JPH0694608B2 - 複合紡績糸およびその製造方法 - Google Patents
複合紡績糸およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH0694608B2 JPH0694608B2 JP58204738A JP20473883A JPH0694608B2 JP H0694608 B2 JPH0694608 B2 JP H0694608B2 JP 58204738 A JP58204738 A JP 58204738A JP 20473883 A JP20473883 A JP 20473883A JP H0694608 B2 JPH0694608 B2 JP H0694608B2
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- Japan
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- yarn
- filament
- spun yarn
- composite spun
- staple
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔本発明の技術分野〕 本発明はフイラメント糸条とステープルからなる複合紡
績糸に関する。さらに詳しくは該複合紡績糸の最内層に
フイラメント糸条，中層にステープルを配し，さらに該
中層の外周部にさらに別のフイラメント糸条を螺線状に
捲回せしめた３層構造の複合紡績糸に関する。
績糸に関する。さらに詳しくは該複合紡績糸の最内層に
フイラメント糸条，中層にステープルを配し，さらに該
中層の外周部にさらに別のフイラメント糸条を螺線状に
捲回せしめた３層構造の複合紡績糸に関する。
従来，紡績糸は天然繊維，合成繊維からなる短繊維を集
束し撚合したものであり，当然のことながら毛羽に加え
特有の太さムラを有しており，この点がフイラメント糸
条と特性が大きく異なる。一言で紡績糸の欠点を述べる
ことは困難であるが，毛羽に起因するピリングの発生，
工程通過性の悪さ，あるいは太さムラから来る強度的問
題等が挙げられる。さらに消費者ニースの多様化が著し
い昨今，製品の要求は従来紡績の限界を越えるものすら
ある。たとえば，表面はソフト性，内部は張り腰が付与
されており，しかも抗ピル性も兼備したものなどであ
る。この場合,2層構造的な糸構造が必要であるが、糸形
成時，ソフト成分の細繊度原綿は糸の中心部に，一方張
り腰成分は糸の外層部に配列しようとし，所望の糸が得
られないことになる。
束し撚合したものであり，当然のことながら毛羽に加え
特有の太さムラを有しており，この点がフイラメント糸
条と特性が大きく異なる。一言で紡績糸の欠点を述べる
ことは困難であるが，毛羽に起因するピリングの発生，
工程通過性の悪さ，あるいは太さムラから来る強度的問
題等が挙げられる。さらに消費者ニースの多様化が著し
い昨今，製品の要求は従来紡績の限界を越えるものすら
ある。たとえば，表面はソフト性，内部は張り腰が付与
されており，しかも抗ピル性も兼備したものなどであ
る。この場合,2層構造的な糸構造が必要であるが、糸形
成時，ソフト成分の細繊度原綿は糸の中心部に，一方張
り腰成分は糸の外層部に配列しようとし，所望の糸が得
られないことになる。
また，紡出番手についても操業性，糸品質の両面から構
成繊維本数の限界があることは周知の事実である。抗ピ
ル性については耐久性との関係で強度の大なる合繊を使
用するケースがほとんどあるが，この場合，編織を問わ
ず必ずといつてよいほど着用時にピリング（毛玉）を生
じ、外観品位を著しく低下せしめるものである。
成繊維本数の限界があることは周知の事実である。抗ピ
ル性については耐久性との関係で強度の大なる合繊を使
用するケースがほとんどあるが，この場合，編織を問わ
ず必ずといつてよいほど着用時にピリング（毛玉）を生
じ、外観品位を著しく低下せしめるものである。
次に，フイラメント糸条の欠点は毛羽を有さないためタ
ッチ，風合出しが困難であるし，外観変化に乏しいもの
となる。また従来公知例としてフイラメント糸の電気開
繊を用いる特公昭57−376号公報等も知られているが，
抗ピリング性においては未だ満足されていない。
ッチ，風合出しが困難であるし，外観変化に乏しいもの
となる。また従来公知例としてフイラメント糸の電気開
繊を用いる特公昭57−376号公報等も知られているが，
抗ピリング性においては未だ満足されていない。
本発明はかかる上記欠点を解決せんとするものであつ
て，目的とするところは紡績糸とフイラメント糸条の両
成分の良さを取り込んだ新しい複合紡績糸とおよびその
製造方法を提供せんとするものである。更には糸として
均斉性に富み，しかも紡績糸の味を維持しつつ抗ピル性
能，製織，ニツトなどの加工性に優れた複合紡績糸およ
び該糸条を安定かつ能率よく製造する方法を提供するも
のである。
て，目的とするところは紡績糸とフイラメント糸条の両
成分の良さを取り込んだ新しい複合紡績糸とおよびその
製造方法を提供せんとするものである。更には糸として
均斉性に富み，しかも紡績糸の味を維持しつつ抗ピル性
能，製織，ニツトなどの加工性に優れた複合紡績糸およ
び該糸条を安定かつ能率よく製造する方法を提供するも
のである。
本発明は次の構成を有する。
「（１）少なくとも２本のフイラメント糸条とステープ
ルを合体してなる複合紡績糸において，該複合紡績糸の
最内層に前記フイラメント糸条の１本が位置し，中層に
ステープルが該最内層のフィラメントよりも１〜30％オ
ーバーフィード状態に実撚状に捲回して配置され，さら
に該中層の外周部に前記フイラメント糸条の別の１本が
該中層のステープルよりも１〜50％オーバーフィード状
態に螺線条に捲回した構造であることを特徴とする複合
紡績糸。
ルを合体してなる複合紡績糸において，該複合紡績糸の
最内層に前記フイラメント糸条の１本が位置し，中層に
ステープルが該最内層のフィラメントよりも１〜30％オ
ーバーフィード状態に実撚状に捲回して配置され，さら
に該中層の外周部に前記フイラメント糸条の別の１本が
該中層のステープルよりも１〜50％オーバーフィード状
態に螺線条に捲回した構造であることを特徴とする複合
紡績糸。
（２）リング精紡機のフロントローラからのフリースの
送り出し速度V0,2本のフイラメント糸条の供給速度をそ
れぞれVF1，VF2とすると 0.7V0≦VF1≦0.99V0 1.01V0≦VF2≦1.5V0 の関係で、かつそれぞれ一定速度でフリースとフイラメ
ントとを供給し、前記フロントローラ後で合体，実撚せ
しめることを特徴とする複合紡績糸の製造方法。」 すなわち，本発明においては３成分の供給速度を変える
ことによつて内層から順にフイラメント糸条，ステープ
ル束，フイラメント糸条に配置せしめるものである。
送り出し速度V0,2本のフイラメント糸条の供給速度をそ
れぞれVF1，VF2とすると 0.7V0≦VF1≦0.99V0 1.01V0≦VF2≦1.5V0 の関係で、かつそれぞれ一定速度でフリースとフイラメ
ントとを供給し、前記フロントローラ後で合体，実撚せ
しめることを特徴とする複合紡績糸の製造方法。」 すなわち，本発明においては３成分の供給速度を変える
ことによつて内層から順にフイラメント糸条，ステープ
ル束，フイラメント糸条に配置せしめるものである。
本発明においてフイラメント糸条とは綿状体であれば良
く例えばモノフイラメント，マルチフイラメント，紡績
糸様フイラメント，紡績糸あるいは糸条形態としてスラ
ブ，ネツプ，ループ等を糸条の一部に含むものであつて
も良い。むろん，ケン縮加工の有無や撚の有無，交絡の
有無，さらには収縮の有無など何ら制約されるものでな
い。もちろん弾性糸を使用する場合もありうるし，特殊
な機能，例えば吸水，発水，防汚，制電，等のフイラメ
ント糸条であつても良いことはいうまでもない。またフ
イラメントの一部あるいは全部が溶出する性質を有する
ものであつても良い。さらには未延伸，半延伸糸を使用
することも可能である。一方，ステープルとは天然繊
維，半合成，合成繊維からなるものすべて包含するもの
であつて，該ステープルの一部にネツプ，スラブ等変化
をもたらす別の成分が含まれていても良い。
く例えばモノフイラメント，マルチフイラメント，紡績
糸様フイラメント，紡績糸あるいは糸条形態としてスラ
ブ，ネツプ，ループ等を糸条の一部に含むものであつて
も良い。むろん，ケン縮加工の有無や撚の有無，交絡の
有無，さらには収縮の有無など何ら制約されるものでな
い。もちろん弾性糸を使用する場合もありうるし，特殊
な機能，例えば吸水，発水，防汚，制電，等のフイラメ
ント糸条であつても良いことはいうまでもない。またフ
イラメントの一部あるいは全部が溶出する性質を有する
ものであつても良い。さらには未延伸，半延伸糸を使用
することも可能である。一方，ステープルとは天然繊
維，半合成，合成繊維からなるものすべて包含するもの
であつて，該ステープルの一部にネツプ，スラブ等変化
をもたらす別の成分が含まれていても良い。
次に本発明の複合紡績糸の前記２本のフイラメント糸条
（F1とF2とする。）とステープルの合体時の各速度関係
を詳述するならば、VF1≦V0≦VF2（ただし，VF1：フイ
ラメント糸条の速度，V0：ステープルの速度，VF2：フ
イラメント糸条の速度）の関係で、かつそれぞれ一定速
度であつて，VF1＝0.70〜0.99,V0，VF2＝1.01〜1.50V0
が重要である。ケン縮を有するフイラメント糸や延伸糸
を使用する場合，VF1＝0.90〜0.97V0，VF2＝1.02〜1.20
V0の範囲が好ましい。VF1が0.70V0以下になるとステー
プルが速度F1のフイラメント糸条に捲回する際ループ，
タルミが生じ安定性を欠く。また0.99V0以上になるとフ
イラメント糸条が杢調糸となり完全被覆糸（２層構造
糸）になり得ない。
（F1とF2とする。）とステープルの合体時の各速度関係
を詳述するならば、VF1≦V0≦VF2（ただし，VF1：フイ
ラメント糸条の速度，V0：ステープルの速度，VF2：フ
イラメント糸条の速度）の関係で、かつそれぞれ一定速
度であつて，VF1＝0.70〜0.99,V0，VF2＝1.01〜1.50V0
が重要である。ケン縮を有するフイラメント糸や延伸糸
を使用する場合，VF1＝0.90〜0.97V0，VF2＝1.02〜1.20
V0の範囲が好ましい。VF1が0.70V0以下になるとステー
プルが速度F1のフイラメント糸条に捲回する際ループ，
タルミが生じ安定性を欠く。また0.99V0以上になるとフ
イラメント糸条が杢調糸となり完全被覆糸（２層構造
糸）になり得ない。
一方，速度VF2は1.5V0以上,1.01V0以下は前記同様の理
由で好ましくない。さらに本発明にあつては弾性糸等の
伸長（ストレツチ）性能を有する糸においてはあらかじ
め３〜４倍のストレツチを付与されておれば該ストレツ
チ倍率は考慮せず合体直前における綿速を基準とするも
のである。従つて本発明にあつては通常のネン糸機や,S
TY（Single Twisted Yarn）等への利用もなし得るもの
である。
由で好ましくない。さらに本発明にあつては弾性糸等の
伸長（ストレツチ）性能を有する糸においてはあらかじ
め３〜４倍のストレツチを付与されておれば該ストレツ
チ倍率は考慮せず合体直前における綿速を基準とするも
のである。従つて本発明にあつては通常のネン糸機や,S
TY（Single Twisted Yarn）等への利用もなし得るもの
である。
第１図は本発明を実施する場合の一実施態様を例示する
ものであつて，通常の粗糸１はガイド2,バツクローラ3,
エプロン４を経てフロントボトムシヤフト6,フロントト
ツプローラ５のニツプ点にフリース１′を供給する。一
方，第１のフイラメント７は張力調整装置8,ヤーンガイ
ド９を経てフイード装置10に送り込み，フロントトツプ
ローラ５をあらかじめ大径部5aと小径部5bのごとく段付
形状にせしめておいて，該小径部5bと該フロントボトム
シヤフト６との間隙から導糸し前記フリース１′の送り
出し速度より遅目に供給する。さらに第２のフイラメン
ト11はヤーンガイド12,張力調整装置，フイード装置14
に供給し，フロントトツプローラ５の前面より導糸する
ものであつて，該第２のフイラメント糸条11の供給速度
は前記フリース１′より早目にする。
ものであつて，通常の粗糸１はガイド2,バツクローラ3,
エプロン４を経てフロントボトムシヤフト6,フロントト
ツプローラ５のニツプ点にフリース１′を供給する。一
方，第１のフイラメント７は張力調整装置8,ヤーンガイ
ド９を経てフイード装置10に送り込み，フロントトツプ
ローラ５をあらかじめ大径部5aと小径部5bのごとく段付
形状にせしめておいて，該小径部5bと該フロントボトム
シヤフト６との間隙から導糸し前記フリース１′の送り
出し速度より遅目に供給する。さらに第２のフイラメン
ト11はヤーンガイド12,張力調整装置，フイード装置14
に供給し，フロントトツプローラ５の前面より導糸する
ものであつて，該第２のフイラメント糸条11の供給速度
は前記フリース１′より早目にする。
次に実ヨリにて合体撚合し，本発明の複合紡績糸15を得
る。図において，スネールガイド16,トラベラ17および
巻取りボビン18をそれぞれ示す。第２図はフロントトツ
プローラ５の切欠き部5bとニツプする第２のフロントト
ツプローラ５′を設けたものであつて，第１のフイラメ
ント糸条７を該ニツプ点から送り出す方式を示した。第
３図は本発明で得る複合紡績糸15を示すものであつて，
芯部に第１のフイラメント糸条７が配置し，次にステー
プル束１が配置し，該ステープル束の外周部に第２のフ
イラメント糸条11が螺線状に捲回した状態を示す。該フ
イラメント糸条11は毛羽を伏せ込む効果があり工程通過
性または無ノリ製織化が可能となる。さらに糸外観が美
しくなるばかりでなく，布帛にした場合抗ピル性能にき
わめて優れた効果を奏する。以下実施例についてさらに
詳しく述べる。
る。図において，スネールガイド16,トラベラ17および
巻取りボビン18をそれぞれ示す。第２図はフロントトツ
プローラ５の切欠き部5bとニツプする第２のフロントト
ツプローラ５′を設けたものであつて，第１のフイラメ
ント糸条７を該ニツプ点から送り出す方式を示した。第
３図は本発明で得る複合紡績糸15を示すものであつて，
芯部に第１のフイラメント糸条７が配置し，次にステー
プル束１が配置し，該ステープル束の外周部に第２のフ
イラメント糸条11が螺線状に捲回した状態を示す。該フ
イラメント糸条11は毛羽を伏せ込む効果があり工程通過
性または無ノリ製織化が可能となる。さらに糸外観が美
しくなるばかりでなく，布帛にした場合抗ピル性能にき
わめて優れた効果を奏する。以下実施例についてさらに
詳しく述べる。
実施例１ 第１フイラメント（F1）：ポリエチレンテレフタレート
からなる50D−24Filの仮ヨリ加工糸，第２フイラメント
（F2）：ポリエチレンテレフタレートからなる20D−8Fi
lの生糸，ステープル成分（０）：ポリエチレンテレフ
タレートからなる3d×89Vを使用し，VF1＝0.94V0，VF2
＝1.06V0の速度関係で供給合体し撚合した。紡出番手は
Nm＝1/48（Nm:メートル番手），ヨリ係数はＫ＝100とし
た。得られた糸を双糸加工として下ヨリ数の85％戻し）
し織物に供した。組織は ツイルとした。得られた織物の抗ピル性はICI法10hrで
４〜５級であつた。また風合も良好であつた。
からなる50D−24Filの仮ヨリ加工糸，第２フイラメント
（F2）：ポリエチレンテレフタレートからなる20D−8Fi
lの生糸，ステープル成分（０）：ポリエチレンテレフ
タレートからなる3d×89Vを使用し，VF1＝0.94V0，VF2
＝1.06V0の速度関係で供給合体し撚合した。紡出番手は
Nm＝1/48（Nm:メートル番手），ヨリ係数はＫ＝100とし
た。得られた糸を双糸加工として下ヨリ数の85％戻し）
し織物に供した。組織は ツイルとした。得られた織物の抗ピル性はICI法10hrで
４〜５級であつた。また風合も良好であつた。
比較実施例１ 実施例１のポリエチレンテレフタレートからなる3d×89
V,100％使いで同一糸設計で試作し同一の織物に供した
ところ抗ピル性において２級ときわめて悪く実用性に耐
えないものとなつた。
V,100％使いで同一糸設計で試作し同一の織物に供した
ところ抗ピル性において２級ときわめて悪く実用性に耐
えないものとなつた。
実施例１ 第１フイラメント（F1）：ポリエチレンテレフタレート
からなる30D−12Filの生糸，第２フイラメント（F2）：
ポリエチレンテレフタレートからなる20D−8Fil,ステー
プル成分（０）：綿（米綿SJV）を用い，VF1＝0.95V0，
VF2＝1.05V0の速度関係で供給合体し，撚合した。紡出
番手はNec＝36s/−（Nec:米国式綿番手）ヨリ係数はＫ
＝3.0とした。本実施例で得られた糸を28Gの天竺に供し
たところ，表面品位良好にして寸法安定性に優れたもの
を得た。また抗ピル性能についてもICI法5hrで５級とき
わめて優れたハリ，腰をも有する布帛となり，シヤツ地
用として最適のものとなつた。
からなる30D−12Filの生糸，第２フイラメント（F2）：
ポリエチレンテレフタレートからなる20D−8Fil,ステー
プル成分（０）：綿（米綿SJV）を用い，VF1＝0.95V0，
VF2＝1.05V0の速度関係で供給合体し，撚合した。紡出
番手はNec＝36s/−（Nec:米国式綿番手）ヨリ係数はＫ
＝3.0とした。本実施例で得られた糸を28Gの天竺に供し
たところ，表面品位良好にして寸法安定性に優れたもの
を得た。また抗ピル性能についてもICI法5hrで５級とき
わめて優れたハリ，腰をも有する布帛となり，シヤツ地
用として最適のものとなつた。
実施例３ 第１フイラメント（F1）：水溶性ビニロン糸56D−10Fil
タイプSL（株式会社ニチビ製）第２フイラメント
（F2）：ポリエチレンテレフタレートを主鎖とする常圧
カチオン可染型コポリマからなる50D−18Filの仮ヨリ
糸，ステープル成分（０）：ウール（＃64×リノ）を用
い，VF1＝0.94V0，VF2＝1.08V0の速度関係で供給合体し
撚合した。紡出番手はNm＝1/30,ヨリ係数Ｋ＝110とし
た。得られた糸を双糸加工（下ヨリ数の90％戻し）した
後 ツイルでの織物とし，リラツクス時前記水溶性ビニロン
を溶出加工した後，染色仕上加工した。仕上方法はミル
ド調のものとした。得られた製品はきわめてボリユーム
感があり，しかも伸縮性に富んだ秋冬用衣料となつた。
しかも抗ピル性能もICI法で５級と実用上全く問題ない
レベルにあることを確認した。また本実施例で得た双糸
を２本引揃えの状態で7Gのヨコ編機に供した（組織は１
×１リブ）。この製品をリラツクス時に前記水溶性ビニ
ロンを溶出せしめ，染色した後縫製し，ホフマンプレス
に仕掛けたところプレス性に優れた優美な製品を得た。
このプレスの耐久性，また抗ピル性，保温性につき着用
（10hr/1日,2カ月間）によりウール100％の製品と対比
したところ，プレスの耐久性においてきわめて優れた効
果があつた。また軽くて暖かいという理想衣料であると
ともにピリングの発生も見られなかつた。
タイプSL（株式会社ニチビ製）第２フイラメント
（F2）：ポリエチレンテレフタレートを主鎖とする常圧
カチオン可染型コポリマからなる50D−18Filの仮ヨリ
糸，ステープル成分（０）：ウール（＃64×リノ）を用
い，VF1＝0.94V0，VF2＝1.08V0の速度関係で供給合体し
撚合した。紡出番手はNm＝1/30,ヨリ係数Ｋ＝110とし
た。得られた糸を双糸加工（下ヨリ数の90％戻し）した
後 ツイルでの織物とし，リラツクス時前記水溶性ビニロン
を溶出加工した後，染色仕上加工した。仕上方法はミル
ド調のものとした。得られた製品はきわめてボリユーム
感があり，しかも伸縮性に富んだ秋冬用衣料となつた。
しかも抗ピル性能もICI法で５級と実用上全く問題ない
レベルにあることを確認した。また本実施例で得た双糸
を２本引揃えの状態で7Gのヨコ編機に供した（組織は１
×１リブ）。この製品をリラツクス時に前記水溶性ビニ
ロンを溶出せしめ，染色した後縫製し，ホフマンプレス
に仕掛けたところプレス性に優れた優美な製品を得た。
このプレスの耐久性，また抗ピル性，保温性につき着用
（10hr/1日,2カ月間）によりウール100％の製品と対比
したところ，プレスの耐久性においてきわめて優れた効
果があつた。また軽くて暖かいという理想衣料であると
ともにピリングの発生も見られなかつた。
以上，実施例の一端を記したが，さらに単糸での無ノリ
製織での製品化も可能であることを確認している。本発
明に用いるフイラメント成分として軸方向にヨリ，部分
融着，毛羽，交絡せしめた糸の適用はもちろんのこと，
素材の組成等何ら制約を受けるものでない。また，特殊
な例として，紡績糸や金属線状物，あるいはスリツトヤ
ーンなどの包含するものである。一方，ステープル成分
としては一般の紡績原料はもちろんのこと表面効果，色
効果を狙つたスラブ，ネツプあるいは獣毛もしくはそれ
に類する人口の獣毛等をその一部に使用したものであつ
ても良い。本発明をベースにステープルもしくはフイラ
メント糸条を間歇的に速度を変更することにより太さム
ラ，ループ等を突出させたものも含むことはいうまでも
ない。さらには，本発明で得た糸を仮ヨリ等のケン縮加
工や，起毛加工等目的に応じて適宜加工されることもあ
り得ることはいうまでもない。
製織での製品化も可能であることを確認している。本発
明に用いるフイラメント成分として軸方向にヨリ，部分
融着，毛羽，交絡せしめた糸の適用はもちろんのこと，
素材の組成等何ら制約を受けるものでない。また，特殊
な例として，紡績糸や金属線状物，あるいはスリツトヤ
ーンなどの包含するものである。一方，ステープル成分
としては一般の紡績原料はもちろんのこと表面効果，色
効果を狙つたスラブ，ネツプあるいは獣毛もしくはそれ
に類する人口の獣毛等をその一部に使用したものであつ
ても良い。本発明をベースにステープルもしくはフイラ
メント糸条を間歇的に速度を変更することにより太さム
ラ，ループ等を突出させたものも含むことはいうまでも
ない。さらには，本発明で得た糸を仮ヨリ等のケン縮加
工や，起毛加工等目的に応じて適宜加工されることもあ
り得ることはいうまでもない。
第１図は本発明方法の全体プロセスの一例を示す。第２
図は第１図の要部を示す。第３図は本発明の複合紡績糸
のモデルを示す。 1:粗糸,1′：フリース 5:フロントトツプローラ 5a:フロントトツプローラの大径部 5b:フロントトツプローラの小径部 ５′：第２のフロントトップローラ 6:フロントボトムシヤフト 7:第１のフイラメント糸 8:張力調整装置,10:フイード装置 11:第２のフイラメント糸 13:張力調整装置,14:フイード装置 15:複合紡績糸
図は第１図の要部を示す。第３図は本発明の複合紡績糸
のモデルを示す。 1:粗糸,1′：フリース 5:フロントトツプローラ 5a:フロントトツプローラの大径部 5b:フロントトツプローラの小径部 ５′：第２のフロントトップローラ 6:フロントボトムシヤフト 7:第１のフイラメント糸 8:張力調整装置,10:フイード装置 11:第２のフイラメント糸 13:張力調整装置,14:フイード装置 15:複合紡績糸
Claims (2)
- 【請求項１】少なくとも２本のフィラメント糸条とステ
ープルを合体してなる複合紡績糸において、該複合紡績
糸の最内層に前記フィラメント糸条の１本が位置し、中
層にステープルが該最内層のフィラメントよりも１〜30
％オーバーフィード状態に実撚状に捲回して配置され、
さらに該中層の外周部に前記フィラメント糸条の別の１
本が該中層のステープルよりも１〜50％オーバーフィー
ド状態に螺線状に捲回した構造であることを特徴とする
複合紡績糸。 - 【請求項２】リング精紡機のフロントローラからのフリ
ースの送り出し速度V0、２本のフィラメント糸条の供給
速度をそれぞれVF1、VF2とすると 0.7V0≦VF1≦0.99V0 1.01V0≦VF2≦1.5V0 の関係で、かつそれぞれ一定速度でフリースとフィラメ
ントとを供給し、前記フロントローラ後で合体、実撚せ
しめることを特徴とする複合紡績糸の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58204738A JPH0694608B2 (ja) | 1983-11-02 | 1983-11-02 | 複合紡績糸およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58204738A JPH0694608B2 (ja) | 1983-11-02 | 1983-11-02 | 複合紡績糸およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6099032A JPS6099032A (ja) | 1985-06-01 |
| JPH0694608B2 true JPH0694608B2 (ja) | 1994-11-24 |
Family
ID=16495493
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58204738A Expired - Lifetime JPH0694608B2 (ja) | 1983-11-02 | 1983-11-02 | 複合紡績糸およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0694608B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60185672U (ja) * | 1984-05-21 | 1985-12-09 | 東レ株式会社 | パイル布帛用パイル糸 |
| JPS63126933A (ja) * | 1986-11-11 | 1988-05-30 | 三菱レイヨン株式会社 | 起毛紡績糸及びその製法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB1461783A (en) * | 1973-03-16 | 1977-01-19 | Iws Nominee Co Ltd | Yarn production |
| JPS5855254B2 (ja) * | 1976-08-02 | 1983-12-08 | 三菱レイヨン株式会社 | 意匠糸 |
| JPS5361731A (en) * | 1976-10-12 | 1978-06-02 | Murata Machinery Ltd | Method of producing coated composite yarn |
-
1983
- 1983-11-02 JP JP58204738A patent/JPH0694608B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6099032A (ja) | 1985-06-01 |
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