JPH08108616A - インクジェット記録用紙 - Google Patents

インクジェット記録用紙

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JPH08108616A
JPH08108616A JP6245401A JP24540194A JPH08108616A JP H08108616 A JPH08108616 A JP H08108616A JP 6245401 A JP6245401 A JP 6245401A JP 24540194 A JP24540194 A JP 24540194A JP H08108616 A JPH08108616 A JP H08108616A
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Japan
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paper
base paper
sizing agent
jet recording
ink jet
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JP6245401A
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English (en)
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Hiroo Kaji
裕夫 鍛治
Yoshihiko Hibino
良彦 日比野
Takehiko Yasujima
岳彦 安島
Takayuki Matsumura
貴行 松村
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印字濃度が高く、ブロンズ化が少なく、フェ
ザリングが無く、印字特性に優れたインクジェット記録
用紙を提供する。 【構成】 少なくとも填料として炭酸カルシウム、並び
に硫酸アルミニウム及びその主成分としてα−ヒドロキ
シカルボン酸構造を有する非反応性エマルジョンサイズ
剤を抄紙用パルプスラリー中に含有、抄紙した中性紙を
原紙とし、特定条件下、5.0%イソプロピルアルコー
ル水溶液を用いた30秒コブサイズが、16.0g/m2
下であることを特徴とするインクジェット記録用紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サイズ性とインクジェ
ット適性を改良したインクジェット記録用紙に関するも
のである。更に詳しくは、インクジェット方式において
印刷した際に印字濃度が高く、フェザリングや印字部の
経時での変色のないインクジェット記録用紙に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、種々の機構
によりインクの小滴を吐出し、記録用紙上に付着させる
ことによりドットを形成し記録を行うものであるが、ド
ットインパクトタイプの記録方式に比べて騒音がなく、
またフルカラー化が容易であり、高速印字が可能である
などの利点がある。一般に、インクジェット記録方式に
用いられるインクジェット記録用紙に要求される特性と
しては、(1)インクの乾燥速度が速い、(2)印字濃
度が高い、(3)にじみが少ないといった点が挙げられ
る。更に、比表面積の大きい顔料をバインダーと共に原
紙表面にインク受理層として塗工した塗工紙タイプのイ
ンクジェット記録用紙から、プレンペーパーライク、い
わゆる非塗工タイプのインクジェット記録用紙への要望
が市場において増加する傾向にある。
【0003】このような非塗工タイプのインクジェット
記録用紙においては、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン等の樹脂を塗工するというように表面サイ
ズ剤を変更してインジェット記録用紙の諸特性を満足さ
せることが行われている。しかしながら、(1)記録用
紙の白色度や保存性を改善する、(2)環境保護の観点
から故紙の利用率を上げる、といった理由から原紙の填
料として炭酸カルシウムが含まれた場合には、光学的特
性からしばしば印字濃度の低下や印字の不均質を生じる
という欠点があった。
【0004】また、インクがインクジェット記録用紙の
表面及び内部で乾燥する過程において変色するという現
象もある。特に、黒インクの乾燥過程において、色味が
黒から光沢のある茶色に変色する現象を「ブロンズ化」
と称している。
【0005】これらの問題を解決する為に、例えば、特
開昭62−156985号公報、特開平4−33118
2号公報には紙表面にアルカリ金属塩やリン酸塩を塗工
する方法、特開平6−220794号公報にはインク中
の染料の溶解助剤となっている窒素化合物に起因するア
ンモニアもしくはアンモニウムイオンを吸着する合成ケ
イ酸アルミニウムもしくはカオリン鉱物を内添させる方
法などが開示されている。しかしながら、これらの方法
を用いた場合には、印字濃度、変色の度合とインクジェ
ット記録用紙表面の繊維に沿って起るにじみ(以下、フ
ェザリングと称す)とのバランスをとるのが非常に難し
い。また、原紙に使用する填料にも制限ができてしま
う。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】本発明の目的は、
フェザリング・印字濃度・ブロンズ化といったインクジ
ェット方式で印字された画質に要求される特性に優れた
中性のインクジェット記録用紙を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の欠
点を解決すべく鋭意検討した結果、本発明のインクジェ
ット記録用紙を発明するに至った。即ち、本発明のイン
クジェット記録用紙は、少なくとも填料として炭酸カル
シウム、並びに硫酸アルミニウム及びその主成分として
α−ヒドロキシカルボン酸構造を有する非反応性エマル
ジョンサイズ剤を含有する抄紙用パルプスラリーを用い
て抄紙された中性紙を原紙とし、20℃、相対湿度65
%の条件下、24時間調湿後における5.0%イソプロ
ピルアルコール水溶液による30秒コブサイズが、1
6.0g/m2以下であることを特徴とするものである。
【0008】以下、本発明のインクジェット記録用紙に
ついて詳細に説明する。
【0009】上述したように、填料として炭酸カルシウ
ムを含有する場合、光学的特性からしばしば印字濃度の
低下や印字の不均質を生じるという欠点がある。このよ
うな欠点を解決するには、原紙のサイズ性をある程度上
げ、原紙表面に表面サイズ剤を塗工することでインクの
紙厚さ方向への浸透を抑えることで回避することが可能
である。しかし、インクのインクジェット記録用紙の紙
厚さ方向への浸透を抑えすぎると、印字部においてブロ
ンズ化が生じ、かえって光学濃度を引き下げてしまう。
【0010】本発明者等は、中性抄紙の際に使用される
種々の内添サイズ剤を使って異なるサイズ度の原紙を抄
造し、これら原紙をインクジェットプリンターで印字し
た際の印字濃度とブロンズ化の度合いを比較した。その
結果、本発明における主成分にα−ヒドロキシカルボン
酸構造を有する非反応性エマルジョンサイズ剤を使って
得られる原紙が、他の内添サイズ剤を使って抄造した原
紙に較べて、インクジェットプリンターで印字した場
合、同一の印字濃度部でブロンズ化の程度が少ないこと
が判明した。
【0011】本発明におけるα−ヒドロキシカルボン酸
構造を有する非反応性エマルジョンサイズ剤とは、例え
ば、紙パルプ技術協会の平成5年度年次大会講演要旨集
のp215〜220に記載されているような非反応性エ
マルジョンサイズ剤、例えば、荒川化学工業社製「KS
−951」のようなタイプのものを言う。
【0012】α−ヒドロキシカルボン酸構造を有する非
反応性エマルジョンサイズ剤は、サイズの発現に硫酸ア
ルミニウムの介在が必要である。硫酸アルミニウムの添
加量としては、抄造時における抄紙pHによって異なる
が、対パルプ0.5〜1.5重量%の範囲が望ましい。
【0013】非反応製エマルジョンサイズ剤の添加量と
しては、対パルプ0.10〜0.40重量%の範囲が望
ましい。ここで、該サイズ剤の添加量が0.10重量%
未満ではサイズ性の発現が認められず、0.40重量%
を超えて多いと該サイズ剤自体が安定とはいえ、抄紙機
のプレス部分やドライヤー部分に汚れが発生して好まし
くない。
【0014】本発明における主成分にα−ヒドロキシカ
ルボン酸構造を有する非反応性エマルジョンサイズ剤を
使って得られる原紙自身でも、サイズ性をコントロール
することで、フェザリング・印字濃度・ブロンズ化とい
ったインクジェット記録用紙に求められる品質を満たす
ことが可能であるが、該原紙表面に表面サイズ剤を塗工
することで、より操業性よく、より印字品質の高いイン
クジェット記録用紙を提供することが可能となる。
【0015】上記の原紙表面に塗工する表面サイズ剤と
しては、その主成分がスチレン/アクリル酸系共重合
体、スチレン/メタアクリル酸系共重合体、アクリロニ
トリル/ビニルホルマール/アクリル酸エステル共重合
体、スチレン/マレイン酸系共重合体、オレフィン/マ
レイン酸系共重合体、AKD系の表面サイズ剤等が挙げ
られる。
【0016】上記の表面サイズ剤をサイズプレスで塗工
する装置としては、コンベンショナルサイズプレス、ゲ
ートロールサイズプレス、あるいはフィルムトランスフ
ァー方式のサイズプレス、ロッドコーター、ビルブレー
ド、ショートドウェルコーター等を用いることができ
る。
【0017】表面サイズ剤の塗工と同時に、澱粉、ポリ
ビニールアルコール等のバインダー、エチレン−尿素樹
脂等の寸法安定化剤、塩化ナトリウム、塩化カリウム等
の無機導電剤、有機導電剤、界面活性剤、顔料、染料を
塗工することは勿論可能である。
【0018】次に、本発明者等は、本発明のインクジェ
ット記録用紙のサイズ性と印字特性との関係について検
討した。
【0019】紙のサイズ性を一般的に示す代表指標とし
て、ステキヒトサイズ度やコブサイズ度がある。しかし
ながら、これら指標とインクジェット記録用紙の印字特
性との間には良好な相関関係は見られなかった。この理
由として、インクジェットプリンターのインクは、紙層
内への浸透をよくする為に、水に較べて表面張力が小さ
いことが原因すると考えられる。そこで、表面張力の異
なる水溶液のコブサイズとインクジェト記録用紙の印字
特性について比較検討した結果、5%イソプロピルアル
コール水溶液を用いて測定したコブサイズと印字特性、
特に、フェザリングとの間に良好な相関関係が見られ
た。そして、インクジェット記録用紙の5%イソプロピ
ルアルコール水溶液での30秒コブサイズが16g/m2
下の時、インクジェットプリンターで印字した際のフェ
ザリングが良好であることを見い出し、本発明のインク
ジェット記録用紙を発明するに至った。
【0020】フェザリングを抑える上では、上記のとお
り5%イソプロピルアルコール水溶液での30秒コブサ
イズが16g/m2以下で充分である。しかし、該インクジ
ェット記録用紙のサイズ性を上げすぎるとインクの吸収
性が悪くなり、印字部のブロンズ化が進むと共に、イン
クジェットプリンターで連続印刷時に該転写紙上で乾き
きらないインクが印刷面を汚す場合がある。従って、該
インクジェット記録用紙の印字特性と印刷時の操業性を
考えると、5%イソプロピルアルコール水溶液での30
秒コブサイズが12〜14g/m2であることが望ましい。
【0021】従来のAKDなどを使用して抄造した中性
紙を原紙とするインクジェット記録用紙でも、5%イソ
プロピルアルコール水溶液での30秒コブサイズが16
g/m2以下のサイズ性を示す場合には、フェザリングは良
好ではある。しかしながら、インクジェットプリンター
での印字部のブロンズ化が進み易い。
【0022】本発明のα−ヒドロキシカルボン酸構造を
有する非反応性エマルジョンサイズ剤を内添サイズとす
る中性紙をその原紙とするインクジェット記録用紙にお
いては、5%イソプロピルアルコール水溶液での30秒
コブサイズが16g/m2以下のサイズ性を示す場合には、
フェザリングも良好であり、また同時にブロンズ化の程
度の少ないといった印字特性を示すことが可能となる。
【0023】また、本発明の原紙を抄造する際に使用さ
れる木材パルプとしては、NBKP、LBKP、NBS
P、LBSP、GP、TMPなどの他に古紙パルプが挙
げられる。使用に当たっては、それらを数種類目的に応
じた比率で混合して用いる。
【0024】なお、本発明で言う古紙パルプの原料とし
ては、(財)古紙再生促進センターの古紙標準品質規格
表に示されている、上白、罫白、クリーム白、カード、
特白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、
別上切、新聞、雑誌等が挙げられる。更に具体例として
は、情報関連用紙である非塗工コンピュータ用紙、感熱
紙、感圧紙などのプリンター用紙、及びPPC用紙等の
OA古紙、アート紙、コート紙、微塗工紙、マット紙等
の塗工紙、あるいは上質紙、色上質、ノート、便箋、包
装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用紙、更紙、
スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカート
ン等の非塗工紙等の紙や板紙の古紙で、化学パルプ紙、
高歩留りパルプ含有紙等が使用されるが、印字、複写、
印刷、非印刷を問わず特に限定されるものではない。
【0025】本発明に使用される填料としては、炭酸カ
ルシウム以外にも各種填料を使用することができ、これ
ら填料と炭酸カルシウムを数種類、組み合わせて使用す
ることも可能である。
【0026】紙料中には、この他に、本発明の所望の効
果を損なわない範囲で、従来から使用されている各種の
アニオン性、ノニオン性、カチオン性あるいは両性の紙
力向上剤等の抄紙用内添助剤が必要に応じて適宜選択し
て使用される。例えば、各種澱粉、及びポリアクリルア
ミド、ポリエチレンイミン、ポリアミン、ポリアミド・
ポリアミン、尿素ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン
樹脂、植物ガム、ポリビニールアルコール、ラテック
ス、ポリエチレンオキサイド、ポリアミド樹脂の内の1
種あるいは2種以上が適宜組み合わされて使用される。
【0027】なお、染料、pH調節剤、消泡剤、ピッチ
コントロール剤、スライムコントロール剤等の抄紙用内
添助剤を目的に応じて適宜添加することも可能である。
【0028】本発明の抄紙方法において、抄紙機は、長
網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、コンビネーション抄
紙機、丸網抄紙機、ヤンキー抄紙機等製紙業界で公知の
抄紙機を適宜使用できる。
【0029】
【作用】本発明のインクジェット記録用紙は、少なくと
も填料として炭酸カルシウム、並びに硫酸アルミニウム
及びその主成分としてα−ヒドロキシカルボン酸構造を
有する非反応性エマルジョンサイズ剤を含有する抄紙用
パルプスラリーを抄紙して得られる中性紙を原紙とし、
20℃、相対湿度65%の条件下、24時間調湿後にお
ける5.0%イソプロピルアルコール水溶液を用いた3
0秒コブサイズが、16.0g/m2以下であることを特徴
とするものである。このような条件を満たすことで、ブ
ロンズ化の程度が少ない状態で、インクに対しての紙厚
さ方向への浸透をコントロールし、紙表面でのフェザリ
ングのないインクジェット記録用紙を提供することがで
きる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を示し本発明を詳細に説明す
る。なお、本発明はこれに限定されるものではない。以
下における部、%はすべて重量によるものである。
【0031】まず、以下の配合に従って、原紙1〜9を
作製した。 [原紙作製例1] 原紙配合; LBKP(ろ水度;450ml、c.s.f) 100部 炭酸カルシウム(奥多摩工業社製;TP−121) 10部 非反応性エマルジョンサイズ剤(荒川化学社製;KS−951) 0.10部 硫酸アルミニウム 1部 両性澱粉(王子ナショナル社製;Cato3210) 1部 歩留り向上剤(ハイモ社製;NR−11LS) 0.02部 上記配合の0.3%スラリーを抄幅1,300mm、抄
紙速度150m/min.で長網抄紙機により坪量6
2.7g/m2、密度0.75g/cm3、水分5.0%の原紙
を抄造し、これを原紙1とした。
【0032】[原紙作製例2]上記原紙作製例1におい
て、内添サイズ剤である非反応性エマルジョンサイズ剤
(KS−951)を0.15部とした以外は、同様にし
て原紙を作製し、原紙2とした。
【0033】[原紙作製例3]上記原紙作製例1におい
て、内添サイズ剤である非反応性エマルジョンサイズ剤
(KS−951)を0.40部とした以外は、同様にし
て原紙を作製し、原紙3とした。
【0034】 [原紙作製例4] 原紙配合; LBKP(ろ水度;450ml、c.s.f) 100部 炭酸カルシウム(奥多摩工業社製;TP−121) 10部 AKD(荒川化学社製;サイズパインK−903) 0.10部 硫酸アルミニウム 0.5部 両性澱粉(王子ナショナル社製;Cato3210) 1部 歩留り向上剤(ハイモ社製;NR−11LS) 0.02部 上記配合の0.3%スラリーを抄幅1,300mm、抄
紙速度150m/min.で長網抄紙機により坪量6
2.7g/m2、密度0.75g/cm3、水分5.0%の原紙
を抄造し、これを原紙4とした。
【0035】[原紙作製例5]上記原紙作製例4におい
て、内添サイズ剤であるAKD(サイズパインK−90
3)を0.15部とした以外は、同様にして原紙を作製
し、原紙5とした。
【0036】[原紙作製例6]上記原紙作製例4におい
て、内添サイズ剤であるAKD(サイズパインK−90
3)を0.30部とした以外は、同様にして原紙を作製
し、原紙6とした。
【0037】 [原紙作製例7] 原紙配合; LBKP(ろ水度;450ml、c.s.f) 100部 炭酸カルシウム(奥多摩工業社製;TP−121) 10部 中性ロジンサイズ剤(荒川化学社製;サイズパインNT−80) 0.2部 硫酸アルミニウム 1部 両性澱粉(王子ナショナル社製;Cato3210) 1部 歩留り向上剤(ハイモ社製;NR−11LS) 0.02部 上記配合の0.3%スラリーを抄幅1,300mm、抄
紙速度150m/min.で長網抄紙機により坪量6
2.7g/m2、密度0.75g/cm3、水分5.0%の原紙
を抄造し、これを原紙7とした。
【0038】[原紙作製例8]上記原紙作製例7におい
て、内添サイズ剤である中性ロジンサイズ剤(サイズパ
インNT−80)を0.4部とした以外は、同様にして
原紙を作製し、原紙8とした。
【0039】[原紙作製例9]上記原紙作製例7におい
て、内添サイズ剤である中性ロジンサイズ剤(サイズパ
インNT−80)を0.6部とした以外は、同様にして
原紙を作製し、原紙9とした。
【0040】次に、以下の方法に従って実施例及び比較
例のインクジェット記録用紙を作製した。
【0041】実施例1 原紙2に、以下の配合でサイズプレスを行ない、固形分
付着量2.0g/m2のインクジェット記録用紙を得、実施
例1のインクジェット記録用紙とした。
【0042】 [サイズプレス液配合] 酸化澱粉(日本食品加工社製;MS−3800) 3部 スチレン/アクリル酸系共重合体からなる表面サイズ剤(ハリマ化成社製;KN −500) 0.10部 水 96.85部 実施例2 実施例1でサイズプレス液での表面サイズ剤を0.20
部とした以外は同様にして実施例2のインクジェット記
録用紙を作製した。
【0043】実施例3 実施例1でサイズプレス液での表面サイズ剤を0.40
部とした以外は同様にして実施例3のインクジェット記
録用紙を作製した。
【0044】実施例4 実施例1でサイズプレス液での表面サイズ剤をスチレン
−メタアクリル酸共重合体からなる表面サイズ剤SS−
315(日本PMC社製)とした以外は同様にして実施
例4のインクジェット記録用紙を作製した。
【0045】実施例5 実施例4でサイズプレス液での表面サイズ剤を0.20
部とした以外は同様にして実施例5のインクジェット記
録用紙を作製した。
【0046】実施例6 実施例4でサイズプレス液での表面サイズ剤を0.40
部とした以外は同様にして実施例6のインクジェット記
録用紙を作製した。
【0047】実施例7 原紙3に対して表面処理を行わなかったものを実施例7
のインクジェット記録用紙とした。
【0048】実施例8 実施例1で、使用する原紙を原紙1とし、サイズプレス
液での表面サイズ液を0.40部とした以外は、同様に
して実施例8のインクジェット記録用紙を作製した。
【0049】実施例9 実施例8で、サイズプレス液での表面サイズ剤をオレフ
ィン−マレイン酸共重合体を組成とする表面サイズ剤ポ
リマロン1329(荒川化学社製)とした以外は同様に
して実施例9のインクジェット記録用紙を作製した。
【0050】比較例1 実施例1で、原紙を原紙5とする以外は、同様にして比
較例1のインクジェット記録用紙を作製した。
【0051】比較例2 実施例2で、原紙を原紙5とする以外は、同様にして比
較例2のインクジェット記録用紙を作製した。
【0052】比較例3 原紙6に対して表面処理を行わなかったものを比較例3
のインクジェット記録用紙とした。
【0053】比較例4 実施例1で、原紙を原紙8とする以外は、同様にして比
較例4のインクジェット記録用紙を作製した。
【0054】比較例5 実施例2で、原紙を原紙5とする以外は、同様にして比
較例5のインクジェット記録用紙を作製した。
【0055】比較例6 原紙9に対して表面処理を行わなかったものを比較例6
のインクジェット記録用紙とした。
【0056】比較例7 実施例2で、原紙を原紙1とする以外は、同様にして比
較例7のインクジェット記録用紙を作製した。
【0057】上記により作製したインクジェット記録用
紙のコブサイズ度について、20℃、相対湿度65%で
24時間調湿後に、JIS P8140に従って測定を
行った。測定時間は30秒とし、測定の溶媒としては、
水と5%イソプロピルアルコールで測定を行った。
【0058】上記のインクジェット記録用紙のインクジ
ェット適性については、キャノン社製のインクジェット
プリンターBJ−10Vを使って印字された文字の印字
品質を以下の方法にて評価を行った。
【0059】1.印字濃度;上記インクジェットプリン
ターによってベタの印字を行い、ベタ印字部が充分乾い
た後に、ベタ印字部の光学濃度(OD)をマクベス反射
型濃度計(Macbeth社製;RD−918)を用い
て測定した。通常の使用に耐えうる光学濃度としては、
1.30以上である。
【0060】2.ブロンズ化;上記インクジェットプリ
ンターによってベタの印字を行い、ベタ印字部が充分乾
いた後に、色彩色差計(ミノルタ社製;CR−200)
を用いて測定した。測定結果は、JIS Z8729に
従って、L*** 表色系で表示した。ブロンズ化の度
合は、ベタ印字部のクロマティクネス指数a* によって
表現した。通常、印字部を見た場合に、一見して「赤
み」を感じるのはクロマティクネス指数a* が2.0以
上である。
【0061】3.フェザリング;上記インクジェットプ
リンターによって印字した文字の外縁を目視評価によっ
て6段階で評価した。フェザリングの全くないものを6
とし、インクがにじんでしまって字の判別がつかないも
のを1とした。通常の使用に耐えうる印字品質として
は、4以上である。
【0062】
【表1】
【表2】
【0063】評価結果:上記表1では、原紙1〜9につ
いてそのサイズ性とインクジェットプリンターでの印字
特性を比較した。表1の結果より、内添サイズにα−ヒ
ドロキシカルボン酸構造を有する非反応性エマルジョン
サイズ剤を使用した原紙は、同一印字濃度においてブロ
ンズ化の程度が少ないことがわかる。
【0064】上記表2では、実施例1〜9及び比較例1
〜7のインクジェット記録用紙についてのサイズ性とイ
ンクジェットプリンターでの印字特性を比較した。
【0065】実施例1、2と比較例1、2、4、5で作
製したインクジェット記録用紙を比較した場合、内添サ
イズとしてα−ヒドロキシカルボン酸構造を有する非反
応性エマルジョンサイズ剤を使用した原紙に表面サイズ
処理を施したものは、他のサイズ剤を内添サイズ剤に使
用した原紙に較べ、ブロンズ化の程度の少ない、フェザ
リングのないインクジェット記録用紙を提供できること
がわかる。
【0066】実施例1〜3及び実施例4〜6のインクジ
ェット記録用紙を比較した場合、内添サイズにα−ヒド
ロキシカルボン酸構造を有する非反応性エマルジョンサ
イズ剤を使用した原紙に表面サイズ処理を施したもの
は、表面サイズ剤の塗工量を増やすにつれて、印字濃度
があがり、フェザリングも良化するのがわかる。又、ス
チレン−アクリル酸系共重合体からなる表面サイズ剤も
スチレン−メタアクリル酸系共重合体からなる表面サイ
ズ剤も同様の効果を示すことがわかる。
【0067】実施例8、9と比較例7のインクジェット
記録用紙を比較した場合、表面サイズ剤の塗工量を増や
すことで、印字濃度があがり、フェザリングが良化する
のがわかる。また、オレフィン−マレイン酸系共重合体
からなる表面サイズ剤も良化の効果が充分あることがわ
かる。
【0068】実施例2と比較例7、実施例3と実施例8
のインクジェット記録用紙を比較した場合、原紙の内添
サイズ剤の添加量を増やすことによっても、インクジェ
ット記録用紙の印字濃度があがり、フェザリングも良化
するのがわかる。
【0069】以上述べたように、内添サイズの増量、表
面サイズ剤の塗工量の増量によって、インクジェット記
録用紙の印字濃度はあがり、フェザリングも良化する
が、印字部のブロンズ化は進む。しかしながら、実施例
1〜6、実施例8のインクジェット記録用紙に示すよう
に、原紙として内添サイズにα−ヒドロキシカルボン酸
構造を有する非反応性エマルジョンサイズ剤を使用した
中性紙を使用することで、該インクジェット記録用紙の
ブロンズ化の程度を問題ないレベルに抑えることができ
る。
【0070】上記表2において、ファザリングとコブサ
イズ度の関係について見た場合、水でのコブサイズ度よ
りも、5.0%イソプロピルアルコールでのコブサイズ
度が相関性が良いことがわかる。更に、5.0%イソプ
ロピルアルコール水溶液を用いた30秒コブサイズが1
6.0g/m2以下であれば、フェザリングの良好なインク
ジェット記録用紙を提供することができることがわか
る。
【0071】
【発明の効果】上記結果より、本発明のインクジェット
記録用紙は、特定の非反応性エマルジョンサイズ剤を用
いて抄紙した中性紙を原紙とし、特定条件下、5.0%
イソプロピルアルコール水溶液を用い、特定範囲の30
秒コブサイズを有することで、印字濃度、ブロンズ化、
フェザリングといった印字特性に優れた特徴を有するも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 貴行 東京都千代田区丸の内3丁目4番2号三菱 製紙株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも填料として炭酸カルシウム、
    並びに硫酸アルミニウム及びその主成分としてα−ヒド
    ロキシカルボン酸構造を有する非反応性エマルジョンサ
    イズ剤を含有する抄紙用パルプスラリーを用いて抄紙さ
    れた中性紙を原紙とし、20℃、相対湿度65%の条件
    下、24時間調湿後における5.0%イソプロピルアル
    コール水溶液による30秒コブサイズが、16.0g/m2
    以下であることを特徴とするインクジェット記録用紙。
JP6245401A 1994-10-11 1994-10-11 インクジェット記録用紙 Pending JPH08108616A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1621359A2 (en) 2004-07-26 2006-02-01 Fuji Photo Film Co., Ltd. Recording medium, ink composition and recording method using the same
US7923083B2 (en) 2004-03-11 2011-04-12 Fujifilm Corporation Recording medium, ink composition and recording method using the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7923083B2 (en) 2004-03-11 2011-04-12 Fujifilm Corporation Recording medium, ink composition and recording method using the same
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