JPH0820877B2 - 音声認識装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電話交換機用音声認識装置に関するものであ
る。

従来の技術 近年、音声認識装置を電話端末や電話交換機に組み込
んで、電話の発信や交換機能の制御を行う試みがなされ
ている。

以下、図面を参照しながら、上述した従来の音声認識
装置を電話交換機に用いた一例について説明する。

第２図は電話交換機用音声認識装置の構成図である。
第２図において、11,12,13はそれぞれ電話端末、２は回
線切り替えスイッチ、３は音声認識部、４はテンプレー
トセット、７は電話交換機制御部である。

以上のように構成された電話交換機用音声認識装置に
ついて、以下その動作を説明する。

使用者は、電話端末11,12,13のいずれかのハンドセッ
トを持ち上げ、音声認識されるべき音声を発声する。電
話交換機中に設置された回線切り替えスイッチ２は使用
中の電話端末がどれであるかを識別し、スイッチの接続
を制御して前記音声を音声認識部３へ入力する。音声認
識部３はこの音声とテンプレートセット４中の標準パタ
ーンとの類似性照合を行い、電話交換機制御部７へ認識
結果を送出する。以上の動作により、電話発信先の選択
や各種交換機能の制御を行うことができる。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、本装置を使用す
る多数の使用者の種々の声に対し常に同一のテンプレー
トセットを使用するという不特定話者型の音声認識を行
なうことになり、十分な認識率が確保できないという問
題点を有していた。

本発明は上記問題点に鑑み、十分な認識率が確保でき
る音声認識装置を提供するものである。

問題点を解決するための手段 この目的を達成するために本発明の電話用音声認識装
置は複数の電話端末と、前記電話端末が接続された電話
交換機と、前記電話交換機中に保有される音声認識用の
複数組のテンプレートセットと、前記電話端末毎に割り
当てられた電話番号と前記複数組のテンプレートセット
のそれぞれとの対応関係を記述した電話番号対応テーブ
ルと、前記電話端末の使用者毎に割り当てられた使用者
番号と前記複数組のテンプレートセットのそれぞれとの
対応関係を記述した使用者番号対応テーブルとから構成
されている。

作用 この構成により、前記の複数の電話端末の何れかが使
用されるとき、使用者が本人の使用者番号を入力した場
合には、音声認識装置はこの使用者番号に従って前記使
用者番号対応テーブルを検索し、前記複数組のテンプレ
ートセットの中から本人に対応するテンプレートセット
を選択して用いることができるため、使用中の該電話端
末の電話番号や設置位置の如何に関わらず本人に最適な
音声認識を実行する事ができる。

また一方、使用者が前記電話番号対応テーブルによっ
て本人に最適なテンプレートセットが対応づけられた電
話番号を持つ電話端末を使用する場合には、本人の使用
者番号を入力するという煩わしい操作なしに使用して
も、音声認識装置は該電話端末の電話番号に従って前記
電話番号対応テーブルを検索し、前記複数組のテンプレ
ートセットの中から本人に対応するテンプレートセット
を選択して用いることができるため、やはり使用者本人
に最適な音声認識を実行する事ができる。

実施例 以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら
説明する。

第１図は本発明の一実施例における音声認識装置の構
成を示すものである。第１図に於て11,12,13は電話端
末、２は回線切り替えスイッチ、３は音声認識部、７は
電話交換機制御部であり、これらは第２図に示した従来
例の構成と同じものである。又、41,42,43は複数のテン
プレートセット、５は電話番号対応テーブル、６は使用
者番号対応テーブル、８はテンプレート切り替えスイッ
チ、９は使用者番号受理部である。更に、電話使用者の
それぞれは、本人が通常頻繁に使用する電話端末を保有
しているが、必ずしも本人保有の電話端末からのみ発信
するとは限らず、場合によっては他人の保有する電話端
末から発信することも有り得るとする。また電話端末11
の保有者Ａは本人の音声を登録したテンプレートセット
41を持ち、電話端末12の保有者Ｂは本人の音声を登録し
たテンプレートセット42を持ち、電話端末13の保有者Ｃ
は本人の音声を登録したテンプレートセット43を持つと
する。

以上のように構成された音声認識装置に関して、以下
その動作について説明する。

先ず、電話端末使用開始時に使用者が本人の使用者番
号を入力する場合を説明する。使用者は電話端末11,12,
13の何れかのハンドセットを持ち上げ、本人の使用者番
号を入力した後に認識対象となる音声を発声する。ここ
で説明の都合上、使用者は電話端末13の保有者Ｃであ
り、使用された電話端末は11であるとする。電話交換機
中に設置された回線切り替えスイッチ２は使用開始され
た電話端末がどれであるかを識別し、前記の使用者番号
の入力と認識対象音声の発声とが行われる前にスイッチ
を制御して前記使用電話端末11の出力を音声認識部３、
及び使用者番号受理部９へ接続する。使用者番号受理部
９はこのようにして接続された使用電話端末11から入力
された前記使用者番号を受理し、この番号に従って使用
者番号対応テーブル６を検索する。使用者番号対応テー
ブル６中には、使用者番号と該使用者が登録した音声の
テンプレートセット番号との組が記述されている。前記
検索により得られたテンプレートセット番号はテンプレ
ート切り替えスイッチ８に入力され、テンプレート切り
替えスイッチ８は複数組のテンプレートセット41,42,43
の中から、使用電話端末11の使用者（即ち、保有者Ｃ）
の音声が記憶されているテンプレートセット43を音声認
識部３と接続する。音声認識部３は以上のようにして入
力された音声と以上のようにして接続されたテンプレー
トセット43中の標準パターンとの類似性照合を行い、電
話交換機制御部７へ認識結果を送出する。以上の動作に
より、電話端末使用開始時に使用者番号を入力した場合
は、その使用者が登録したテンプレートセットが選択さ
れ、この方法により特定話者音声認識が実現され、良好
な認識結果が期待できる。

次に、電話端末使用開始時に使用者が本人の使用者番
号を入力しない場合を説明する。使用者は電話端末11,1
2,13の何れかのハンドセットを持ち上げ、本人の使用者
番号を入力することなしに認識対象となる音声を発声す
る。ここで説明の都合上、使用された電話端末は12であ
るとする。電話交換機中に設置された回線切り替えスイ
ッチ２は使用開始された電話端末がどれであるかを識別
し、前記の認識対象音声の発声の前に回線切り替えスイ
ッチ２を制御して使用電話端末12を音声認識部３へ接続
する。また、回線切り替えスイッチ２から使用電話端末
12の電話番号が電話番号対応テーブル５へ送出され、こ
の電話番号に基づいてテーブル検索が行われる。電話番
号対応テーブル５中には、電話番号と、該電話番号が割
り当てられた電話端末から登録された音声のテンプレー
トセット番号との組が記述されており、前記検索により
得られたテンプレートセット番号はテンプレート切り替
えスイッチ８に入力される。テンプレート切り替えスイ
ッチ８は、このテンプレート番号を受け、複数組のテン
プレートセット41,42,43の中から前記使用電話端末から
登録された音声が記憶されているテンプレートセット42
を選択して、これを音声認識部３と接続する。音声認識
部３は以上のようにして入力された音声と以上のように
して接続されたテンプレートセット中の標準パターンと
の類似性照合を行い、電話交換機制御部７へ認識結果を
送出する。以上の動作により、電話端末使用開始時に使
用者が本人の使用者番号を入力しない場合は、その使用
電話端末から登録されたテンプレートセットが用いられ
ることとなる。電話端末のそれぞれに対して特定の人が
一義的に対応付けられているような環境下（即ち前述し
たように、電話端末11の保有者Ａは本人の音声を登録し
たテンプレートセット41を持ち、電話端末12の保有者Ｂ
は本人の音声を登録したテンプレートセット42を持ち、
電話端末13の保有者Ｃは本人の音声を登録したテンプレ
ートセット43を持つような環境下）においては、この方
法により特定話者音声認識が実現され、良好な認識結果
が期待できる。

以上のように本実施例によれば、使用者が本人保有の
電話端末から発信する場合には、使用者番号の入力をせ
ずとも電話番号対応テーブルの検索に基づいて使用者本
人のテンプレートセットを用いた特定話者型の音声認識
を行うことができ、使用者が本人保有でない電話端末か
ら発信する場合には、使用者番号の入力をするのみで使
用者番号対応テーブルの検索に基づいて使用者本人のテ
ンプレートセットを用いた特定話者型の音声認識を行う
ことができるため、従来の不特定話者型音声認識装置に
比べ、十分に高い認識率が確保できる音声認識装置を提
供することができる。

更に使用者毎に異なるテンプレートセット41,42,43を
設けたことにより、認識単語を使用者自信が定義，変更
することができるという柔軟性の高い音声認識装置を提
供することができる。

発明の効果 以上のように本発明は、複数の電話端末と、前記電話
端末が接続された電話交換機と、前記電話交換機中に保
有される音声認識用の複数組のテンプレートセットと、
前記電話端末毎に割り当てられた電話番号と前記複数組
のテンプレートセットのそれぞれとの対応関係を記述し
た電話番号対応テーブルと、前記電話端末の使用者毎に
割り当てられた使用者番号と前記複数組のテンプレート
セットのそれぞれとの対応関係を記述した使用者番号対
応テーブルとを設けることにより、テンプレートセット
を使用者本人の音声で予め作成しておくことができる場
合には、電話番号対応テーブルあるいは使用者番号対応
テーブルの検索に基づいて、使用者本人のテンプレート
セットを用いた特定話者型の音声認識を行うことができ
るため、従来の不特定話者型音声認識に比べ、十分に高
い認識率が確保できる音声認識装置を提供することがで
きる。

更に使用者毎に異なるテンプレートセットを設けたこ
とにより、認識単語を使用者自信が定義，変更すること
ができるという柔軟性の高い音声認識装置を提供するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における音声認識装置のブロ
ック図、第２図は従来の音声認識装置のブロック図であ
る。 ２……回線切り替えスイッチ、３……音声認識部、4,4
1,42,43……テンプレートセット、５……電話番号対応
テーブル、６……使用者番号対応テーブル、７……電話
交換機制御部、８……テンプレート切り替えスイッチ、
９……使用者番号受理部、11、12,13……電話端末。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の電話端末と、前記電話端末が接続さ
   れた電話交換機と、前記電話交換機中に保有される音声
   認識用の複数組のテンプレートセットと、前記電話端末
   毎に割り当てられた電話番号と前記複数組のテンプレー
   トセットのそれぞれとの対応関係を記述した電話番号対
   応テーブルと、前記電話端末の使用者毎に割り当てられ
   た使用者番号と前記複数組のテンプレートセットのそれ
   ぞれとの対応関係を記述した使用者番号対応テーブルと
   を有し、前記電話端末の内の何れかが使用される時に、
   前記使用者番号が入力された場合には、この使用者番号
   に従って前記使用者番号対応テーブルを検索し、前記複
   数組のテンプレートセットの中から対応するテンプレー
   トセットを選択して用い、一方前記使用者番号が入力さ
   れなかった場合には、使用中の該電話端末に割り当てら
   れた電話番号に従って前記電話番号対応テーブルを検索
   し、前記複数組のテンプレートセットの中から対応する
   テンプレートセットを選択して用いることを特徴とする
   音声認識装置。