JPH08219910A - コンクリートの無応力検出装置 - Google Patents

コンクリートの無応力検出装置

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JPH08219910A
JPH08219910A JP4788595A JP4788595A JPH08219910A JP H08219910 A JPH08219910 A JP H08219910A JP 4788595 A JP4788595 A JP 4788595A JP 4788595 A JP4788595 A JP 4788595A JP H08219910 A JPH08219910 A JP H08219910A
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Yasushi Tanaka
靖 田中
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浩 濱口
Keiichi Tokuzoe
桂一 徳添
Keiji Tokutomi
啓二 徳富
Mitsuaki Yamaguchi
光昭 山口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 RCD工法による施工に支障がなく、装置の
設置作業が容易であり、手軽に無応力の測定が可能なコ
ンクリートの無応力検出装置を提供する。 【構成】 無応力検出装置9の無応力ケース10内に、
周囲の被測定コンクリートと同質、同材令の測定コンク
リート2を充填し、温度変換器付ひずみ計3′を測定コ
ンクリート2内に埋没する。そして、無応力ケース10
の各壁部11a、11d、11e、21a等の緩衝性を
利用して、測定コンクリート2を無応力ケース10外か
ら働く被測定コンクリートの応力から遮断する。また、
無応力検出装置9の測定軸に平行な無応力ケース10の
少なくとも2つの側面において、測定コンクリート2と
被測定コンクリート1との間の水分および熱の移動を許
容するようにして、測定コンクリートの非弾性的なひず
みや無応力のコンクリートの温度とひずみとの関係を検
出してコンクリートの線膨張係数を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大型コンクリート構造
物におけるコンクリートの非弾性的なひずみの測定やコ
ンクリートに発生する温度を無応力の状態で検出し、こ
のコンクリートの温度とひずみとの関係からコンクリー
トの線膨張係数を算出し、温度応力解析を行う場合等に
用いるコンクリートの無応力検出装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、コンクリート重力ダムのような大
型コンクリート構造物を施工する際の工法として、大量
施工や連続施工を可能としたRCD(Roller Compacted
Dam-Concrete)工法が広く用いられている。以下、本発
明の理解をよりし易くするための一助として、このRC
D工法を、図14の説明図および図15に示す工程ブロ
ック図に基づいて説明する。
【0003】この施工例は、左岸101と右岸102に
挟まれた谷地103を所定高さの堰堤104で塞いで、
例えば多目的ダムを構築するという例であるが、この例
では、先ず堰堤104の高さを超えた例えば左岸101
の適宜個所に、トランスファーカー106を具えたバッ
チャープラント105を設置し、さらに、このトランス
ファーカー106から工事現場までの間の左岸傾斜地
に、スキップカー107が走行可能なインクライン10
8を敷設する。
【0004】そして、バッチャープラント105で製造
された超硬練りの砂泥状のコンクリート(以下、単に
「RCD用コンクリート」と略称する)を、このスキッ
プカー107により工事現場に位置する複数のダンプト
ラック109に次々と積載する。なお、バッチャープラ
ント105で製造されたRCD用コンクリートを直接ダ
ンプトラック109に積載し、このダンプトラック10
9をインクライン108により工事現場まで降ろすとい
う方法も用いられる。
【0005】さて、RCD用コンクリートを積載した複
数台のダンプトラック109は、打設作業個所まで移動
して、積載したRCD用コンクリートを必要な位置に撒
出し(まきだし)をする作業を繰り返す。そして、撒出
しされたRCD用コンクリートは、ブルドーザー110
により、先ず所定厚さの薄層に敷均され(しきならさ
れ)、さらに、敷均された薄層が3〜4層になったとき
に所定のリフト高に均して1つの単位コンクリート層が
設定される。
【0006】そして、この単位コンクリート層の上面
(リフト天端面)は、振動目地切り機111によって所
定区画に区分され、さらに、振動ローラ112およびタ
イヤローラ113による締固め作業が行われる。その
後、締固められた単位コンクリート層には、適宜の時間
に亘っての養生が与えられ、さらに、グリーンカット作
業が行われた後にセメントモルタルの敷均し作業が実施
されて、1つの単位コンクリート層に係るリフト打設作
業が終了することになる。
【0007】そして、このようなリフト打設作業が必要
数繰り返されて所定高さの堰堤104が構築されること
になる。なお、堰堤104の高さが或る高さに至ると、
左岸101と右岸102との間に張架されたケーブルク
レーン114によりコンクリートが運搬され且つ撒出し
されることになる。ところで、このような大型コンクリ
ート構造物においては、打設したコンクリートの挙動解
析によって構造物の施工管理および安全管理を行うこと
が重要な事柄となっている。
【0008】この場合、例えばコンクリートの硬化時の
収縮ひずみ、乾燥収縮ひずみ、自己成長ひずみと云った
非弾性的なひずみを測定したり、或いは、無応力のコン
クリートの温度とひずみとの関係からコンクリートの線
膨張係数を算出したりして、打設コンクリートの基本的
な特性を把握し、この測定結果および算出結果を用いて
コンクリートの非弾性的なひずみを補正したひずみ解析
を行ったり、或いは、コンクリートの線膨張係数を利用
した温度応力解析を行うようにしている。
【0009】このとき、周囲のコンクリートから応力的
に絶縁された状態で非弾性的なひずみや温度を測定し得
る構造の無応力検出装置ないし無応力検出構造が用いら
れるが、このときに用いられるコンクリートの無応力検
出構造の一例としては、柱状ブロック工法に使用された
従来の流動状のコンクリート(以下、単に「従来コンク
リート」と略称する)では、図17に示すような構造を
有する所謂、臼型の無応力検出構造と称されるものが広
く知られている。
【0010】この臼型の無応力検出構造では、予め製作
して置いた有底二重円筒ケース(以下、単に「二重円筒
ケース」と略称する)30を使用することになるが、こ
の二重円筒ケース30は、いずれも例えば鋼製である外
側有底円筒部30aと内側有底円筒部30bとから構成
され、且つ、外側有底円筒部30aと内側有底円筒部3
0bとの間に所定の空隙30cが存在するような構造に
構成されている。
【0011】そして、この無応力検出構造を構成すると
きには、予め製作して置いた二重円筒ケース30を、図
18に示すように、施工中の前段階で打設した被測定コ
ンクリート1の下方コンクリート層(下段リフト)1a
上に据え付け、例えばその側方の適宜位置に複数本のケ
ース固定用杭(鉄筋部材)32を打ち込むと共に、それ
ぞれのケース固定用杭32と二重円筒ケース30の上端
部との間を保持ワイヤー33で緊縛して、据え付けた二
重円筒ケース30が外力によって倒されないように固定
する。
【0012】さて、二重円筒ケース30を下方コンクリ
ート層1a上に据え付けた後は、この状態において、被
測定コンクリート1と同質、同材令のコンクリートとか
ら成る測定コンクリート2を二重円筒ケース30の内側
有底円筒部30b内に打設し、同時に、二重円筒ケース
30の外側有底円筒部30aの周囲領域に被測定コンク
リート1の側周コンクリート層1bを打設しながら、こ
れらをコンクリート振動機(バイブレータ)により締固
める。
【0013】この場合、取出しケーブル3aを有する温
度変換器が併設されたひずみ計、即ち、温度変換器付ひ
ずみ計3は、測定コンクリート2の打設作業の途中で測
定コンクリート2内の所定の個所(ほぼ中央個所)に埋
設されることになる。そして、側周コンクリート層1b
の打設作業が終了したならば、二重円筒ケース30内の
測定コンクリート2と連設するような状態で被測定コン
クリート1を打設して、上方コンクリート層1cを形成
して行くというものである。
【0014】この結果、従来コンクリートによる臼型の
無応力検出構造では、測定コンクリート2と被測定コン
クリート1との間が二重円筒ケース30の外側有底円筒
部30aおよび内側有底円筒部30bにより応力的に絶
縁され、さらに、両方の従来コンクリート1、2の温
度、湿度、材令および材質等が大体同条件に維持される
ことになり、無応力の状態で目的とする測定を行うこと
が可能になる。
【0015】しかも、その設置作業には比較的手間も掛
らず、また、コンクリートが流動状のため測定コンクリ
ート2と被測定コンクリート1との材令や締固め状況も
ほぼ同一条件にすることができるため、従来コンクリー
トを柱状ブロックで打ち込むような施工では、鋼板製で
丈夫なこの臼型の無応力検出構造がよく用いられてい
る。
【0016】しかし、この臼型の無応力検出構造では、
二重円筒ケース30内の測定コンクリート2と空隙30
cとの間における温度の伝達を良好にするために、内側
有底円筒部30bの板質を銅版で設定されることが多
く、しかも、測定コンクリート2と被測定コンクリート
1の上方コンクリート層1cとが直接連設される構造と
なっている関係で、上方コンクリート層1cを打設した
時に、その荷重が測定コンクリート2を介して内側有底
円筒部30bの底部に直接伝達されて、この底部を破損
させてしまうという事故を惹き起し勝ちとなるという問
題があった。
【0017】加えて、被測定コンクリート1と測定コン
クリート2との間の応力が絶縁されていないため、得ら
れるデータは応力が絶縁されていないものとなり、目的
とする無応力状態でのデータが得られないという問題も
あった。そのため、超硬練りのRCD用コンクリートへ
の適用に際しては、内側有底円筒部30bの底部の破損
事故を未然に防止することができ、さらに、前述した他
の問題も或る程度改善し得る構造の改良型の無応力検出
構造が考案され且つ使用されるようになった。
【0018】この改良型の無応力検出構造では、図19
に示すように、実質的に底部を持たない、例えば鋼板製
である円筒形のケース本体41と、このケース本体41
の上端部を着脱可能に覆う、例えば鋼製の蓋部材42と
から構成された円筒型ケース40を使用することにな
る。この場合、ケース本体41は、例えば厚さ2mmの鋼
板を用いて例えば 600mmの直径で 650mmの高さの円筒形
部材として形成されることになり、好ましい構成態様で
は、例えば発泡スチロール材から成る円筒形の発泡材部
材43をケース本体41の内周面に沿って設けられるこ
とになる。
【0019】以下、この円筒型ケース40を使用した無
応力検出構造を構成するときの1つの方法について説明
する。先ず、図20に示すように、例えば所定リフト高
まで打設され且つ転圧により締固められた被測定コンク
リート1の特定層1b′(側周コンクリート層1bに相
当)の一部領域を、下方コンクリート層1aに達するま
で掘削し、その底面51(下方コンクリート層1aの天
端面でもある)の直径が例えば 800mmの掘削穴50を形
成する。この場合、掘削領域が広いため、例えば小型バ
ックホー等を用いて掘削する必要がある。
【0020】そして、この底面51上に予め製作して置
いたケース本体41を据え付け、図19に示すように、
必要数のケース固定用鉄筋部材44をケース本体41の
外周面に沿うような状態で周囲の下方コンクリート層1
a内に打ち込んで、ケース本体41を固定する。ケース
本体41の据え付け作業が終了した後は、図21に示す
ように、普通のコンクリート材料をもって、ケース本体
41内にほぼ40mm以下の厚さの第1の測定コンクリート
部分層2aを打設すると共にその上面を転圧して締固め
る。
【0021】さらに、図22に示すように、この第1の
測定コンクリート部分層2aの上に、第2〜第4の測定
コンクリート部分層(各層共、ほぼ40mm以下の厚さ)2
b〜2dを打設してケース本体41内を各部分層2a〜
2dで充填して行く。このとき、最上段の測定コンクリ
ート部分層2dの天端面とケース本体41の上端部(蓋
部材42の下面)との間に、若干の空間部分が存在する
ような状態まで部分層2a〜2dを打設することにな
る。
【0022】そして、この充填作業の途中で、ケース本
体41のほぼ中央個所に温度変換器付ひずみ計3をほぼ
垂直に埋設して行く。この場合、温度変換器付ひずみ計
3を手で支えながら、機器の周辺部分に細粒材料から成
る細粒コンクリート5を充填し、さらに、この細粒コン
クリート5の周囲部分を普通のコンクリート材料を用い
て各測定コンクリート部分層2b〜2dの順に打設し且
つ転圧して締固めて行く。
【0023】このとき、温度変換器付ひずみ計3の高さ
のほぼ半分の高さ位置で、測定コンクリート部分層を上
下に分けて打設し且つ転圧して締固めるようにすること
が好ましく、図示例では、第2の部分層2bと第3の部
分層2cとの連設面が、温度変換器付ひずみ計3のほぼ
半分の高さ位置に来るような例を示している。一方、ケ
ース本体41内へのコンクリート打設作業と前後して、
ケース本体41の外側領域の掘削穴50内を、普通のコ
ンクリート材料からなる埋戻しコンクリート4をもって
ケース本体41の上端部まで埋め戻し、転圧してその上
面を締め固める(図21、図22参照)。
【0024】このようにして、ケース本体41内への充
填作業および掘削穴50内への埋戻し作業が終了したな
らば、既に図19に示したように、ケース本体41の上
端部を蓋部材42で覆い、温度変換器付ひずみ計3の取
出しケーブル3aを外部機器のケーブル(図示なし)と
結線した後に、前述した臼型の無応力検出構造の場合と
同様に、蓋部材42の上方領域を含む被測定コンクリー
ト1の特定層1b′上に、さらに上方コンクリート層1
cを打設して行く。なお、このような方法で円筒型ケー
ス40を据え付ける方法を、以下の説明では「埋戻し方
法」と称することにする。
【0025】このようにして構成された改良型の無応力
検出構造では、前述した臼型の無応力検出構造の場合と
同様に、測定コンクリート2と被測定コンクリート1と
の間が円筒型ケース40のケース本体41および蓋部材
42により応力的に絶縁され、さらに、両方のコンクリ
ート1、2の温度、湿度、材令および材質等がほぼ同条
件に維持されることになる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この程
度の改良では、RCD工法に使用する無応力検出構造と
しては、次に述べるように性能的にも使用上からも未だ
不充分である。即ち、 (a) 埋戻し方法を用いて円筒型ケース40を据え付
ける場合には相当の設置時間が必要となるため、その
間、施工の中断(例えば1時間程度)を余儀なくされる
ことになるという問題が生じる。
【0027】(b) 掘削したコンクリートを使用して
再び掘削穴50内および円筒型ケース40内に埋戻した
り、また、円筒型ケース40内における第1〜第4の測
定コンクリート部分層2a〜2dの打設(充填)のため
の新たなコンクリートを用意したりする必要があるた
め、被測定コンクリート1と測定コンクリート2との材
令が同一になるとは云えないという問題が生じる。
【0028】(c) 円筒型ケース40内における第1
〜第4の測定コンクリート部分層2a〜2dの打設後の
転圧作業が、狭い個所での作業となるため作業性が悪く
なり、各部分層の締固めが充分にできないため、被測定
コンクリート1と測定コンクリート2との締固め性状が
同一になるとは云えないという問題が生じる。
【0029】(d) ケース本体41内に発泡材部材4
3を設けた円筒型ケース40を使用する場合には、同ケ
ース40内で発生するコンクリート2a〜2dの硬化熱
が発散し難くなるため、被測定コンクリート1と測定コ
ンクリート2との温度履歴に差が生じ、これが両方のコ
ンクリート1、2の養生状態が同一になるとは云えない
という問題が生じる。
【0030】(e) この改良型の無応力検出構造の場
合でも、前述した臼型の無応力検出構造の場合にも、水
分の移動経路が測定コンクリート2の下面または上面に
限定されるため、被測定コンクリート1と測定コンクリ
ート2との湿潤状態が必ずしも同一になるとは云えない
という問題が生じる。一方、従来用いられていた無応力
検出装置ないし無応力検出構造の他の例として、図23
に示すような構造のものも知られている。
【0031】この無応力検出構造は、いずれも通温性、
通湿性のある素焼き物として製作されたケース本体61
と蓋部材62とから成る素焼きケース60を使用するも
ので、ケース本体61の底壁部に排水孔61aが形成さ
れているものである。この素焼きケース60は、蓋部材
62を外した状態で被測定コンクリート1の側周コンク
リート層1b内に埋め込まれ、予め温度変換器付ひずみ
計3を埋設したコンクリート製の供試体(測定コンクリ
ート2に相当するもの)63をケース本体61内に入れ
て蓋部材62を閉じ、その上に上方コンクリート層1c
を打設し且つ転圧して締固めて行くというものである。
【0032】この場合、供試体63を形成するコンクリ
ートには被測定コンクリート1の材質と同条件のものを
用いることは、前述した臼型の無応力検出構造や改良型
の無応力検出構造の場合と同様であり、ケース本体61
と蓋部材62により供試体63と被測定コンクリート1
との間を応力的に絶縁すると共に、素焼きの持つ通温
性、通湿性を利用して供試体63と被測定コンクリート
1との養生状態を同等の条件に保ちながら、温度変換器
付ひずみ計3を用いて目的とする測定を行うというもの
である。
【0033】しかし、この素焼きケース型の無応力検出
構造では、ケース自体に機械的な強度の不足があり、さ
らに、供試体63の材令が被測定コンクリートと一致し
ないという点でも、臼型や改良型の無応力検出構造に比
べて劣るという欠点がある。また、従来型や改良型の無
応力検出構造では、温度変換器付ひずみ計3がいずれも
被測定コンクリート1の打設面に対して実質的に垂直に
設置されている関係で、被測定個所の被測定コンクリー
ト1を掘削し且つ埋戻して二重円筒ケース30や円筒型
ケース40、または、素焼きケース60を設置する方法
を用いるときには、掘削穴50が深いものとなり、その
結果、作業員のための作業スペースをも考慮すると、広
い面積に亘って掘削する必要性が生じ、これが作業性の
向上を阻害する大きな原因にもなっていた。
【0034】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、従来型や改良型の無応力検出構造の持つ諸問
題を手際よく解決し、RCD工法による施工を中断する
といった施工上の支障がなく、被測定コンクリートと測
定コンクリートの締固め性状を同一にできると共に硬化
熱の発散状況や材令を実質に同一にすることができ、装
置の設置作業が容易で従来型のものに比べその設置時間
を大幅に短縮され、手軽に且つ正確に無応力の測定をな
し得るコンクリートの無応力検出装置を提供することに
ある。
【0035】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、周囲の被測定コンクリ
ートからの応力を遮断して、測定コンクリートの発生ひ
ずみや温度のみに対応した電気信号を出力するコンクリ
ートの無応力検出装置において、被測定コンクリートと
同質、同材令の測定コンクリートが充填され、その充填
される測定コンクリート部分と前記被測定コンクリート
との間の水分および熱の移動は許容するが、充填される
前記測定コンクリート部分を前記被測定コンクリートか
ら応力的に絶縁する無応力ケースと、この無応力ケース
の中央に横置き状態で配設されたコンクリートのひずみ
および温度を検出する温度変換器およびひずみ計とを具
え、近傍の前記被測定コンクリートと同様の養生状態を
保たれる前記測定コンクリートの発生ひずみおよび発生
温度のみに対応した電気信号を前記温度変換器およびひ
ずみ計により取り出し得るように構成したことを特徴と
するものである。
【0036】また、請求項2に記載の発明は、周囲の被
測定コンクリートからの応力を遮断して、測定コンクリ
ートの発生ひずみや温度のみに対応した電気信号を出力
するコンクリートの無応力検出装置において、上方に位
置する上面のみが開放された上端開口形の箱体として形
成され、内部に前記被測定コンクリートと同質および同
材令の測定コンクリートが充填され、前記上面を除く他
の面が、いずれも、前記測定コンクリートを前記被測定
コンクリートから応力的に絶縁することが可能である構
造の壁部として構成され、且つ、前記上面を除く他の面
の内、少なくとも前記コンクリートの無応力検出装置の
測定軸に平行な2つの側面が、前記測定コンクリートと
前記被測定コンクリートとの間の水分および熱の移動を
許容し得る構造の壁部として構成された無応力ケースの
ケース本体と、このケース本体の上面を着脱可能に覆い
得る構造を有し、且つ、少なくとも前記上面を覆う面
が、前記ケース本体内に充填される前記測定コンクリー
トを前記被測定コンクリートから応力的に絶縁すること
が可能である構造の壁部として構成された無応力ケース
の蓋部材と、被測定個所に設置されたときに、前記被測
定コンクリートの打設面と平行するような姿勢で、前記
ケース本体内の前記測定コンクリート中に全没的に埋設
されてひずみおよび温度を検出する温度変換器およびひ
ずみ計と、一端部が前記温度変換器および前記ひずみ計
に接続され且つ他端部が外部に設置される測定機器と電
気的に接続され得る電気信号取出しケーブルと、から構
成されていることを特徴とするものである。
【0037】また、請求項3に記載の発明は、前記ケー
ス本体の底面および前記蓋部材の上面を着脱可能に覆い
得る面が、いずれも、前記測定コンクリートと前記被測
定コンクリートとの間の水分および熱の移動を許容し得
る構造の壁部としても構成されていることを特徴とする
ものである。
【0038】また、請求項4に記載の発明は、前記ケー
ス本体の前記コンクリートの無応力検出装置の測定軸と
直交する2つの側面の壁部が、全面に多数個の通気孔を
具えた金属製の板部材から成る金網と、その内側面に重
畳的に貼付された発砲スチロール材のような硬質発泡材
から成る板状の発泡材遮断部材とから構成されているこ
とを特徴とするものである。
【0039】また、請求項5に記載の発明は、前記ケー
ス本体の前記コンクリートの無応力検出装置の測定軸に
平行な2つの側面の壁部が、前記ケース本体の外側から
順に配置されたフェルト材、金網、ポーラスシート、濾
紙の組合せ体として構成され、且つ、この組合せ体の前
記金網が、全面に多数個の通気兼通湿孔を具えた金属製
の板部材として構成されていることを特徴とするもので
ある。
【0040】また、請求項6に記載の発明は、前記ケー
ス本体の底面の壁部および前記蓋部材の前記ケース本体
の上面を着脱可能に覆う面の壁部が、いずれも、前記ケ
ース本体の外側から順に配置されたフェルト材、金網、
ポーラスシート、濾紙の組合せ体であって、この組合せ
体の前記金網が全面に多数個の通気兼通湿孔を具えた金
属製の板部材として構成された組合せ体と、この組合せ
体の内側面に重畳的に貼付された通気兼通湿孔を具えた
板状のゴム材遮断部材とから構成されていることを特徴
とするものである。
【0041】
【作用】上記のように構成されたコンクリートの無応力
検出装置は、先ず、ケース本体と蓋部材とから成る無応
力ケースを設け、この無応力ケース内に、無応力検出装
置の設置個所周囲の被測定コンクリートと同質および同
材令の測定コンクリートを充填しながら、温度変換器お
よびひずみ計をこの測定コンクリート内に埋没保持す
る。そして、この無応力ケースの各壁部の緩衝性を利用
して、測定コンクリートを無応力ケース外から働く被測
定コンクリートの応力から遮断する。
【0042】この際、少なくともコンクリートの無応力
検出装置の測定軸に平行な無応力ケースの2つの側面に
おいて、測定コンクリートと前記被測定コンクリートと
の間の水分および熱の移動を許容するように構成して、
無応力ケース内の測定コンクリートの硬化時の収縮ひず
み、乾燥収縮ひずみ、自己成長ひずみと云った非弾性的
なひずみを測定し、また、無応力のコンクリートの温度
とひずみとの関係からコンクリートの線膨張係数を算出
し得るようにしたものである。
【0043】
【実施例】以下、図示の実施例に基づいて本発明に係る
コンクリートの無応力検出装置の構成および作用を説明
する。図1は、本発明に係るコンクリートの無応力検出
装置の断面構成を示す正面中央断面図であり、図2は、
図1におけるA−A線矢視方向断面図であり、図3は、
本発明の他の実施例に係る無応力検出装置に用いられて
いる無応力ケースの側面壁における構造を示す斜視図で
ある。
【0044】図1〜図2において、9は本発明に係るコ
ンクリートの無応力検出装置(以下、「本発明の無応力
計」または単に「無応力計」と略称する)であり、ケー
ス本体11と蓋部材21とから成る無応力ケース10
と、この無応力ケース10内に充填された、例えば数層
の測定コンクリート部分層2a′〜2c′から成る測定
コンクリート2と、この測定コンクリート2内に全没的
に埋没されたキャップタイヤケーブル3a′付きの温度
変換器が同じケーシング内に収納されたひずみ計(以下
「温度変換器付ひずみ計」という)3′とから構成され
ている。
【0045】この場合、無応力ケース10は、いずれも
外側寸法で表される長さが、例えば800mm、幅が例えば
200mm、高さが 200mmである中空直方体として構成さ
れ、ケース本体11は、例えば上端のみが開放され、底
面壁11aと2つの側面壁11b、11cと2つの端面
壁11d、11eを具えた上端開口形の箱体部材として
構成されることになる。また、蓋部材21は、例えば下
端および2つの側端が開放され、上面壁21aと2つの
側面壁21b、21cを具えた「門の字断面」の変形箱
体部材として構成されることになる。
【0046】そして、無応力ケース10内に充填される
測定コンクリート2は、本発明の無応力計9の据え付け
個所の近傍(周囲)に打設される被測定コンクリート1
と同質および同材令のコンクリート材を使用する。な
お、詳細については無応力計9の設置作業例の項で説明
する。さらに、温度変換器付ひずみ計3′は、周囲の被
測定コンクリート1から応力的に絶縁された無応力ケー
ス10内の測定コンクリート2のひずみおよび温度を測
定するための測定器として、それ自体公知の構造を具え
た、例えば直径がほぼ30mm、全長がほぼ 250mmの変換器
として構成されている。
【0047】そして、この温度変換器付ひずみ計3′
は、本発明の無応力ケース10が被測定個所に埋設され
た際に、無応力計9の測定軸(測定方向ともいう)が無
応力ケース10の長手方向に設定されるように、無応力
ケース10内のほぼ中央個所において、ケース本体11
の底面壁11aに対してほぼ平行(ほぼ水平)に埋設さ
れるように構成されている。すなわち、横置き状態で埋
設されるように構成されている。
【0048】また、キャップタイヤケーブル3a′は、
従来例の項で説明した図17〜図19に示される取り出
しケーブル3aに相当するもので、温度変換器付ひずみ
計3が検出した電気信号を無応力ケース10の外部に導
出するための部材として、例えばケース本体11の一端
部から引き出された耐水型且つ耐衝撃型のケーブルとし
て形成されている。
【0049】ところで、本発明の無応力計9では、無応
力ケース10を被測定個所に据え付けた際に、無応力ケ
ース10内の測定コンクリート2と無応力ケース10外
の上下・左右に位置する被測定コンクリート1との間で
水分および熱の移動が行われるように、ケース本体11
の底面壁11aおよび2つの側面壁11b、11cの壁
材並びに蓋部材21の上面壁21aおよび2つの側面壁
21b、21cの壁材には、いずれも後述する構成の
「縁切り材」が使用される。ケース本体11の2つの端
面壁11d、11eの縁切り材としては、金網12が外
側に、硬質発砲材が内側にそれぞれ配置された構成とな
っている。
【0050】さて、この「縁切り材」は、無応力ケース
10の外側から順に配置されたフェルト、金網12、ポ
ーラスシート(小孔の有るシート)、濾紙の組合せ体と
して構成されたり、図3に示すように、例えば直径16mm
の通気兼通湿孔を多数個形成した厚さ10mmの合成ゴム材
から成る有孔ゴム板13aと、この有孔ゴム板13aの
表裏面に重畳的に貼付されたポリプロピレン繊維シート
(以下、「P.P繊維シート」と略称する)13b、1
3cとから構成されることになる。
【0051】この場合、有孔ゴム板13aの通気兼通湿
孔には、例えば綿の撚線を10mmの長さにカツトされた素
材を本発明の無応力ケース10を据え付ける前に充分に
水に浸したものから成る充填物が充填されるように構成
され、また、P.P繊維シート13b、13cは、水分
の通過が自由に行われるように、いずれも、例えば2mm
幅の細幅テープ状素材の図4に示すような織布として構
成されることになる。
【0052】一方、本発明では、無応力計9を被測定個
所に据え付けた際に、周囲の被測定コンクリート1から
無応力ケース10内の測定コンクリート2に応力が伝達
されないようにするため、ケース本体11の底面壁11
aおよび蓋部材21の上面壁21aの各内面の全面に亘
ってゴム材遮断部材13を重畳的に貼付し、また、ケー
ス本体11の端面壁11d、11eの各内面の全面に亘
って発泡材遮断部材14をそれぞれ重畳的に貼付するよ
うにも構成されている。
【0053】発泡材遮断部材14は、例えば厚さ10mmの
硬質発泡材(例えばスチロール材)から成る部材として
構成されることになる。そして、それぞれの内面にゴム
材遮断部材13および発泡材遮断部材14を貼付した状
態にあるケース本体11内に、前述した測定コンクリー
ト2を充填すると共に、そのほぼ中央個所に温度変換器
付ひずみ計3′を埋設し、その後、内面にゴム材遮断部
材13を貼付した蓋部材21をもってケース本体11の
上端部を覆い、好ましい実施態様では適宜の方法を用い
て蓋部材21とケース本体11とを結合するようにす
る。
【0054】さて、このように構成される本発明の無応
力計9は、被測定個所への設置作業の過程で、前述した
ような構造に構成されることになる。この場合、図示実
施例では、下記の表1に記載されたような諸元を具えた
無応力計9の構成を目的とし、また、被測定個所として
は、図15に示す谷地103の堰提104を選定した。
【0055】
【表1】
【0056】本発明の無応力計9を被測定個所に設置す
るときには、例えば次のような作業順序に従って行うも
のとする。 (イ)予め、無応力ケース10を埋設する際の作業工具
としての埋設型枠22(図5参照)と、温度変換器付ひ
ずみ計3′をケース本体11内に埋込む際の作業工具と
してのひずみ計ダミー23(図7参照)と、温度変換器
付ひずみ計3′のキャップタイヤケーブル3a′と外部
に設置した測定機器のケーブル(図示なし)とを接続す
るときの接続空間路1eを形成するためのバタ角部材1
fとを製作して置く。
【0057】この場合、埋設型枠22は、その内法寸法
が無応力ケース10の外法寸法よりも多少大きめに設定
された、例えば中空直方体状の構造物として構成され、
また、ひずみ計ダミー23は、温度変換器付ひずみ計
3′の外形を模した無空(内部まで充実した)の模型物
として構成され、さらに、バタ角部材1fは、例えば 1
00mm× 100mmの中空断面を有する箱体状の部材として構
成されることになる。
【0058】(ロ) 1層当り 厚さ25cmから成る4
層の単位コンクリート層を打設し得る量である被測定コ
ンクリート1を、図15に示すように、ダンプトラック
109を用いてバッチャープラント105からRCDヤ
ードに運搬する。 (ハ) 所定リフト高に打設されているRCDヤードの
下方コンクリート層1a上に、運搬した被測定コンクリ
ート1を3回に分けて撒出し且つ敷均し作業のみを行っ
て、1層当り厚さ25cmの3層の単位コンクリート層か
ら成るコンクリート層1d(図5)を打設する。
【0059】(ニ) 敷均し作業のみを行った状態(転
圧を行う前の状態)の試験コンクリート層1d上におい
て無応力ケース10の埋設位置を確認し、その後、バッ
クホウまたは人力により、無応力ケース10の大きさよ
りもやや広い領域に亘って無応力ケース10を没入させ
得る深さ(ほぼ 250mm)まで掘削する。 (ホ) 無応力ケース10の埋設に必要な掘削穴50′
が形成されたならば、図5に示すように、予め製作して
置いた埋設型枠22をユニックまたは人力により掘削穴
50′内に据え付け、その後、埋設型枠22の周囲空間
を、先に掘削した被測定コンクリート1を利用した埋戻
しコンクリート4′によって埋戻す。このとき、同時に
バタ角部材(約100mm ×100mm )1fを使用して所定の
バタ角を設置する。
【0060】(ヘ) その後、例えば1mmの振幅で振動
し得る適宜の振動ローラーを用いて、埋設型枠22の上
方領域を含めた埋戻し領域の上面を、例えば9回転圧す
る。 (ト) 転圧作業が終了したならば、例えば埋設型枠2
2に適宜の吊り金具を取付け、図6に示すように、ユニ
ックを用いて埋設型枠22を掘削穴50′から引き抜
く。
【0061】(チ) 埋設型枠22を引き抜いた型枠抜
き跡52内に、充分に湿潤した状態にある無応力ケース
10のケース本体11を嵌め込む。そして、型枠抜き跡
52の周囲の必要個所にコンクリートパネル24を敷い
て、型枠抜き跡52が変形しないように補強する。その
後、嵌め込み後のケース本体11と周辺部との隙間を細
砂をもって埋める。
【0062】(リ) この後、嵌め込み後のケース本体
11内に測定コンクリート2を充填するが、その測定コ
ンクリート2には、例えば先に掘削した被測定コンクリ
ート1を使用し、また、その充填作業に際しては、例え
ば、1層当りほぼ 100mmの厚さを有する2層の測定コン
クリート部分層2a′、2b′をそれぞれの層毎に分け
て打設し、若し、ケース本体11内の上部に隙間が生じ
るような場合には、さらに、隙間を埋め得る厚さの第3
の測定コンクリート部分層2c′を追加するようにす
る。
【0063】すなわち、図7に示すように、先ず、第1
層の測定コンクリート部分層2a′を所定の高さに打設
すると共に、この第1層の測定コンクリート部分層2
a′上にひずみ計ダミー23を全没状態で埋め込み、こ
のひずみ計ダミー23がケース本体11内の上下左右の
ほぼ中心部に位置するような状態を保ちながら、第1層
の測定コンクリート部分層2a′の上面を敷均し、且
つ、例えばプッシュタンパーを用いて転圧することによ
り締固めを行う。
【0064】この締固め作業が終了したならば、適宜の
方法(例えば、クレーン搭載車)を用いてひずみ計ダミ
ー23を第1層の測定コンクリート部分層2a′から引
き抜き、その引き抜き跡にキャップタイヤケーブル3
a′付きの温度変換器付ひずみ計3′を挿入する。この
とき、バタ角1fを取り除くと共にキャップタイヤケー
ブル3a′のジョイント部がケース本体11の外に出る
ように配慮する。さらに、この温度変換器付ひずみ計
3′の上方空間を含めた第1層の測定コンクリート部分
層2a′上に、第2層の測定コンクリート部分層2b′
を所定の厚さに打設すると共に、その上面を敷均し且
つ、例えばプッシュタンパーにより転圧して締固めを行
う。
【0065】そして、第2層の測定コンクリート部分層
2b′を打設した後も、ケース本体11内の上部に隙間
が存在するような場合には、この隙間を埋め得る厚さの
第3の測定コンクリート部分層2c′を、第1および第
2層の測定コンクリート部分層2a′、2b′と同様な
方法で打設し且つ締固めを行う(図7)。なお、第1〜
第3の測定コンクリート部分層2a′〜2c′の打設中
は、コンクリートパネル24を利用して型枠抜き跡52
の変形を最小限に抑えるように心掛ける。
【0066】(ヌ) このようにしてケース本体11内
を測定コンクリート2で充填したならば、ケース本体1
1の上端部の近傍の整形を行った後、適宜の方法により
ケース本体11の上端部に蓋部材21を結合して無応力
ケース10を完成させ、さらに、例えば図8に示すよう
に、キャップタイヤケーブル3a′配線用のバタ角部材
1fを取り除いて、その取り除き跡を利用した接続空間
路1eを形成し、このジョイント部において、キャップ
タイヤケーブル3a′と外部測定機器のケーブルとの接
続作業を行う。
【0067】そして、ジョイント部における両ケーブル
間の接続が終了したならば、両ケーブル上および接続空
間路1eをモルタル或いは細粒コンクリート材で埋め戻
すと共に、敷均し且つ例えばプッシュタンパーを用いて
締固める(図8または図9を参照)。
【0068】(ル) この後、図8に示すように、無応
力ケース10(蓋部材21)の上方領域を含む試験コン
クリート層1dの上に、先に掘削した被測定コンクリー
ト1の一部を使用して予盛りを行い、さらに、その上
に、ダンプトラック109で搬送した第4番目の被測定
コンクリート1を撒出し且つそれを敷均し、その後に振
幅1mmで10回の転圧作業を実施して締固め、3層の単位
コンクリート層から成るコンクリート層1dの上に上方
コンクリート層1cの計4層を形成する。
【0069】この結果、本発明の無応力計9が被測定個
所に設置されたときには、無応力ケース10内に充填さ
れた測定コンクリート2と、無応力ケース10外の上下
・左右に位置する被測定コンクリート1との間に、 (i) 応力的には、「縁切り材」とゴム材遮断部材1
3とから成る組合せ構造および金網12と発泡材遮断部
材14とから成る組合せ構造によって絶縁されることに
なる。
【0070】(ii) しかし、水分および熱の移動につ
いては両コンクリート1、2間で自由になる。 という状態が現出されることになる。そして、このとき
には、温度変換器付ひずみ計3′のキャップタイヤケー
ブル3a′は、ケース本体11の発泡材遮断部材14お
よび一方の端面壁11eを貫通した状態で外部測定機器
のケーブルと接続されることになる。
【0071】さて、本発明者等は、このような構成の無
応力計9の有用性ないし有効性を確認するため、ダム施
工と実質的に同条件の環境下において、コンクリート線
膨張係数の算出に係る試験、無応力ひずみ量の算出に係
る試験、埋設作業に係る試験を行った。この試験は、本
発明の無応力計9をRCD用コンクリート並びに、従来
のコンクリート毎に各2基使用して実施した。
【0072】[コンクリート線膨張係数の算出に係る比
較試験]コンクリート線膨張係数の算出に係る比較試験
についてであるが、このときの比較試験の結果は表2に
示す通りとなった。
【0073】
【表2】
【0074】この試験結果からも明らかなように、本発
明の無応力計9で得られたコンクリート線膨張係数は、
RCD用コンクリートで概ね8×10-6ひずみ/℃、従来
のコンクリートで概ね13×10-6ひずみ/℃である。これ
は、従来から発表されているコンクリートの一般的な線
膨張係数である7〜13×10-6ひずみ/℃の範囲内にあっ
て妥当な値と云えるものである。
【0075】[無応力ひずみ量の算出に係る比較試験]
次に、無応力ひずみ量の算出に係る比較試験について
は、無応力計9および従来型の無応力検出構造の検出デ
ータからコンクリートの線膨張係数を求め、これに基づ
いて見掛けひずみを算出して補正したひずみ量を表3に
示す。この場合、得られたひずみ量は、硬化時の収縮ひ
ずみ、乾燥時の収縮ひずみおよび自己成長ひずみが合計
された形で検出されることになる。
【0076】
【表3】
【0077】この3種類のひずみの内、硬化時および乾
燥時の収縮ひずみは、コンクリート内部の水分の移動に
よるものと考えられており、ダムのようなマスコンクリ
ートの内部では小さなひずみしか現れず、橋梁の様に薄
いコンクリートでは大きなひずみが現われるのが一般的
である。
【0078】一方、自己成長ひずみは、5〜10年経過し
た後において±100×10-6ひずみ程度との報告例もある
が、今回の試験において補正後のひずみ量が-14〜30×1
0-6ひずみであるのは妥当な値と云い得る。なお、図1
0および図11に示すのは、このときの補正ひずみの算
出に用いたRCD用コンクリート線膨張係数の算出図で
あり、いずれも、下記の表4に記された条件下でのデー
タである。
【0079】
【表4】
【0080】一方、図12および図13に示すのは、従
来のコンクリートの線膨張係数の算出図であり、いずれ
も、下記の表5に記された条件下でのデータである。
【0081】
【表5】
【0082】また、図14に示すのは、このときのRC
D用コンクリートと従来のコンクリートにおける無応力
ひずみ量の算出に係る比較試験結果図であり、いずれも
前記と同一条件下でのデータである。
【0083】[埋設作業に係る比較試験]RCD工法に
おいて埋設試験を実施したが、本発明の無応力計9の埋
設作業に際しては、特に熟練を要する技能を必要とせ
ず、また、施工に対しての支障も生じず、さらに、短期
間で設置を完了させることができた。なお、図24およ
び図25は、本発明の無応力計9を流動状の従来コンク
リートの被測定個所への設置方法の他の例を示す主要外
観図およびその側面外観図である。
【0084】図24および図25に示す設置方法は、予
め打設されている下方コンクリート層1aの上に、本発
明の無応力計9を所定高さに保持する組立櫓である縦鉄
筋部材53と横鉄筋部材54を設けて、下方コンクリー
ト層1a上に「従来技術の説明の項」で述べた従来コン
クリートを打設しながら縦鉄筋部材53と横鉄筋部材5
4とからなる組立櫓上に無応力ケース10を置き、無応
力ケース10内に前述した測定コンクリート部分を充填
しながら打設して行くという方法例である。
【0085】この設置方法で用いる組立櫓は、下端部を
下方コンクリート層1aに埋込んだ縦鉄筋部材53と、
この縦鉄筋部材53の所定高さの個所に、例えば溶接で
結合された横鉄筋部材54とから構成されている。な
お、この方法例における中間コンクリート層の打設作業
および無応力ケース10内への測定コンクリート部分の
充填作業は、「従来技術の説明の項」の設置方法の説明
の項で述べた作業と実質的に同じであるのでその説明を
省略する。
【0086】以上、図示実施例について説明したが、本
発明は、これに限定されるものではなく、その要旨を逸
脱しない範囲内で種々に変形実施することが可能であ
る。例えば、図示実施例では、温度変換器付ひずみ計
3′として「 BS-25AT(株)共和電業の商品名」を使用
しているが、本発明の目的を達成し得る構造を有する棒
状の温度変換器付ひずみ計や温度計とひずみ計を併用す
れば、他のものでも使用することができる。また、無応
力ケース10の外形寸法は、施行状況に応じて種々の寸
法に設定することができ、また、無応力ケース10の形
状については直方体形状に限らず他の縦断面形状を有す
る形状に構成することも可能である。
【0087】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
に記すような種々の優れた効果を奏することになり、従
来型やその改良型のコンクリートの無応力検出構造の持
つ問題点ないし欠点を充分に解決することができる。 (A) 周囲の被測定コンクリートとの応力絶縁状況が
施工状況によって実質的に変化することがないため、応
力絶縁状況に「むら」が生じることがなく、しかも、施
工に対して無応力計の安全が保たれるため、従来型やそ
の改良型の無応力検出構造に比べて均質な無応力のデー
タを得ることが可能になる。
【0088】(B) 無応力ケースに使用している縁切
り材(絶縁材)を、測定コンクリートと周囲の被測定コ
ンクリートとの間で水分や熱の移動が自由であるような
構造に構成してあるため、両コンクリートの水和熱発散
および養生状況を実質的に同一にできる。
【0089】(C) 被測定コンクリートを薄層に敷き
均した3層程度の設置標高の被測定個所を浅く掘削し
て、そこに埋設型枠を設置して敷固め、その後、この埋
設型枠の型枠抜き跡に無応力計を横置き状態で配設する
ようにしてあるため、温度変換器付ひずみ計を縦位置に
設置した従来型や改良型の無応力検出構造に比べて、掘
削すべき面積を狭くすることが可能となり、また、無応
力ケースの設置作業面を全て平地面での作業とすること
ができたため、各種の作業性を著しく向上させることが
できた。
【0090】しかも、無応力計の設置後におけるその後
の敷均し作業や締固め作業に支障を生じる虞れもないこ
とから、「施工の中断」という事態が生じることもな
く、その結果、従来型やその改良型の無応力検出構造に
比べて無応力計の設置時間を大幅に短縮することが可能
となる。
【0091】(D) 掘削した被測定コンクリートをそ
のまま無応力ケース内に充填して、所定数の測定コンク
リート部分層を形成することができるために、被測定コ
ンクリートと測定コンクリートの材令を同一にすること
が可能となる。
【0092】(E) 埋設型枠の型枠抜き跡の形状を、
無応力ケースの外径形状とほぼ同一にすることができる
から、被測定個所周辺の同等な且つ充分な転圧作業が可
能となる。しかも、ケース本体内に測定コンクリートを
充填し且つ蓋部材を結合して無応力ケースを完成させた
後には、例えば振動ローラを用いて他の個所(被測定コ
ンクリートの打設個所)と同様の転圧ができるため、被
測定コンクリートと測定コンクリートの締固め性状を実
質的に同一にすることが可能になる。
【0093】(F) 無応力ケースのケース本体内に測
定コンクリートを充填する過程で、ひずみ計ダミーを使
用して温度変換器付ひずみ計を設置することができるた
め、特に熟練度を必要とすることもなく、簡単に且つ能
率よく作業を行うことができる。この結果、従来型やそ
の改良型の無応力検出構造の持つ諸問題を手際よく解決
し、RCD工法による施工に支障がなく且つ装置の設置
作業が容易であり、しかも、手軽に無応力の測定が可能
であるコンクリートの無応力検出装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンクリートの無応力検出装置の
断面構成を示す正面中央断面図である。
【図2】図1におけるA−A線矢視方向断面図である。
【図3】本発明の他の実施例に係る無応力検出装置の無
応力ケースの側面壁に使用されているゴム材遮断部材の
詳細構造を示す斜視図である。
【図4】図3のゴム材遮断部材に使用されるポリプロピ
レン繊維シートの織布構造を示す斜視図である。
【図5】図1の無応力検出装置を被測定個所に設置する
際の作業工程の内、掘削穴を形成し且つ埋設型枠を埋込
むときの状態を示す作業工程図である。
【図6】図1の無応力検出装置を被測定個所に設置する
際の作業の内、埋設型枠を掘削穴から引き抜いて型枠抜
き跡を形成するときの状態を示す作業工程図である。
【図7】図1の無応力検出装置を被測定個所に設置する
際の作業の内、ひずみ計ダミーを用いながら、ケース本
体内に所要数の測定コンクリート部分層を形成するとき
の状態を示す作業工程図である。
【図8】図1の無応力検出装置を被測定個所に設置する
際の作業の状態を示す作業工程図である。
【図9】実際の某ダムの施工時において用いた、図8の
作業工程図に相当する最終作業工程図である。
【図10】補正ひずみの算出に用いた本発明の無応力計
(計器番号:No.1)におけるRCD用コンクリート
の線膨張係数の算出図であり、材令28日までのデータ
を除いて計算してある。
【図11】補正ひずみの算出に用いた本発明の無応力計
(計器番号:No.2)におけるRCD用コンクリート
の線膨張係数の算出図であり、材令28日までのデータ
を除いて計算してある。
【図12】補正ひずみの算出に用いた本発明の無応力計
(計器番号:No.3)における従来のコンクリートの
線膨張係数の算出図であり、材令28日までのデータを
除いて計算してある。
【図13】補正ひずみの算出に用いた本発明の無応力計
(計器番号:No.4)における従来のコンクリートの
線膨張係数の算出図であり、材令28日までのデータを
除いて計算してある。
【図14】無応力ひずみ量の算出に用いた本発明の無応
力計によって測定されたひずみおよび温度の経日変化図
である。
【図15】大型コンクリート構造物を施工する際の工法
として広く用いられているRCD工法を説明するための
説明図である。
【図16】図15におけるRCD工法の作業工程の一例
を説明するための工程ブロック図である。
【図17】従来のコンクリートの無応力検出装置の一例
である臼型の無応力検出構造に係る概略構成を示す縦断
面図である。
【図18】図17の無応力検出構造を構成するときの概
略工程を示す縦断面図である。
【図19】従来のコンクリートの無応力検出装置の他の
例である改良型の無応力検出構造に係る概略構成を示す
縦断面図であり、この無応力検出構造を構成するときの
最終工程図である。
【図20】図19の改良型の無応力検出構造を構成する
ときの最初の工程を示す第1工程図である。
【図21】図19の改良型の無応力検出構造を構成する
ときの次の中間工程を示す第2工程図である。
【図22】図19の改良型の無応力検出構造を構成する
ときのその次の中間工程を示す第3工程図である。
【図23】従来のコンクリートの無応力検出装置の他の
例である無応力検出構造に係る概略構成を示す縦断面図
である。
【図24】本発明の無応力計の被測定個所への設置方法
の他の例を示す主要外観図である。
【図25】図24の主要図に係る側面外観図である。
【符号の説明】
1 被測定コンクリート 1a 下方コンクリート層(下段リフト) 1c 上方コンクリート層 1d 試験コンクリート層 1e 接続空間路 1f バタ角部材 2 測定コンクリート 2a′〜2c′ 測定コンクリート部分層 3 温度変換器付ひずみ計 3a 取出しケーブル 3′ 温度変換器付ひずみ計 3a′ キャップタイヤケーブル 4′ 埋戻しコンクリート 9 無応力検出装置(本発明の無応力計) 10 無応力ケース 11 ケース本体 11a 底面壁 11b、11c 側面壁 11d、11e 端面壁 12 金網 13 ゴム材遮断部材 13a 有孔ゴム板 14 発泡材遮断部材 13b、13c ポリプロピレン繊維シート(P.P繊
維シート) 21 蓋部材 21a 上面壁 21b、21c 側面壁 22 埋設型枠 23 ひずみ計ダミー 24 コンクリートパネル 53 縦鉄筋部材 54 横鉄筋部材 101 左岸 102 右岸 103 谷地 104 堰堤 105 バッチャープラント 106 トランスファーカー 107 スキップカー 108 インクライン 109 ダンプトラック 110 ブルドーザー 111 振動目地切り機 112 振動ローラ 113 タイヤローラ 114 ケーブルクレーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱口 浩 埼玉県秩父市大字上影森 130番地1号 水資源開発公団 浦山ダム建設所内 (72)発明者 徳添 桂一 埼玉県秩父市大字上影森 130番地1号 水資源開発公団 浦山ダム建設所内 (72)発明者 徳富 啓二 東京都新宿区西新宿3丁目6番5号 株式 会社ジオテック内 (72)発明者 山口 光昭 東京都新宿区西新宿3丁目6番5号 株式 会社ジオテック内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲の被測定コンクリートからの応力を
    遮断して、測定コンクリートの発生ひずみや温度のみに
    対応した電気信号を出力するコンクリートの無応力検出
    装置において、被測定コンクリートと同質、同材令の測
    定コンクリートが充填され、その充填される測定コンク
    リート部分と前記被測定コンクリートとの間の水分およ
    び熱の移動は許容するが、充填される前記測定コンクリ
    ート部分を前記被測定コンクリートから応力的に絶縁す
    る無応力ケースと、この無応力ケースの中央に横置き状
    態で配設されたコンクリートのひずみおよび温度を検出
    する温度変換器およびひずみ計とを具え、近傍の前記被
    測定コンクリートと同様の養生状態を保たれる前記測定
    コンクリートの発生ひずみおよび発生温度のみに対応し
    た電気信号を前記温度変換器およびひずみ計により取り
    出し得るように構成したことを特徴とするコンクリート
    の無応力検出装置。
  2. 【請求項2】 周囲の被測定コンクリートからの応力を
    遮断して、測定コンクリートの発生ひずみや温度のみに
    対応した電気信号を出力するコンクリートの無応力検出
    装置において、 上方に位置する上面のみが開放された上端開口形の箱体
    として形成され、内部に前記被測定コンクリートと同質
    および同材令の測定コンクリートが充填され、前記上面
    を除く他の面が、いずれも、前記測定コンクリートを前
    記被測定コンクリートから応力的に絶縁することが可能
    である構造の壁部として構成され、且つ、前記上面を除
    く他の面の内、少なくとも前記コンクリートの無応力検
    出装置の測定軸に平行な2つの側面が、前記測定コンク
    リートと前記被測定コンクリートとの間の水分および熱
    の移動を許容し得る構造の壁部として構成された無応力
    ケースのケース本体と、 このケース本体の上面を着脱可能に覆い得る構造を有
    し、且つ、少なくとも前記上面を覆う面が、前記ケース
    本体内に充填される前記測定コンクリートを前記被測定
    コンクリートから応力的に絶縁することが可能である構
    造の壁部として構成された無応力ケースの蓋部材と、 被測定個所に設置されたときに、前記被測定コンクリー
    トの打設面と平行するような姿勢で、前記ケース本体内
    の前記測定コンクリート中に全没的に埋設されてひずみ
    および温度を検出する温度変換器およびひずみ計と、 一端部が前記温度変換器および前記ひずみ計に接続され
    且つ他端部が外部に設置される測定機器と電気的に接続
    され得る電気信号取出しケーブルと、から構成されてい
    ることを特徴とするコンクリートの無応力検出装置。
  3. 【請求項3】 前記ケース本体の底面および前記蓋部材
    の上面を着脱可能に覆い得る面が、いずれも、前記測定
    コンクリートと前記被測定コンクリートとの間の水分お
    よび熱の移動を許容し得る構造の壁部としても構成され
    ていることを特徴とする請求項1または2に記載された
    コンクリートの無応力検出装置。
  4. 【請求項4】 前記ケース本体の前記コンクリートの無
    応力検出装置の測定軸と直交する2つの側面の壁部が、
    全面に多数個の通気孔を具えた金属製の板部材から成る
    金網と、その内側面に重畳的に貼付された発砲スチロー
    ル材のような硬質発泡材から成る板状の発泡材遮断部材
    とから構成されていることを特徴とする請求項3に記載
    されたコンクリートの無応力検出装置。
  5. 【請求項5】 前記ケース本体の前記コンクリートの無
    応力検出装置の測定軸に平行な2つの側面の壁部が、前
    記ケース本体の外側から順に配置されたフェルト材、金
    網、ポーラスシート、濾紙の組合せ体として構成され、
    且つ、この組合せ体の前記金網が、全面に多数個の通気
    兼通湿孔を具えた金属製の板部材として構成されている
    ことを特徴とする請求項3または4に記載されたコンク
    リートの無応力検出装置。
  6. 【請求項6】 前記ケース本体の底面の壁部および前記
    蓋部材の前記ケース本体の上面を着脱可能に覆う面の壁
    部が、いずれも、前記ケース本体の外側から順に配置さ
    れたフェルト材、金網、ポーラスシート、濾紙の組合せ
    体であって、この組合せ体の前記金網が全面に多数個の
    通気兼通湿孔を具えた金属製の板部材として構成された
    組合せ体と、この組合せ体の内側面に重畳的に貼付され
    た通気兼通湿孔を具えた板状のゴム材遮断部材とから構
    成されていることを特徴とする請求項3ないし5のいず
    れかに記載されたコンクリートの無応力検出装置。
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