JPH08218504A - 外壁パネルの目地構造及びガスケット付外壁パネル - Google Patents

外壁パネルの目地構造及びガスケット付外壁パネル

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JPH08218504A
JPH08218504A JP16196495A JP16196495A JPH08218504A JP H08218504 A JPH08218504 A JP H08218504A JP 16196495 A JP16196495 A JP 16196495A JP 16196495 A JP16196495 A JP 16196495A JP H08218504 A JPH08218504 A JP H08218504A
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panel
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sealing
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泰介 山下
Yuji Haba
祐司 幅
Toshiya Sugita
俊也 杉田
Takashi Taguchi
尚 田口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 侵入した雨水を集めて排水でき、機械的振動
に強く、長年使用しても水密性と気密性の劣化が少ない
うえ、現場施工が容易な外壁パネルの目地構造、並びに
これに使用するガスケット付外壁パネルを提供する。 【構成】 外壁パネルの目地構造は、中空管状のガスケ
ット本体3と、間隔を隔てリブ5により一体的に連結さ
れたシーリングサポート部4とからなるガスケット2
を、予め小口面1aにL字状に取付けたパネル1を用い
て構成され、その目地部のシーリングサポート部4より
屋外側にシーリング材10を充填し、縦横の目地間で相
互に連通したウオーターパス6を形成し、縦目地の下端
部にウオーターパス6と連通した排水口を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物の躯体にALC
パネルやPCパネル等の外壁パネルを取付けて構成され
た外壁パネルの目地部の構造、及びこれに用いるガスケ
ット付外壁パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の躯体に複数のALCパネ
ルやPCパネルを縦横に取り付けて外壁を構成する場
合、各パネルの小口面の間に形成される目地部の水密性
と気密性を確保するためのシール方法として、ゴム等の
弾性体からなるガスケットをパネル小口面に固着してお
き目地部に挿入する工法や、パネル取付後に目地部に発
泡樹脂等のバックアップ材を挿入し、その屋外側にシー
リング材を充填する工法がある。
【0003】しかし、いずれの工法においても、使用材
料の長年の経年変化により物理的化学的特性が劣化し、
また地震や台風等による機械的振動のため、シーリング
材等とパネル小口面との接合界面に局部的に亀裂や剥離
が発生し、その結果シール性が低下する。シーリング材
等の亀裂や剥離が大きくなると雨水が屋内側に侵入する
ので、シーリング材等の補修や交換が必要になる。
【0004】この亀裂等によりシール性が不完全になっ
たときにも屋内側への雨水の侵入を防止する方法とし
て、特開平7−11727号公報には、バックアップ材
として内側中空部への連通孔を複数設けた中空状のガス
ケットを使用し、このガスケットを目地部に挿入すると
共にその屋外側にシーリング材を充填し、目地の下端部
にガスケットの中空部に連通した排水口を設けた目地構
造が提案されている。この方法によれば、シーリング材
の亀裂等から侵入した雨水はガスケットとシーリング材
との間を通って連通孔からガスケットの中空部に入り、
最終的に排水口から屋外に排水される。
【0005】しかしながら、この方法では、ガスケット
に設ける連通孔が少ないうえ、ガスケットがバックアッ
プ材を兼ねているため、目地部に充填されたシーリング
材がガスケットに直接触れることになり、このためシー
リング材が連通孔を閉塞することが避けられない。ま
た、強風雨等でガスケットの中空部の気圧が外気に対し
て負圧になると、排水口から雨水が逆流してシール効果
を減殺するという問題があった。
【0006】また、十字状ガスケットを用いて縦目地と
横目地の交差部で直線状ガスケットを接続するので、全
てのガスケットが一体的に接続されており、このため地
震や台風等の機械的振動の影響を強く受け、シーリング
材の亀裂やガスケット自体の損傷を招きやすい欠点があ
った。更に、現場施工であるため、縦目地と横目地の交
差部で直線状ガスケットに十字状ガスケットを接続する
作業が面倒であり、ガスケットの中空部がずれた状態で
施工される危険があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
の事情に鑑み、目地部から侵入した雨水を直ちに確実に
集めて排水でき、機械的振動による影響が少なく、長年
使用しても水密性と気密性の劣化が極めて少ないうえ、
現場での施工が容易な外壁パネルの目地構造、並びにこ
れに使用するガスケット付外壁パネルを提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供する外壁パネルの目地構造は、複数の
パネルで構成される外壁の目地部にガスケットを挿入
し、ガスケットの屋外側にシーリング材を充填してなる
目地構造であって、前記ガスケットが中空管状のガスケ
ット本体と、ガスケット本体に沿い且つ間隔を隔てガス
ケット本体にリブを介して一体的に形成されたシーリン
グサポート部とで構成され、シーリングサポート部を屋
外側に向けてガスケット本体が相対するパネルの小口面
に圧接されると共に、シーリングサポート部の少なくと
も片方の側端と小口面との間に隙間が存在し、このシー
リングサポート部より屋外側の目地部に充填されたシー
リング材及びガスケット本体とシーリングサポート部に
より縦目地と横目地の間で相互に連通したウオーターパ
スが形成され、縦目地の下端部にウオーターパスと連通
した排水口を備えることを特徴とするものである。
【0009】本発明が提供すガスケット付外壁パネル
は、外壁材であるパネルと、パネルの隣接する2つの小
口面に取付けられたガスケットとからなり、該ガスケッ
トが中空管状のガスケット本体と、ガスケット本体に沿
い且つ間隔を隔てガスケット本体にリブを介して一体的
に形成され、目地部内でシーリング材を支えるシーリン
グサポート部とで構成され、このシーリングサポート部
をパネルの屋外側に向けてガスケットがパネルに取付け
られていることを特徴とするものである。
【0010】特に、本発明における好ましい態様では、
前記ガスケットは、パネルの隣合った2つの小口面に夫
々取付けられた2つの直線ガスケットと、パネルの角部
に取付けられガスケット本体及びシーリングサポート部
が連続するように前記2つの直線ガスケットを接続する
1つのコーナーガスケットとからなっている。
【0011】
【作用】本発明において、外壁の目地部に挿入されるガ
スケット2は、図1に示すように、弾性体よりなる中空
管状のガスケット本体3と、ガスケット本体3に沿い且
つ間隔を隔てガスケット本体3にリブ5を介して一体的
に形成されたシーリングサポート部4とからなる。この
ガスケット2は外壁の隣接するパネル1の小口面1aの
間(目地部)に挿入されることにより、中空管状のガス
ケット本体3が変形しながら両方の小口面1aに圧接し
てシール性を確保する。また、シーリングサポート部4
の屋外側にはシーリング材10が充填されるので、二重
シール構造となり、また別途バックアップ材を挿入する
必要もない。
【0012】目地部に挿入されたガスケット2により、
ガスケット本体3とシーリングサポート部4及びシーリ
ング材10の間にウオーターパス6が形成される。従っ
て、シーリング材10の亀裂等から雨水が侵入しても、
その水滴はウオーターパス6に集まり、縦目地と横目地
との間で縦横連続したウオーターパス6に沿って流れ、
最終的には縦目地の下端部に設けた排水口から排水口さ
れるので、屋内に浸水することはない。このウオーター
パス6は、図1のように片側のみでも、リブ5を挟んで
両側にあっても良い。
【0013】尚、ウオーターパス6を縦横連続させる簡
単な方法は、図2に示すように、横目地に挿入したガス
ケット2のシーリングサポート部4を縦目地と横目地の
交差部で切断除去し、縦目地に挿入したガスケット2は
同じ交差部で全体を切断してその端部を上記横目地のガ
スケット本体3に上下から当接させれば良い。これによ
り、交差部の上の縦目地に挿入したガスケット2のウオ
ーターパス6及び横目地に挿入したガスケット2のウオ
ーターパス6を流れる水滴は、いずれも目地部の交差部
を伝わって交差部の下の縦目地に挿入したガスケット2
のウオーターパス6に流れ込む。尚、この場合ガスケッ
ト本体3の交差部での開口は閉鎖する必要がある。
【0014】また、シーリングサポート部4の目地幅方
向の両側端はパネル1の小口面1aに接していても良い
が、侵入した水滴がウオーターパス6に入りやすいよう
に、シーリングサポート部4の幅を隣接する2つの小口
面1aで構成される目地部の幅よりりもやや小さくし、
図1のごとくシーリングサポート部4の少なくとも片方
の側端と小口面1aとの間に若干の隙間を形成すること
が好ましい。
【0015】シーリングサポート部4のシーリング材1
0を支えるべき外側面は、図1に示すごとくガスケット
本体3の方向に湾曲した弧状であることが好ましい。こ
れにより、シーリング材10を目地部に充填したとき、
シーリングサポート部4は目地幅方向中央部が屋外側に
突き出した略円弧状となり、これに沿ってシーリング材
10が断面鼓状に充填されるので、シーリング材10と
パネル1との接着強度が大ききくなり、シーリング材1
0の剥離や亀裂を防ぐことができる。
【0016】更に、上記ガスケット2のガスケット本体
3とシーリングサポート部4との間にガスケット本体に
沿ってフィンを設け、このフィンを相対するパネルの小
口面に当接させることにより、フィンとシーリングサポ
ート部の間にウオーターパスを形成すると同時に、フィ
ンとガスケット本体との間に等圧空間を形成することが
できる。このようにすれば、ウオーターパスに流入した
水滴はフィンより内側の等圧空間に侵入することがなく
なり、一層優れた水密性を達成することが可能となる。
【0017】かかるガスケットの材質は、ガスケット本
体がパネルの小口面に圧接するために必要な弾性と、シ
ーリングサポート部がシーリング材のバックアップ材と
して機能するのに必要な硬度とを備え、耐久性に優れた
材料であれば良く、例えばゴム、ウレタン、シリコー
ン、エチレンプロピレン重合体等を使用することができ
る。
【0018】本発明の好ましい態様では、予め工場にお
いて、上記のガスケットをパネルの横方向と縦方向の2
つの小口面に取付けておく。パネルに取付けるガスケッ
トの好ましい形態は、図3に示すように、パネル1の隣
合った2つの小口面1a、1aに夫々取付けられた2つ
の直線ガスケット2a、2aと、パネル1の角部1bに
沿って取付たコーナーガスケット2bとで構成し、直線
ガスケット2aとコーナーガスケット2bとはそれぞれ
のガスケット本体3及びシーリングサポート部4が連続
するように形成する。
【0019】パネルへのガスケットの取付は接着剤を用
いるか、又は図1に示すようにガスケット本体3に設け
た突条9をパネル1の溝に挿入し、あるいはこれらを併
用しても良い。このガスケット付パネルを用いることに
より、ガスケットをパネルの定められた位置に正確に固
定することができると同時に、現場ではガスケットを同
じ向きにして各パネルを躯体に取付けるだけで、別のパ
ネルの相対する小口面にガスケットを正確且つ確実に圧
着できるので、現場施工が極めて簡略化され熟練を要し
ない。
【0020】尚、本発明に係わるガスケットにおいてガ
スケット本体の形状は、中空管状であれば良いが、特に
パネルの小口面に圧接したときに当接部分が局部的に変
形しないように中空円管状であることが好ましく、予め
ガスケットをパネルに固着しておくため、図1等に示し
たように固着する側(基部)を一部分だけ平面状に形成
することもできる。
【0021】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。この実施例のガスケット付パネルは、予め工場に
おいてALCパネルの横方向と縦方向の2つの小口面及
びその角部に沿い、弾性を有するゴム製のガスケットを
L字状に取付けたものである。即ち、このL字状のガス
ケットは図3に示すように、パネル1の隣合った2つの
小口面1a、1aに夫々取付けられた2つの直線ガスケ
ット2a、2aと、パネル1の角部1bに沿って取付た
コーナーガスケット2bとからなる。
【0022】直線ガスケット2aは、図4に示すよう
に、全体が中空で略円管状をなし、その一部が長さ方向
に平板状の基部3aとなっているガスケット本体3と、
このガスケット本体3に基部3aから面一に延長された
リブ5a及びこれに平行なリブ5bを介して一体的に接
続されたシーリングサポート部4とからなる。シーリン
グサポート部4は、ガスケット本体3とその半径程度の
間隔を隔て、ガスケット本体3の長さ方向に沿って形成
されている。また、シーリングサポート部4はガスケッ
ト本体3側に湾曲した円弧状をなし、その幅はガスケッ
トが挿入される目地部の幅よりも若干小さくなってい
る。
【0023】コーナーガスケット2bは、図5に示すよ
うに、パネル1の角部1bに沿うようにL字状に曲がっ
ている点を除き、前記直線ガスケット1aと全く同じ構
成を備えている。ただし、コーナーガスケット2bの角
部1bにおいて、シーリングサポート部4はその側端が
直交するように、またガスケット本体3の円管部も湾曲
部分が出来るだけ小さな曲率の曲面で直管部分に連続す
るように構成することが好ましい。尚、直線ガスケット
2aとコーナーガスケット2bは、いずれか片方のガス
ケット本体3の端部を他方のガスケット本体3の端部に
挿入することにより、一体に接続するようになってい
る。
【0024】従って、これらの直線ガスケット2aとコ
ーナーガスケット2bを互いに接続したとき、それぞれ
のガスケット本体3及びシーリングサポート部4は連続
し、1つのL字状のガスケットを形成することとなる。
このL字状のガスケットは図3に示すようにパネル1の
小口面1a及び角部1bに取付けるが、その場合ガスケ
ット本体3の平坦な基部3aに設けた突条9をパネル1
の小口面に設けた溝に挿入し、且つガスケット本体3の
基部3a及びこれと面一なリブ5aの平坦な面に接着剤
を塗布してパネル1に接着固定することが好ましい。
【0025】次に、建築現場でのこのガスケット付パネ
ルを用いた外壁の施工について説明する。まず、各パネ
ルのL字状にガスケットが固着されていない2つの小口
面が、既に建物躯体に取付けられた隣接するパネルのL
字状に固着されたガスケット本体と当接するように、各
パネルの向きを揃えて順次建物の躯体に取付ける。そう
すると、各パネルに取付けたガスケット本体は、隣接す
るパネルのガスケットが取付けられていない小口面に圧
接固定され、パネルの取付と同時に縦目地及び横目地に
ガスケットが挿着される。尚、パネルのガスケットが固
着されていない小口面と、隣接するパネルに固着された
ガスケット本体との圧接部に樹脂等を充填すべば、気密
性を更に向上させることができ好ましい。
【0026】このとき、縦目地と横目地の交差部では、
図6に示すように、2つの直線ガスケット2aとコーナ
ーガスケット2bを接続して1つのパネルに取付けたL
字状のガスケットが連続し、そのコーナーガスケット2
bのガスケット本体3の湾曲部分外側に、別のパネルに
同様に取付けた2つの直線ガスケット2aのガスケット
本体3がそれぞれ圧接される。この2つの直線ガスケッ
ト2aのコーナーガスケット2bに圧接されるガスケッ
ト本体3の端部は、樹脂等で閉鎖することが好ましい。
また、コーナーガスケット2bのシーリングサポート部
4と、このコーナーガスケット2bにガスケット本体3
同士が当接する2つの直線ガスケット2aのシーリング
サポート部4とは、若干の間隔を隔てて対向している。
【0027】目地部に挿入されたガスケットは、図1に
示すように、中空管状のガスケット本体3の円管状部分
がパネル1の小口面1aにより圧し潰されたように変形
して圧接し、パネル1の小口面1aとの間で良好なシー
ル性を確保する。シーリングサポート部4の屋外側にシ
ーリング材10を充填すると、シーリング材10は弧状
に湾曲したシーリングサポート部4に沿って充填され、
断面が鼓状に形成されるので、パネル1の小口面との接
触面積が大きくなり、パネル1の小口面に強固に接着す
る。
【0028】また、ガスケット本体3とシーリングサポ
ート部4及びシーリング材10の間には、ウオーターパ
ス6が形成される。このウオーターパス6は、交差した
目地部において図6に示すように縦横に連続し、水滴が
上下方向及び横方向に自由に流れることが可能である。
従って、シーリング材10の亀裂等から侵入した水滴は
ウオーターパス6に集まり、縦横連続したウオーターパ
ス6に沿って流れ、最終的には縦目地の下端部に設けた
排水口から排水される。
【0029】排水口はシーリング材を切り欠いてウオー
ターパスを屋外に露出させるだけでも良いが、図7に示
すように、プラスチックまたはステンレス等からなる排
水樋11を設けることが好ましい。即ち、縦目地の下端
部でガスケット2のシーリングサポート部4及びリブを
切断除去し、ウオーターパス6の部分に排水樋11の根
元11aを挿入固定する。排水樋11は鈎状に折り曲げ
られ、その先端部11bはパネル1よりも外側下方に垂
下し、屋外に解放されている。
【0030】排水樋11の垂直な先端部11bに逆流防
止機構を設ければ、台風等によってウオーターパス6の
気圧よりも外気圧が高くなっても雨水の逆流を防止でき
る。逆流防止機構としては、図7に示すように、下側の
スクリーン12と上側のオリフィス14の間に、オリフ
ィス14の内径よりもやや大きい直径で軽量なボール1
3を装入した構造がある。常時はボール13はスクリー
ン12の上に載り、ウオーターパス6から水滴が流下で
きるようになっているが、外気圧が高くなるとボール1
3が上昇してオリフィス14を閉塞し、雨水の逆流を防
ぐ。
【0031】他の逆流防止機構としては、スクリーンの
下側に板状のバタフライバルブを設けたものや、サイフ
ォン、トラップ等のウオーターシールを用いることもで
きるが、小型軽量で、小さい気圧差で作動する構造のも
のが好ましい。
【0032】尚、図7には、縦目地の下端部で基礎部1
5の上に排水樋11を設けた例を示したが、窓等の開口
部があるためその上で排水する必要がある場合には、窓
等の開口部に近接する縦目地の下端部に排水樋11を取
付ければ良い。図7に図示した16は、従来からバック
アップ材として使用されている通常の中空円管状のガス
ケットである。
【0033】図8及び図9に本発明に係わるガスケット
の別の具体例を示す。図8に示すガスケット2cは、ガ
スケット本体3とシーリングサポート部4との間に、フ
ィン7をガスケット本体3に沿いガスケット本体3及び
シーリングサポート部4にリブ5a、5bを介して一体
的に設けてある。フィン7の幅を相対するパネルの小口
面に当接するように形成しておくことにより、ガスケッ
ト2cを目地部に挿入したとき、パネルの小口面に当接
したフィン7とガスケット本体3との間に等圧空間が形
成される。従って、フィン7とシーリングサポート部4
との間のウオーターパスに侵入した水滴は、等圧空間で
あるフィン7の内側に侵入し難くなり、水密性の一層の
向上を図ることができる。
【0034】図9に示すガスケット2dでは、ガスケッ
ト本体3とシーリングサポート部4とを、リブ5により
両者共に目地幅方向中央部付近で支持して一体的に設け
たものであり、リブ5には所望の間隔で透孔8が穿設し
てある。このガスケット2dを用いることにより、シー
リングサポート部4の両側端とパネルの小口面との間に
若干の隙間が形成され、リブ5の両側にウオーターパス
を形成することができる。しかも、2つのウオーターパ
スは複数の透孔8によりが連通されているので、このウ
オーターパスを流れる水滴の浸水圧力を減少させ、水密
性を向上させることができる。
【0035】尚、図8及び図9には直線ガスケットのみ
を示したが、これらに対応するコーナーガスケットは、
図4の直線ガスケットに対する図5のコーナーガスケッ
トの場合と同様に、ガスケット本体、シーリングサポー
ト部、リブ等の基本的な構成が同一で、パネルの角部に
沿ってL字状に曲がった構造とすれば良い。
【0036】
【発明の効果】本発明の外壁パネルの目地構造によれ
ば、ガスケットとシーリング材との二重シール構造とな
るので、優れた水密性と気密性を確保することができ、
しかもガスケット本体にシーリングサポート部が一体化
しているので、現場での施工時にシーリング材充填のた
めのバックアップ材を別途用いる必要がない。
【0037】また、目地部に挿入したガスケットのガス
ケット本体とシーリングサポート部並びにシーリング材
により、これらの間にウオーターパスを形成することが
できるので、シーリング材の亀裂等から目地部に雨水が
侵入しても水滴をウオーターパスに確実に集め、縦横の
目地に連通したウオーターパスを通してその下端部の排
水口から屋外に排水することができる。
【0038】しかも、シーリングサポート部をガスケッ
ト本体側に湾曲させて弧状に形成すれば、充填されたシ
ーリング材の断面を鼓状にできるので、シーリング材と
パネルとの接着強度が大きくなり、シーリング材の剥離
や亀裂を防止できる。また、ガスケット本体とシーリン
グサポート部との間にフィンを設けて等圧空間を形成す
ることで、ウオーターパスを通る水滴がフィンより内側
に侵入しなくなり、一層確実なシールが可能となる。
【0039】更に、本発明によるガスケット付外壁パネ
ルによれば、予め工場において、上記ガスケット本体と
シーリングサポート部からなるガスケットをパネルの小
口面に固着しておくので、現場ではこのガスケット付パ
ネルを躯体に取付けてシーリング材を充填するだけで良
く、現場施工が簡略化されるうえ、目地部に挿入された
ガスケットを相対するパネル小口面の所定位置に確実に
圧着固定できる。
【0040】加えて、本発明によれば、縦目地と横目地
の交差部において、ガスケットが交差部で縦横に十字状
に一体化していないので、地震や台風などによる機械的
振動に強く、従って長年使用しても水密性と気密性の劣
化が極めて少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による目地構造の要部を示す概略の断面
図である。
【図2】本発明による目地構造の交差部におけるガスケ
ットの接続状況を示す概略の正面図である。
【図3】本発明によるガスケット付外壁パネルの概略の
斜視図である。
【図4本発明に係わる直線ガスケットの
一具体例を示す概略の斜視図である。 【図5】本発明に係わるコーナーガスケットの一具体例
を示す概略の斜視図である。
【図6】本発明による目地構造の交差部における直線ガ
スケットとコーナーガスケットの接続状況を示す概略の
正面図である。
【図7】本発明における排水樋を取付けた目地構造下端
部の概略の断面図である。
【図8】本発明に係わる直線ガスケットの別の具体例を
示す概略の斜視図である。
【図9】本発明に係わる直線ガスケットの更に別の具体
例を示す概略の斜視図である。
【符号の説明】
1 パネル 1a 小口面 1b 角部 2 ガスケット 2a 直線ガスケット 2b コーナーガスケット 3 ガスケット本体 3a 基部 4 シーリングサポート部 5 リブ 6 ウオーターパス 7 フィン 8 透孔 9 突条 10 シーリング材 11 排水樋 12 スクリーン 13 ボール 14 オリフィス 15 基礎部 16 ガスケット

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のパネルで構成される外壁の目地部
    にガスケットを挿入し、ガスケットの屋外側にシーリン
    グ材を充填してなる目地構造であって、前記ガスケット
    が中空管状のガスケット本体と、ガスケット本体に沿い
    且つ間隔を隔てガスケット本体にリブを介して一体的に
    形成されたシーリングサポート部とで構成され、シーリ
    ングサポート部を屋外側に向けてガスケット本体が相対
    するパネルの小口面に圧接されると共に、シーリングサ
    ポート部の少なくとも片方の側端と小口面との間に隙間
    が存在し、このシーリングサポート部より屋外側の目地
    部に充填されたシーリング材及びガスケット本体とシー
    リングサポート部により縦目地と横目地の間で相互に連
    通したウオーターパスが形成され、縦目地の下端部にウ
    オーターパスと連通した排水口を備えることを特徴とす
    る外壁パネルの目地構造。
  2. 【請求項2】 前記各ガスケットが、各パネルの隣合っ
    た2つの小口面の間に挟持された直線ガスケットと、各
    パネルの同一方向の角部に沿って湾曲し、ガスケット本
    体及びシーリングサポート部が連続するように該角部の
    両側の小口面に沿った2つの直線ガスケットを接続する
    コーナーガスケットとからなることを特徴とする、請求
    項1に記載の外壁パネルの目地構造。
  3. 【請求項3】 シーリングサポート部の外側面がガスケ
    ット本体側に湾曲して弧状に形成され、このシーリング
    サポート部の屋外側に充填されたシーリング材の断面が
    鼓状になっていることを特徴とする、請求項1又は2に
    記載の外壁パネルの目地構造。
  4. 【請求項4】 前記排水口が、逆流防止機構を備えた排
    水樋であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか
    に記載の外壁パネルの目地構造。
  5. 【請求項5】 外壁材であるパネルと、パネルの隣接す
    る2つの小口面に取付けられた2つのガスケットからな
    り、ガスケットが中空管状のガスケット本体と、ガスケ
    ット本体に沿い且つ間隔を隔てガスケット本体にリブを
    介して一体的に形成され、目地部内で充填されたシーリ
    ング材を支えるシーリングサポート部とで構成され、こ
    のシーリングサポート部をパネルの屋外側に向けてガス
    ケットがパネルに取付けられていることを特徴とするガ
    スケット付外壁パネル。
  6. 【請求項6】 前記パネルの隣合った2つの小口面に夫
    々取付けられた2つのガスケットのほかに、パネルの角
    部に取付けられた1つのコーナーガスケットを備え、コ
    ーナーガスケットがガスケット本体及びシーリングサポ
    ート部が連続するように前記2つのガスケットを接続し
    ていることを特徴とする、請求項5に記載のガスケット
    付外壁パネル。
  7. 【請求項7】 シーリングサポート部の幅がガスケット
    が挿入されるべき外壁の目地部の幅よりもやや小さく形
    成され、目地部に挿入されたときシーリングサポート部
    の少なくとも片方の側端とパネル小口面との間に隙間が
    形成されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の
    ガスケット付外壁パネル。
  8. 【請求項8】 シーリングサポート部のシーリング材を
    支える外側面が、ガスケット本体側に湾曲して弧状に形
    成されていることを特徴とする、請求項5〜7のいずれ
    かに記載のガスケット付外壁パネル。
  9. 【請求項9】 ガスケット本体の目地幅方向中央部付近
    にシーリングサポート部が透孔を有するリブを介して一
    体的に形成され、シーリングサポート部の両方の側端と
    パネル小口面との間に隙間が形成されていることを特徴
    とする、請求項7又は8に記載のガスケット付外壁パネ
    ル。
  10. 【請求項10】 ガスケット本体とシーリングサポート
    部との間に、ガスケットが挿入されるべき目地部のパネ
    ル小口面に当接し得る幅のフィンが、ガスケット本体に
    沿いガスケット本体及び/又はシーリングサポート部に
    リブを介して一体的に設けてあることを特徴とする、請
    求項5〜8のいずれかに記載のガスケット付外壁パネ
    ル。
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