JPH08210444A - 遊星ギヤ機構 - Google Patents

遊星ギヤ機構

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Publication number
JPH08210444A
JPH08210444A JP1940095A JP1940095A JPH08210444A JP H08210444 A JPH08210444 A JP H08210444A JP 1940095 A JP1940095 A JP 1940095A JP 1940095 A JP1940095 A JP 1940095A JP H08210444 A JPH08210444 A JP H08210444A
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JP
Japan
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gear
pinion
film
rotational force
reel
Prior art date
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Application number
JP1940095A
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English (en)
Inventor
Masaaki Orimoto
正明 織本
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】一つの遊星ギヤ機構で二種類の減速比の出力を
得ることができる遊星ギヤ機構を提供する。 【構成】電動モータ10の回転軸30に、遊星ギヤ機構
を構成する太陽ギヤ32を固着する。太陽ギヤ32の周
囲に2枚のピニオン34、34を噛合し、ピニオン3
4、34を第1のリングギヤ39と第2のリングギヤ3
7とに噛合する。ピニオン34、34はプレート38に
よって下端が枢支され、出力ギヤであるキャリアギヤ3
6によって上端が枢支されている。これにより、第2の
リングギヤ37にはピニオン34の自転による回転力が
伝達されるので、第2のリングギヤ37によって第1の
減速比の出力を得ることができる。また、キャリアギヤ
36にはピニオン34の公転による回転力が伝達される
ので、キャリアギヤ36によって第2の減速比の出力を
得ることができる。。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遊星ギヤ機構に係り、特
に固定された第1のリングギヤと回転自在な第2のリン
グギヤとを有し、サンギヤからの回転力をピニオンと第
2のリングギヤとによって減速して出力する遊星ギヤ機
構に関する。
【0002】
【従来の技術】図12、図13に従来の遊星ギヤ機構の
構成を示す。同図に示すように第1のリングギヤ1は固
定部2に固定され、そして、第1のリングギヤ1の内側
にはサンギヤ3が配置される。また、ピニオン4がサン
ギヤ3と第1のリングギヤ1との間に配置され、これら
のピニオン4はピニオンの両端に配置されたキャリア
5、5によって一定の間隔が保持された状態で第1のリ
ングギヤ1とサンギヤ3とに噛合されている。更に、前
記ピニオン4には、その外周部に第2のリングギヤ6が
噛合される。第2のリングギヤ6は第1のリングギヤ1
の歯数と異なる歯数を有し、その歯数の差により減速比
が得られるようになっている。
【0003】このように構成された遊星ギヤ機構では、
サンギヤ3の軸(入力軸)7に図示しないモータからの
回転力が入力されると、その回転力はサンギヤ3の周り
を自転しながら公転するピニオン4と第2のリングギヤ
6とによって減速されて、第2のリングギヤ6の軸(出
力軸)8から外部に出力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したように従来の
遊星ギヤ機構は、一つの入力に対して一つの出力しか得
ることができないので、第2のリングギヤ6から出力さ
れる減速比とは異なる減速比の出力を得ようとすると、
遊星ギヤ機構が二台必要になるという欠点がある。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、一つの遊星ギヤ機構で二種類の減速比の出力を
得ることができる遊星ギヤ機構を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明は、前記目的を達成
する為に、固定された第1のリングギヤと、第1のリン
グギヤの内側に配置されると共に回転駆動源からの回転
力が伝達されるサンギヤと、第1のリングギヤとサンギ
ヤとに噛合されサンギヤからの回転力でサンギヤの周り
を自転しながら公転するピニオンと、ピニオンに噛合さ
れピニオンの自転の回転力を減速して出力する第2のリ
ングギヤと、を備えた遊星ギヤ機構に於いて、前記ピニ
オンに、該ピニオンの公転の回転力を出力する出力ギヤ
を連結したことを特徴としている。
【0007】
【作用】本発明によれば、回転駆動源からの回転力をサ
ンギヤに伝達して、ピニオンがサンギヤと第1のリング
ギヤとの間で自転しながら公転し始めると、第2のリン
グギヤがピニオンの自転による回転力を減速して出力
し、出力ギヤがピニオンの公転による回転力を出力す
る。
【0008】
【実施例】以下添付図面に従って本発明に係る遊星ギヤ
機構の好ましい実施例について詳説する。図1は、本発
明の第1実施例に係る遊星ギヤ機構がフイルムスキャナ
のフイルム搬送装置に適用された実施例を示す平面図で
ある。前記フイルム搬送装置は、電動モータ10の正方
向の回転力を本発明の遊星ギヤ機構によって第1の減速
比に減速し、この減速した回転力によってフイルムカー
トリッジ12内の現像済み写真フイルム14をフイルム
カートリッジ12から送り出すと共に、送り出されたフ
イルム14をキャプスタン16、16によって定速搬送
してフイルム巻上げリール18で巻き上げるものであ
る。また、フイルム搬送装置は、電動モータ10の逆方
向の回転力を前記遊星ギヤ機構により第2の減速比に減
速し、フイルム巻上げリール18に巻き上げられたフイ
ルム14をフイルムカートリッジ12内に巻き取るもの
である。
【0009】フイルムスキャナは図2に示すように、送
り出されたフイルムを照射する光源ランプ20、光源ラ
ンプ20で照射されたフイルム14のコマ画像の透過光
を反射するミラー22を有し、ミラー22で反射された
透過光はラインセンサ24の受光面上で結像される。そ
して、ラインセンサ22から出力される電圧信号は、画
像処理装置26によって画像処理された後、映像信号と
してモニタTV28に出力される。
【0010】前記電動モータ10は図1に示すようにフ
イルム巻上げリール18内に配置される。電動モータ1
0の回転軸30には、本発明の遊星ギヤ機構を構成する
太陽ギヤ32が図3に示すように固着され、太陽ギヤ3
2の周囲には2枚のピニオン34、34が噛合されてい
る。このピニオン34、34は図4に示すように、固定
側の第1のリングギヤ39と回転側の第2のリングギヤ
37とに噛合されている。前記ピニオン34、34はプ
レート38によって下端が枢支されると共に、出力ギヤ
であるキャリアギヤ36によって上端が枢支されてい
る。これにより、第2のリングギヤ37には、ピニオン
34の自転による回転力が伝達され、また、前記キャリ
アギヤ36にはピニオン34の公転による回転力が伝達
される。
【0011】前記キャリアギヤ36には図3に示すよう
にギヤ40が噛合される。ギヤ40の軸48には図4に
示すように、ギヤ42、44、46が連設されている。
ギヤ42はギヤ40と一体に形成され、ギヤ44は軸4
8に枢支され、ギヤ46はリングギア37の下部外周に
形成されたギヤ37Aに噛合されている。前記ギヤ4
2、又はギヤ46にはギヤ52が選択的に噛合され、こ
のギヤ52によってフイルムカートリッジ12のスプー
ルギヤ50(図3参照)側に回転力が伝達される。ま
た、ギヤ44にはギヤ群56が噛合され、このギヤ群5
6によってフイルム巻上げリール18のリールギヤ54
側に回転力が伝達される。前記ギヤ群56については後
述する。
【0012】前記ギヤ52は図4中上下方向に移動自在
に設けられ、上方向に移動された時に前記ギヤ42、及
びギヤ44に噛合されてキャリアギヤ36からの回転力
(即ち、第2の減速比に減速された出力)が伝達され
る。また、ギヤ52は、下方向に移動された時に前記ギ
ヤ44、及びギヤ46に噛合されて第2のリングギヤ3
7からの回転力(即ち、第2の減速比よりも大きい第1
の減速比)が伝達される。従って、ギヤ52の噛合位置
を選択することにより、電動モータ10からスプールギ
ヤ50に伝達される回転速度を低速、又は高速に切り換
えることができる。
【0013】前記ギヤ52にはギヤ58が噛合される。
このギヤ58には図3に示すようにギヤ60が噛合され
る。ギヤ60には同軸上にギヤ62が設けられ、ギヤ6
2には図1に示したキャプスタン16、16を駆動する
ギヤ64が噛合されている。従って、前記キャプスタン
16、16は電動モータ10からの回転力によって駆動
される。
【0014】前記ギヤ60には図3に示すようにギヤ6
6が噛合され、ギヤ66には太陽ギヤ68が噛合されて
いる。太陽ギヤ68にはピニオン70が噛合され、ピニ
オン70はその軸71がアーム72を介して太陽ギヤ6
8の軸69に連結されている。太陽ギヤ68からスプー
ルギア50をフイルム送り出し方向に回転させる回転力
が伝達されると、前記ピニオン70はスプールギア50
を回転する駆動ギア74から退避する。また、太陽ギヤ
68からスプールギア50をフイルム巻き取り方向に回
転させる回転力が伝達されると、ピニオン70は駆動ギ
ア74に噛合する方向に揺動する。
【0015】前記アーム72には、ねじりコイルばね7
6が取り付けられる。ねじりコイルばね76は、図中右
端部76Aがピニオン70上に位置するアーム72に固
着され、図中左端部76Bがアーム72と同軸で回転可
能な舌状片73に固着されている。また、舌状片73の
端縁にはレバー78が押圧当接されている。従って、ア
ーム72は、ねじりコイルばね74のバネ付勢力により
太陽ギヤ68の軸69を中心として図中反時計回り方向
に付勢されている。これにより、ピニオン70は駆動ギ
ヤ74に押し付けられ、また、この時の押し付け力(バ
ネ付勢力)は、スプールギア50をフイルム送り出し方
向に回転させた時にピニオン70が駆動ギア74から退
避しようとする力よりも、大きめに設定されている。
【0016】前記レバー78は、ピン80に固着される
と共にピン80を支点に回動自在に設けられる。ピン8
0は図示しないモータに連結されており、このモータ
は、フイルムカートリッジ12から送り出されたフイル
ム14のリーダ部15(図1参照)がキャプスタン16
を通過したことを検知する図示しないセンサ、又は前記
リーダ部15がフイルム巻上げリール18に巻き取られ
たことを検知する図示しないセンサからのフイルム検知
信号により駆動制御されて、レバー78をアーム72か
ら退避させる方向に駆動する。従って、ピニオン70
は、フイルム14のリーダ部15がキャプスタン16を
通過すると、又はリーダ部15がフイルム巻上げリール
18に巻き取られると、アーム72がねじりコイルばね
74のバネ付勢力により時計回り方向に揺動することに
より、駆動ギヤ74から退避する。これにより、駆動ギ
ヤ74にはピニオン70からの回転力が遮断される。
【0017】駆動ギヤ74の同軸上には、図1に示すよ
うにスプールギヤ50に噛合された被動ギヤ82が配設
されている。駆動ギヤ74は図5に示すように、頂部に
六角部84が形成された軸86に枢支され、前記被動ギ
ヤ82は前記軸86の六角部84にその六角孔88が嵌
入されて固定されている。また、前記軸86はピン90
に枢支されている。
【0018】駆動ギヤ74と被動ギヤ82との間には、
一方向クラッチを構成するコイルスプリング92が配設
される。コイルスプリング92は図6に示すように、軸
86の外周部と被動ギヤ82の内周部とに挟まれた状態
で配置されると共に、下部の端部93(図5参照)が駆
動ギヤ74の上面に形成された溝部75に係止されてい
る。駆動ギア74からフイルム送り出し方向の回転力が
伝達されると、前記コイルスプリング92はその回転力
によって収縮し軸86の外周部に圧接する。これによ
り、駆動ギヤ74と被動ギヤ82とが連結されるので、
フイルム送り出し方向の回転力が被動ギヤ82を介して
スプールギヤ50に伝達される。また、駆動ギア74か
らフイルム巻き取り方向の回転力が伝達されると、コイ
ルスプリング92はその回転力によって膨張し軸86の
外周部から離れる。これにより、駆動ギヤ74と被動ギ
ヤ82との連結が解除されるので、フイルム巻き取り方
向の回転力は被動ギヤ82に直接伝達されない。
【0019】前記駆動ギヤ74と軸86との間には図5
に示すように、滑りクラッチを構成する線ばね94が配
設される。線ばね94は円弧状に形成されると共に、そ
の両端部にはフック部94A、94Bが内側に折り曲げ
形成されている。線ばね94は組み立て時に、膨張した
状態(原形状態)から収縮されて、一方のフック部94
Aが前記軸86の下部に形成されたフランジ96の段部
96Aに係合され、他方のフック部94Bが前記フラン
ジ96の段部96Bに係合される。また、線ばね94の
周部は図6に示すように、駆動ギア74の下部に形成さ
れたフランジ98の内周面98Aにその付勢力(復元
力)によって圧接される。これにより、駆動ギア74と
線ばね94との間には、線ばね94の付勢力による所定
の摩擦力が生じ、駆動ギア74から被動ギヤ82に伝達
されるフイルム巻き取り方向の回転力が一定トルク以上
になると、即ち、前記摩擦力を越えると、被動ギヤ82
に対して駆動ギア74が滑るようになっている。
【0020】従って、駆動ギヤ74と被動ギヤ82との
関係は、フイルム送り出し方向の回転力が駆動ギア74
から伝達されると、コイルスプリング92による一方向
クラッチが優先されて被動ギヤ82が駆動ギヤ74に対
して一体的に回転する。また、フイルム巻き取り方向の
回転力が駆動ギア74から伝達されると、線ばね94に
よる滑りクラッチが優先され、線ばね94の摩擦力を越
えない範囲では被動ギヤ82が駆動ギヤ74に対して一
体的に回転し、そして、前記摩擦力を越えると被動ギヤ
82に対して駆動ギア74が滑る。
【0021】次に、ギヤ群56について説明する。ギヤ
群56は、図3、図4に示すようにフイルム巻上げリー
ル18のリールギヤ54に回転力を伝達するもので、ギ
ヤ44に噛合されたピニオン100、リールギヤ54に
噛合するギヤ102を有している。前記ピニオン100
は、その軸104がアーム106を介してギヤ44の軸
48に連結されており、フイルム送り出し方向の回転力
がギヤ44から伝達されると、ギヤ44の周部を図3中
反時計回り方向に公転する。これにより、ピニオン10
0と同軸上に配設されたギヤ102がリールギヤ54と
噛合する。また、フイルム巻き取り方向の回転力がギヤ
44から伝達されると、ピニオン100はギヤ44の周
部を図3中時計回り方向に公転する。これにより、ギヤ
102がリールギヤ54から退避して、リールギヤ54
への回転力伝達が解除される。ギヤ102がリールギヤ
54から退避した位置には図9に示すようにストッパピ
ン108が設けられ、このストッパピン108にアーム
106が当接することにより、ピニオン100の公転が
規制される。また、ピニオン100はギヤ44に噛合さ
ているので、前述したギヤ52の噛合位置をギヤ42
側、若しくはギヤ46側に選択することにより、電動モ
ータ10からリールギヤ54に伝達される回転速度、即
ち、フイルム巻き上げ速度を低速、又は高速に切り換え
ることができるようになっている。
【0022】一方、リールギヤ54とフイルム巻上げリ
ール18との間には図4に示すように、滑りクラッチを
構成する線ばね110が配設される。線ばね110は図
7に示すように円弧状に形成されると共に、その両端部
にはフック部110A、110Bが内側に折り曲げ形成
されている。線ばね110は組み立て時に、図7中二点
鎖線で示す膨張した状態(原形状態)から実線で示すよ
うに収縮されて、一方のフック部110Aが、リール1
8の上面フランジ19に形成された突片19Aと突片1
9Bとの間の溝21Aに係合され、他方のフック部11
0Bが突片19Aと突片19Dとの間の溝21Bに係合
される。また、線ばね12の周部は図4に示すようにリ
ールギヤ54の内周面54Aにその付勢力(復元力)に
よって圧接される。これにより、リールギア54と線ば
ね110との間には、線ばね110の付勢力による所定
の摩擦力が生じ、リールギア54からリール18に伝達
されるフイルム巻き上げ方向の回転力が一定トルク以上
になると、リール18に対してリールギア54が滑るよ
うになっている。即ち、リールギア54とリール18
は、線ばね110の摩擦力を越えない範囲ではリール1
8がリールギヤ54に対して一体的に回転し、そして、
前記摩擦力を越えるとリール18に対してリールギア5
4が滑る。
【0023】次に、前記の如く構成された遊星ギヤ機構
の作用について説明する。先ず、図3に示したギヤ52
をギヤ44とギヤ46とに噛合させた後、電動モータ1
0を正方向(図3中時計回り方向)に回転させると、そ
の回転力は、本発明の遊星ギヤ機構の太陽ギヤ32→ピ
ニオン34、34→第2のリングギヤ37を介すことに
より第1の減速比(低速側)に減速されてギヤ44、4
6に伝達される。ギヤ44、46に伝達された回転力
は、ギヤ52側とギヤ群56とに分岐され、ギヤ52側
に伝達された回転力はギヤ58から後段のギヤ列に伝達
される。前記ギヤ群56に回転力が伝達されると、ピニ
オン100がギヤ44の周囲を図3中反時計回り方向に
公転し始め、そして、ギヤ102がリールギヤ54と噛
合することによりリール18がフイルム巻上げ方向に回
転し始める。
【0024】一方、ギヤ52側に伝達された回転力は、
ギヤ58→ギヤ60に伝達される。そして、キャプスタ
ン16のギヤ64がギヤ62を介してギヤ60に駆動さ
れることにより、キャプスタン16がフイルム14の巻
き上げ方向(図3中反時計回り方向)に定速で回転し始
める。また、ギヤ60に伝達された回転力は、ギヤ66
→太陽ギヤ68を介してピニオン70に伝達される。こ
の時、ピニオン70は、レバー78によってアーム72
の移動が規制されているため、ねじりコイルばね76の
付勢力により駆動ギヤ74に噛合されている。従って、
ピニオン70からの回転力は、駆動ギヤ74に伝達され
る。駆動ギヤ74に伝達された回転力は、図5、図6に
示したコイルスプリング92によって被動ギヤ82に伝
達される。これにより、スプールギヤ50がフイルム送
り出し方向に回転し始めるので、フイルムカートリッジ
12内に収納されたフイルム14がフイルムカートリッ
ジ10から送り出されるようになる。
【0025】送り出されたフイルム14のリーダ部15
がキャプスタン16を通過すると、レバー78が図3中
反時計回り方向に回動してアーム70の規制を解除す
る。これによって、ピニオン70が駆動ギヤ74から離
れることにより、スプールギヤ50への回転力伝達が解
除される。そして、フイルム14は、キャプスタン16
の回転力のみによってフイルムカートリッジ12から引
き出され、リール18に向けて定速搬送される。そし
て、フイルム14のリーダ部15がリール18に巻き付
くと、フイルム14はキャプスタン16とリール18と
の回転速度差によって、キャプスタン16とリール18
との間で所定の張力が負荷された状態で定速搬送され
る。そして、この状態でフイルムスキャナによるコマ画
像の読み取りが行われる。
【0026】また、リール18に巻き上げられているフ
イルム14の巻き径が大きくなると、リール18はリー
ルギア54に対して滑りながら回転し、キャプスタン1
6とリール18との回転速度差を吸収する。これによ
り、フイルム14は、過大な張力がかからずにリール1
8に円滑に巻き上げられる。一方、図8に示すようにフ
イルム送り出し中にジャムが発生すると、フイルム14
の送り出しが不能になるので、スプールギア50、被動
ギヤ82、駆動ギヤ74が回転不能になりロック状態に
なる。ロック状態になると、ピニオン70は、太陽ギヤ
68からの回転力と駆動ギヤ74からの反力により太陽
ギヤ68の周囲を図中時計回り方向に公転し始め、そし
て、ねじりコイルばね76のバネ付勢力に抗して駆動ギ
ヤ74から退避する方向(矢印A方向)に揺動する。こ
れにより、駆動ギヤ74には、電動モータ10からの回
転力が伝達されなくなるので、フイルム14の送り出し
が停止する。
【0027】次に、リール18に巻き上げられたフイル
ム14をフイルムカートリッジ12に巻き取る動作につ
いて説明する。先ず、図3に示したギヤ52を上方に移
動させてギヤ42とギヤ44とに予め噛合させる。そし
て、電動モータ10を逆方向(図9中反時計回り方向)
に回転させると、その回転力は太陽ギヤ32→ピニオン
34、34→キャリアギヤ36を介すことにより第2の
減速比(高速側)に減速されてギヤ42、44に伝達さ
れる。ギヤ42、44に伝達された回転力がギヤ群56
に伝達されると、ピニオン100がギヤ44の周囲を図
9中時計回り方向に公転し始め、そして、ギヤ102が
リールギヤ54から退避する。これにより、リールギヤ
54に対する回転力伝達が解除され、リール18が自由
回転可能となる。
【0028】また、ギヤ42、44からギヤ52側に伝
達された回転力は、ギヤ58→ギヤ60に伝達され、そ
して、キャプスタン16のギヤ64がギヤ62を介して
駆動される。これにより、キャプスタン16がフイルム
14の巻き取り方向(図9中時計回り方向)に定速で、
且つ、フイルム14の送り出し時の速度よりも高速で回
転し始める。
【0029】また、ギヤ60に伝達された回転力は、ギ
ヤ66→太陽ギヤ68を介してピニオン70に伝達され
る。この時、ピニオン70は駆動ギヤ74に噛合し、そ
の回転力が駆動ギヤ74に伝達される。駆動ギヤ74に
伝達された回転力は、図5、図6に示した線ばね94に
よる滑りクラッチによって被動ギヤ82に伝達される。
これにより、スプールギヤ50がフイルム巻き取り方向
に回転し始めるので、キャプスタン16によって高速搬
送されてくるフイルム14がフイルムカートリッジ12
内に巻き取られる。
【0030】フイルムカートリッジ12側では、被動ギ
ヤ82はリールギア74に対して滑りながら回転して、
キャプスタン16とスプールギヤ50との回転速度差を
吸収する。これにより、フイルム14は、過大な張力が
かからずにフイルムカートリッジ12に円滑に巻き取ら
れる。このように、本実施例の遊星ギヤ機構では、第2
のリングギヤ37に他に、ピニオン34の公転による回
転力を減速して出力するキャリアギヤ36を設けたの
で、一つの遊星ギヤ機構で二種類の減速比の出力を得る
ことができる。
【0031】また、本実施例では、低速側の第1の減速
比をコマ画像の読み取り時に使用してフイルム送り出し
速度を低速にしたので、コマ画像を鮮明にスキャンする
ことができ、また、高速側の第2の減速比をフイルム巻
取時に使用してフイルム巻き取り速度を高速にしたの
で、フイルム14を短時間でフイルムカートリッジ12
に巻き取ることができる。
【0032】図10は、本発明の第2実施例に係る遊星
ギヤ機構の実施例を示す縦断面図で、図11は第2実施
例に係る遊星ギヤ機構の一部破断を含む平面図である。
ここで、遊星ギヤ機構の減速比iは、サンギヤを入力
側、第2のリングギヤを出力側とした場合、下記の式に
より算出される。 i=[(ZR1+ZS )/ZS 〕・[ZR2/(ZR2
R1)〕 ZR1…第1のリングギヤの歯数 ZS …サンギヤの歯数 ZR2…第2のリングギヤの歯数 従って、遊星ギヤ機構ではZR2−ZR1の値を小さくすれ
ば、大きな減速比iを得ることができる。しかし、遊星
ギヤ機構ではZR1+ZS の値、及びZR2+ZSの値をピ
ニオンの個数の整数倍に設定しなければならないので、
例えば、ZR2−ZR1の値を1として最大限の減速比を得
ようとすると、従来の遊星ギヤ機構ではピニオンの個数
を1個にしなければ成立しない。従って、従来の遊星ギ
ヤ機構では最大限の減速比を得ようとすると、ピニオン
の個数が1個に減ってしまい、これによって力のバラン
スが崩れて第2のリングギヤに回転むらが生じ、回転力
の伝達効率が低下するという欠点がある。
【0033】そこで、第2実施例の遊星ギヤ機構では前
述した欠点を解消し、ピニオンの個数を減らすことなく
大きな減速比を得るように構成したものである。以下、
第2実施例の遊星ギヤ機構について説明する。前記遊星
ギヤ機構120は第1のリングギヤ122を有し、この
第1のリングギヤ122はその外周部が固定部124に
固定されている。また、第1のリングギヤ122の内側
にはサンギヤ126が回転自在に配置される。サンギヤ
126には図示しないモータの回転軸128が連結され
ている。
【0034】一方、複数個のピニオン130、132、
134、136が第1のリングギヤ122とサンギヤ1
26との間に配置される。前記ピニオン130は下端が
キャリア138に枢支されると共に、上端が出力ギヤで
あるキャリアギヤ140に枢支されて、第1のリングギ
ヤ122、サンギヤ126、及び第2のリングギヤ14
2にそれぞれ噛合されている。
【0035】前記ピニオン132は、図10中下端が前
記キャリア138に枢支されて前記ピニオン130との
間隔が180°に保持されると共に、第1のリングギヤ
122とサンギヤ126とに噛合されている。前記ピニ
オン134、136は、図10中上端が前記キャリアギ
ヤ140に枢支されて前記ピニオン130との間隔が1
20°に保持されると共に、サンギヤ126と第2のリ
ングギヤ142とに噛合されている。
【0036】即ち、第2実施例では、第1のリングギヤ
122に2個のピニオン130、132を噛合させ、ま
た、第2のリングギヤ142に3個のピニオン130、
134、136を噛合させて、第1、第2のリングギヤ
に噛合されるピニオンの個数を変えている。次に、前記
の如く構成された遊星ギヤ機構の作用について説明す
る。
【0037】サンギヤ126に回転力が伝達されると、
その回転力はサンギヤ126の周りを自転しながら公転
するピニオン130〜136を介してキャリアギヤ14
0と第2のリングギヤ142とに減速伝達される。そし
て、前記回転力は、キャリアギヤ140によって第2の
減速比に減速されてキャリアギヤ140のギヤ部140
Aから出力されると共に、第2のリングギヤ142によ
って第1の減速比に減速されて第2のリングギヤ142
のギヤ部142Aから出力される。
【0038】ところで、本実施例では、第1のリングギ
ヤ122の歯数(ZR1)が57、そして、第2のリング
ギヤ142の歯数(ZR2)が前記歯数(ZR1=57)に
対して最大限の減速を得るために58(57+1)に設
定されている。また、サンギヤ126の歯数(ZS )は
11、そして、ピニオン130〜136の歯数(ZP
はそれぞれ23に設定されている。
【0039】従って、第2のリングギヤ142の減速比
iは、i=[(ZR1+ZS )/ZS 〕・[ZR2/(ZR2
−ZR1)〕の式により、 i=[(57+11)/11〕・[58/(58−5
7)〕=358.5 となる。ここで、ZR1+ZS の値(68)は2個のピニ
オン130、132の整数倍(34倍)であり、また、
R2+ZS の値(69)は3個のピニオン130、13
4、136の整数倍(23倍)なので、遊星ギヤ機構が
成立する。
【0040】従って、第2実施例では、合計4個のピニ
オン130〜136を使用して最大限の減速比を得るこ
とができる。これにより、第2実施例では、減速比を最
大にしても第2のリングギヤ142は4個のピニオン1
30〜136に支持された状態で回転するので、回転む
らが生じることなく円滑に回転する。また、キャリアギ
ヤ140の減速比iは、 i=[(ZR1+ZS )/ZS 〕の式により、 i=[(57+11)/11〕=6.18 である。
【0041】従って、第2実施例の遊星ギヤ機構でも、
第1実施例と同様に一つの遊星ギヤ機構で二種類の減速
比を得ることができる。本実施例では、フイルムスキャ
ナのフイルム搬送装置に適用された遊星ギヤ機構につい
て述べたが、これに限られるものではなく、動力伝達機
構の減速機であれば適用することができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る遊星ギ
ヤ機構によれば、ピニオンの自転による回転力を減速し
て出力する第2のリングギヤの他に、ピニオンの公転に
よる回転力を出力する出力ギヤを設けたので、一つの遊
星ギヤ機構で二種類の減速比の出力を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る遊星ギヤ機構がフイ
ルムスキャナのフイルム搬送装置に適用された実施例を
示す平面図
【図2】フイルムスキャナの実施例を示すブロック図
【図3】第1実施例の遊星ギヤ機構がフイルムを送り出
す状態を示す説明図
【図4】第1実施例の遊星ギヤ機構の断面図
【図5】フイルム搬送装置の一方向クラッチと滑りクラ
ッチの実施例を示す組み立て斜視図
【図6】一方向クラッチと滑りクラッチの実施例を示す
断面図
【図7】フイルム搬送装置のリールギヤとリールとを連
結する滑りクラッチの組み立て斜視図
【図8】フイルム搬送中にジャムが発生した状態を示す
説明図
【図9】第1実施例の遊星ギヤ機構がフイルムを巻き取
る状態を示す説明図
【図10】本発明の第2実施例に係る遊星ギヤ機構の縦
断面図
【図11】図10に示した遊星ギヤ機構の平面図
【図12】従来の遊星ギヤ機構の実施例を示す平面図
【図13】図12に示した遊星ギヤ機構の縦断面図
【符号の説明】
10…電動モータ 12…フイルムカー
トリッジ 14…現像済み写真フイルム 16…キャプスタン 18…フイルム巻上げリール 24…ラインセンサ 32…太陽ギヤ 34…ピニオン 36…キャリアギヤ 37…第2のリング
ギヤ 39…第1のリングギヤ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定された第1のリングギヤと、第1のリ
    ングギヤの内側に配置されると共に回転駆動源からの回
    転力が伝達されるサンギヤと、第1のリングギヤとサン
    ギヤとに噛合されサンギヤからの回転力でサンギヤの周
    りを自転しながら公転するピニオンと、ピニオンに噛合
    されピニオンの自転の回転力を減速して出力する第2の
    リングギヤと、を備えた遊星ギヤ機構に於いて、 前記ピニオンに、該ピニオンの公転の回転力を出力する
    出力ギヤを連結したことを特徴とする遊星ギヤ機構。
JP1940095A 1995-02-07 1995-02-07 遊星ギヤ機構 Pending JPH08210444A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010090140A1 (ja) * 2009-02-05 2010-08-12 株式会社タムロン 動力伝達装置

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