JPH08208615A - 2,6−ジクロロイソニコチン酸ベンジルアミド誘導体及び植物病害防除剤 - Google Patents
2,6−ジクロロイソニコチン酸ベンジルアミド誘導体及び植物病害防除剤Info
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- JPH08208615A JPH08208615A JP1691095A JP1691095A JPH08208615A JP H08208615 A JPH08208615 A JP H08208615A JP 1691095 A JP1691095 A JP 1691095A JP 1691095 A JP1691095 A JP 1691095A JP H08208615 A JPH08208615 A JP H08208615A
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Abstract
ル基を表し、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子、
低級アルキル基又はシアノ基を表し、R4及びR5はそ
れぞれ独立に水素原子、低級アルキル基、低級アルコキ
シ基、アミノ基、低級アルキル基置換アミノ基、ニトロ
基、シアノ基、ハロゲン原子、ハロゲン置換低級アルキ
ル基又はハロゲン置換低級アルコキシ基を表す。また、
R1とR4、R2とR3、R2とR4又はR4とR
5は、共に環を形成することもできる。)で示される
2,6−ジクロロイソニコチン酸ベンジルアミド誘導体
及びそれを有効成分とする植物病害防除剤。 【効果】 植物病原ウイルス、細菌及び糸状菌による各
種の植物病害、特にイネいもち病の防除に優れた効果を
示すと共に、薬害の心配もない。
Description
ニコチン酸ベンジルアミド誘導体に関し、当該誘導体
は、植物病害防除剤として用いることができる。
菌剤としては、例えば特開昭63−93766号に、
2,6−ジハロゲン化イソニコチン酸及びそのエステル
誘導体等が植物病害防除剤として有効であることが開示
されている。
合物においては、保護すべき植物体に薬害が生ずる場合
があり、植物に対してより安全な薬剤が求められてい
た。
題を解決するため種々検討した結果、一般式(1)で示
される2,6−ジクロロイソニコチン酸ベンジルアミド
誘導体が植物に対する薬害の心配がなく、優れた植物病
害防除活性を示すことを見いだし、本発明を完成するに
至った。
又はアラルキル基を表し、R2及びR3はそれぞれ独立に
水素原子、低級アルキル基又はシアノ基を表し、R4及
びR5はそれぞれ独立に水素原子、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、アミノ基、低級アルキル基置換アミノ
基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、ハロゲン置換
低級アルキル基又はハロゲン置換低級アルコキシ基を表
す。また、R1とR4、R2とR3、R2とR4又はR4とR5
は、共に環を形成することもできる。)で示される2,
6−ジクロロイソニコチン酸ベンジルアミド誘導体、及
びこれを有効成分とする植物病害防除剤に関するもので
ある。
子、低級アルキル基又はアラルキル基を表し、低級アル
キル基としては、直鎖状でも分岐状でも環状でも良く、
例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、2−ブチル基、
ターシャリーブチル基、シクロプロピル基等の炭素数1
〜4のものが、またアラルキル基としては、ベンジル
基、フェニルエチル基、ピリジルメチル基、フリルメチ
ル基、チエニルメチル基、5−メチル−2−フリルメチ
ル基、5−ニトロ−2−フリルメチル基、テトラヒドロ
フリルメチル基等がそれぞれ挙げられる。R1として好
ましいものは、水素原子、炭素数1〜2の低級アルキル
基、フリルメチル基等である。
級アルキル基又はシアノ基を表し、低級アルキル基とし
ては、直鎖状でも分岐状でも環状でも良く、例えばメチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、イソブチル基、2−ブチル基、ターシャリ
ーブチル基、シクロプロピル基等の炭素数1〜4のもの
が挙げられる。また、R2はR3とともにシクロペンチル
環、シクロヘキシル環等の環を形成していても良い。R
2として好ましいものは、水素原子又は低級アルキル基
であり、特に好ましくは炭素数1〜2の低級アルキル基
である。R3として好ましいものは、水素原子又は低級
アルキル基であり、特に好ましくは水素原子である。
級アルキル基、低級アルコキシ基、アミノ基、低級アル
キル基置換アミノ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原
子、ハロゲン置換低級アルキル基又はハロゲン置換低級
アルコキシ基を表し、低級アルキル基としては、直鎖状
でも分岐状でも良く、例えばメチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、2−ブチル基、ターシャリーブチル基等の炭素数
1〜4のものが、低級アルコキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基等の炭素数1〜3の
ものが、低級アルキル基置換アミノ基としては、アミノ
基の水素原子がR4で定義された炭素数1〜4の低級ア
ルキル基で置換されたもの、例えばジメチルアミノ基、
ジエチルアミノ基等の二置換化合物、メチルアミノ基、
エチルアミノ基等の一置換化合物がそれぞれ挙げられ、
またハロゲン原子としては弗素、塩素、臭素、ヨウ素
が、ハロゲン置換低級アルキル基としては、R4で定義
された炭素数1〜4の低級アルキル基にハロゲン原子が
1〜5個置換した化合物、例えばトリフルオロメチル
基、トリクロロメチル基、ジフルオロメチル基、ペンタ
フルオロエチル基等がそれぞれ挙げられる。
テトラリン等の環を、 R5とともにメチレンジオキシ基等の環を、 形成することができる。
級アルキル基(特に炭素数1〜2のアルキル基)、低級
アルコキシ基(特に炭素数1〜2のアルコキシ基)、低
級アルキル基置換アミノ基(特に炭素数1〜2のアルキ
ル基の二置換化合物)、ニトロ基、ハロゲン原子(特に
フッ素又は塩素)、ハロゲン置換低級アルキル基(特に
ハロゲン原子が1〜3個置換した炭素数1〜3のアルキ
ル基)が挙げられ、またR5とし好ましいものは水素原
子又は低級アルコキシ基が挙げられ、特に好ましくは水
素原子が挙げられる。
的構造を例示すれば、表1の通りである。
る化合物は、例えば下記の方法で製造することができ
る。但し、当該化合物は、これらの製造法に限定される
ものではない。
ロイソニコチン酸クロリドを適当な溶媒中、必要に応じ
て塩基を存在させ、一般式(3)で示されるベンジルア
ミン誘導体と反応させることにより、一般式(1)で示
される2,6−ジクロロイソニコチン酸ベンジルアミド
誘導体が製造できる。
のエーテル類、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げ
られる。塩基としてはトリエチルアミン、ジイソプロピ
ルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジ
ン、ジアザビシクロウンデセン等の有機塩基、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等の水酸化物、炭酸カリウ
ム、炭酸セシウム等の炭酸塩等が使用できる。反応温度
は、溶媒、塩基等により異なるが、通常−10〜80℃
が好ましく、特に0〜50℃が好ましい。反応時間は、
反応温度、溶媒、塩基等により異なるが、通常0.1〜
10時間であり、好ましくは0.5〜5時間である。
で、R1がアラルキル基のものについては、例えば下記
の方法で製造することができる。但し、当該化合物は、
これらの製造法に限定されるものではない。
基を表し、R6CH2はR1を表す。) 即ち、一般式(4)で示されるアルデヒドと、一般式
(5)で示されるベンジルアミン誘導体とを脱水縮合反
応させて、一般式(6)で示されるシッフ塩基とし、更
にこれを適当な還元試薬を用いて還元し、一般式(3)
で示される化合物を得ることができる。
ン酸ベンジルアミド誘導体を有効成分とする植物病害防
除剤は、植物病原ウィルス、細菌及び糸状菌による各種
の植物病害防除、例えばイネの主要病害であるいもち
病、きゆうりの斑点病等に適用し得るが、特にいもち病
に優れた効果を示す。
も可能であるが、通常、農薬の製剤に用いられる固体及
び液体坦体、並びに分散剤、希釈剤、乳化剤、展着剤、
増粘剤等の補助剤と混合して、水和剤、液剤、油剤、粉
剤、粒剤、ゾル剤(フロアブル)等の剤型に製剤して使
用することができる。
ク、クレー、ベントナイト、カオリン、けいそう土、モ
ンモリロナイト、雲母、バーミキュライト、石膏、炭酸
カルシウム、ホワイトカーボン、木粉、澱粉、アルミ
ナ、珪酸塩、糖重合体、ワックス類、水、アルコール類
(メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピル
アルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、エチレングリコール、ベンジルアルコール
等)、石油溜分(石油エーテル、ケロシン、ソルベント
ナフサ等)、脂肪族又は脂環式炭化水素類(n−ヘキサ
ン、シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素類(ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベン
ゼン、クメン、メチルナフタレン等)、ハロゲン化炭化
水素類(クロロホルム、ジクロロメタン等)、エーテル
類(イソプロピルエーテル、エチレンオキシド、テトラ
ヒドロフラン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン
等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレン
グリコールアセタート、酢酸アミル等)、酸アミド類
(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアニリド
等)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、アクリロニトリル等)、スルホキシド類(ジメチル
スルホキシド等)、アルコールエーテル類(エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル等)等が挙げられる。
性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン
アルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル等)、
陰イオン型界面活性剤(アルキルベンゼンスルホナー
ト、アルキルスルホサクシナート、ポリオキシエチレン
アルキルスルファート、アリールスルホナート等)、陽
イオン型界面活性剤(アルキルアミン類、ポリオキシエ
チレンアルキルアミン類、第四級アンモニウム塩類
等)、両性型界面活性剤(アルキルアミノエチルグリシ
ン、アルキルジメチルベタイン等)、ポリビニルアルコ
ール、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、アラビアゴム、トラガントガム、キサン
タンガム、ポリビニルアセタート、ゼラチン、カゼイ
ン、アルギン酸ソーダ等が挙げられる。
剤、除草剤、植物生長調節剤、殺虫剤、殺ダニ剤等の農
薬や、肥料等と混合して用いることができる。本薬剤に
おける有効成分含有量は、製剤形態、施用方法、その他
の条件によって種々異なる。通常は0.5〜95%(重
量)、好ましくは2〜70%(重量)である。
(茎葉散布)、植物の生育土壌への施用(土壌施用)、
田面水への施用(水面施用)、種子への施用(種子処
理)等が可能である。
用病害等によっても異なるが、茎葉散布の場合には有効
成分濃度1〜10000ppm、好ましくは10〜10
00ppmの溶液を10アール当たり50〜300L施
用するのが好ましく、土壌施用及び水面施用の場合に
は、有効成分量で10アール当たり0.1〜1000
g、特に好ましくは10〜100g施用するのが好まし
い。また、種子処理の場合には、種子1kgに対して、
0.001〜50gの有効成分を施用するのが好まし
い。
って説明するが、本発明はこれらの実施例のみによって
限定されるものではない。
テトラヒドロフラン(THF)10ml及びトリエチル
アミン4.2mlとを攪拌、氷冷し、これに2,6−ジ
クロロイソニコチン酸クロリド2.26gを3mlのジ
クロロメタンに溶解させた溶液を滴下した。反応液を室
温で2時間攪拌した後、溶媒を減圧溜去し、これに希塩
酸を加えた。析出物を濾取し、水洗、乾燥して2,6−
ジクロロイソニコチン酸ベンジルアミド2.61gを得
た(収率93%)。メタノール中より再結晶精製したも
のの融点は、151.5℃であった。核磁気共鳴スペク
トル(内部標準TMS,溶媒DMSO−d6) δppm 4.5(d) 2H 7.1〜7.5(m) 5H 7.9(s) 2H
りに各種試薬を用いる他は合成例1と同様にして表2に
記載の化合物、No.2〜42を得た。
ニコチン酸ベンジルアミド誘導体2重量部をそれぞれ、
クレー98重量部と混合粉砕し、粉剤とした。
ニコチン酸ベンジルアミド誘導体20重量部をそれぞ
れ、クレー68重量部、ホワイトカーボン8重量部及び
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル4重量部と
混合粉砕し、水和剤とした。
ニコチン酸ベンジルアミド誘導体5重量部をそれぞれ、
ベントナイト及びタルクの等量混合物90重量部及びア
ルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム5重量部と混合粉
砕し、粒剤に成型した。
施用) ポット(直径6cm,高さ5.5cm)で育種した2葉
期のイネ(品種:愛知旭)に、(製剤例2)記載の水和
剤各々から調製した薬液を土壌施用した(有効成分量で
5mg/ポット)。14日後にイネいもち病菌(Pyricu
laria oryzae)の胞子懸濁液を噴霧接種し、25℃の
湿室に24時間置いた後、温室内で発病させ、胞子懸濁
液接種10日後に病斑数を調査し、下記式より防除価を
算出した。対照薬剤として、2,6−ジクロロイソニコ
チン酸(特開昭63−93766号に記載)についても
同様の方法で試験を行った。結果を表3に示す。尚、薬
害が−とは薬害がないことを表わし、+とは薬害があっ
たことを表す。
のキュウリ(品種:ときわ新地這)に、(製剤例2)記
載の各々の水和剤から調製した有効成分濃度200pp
mの薬液を茎葉散布した。7日後、病原細菌懸濁液を噴
霧接種し、25℃の湿室に48時間置いた後、温室内で
発病させ、病原細菌懸濁液接種7日後に下位4葉の病斑
数を調査し、(試験例1)における場合と同様にして防
除価を算出した。その結果、表2の化合物は85〜10
0%の防除価を示した。
チン酸ベンジルアミド誘導体を有効成分とする植物病害
防除剤は、植物病原ウィルス、細菌及び糸状菌による各
種の植物病害、特にイネの主要病害であるいもち病の防
除に優れた効果を示すと共に薬害の心配もない。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1は水素原子、低級アルキル基又はアラルキ
ル基を表し、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子、低
級アルキル基又はシアノ基を表し、R4及びR5はそれぞ
れ独立に水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、アミノ基、低級アルキル基置換アミノ基、ニトロ
基、シアノ基、ハロゲン原子、ハロゲン置換低級アルキ
ル基又はハロゲン置換低級アルコキシ基を表す。また、
R1とR4、R2とR3、R2とR4又はR4とR5は、共に環
を形成することもできる。)で示される2,6−ジクロ
ロイソニコチン酸ベンジルアミド誘導体。 - 【請求項2】 一般式(1)において、R2が水素原子
又は低級アルキル基である請求項1記載の2,6−ジク
ロロイソニコチン酸ベンジルアミド誘導体。 - 【請求項3】 一般式(1)において、R2が低級アル
キル基である請求項2記載の2,6−ジクロロイソニコ
チン酸ベンジルアミド誘導体。 - 【請求項4】 R3が水素原子又は低級アルキル基であ
る請求項1〜3のいずれか1項に記載の2,6−ジクロ
ロイソニコチン酸ベンジルアミド誘導体。 - 【請求項5】 R4が水素原子、低級アルキル基、低級
アルコキシ基、低級アルキル基置換アミノ基、ニトロ
基、ハロゲン原子又はハロゲン置換低級アルキル基であ
り、R5が水素原子又は低級アルコキシ基である請求項
1〜4のいずれか1項に記載の2,6−ジクロロイソニ
コチン酸ベンジルアミド誘導体。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の
2,6−ジクロロイソニコチン酸ベンジルアミド誘導体
を有効成分として含有する植物病害防除剤。
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