JP2003270836A - 湿式電子写真用転写紙 - Google Patents

湿式電子写真用転写紙

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JP2003270836A
JP2003270836A JP2002067751A JP2002067751A JP2003270836A JP 2003270836 A JP2003270836 A JP 2003270836A JP 2002067751 A JP2002067751 A JP 2002067751A JP 2002067751 A JP2002067751 A JP 2002067751A JP 2003270836 A JP2003270836 A JP 2003270836A
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Yoshihiko Hibino
良彦 日比野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液体トナーを使った電子写真方式を用いて印刷
した際に、トナーの紙に対する定着性が良好な湿式電子
写真用転写紙を提供する。 【解決手段】湿式電子写真用転写紙の片面、または両面
に、Tgが40〜65℃であり、かつ軟化点が80〜1
20℃の水分散性ポリエステル樹脂を0.04〜1.0
0g/m2塗工してなる湿式電子写真用転写紙。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、液体トナーを使っ
た電子写真方式を用いて印刷する湿式電子写真用転写紙
に関するものである。さらに詳しくは、液体トナーを使
った電子写真方式を用いて印刷した際に、トナーの紙に
対する定着性が良好な湿式電子写真用転写紙である。 【0002】 【従来の技術】印刷業界の近年の流れとして、(1)オ
フセット印刷の高速化、(2)高精細印刷化、(3)多
品種小ロット印刷化が挙げられる。 【0003】特に、多品種小ロット印刷に対応するため
に、乾式電子写真方式、湿式電子写真方式、インクジェ
ット方式など各種印刷方式の印刷機が開発されるように
なってきた。これら印刷方式の中で、湿式電子写真方式
は、トナー粒子径を乾式電子写真方式のトナーよりも細
かくすることが可能であり、乾式電子写真方式に較べて
鮮鋭度の高い画像を提供することが可能である。 【0004】従来の湿式電子写真用の転写紙としては、
転写紙の表面に樹脂エマルジョンを塗工したものが使わ
れていた。塗工用樹脂としては、例えば、ポリビニルア
セテートエマルジョン、ビニルアセテート・ブチルアク
リレート共重合体エマルジョン、スチレン・ブチルアク
リレート共重合体エマルジョン、メチルアクリレート・
エチルアクリレート共重合体エマルジョンを使用し、い
ずれも無機顔料と上記樹脂を混合した液を塗工したもの
であった。また、「普通紙」は、印刷時における転写効
率が悪いことから、トナー定着性に劣り、湿式電子写真
方式の印刷機では使用することができないとされてき
た。 【0005】しかしながら、電子写真学会誌第31巻第
1号(1992)p77〜p81、印刷出版研究所
(株)発行「月刊 印刷情報9月号(1995)」p2
2〜23に紹介されるように、触手状の特殊な樹脂粒子
を用いた液体トナーを用いること、およびサファイヤコ
ートと称する表面処理液を塗工することにより、各種の
紙に対して印刷が可能な湿式電子写真方式の印刷機が開
発され、「小ロット印刷」用の印刷機として広く利用さ
れるようになってきた。 【0006】しかし、サファイヤコートは経時でトナー
定着適性の劣化を生じ、かつコストも高いという問題が
あった。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上記に述べたように、
トナーの改良や表面処理剤の塗工により、各種の紙で印
刷が可能になったとはいえ、湿式電子写真方式のトナー
の定着性は乾式に比較して弱く、印刷後の裁断・製本工
程において紙同士の擦れ、印刷面にテープを貼ったりす
るなどの作業によって、印刷面から部分的にトナーが欠
落する場合がある。そこで、本発明の目的は、印刷前に
表面処理剤を塗工することなく、紙面に対するトナーの
定着性が良好で、印刷後の作業性に優れた湿式電子写真
用転写紙を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の欠点
を解決すべく鋭意検討した結果、以下のような湿式電子
写真用転写紙を発明するに至った。 【0009】即ち、本発明の湿式電子写真用転写紙は、
該湿式電子写真用転写紙の片面、または両面に、Tgが
40〜65℃であり、かつ軟化点が80〜120℃の水
分散性水分散性ポリエステル樹脂を0.04〜1.00
g/m2塗工してなることを特徴とするものである。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の湿式電子写真用転
写紙について、詳細に説明する。 【0011】まず、本発明者らは、湿式電子写真用転写
紙の表面と液体トナーの紙への定着性について検討し
た。 【0012】一般に、湿式電子写真方式の印刷機で使用
される液体トナーは、その構成要素として、(1)着色
体、(2)分散媒可溶性−不溶性ポリマー、(3)電荷
制御剤、(4)分散媒が挙げられる。そして、トナー全
体としては、極性基と非極性基が混在した状態となって
いる。本発明者は、液体トナーが紙表面に印刷機によっ
て転写された際に、液体トナーと紙表面との間でアンカ
ー剤の役目を果たしうる素材について鋭意検討した。そ
の結果、特定の水分散性ポリエステル樹脂がアンカー剤
としての効果を発現することを見いだした。 【0013】本発明において、使用する水分散性ポリエ
ステル樹脂は、例えば、大日本インク(株)の「プラス
ディック水分散シリーズ」に記載されているようなもの
である。本発明者は、水分散性ポリエステル樹脂と液体
トナーを構成しているポリマーとの反応性を利用するこ
とで、液体トナーが本発明の湿式電子写真用転写紙表面
に転写された時に、液体トナー中に存在するポリマーと
水分散性ポリエステル樹脂が反応し、液体トナーの紙表
面への定着性が改良されることを見いだした。 【0014】一般的に、電子写真方式のトナーに用いら
れる樹脂は、アクリル系樹脂かポリエステル系樹脂であ
る。近年はポリエステル系樹脂の使用量が増えており、
乾式電子写真用トナーだけでなく、湿式電子写真用トナ
ーについても水分散性ポリエステル樹脂が主流になって
きている。 【0015】転写紙表面に水分散性ポリエステル樹脂が
あると、トナーに含まれている樹脂との相溶性が良く、
アンカー効果が強まるため、トナー定着性が向上するも
のと推察される。 【0016】さらに、転写紙表面に塗工される水分散性
ポリエステル樹脂は、プリンター内での熱安定性が必要
となることから、Tgと軟化点温度を規定する必要性が
ある。本発明では、ポリエステル樹脂のTgは40〜6
5℃であり、かつ軟化点が80〜120℃であることが
好ましい。 【0017】Tgはポリエステル原料組成でほぼ決まる
が、40℃未満であると、水中での分散安定性が劣る。
さらに、65℃以上では、水分散性のポリエステル樹脂
は製造できない。 【0018】また、軟化点は樹脂のTgと分子量でほぼ
決まるが、80℃未満となると、塗層強度が発現しずら
くなり、120℃以上では水中微粒化が困難になり、水
分散性のポリエステル樹脂は製造できない。 【0019】そして、より具体的に言えば、湿式電子写
真用転写紙表面に水分散性ポリエステル樹脂を0.04
〜1.00g/m2塗工することによって、印刷後のトナ
ーの定着性を改良することができることを見いだした。 【0020】水分散性ポリエステル樹脂の塗工量が、
0.04g/m2未満の場合には、トナー定着性改良効果
が充分ではない。 【0021】一方、水分散性ポリエステル樹脂の塗工量
が1.00g/m2を超えて多い場合には、トナー定着性
の改良効果は飽和点に達する。また、水分散性ポリエス
テル樹脂の塗工液中での濃度が高くなると塗工液全体の
粘度をいたずらに高くする場合がある。 【0022】以上述べたように、湿式電子写真用転写紙
の片面、または両面に水分散性ポリエステル樹脂を0.
04〜1.00g/m2塗工することによって、湿式電子
写真方式の印刷機で印刷した際に、トナーの定着が良好
で、印刷後の作業性が良好な湿式電子写真用転写紙を提
供することができる。 【0023】本発明の湿式電子写真用転写紙の支持体と
しては、木材繊維主体の紙、または木材繊維や合成繊維
を主体とした不織布の如きシート状物質が挙げられ、紙
の場合に使用される木材パルプは、NBKP、LBK
P、NBSP、LBSP、GP、TMPなどの他に、古
紙パルプが挙げられ、必要に応じて単独或いは併用して
用いられる。 【0024】なお、本発明で言う古紙パルプの原料とし
ては、(財)古紙再生促進センターの古紙標準品質規格
表に示されている、上白、罫白、クリーム白、カード、
特白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、
別上切、新聞、雑誌などが挙げられる。さらに具体例と
しては、情報関連用紙である非塗工コンピュータ用紙、
感熱紙、感圧紙などのプリンター用紙、およびPPC用
紙などのOA古紙、アート紙、コート紙、微塗工紙、マ
ット紙などの塗工紙、或いは上質紙、色上質、ノート、
便箋、包装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用
紙、更紙、スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミ
ルクカートンなどの非塗工紙などの紙や板紙の古紙で、
化学パルプ紙、高歩留りパルプ含有紙などが使用される
が、印字、複写、印刷、非印刷を問わず特に限定される
ものではない。 【0025】本発明の湿式電子写真用転写紙において、
使用できる内添填料としては、例えば、軽質炭酸カルシ
ウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タル
ク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸
化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸ア
ルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネ
シウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、
リトポン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグ
ネシウムのような白色無機顔料、スチレン系プラスチッ
クピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポ
リエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹
脂のような有機顔料などが挙げられる。 【0026】本発明の湿式電子写真用転写紙の内添サイ
ズ剤としては、ロジンサイズ剤をはじめに、アルキルケ
テンダイマー、アルケニル無水コハク酸など、酸性抄紙
および中性抄紙で使用されるサイズ剤を使用することが
できる。 【0027】本発明の湿式電子写真用転写紙の表面に
は、非塗工紙の場合、表面サイズ液として澱粉、ポリビ
ニルアルコールなどのバインダー、スチレン−アクリル
系、スチレン−アクリル酸系、スチレン−マレイン酸系
の表面サイズ剤、エチレン−尿素樹脂などの寸法安定化
剤、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの無機導電剤、
有機導電剤、界面活性剤、顔料、染料を塗工することは
勿論可能である。 【0028】上記の表面サイズ液をサイズプレスで塗工
する装置としては、コンベンショナルサイズプレス、ゲ
ートロールサイズプレス、あるいはフィルムトランスフ
ァー方式のサイズプレス、ゲートロールコーター、ロッ
ドコーター、ビルブレード、ショートドウェルコーター
など製紙業界で公知の装置を用いることができる。 【0029】さらに、本発明の湿式電子写真用転写紙の
表面には、塗工紙の場合、塗工液として、カオリン、焼
成クレー、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カル
シウム、二酸化チタンなど塗工紙に用いられる一般的な
塗工用顔料、およびバインダーとしての澱粉類、SBR
ラテックス、アクリルラテックスなどの一般的な塗工用
ラテックス、滑剤、無機導電剤、有機導電剤、界面活性
剤、印刷適性向上剤、染料など製紙業界で公知のを塗工
用材料を用いることができる。 【0030】上記の塗工液を塗工する装置として限定は
無いが、ブレードコーター、ショートドウェルコータ
ー、エアーナイフコーターあるいはフィルムトランスフ
ァー方式のロールコーター、ゲートロールコーター、ロ
ッドコーター、スプレーコーター、ビルブレードなど製
紙業界で公知のコーターを用いることができる。 【0031】本発明の抄紙方法において、抄紙機は、長
網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、コンビネーション抄
紙機、丸網抄紙機、ヤンキー抄紙機など製紙業界で公知
の抄紙機を適宜使用できる。 【0032】その他の添加剤としては、例えば、pH調
節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、粘度調整剤、表面張力調
整剤、湿潤剤、界面活性剤、および防錆剤などが挙げら
れる。 【0033】本発明における湿式電子写真用転写紙は、
湿式電子写真用転写紙としての使用に留まらず、乾式電
子写真方式の複写機・プリンターなどに広く使用されて
いるトナーを加熱定着する記録シートとして、本発明に
おける湿式電子写真用転写紙を使用することもできる。 【0034】 【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げて説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。また、実施例において示す「部」および「%」は、
特に明示しない限り、質量部および質量%を示す。 【0035】まず、湿式電子写真用転写紙を作製するた
めに、原紙を以下の要領で作製した。 【0036】<原紙1の作製>まず、以下の原紙配合に
従ってパルプスラリーを調製した。 〈原紙配合〉 LBKP(ろ水度;400ml) 100部 軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業社製;タマパール121) 15部 硫酸バンド 0.8部 カチオン化澱粉(ナショナルスターチ社製;Cato3210) 1部 アルキルケテンダイマー(荒川化学社製; ) 0.15部 歩留り向上剤(ハイモ社製;NR11LS) 0.02部 【0037】上記配合の0.5質量%のパルプスラリー
を、抄幅1300mm、抄紙速度150m/minで長
網抄紙機を使って、坪量100g/m2、灰分10.0%
の原紙を作製し、これを「原紙1」とした。 【0038】次に、以下の要領で実施例および比較例の
湿式電子写真用転写紙を作製した。 【0039】実施例1 原紙1に以下の配合の液を使ってサイズプレスを行っ
た。この時のサイズプレス液の固形付着量は1.24g
/m2であった。水分散性ポリエステル樹脂の固形付着量
は、0.04g/m2であった。以上のようにして作製し
た湿式電子写真用転写紙を実施例1の湿式電子写真用転
写紙とした。 【0040】 <サイズプレス液配合> 酸化澱粉(日本食品加工社製;MS3800) 3.0部 水分散性ポリエステル樹脂(DIC社製;CLV−001C) 0.1部 水 96.9部 【0041】実施例2 原紙1に以下の配合の液を使ってサイズプレスを行っ
た。この時のサイズプレス液の固形付着量は1.30g
/m2であった。水分散性ポリエステル樹脂の固形付着量
は、0.10g/m2であった。以上のようにして作製し
た湿式電子写真用転写紙を実施例2の湿式電子写真用転
写紙とした。 【0042】 <サイズプレス液配合> 酸化澱粉(日本食品加工社製;MS3800) 3.0部 水分散性ポリエステル樹脂(DIC社製;CLV−001C) 0.25部 水 96.75部 【0043】実施例3 原紙1に以下の配合の液を使ってサイズプレスを行っ
た。この時のサイズプレス液の固形付着量は1.40g
/m2であった。水分散性ポリエステル樹脂の固形付着量
は、0.20g/m2であった。以上のようにして作製し
た湿式電子写真用転写紙を実施例3の湿式電子写真用転
写紙とした。 【0044】 <サイズプレス液配合> 酸化澱粉(日本食品加工社製;MS3800) 3.0部 水分散性ポリエステル樹脂(DIC社製;CLV−001C) 0.5部 水 96.5部 【0045】実施例4 原紙1に以下の配合の液を使ってサイズプレスを行っ
た。この時のサイズプレス液の固形付着量は1.80g
/m2であった。水分散性ポリエステル樹脂の固形付着量
は、0.60g/m2であった。以上のようにして作製し
た湿式電子写真用転写紙を実施例4の湿式電子写真用転
写紙とした。 【0046】 <サイズプレス液配合> 酸化澱粉(日本食品加工社製;MS3800) 3.0部 水分散性ポリエステル樹脂(DIC社製;CLV−001C) 1.5部 水 95.5部 【0047】実施例5 原紙1に以下の配合の液を使ってサイズプレスを行っ
た。この時のサイズプレス液の固形付着量は2.00g
/m2であった。水分散性ポリエステル樹脂の固形付着量
は、0.80g/m2であった。以上のようにして作製し
た湿式電子写真用転写紙を実施例5の湿式電子写真用転
写紙とした。 【0048】 <サイズプレス液配合> 酸化澱粉(日本食品加工社製;MS3800) 3.0部 水分散性ポリエステル樹脂(DIC社製;CLV−001C) 2.0部 水 94.5部 【0049】実施例6 原紙1に以下の配合の液を使ってサイズプレスを行っ
た。この時のサイズプレス液の固形付着量は2.20g
/m2であった。水分散性ポリエステル樹脂の固形付着量
は、1.00g/m2であった。以上のようにして作製し
た湿式電子写真用転写紙を実施例6の湿式電子写真用転
写紙とした。 【0050】 <サイズプレス液配合> 酸化澱粉(日本食品加工社製;MS3800) 3.0部 水分散性ポリエステル樹脂(DIC社製;CLV−001C) 2.5部 水 94.5部 【0051】実施例7 実施例2において、水分散性ポリエステル樹脂をDIC
社製;CHV−100Cとした以外は、実施例2と同様
にして実施例7の湿式電子写真用転写紙を作製した。 【0052】実施例8 原紙1に以下の割合の塗工液を調製し、ファウンテンア
プリケーション/ブレード方式の塗工機を用いて、塗工
速度1600m/分で塗工液を固形分付着量で片面15
g/m2塗工し、乾燥して単層塗工紙を得た。 【0053】 <塗工液1の配合> 市販一級カオリンクレー 50部 市販重質炭酸カルシウム 50部 市販ポリアクリル酸系分散剤 0.1部 ラテックスバインダー 10部 市販燐酸エステル澱粉 3部 水分散性ポリエステル樹脂(DIC社製;CLV−001C) 5.5部 市販カルボキシメチルセルロース系増粘剤(CMC) 0.1部 水酸化ナトリウム pH9.6に調製 【0054】選られた単層塗工紙に対し、オフラインで
スーパーカレンダー仕上げ装置(段数:10段、剛性ロ
ール:外径400mmのチルドロール、弾性ロール:外
径400mmのコットンロール、線圧:220kg/c
m)を用いてカレンダリング処理を施し、オフセット印
刷用単層塗工紙を製造した。 【0055】実施例9 実施例1において、原紙1の代わりに市販A2コート紙
(三菱製紙社製、パールコート104.7g/m2)を使
用し、水分散性ポリエステル樹脂(DIC社製;CLV
−001C)をエアーナイフコーターにて固形分付着量
として片面0.20g/m2を塗工し、実施例9の湿式電
子写真用転写紙を作製した。 【0056】実施例10 実施例9において、水分散性ポリエステル樹脂の固形分
付着量を片面1.00g/m2とした以外は、実施例9と
同様にして実施例10の湿式電子写真用転写紙を作製し
た。 【0057】比較例1 原紙1に以下の配合の液を使ってサイズプレスを行っ
た。この時のサイズプレス液の固形付着量は1.20g
/m2であった。以上のようにして作製した湿式電子写真
用転写紙を比較例1の湿式電子写真用転写紙とした。 【0058】 <サイズプレス液配合> 酸化澱粉(日本食品加工社製;MS3800) 3.0部 水 97.0部 【0059】比較例2 原紙1に以下の配合の液を使ってサイズプレスを行っ
た。この時のサイズプレス液の固形付着量は1.20g
/m2であった。以上のようにして作製した湿式電子写真
用転写紙を比較例2の湿式電子写真用転写紙とした。 【0060】 <サイズプレス液配合> 酸化澱粉(日本食品加工社製;MS3800) 3.0部 環状アミド樹脂(三晶社製;サンレッツ700M) 0.25部 水 96.75部 【0061】比較例3 原紙1に以下の配合の液を使ってサイズプレスを行っ
た。この時のサイズプレス液の固形付着量は1.22g
/m2であった。以上のようにして作製した湿式電子写真
用転写紙を比較例3の湿式電子写真用転写紙とした。 【0062】 <サイズプレス液配合> 酸化澱粉(日本食品加工社製;MS3800) 3.0部 炭酸(日本軽金属社製;ベイコート20) 0.05部 水 96.95部 【0063】比較例4 原紙1に以下の配合の液を使ってサイズプレスを行っ
た。この時のサイズプレス液の固形付着量は1.30g
/m2であった。水分散性ポリエステル樹脂の固形付着量
は、0.03g/m2であった。以上のようにして作製し
た湿式電子写真用転写紙を比較例4の湿式電子写真用転
写紙とした。 【0064】 <サイズプレス液配合> 酸化澱粉(日本食品加工社製;MS3800) 3.0部 水分散性ポリエステル樹脂(DIC社製;CLV−001C) 0.07部 水 96.9部 【0065】比較例5 実施例2において水分散性ポリエステル樹脂をCLV−
001Cに代えて水分散性ポリエステル樹脂試作品1
(Tg:35℃、軟化点:96℃)を使う以外は、実施
例2と同様にして比較例5の湿式電子写真用転写紙を作
製した。 【0066】比較例6 実施例2において水分散性ポリエステル樹脂をCLV−
001Cに代えて水分散性ポリエステル樹脂試作品2
(Tg:41℃、軟化点:78℃)を使う以外は、実施
例2と同様にして比較例6の湿式電子写真用転写紙を作
製した。 【0067】比較例7 実施例8において水分散性ポリエステル樹脂をCLV−
001Cに代えて水分散性ポリエステル樹脂試作品1
(Tg:35℃、軟化点:96℃)を使う以外は、実施
例8と同様にして比較例7の湿式電子写真用転写紙を作
製した。 【0068】比較例8 実施例10において水分散性ポリエステル樹脂をCLV
−001Cに代えて水分散性ポリエステル樹脂試作品1
(Tg:35℃、軟化点:96℃)を使う以外は、実施
例10と同様にして比較例8の湿式電子写真用転写紙を
作製した。 【0069】上記の湿式電子写真用転写紙のトナー定着
性については、以下の方法にて評価を行った。 【0070】1.印刷; 印刷機としては、Indigo社製「E−print1
000」を使って印刷を行った。評価に使用するための
印刷画像としては、ブラック、シアン、マゼンタ、イエ
ローの各4色についてベタ印字部があるような画像を出
力するようにした。ベタ印字部の印刷面積としては、最
低でも一辺が3cm以上の四角形になるようにした。 【0071】上記で述べたように「E−print10
00」によって印刷したブラック、シアン、マゼンタ、
イエローの各色のベタ印刷部について以下のような定着
評価を行った。 【0072】2.テープ剥離評価 幅18mmのニチバン社製セロハン粘着テープ「セロテ
ープ No.405」を各色の印刷部に貼りむらが無い
ように貼りつけ、180度剥離で約5mm/秒の速さで
ゆっくりとテープを剥がした。剥離後のトナーの紙への
定着度合いを目視により判定し、以下の基準で6段階評
価を行った。実用上問題ないレベルとしては、「4」以
上である。 「6」:各色共にトナーが紙の上に大部分残っている。 「5」:各色共にトナーが残っているが、テープ剥離後
の印刷部の印刷濃度が下がるのがわかる。 「4」:一部の色でトナーが紙から剥がれ、印刷部に白
く抜けた部分がある。 「3」:各色共にトナーが紙から剥がれ、印刷部に白く
抜けた部分がある。 「2」:各色共にトナーが紙から剥がれ、わずかながら
トナーが紙に残る。 「1」:各色共にトナーが紙から剥がれ、印刷部が残ら
ない。 【0073】3.こすれ評価 こすれ評価は、JIS P8147「紙および板紙の摩
擦係数試験方法」の水平法を応用した。各実施例、比較
例について水平板には、白紙の湿式電子写真用転写紙を
取り付け、おもりには、上記の印刷機で印刷された印刷
部がある該転写紙を取り付けた。 【0074】そして、印刷部がある該転写紙をおもりに
貼りつける場合、印刷部の印刷された面が、水平板に取
り付けられた白紙の該転写紙と擦りあうようにした。 【0075】以上のように、試験片を水平板、おもりに
貼りつけた後は、JIS P8147に記載されている
条件でおもりを水平板の上で滑らせる。「摩擦試験」に
おいては、一つの試験片の組み合わせで一度だけ、水平
板上でおもりを滑らせるが、本評価においては、一つの
試験片の組み合わせで50回、おもりを水平板の上で滑
らせた。 【0076】その後、おもりに取り付けられた印刷部を
観察し、紙同士の擦れによるトナーの脱落度合いを観察
した。印刷部のトナーの残り具合いを目視により判定
し、以下の基準で6段階評価を行った。実用上問題ない
レベルとしては、「4」以上である。 「6」:各色共に印刷部の濃度低下がほどんと認められ
ない。 「5」:各色共にわずかながら印刷濃度が下がるのがわ
かる。 「4」:各色共に印刷濃度が下がるのがわかる。 「3」:各色共に印刷濃度が下がるのがわかり、部分的
に白く抜けた部分がある。 「2」:各色共に印刷濃度が下がるのがわかり、白く抜
けた部分が多い。 「1」:各色共にトナーが紙から剥がれ、白く抜けた部
分が非常に多い。 【0077】4.通紙適性 「E−print1000」によって上記試作サンプル
(A3判 5,000枚)を印刷し、通紙不良(ジャ
ム、折れ、シワなど)の発生枚数を計測した。実用上は
4回以下が好ましい。 【0078】 【表1】 【0079】表1は、実施例および比較例の湿式電子写
真用転写紙表面に塗工した水分散性樹脂の塗工量、T
g、軟化点、そしてトナー定着、湿式電子写真複写機で
の通紙特性評価結果をまとめたものである。 【0080】評価結果:実施例1〜7と比較例1〜3を
比較すると、湿式電子写真用転写紙の表面に水分散性ポ
リエステル樹脂を塗工することで、トナー定着性が改良
することがわかる。更に、水分散性ポリエステル樹脂の
塗工量としては、少なくとも0.04g/m2以上必要で
あり、1.00g/m2まで塗工するとトナー定着性の改
良効果が飽和することがわかる。 【0081】実施例8、9、10では、水分散性ポリエ
ステル樹脂の塗工を顔料塗工層に混合するか、顔料塗工
層の上に塗工しているが、この方法でもサイズプレス方
式に比較して若干効果は低下するがトナーの定着性の向
上は認められることが判る。 【0082】実施例1、7と比較例5〜6を比較するこ
とで、水分散性ポリエステル樹脂の塗工を行っても、樹
脂のTgが40℃以下であったり、軟化点が80℃以下
であるとトナー定着性が劣るだけでなく、電子写真複写
機での通紙性も悪化することが判る。 【0083】 【発明の効果】以上より、本発明の湿式電子写真用転写
紙は、湿式電子写真用転写紙の片面、または両面にTg
が40〜65℃であり、かつ軟化点が80〜120℃の
水分散性水分散性ポリエステル樹脂を0.04〜1.0
0g/m2塗工したことで、印刷後のトナーの定着性、通
紙性に優れる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 湿式電子写真用転写紙の片面、または両
    面に、Tgが40〜65℃であり、かつ軟化点が80〜
    120℃の水分散性ポリエステル樹脂を0.04〜1.
    00g/m2塗工してなることを特徴とする湿式電子写真
    用転写紙。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014005044A (ja) * 2012-06-26 2014-01-16 Kansai Tube Kk 印刷が施されたチューブ状積層容器及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014005044A (ja) * 2012-06-26 2014-01-16 Kansai Tube Kk 印刷が施されたチューブ状積層容器及びその製造方法

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