JPH06287828A - ソフトでバルキーな風合いを有する多層複合糸 - Google Patents
ソフトでバルキーな風合いを有する多層複合糸Info
- Publication number
- JPH06287828A JPH06287828A JP7394193A JP7394193A JPH06287828A JP H06287828 A JPH06287828 A JP H06287828A JP 7394193 A JP7394193 A JP 7394193A JP 7394193 A JP7394193 A JP 7394193A JP H06287828 A JPH06287828 A JP H06287828A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- core
- fiber bundle
- sheath
- short fibers
- yarn
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Abstract
ーな風合いに優れ、毛羽が少なく均斉な多層複合糸を提
供する。 【構成】 芯に熱水収縮率10%以上のフィラメントを
含む繊維束Aとステープルのみの繊維束Bとが撚係数
1.5〜3.0の甘撚をかけられてなる多層複合糸。
Description
束と短繊維のみからなる繊維束とからなる衣料用の多層
複合糸に関し、さらに詳しくはフィラメントが短繊維で
安定して被覆され、且つソフトでバルキーな風合いを有
する多層複合糸に関する。
して、芯部のフィラメントを鞘部の短繊維いわゆるステ
ープルで被覆したコアヤーンがある。このコアヤーン
は、鞘部の短繊維の被覆が不十分であり、芯部のフィラ
メントと鞘部の短繊維との物性差によるイラツキが目立
ち、かえって商品価値が低下する欠点を有し、更に、耐
摩耗性に関してもフィラメントと短繊維との絡合が悪
く、フィラメントと短繊維とが分離するいわゆるシース
抜けしやすい欠点を有し、ソフトな風合いを有するもの
でない。
と1本の長繊維糸条を用い、1本の長繊維糸条をドラフ
ト後の粗糸すなわち短繊維群で交撚糸状に被覆し、さら
に他の短繊維群で交撚被覆する被覆糸も提案されている
(特開昭58−104236号公報)。該被覆糸は耐久
性については改善されてはいるものの、長繊維糸条が2
本の短繊維群から受けるテンション・バランスにより、
交撚点が常に変動して均斉な糸条が得がたく、更に交撚
糸条に被覆した糸構造のため、被覆性が不充分であり、
且つ交撚点が変動することからも、安定した被覆性が得
られない致命的な欠点がある。このように、長繊維糸条
が安定して被覆され且つソフトな風合を有するという性
能は、これまでの複合糸では得られていなかった。
技術の欠点を解消し、芯部繊維を安定して被覆するとと
もに、更にソフトでバルキーな風合いに優れ、毛羽が少
なく均斉な多層複合糸を提供することを課題とするもの
である。
決するために、次の手段をとるものである。すなわち、
本発明は、フィラメントが芯に短繊維が鞘に配置された
芯鞘構造の繊維束Aと、短繊維のみからなる繊維束Bと
が、相互に捲き付くように実撚がかけられてなる複合糸
であって、該繊維束Aの芯部を構成するフィラメントと
して熱水収縮率10%以上のフィラメントが用いられ、
前記実撚の撚係数が1.5〜3.0であることを特徴と
するソフトでバルキーな風合いを有する多層複合糸であ
る。
は、あくまでも説明のためのものであって、本発明はこ
れによって限定されるものでない。図1において、繊維
束Aは芯にフィラメントFが群として存在し、そのまわ
りに短繊維SA が存在しており、他方、繊維束Bは短繊
維SB で構成される。フィラメントFは、熱水収縮率が
10%以上であることが必要である。これは、バルキー
な風合いを出すためであり、10%未満であるとかかる
効果を出すことができない。フィラメントとしては、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリアクリルなどの合成繊維
のほか、プロミックスなどの半合成繊維など一般に衣料
用に供されるフィラメントが用いられる。他方、短繊維
SA 、SB としては通常の紡績工程に供されるものであ
れば特に限定されるものではないが、レーヨン、ポリノ
ジック、綿、ポリエステル綿混などを適宜組合せて用い
ることが好ましい。短繊維SA と短繊維SB とは、同じ
ものである方が好ましいが異なっていてもさしつかえな
い。例えば、短繊維SA 、SB として混綿したもの(例
…ポリノジックと綿との混綿)、また、短繊維SA 又は
SB として、一方に綿を使い、他方にポリノジックを使
うことも挙げられる。なお、フィラメントは、繊維束A
に対して2重量%〜80重量%、さらには30〜70重
量%存在することが好ましい。
Bは0.4〜2.3であることが好ましい。0.4未満
であると短繊維で安定してフィラメントを被覆すること
が困難となり、2.3をこえると著しく操業性が低下し
好ましくない。
向にかけられる実撚の撚係数Kは1.5〜3.0が必要
である。撚係数が1.5未満の場合に、強力低下につな
がり好ましくなく、他方、3.0をこえると、ソフトな
風合いが得られなくなり、さらに撚による拘束力のため
フィラメントの特徴を十分に引き出すことができなくな
り、バルキーな風合いが得られないので好ましくない。
なお、撚係数は1.8〜2.8が好ましい。ここで、撚
係数Kは、T=K・Ne1/2 であらわされる。Tは撚数
(t/インチ)、Neは英式綿番手である。
をとることにより、1mm以上の毛羽数が500以下で
均斉度(u%)も優れたものとなる。
おいて、リング精紡機のバックローラー1に2本の粗糸
a、bを同時に供給し、この際、粗糸aの中心から粗糸
bの中心までの間隔をDとするとき3mm≦D≦12m
mの範囲のDを採用する。間隔Dが3mm未満になると
撚係数を甘くすることができず、さらに毛羽が多く糸均
斉度も低下する。また、Dが12mmをこえると操業性
が著しく低下して好ましくない。ついで2本の粗糸a、
bは、所定のドラフトを受けてフロントローラ2に供給
されるわけであるが、この際マルチフィラメント糸Mが
ガイド4、5をへて張力をかけつつドラフトされている
粗糸aの真中に供給する。フロントローラ2をへた繊維
束A、Bは、撚係数K(1.5≦K≦3.0)の実撚を
かけられてスネールワイヤ7をへてボビン8に巻き取ら
れる。3はセカンドローラである。
なるマルチフィラメント糸(37d/24f、熱水(1
00℃)収縮率50%)を、粗糸a(90ゲレン/15
yds)、粗糸b(90ゲレン/15yds)としてポ
リノジック繊維(1.0d×38mm)のステープルを
用い、図2に示す方法により多層複合糸30's(英式綿
番手)を製造した。
mmとなるように調整し、フロントローラ2以前でドラ
フトされる粗糸aのフリース中央にマルチフィラメント
糸を重ね合わせ、撚係数を1.2、2.0、2.4、
2.8、3.6と変化させて実撚をかけてボビンに巻き
取った。得られた多層複合糸は、芯にフィラメントFが
群として存在し、鞘が短繊維SA からなる芯鞘構造の繊
維束Aと、短繊維SB のみからなる繊維束Bとからな
り、糸均斉度に優れた毛羽の少ないものであった。
て天竺に編立てを行い、次いで短繊維サイドの染色仕上
をしたところ編地の表面タッチはポリノジック繊維のさ
わやかな触感を呈し、フィラメント群が安定して被覆さ
れた均斉度に優れた外観を有した布帛が得られた。更に
得られた布帛は非常にソフトで且つバルキーな風合いを
有していた(実施例1〜3)。これに対して比較例1は
実撚が甘すぎて強力が低下して糸切多発し、紡出でき
ず、他方、比較例2は、実撚が多すぎてソフトな風合が
得られなかった。
熱水収縮率9%)を芯に、ポリノジック繊維(1.0d
×38mm)を鞘にしたコアヤーン30'Sを製造した
(撚数19.7T/in)。ついで実施例と同様の編地
を作り染色加工した布帛を評価した。
特性、布特性を表1に示す。この糸は、被覆性が悪く、
ソフト、バルキー性にも欠けるものであった。
ピット、均斉度(u%)はイブネステスターUT−III
型、毛羽数(1mm以上)はFインデックステスター、
編地の耐摩耗性はピリングテスターで5時間摩耗した結
果をピリング等級で示したものである(5級が耐摩耗性
が優であることを示す。)。また、風合い(ソフト、バ
ルキー性)、編地の均斉度、被覆性は官能評価によるも
のであり、非常に良好:◎、良好:○、普通:△、悪
い:×の4段階で7人の評価を行ない、最も多く評価さ
れた段階値で示した。
糸条が均斉で毛羽の少ない性能を有し、布帛にした後で
もステープルタッチでソフト、バルキーな風合いに優れ
るものである。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 フィラメントが芯に短繊維が鞘に配置さ
れた芯鞘構造の繊維束Aと、短繊維のみからなる繊維束
Bとが、相互に捲き付くように実撚がかけられてなる複
合糸であって、該繊維束Aの芯部を構成するフィラメン
トとして熱水収縮率10%以上のフィラメントが用いら
れ、前記実撚の撚係数が1.5〜3.0であることを特
徴とするソフトでバルキーな風合いを有する多層複合
糸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07394193A JP3389953B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | ソフトでバルキーな風合いを有する多層複合糸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07394193A JP3389953B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | ソフトでバルキーな風合いを有する多層複合糸 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06287828A true JPH06287828A (ja) | 1994-10-11 |
JP3389953B2 JP3389953B2 (ja) | 2003-03-24 |
Family
ID=13532646
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07394193A Expired - Lifetime JP3389953B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | ソフトでバルキーな風合いを有する多層複合糸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3389953B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0843751A1 (en) * | 1995-08-09 | 1998-05-27 | Prospin Industries, Inc. | Method and apparatus for automatically removing an impurity from spun filament yarn and staple fibers |
CN109322024A (zh) * | 2018-12-11 | 2019-02-12 | 江苏新芳科技集团股份有限公司 | 花捻细纱机 |
-
1993
- 1993-03-31 JP JP07394193A patent/JP3389953B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0843751A1 (en) * | 1995-08-09 | 1998-05-27 | Prospin Industries, Inc. | Method and apparatus for automatically removing an impurity from spun filament yarn and staple fibers |
EP0843751A4 (en) * | 1995-08-09 | 1999-01-20 | Prospin Ind Inc | METHOD AND APPARATUS FOR AUTOMATICALLY REMOVING IMPERFECTIONS FROM CONTINUOUS FILAMENTS AND SPIN CUT FIBERS |
CN109322024A (zh) * | 2018-12-11 | 2019-02-12 | 江苏新芳科技集团股份有限公司 | 花捻细纱机 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3389953B2 (ja) | 2003-03-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3431088B2 (ja) | 張り、腰、弾発性に優れた複合糸 | |
JPH06257027A (ja) | 複合糸及びその製造法 | |
JPH03206140A (ja) | 空気仮撚法によるポリエステル/羊毛/導電性繊維混紡糸 | |
JP3102515B2 (ja) | 多層複合糸 | |
JP2003306843A (ja) | 二層構造紡績糸及びその製造方法並びにその紡績糸が用いられた布帛 | |
JPH1161581A (ja) | 芯鞘型複合紡績糸および布帛 | |
JPH06287828A (ja) | ソフトでバルキーな風合いを有する多層複合糸 | |
JPH01213430A (ja) | 空気仮撚法による麻/ポリエステル混紡糸 | |
JP3289800B2 (ja) | 防シワ性に優れた麻複合糸及び布帛 | |
JP3634052B2 (ja) | 複合糸及びその製造方法 | |
JP2550132B2 (ja) | 空気仮撚法による麻/レーヨン/ポリエステル混紡糸 | |
JP3606431B2 (ja) | 複合糸及びそれを用いた織編物 | |
JPH01213428A (ja) | 空気仮撚法による麻/レーヨン混紡糸 | |
JP3307731B2 (ja) | 複合紡績糸およびその製造方法 | |
JP3114550B2 (ja) | 芯鞘型複合紡績糸およびその製造方法 | |
JPH0770857A (ja) | 抗菌性を有するコアヤーン | |
JPH06313234A (ja) | コアヤーン | |
JPH09209224A (ja) | 嵩高紡績糸を用いた織物 | |
JP2001262440A (ja) | 紡績糸及びそれを用いた織編物 | |
JPH06330429A (ja) | ソフトな風合いを有する紡績糸とその製造方法 | |
JPH01213425A (ja) | 空気仮撚法によるレーヨン/ポリエステル混紡糸 | |
JPH0694608B2 (ja) | 複合紡績糸およびその製造方法 | |
JPH0523243A (ja) | カツトパイルカーペツト | |
JPH0657566A (ja) | 特殊交撚複合紡績糸 | |
JPH01246435A (ja) | 複合紡績糸 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080117 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090117 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090117 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100117 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 7 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100117 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110117 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110117 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120117 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120117 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 10 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130117 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130117 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140117 Year of fee payment: 11 |