JPH08206866A - エネルギービーム加工法及びエネルギービーム加工装置 - Google Patents

エネルギービーム加工法及びエネルギービーム加工装置

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JPH08206866A
JPH08206866A JP7244731A JP24473195A JPH08206866A JP H08206866 A JPH08206866 A JP H08206866A JP 7244731 A JP7244731 A JP 7244731A JP 24473195 A JP24473195 A JP 24473195A JP H08206866 A JPH08206866 A JP H08206866A
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energy beam
mask
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microscope
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雅規 畠山
Katsunori Ichiki
克則 一木
Tadasuke Obata
忠輔 小畑
Yotaro Hatamura
洋太郎 畑村
Masayuki Nakao
政之 中尾
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C23/00Other surface treatment of glass not in the form of fibres or filaments
    • C03C23/0005Other surface treatment of glass not in the form of fibres or filaments by irradiation

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エネルギービームをマスクを介して被加工物
に照射し、照射量に応じた局所的な深さ加工を施す。 【解決手段】 マスク14に形成されたビーム透過孔1
4aを透過させて被加工物12にエネルギービームを照
射し、そのさいにマスク14と被加工物12の相対位置
を制御し、被加工物12の特定領域をエネルギービーム
の照射量に応じた深さに加工する。これにより、レジス
ト塗布や露光や現像といった工程を繰り返して三次元的
凹凸のある基板表面を形成するに従来のリソグラフィ技
術と異なり、局所的に加工深さが異なる加工物の製作が
非常に容易であり、しかも一度の加工で短時間で精度よ
く所望の深さ加工が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マスクパターンを
透過して被加工物に照射するビームの透過量を被加工物
の加工箇所ごとに異ならしめ、加工深さが随意可変でき
るようにしたエネルギービーム加工法及びエネルギービ
ーム加工装置に関する。
【0002】また、本発明は、加工の際に被加工物とマ
スクとの位置合わせを精度よくかつ効率的に行うことが
できる方法に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、マイクロマシン、医療器具、情報
機器等に用いる微小物体の製作において、被加工物の表
面に微細な切削加工を施す一般的な加工技術としては、
切削バイト、化学反応、或いは収束性ビームを利用した
切削加工があるが、特に半導体製造等における微細加工
技術としてはレジストを利用したドライエッチングやウ
エットエッチングが用いられている。
【0004】図24は、従来のレジストを利用した微細
加工の工程例を示す。まず初めに加工基板1にレジスト
材2をコーティングし(工程1)、次にフォトマスク3
を介在させて紫外線4を照射し、フォトマスクに形成さ
せてあるパターン穴3aをレジスト2に転写する(工程
2)。次に、現像することによりパターン穴3aを通し
て紫外線4が照射された部分のレジスト材2を除去する
(工程3)。次に、プラズマ中のイオンやラジカル種を
利用して加工基板の上のレジスト材が無い部分の異方性
エッチングを行い(工程4)、最後にレジスト材2を除
去する(工程5)。以上の工程を経て加工基板の表面に
フォトマスクのパターン穴と同形の穴が形成されて微細
加工が行われる。通常はこの工程を繰り返して半導体デ
バイスが作製される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の加工方法は、レジスト材の塗布や、露光および現像
によるレジストパターンの形成、ベーキング等きわめて
複雑で手間のかかる工程が必要であり、効率良い加工を
行うことができなかった。また、プラズマ中のイオンや
ラジカル種を利用したエッチングは平面を一様に加工す
るため各部の深さが異なった構造や、3次元構造を高精
度で加工することは困難であった。さらに、各工程ごと
にそれぞれ装置を使用し、高精度の位置合わせをするの
で多くの時間と費用がかかった。
【0006】また、上記半導体デバイス用の加工基板1
と同様に微細な加工を必要とするものに、直径がミクロ
ンオーダーのマイクロ球レンズなどがあるが、こうした
マイクロ球レンズを製作する場合、従来は例えば図25
に示したように、棒状のガラス材5の先端をバーナ6で
炙って熔かし、熔融したガラス球を落下させて冷却する
方法によっていた。しかしながら、こうした方法で製作
されたマイクロ球レンズ7は、表面粗さや真球度におい
て要求精度を満たすものが少なく、そこで冷却を終えた
上記のマイクロ球レンズ7を、例えば図26に示したよ
うに研磨剤8の撒かれた研磨台9上に載せ、回転円盤1
0を軸周りに回転させながらマイクロ球レンズ7を押圧
し、レンズ表面を研磨する方法を採ることもあった。し
かしながら、こうして研磨したマイクロ球レンズ7も、
表面粗さや真球度の改善効果には一定の限界があり、従
来の方法では光学レンズとしての一定の基準品質を満た
すマイクロ球レンズを効率よく製作するのが困難であっ
た。
【0007】従って、本発明の目的は、各部の深さが異
なった構造や、3次元構造を有する加工部品を高精度に
かつ効率よく加工できる方法および装置を提供すること
にある。
【0008】また、本発明の他の目的は、上記加工にお
いて被加工部品とマスクとの位置合わせを迅速かつ精度
よく行うことができるようにすることにある。
【0009】さらに、本発明の他の目的は、マイクロ球
レンズ等高精度な3次元加工を要するマイクロ部品を簡
単にしかも効率よく製作できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、エネルギービ
ーム源が発するエネルギービームを、マスクに穿設され
た所定形状パターンのビーム透過孔を透過させて被加工
物に照射するとともに、前記エネルギービーム源と前記
マスクの相対位置関係又は該マスクと前記被加工物の相
対位置関係の少なくとも一方を変化させ、該被加工物に
対する前記エネルギービームの照射量を制御することに
より被加工物の加工深さを加工位置によって変化せしめ
たことを特徴とするエネルギービーム加工法を提供する
ことにより、前記目的を達成するものである。
【0011】また、本発明は、前記方法において、前記
マスク又は前記被加工物は、前記エネルギービームの照
射方向に沿う軸を中心に回転駆動され、該マスクは、前
記軸を中心とする径方向に沿う開口面積変化率が漸増す
るビーム透過孔が穿設してあることを特徴とするエネル
ギービーム加工法を提供することにより、前記目的を達
成するものである。
【0012】さらに、本発明は、前記方法において、前
記エネルギービーム源は、揺動周期をもって完結する規
則的な速度変化を伴って揺動駆動され、前記被加工物
は、前記エネルギービーム源が揺動中心にあるときの前
記エネルギービームの照射方向と平行な軸を中心に回転
駆動されることを特徴とするエネルギービーム加工法を
提供することにより、前記目的を達成するものである。
【0013】また、本発明は、前記方法において、前記
マスクと前記被加工物は、相互の位置関係に応じた規則
的な速度変化を伴って相対的に並進駆動され、かつ該被
加工物は、前記エネルギービームの照射方向と直交又は
斜交する軸を中心に回転駆動されることを特徴とするエ
ネルギービーム加工法を提供することにより、前記目的
を達成するものである。
【0014】さらに、本発明は、前記方法において、前
記エネルギービーム源と前記マスクと前記被加工物は、
顕微鏡を用いて真空中で整合させることを特徴とするエ
ネルギービーム加工法を提供することにより、前記目的
を達成するものである。
【0015】また、本発明は、前記方法において、前記
マスクと前記被加工物の相対位置関係を顕微鏡で観察し
ながら微動位置決め装置を用いて位置決めすることを特
徴とするエネルギービーム加工法を提供することによ
り、前記目的を達成するものである。
【0016】また、本発明は、被加工物と所定形状のパ
ターン穴が形成されたマスクとの相対位置関係を顕微鏡
で観察しながら微動位置決め装置を用いて位置決めし、
エネルギービームを前記マスクを介して前記被加工物に
照射することにより該被加工物を加工することを特徴と
するエネルギービーム加工法を提供することにより、前
記目的を達成するものである。
【0017】また、本発明は、前記方法において、前記
被加工物とマスクとの相対位置関係を顕微鏡で多方向よ
り観察し位置決めすることを特徴とするエネルギービー
ム加工法を提供することにより、前記目的を達成するも
のである。
【0018】さらに、本発明は、前記方法において、前
記被加工物とマスクとを前記微動位置決め装置に保持し
たまま加工を行うことを特徴とするエネルギービーム加
工法を提供することにより、前記目的を達成するもので
ある。
【0019】また、本発明は、前記方法において、前記
被加工物とマスクとの相対位置関係をあらかじめ顕微鏡
で観察しながら前記微動位置決め装置により位置決め
し、これを固定具により保持した状態で加工を行うこと
を特徴とするエネルギービーム加工法を提供することに
より、前記目的を達成するものである。
【0020】さらに、本発明は、前記方法において、前
記微動位置決め装置を真空容器中に配置し、前記位置決
め操作を該真空容器外部より行うことを特徴とするエネ
ルギービーム加工法を提供することにより、前記目的を
達成するものである。
【0021】さらに、本発明は、エネルギービームを発
するエネルギービーム源と、所定形状パターンのビーム
透過孔を有し、該ビーム透過孔を介して前記エネルギー
ビームを透過させるマスクと、該マスクを透過した前記
エネルギービームを照射されて加工される被加工物と、
該被加工物の加工深さを加工位置によって変化させるべ
く前記エネルギービーム源と前記マスクの相対位置関係
又は該マスクと前記被加工物の相対位置関係の少なくと
も一方を変化させ、これにより被加工物に対するエネル
ギービームの照射量を制御する制御手段とを具備するこ
とを特徴とするエネルギービーム加工装置を提供するこ
とにより、前記目的を達成するものである。
【0022】また、本発明は、前記装置において、前記
制御手段が前記エネルギービーム源とマスクの相対位置
を変化させるようになっており、前記被加工物とマスク
との相対位置関係を観察するための顕微鏡と、該被加工
物とマスクとの相対位置決めをするための微動位置決め
装置とをさらに備えたエネルギービーム加工装置を提供
することにより、前記目的を達成するものである。
【0023】さらに、本発明は、前記装置において、前
記微動位置決め装置で位置決めした被加工物とマスクと
を位置保持する固定具をさらに備えたエネルギービーム
加工装置を提供することにより、前記目的を達成するも
のである。
【0024】本発明によれば、従来のように複雑なレジ
スト塗布およびレジストパターン形成工程を必要とする
ことがなく、また、被加工物とマスクとの位置合わせを
迅速に行うことができるので、被加工物の加工を効率良
く行うことができる。
【0025】また、本発明によれば、マスクに形成され
たビーム透過孔を透過させてエネルギービームを被加工
物に照射し、そのさいにエネルギービーム源とマスク或
いはマスクと被加工物の相対位置を変化させることによ
り、被加工物の加工箇所こどにエネルギービームの照射
量を異ならしめることができるので、被加工物の加工箇
所こどの加工深さを精度よく制御することができる。
【0026】この場合、パターン穴が形成されたマスク
を通して被加工物にエネルギービームを照射し、パター
ン形状の加工を行う際に、パターン形状が1mm以下の
微小パターンである場合や、被加工物が同様に微小な物
体である場合には、微動位置決め装置や顕微鏡なしで位
置決めすることは困難であるが、被加工物とマスクとを
顕微鏡で観察しながら微動位置決め装置により微細な位
置決めを行い、これを位置決め装置または固定具により
位置保持した状態でエネルギービームによる加工を行う
ことにより、精度良く微小パターンの加工を行うことが
できる。
【0027】さらに、真空中で上記位置決めを行い、被
加工物とマスクとを一度大気中に取り出す必要をなくす
ことにより、加工の継続性を維持できるので効率良く作
業ができるばかりではなく、場所移動に伴って生ずる被
加工物とマスクおよび関連機器との相対位置に位置ずれ
を生ずることがなく、精度よく加工を行うことができ
る。さらに、被加工物の加工面が酸化されるという問題
もない。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1ないし図12を参照して説明する。図1は、本
発明のエネルギービーム加工法を適用したエネルギービ
ーム加工装置の第1実施例を示す概略斜視図、図2は、
図1に示したエネルギービーム加工装置による加工形状
を説明するための被加工物の縦断面図である。
【0029】図1に示すエネルギービーム加工装置11
は、金属材料やガラス材料からなる円盤状の被加工物1
2の表面を凸面状にエネルギービームにより加工するた
めの装置であり、エネルギービームは、エネルギービー
ム源13より均一密度のビームとして下方に照射され
る。被加工物12は、円形スポット状に照射されるエネ
ルギービームのスポット中心を通るビーム軸に対し同軸
配置されており、その軸芯を中心に一定速度で回転駆動
される。また、エネルギービーム源13と被加工物12
との間には、被加工物に対して照射パターンを周期的に
可変制御するためのマスク14が介在しており、このマ
スク14に形成した銀杏形に開口するビーム透過孔14
aにより、被加工物12の特定領域に対するビーム照射
量の制御がなされる。
【0030】ビーム透過孔14aは、銀杏形状の要の位
置がビーム軸すなわち被加工物12の回転中心に一致し
ており、この要の位置から左右に曲線的に裾を延ばすよ
う末広がり状態で開口している。このため、径方向に沿
うビーム透過孔14aの開口面積変化率は漸増し、円周
に沿うビーム照射量は被加工物12の回転中心から離れ
た位置ほど大となる。従って、被加工物12がその回転
軸を中心に回転すると、単位時間当たりのエネルギービ
ームの照射量が径方向に沿って大となる分だけ加工深さ
も径方向に漸増し、最終的には図2に示した球状凸面1
5aを有する加工物15が得られる。
【0031】なお、上記実施例では、被加工物12をそ
の軸回りに回転させる構成としたが、代わりに図示点線
矢印で示すように、マスク14を軸回りに回転させても
よい。
【0032】なお、上記第1実施例では、被加工物12
だけを軸周りに回転させる構成としたが、エネルギービ
ーム源も被加工物の回転に同期させて揺動させることが
可能であり、例えばビーム軸を被加工物の回転中心軸に
対し角度をもたせることで、被加工物のビーム照射面に
対して回転中心軸から径方向にエネルギービーム量を制
御することが可能である。
【0033】図3に示すエネルギービーム加工装置21
は、被加工物22の回転に合わせてエネルギービーム源
23を揺動させるようにしたものであり、特に加工箇所
に応じて加工深さを変えるため、エネルギービーム源2
3の揺動速度を左右の揺動端ほど遅く揺動中点ほど速く
設定してある。また、この実施例では、マスク24のビ
ーム透過孔24aは円形貫通孔に過ぎないが、エネルギ
ービーム源23とマスク24及び被加工物22の相対位
置関係には、エネルギービーム源23が揺動端にあると
きに被加工物22の周縁部が加工され、かつエネルギー
ビーム源23が揺動中点にあるときに被加工物22の中
央部が加工されるような関係をもたせてある。このた
め、被加工物22は、周縁部が中央部に比べより深く加
工され、最終的に得られる加工物25は、図4に示した
ように、先端から周縁にかけて半球状に丸まった凸面2
5aを有する形状となる。
【0034】また、上記第2実施例において、エネルギ
ービーム源の揺動速度は、左右の揺動端ほど速く揺動中
点ほど遅く設定することもできる。図5に示したエネル
ギービーム加工装置31は、エネルギービーム源33の
揺動速度の変化態様を図3の場合と逆に切り替えるとと
もに、前記実施例よりもエネルギービーム源33の揺動
範囲を狭めたものである。この実施例では、エネルギー
ビーム源33とマスク34及び被加工物32の位置関係
は、エネルギービーム源33が揺動端にあるときに被加
工物32の半径方向中間部が加工され、エネルギービー
ム源33が揺動中点にあるときに被加工物32の中央部
が加工されるような位置関係としてある。このため、被
加工物32の中央部が半径方向中間部に比べより深く加
工され、最終的に得られる加工物35は、図6に示した
ように、中央が最も深い皿穴35aを有するものとな
る。なお、本実施例の場合、マスク34としては、前記
実施例と同様、円形に開口するビーム透過孔34aを有
するものが用いられる。
【0035】さらに、上記第1〜第3実施例と異なり、
エネルギービーム源は固定したまま、被加工物を軸周り
に回転させる一方で軸方向に往復駆動することもでき
る。図7に示すエネルギービーム加工装置41は、円柱
状の被加工物42を先端側から球形にくびれ加工するた
めの装置であり、被加工物42はエネルギービーム源4
3のビーム照射方向と直交する回転軸周りに回転し、同
時にまたこの回転軸に沿って往復動すなわちマスク44
に対して並進する。マスク44には、ビーム透過孔44
aとして被加工物42の往復動方向と直交する方向に長
方形のスリットが形成してあり、このスリット状ビーム
透過孔44aを透過したビームが被加工物42の先端付
近に照射される。実施例の場合、被加工物42の往復動
速度は、往復端点ほど遅く往復中点ほど速くするよう設
定されるため、エネルギービームが往復端点を照射する
ときに加工深さは最大であり、エネルギービームが往復
中点を照射するときは加工深さは最小となる。従って、
加工物45の最終形状は、図8に示したように、球形部
45aとなる。
【0036】また、上記第4実施例を変形発展させたも
のに、図9に示すエネルギービーム加工装置51があ
る。このエネルギービーム加工装置51は、エネルギー
ビーム源53を固定したまま、被加工物52を回転及び
往復駆動させる点は前記実施例と変わらないが、マスク
54に形成するスリット状ビーム透過孔54aが1本で
はなく、3本のスリット状ビーム透過孔54aを互いに
平行にかつ等間隔に配設した点が異なる。この実施例の
場合、3本のスリット状ビーム透過孔54aは、全てエ
ネルギービーム源53のエネルギービーム照射範囲に含
まれるため、一度の加工で3個の球形部55aがくびれ
部55bを介して連なる加工物55を形成することがで
きる。このため、マイクロ球レンズを大量に工業生産す
る場合、被加工物52として例えば光学ガラス,石英ガ
ラス,ルビー,サファイア,フッ化マグネシュウム,Z
nSe,ZnTe,GaAs等のレンズ用ガラス材料を
用い、スリット状ビーム透過孔54aの幅設定と被加工
物52の往復動(並進移動)速度制御とを適宜組み合わ
せることにより、0.1nm〜100nmの大きさの球
形部55aすなわちマイクロ球レンズを高精度で能率よ
く製作することができる。特に、量子レベル或いは可視
光レベルの精度までレンズ面の加工が可能であるため、
マイクロ球レンズに加工した加工物55に単色光を入射
させる場合には、レンズ作用を行う有効部分の大きさを
該単色光の波長以下の大きさとすることができる。
【0037】さらにまた、前述の第1実施例に示したエ
ネルギービーム加工装置11に関しても、マスク14に
設けるビーム透過孔14aの数を増やすことで円盤状の
ガラス素材をフレネルレンズに加工することも可能であ
る。具体的には、図11に示すエネルギービーム加工装
置61のごとく、円盤状の被加工物62を覆うマスク6
4に、銀杏形状のビーム透過孔64aを相似的に三連形
成したものを用い、最小のビーム透過孔64aの要の部
分を通る回転軸を中心に被加工物62を回転駆動しつ
つ、エネルギービーム源63からエネルギービームを照
射する。この場合、照射ビームの中心軸から離れるほど
ビーム透過孔64aの開口面積は大きくなり、しかも個
々のビーム透過孔64aが銀杏形状をなすため、最終的
に得られる加工物65は、図12に示したように、円盤
状ガラス素材の表面に環状の平凸レンズ部65aが同心
形成されたフレネルレンズとなる。
【0038】なお、上記実施例において、エネルギービ
ームとしては高速原子線やイオンビーム或いは電子線や
原子・分子ビームさらには放射光等を用いることもでき
る。高速原子線は、中性な高速粒子ビームであるため、
金属や半導体或いは絶縁物などあらゆる材料に対して応
用でき、イオンビームは金属材料に有効である。電子線
は、電子線照射と同時に被加工物に対して反応性のある
ガスを導入し、電子線が照射された場所にのみ化学反応
が行われるようにする。また、原子・分子ビームは低エ
ネルギビームとして用いることができ、反応性ガスの原
子・分子ビームを照射して加工を行うことができる。さ
らに、放射光は、直接放射光のみを被加工物表面に照射
して加工を行ったり、反応性ガス粒子との総合作用を利
用して加工を行ったりでき、あらゆる材料に適用できる
等の特徴がある。
【0039】また、後述するように、上記実施例におい
て、マスクと被加工物とビーム軸の位置合わせやマスク
の交換といった作業を全て真空容器内において行うこと
もでき、その場合は、被加工物を一度も大気中にさらす
ことのないクリーンな環境下での加工工程が実現でき、
加工物表面の酸化や汚染が問題となるときに特に有効な
加工法として、極めて高い作業性が得られる。また、こ
うした真空内加工工程を実現する場合に、光学顕微鏡や
走査型2次電子顕微鏡(SEM)或いはレーザ顕微鏡等
の顕微鏡を用い、マスクと被加工物とビーム軸の位置合
わせを行うとよく、エネルギービーム源とマスクと被加
工物とを極めて高い精度で整合させることができる。
【0040】図13は、本発明の方法を実施する装置の
一実施例を示すもので、該実施例のものはベース105
上に水平面内で直行する方向に併進移動可能なXY軸ス
テージ106を設け、該XY軸ステージ上に主軸或いは
X軸107回りに回転可能なθ軸ステージ108を設
け、該θ軸ステージに取り付け手段109を介して被加
工物Wを着脱可能に固定する一方、上記ベース105上
にZ軸方向に移動可能なZ軸ステージ111を設け、該
Z軸ステージ上にZ軸回りに回転可能なβ軸ステージ1
13を設け、該β軸ステージにY軸115回りに回転可
能にα軸ステージ117を設け、該α軸ステージ117
上にマスクMを着脱可能に固定し、該マスク上のエネル
ギービーム源(例えば高速原子線源)119よりマスク
Mのパターン孔pを介して被加工物Wにエネルギービー
ム121を照射するようにしたものである。上記XY軸
ステージ106およびZ軸ステージ111は位置決め精
度が0.1Aから10マイクロメートル、好ましくは
0.1Aから1ナノメートルで位置決め可能な微動移動
ステージである。
【0041】この位置決め装置では、被加工物WがXY
ステージ106によりXY軸の2方向に併進微動できる
とともに、θ軸ステージ108によって被加工物W自体
の回りに回転移動できるようになつており、これにより
マスクMに対して被加工物の一軸回りの任意の面を位置
合わせし、エネルギービームによる加工が可能となって
いる。従って、該装置により上記図7,8,9,10に
関連して述べた加工方法の実施が可能である。また、マ
スクMは、Z軸ステージ111により被加工物Wに対し
離間距離(Z軸方向)を微動制御でき、またβ軸ステー
ジ113およびα軸ステージ117によって水平面内の
傾きや、被加工物との平行度を精度よく調整できるなっ
ている(α、β回転角)。これにより、被加工物Wとマ
スクMとの離間距離、平行度、平行平面内における相対
位置を微細に調整することができる。
【0042】なお、被加工物Wの加工面とマスクMとの
離間距離は、通常、密着状態から1mm程度の距離に設
定される。また、マスクMは、予め形成されたもの、例
えば電鋳によりパターニングされた数ミクロン厚のNi
箔を用いることができ、これを平坦度のよい粘着テープ
でα軸ステージ117のマスク取り付け部117aに固
定することができる。なお、被加工物WとマスクMとの
位置合わせは光学顕微鏡123により観察しながら行
い、被加工物WとマスクMの動きを示す画像表示装置を
見ながら遠隔操作によって行うことができる。この際、
光学顕微鏡で2方向以上から観察することにより、被加
工物とマスクとの平行度を見ることができる。このため
エネルギービーム源119および光学顕微鏡123は図
示しないガイドにより、それぞれ加工位置および観察位
置に出入りできるようになっている。これにより、被加
工物Wの任意の加工面に対しマスクMを所望の位置関係
に設定して加工を行うことができる。
【0043】図14は、本発明方法を実施する装置の他
の実施例を示すもので、該実施例では、ベース105の
下面が球面状をなしており、装置全体がベースガイド1
05aの上を図示矢印Bのごとく一軸または多軸回りに
揺動できるようになっており、これにより被加工物Wを
エネルギービームの照射方向と斜交する軸回りに回転さ
せることができる。
【0044】図15は、本発明加工方法に使用される装
置のさらに他の実施例を示すものであり、該実施例の装
置では、XYステージ106にサポート102を固定
し、該サポート上にターンテーブル104をエネルギー
ビーム121の照射方向に沿う軸回りに回転可能に取り
付け、該ターンテーブル上に被加工物Wを粘着テープ等
により取り付けたものである。他の構成は図13の装置
と同じである、該装置により図1,2,11,12に関
連して述べた加工方法を実施することができる。
【0045】図16は、本発明の他の方法を示すもの
で、該方法は固定具により被加工物をマスクと所定の位
置関係に固定設置した状態で加工を行うものである。こ
のため、被加工物Wは平坦な固定台125上に平坦度の
良い粘着テープやボルト、ネジ等により固定され、マス
クMは該被加工物W上にスペーサ127を介して設置さ
れる。スペーサ127は固定台125上に立設されてお
り、マスクMは該スペーサ上に平坦度の良い粘着テープ
やボルト、ネジ等129(図では粘着テープ)を利用し
て取り付けられる。
【0046】被加工物Wに対しマスクMを位置合わせす
るには、図20に示すように、被加工物Wを固定した固
定台125に対し、マスクMを位置決め装置131によ
り光学顕微鏡123で観察しながら位置決めを行い、こ
の際同時にマスクMのスペーサ127上への固定も行
う。光学顕微鏡123は焦点深度の深いものが使用され
るが、光学顕微鏡の代わりにレーザー顕微鏡を使用して
もよい。マスクMはネジ、ボルトや粘着テープ133
(図ではネジ)により位置決め装置の支持アーム135
に固定されている。位置決め装置131はXY軸ステー
ジ137とZ軸ステージ139とでマスクMを直交3軸
方向に微動制御することができる。なお、XY軸方向と
Z軸方向との位置決めを精度よく行うために複数の光学
顕微鏡、レーザー顕微鏡もしくはそれらの双方を用いる
ことができる。なお、図示しないが、位置決め装置13
1にZ軸回りに回転可能なβ軸ステージを取り付け、被
加工物とマスクとの水平面内の傾きを調整することもで
きる。被加工物Wに対し、マスクMの位置決めを完了し
た後は、図16に示すように、位置決め装置131から
マスクMを切り離し、光学顕微鏡123と位置決め装置
131を被加工物WおよびマスクM上から後退させ、代
わりに図示しないエネルギービーム源を該位置決めされ
た被加工物およびマスク上の加工位置に位置決めして加
工を行う。
【0047】なお、図示例では、エネルギービーム12
1とマスクMとの相対位置関係を固定してあるが、図1
7に示すように、エネルギービーム源119をマニピュ
レータ120に取り付け、矢印Aで示すように、エネル
ギービームを一軸または多軸回りに揺動させるか、或い
はステージ125の下面を球面状として装置全体をステ
ージガイド125b上で矢印Bで示すように一軸または
多軸回りに揺動させることにより、エネルギービーム1
21とマスクM間を相対移動させることができる。
【0048】また、図16のものは被加工物Wの加工面
が固定台125の被加工物設置面125aとマスクMと
に平行である四角柱構造の被加工物を加工する例である
が、より正確にマスクと被加工面の平行度を出すため
に、スペーサにマイクロメーターヘッド(図示せず)を
取り付けた固定具を使用することができる。また、図1
8に示すように、被加工物Wを固定台の被加工物設置面
上で回転させることにより任意の加工面をマスクに向け
て加工を施し、3次元加工を行うことができる。この場
合、加工物設置面上に被加工物の設置位置をマークして
おき、被加工物を該マークに合わせて位置決めする。し
たがって、粘着テープは必ずしも必要としない。
【0049】図19は被加工物Wが複雑な形状を有する
場合に、被加工物の加工面とマスクとが平行もしくは任
意の角度に設定することができるように、固定台125
の被加工物設置面125aの形状を被加工物の形状に合
わせて適宜選択できることを示すものである。
【0050】これら図18,19の固定具を使用する場
合にも、図17の固定具と同様にエネルギービーム源を
マニピュレータにより揺動させるか、或いは固定台12
5を揺動させることにより、図示矢印A,Bで示すよう
に、エネルギービーム121とマスクMとを相対移動さ
せることができる。
【0051】図21は図20の位置決め装置131を真
空容器141中に設置し、該真空容器を真空ポンプで高
真空に排気し、真空容器141外部から被加工物Wとマ
スクMとの位置合わせおよび加工を行うようにしたもの
である。このように真空中で位置合わせを行うことによ
り、被加工物WとマスクMとを大気状態に置く必要が無
いので、引き続き行われるエネルギービームによる加工
との継続性が良く、作業時間を短縮することができるば
かりではなく、場所移動に伴う被加工物とマスクおよび
関連機器との位置ずれを生ずることがなく、また被加工
物の表面状態の酸化の問題も無いので精度よく加工する
ことができる。なお、該実施例でも、位置合わせのあ
と、光学顕微鏡が観察位置から外れ、エネルギービーム
源が加工位置に移動されるようになっている。
【0052】図22は、図21の方法において、上記光
学顕微鏡123の代わりに走査型電子顕微鏡(SEM)
143と二次電子コレクタ145とを用いることにより
さらに高倍率で被加工物WとマスクMとの位置合わせを
行うことができるようにしたものである。なお、上記走
査型電子顕微鏡の代わりにイオンビーム、レーザービー
ムのごとく被加工物にビームを照射して二次電子を発生
させるビーム源を使用することもできる。
【0053】図23は図14の位置決め装置131を真
空容器141中に設置し、該真空容器を真空ポンプで高
真空に排気し、真空容器141外部から被加工物Wとマ
スクMとの位置合わせおよび加工を行うようにしたもの
である。このため、ベース105,XYステージ10
6,θ軸ステージ108,Z軸ステージ111,β軸ス
テージ113,α軸ステージ117,マニピュレータ1
20等各部の動きは制御装置147によって制御され、
制御装置147は被加工物Wに所望パターンの加工を施
すべくメモリ148およびCPU装置149によって制
御される。このように真空中で位置合わせと加工とを行
うことにより、被加工物WとマスクMとを大気状態に置
く必要が無いので、上記図23の加工の場合と同様な作
用効果がえられる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
マスクに形成されたビーム透過孔を透過させて被加工物
にエネルギービームを照射し、そのさいにエネルギービ
ーム源とマスク或いはマスクと被加工物の相対位置を変
化させることにより、被加工物の加工深さをを加工位置
によってエネルギービームの照射量に応じた深さに加工
するようにしたから、レジスト塗布や露光や現像といっ
た工程を繰り返して三次元的凹凸のある基板表面を形成
する従来のリソグラフィ技術と異なり、局所的に加工深
さが異なる加工物、とくにマイクロ加工部品の製作が非
常に容易であり、しかも一度の加工で短時間で精度よく
可能である等の優れた効果を奏する。
【0055】また、被加工物とマスクとの相対位置関係
を顕微鏡で観察しながら微動位置決め装置を用いて位置
決めし、さらに被加工物とマスクとを位置決め装置に保
持したまま或いは固定具で保持した状態で加工を行うこ
とができるようにしたので、迅速かつ高精度の加工を行
うことができる。
【0056】さらに、エネルギービーム源とマスクと被
加工物とを、光学顕微鏡又は走査型2次電子顕微鏡(S
EM)又はレーザ顕微鏡等の顕微鏡を用いて、真空中で
整合させるようにしたから、マスクと被加工物とビーム
軸の位置合わせやマスクの交換といった作業を全て真空
容器内で行い、これにより加工中に被加工物を一度も大
気中にさらすことのないクリーンな環境下での加工工程
が実現でき、加工物表面の酸化や汚染が問題となるとき
に特に有効な加工法として、極めて高い作業性が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエネルギービーム加工法を適用したエ
ネルギービーム加工装置の第1実施例を示す概略斜視図
である。
【図2】図1に示したエネルギービーム加工装置による
加工形状を説明するための被加工物の縦断面図である。
【図3】本発明のエネルギービーム加工法を適用したエ
ネルギービーム加工装置の第2実施例を示す概略斜視図
である。
【図4】図3に示したエネルギービーム加工装置による
加工形状を説明するための被加工物の縦断面図である。
【図5】本発明のエネルギービーム加工法を適用したエ
ネルギービーム加工装置の第3実施例を示す概略斜視図
である。
【図6】図5に示したエネルギービーム加工装置による
加工形状を説明するための被加工物の縦断面図である。
【図7】本発明のエネルギービーム加工法を適用したエ
ネルギービーム加工装置の第4実施例を示す概略斜視図
である。
【図8】図7に示したエネルギービーム加工装置による
加工形状を説明するための被加工物の縦断面図である。
【図9】本発明のエネルギービーム加工法を適用したエ
ネルギービーム加工装置の第5実施例を示す概略斜視図
である。
【図10】図9に示したエネルギービーム加工装置によ
る加工形状を説明するための被加工物の縦断面図であ
る。
【図11】本発明のエネルギービーム加工法を適用した
エネルギービーム加工装置の第6実施例を示す概略斜視
図である。
【図12】図11に示したエネルギービーム加工装置に
よる加工形状を説明するための被加工物の縦断面図であ
る。
【図13】本発明方法に使用される装置の一例を示す概
略側面図である。
【図14】本発明方法に使用される装置の他の例を示す
概略側面図である。
【図15】本発明方法に使用される装置のさらに他の例
を示す概略側面図である。
【図16】本発明の他の方法に使用される固定具の一例
を示す概略側面図である。
【図17】図16の固定具を使用した加工方法における
エネルギービームとマスクとの相対移動の関係を示す図
である。
【図18】固定具の他の例を示す概略側面図である。
【図19】固定具のさらに他の例を示す概略側面図であ
る。
【図20】図16の固定具に使用される位置決め装置の
一例を示す概略側面図である。
【図21】本発明のさらに他の方法に使用される装置の
一例を示す概略側面図である。
【図22】本発明のさらに他の方法に使用される装置の
他の例を示す概略側面図である。
【図23】本発明のさらに他の方法に使用される装置の
他の例を示す概略側面図である。
【図24】従来のフォトリソグラフィ技術を利用した基
板加工方法の一例を示す工程図である。
【図25】従来のマイクロ球レンズの製作方法の一例を
示す概略斜視図である。
【図26】従来のマイクロ球レンズの研磨方法の一例を
示す概略側面図である。
【符号の説明】
11,21,31,41,51,61: エネルギービ
ーム加工装置 12,22,32,42,52,62,W: 被加工物 13,23,33,43,53,63,121: エネ
ルギービーム源 14,24,34,44,54,64,M: マスク 14a,24a,34a,44a,54a,64a:
ビーム透過孔 15,25,35,45,55,65 加工物 105:ベース、 106,137:XY軸ステージ、
108:θ軸ステージ、 111,139:Z軸ステー
ジ、113:β軸ステージ、117:α軸ステージ、
123:光学顕微鏡、125:固定台、 127:スペ
ーサ、 131:位置決め装置、141:真空容器、1
43:SEM用電子銃またはビーム源、145:2次電
子コレクタ、147:制御装置、149:CPU装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23F 4/02 H01J 37/305 A 9508−2G // B23K 17/00 H01L 21/302 (72)発明者 小畑 忠輔 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原総合研究所内 (72)発明者 畑村 洋太郎 東京都文京区小日向2丁目12番11号 (72)発明者 中尾 政之 千葉県松戸市新松戸5−1 新松戸中央パ ークハウスC−908

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エネルギービーム源が発するエネルギー
    ビームを、マスクに穿設された所定形状パターンのビー
    ム透過孔を透過させて被加工物に照射するとともに、前
    記エネルギービーム源と前記マスクの相対位置関係又は
    該マスクと前記被加工物の相対位置関係の少なくとも一
    方を変化させ、該被加工物に対する前記エネルギービー
    ムの照射量を制御することにより被加工物の加工深さを
    加工位置によって変化せしめたことを特徴とするエネル
    ギービーム加工法。
  2. 【請求項2】 前記マスク又は前記被加工物は、前記エ
    ネルギービームの照射方向に沿う軸を中心に回転駆動さ
    れ、該マスクは、前記軸を中心とする径方向に沿う開口
    面積変化率が漸増するビーム透過孔が穿設してあること
    を特徴とする請求項1記載のエネルギービーム加工法。
  3. 【請求項3】 前記エネルギービーム源は、揺動周期を
    もって完結する規則的な速度変化を伴って揺動駆動さ
    れ、前記被加工物は、前記エネルギービーム源が揺動中
    心にあるときの前記エネルギービームの照射方向と平行
    な軸を中心に回転駆動されることを特徴とする請求項1
    記載のエネルギービーム加工法。
  4. 【請求項4】 前記マスクと前記被加工物は、相互の位
    置関係に応じた規則的な速度変化を伴って相対的に並進
    駆動され、かつ該被加工物は、前記エネルギービームの
    照射方向と直交又は斜交する軸を中心に回転駆動される
    ことを特徴とする請求項1記載のエネルギービーム加工
    法。
  5. 【請求項5】 前記エネルギービーム源と前記マスクと
    前記被加工物は、顕微鏡を用いて真空中で整合させるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のエネ
    ルギービーム加工法。
  6. 【請求項6】 前記マスクと前記被加工物の相対位置関
    係を顕微鏡で観察しながら微動位置決め装置を用いて位
    置決めすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1
    項記載のエネルギービーム加工法。
  7. 【請求項7】 被加工物と所定形状のパターン穴が形成
    されたマスクとの相対位置関係を顕微鏡で観察しながら
    微動位置決め装置を用いて位置決めし、エネルギービー
    ムを前記マスクを介して前記被加工物に照射することに
    より該被加工物を加工することを特徴とするエネルギー
    ビーム加工法。
  8. 【請求項8】 前記被加工物とマスクとの相対位置関係
    を顕微鏡で多方向より観察し位置決めすることを特徴と
    する請求項6又は7記載のエネルギービーム加工法。
  9. 【請求項9】 前記被加工物とマスクとを前記微動位置
    決め装置に保持したまま加工を行うことを特徴とする請
    求項6〜8のいずれか1項記載のエネルギービーム加工
    法。
  10. 【請求項10】 前記被加工物とマスクとの相対位置関
    係をあらかじめ顕微鏡で観察しながら前記微動位置決め
    装置により位置決めし、これを固定具により保持した状
    態で加工を行うことを特徴とする請求項6〜8のいずれ
    か1項記載のエネルギービーム加工法。
  11. 【請求項11】 前記位置決めにおいて、被加工物とマ
    スクとは密着状態から1mmの範囲の離間距離に設定さ
    れることを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項記
    載のエネルギービーム加工法。
  12. 【請求項12】 前記位置決めにおいて、被加工物の加
    工面とマスクとの離間距離、平行度、平行平面内におけ
    る相対位置を制御することを特徴とする請求項6〜11
    のいずれか1項記載のエネルギービーム加工方法。
  13. 【請求項13】 前記固定具が被加工物の加工面をマス
    クに対し平行になるように位置決めできる形状を有する
    ことを特徴とする請求項10のエネルギービーム加工方
    法。
  14. 【請求項14】 前記微動位置決め装置は0.1Aから
    1ナノメートル、あるいは1ナノメートルから10マイ
    クロメートルの精度で位置決め可能な微動移動ステージ
    を有することを特徴とする請求項6〜13のいずれか1
    項記載のエネルギービーム加工法。
  15. 【請求項15】 前記位置決めを光学顕微鏡、レーザー
    顕微鏡、又は反射電子もしくは2次電子を用いた顕微鏡
    手法を用いて行うことを特徴とする請求項6〜14のい
    ずれか1項記載のエネルギービーム加工法。
  16. 【請求項16】 前記顕微鏡手法で用いられる顕微鏡が
    走査型電子顕微鏡であることを特徴とする請求項15記
    載のエネルギービーム加工法。
  17. 【請求項17】 前記微動位置決め装置を真空容器中に
    配置し、前記位置決め操作を該真空容器外部より行うこ
    とを特徴とする請求項6〜16のいずれか1項記載のエ
    ネルギービーム加工法。
  18. 【請求項18】 前記エネルギービーム源は、高速原子
    線、イオンビーム、電子線、原子・分子ビーム、レーザ
    光、放射光等のエネルギービームを照射することを特徴
    とする請求項1〜17のいずれか1項記載のエネルギー
    ビーム加工法。
  19. 【請求項19】 前記被加工物は、光学ガラス,石英ガ
    ラス,ルビー,サファイア,フッ化マグネシュウム,Z
    nSe,ZnTe,GaAs等のレンズ用ガラス材料で
    あり、該被加工物の表面を加工して得られる加工物がレ
    ンズ作用を有する物体であることを特徴とする請求項1
    〜18のいずれか1項記載のエネルギービーム加工法。
  20. 【請求項20】 前記加工物がマイクロ球レンズ又はマ
    イクロフルネルレンズであることを特徴とする請求項1
    9記載のエネルギービーム加工法。
  21. 【請求項21】 前記マイクロ球レンズは、レンズ作用
    を行う有効部分が、0.1nm〜10nmか又は10n
    m〜1μmか又は1μm〜10μmの大きさであり、単
    色光を入射させる場合は、前記有効部分が該単色光の波
    長以下の大きさであることを特徴とする請求項20記載
    のエネルギービーム加工法。
  22. 【請求項22】 前記被加工物が半導体デバイスである
    ことを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項記載の
    エネルギービーム加工法。
  23. 【請求項23】 エネルギービームを発するエネルギー
    ビーム源と、所定形状パターンのビーム透過孔を有し、
    該ビーム透過孔を介して前記エネルギービームを透過さ
    せるマスクと、該マスクを透過した前記エネルギービー
    ムを照射されて加工される被加工物と、該被加工物の加
    工深さを加工位置によって変化させるべく前記エネルギ
    ービーム源と前記マスクの相対位置関係又は該マスクと
    前記被加工物の相対位置関係の少なくとも一方を変化さ
    せ、これにより被加工物に対するエネルギービームの照
    射量を制御する制御手段とを具備することを特徴とする
    エネルギービーム加工装置。
  24. 【請求項24】 前記制御手段が前記エネルギービーム
    源とマスクの相対位置を変化させるようになっており、
    前記被加工物とマスクとの相対位置関係を観察するため
    の顕微鏡と、該被加工物とマスクとの相対位置決めをす
    るための微動位置決め装置とをさらに備えたことを特徴
    とする請求項23記載のエネルギービーム加工装置。
  25. 【請求項25】 前記微動位置決め装置で位置決めした
    被加工物とマスクとを位置保持する固定具をさらに備え
    たことを特徴とする請求項24記載のエネルギービーム
    加工装置。
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