JPH10171148A - 湿式電子写真用転写紙 - Google Patents

湿式電子写真用転写紙

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JPH10171148A
JPH10171148A JP32987496A JP32987496A JPH10171148A JP H10171148 A JPH10171148 A JP H10171148A JP 32987496 A JP32987496 A JP 32987496A JP 32987496 A JP32987496 A JP 32987496A JP H10171148 A JPH10171148 A JP H10171148A
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JP
Japan
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JP32987496A
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English (en)
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Hiroo Kaji
裕夫 鍛治
Tatsuya Sato
佐藤  達也
Yoshihiko Hibino
良彦 日比野
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】湿式電子写真方式の印刷機で印刷した場合、紙
面に対するトナーの定着性が良好で、印刷面からのトナ
ーの欠落が少なく、印刷後の作業性に優れた普通紙タイ
プの湿式電子写真用転写紙を提供することにある。 【解決手段】少なくとも一方の面の平滑度がパーカープ
リントサーフで測定した際に4.7ミクロン以上の湿式
電子写真用転写紙であり、且つ該転写紙の内添サイズ剤
としてロジン系サイズ剤またはアルケニル無水コハク酸
を含むことを特徴とする湿式電子写真用転写紙。好まし
くは、灰分を5.0〜17.0%にすることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体トナーを使っ
た電子写真方式を用いて印刷する湿式電子写真用転写紙
に関するものである。さらに詳しくは、液体トナーを使
った電子写真方式を用いて印刷した際に、トナーの紙に
対する定着性が良好な普通紙タイプの湿式電子写真用転
写紙に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷業界の近年の流れとして、(1)オ
フセット印刷の高速化、(2)高精細印刷化、(3)多
品種小ロット印刷化が挙げられる。
【0003】特に、多品種小ロット印刷に対応する為
に、乾式電子写真方式、湿式電子写真方式、インクジェ
ット方式など各種印刷方式の印刷機が開発されるように
なってきた。これら印刷方式の中で、湿式電子写真方式
は、トナー粒子径を乾式電子写真方式のトナーよりも細
かくすることが可能であり、乾式電子写真方式に較べて
鮮鋭度の高い画像を提供することが可能である。
【0004】従来は、湿式電子写真用の転写紙として
は、該転写紙の表面に樹脂エマルジョンを塗工したもの
が使われていた。塗工用樹脂としては、ポリビニルアセ
テートエマルジョン、ビニルアセテート・ブチルアクリ
レート共重合体エマルジョン、スチレン・ブチルアクリ
レート共重合体エマルジョン、メチルアクリレート・エ
チルアクリレート共重合体エマルジョンを使用し、いず
れも無機顔料と上記樹脂を混合した液を塗工したもので
あった。従って、「普通紙」といった外観を呈する用紙
ではなかった。また、印刷時における転写効率が悪いこ
とから、普通紙は、湿式電子写真方式の印刷機では使用
することができないとされてきた。
【0005】しかしながら、最近、電子写真学会誌第3
1巻第1号(1992)p77〜p81、印刷出版研究
所(株)発行「月刊 印刷情報9月号(1995)」p
22〜23に紹介されているように、触手状の特殊な樹
脂粒子を用いた液体トナーを用いることで、普通紙に対
しても印刷が可能な湿式電子写真方式の印刷機が開発さ
れ、「小ロット印刷」用の印刷機として利用されるよう
になってきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記に述べたように、
トナーの改良により普通紙での印刷が可能になったとは
いえ、普通紙に対してのトナーの定着性は弱く、印刷後
の裁断・製本工程において紙同士の擦れ、印刷面にテー
プを貼ったりする等の作業によって、印刷面から部分的
にトナーが欠落する場合がある。そこで、本発明の目的
は、紙面に対するトナーの定着性が良好で、印刷後の作
業性に優れた普通紙タイプの湿式電子写真用転写紙を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の欠
点を解決すべく鋭意検討した結果、以下のような湿式電
子写真用転写紙を発明するに至った。
【0008】即ち、本発明の湿式電子写真用転写紙は、
少なくとも一方の面の平滑度がパーカープリントサーフ
(以下、PPSと称す)で測定した際に4.7ミクロン
以上であり、且つ該転写紙の内添サイズ剤としてロジン
系サイズ剤またはアルケニル無水コハク酸(以下、AS
Aと称す)を含むことを特徴とする。更に、灰分を5.
0〜17.0%にすることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の湿式電子写真用転
写紙について、詳細に説明する。
【0010】本発明者らは、まず第一に本発明の湿式電
子写真用転写紙の内添サイズ剤とトナーの定着性につい
て検討した。
【0011】各種類のサイズ剤を使った紙とトナーの定
着性について検討した結果、ロジン系サイズ剤、ASA
を内添サイズ剤として使った紙は良好な定着性を示す
が、アルキルケテンダイマー(以下、AKDと称す)を
内添サイズ剤として使った紙においては、トナーの定着
性が悪いことを見いだした。
【0012】この理由としては、まず、第1にサイズ剤
としてAKDがASAやロジン系サイズ剤に較べて表面
自由エネルギーを下げる能力が高いことが挙げられる。
更に、第2の理由としては、そのサイズ性の立ち上がり
特性にあると考えられる。ロジン系サイズ剤やASAに
較べて、AKDはサイズ性の立ち上がりが遅く、サイズ
性をコントロールする際にややもすると紙に過剰に添加
してしまう場合があり、紙の表面自由エネルギーをいた
ずらに下げてしまう。その結果、トナーの定着性を悪く
するものと考えられる。
【0013】本発明におけるロジン系サイズ剤として
は、通常、酸性抄紙下で使用できるロジン系サイズ剤を
はじめ、近年、発表されているような中性〜アルカリ領
域の抄紙pHでも使用可能な中性ロジンエマルジョンサ
イズ剤も使用することができる。
【0014】以上述べた様に、本発明の湿式電子写真用
転写紙は、内添サイズ剤にロジン系サイズ剤またはAS
Aを用いることでトナーの定着性は改良されるが、充分
ではない。そこで、次に、本発明者らは、本発明の湿式
電子写真用転写紙の平滑性とトナーの定着性について検
討した。
【0015】一般に、湿式電子写真方式の印刷機では、
紙表面の凹凸を埋めるような形でトナーが紙に転写され
る。凹部を埋めるような形で転写されたトナーは、印刷
後の「引っかき」や「こすれ」といった紙表面にうける
力を直接うけることがない。一方、凸部に定着したトナ
ーは、印刷後の「引っかき」や「こすれ」といった力を
直接うける。紙表面を適度に粗くすることによって、
「引っかき」や「こすれ」といったトナーを引き剥がす
力に直接さらされるトナーの割合を少なくすることで、
印刷面全体のトナー定着性を上げることが可能となる。
【0016】そして、パーカープリントサーフで測定し
た該転写紙の表面粗さとトナーの定着性について検討し
た結果、パーカープリントサーフで測定した紙表面の表
面粗さが4.7ミクロン以上の紙においては、トナーの
定着性が良好であることがわかった。
【0017】以上述べたように、内添サイズ剤にロジン
系サイズ剤またはASAを含み、該転写紙の少なくとも
一方の面の平滑度がパーカープリントサーフで測定した
際に4.7ミクロン以上にすることで、紙面に対するト
ナーの定着性が良好な湿式電子写真用転写紙を提供する
ことができた。そして、更に、トナー定着性を良好なも
のにする為に、本発明者らは、本発明の湿式電子写真用
転写紙の灰分とトナーの定着性について検討した。
【0018】紙表面に転写されたトナーは、印刷直後、
まだ、わずかながら分散媒を含んでいる。この分散媒が
紙層内に吸収されることでトナーの紙表面への定着は、
強固なものとなる。そして、紙中の灰分を5〜17%に
することにより紙面上のトナーから分散媒を効率よく吸
収してやることで、トナーの紙表面への定着性は改良さ
れることを見いだした。
【0019】紙中の灰分が5%未満の場合には、分散媒
の吸収量が不足し、トナーの紙表面への定着が弱くな
る。
【0020】一方、紙中の灰分が17%よりも多い場合
には、トナーの定着性の改良効果も飽和に達し、紙その
ものの強度をいたずらに低下させる。
【0021】本発明の湿式電子写真用転写紙において使
用できる内添填料としては、例えば軽質炭酸カルシウ
ム、重質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、
硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜
鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミ
ニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウ
ム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リト
ポン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシ
ウムのような白色無機顔料、スチレン系プラスチックピ
グメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエ
チレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂の
ような有機顔料などが挙げられる。
【0022】本発明の湿式電子写真用転写紙の支持体と
しては、木材繊維主体の紙、または木材繊維や合成繊維
を主体とした不織布の如きシート状物質が挙げられ、紙
の場合に使用される木材パルプは、NBKP、LBK
P、NBSP、LBSP、GP、TMPなどの他に、古
紙パルプが挙げられ、必要に応じて単独或いは併用して
用いられる。
【0023】なお、本発明で言う古紙パルプの原料とし
ては、(財)古紙再生促進センターの古紙標準品質規格
表に示されている、上白、罫白、クリーム白、カード、
特白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、
別上切、新聞、雑誌などが挙げられる。さらに具体例と
しては、情報関連用紙である非塗工コンピュータ用紙、
感熱紙、感圧紙などのプリンター用紙、およびPPC用
紙などのOA古紙、アート紙、コート紙、微塗工紙、マ
ット紙などの塗工紙、或いは上質紙、色上質、ノート、
便箋、包装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用
紙、更紙、スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミ
ルクカートンなどの非塗工紙などの紙や板紙の古紙で、
化学パルプ紙、高歩留りパルプ含有紙などが使用される
が、印字、複写、印刷、非印刷を問わず特に限定される
ものではない。
【0024】本発明の湿式電子写真用転写紙の表面に
は、澱粉、ポリビニルアルコールなどのバインダー、ス
チレン−アクリル系、スチレン−マレイン酸系の表面サ
イズ剤、エチレン−尿素樹脂などの寸法安定化剤、塩化
ナトリウム、塩化カリウムなどの無機導電剤、有機導電
剤、界面活性剤、顔料、染料を塗工することは勿論可能
である。
【0025】上記の表面サイズ液をサイズプレスで塗工
する装置としては、コンベンショナルサイズプレス、ゲ
ートロールサイズプレス、あるいはフィルムトランスフ
ァー方式のサイズプレス、ロッドコーター、ビルブレー
ド、ショートドウェルコーターなどを用いることができ
る。
【0026】本発明の抄紙方法において、抄紙機は、長
網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、コンビネーション抄
紙機、丸網抄紙機、ヤンキー抄紙機など製紙業界で公知
の抄紙機を適宜使用できる。
【0027】その他の添加剤としては、例えば、pH調
節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、粘度調整剤、表面張力調
整剤、湿潤剤、界面活性剤、および防錆剤などが挙げら
れる。
【0028】本発明における湿式電子写真用転写紙は、
湿式電子写真用転写紙としての使用に留まらず、乾式電
子写真方式の複写機・プリンターなどに広く使用されて
いるトナーを加熱定着する記録シートとして、本発明に
おける湿式電子写真用転写紙を使用することもできる。
【0029】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げて説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。また、実施例において示す「部」および「%」は、
特に明示しない限り、重量部および重量%を示す。
【0030】実施例1 まず、以下の原紙配合に従ってパルプスラリーを調成し
た。 <原紙配合> LBKP(ろ水度;450ml) 100部 軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業社製;タマパール121) 12部 硫酸バンド 1部 カチオン化澱粉(ナショナルスターチ社製;Cato3210) 1部 アルケニル無水コハク酸(荒川化学社製;サイス゛ハ゜インSA-862) 0.15部 歩留り向上剤(ハイモ社製;NR11LS) 0.02部
【0031】上記配合の0.3重量%のパルプスラリー
を抄幅1300mm、抄紙速度150m/minで長網
抄紙機を使って抄造した原紙に、以下の配合の液を使っ
てサイズプレスを行った。この時のサイズプレス液の固
形分付着量は1.2g/m2であった。 <サイズプレス液配合> 酸化澱粉(日本食品加工社製;MS3800) 3部 水 97部
【0032】そして、パーカープリントサーフで測定し
た平滑度が7.0ミクロンになるようにマシンカレンダ
ーの線圧を調節して平滑化処理を行い、坪量104.7
g/m2、灰分7.0%、水分5.0%の湿式電子写真
用転写紙を作製し、実施例1の湿式電子写真用転写紙と
した。
【0033】実施例2 実施例1においてパーカープリントサーフで測定した平
滑度を6.0ミクロンとなるようにマシンカレンダーの
線圧を調節した以外は、実施例1と同様にして実施例2
の湿式電子写真用転写紙を作製した。
【0034】実施例3 実施例1においてパーカープリントサーフで測定した平
滑度を4.7ミクロンとなるようにマシンカレンダーの
線圧を調節した以外は、実施例1と同様にして実施例3
の湿式電子写真用転写紙を作製した。
【0035】実施例4 実施例1において原紙配合を以下のようにした以外は、
実施例1と同様にして実施例4の湿式電子写真用転写紙
を作製した。 <原紙配合> LBKP(ろ水度;450ml) 100部 タルク(浅田製粉社製;タルクSF) 12部 硫酸バンド 2.5部 紙力増強剤(日本PMC社製;スターガムA15) 0.3部 ロジンサイズ剤(星光化学社製;コロパールE−5H) 0.4部 歩留り向上剤(星光化学社製;パールフロックFR−X) 0.02部
【0036】実施例5 実施例4においてパーカープリントサーフで測定した平
滑度を6.0ミクロンとなるようにマシンカレンダーの
線圧を調節した以外は、実施例4と同様にして実施例5
の湿式電子写真用転写紙を作製した。
【0037】実施例6 実施例4においてパーカープリントサーフで測定した平
滑度を4.7ミクロンとなるようにマシンカレンダーの
線圧を調節した以外は、実施例4と同様にして実施例5
の湿式電子写真用転写紙を作製した。
【0038】実施例7 実施例1において原紙配合を以下のようにした以外は、
実施例1と同様にして実施例7の湿式電子写真用転写紙
を作製した。 <原紙配合> LBKP(ろ水度;450ml) 100部 軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業社製;タマパール121) 12部 硫酸バンド 1部 カチオン化澱粉(ナショナルスターチ社製;Cato3210) 1部 中性ロジンサイズ剤(荒川化学社製;サイズパインNT80) 0.40部 歩留り向上剤(ハイモ社製;NR11LS) 0.02部
【0039】実施例8 実施例7においてパーカープリントサーフで測定した平
滑度を6.0ミクロンとなるようにマシンカレンダーの
線圧を調節した以外は、実施例7と同様にして実施例8
の湿式電子写真用転写紙を作製した。
【0040】実施例9 実施例7においてパーカープリントサーフで測定した平
滑度を4.7ミクロンとなるようにマシンカレンダーの
線圧を調節した以外は、実施例7と同様にして実施例9
の湿式電子写真用転写紙を作製した。
【0041】実施例10 実施例1において紙中の灰分が4.0%になるように軽
質炭酸カルシウムの添加量を減量し、パーカープリント
サーフで測定した平滑度を6.0ミクロンとなるように
マシンカレンダーの線圧を調節した以外は、実施例1と
同様にして実施例10の湿式電子写真用転写紙を作製し
た。
【0042】実施例11 実施例1において紙中の灰分が5.0%になるように軽
質炭酸カルシウムの添加量を減量し、パーカープリント
サーフで測定した平滑度を6.0ミクロンとなるように
マシンカレンダーの線圧を調節した以外は、実施例1と
同様にして実施例11の湿式電子写真用転写紙を作製し
た。
【0043】実施例12 実施例1において紙中の灰分が17.0%になるように
軽質炭酸カルシウムの添加量を増量し、パーカープリン
トサーフで測定した平滑度を6.0ミクロンとなるよう
にマシンカレンダーの線圧を調節した以外は、実施例1
と同様にして実施例12の湿式電子写真用転写紙を作製
した。
【0044】実施例13 実施例4において紙中の灰分が4.0%になるようにタ
ルクの添加量を減量し、パーカープリントサーフで測定
した平滑度を6.0ミクロンとなるようにマシンカレン
ダーの線圧を調節した以外は、実施例4と同様にして実
施例13の湿式電子写真用転写紙を作製した。
【0045】実施例14 実施例4において紙中の灰分が5.0%になるようにタ
ルクの添加量を減量し、パーカープリントサーフで測定
した平滑度を6.0ミクロンとなるようにマシンカレン
ダーの線圧を調節した以外は、実施例4と同様にして実
施例14の湿式電子写真用転写紙を作製した。
【0046】実施例15 実施例4において紙中の灰分が17.0%になるように
タルクの添加量を減量し、パーカープリントサーフで測
定した平滑度を6.0ミクロンとなるようにマシンカレ
ンダーの線圧を調節した以外は、実施例4と同様にして
実施例15の湿式電子写真用転写紙を作製した。
【0047】実施例16 実施例4において紙中の灰分が19.0%になるように
タルクの添加量を減量し、パーカープリントサーフで測
定した平滑度を6.0ミクロンとなるようにマシンカレ
ンダーの線圧を調節した以外は、実施例4と同様にして
実施例16の湿式電子写真用転写紙を作製した。
【0048】比較例1 実施例1において原紙配合を以下のようにした以外は、
実施例1と同様にして比較例1の湿式電子写真用転写紙
を作製した。 <原紙配合> LBKP(ろ水度;450ml) 100部 軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業社製;タマパール121) 12部 硫酸バンド 0.5部 カチオン化澱粉(ナショナルスターチ社製;Cato3210) 1部 アルキルケテンダイマー(荒川化学社製;サイス゛ハ゜インK-903) 0.15部 歩留り向上剤(ハイモ社製;NR11LS) 0.02部
【0049】比較例2 実施例1において原紙配合を以下のようにし、パーカー
プリントサーフで測定した平滑度が4.7ミクロンとな
るようにマシンカレンダーの線圧を調節した以外は、実
施例1と同様にして比較例2の湿式電子写真用転写紙を
作製した。 <原紙配合> LBKP(ろ水度;450ml) 100部 軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業社製;タマパール121) 12部 硫酸バンド 0.5部 カチオン化澱粉(ナショナルスターチ社製;Cato3210) 1部 アルキルケテンダイマー(荒川化学社製;サイス゛ハ゜インK-903) 0.15部 歩留り向上剤(ハイモ社製;NR11LS) 0.02部
【0050】比較例3 実施例1においてパーカープリントサーフで測定した平
滑度を4.4ミクロンとなるようにマシンカレンダーの
線圧を調節した以外は、実施例1と同様にして比較例3
の湿式電子写真用転写紙を作製した。
【0051】比較例4 実施例4においてパーカープリントサーフで測定した平
滑度を4.4ミクロンとなるようにマシンカレンダーの
線圧を調節した以外は、実施例4と同様にして比較例4
の湿式電子写真用転写紙を作製した。
【0052】比較例5 比較例1において、紙中の灰分が17.0%になるよう
に軽質炭酸カルシウムの添加量を増量し、パーカープリ
ントサーフで測定した平滑度を6.0ミクロンとなるよ
うにマシンカレンダーの線圧を調節した以外は、比較例
1と同様にして比較例5の湿式電子写真用転写紙を作製
した。
【0053】上記により作製した湿式電子写真用転写紙
の灰分の測定については、JISP8128を参照して
行った。JIS P8128では、紙を燃焼する際の温
度を900℃としているが、本発明における「灰分」は
550℃で燃焼し、試験片を灰化させて測定した結果と
する。
【0054】上記により作製した湿式電子写真用転写紙
の平滑性については、パーカープリントサーフにより測
定した。測定に際し、試験片はJIS P8111に準
じて調湿した。パーカープリントサーフでの測定条件
は、下記に示すとおりである。
【0055】測定機器; H.E.MESSMER社製
「PPS 78」 測定時のバッキング;ソフトバッキング 測定時のクランプ圧力; 5Kg/cm2
【0056】パーカープリントサーフの場合、バッキン
グの材質とクランプ圧を変えて測定することでいろいろ
な条件、圧力下での平滑性を測定することができるが、
本発明の湿式電子写真用転写紙の平滑性は上記の条件で
測定したものである。試験片の測定面については10点
測定し、その平均値を報告した。なお、測定値の単位は
ミクロンである。
【0057】上記の湿式電子写真用転写紙のトナー定着
性については、以下の方法にて評価を行った。
【0058】1.印刷; 印刷機としては、Indigo社製「E−print1
000」を使って印刷を行った。評価に使用するための
印刷画像としては、ブラック、シアン、マゼンタ、イエ
ローの各4色についてベタ印字部があるような画像を出
力するようにした。ベタ印字部の印刷面積としては、最
低でも一辺が3cm以上の四角形になるようにした。
【0059】上記で述べたように「E−print10
00」によって印刷したブラック、シアン、マゼンタ、
イエローの各色のベタ印刷部について以下のような定着
評価を行った。
【0060】2.テープ剥離評価 幅18mmのニチバン社製セロハン粘着テープ「セロテ
ープ No.405」を各色の印刷部に貼りむらが無い
ように貼りつけ、180度剥離で約5mm/秒の速さで
ゆっくりとテープを剥がした。剥離後のトナーの紙への
定着度合いを目視により判定し、以下の基準で6段階評
価を行った。実用上問題ないレベルとしては、「4」以
上である。
【0061】「6」:各色共にトナーが紙の上に大部分
残っている。 「5」:各色共にトナーが残っているが、テープ剥離後
の印刷部の印刷濃度が下がるのがわかる。 「4」:一部の色でトナーが紙から剥がれ、印刷部に白
く抜けた部分がある。 「3」:各色共にトナーが紙から剥がれ、印刷部に白く
抜けた部分がある。 「2」:各色共にトナーが紙から剥がれ、わずかながら
トナーが紙に残る。 「1」:各色共にトナーが紙から剥がれ、印刷部が残ら
ない。
【0062】3.こすれ評価 こすれ評価は、JIS P8147「紙および板紙の摩
擦係数試験方法」の水平法を応用した。試験片として
は、各実施例、比較例について水平板に取り付ける試験
片用の白紙の転写紙とおもりに取り付ける試験片用に上
記で印刷された印刷部を用意した。
【0063】印刷部をおもりに貼りつける場合、印刷部
の印刷された面が、水平板に取り付けられた白紙と擦り
あう様にした。
【0064】以上のように、試験片を水平板、おもりに
貼りつけた後は、JIS P8147に記載されている
条件でおもりを水平板の上で滑らせる。「摩擦試験」に
おいては、一つの試験片の組み合わせで一度だけ、水平
板上でおもりを滑らせるが、本評価においては、一つの
試験片の組み合わせで50回、おもりを水平板の上で滑
らせた。
【0065】その後、おもりに取り付けられた印刷部を
観察し、紙同士の擦れによるトナーの脱落度合いを観察
した。印刷部のトナーの残り具合いを目視により判定
し、以下の基準で6段階評価を行った。実用上問題ない
レベルとしては、「4」以上である。
【0066】「6」:各色共に印刷部の濃度低下がほど
んと認められない。 「5」:各色共にわずかながら印刷濃度が下がるのがわ
かる。 「4」:各色共に印刷濃度が下がるのがわかる。 「3」:各色共に印刷濃度が下がるのがわかり、部分的
に白く抜けた部分がある。 「2」:各色共に印刷濃度が下がるのがわかり、白く抜
けた部分が多い。 「1」:各色共にトナーが紙から剥がれ、白く抜けた部
分が非常に多い。
【0067】
【表1】
【0068】評価結果:上記表1では、実施例1〜16
および比較例1〜5の湿式電子写真用転写紙についての
内添サイズ剤の種類、パーカープリントサーフによる平
滑性、灰分とトナーの定着性を比較した。尚、表1中に
記載の「PPS」は、ソフトパッキングを使って、5K
g/cm2の圧力下で測定したパーカープリントサーフ
である。
【0069】実施例1〜9と比較例1、2を比較するこ
とで内添サイズ剤としてASA又は、ロジン系サイズ剤
を使用することで、AKDを使用した場合に較べてトナ
ーの定着性が良好であることがわかる。
【0070】実施例1〜6と比較例3、4を比較するこ
とで、湿式電子写真用転写紙の表面の平滑化が進むにつ
れてトナーの定着性が低下することがわかる。そして、
内添サイズ剤としてASA又は、ロジン系サイズ剤を使
用していても、該転写紙のパーカープリントサーフで測
定した平滑度が4.7ミクロン以下になると実用上問題
になることがわかる。
【0071】実施例2、実施例5、実施例10〜16を
比較することで、湿式電子写真用転写紙の灰分が上がる
につれてトナーの定着性が向上することがわかる。改良
効果として明確になるのは、該転写紙の灰分が5%以上
であり、15%以上になると改良効果が飽和する。
【0072】実施例2、実施例5、実施例10〜16と
比較例5を比較することで、内添サイズ剤にAKDを使
用した場合には、灰分を17%にしても実用上使用に耐
えうるレベルのトナー定着性は得られない。そして、使
用する内添サイズ剤としてASAおよびロジン系サイズ
剤がトナー定着性を損なわないサイズ剤であることがわ
かる。
【0073】
【発明の効果】上記の結果より、本発明の湿式電子写真
用転写紙は、少なくとも一方の面の平滑度がパーカープ
リントサーフで測定した際に4.7ミクロン以上であ
り、且つ該転写紙の内添サイズ剤としてロジン系サイズ
剤またはアルケニル無水コハク酸を含むこと、更に、灰
分を5.0〜17.0%にすることにより、湿式電子写
真方式の印刷機で印刷した場合、トナーの定着性が良好
で、印刷後の様々な使用において印刷部のトナーが欠落
が非常に少ない湿式電子写真用転写紙を得ることができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // G03G 15/10 D21H 3/34 701

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方の面の平滑度がパーカー
    プリントサーフで測定した際に4.7ミクロン以上の湿
    式電子写真用転写紙であり、且つ該転写紙の内添サイズ
    剤としてロジン系サイズ剤またはアルケニル無水コハク
    酸を含むことを特徴とする湿式電子写真用転写紙。
  2. 【請求項2】 灰分が5〜17%であることを特徴とす
    る請求項1記載の湿式電子写真用転写紙。
JP32987496A 1996-12-10 1996-12-10 湿式電子写真用転写紙 Pending JPH10171148A (ja)

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