JPH08218240A - アクリル複合仮撚糸及びその製造方法 - Google Patents

アクリル複合仮撚糸及びその製造方法

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JPH08218240A
JPH08218240A JP2290395A JP2290395A JPH08218240A JP H08218240 A JPH08218240 A JP H08218240A JP 2290395 A JP2290395 A JP 2290395A JP 2290395 A JP2290395 A JP 2290395A JP H08218240 A JPH08218240 A JP H08218240A
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JP
Japan
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yarn
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twist
twisted
twisting
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Application number
JP2290395A
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English (en)
Inventor
Naoki Onmiyachi
直樹 御宮知
Juichi Takeda
重一 武田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面変化に富んだ嵩高でソフトな風合いを有
するアクリル複合仮撚糸及びその簡易な製造方法を提供
する 【構成】 芯糸に対して鞘糸が捲回している部分と遊離
している部分とが糸の長手方向に沿って交互に形成され
た芯鞘構造を有し、且つ糸の長手方向に沿って連続した
屈曲部を有しているアクリル複合仮撚糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は糸条の長手方向に沿って
連続した屈曲部を有し、嵩高でソフトな風合いを有する
アクリル複合仮撚糸に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、先撚を施した糸条を仮撚加工して表
面変化を得る方法は公知であり、いろいろ提案されてい
て、工業的にすでに実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、従来
の方法で得られた先撚仮撚糸は比較的ストレートで表面
変化の乏しい形態であり、しかも嵩高性にかけ布帛形成
した場合風合いの硬いものであった。本発明はかかる従
来の問題点を解決し、表面変化に富んだ嵩高でソフトな
風合いを有するアクリル複合仮撚糸及びその簡易な製造
方法を提供するものである。
【0004】
【問題を解決するための手段】上記課題は、芯糸に対し
て鞘糸が捲回している部分と遊離している部分とが糸の
長手方向に沿って交互に形成された芯鞘構造を有し、且
つ糸の長手方向に沿って連続した屈曲部を有しているこ
とを特徴とするアクリル複合仮撚糸、及び伸度が10%
以上異なる2本以上のアクリル長繊維糸条に100〜5
00(T/m)の先撚を施して仮撚加工する際、先撚の
撚方向と異なる撚方向で、且つ仮撚数を20.0×10
3/D1/2 〜45.0×103/D1/2 (T/m)[Dは
供給糸の全デニール]、仮撚加工温度を150〜210
℃の範囲に設定して仮撚加工することを特徴とするアク
リル複合仮撚糸の製造方法によって解決される。
【0005】以下、本発明を図面に従って詳細に説明す
る。図1は本発明の複合仮撚糸を製造する工程概略図で
あり、伸度の異なる複数本のアクリル長繊維糸条に先撚
を施した合撚糸Aをフィードローラー1から仮撚域へ供
給し、第1ヒーター2を介して仮撚スピンドル3にて仮
撚加工を施すことにより、伸度の低い糸条が芯糸に、伸
度の高い糸条が鞘糸となり、芯糸に対して鞘糸が捲回し
た部分と遊離した部分とを交互に形成し、更に第2ヒー
ター5により熱セット処理し、第2デリベリーローラー
6を経てワインダー7に巻き取る。本発明の複合仮撚糸
は図2の如く芯鞘構造を有し、鞘糸bが捲回部分Xと遊
離部分Yとを交互に形成した糸条形態となる。更に糸条
長手方向に連続した屈曲部を有しているため、布帛形成
した場合非常に嵩高となりしかもソフトな風合いを有す
る複合仮撚糸となる。
【0006】本発明を更に詳細に説明すると、通常先撚
仮撚は周知のとおり、先撚と仮撚の撚方向が同じ場合、
糸条形態に未解撚を有するシャリ感素材として、織編物
用に使用されている。又、先撚と仮撚の撚方向が異なる
場合、比較的未解撚が少なく糸条長手方向に沿ってほと
んど均一に解撚された状態となり、表面変化の乏しい糸
条形態となる。
【0007】本発明者等は鋭意検討した結果、伸度の異
なる2本以上のアクリル長繊維糸条を用いて特定の条件
下で先撚仮撚を施すことによって、表面変化と嵩高性に
富んだ先撚仮撚糸が得られることを見い出して本発明に
到達したものである。本発明においては、先撚する2本
以上のアクリル長繊維糸条の伸度差が10%以上好まし
くは10〜30%であること及び先撚の撚方向とは異な
る方向で仮撚加工することが重要な技術ポイントであ
る。
【0008】先撚と仮撚の撚方向は、糸条の柔らかさや
嵩高性を考慮すれば異なる方向が良い。又、伸度差のな
い糸構成で先撚仮撚された糸条は集束状態でほとんど均
一に解撚されている為、嵩高性に欠け、凹凸感に乏しい
糸条形態となり、又、伸度差を大きくしすぎた糸構成で
は図2のYの遊離部分が極端にルーズになり、非常に集
束性の悪い仮撚糸となる。
【0009】更に、本発明においては、先撚の撚数、仮
撚時の仮撚温度及び撚数の条件設定により集束性と嵩高
性が大きく変化する。すなわち、先撚数が多いほど先撚
と逆方向の仮撚加工を施しても完全に解撚されず、未解
撚部分を有する状態で仮撚加工され糸条全体として嵩高
性のない糸条となり、仮撚加工性からみても糸のトルク
により加工通過性が非常に悪くなる。又、撚糸コストも
高くなり加工コストに大きく影響する。
【0010】次に、仮撚条件の撚数設定は、高い程捲回
部分と遊離部分が明確になり、集束性に優れた糸条とな
る反面、風合いはやや硬くなる傾向である。逆に、低く
する程伸度の高い糸条(図2のb)は、伸度の低い糸条
(図2のa)を全体につつみ込む形態となり非常にソフ
トな糸条となる。しかし、捲回部分と遊離部分との境界
がなくなり、凹凸感にも欠け、集束性が極端に悪くな
り、高時加工時にトラブルをきたす糸条となる。
【0011】また、仮撚温度については高く設定する程
未解撚が発生しやすくなる。即ち、撚拘束により集束性
は向上するが、嵩高性にやや欠け風合いも硬くなる。逆
に、低く設定する程撚の形態付与が甘くなる為捲回部分
と遊離部分が明確でなくなり、糸条全体として嵩高性は
富むが集束性に欠けるものとなる。
【0012】以上のことから、表面変化に富み、且つ集
束性と嵩高性に優れた先撚仮撚糸を得る為の適性先撚数
は、100〜500(T/m)、好ましくは150〜3
00(T/m)、適性仮撚数は20.0×103/D
1/2 〜45.0×103/D1/2(T/m)、好ましくは
35.0×103 /D1/2 〜40.0×103 /D1/2
(T/m)、及び適性仮撚温度は150℃〜210℃、
好ましくは180℃〜210℃である。
【0013】かかる適性条件で先撚仮撚して得られるア
クリル複合仮撚糸は、芯糸に対して鞘糸が捲回している
部分と遊離している部分とが糸の長手方向に沿って交互
に存在し、かつ糸条の長手方向に連続した屈曲部を有す
る特殊複合仮撚糸となる。また、構成する2本以上のア
クリル長繊維糸条の各々のポリマー組成を異なるものと
することにより異色効果をも得ることが可能である。
【0014】
【実施例】以下実施例により本発明を更に具体的に説明
する。 (実施例1)三菱重工業(株)製LS−6型仮撚機を用
い、表1の加工条件で実施した。供給糸は繊度300デ
ニール、フィラメント数300本、伸度16%のアクリ
ル長繊維と繊度300デニール、フィラメント数60
本、伸度30%のアクリル長繊維を150T/m(S)
の撚数にて合撚したものを用い、No.1〜11に於て
加工した複合仮撚糸の集束性、及びその複合仮撚糸を8
G丸編み機で天竺組織で編成しカチオン染料で染色した
布帛の嵩高性及び凹凸感を評価した。その結果も表1に
示した。
【0015】(実施例2)実施例1と同じ仮撚機を用
い、表2の加工条件で実施した。供給糸は繊度300デ
ニール、フィラメント数300本、伸度16%のアクリ
ル長繊維と繊度300デニール、フィラメント数60
本、伸度30%のアクリル長繊維を300T/m(S)
の撚数にて合撚したものを用い、No.1〜11に於て
加工した複合仮撚糸の集束性、及びその複合仮撚糸を8
G丸編み機で天竺組織で編成しカチオン染料で染色した
布帛の嵩高性及び凹凸感を評価した。その結果も表1に
示した。
【0016】(実施例3)実施例1と同じ仮撚機を用
い、表3の加工条件で実施した。供給糸は繊度300デ
ニール、フィラメント数300本、伸度16%のアクリ
ル長繊維と繊度300デニール、フィラメント数60
本、伸度30%のアクリル長繊維を450T/m(S)
の撚数にて合撚したものを用い、No.1〜12に於て
加工した複合仮撚糸の集束性、及びその複合仮撚糸を8
G丸編み機で天竺組織で編成しカチオン染料で染色した
布帛の嵩高性及び凹凸感を評価した。その結果も表1に
示した。
【0017】(比較例)実施例1と同じ仮撚機を用い、
表4の加工条件で実施した。供給糸は繊度150デニー
ル、フィラメント数160本、伸度17%のアクリル長
繊維と繊度150デニール、フィラメント数60本、伸
度16%のアクリル長繊維を150T/m(S)の撚数
にて合撚したものを用い、No.1〜12に於て加工し
た複合仮撚糸の集束性、及びその複合仮撚糸を16G丸
編み機で天竺組織で編成しカチオン染料で染色した布帛
の嵩高性及び凹凸感を評価した。その結果も表1に示し
た。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】
【発明の効果】本発明のアクリル複合仮撚糸は、壁撚状
外観を有し、従来の先撚仮撚糸にない表面変化に富み、
且つ嵩高でソフトな風合いを有するものであり、又、構
成する糸条のポリマーを異なるものとすることにより異
色効果をも得られ、産業上の利用価値は非常に高いもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に使用する装置の一例を示す概略
図である。
【図2】本発明のアクリル複合仮撚糸の一例を示す部分
側面図である。
【符号の説明】 1 フィードローラー 2 第1ヒーター 3 仮撚具 4 デリベリーローラー 5 第2ヒーター 6 第2デリベリーローラー 7 ワインダー A 供給合撚糸 X 捲回部分 Y 遊離部分 a 芯糸 b 鞘糸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯糸に対して鞘糸が捲回している部分と
    遊離している部分とが糸の長手方向に沿って交互に形成
    された芯鞘構造を有し、且つ糸の長手方向に沿って連続
    した屈曲部を有していることを特徴とするアクリル複合
    仮撚糸。
  2. 【請求項2】 伸度が10%以上異なる2本以上のアク
    リル長繊維糸条に100〜500(T/m)の先撚を施
    して仮撚加工する際、先撚の撚方向と異なる撚方向で、
    且つ仮撚数を20.0×103/D1/2 〜45.0×1
    3/D1/2 (T/m)[Dは供給糸の全デニール]、
    仮撚加工温度を150〜210℃の範囲に設定して仮撚
    加工することを特徴とするアクリル複合仮撚糸の製造方
    法。
JP2290395A 1995-02-10 1995-02-10 アクリル複合仮撚糸及びその製造方法 Pending JPH08218240A (ja)

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Effective date: 20031224