JPH08216855A - アンチスキッド装置 - Google Patents

アンチスキッド装置

Info

Publication number
JPH08216855A
JPH08216855A JP2497195A JP2497195A JPH08216855A JP H08216855 A JPH08216855 A JP H08216855A JP 2497195 A JP2497195 A JP 2497195A JP 2497195 A JP2497195 A JP 2497195A JP H08216855 A JPH08216855 A JP H08216855A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake fluid
wheel cylinder
pressure
reservoir
throttle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2497195A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3319902B2 (ja
Inventor
Shinji Katayose
真二 片寄
Hideyuki Shibuya
秀幸 渋谷
Hideaki Inoue
秀明 井上
Hirotsugu Yamaguchi
博嗣 山口
Shinji Matsumoto
真次 松本
Michiki Araki
道樹 荒木
Iwane Inokuchi
岩根 井之口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Unisia Jecs Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, Unisia Jecs Corp filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP02497195A priority Critical patent/JP3319902B2/ja
Publication of JPH08216855A publication Critical patent/JPH08216855A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3319902B2 publication Critical patent/JP3319902B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マスタシリンダとホイールシリンダとの間の
液圧差が大きい場合でも廉価な構成で良好なブレーキ制
御を行うアンチスキッド装置を提供する。 【構成】 路面摩擦係数が低い場合、リザーバ4のピス
トン4aが降下してマスタシリンダ1とホイールシリン
ダ2との連通が遮断され、絞り7のみが連通している状
態において絞りの両端間の液圧差が10MPa以上にな
ると、マスタシリンダ1とホイールシリンダ2との間の
連通が完全に遮断され、絞り7を介したリザーバ5への
ブレーキ液の流れ込みがなくなる。ポンプ8によりリザ
ーバ4のブレーキ液が全て汲み出されると、ピストン4
aが上昇し、マスタシリンダ1とホイールシリンダ2と
の間が連通され、急増圧が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、急制動時や雪路等の滑
りやすい路面での制動時にブレーキ液圧を制御して車輪
のロックを防止するアンチスキッド装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ブレーキ液圧を制御して車輪のロックを
防止するアンチスキッド装置として、廉価な構成のもの
が近年提案されている。図8は、最も一般的な環流型3
チャンネルアンチスキッド装置のシステム図である。こ
のアンチスキッド装置は、マスタシリンダ1によって発
生するブレーキ液圧を、ドラムにブレーキシューを押し
つける力に変換するホイールシリンダ2の液圧を減圧さ
せるための増圧電磁弁を省略したものである。
【0003】ブレーキペダル3の踏み込み量に応じたブ
レーキ液圧を発生させるマスタシリンダ1とホイールシ
リンダ2との間に設けられたこのアンチスキッド装置
は、ホイールシリンダ2から戻るブレーキ液を一時的に
蓄えられるリザーバ4と、ブレーキ液をリザーバ4に導
く常閉の減圧電磁弁5と、リザーバ4に蓄えられるブレ
ーキ液の量が所定の値に到達するとマスタシリンダ1と
ホイールシリンダ2との間のブレーキ液の連通を遮断す
るチェック弁6と、このチェック弁6によってブレーキ
液の連通が遮断されているときにもマスタシリンダ1と
ホイールシリンダ2との間のブレーキ液の連通が行われ
る絞り7と、リザーバ4に溜まったブレーキ液をマスタ
シリンダ1に汲み上げるポンプ8と、このポンプ8を駆
動するモータ9とを具える。
【0004】チェック弁6は、弁体となる球6aと、球
6aを閉弁方向に向けて付勢するバネ6bと、閉弁時に
球6aが着座する弁座6cと、一端を球6aに当接する
とともに他端を後述するピストン4aに当接し、外周に
シール6dが設けられたロッド6eとを具える。また、
リザーバ4は、片面にロッド6eの他端が当接し、外周
にシール4bが設けられたピストン4aと、戻しバネ4
cとを具える。
【0005】図8に示すように、球6aは常態ではロッ
ド6eにより弁座6cと離間された状態(開弁状態)と
なり、マスタシリンダ1側の液路にポート6fが、ホイ
ールシリンダ2側の液路にポート6gがそれぞれ接続さ
れ、これらのポート6f及び6gはこの状態では連通し
ている。
【0006】このアンチスキッド装置では、減圧電磁弁
5が作動するとブレーキ液がリザーバ4に流れ込み、こ
れによりピストン4aが降下し、その結果球6aが弁座
6cに着座してチェック弁6を介したマスタシリンダ1
とホイールシリンダ2との間の連通が遮断されるが、こ
の際にもマスタシリンダ1とホイールシリンダ2との間
の連通が絞り7を介して行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
に増圧電磁弁を省略した従来のアンチスキッド装置で
は、減圧電磁弁5を開放している間にもブレーキ液が絞
り7を経てホイールシリンダ2及びリザーバ4に流れ込
むために、絞り7の両端間の液圧差すなわちマスタシリ
ンダ1とホイールシリンダ2との間の液圧差が大きい場
合特に、リザーバ4に流れ込むブレーキ液の量が多くな
り、リザーバ4にブレーキ液が充満して所望の減圧がで
きなくなり、良好なブレーキ制御を行うことができない
おそれがある。このような事態を防ぐためには、リザー
バ4のシリンダ室を大きくする必要があるという不都合
がある。
【0008】本発明の目的は、増圧電磁弁を省略した廉
価な構成で、マスタシリンダとホイールシリンダとの間
の液圧差が大きい場合にも良好なブレーキ制御を行うこ
とができるアンチスキッド装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明による請求項1のアンチスキッド装置は、ブ
レーキ操作力に対応してブレーキ液圧を発生させる圧力
源と、ホイールシリンダとの間に設けられるアンチスキ
ッド装置であって、前記ホイールシリンダから戻るブレ
ーキ液が一時的に蓄えられるとともに蓄えられたブレー
キ液がポンプによって排出されるリザーバと、前記ホイ
ールシリンダのブレーキ液圧を減圧するために開放して
ブレーキ液を前記リザーバに導く減圧電磁弁と、前記リ
ザーバに蓄えられるブレーキ液の量が所定の値に到達す
ると前記圧力源とホイールシリンダとの間のブレーキ液
の連通を遮断する連通遮断手段と、この連通遮断手段に
よってブレーキ液の連通が遮断されているときにも前記
圧力源とホイールシリンダとの間のブレーキ液の連通が
行われる第1の絞りと、前記圧力源の液圧とホイールシ
リンダのブレーキ液圧との差が大きいとき前記第1の絞
りを介して連通するブレーキ液を遮断し又は減少させる
ように調節する液量調節手段とを具えることを特徴とす
るものである。
【0010】本発明による請求項2記載のアンチスキッ
ド装置は、前記液量調節手段は、前記圧力源の液圧とホ
イールシリンダのブレーキ液圧との差が大きいときに前
記第1の絞りに直列に作用する第2の絞りを有する絞り
可変機構を含むことを特徴とするものである。
【0011】本発明による請求項3記載のアンチスキッ
ド装置は、ブレーキ操作力に対応してブレーキ液圧を発
生させる圧力源と、ホイールシリンダとの間に設けられ
るアンチスキッド装置であって、前記ホイールシリンダ
から戻るブレーキ液が一時的に蓄えられるとともに蓄え
られたブレーキ液がポンプによって排出されるリザーバ
と、前記ホイールシリンダのブレーキ液圧を減圧するた
めに開放してブレーキ液を前記リザーバに導く減圧電磁
弁と、前記リザーバのピストンを所定の位置まで押し下
げて前記圧力源とホイールシリンダとの間のブレーキ液
の連通を遮断する連通遮断手段と、この連通遮断手段に
よってブレーキ液の連通が遮断されているときにも前記
圧力源とホイールシリンダとの間のブレーキ液の連通が
行われる第1の絞りと、前記リザーバのピストンが前記
所定の位置から更に押し下げられるとき、前記第1の絞
りを介した前記圧力源とホイールシリンダとの間の連通
を遮断し又は前記ホイールシリンダへのブレーキ液を減
少させるように調節する液量調節手段とを具えることを
特徴とするものである。
【0012】本発明による請求項4記載のアンチスキッ
ド装置は、前記液量調節手段は、前記圧力源の液圧とホ
イールシリンダのブレーキ液圧との差が大きいときに、
前記第1の絞りに直列に作用する第2の絞りを有する絞
り可変機構を含むことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】本発明による請求項1のアンチスキッド装置で
は、ブレーキ操作時に車輪のロック状態が検出される
と、減圧電磁弁が開放されてブレーキ液が第1の絞りを
経てホイールシリンダ及びリザーバに流れ込み、圧力源
のブレーキ液圧とホイールシリンダのブレーキ液圧との
間の差が大きいとき、すなわち所定の値(例えば10M
Pa)を超えると、液量調節手段により第1の絞りを介
して連通するブレーキ液を遮断し又は減少させる。した
がって、減圧電磁弁を開放している間に第1の絞りを経
てホイールシリンダ及びリザーバに流れ込むブレーキ液
を遮断又は減少させることができ、その結果リザーバに
ブレーキ液が充満して所望の減圧ができなくなるという
おそれがなくなり、リザーバを大きくすることなく増圧
電磁弁を省略した廉価な構成で良好なブレーキ制御を行
うことができる。
【0014】本発明による請求項2のアンチスキッド装
置では、圧力源の液圧とホイールシリンダのブレーキ液
圧との差が第1の絞りに直列に作用する第2の絞りを有
する絞り可変機構により圧力源とホイールシリンダとの
間の連通が常に確保されているので、リザーバのシリン
ダ室にブレーキ液が入っているときに、ポンプが何らか
の理由で停止した場合にもブレーキ制動力は確保され
る。
【0015】本発明による請求項3のアンチスキッド装
置では、ブレーキ操作時に車輪のロック状態が検出され
ると減圧電磁弁が開放され、リザーバのピストンを所定
の位置まで押し下げられると連通遮断手段により圧力源
とホイールシリンダとの間のブレーキ液の連通が遮断さ
れる。リザーバに流入するブレーキ液の量が増加してリ
ザーバのピストンが所定の位置から更に押し下げられる
と、液量調節手段遮断手段により圧力源とホイールシリ
ンダとの間の連通を遮断し又はホイールシリンダへのブ
レーキ液を減少させる。したがって、減圧電磁弁を開放
している間に第1の絞りを経てホイールシリンダ及びリ
ザーバに流れ込むブレーキ液を遮断又は減少させること
ができ、その結果リザーバにブレーキ液が充満して所望
の減圧ができなくなるというおそれがなくなり、リザー
バを大きくすることなく増圧電磁弁を省略した廉価な構
成で良好なブレーキ制御を行うことができる。
【0016】本発明による請求項4のアンチスキッド装
置では、圧力源の液圧とホイールシリンダのブレーキ液
圧との差が大きいときに、第1の絞りに直列に作用する
第2の絞りを有する絞り可変機構により圧力源とホイー
ルシリンダとの間の連通が常に確保されているので、リ
ザーバのシリンダ室にブレーキ液が入っているときに、
ポンプが何らかの理由で停止した場合にもブレーキ制動
力は確保される。
【0017】
【実施例】本発明によるアンチスキッド装置の実施例
を、図面を参照して以下詳細に説明する。図1は、本発
明によるアンチスキッド装置の第1実施例のシステム図
である。本例では、説明を簡単にするために一輪につい
てのみ示している。このアンチスキッド装置には、図8
のアンチスキッド装置に、マスタシリンダ1の液圧とホ
イールシリンダ2のブレーキ液圧との間の差が大きくな
る、すなわち所定の値を超えると絞り7を介して連通す
るブレーキ液の量を遮断するように調節する絞り遮断装
置10を設けている。
【0018】絞り遮断装置10は、片面に棒状部分10
aが形成され、外周にシール10bが設けられたピスト
ン10cと、戻しバネ10dとを具える。図1に示すよ
うに、絞り遮断装置10は常態では棒状部分10aがポ
ート10eを塞がない状態となり、マスタシリンダ1側
で、絞り7を有する液路にポート10fが、ホイールシ
リンダ2側の液路にポート10eがそれぞれ接続され、
これらのポート10f及び10eはこの状態では連通し
ている。
【0019】絞り遮断装置10は、絞り7の両端間の液
圧差が所定の値を超えると(本例では10MPa以
上)、ブレーキ液がポート10gから絞り遮断装置10
のシリンダ室に流入して戻しバネ10dが撓み、ピスト
ン10cが降下して棒状部分10aの先端がポート10
eを塞ぐようにしている。
【0020】本例の動作を説明する。運転者がブレーキ
ペダル3を踏み込むと、マスタシリンダ1のブレーキ液
が押し出され、チェック弁6を介した液路を通過してホ
イールシリンダ2に作用してブレーキがかかる。
【0021】車輪回転センサ(図示せず)により検出さ
れた情報がコントローラ(図示せず)に入力され、車輪
がロック傾向を判断すると、コントローラ(図示せず)
の制御下で減圧電磁弁5が開放される。減圧電磁弁5が
作動するとブレーキ液がリザーバ4に流れ込み、これに
よりピストン4aが降下し、リザーバ4のシリンダ室に
ブレーキ液が充満される。その結果球6aが弁座6cに
着座してチェック弁6を介したマスタシリンダ1とホイ
ールシリンダ2との間の連通が遮断され、ホイールシリ
ンダ2の液圧が減圧される。
【0022】このような減圧動作が終了すると、コント
ローラ(図示せず)の制御下で減圧電磁弁5が閉鎖され
る。リザーバ4のシリンダ室に充満されたブレーキ液
は、ポンプ6により汲み上げられ、マスタシリンダ1の
ブレーキ液とともに絞り7を経てポート10f及び10
eを通過してホイールシリンダ2に流入し、これにより
ホイールシリンダ2は緩やかに増圧される。これら減圧
動作及び増圧動作を繰り返すことによりアンチスキッド
制御が実現される。
【0023】ポンプ8によりリザーバ4のシリンダ室の
ブレーキ液が全て汲み出されると、ピストン4aが上昇
し、球6aが着座6cから離れるためにマスタシリンダ
1とホイールシリンダ2との間が連通され、通常のブレ
ーキ動作が行われる。車輪がロック傾向が再度検出され
ると、上記減圧動作及び増圧動作を繰り返す。
【0024】例えばアイス路面のように路面摩擦係数
(路面μ)が低い場合、上記減圧動作中、すなわちリザ
ーバ4のピストン4aが降下してマスタシリンダ1とホ
イールシリンダ2との連通が遮断され、絞り7のみが連
通している状態において絞り7の両端間の液圧差が10
MPa以上になると、ブレーキ液がポート10gから絞
り遮断装置10のシリンダ室に流入して戻しバネ10d
が撓み、ピストン10cが降下して棒状部分10aの先
端がポート10eを塞ぐ。ポート10eが塞がれるため
にマスタシリンダ1とホイールシリンダ2との間の連通
が完全に遮断され、絞り7を介したリザーバ5へのブレ
ーキ液の流れ込みがなくなる。
【0025】ポンプ8によりリザーバ4のシリンダ室中
のブレーキ液が全て汲み出されると、ピストン4aが上
昇するために球6aが着座6cから離れ、したがってマ
スタシリンダ2とホイールシリンダ3との間が連通さ
れ、急増圧を行うことができる。
【0026】以上説明したように本発明によるアンチス
キッド装置の第1実施例によれば、減圧電磁弁5を開放
している間に絞り7を経てホイールシリンダ2及びリザ
ーバ4にブレーキ液が流れ込まなくなり、その結果リザ
ーバ4にブレーキ液が充満して所望の減圧ができなくな
るというおそれがなくなり、増圧電磁弁を省略した廉価
な構成で良好なブレーキ制御を行うことができる。
【0027】図2は、本発明によるアンチスキッド装置
の第2実施例のシステム図である。本例でも、説明を簡
単にするために一輪についてのみ示している。このアン
チスキッド装置には、図1のアンチスキッド装置に、絞
り7に直列で、一端がポート10fに連結され、他端が
ポート6g及び10eに連結された絞り11を設けてい
る。
【0028】本例では、上記減圧動作中に絞り7及び1
1のみが連通している状態において絞り7及び11の両
端間の液圧差が10MPa以上になると、ピストン10
cが降下して棒状部分10aの先端がポート10eを塞
ぎ、マスタシリンダ1とホイールシリンダ2との間のブ
レーキ液の連通は、絞り7と11とを直列につなげたも
のを介してのみ行われるため、この際にリザーバ4に流
れ込むブレーキ液の量は大幅に少なくなる。
【0029】この減圧動作に続いて減圧電磁弁5を閉鎖
すると、マスタシリンダ1のブレーキ液が絞り7及び1
1を経てホイールシリンダ2に流入し、これによりホイ
ールシリンダ2は緩やかに増圧される。
【0030】本例では更に、リザーバ4のシリンダ室に
ブレーキ液が入っているときに、ポンプ6が何らかの理
由で停止した場合にもマスタシリンダ1とホイールシリ
ンダ2との間が連通しているため、ブレーキ制動力は確
保される。
【0031】図3は、本発明によるアンチスキッド装置
の第3実施例のシステム図である。本例でも、説明を簡
単にするために一輪についてのみ示している。このアン
チスキッド装置には、図8のアンチスキッド装置に、内
側に金属ダイヤフラム12aが設けられた絞り遮断装置
12を設けている。この絞り遮断装置12のポート12
bを絞り11の一端に、ポート12cを絞り11の他端
にそれぞれ連結する。また、金属ダイヤフラム12aに
は絞りに相当する孔12dが形成されている。
【0032】絞り11の両端間の液圧差が10MPa未
満である場合、金属ダイヤフラム12aはポート12c
を塞がず、したがってマスタシリンダ1とホイールシリ
ンダ2との間は孔12dを介して連通する。絞り11の
両端間の液圧差が10MPaを超えると、金属ダイヤフ
ラムが降下してポート12cを塞ぎ(図4)、マスタシ
リンダ1とホイールシリンダ2との間のブレーキ液の連
通は、絞り11を介してのみ行われるため、この際にリ
ザーバ4に流れ込むブレーキ液の量は大幅に少なくな
る。
【0033】この減圧動作に続いて減圧電磁弁5を閉鎖
すると、マスタシリンダ1のブレーキ液が絞り7及び1
1を経てホイールシリンダ2に流入し、これによりホイ
ールシリンダ2は緩やかに増圧される。
【0034】本例でも、リザーバ4のシリンダ室にブレ
ーキ液が入っているときに、ポンプ6が何らかの理由で
停止した場合にもマスタシリンダ1とホイールシリンダ
2との間が連通しているため、ブレーキ制動力は確保さ
れる。
【0035】図5は、本発明によるアンチスキッド装置
の第4実施例のシステム図である。本例でも、説明を簡
単にするために一輪についてのみ示している。このアン
チスキッド装置には、図8のアンチスキッド装置に、マ
スタシリンダ1の液圧とホイールシリンダ2のブレーキ
液圧との間の差が所定の値を超えると絞り7を介して連
通するブレーキ液の量を遮断するように調節するチャッ
ク弁13を設けている。チャック弁13は、弁体となる
球13aと、球13aを閉弁方向に向けて付勢するバネ
13bと、閉弁時に球13aが着座する弁座13cと、
一端を球13aに当接するとともに他端をピストン4a
に当接し、外周にシール13dが設けられたロッド13
eとを具える。なお、ロッド13eの長さはロッド6e
の長さよりも長くしている。
【0036】本例では、上記減圧動作中に絞り7が連通
している状態においてピストン4aが更に降下すると、
球13aが弁座13cに着座してチェック弁13を介し
たマスタシリンダ1とホイールシリンダ2との連通が遮
断される。これにより、マスタシリンダ1とホイールシ
リンダ2との間のブレーキ液の連通は、絞り7を介して
のみ行われるため、この際にリザーバ4に流れ込むブレ
ーキ液の量は少なくなる。
【0037】この動作に続いて減圧電磁弁5を閉鎖する
と、マスタシリンダ1のブレーキ液が絞り7を経てホイ
ールシリンダ2に流入し、これによりホイールシリンダ
2は緩やかに増圧される。本例でも、リザーバ4のシリ
ンダ室にブレーキ液が入っているときに、ポンプ8が何
らかの理由で停止した場合にもマスタシリンダ1とホイ
ールシリンダ2との間が連通しているために、ブレーキ
制動力は確保される。
【0038】本例の動作を説明する。運転者がブレーキ
ペダル3を踏み込むと、マスタシリンダ1のブレーキ液
が押し出され、チェック弁13及び6を介した液路を通
過してホイールシリンダ2に作用してブレーキがかか
る。
【0039】車輪回転センサ(図示せず)により検出さ
れた情報がコントローラ(図示せず)に入力され、車輪
がロック傾向を判断すると、コントローラ(図示せず)
の制御下で減圧電磁弁5が開放される。減圧電磁弁5が
作動するとブレーキ液がリザーバ4に流れ込み、これに
よりピストン4aが降下し、リザーバ4のシリンダ室に
ブレーキ液が流れ込む。シリンダ室に流れ込むブレーキ
液の量が所定量に到達すると、球6aが弁座6cに着座
してチェック弁6を介したマスタシリンダ1とホイール
シリンダ2との間の連通が遮断され、ホイールシリンダ
2の液圧が減圧される。
【0040】このような減圧動作が終了すると、コント
ローラ(図示せず)の制御下で減圧電磁弁5が閉鎖され
る。リザーバ4のシリンダ室に流入したブレーキ液は、
ポンプ6により汲み上げられ、マスタシリンダ1のブレ
ーキ液とともに絞り7を経てポート13f,13g,6
f及び6gを通過してホイールシリンダ2に流入し、こ
れによりホイールシリンダ2は緩やかに増圧される。こ
れら減圧動作及び増圧動作を繰り返すことによりアンチ
スキッド制御が実現される。
【0041】ポンプ8によりリザーバ4のシリンダ室の
ブレーキ液が全て汲み出されると、ピストン4aが上昇
し、球6aが着座6cから離れるためにマスタシリンダ
1とホイールシリンダ2との間が連通され、通常のブレ
ーキ動作が行われる。車輪がロック傾向が再度検出され
ると、上記減圧動作及び増圧動作を繰り返す。
【0042】例えばアイス路面のように路面摩擦係数
(路面μ)が低い場合、上記減圧動作中、すなわちリザ
ーバ4のピストン4aが降下し、マスタシリンダ1とホ
イールシリンダ2との連通が遮断されて絞り7のみが連
通している状態において、ピストン4aが更に降下する
と、球13aが弁座13cに着座してチェック弁13を
介したマスタシリンダ1とホイールシリンダ2との間の
連通が遮断される。これにより、マスタシリンダ1とホ
イールシリンダ2との間の連通が完全に遮断され、絞り
7を介したリザーバ5へのブレーキ液の流れ込みがなく
なる。
【0043】ポンプ8によりリザーバ4のシリンダ室中
のブレーキ液が全て汲み出されると、ピストン4aが上
昇するために球6a及び13aが着座6c及び13cか
ら離れ、したがってマスタシリンダ2とホイールシリン
ダ3との間が連通され、急増圧を行うことができる。
【0044】以上説明したように本発明によるアンチス
キッド装置の第4実施例によれば、減圧電磁弁5を開放
している間に絞り7を経てホイールシリンダ2及びリザ
ーバ4にブレーキ液が流れ込まなくなり、その結果リザ
ーバ4にブレーキ液が充満して所望の減圧ができなくな
るというおそれがなくなり、増圧電磁弁を省略した廉価
な構成で良好なブレーキ制御を行うことができる。
【0045】図6は、本発明によるアンチスキッド装置
の第5実施例のシステム図である。本例でも、説明を簡
単にするために一輪についてのみ示している。このアン
チスキッド装置には、図5のアンチスキッド装置に、絞
り7に直列で、一端がポート6fに連結され、他端がポ
ート13g及びポンプ8に連結された絞り14を設けて
いる。
【0046】本例では、上記減圧動作中に絞り7及び1
4のみが連通している状態においてピストン4aが更に
降下すると、球13aが弁座13cに着座してチェック
弁13を介したマスタシリンダ1とホイールシリンダ2
との間の連通が遮断される。これにより、マスタシリン
ダ1とホイールシリンダ2との間のブレーキ液の連通
は、絞り7と14とを直列につなげたものを介してのみ
行われるため、この際にリザーバ4に流れ込むブレーキ
液の量は大幅に少なくなる。
【0047】この減圧動作に続いて減圧電磁弁5を閉鎖
すると、マスタシリンダ1のブレーキ液が絞り7及び1
4を経てホイールシリンダ2に流入し、これによりホイ
ールシリンダ2は緩やかに増圧される。
【0048】本例では更に、リザーバ4のシリンダ室に
ブレーキ液が入っているときに、ポンプ8が何らかの理
由で停止した場合にもマスタシリンダ1とホイールシリ
ンダ2との間が連通しているため、ブレーキ制動力は確
保される。
【0049】図7は、本発明によるアンチスキッド装置
に用いる絞りの一例の概略構成図である。図示した絞り
は、温度の変化に応じて形状が変わる部材15を有す
る。この部材15は、温度が上がると隙間16が小さく
なり、それに対して温度が下がると隙間16が大きくな
るようにしているので、ブレーキ液の温度による緩増圧
特性変化が少なくなる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による請求
項1及び請求項3のアンチスキッド装置によれば、リザ
ーバにブレーキ液が充満して所望の減圧ができなくなる
というおそれがなくなり、リザーバを大きくすることな
く増圧電磁弁を省略した廉価な構成で良好なブレーキ制
御を行うことができる。
【0051】本発明による請求項2のアンチスキッド装
置によれば、リザーバのシリンダ室にブレーキ液が入っ
ているときに、ポンプが何らかの理由で停止した場合に
もブレーキ制動力は確保される。
【0052】本発明による請求項3のアンチスキッド装
置によれば、リザーバにブレーキ液が充満して所望の減
圧ができなくなるというおそれがなくなり、リザーバを
大きくすることなく増圧電磁弁を省略した廉価な構成で
良好なブレーキ制御を行うことができる。
【0053】本発明による請求項4のアンチスキッド装
置によれば、リザーバのシリンダ室にブレーキ液が入っ
ているときに、ポンプが何らかの理由で停止した場合に
もブレーキ制動力は確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアンチスキッド装置の第1実施例
のシステム図である。
【図2】本発明によるアンチスキッド装置の第2実施例
のシステム図である。
【図3】本発明によるアンチスキッド装置の第3実施例
のシステム図である。
【図4】絞り遮断装置12の金属ダイヤフラムがマスタ
シリンダとホイールシリンダとの間の連通を遮断した場
合の概略構成図である。
【図5】本発明によるアンチスキッド装置の第4実施例
のシステム図である。
【図6】本発明によるアンチスキッド装置の第5実施例
のシステム図である。
【図7】本発明によるアンチスキッド装置に用いる絞り
の一例の概略構成図である。
【図8】最も一般的な環流型3チャンネルアンチスキッ
ド装置のシステム図である。
【符号の説明】
1 マスタシリンダ 2 ホイールシリンダ 3 ブレーキペダル 4 リザーバ 4a,10c ピストン 4b,6d,10b,13d シール 4c,10d 戻しバネ 5 減圧電磁弁 6,13 チェック弁 6a,13a 球 6b,13b バネ 6c,13c 弁座 6e,13e ロッド 6f,6g,10d,10e,10f,12b,12
c,13f,13g ポート 7,11 絞り 8 ポンプ 9 モータ 10,12 絞り遮断装置 10a 棒状部分 12a 金属ダイヤフラム 12d 孔 15 部材 16 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 秀明 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 山口 博嗣 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 松本 真次 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 荒木 道樹 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 井之口 岩根 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ操作力に対応してブレーキ液圧
    を発生させる圧力源と、ホイールシリンダとの間に設け
    られるアンチスキッド装置であって、 前記ホイールシリンダから戻るブレーキ液が一時的に蓄
    えられるとともに蓄えられたブレーキ液がポンプによっ
    て排出されるリザーバと、前記ホイールシリンダのブレ
    ーキ液圧を減圧するために開放してブレーキ液を前記リ
    ザーバに導く減圧電磁弁と、前記リザーバに蓄えられる
    ブレーキ液の量が所定の値に到達すると前記圧力源とホ
    イールシリンダとの間のブレーキ液の連通を遮断する連
    通遮断手段と、この連通遮断手段によってブレーキ液の
    連通が遮断されているときにも前記圧力源とホイールシ
    リンダとの間のブレーキ液の連通が行われる第1の絞り
    と、前記圧力源の液圧とホイールシリンダのブレーキ液
    圧との差が大きいとき前記第1の絞りを介して連通する
    ブレーキ液を遮断し又は減少させるように調節する液量
    調節手段とを具えることを特徴とするアンチスキッド装
    置。
  2. 【請求項2】 前記液量調節手段は、前記圧力源の液圧
    とホイールシリンダのブレーキ液圧との差が大きいとき
    に前記第1の絞りに直列に作用する第2の絞りを有する
    絞り可変機構を含むことを特徴とする請求項1記載のア
    ンチスキッド装置。
  3. 【請求項3】 ブレーキ操作力に対応してブレーキ液圧
    を発生させる圧力源と、ホイールシリンダとの間に設け
    られるアンチスキッド装置であって、 前記ホイールシリンダから戻るブレーキ液が一時的に蓄
    えられるとともに蓄えられたブレーキ液がポンプによっ
    て排出されるリザーバと、前記ホイールシリンダのブレ
    ーキ液圧を減圧するために開放してブレーキ液を前記リ
    ザーバに導く減圧電磁弁と、前記リザーバのピストンを
    所定の位置まで押し下げて前記圧力源とホイールシリン
    ダとの間のブレーキ液の連通を遮断する連通遮断手段
    と、この連通遮断手段によってブレーキ液の連通が遮断
    されているときにも前記圧力源とホイールシリンダとの
    間のブレーキ液の連通が行われる第1の絞りと、前記リ
    ザーバのピストンが前記所定の位置から更に押し下げら
    れるとき、前記第1の絞りを介した前記圧力源とホイー
    ルシリンダとの間の連通を遮断し又は前記ホイールシリ
    ンダへのブレーキ液を減少させるように調節する液量調
    節手段とを具えることを特徴とするアンチスキッド装
    置。
  4. 【請求項4】 前記液量調節手段は、前記圧力源の液圧
    とホイールシリンダのブレーキ液圧との差が大きいとき
    に、前記第1の絞りに直列に作用する第2の絞りを有す
    る絞り可変機構を含むことを特徴とする請求項3記載の
    アンチスキッド装置。
JP02497195A 1995-02-14 1995-02-14 アンチスキッド装置 Expired - Fee Related JP3319902B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02497195A JP3319902B2 (ja) 1995-02-14 1995-02-14 アンチスキッド装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02497195A JP3319902B2 (ja) 1995-02-14 1995-02-14 アンチスキッド装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08216855A true JPH08216855A (ja) 1996-08-27
JP3319902B2 JP3319902B2 (ja) 2002-09-03

Family

ID=12152863

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02497195A Expired - Fee Related JP3319902B2 (ja) 1995-02-14 1995-02-14 アンチスキッド装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3319902B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112109685A (zh) * 2019-08-30 2020-12-22 上汽通用五菱汽车股份有限公司 防抱死控制组件和防抱死系统

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112109685A (zh) * 2019-08-30 2020-12-22 上汽通用五菱汽车股份有限公司 防抱死控制组件和防抱死系统
CN112109685B (zh) * 2019-08-30 2022-11-15 上汽通用五菱汽车股份有限公司 防抱死控制组件和防抱死系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3319902B2 (ja) 2002-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4634190A (en) Hydraulic brake system with slip control
JPH0369742B2 (ja)
JPH0551500B2 (ja)
JPS6099755A (ja) スリツプ防止制御付ハイドリツクブレーキシステム
JPH0729593B2 (ja) アンチスキッド液圧ブレーキ装置
JPH02256553A (ja) アンチロック型ブレーキ装置
US5322363A (en) Hydraulic modulator for anti-lock brake and traction control system for vehicle
US5098173A (en) Anti-locking hydraulic brake system
JP3319902B2 (ja) アンチスキッド装置
JPH04283156A (ja) 脈圧緩衝装置
JPS59192657A (ja) 自動車用アンチスキツド装置
JP3561357B2 (ja) 車両用アンチロックブレーキ制御装置
JP2545413Y2 (ja) アンチロックブレーキ装置
KR830001590B1 (ko) 제어 밸브 장치
JP3605459B2 (ja) 車両用アンチロックブレーキ制御装置
JPH076048Y2 (ja) 車両用のアンチロツク装置
JPH05178180A (ja) 制動力および駆動力制御装置
JP3561358B2 (ja) 車両用アンチロックブレーキ制御装置
JP2674771B2 (ja) 車両アンチロックシステム用のアキユムレータ
US6318816B1 (en) Vehicle brake apparatus
JP2583851Y2 (ja) アンチスキッドブレーキ装置
JPS60209351A (ja) アンチスキツド装置
JPH08282458A (ja) 車両用液圧ブレーキ装置
JPS6237257A (ja) アンチスキツド制御装置
JPS5850901B2 (ja) アンチスキツドセイギヨソウチ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees