様にして
サンプルを調整し、実施例4とした。
【0037】実施例5 実施例1で原紙の中性ロジンサイズ剤を0.8部とした
以外は同様にしてサンプルを調整し、実施例5とした。
【0038】実施例6 実施例1で原紙のインドネシアクレーを添加せず、代わ
りに炭酸カルシウム(奥多摩工業社製 TP−121)
を10部、及び炭酸ナトリウムを無添加とした以外は同
様にしてサンプルを調整し、実施例6とした。
【0039】実施例7 実施例6で原紙のパルプ配合をLBKP40部、NBK
P20部、模造古紙パルプ40部とした以外は同様にし
てサンプルを調整し、実施例7とした。
【0040】実施例8 実施例1でサイズプレス液配合の水酸化ナトリウムを添
加せず、水を98.65部とした以外は同様にしてサン
プルを調整し、実施例8とした。
【0041】比較例1 実施例8で原紙の中性ロジンサイズ剤を1.0部とした
以外は同様にしてサンプルを調整し、比較例1とした。
【0042】比較例2 実施例1で原紙の中性ロジンサイズ剤を0.85部とし
た以外は同様にしてサンプルを調整し、比較例2とし
た。
【0043】比較例3 実施例1で原紙の中性ロジンサイズ剤を添加せず、代わ
りにアルキルケテンダイマーを0.10部とした以外は
同様にしてサンプルを調整し、比較例3とした。
【0044】比較例4 実施例1で原紙のインドネシアクレーを添加せず、代わ
りにタルク(兵庫クレー社製、兵庫タルク)を10部と
した以外は同様にしてサンプルを調整し、比較例4とし
た。
【0045】比較例5 実施例2で原紙の中性ロジンサイズ剤を0.5部、サイ
ズプレス液の水酸化ナトリウムを添加せず、水を98.
65部とした以外は同様にしてサンプルを調整し、比較
例5とした。
【0046】比較例6 実施例1で原紙の中性ロジンサイズ剤を0.85部、サ
イズプレス液のポリアクリルアミド系樹脂水溶液を添加
せず、代わりに酸化澱粉(日本食品加工社製、MS−3
800)とした以外は同様にしてサンプルを調整し、比
較例6とした。
【0047】以上の結果を表1にまとめて示した。ま
た、表中のフェザリングの判定は、5段階評価とし、5
・・良い、1・・悪い、の順で記入した。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】表1からも明らかな様に、本発明は、内
添サイズ剤として中性ロジンサイズ剤を用い、サイズプ
レスで特定の量以上のサイズプレス液の吸液量を持た
せ、かつ特定のコッブサイズ度を規定する事によりベタ
印字濃度が高く、ブロンズ化現象の少ないインクジェッ
ト記録用紙、及び電子写真用転写紙として共用できる転
写用シートを製造する事が可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−186372(JP,A) 特開 昭64−75281(JP,A) 特開 昭53−14807(JP,A) 特開 昭63−12795(JP,A) 特開 平3−8893(JP,A) 特開 平3−227481(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00 B41J 2/01 G03G 7/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内添サイズ剤として中性ロジンサイズ剤
    を含有し、シート坪量に対するサイズプレス液の吸液量
    の比(以下、吸液係数と表示)が0.47以上、且つコ
    ッブサイズ度が13±2g/m2であることを特徴とす
    る転写用シート。
  2. 【請求項2】 サイズプレス液が分子量200〜330
    万のポリアクリルアミド系樹脂水溶液を主体としたこと
    を特徴とする請求項1記載の転写用シート。
  3. 【請求項3】 サイズプレス液にアルカリ性塩を配合し
    たことを特徴とする請求項2記載の転写用シート。
  4. 【請求項4】 シートが、古紙パルプを含有してなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の転写用シート。
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