JPH08212399A - 自動改札装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 駅等の構内から構外に退出する通行人の投入
した券類の真贋、種別等を確認する一方で、外部から構
内に進入する通行人をフリーパスとするタイプの自動改
札装置において発生し易い進入通行人に対する通行妨害
をなくした自動改札装置を提供する。 【構成】 通路を挟んで対向配置された２つの改札装置
本体の各対向面に夫々枢支されて上記通路を開閉するた
めに回動するフラッパドアと、フラッパドアの駆動手段
と、人体の通過を検知するために各改札装置本体に配置
された複数の通過センサと、改札装置本体に設けられた
投入口から投入された券等の真贋、種別、残額等を識別
判定する識別装置と、通過センサからの検知信号と識別
装置からの識別信号とに基づいて駆動手段に開閉動作を
指示する制御信号を出力する制御部とを備えた双方向通
行可能な自動改札装置において、各改札装置本体の外側
端部に通路の外側から通行人が進入することを事前に検
知する接近センサを設け、該接近センサからの接近検知
信号に基づいて制御部はフラッパドアの閉止タイミング
を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は自動改札装置に関し、特
に駅等の構内から外部に出る通行人の券類の真贋、種別
等を確認する一方で、外部から構内に進入する通行人を
フリーパスとするタイプの自動改札装置において発生し
易い進入通行人に対する通行妨害をなくした自動改札装
置に関する。

【０００２】

【従来技術】駅等の改札口に配置される自動改札装置
は、通行人が投入口から投入する券類（乗車券、定期
券、プリペイドカード等）の真贋、種別、残額等を識
別、判定した上でフラッパードアを開放して通行を許可
したり、フラッパードアを閉止して通行を禁止するよう
に動作する。図３は従来の双方向通行可能な自動改札装
置の構成を示す平面図であり、この自動改札装置は所定
幅の通路１を挟んで対向配置された２つの装置本体２、
３の各対向面に夫々枢支されて上記通路１を開閉するフ
ラッパドア４と、このフラッパドア４を開閉駆動する図
示しない駆動手段と、人体の通過を検知するために各装
置本体の内壁上の適所に夫々所定の間隔で配置された通
過センサ５と、一方の装置本体３の一端（内側端部）上
面に設けられた投入口６と、該投入口６から投入された
券等の真贋、種別、残額等を識別判定する図示しない識
別装置と、上記通過センサ５からの検知信号と識別装置
からの識別信号とに基づいて上記駆動手段に開閉動作を
指示する制御信号を出力する図示しない制御部とを有す
る。

【０００３】フラッパドア４は図中実線で示した突出状
態となる閉止位置と、矢印ａ，ｂで夫々示す開放方向へ
回動した結果各装置本体と略平行となるように退避する
開放位置との間を回動するようにその基端部を装置本体
により支持されている。この自動改札装置は、例えば電
鉄会社等の駅の改札口に設置される場合には、矢印Ａで
示す構外への退出方向と、矢印Ｂで示す構内への進入方
向の双方向への通過を許容する双方向タイプであり、し
かもＡ方向へ退出する際には投入口６から券類（或は硬
貨）を投入して真贋等の判定を受けない限りフラッパド
アは開放しないが、Ｂ方向へ進入する際にはフリーパス
でありフラッパドアは開放する。通常フラッパドアは実
線で示す閉止状態にあって通行人の通過を阻止している
が、Ａ方向への退出通行人を通過させる場合にはフラッ
パドアはａ方向へ開放し、逆にＢ方向からの進入通行人
を通過させる場合にはフラッパドアはｂ方向へ開放す
る。人の通過後は再び実線の閉止位置に復帰する。

【０００４】しかし、上記双方向タイプの自動改札装置
にあっては、通行人がＡ方向へ退出した直後に他の人が
Ｂ方向へ進入しようとする場合に、フラッパドア４が前
記他の通行人の通過を妨害する事態が発生し易い。即
ち、ある通行人が構外（Ａ方向）へ出ようとする場合
は、投入口６に券類を投入して閉止状態にあるフラッパ
ドア４へ向かって進み、当該券類が通過を許容できるも
のであれば、フラッパドアは４はａ方向に開放して通過
を許容する。そして、手前側の通過検知センサ群５ａが
人の移動を検知し、続いて奥側の通過検知センサ群５ｂ
がフラッパドア４ａを通過した前記通行人を検知し、更
に前記通行人が改札装置から完全に抜けたことを検知す
れば、前記フラッパドアはｂ方向に閉止して通行を禁止
する。ここでフラッパドアが閉止位置に戻り切る前に他
の通行人がＢ方向から既に進入していると、該フラッパ
ドアが当該通行人にぶつかり、進入を妨げる事態が発生
する。このような事態は改札口の混雑時には日常的に頻
発しており、双方向通行タイプの自動改札装置の稼働率
を低下させる原因となっている。

【０００５】

【発明の目的】本発明は上記に鑑みてなされたものであ
り、駅等の構内から構外に退出する通行人の投入した券
類の真贋、種別等を確認する一方で、外部から構内に進
入する通行人をフリーパスとするタイプの自動改札装置
において発生し易い進入通行人に対する通行妨害をなく
した自動改札装置を提供することを目的としている。具
体的には、退出通行人が自動改札装置を通過した直後で
あってフラッパドアが閉じ切る前に、同一の改札装置の
入口側から進入通行人が進入してきた時に、当該進入通
行人がフラッパドアにより進入を妨げられる事態の発生
を防止することができる自動改札装置を提供することを
目的としている。

【０００６】

【発明の概要】上記目的を達成するため本発明は、通路
を挟んで対向配置された２つの改札装置本体の各対向面
に夫々枢支されて上記通路を開閉するために回動するフ
ラッパドアと、該フラッパドアの駆動手段と、人体の通
過を検知するために各改札装置本体に配置された複数の
通過センサと、上記改札装置本体に設けられた投入口か
ら投入された券等の真贋、種別、残額等を識別判定する
識別装置と、上記通過センサからの検知信号と識別装置
からの識別信号とに基づいて上記駆動手段に開閉動作を
指示する制御信号を出力する制御部とを備えた双方向通
行可能な自動改札装置において、上記各改札装置本体の
外側端部に上記通路の外側から通行人が進入することを
事前に検知する接近センサを設け、該接近センサからの
接近検知信号に基づいて上記制御部は上記フラッパドア
の閉止タイミングを調整することを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施例】以下、添付図面に示した実施例により
本発明を詳細に説明する。図１は本発明の自動改札装置
の一実施例の概略構成を示す平面図であり、この自動改
札装置は、所定幅の通路１１を挟んで対向配置された２
つの装置本体１２、１３の各対向面に夫々枢支されて上
記通路１１を閉止するフラッパドア１４と、このフラッ
パドア１４を開閉駆動する駆動手段２０と、人体の通過
を検知するために各装置本体の内壁上の適所に夫々所定
の間隔で配置された通過センサ１５と、一方の装置本体
１３の内側端部上面に設けられた投入口１６と、該投入
口１６から投入された券等の真贋、種別、残額等を識別
判定する識別装置２１と、上記通過センサ１５からの検
知信号と識別装置からの識別信号とに基づいて上記駆動
手段２０に開閉動作を指示する制御信号を出力する図示
しない制御部２２とを有する。フラッパドア４は図中点
線で示した突出状態となる閉止位置と、矢印ａ，ｂで夫
々示す開放方向へ回動した結果各装置本体と略平行とな
るように退避する開放位置との間を回動するようにその
基端部を装置本体により支持されている。

【０００８】この自動改札装置は、上記従来例に示した
ものと同様に双方向通行タイプであり、進入通行人に対
してはフリーパスで通過を許容するものであるが、装置
本体１２、１３の構外側端部適所に進入通行人の接近を
検知する接近検知センサ２３（２３ａ，２３ｂ）を設け
て事前に接近を検知して、進入通行人がフラッパドアに
達する前に該ドアを開放状態にする等の処理をする様に
した構成が上記従来例と相違している。

【０００９】即ち、接近検知センサ２３としては、反射
型フォトセンサ、超音波センサ、ビデオカメラ等を用い
ることができ、装置本体１２、１３の構外側端部から所
定距離の範囲内に通路１１に向かって接近してくる人を
検知したときに、この検知信号を受けた制御部２２がフ
ラッパドアを実線で示す開放位置（或は閉止途中の位
置）から点線で示す閉止位置に回動させることを禁止す
る制御信号を駆動手段２０に出力する。この結果、フラ
ッパドアは進入通行人がフラッパドアの回動軌跡の範囲
内に進入する前に実線で示す開放状態を維持する、或は
開放位置に戻る、或は開放途中（通行に支障のない程度
の開放状態）で停止するので、該通行人の進入を妨害す
ることがなくなる。

【００１０】なお、上記接近検知センサ２３が構内から
構外へ退出する人を進入通行人と誤検知しないようにす
る為に、本実施例では図示の様に各センサ２３ａ，２３
ｂの検知光（或は超音波）の指向性を異ならせておき、
センサ２３ａ、２３ｂの順で検知光が遮られた場合には
進入通行人であり、逆にセンサ２３ｂ，２３ａの順で検
知光が遮られた場合には退出通行人であると夫々判定さ
れる。また、通路１１に沿って配置された各通過センサ
１５が通路内を退出方向Ａへ移動する退出通行人の通過
タイミングを順次検知することにより得た一人一人の通
路退出タイミングについてのデータと上記接近検知セン
サ２３ａ，２３ｂからのデータに基づいて判定してもよ
い。また、接近センサ２３ａ，２３ｂをフラッパドアか
らできるだけ離間した位置に配置しているので、進入通
行人を検知してから閉じかけたフラッパドアを開放させ
るための時間を稼ぐことが可能となる。また、接近セン
サによる人体の検知に際しては、被服の色等が影響を及
ぼすことはない。

【００１１】次に、図３に示したセンサの配置図に基づ
いて詳細な動作説明を行う。まず、構内から構外への退
出時の通常動作に於ては、退出通行人が投入口１６に券
類を投入して識別装置２１が適正であることを判定する
と、制御部２２はフラッパドア１４をａ方向へ開放す
る。この間に退出通行人は通路をＡ方向へ移動する為、
各通過センサＮｏ．１〜８は順次通行人を検知して行
き、続いて接近センサ２３ｂ（右）、接近センサ２３ａ
（左）の順で通行人を検知する。接近センサ２３ａによ
る人の検知が完了すると、フラッパドアはｂ方向に回動
して閉止状態となる。

【００１２】次に、構外から構内への進入時の通常動作
に於ては、まず接近センサ２３ａ（左）、２３ｂ（右）
の順で進入通行人が検知され、この段階で制御部はそれ
まで閉止位置にあったフラッパドアをｂ方向へ回動させ
て開放状態にする。この間通行人は通路をＢ方向へ移動
する為、センサＮｏ．８〜１が順次比とを検知し、セン
サＮｏ．１を通過完了した時点でフラッパドアはａ方向
へ回動して閉止位置に戻る。

【００１３】次に、退出通行人が通路を退出した直後に
或はほぼ同時に進入通行人が通路に侵入してきた場合の
特別動作について説明する。即ち、退出通行人が投入口
１６に券類を投入して識別装置２１が適正であることを
判定すると、制御部２２はフラッパドア１４をａ方向へ
開放する。この間に各通過センサＮｏ．１〜８は順次通
行人を検知して行き、続いて接近センサ２３ｂ（右）、
接近センサ２３ａ（左）の順で通行人を検知する。接近
センサ２３ａによる人の検知が完了すると、フラッパド
アはｂ方向に回動して閉止状態となるが、閉止動作の途
中で接近センサ２３ａ，２３ｂが進入通行人を検知する
と、制御部はフラッパドアのｂ方向への閉止動作を中止
すると共に、ａ方向へ開放させる。また、そのまま閉止
位置を通過してｂ方向へ開放させてもよいが、結果的に
開放姿勢に達するまでに要する時間が短くなる方が望ま
しいので、状況に合わせて選択する。

【００１４】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、通路を挟
んで対向配置された２つの改札装置本体の各対向面に夫
々フラッパドアを枢支して上記通路を開閉するととも
に、該通路を人体が通過することを検知するために各改
札装置本体に複数の通過センサを配置し、更に、上記通
過センサからの検知信号と識別装置からの識別信号とに
基づいてフラッパドアを開閉させるように構成した自動
改札装置において、上記各改札装置本体の外側端部に上
記通路の外側から通行人が進入することを事前に検知す
る接近センサを設け、該接近センサからの接近検知信号
に基づいて上記制御部は上記フラッパドアの閉止タイミ
ングを調整し、更に、各接近センサの指向性の角度を異
ならせたので、駅等の構内から構外に出る通行人の券類
の真贋、種別等を確認する一方で、外部から構内に進入
する通行人をフリーパスとするタイプの自動改札装置に
おいて発生し易い進入通行人に対する通行妨害をなくす
ることができる。即ち、退出通行人が自動改札装置を通
過した直後であってフラッパドアが閉じ切る前に、同一
の改札装置の出口側から進入通行人が進入してきた時
に、当該進入通行人がフラッパドアにより進入を妨げら
れる事態の発生を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の自動改札装置の構成説明
図。

【図２】図１の装置の動作説明図。

【図３】従来例の説明図。

【符号の説明】

１１ 通路、１２、１３ 自動改札装置本体、１４ フ
ラッパドア、１５ 通過センサ、１６ 投入口、２０
駆動手段、２１ 識別装置、２２ 制御部、２３ａ，２
３ｂ 接近センサ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０１Ｓ 15/52 8907−2Ｆ Ｇ０６Ｆ 17/60

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 通路を挟んで対向配置された２つの改札
   装置本体の各対向面に夫々枢支されて上記通路を開閉す
   るために回動するフラッパドアと、該フラッパドアの駆
   動手段と、人体の通過を検知するために各改札装置本体
   に配置された複数の通過センサと、上記改札装置本体に
   設けられた投入口から投入された券等の真贋、種別、残
   額等を識別判定する識別装置と、上記通過センサからの
   検知信号と識別装置からの識別信号とに基づいて上記駆
   動手段に開閉動作を指示する制御信号を出力する制御部
   とを備えた双方向通行可能な自動改札装置において、 上記各改札装置本体の外側端部に上記通路の外側から通
   行人が進入することを事前に検知する接近センサを設
   け、該接近センサからの接近検知信号に基づいて上記制
   御部は上記フラッパドアの閉止タイミングを調整するこ
   とを特徴とする自動改札装置。
2. 【請求項２】 前記接近センサは、前記各装置本体端部
   に夫々設けられ且つ各接近センサの検知光の指向性を異
   ならせたことを特徴とする請求項１記載の自動改札装
   置。