JPH08206151A - 皮膚貼着用基材及びそれを用いた貼付剤 - Google Patents
皮膚貼着用基材及びそれを用いた貼付剤Info
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- JPH08206151A JPH08206151A JP7034744A JP3474495A JPH08206151A JP H08206151 A JPH08206151 A JP H08206151A JP 7034744 A JP7034744 A JP 7034744A JP 3474495 A JP3474495 A JP 3474495A JP H08206151 A JPH08206151 A JP H08206151A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、皮膚貼着用基材、特に、貼付剤の
薬効成分や溶解剤等に対して耐性があり、且つ柔軟性を
有する貼付薬用基材を提供し、それによって、患部に貼
着したとき違和感がなく、貼着感のよい貼付剤を得るこ
とを目的とする。 【構成】 伸び50%におけるモジュラスが10〜10
0Kg/cm2 のエラストマー層からなる皮膚貼着用基
材。皮膚貼着用基材の片側に消炎鎮痛剤等の塗工液を塗
布して薬剤層を形成し、更にその上にライナーをラミネ
ートして貼付剤を作製する。
薬効成分や溶解剤等に対して耐性があり、且つ柔軟性を
有する貼付薬用基材を提供し、それによって、患部に貼
着したとき違和感がなく、貼着感のよい貼付剤を得るこ
とを目的とする。 【構成】 伸び50%におけるモジュラスが10〜10
0Kg/cm2 のエラストマー層からなる皮膚貼着用基
材。皮膚貼着用基材の片側に消炎鎮痛剤等の塗工液を塗
布して薬剤層を形成し、更にその上にライナーをラミネ
ートして貼付剤を作製する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皮膚貼着用基材及びそ
の基材を用いた貼付剤に関するものである。本発明にお
いて皮膚貼着用基材とは、貼付薬用基材に限らずに、傷
ガードフィルム、絆創膏用フィルム、プロテクトフィル
ム等も含んでいるものとする。
の基材を用いた貼付剤に関するものである。本発明にお
いて皮膚貼着用基材とは、貼付薬用基材に限らずに、傷
ガードフィルム、絆創膏用フィルム、プロテクトフィル
ム等も含んでいるものとする。
【0002】
【従来の技術】消炎鎮痛剤等の薬剤を塗布や含浸といっ
た方法により支持し、皮膚に貼り付けることで薬剤の経
皮吸収効果をその目的とする貼付薬用の基材としては、
従来紙や布が用いられている。近年になり、皮膚、特に
関節等の曲げ伸ばしする箇所に対する密着感を向上させ
るために、伸び性を有する不織布を用いる例も出てきて
いる。また、最近では塩化ビニルを主成分としたプラス
チックフィルムも使用されているが、燃焼による塩素ガ
スの発生など廃棄処理時の問題点がある。このように、
従来貼付剤は、不織布やプラスチックフィルム等の基材
に貼付薬を塗布したものが多く使用されている。そし
て、貼付薬は消炎剤等の薬剤層と粘着層からなる積層
体、或いは、消炎剤等の薬剤と粘着剤との混合層からな
り、これらは粘着層或いは混合層に含まれる粘着剤によ
って皮膚に粘着されるようになっている。
た方法により支持し、皮膚に貼り付けることで薬剤の経
皮吸収効果をその目的とする貼付薬用の基材としては、
従来紙や布が用いられている。近年になり、皮膚、特に
関節等の曲げ伸ばしする箇所に対する密着感を向上させ
るために、伸び性を有する不織布を用いる例も出てきて
いる。また、最近では塩化ビニルを主成分としたプラス
チックフィルムも使用されているが、燃焼による塩素ガ
スの発生など廃棄処理時の問題点がある。このように、
従来貼付剤は、不織布やプラスチックフィルム等の基材
に貼付薬を塗布したものが多く使用されている。そし
て、貼付薬は消炎剤等の薬剤層と粘着層からなる積層
体、或いは、消炎剤等の薬剤と粘着剤との混合層からな
り、これらは粘着層或いは混合層に含まれる粘着剤によ
って皮膚に粘着されるようになっている。
【0003】不織布を貼付薬用基材として使用した場
合、貼付薬自体が厚くなり貼り付けた時に目立ち、更に
基材側からl−メントールのような揮発性の高い薬剤成
分が散逸し、その効果が早く弱まる問題点があった。さ
らに、所定の皮膚面に貼付薬を貼着したとき、貼着部分
が皮膚の色と違う点や風合いの点等で違和感が生じる欠
点がある。
合、貼付薬自体が厚くなり貼り付けた時に目立ち、更に
基材側からl−メントールのような揮発性の高い薬剤成
分が散逸し、その効果が早く弱まる問題点があった。さ
らに、所定の皮膚面に貼付薬を貼着したとき、貼着部分
が皮膚の色と違う点や風合いの点等で違和感が生じる欠
点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】不織布を貼付薬用基材
として用いた場合の欠点を改善するため、貼付薬用基材
としてプラスチックフィルムが使用されており、それに
よって、違和感はある程度改善されているが、耐薬品性
や柔軟性については未だ十分でないのが現状である。特
に、貼付薬として薬効の高い成分が使用される場合は、
これらの成分を不織布等の基材に塗布するための「溶解
剤」や経皮吸収効果を高めるための「副剤」を混合する
必要があり、これら「溶解剤」や「副剤」に対しても耐
性があり、且つ柔軟性のあるフィルムが要求される。そ
のため、貼付薬としての薬効成分、溶解剤、副剤等に対
して耐性があり、且つ柔軟性のあるプラスチックフィル
ムが望まれていた。本発明は、これらの問題を解決し
て、貼付薬に含まれる各成分に対して耐性があり、且つ
柔軟性を有するプラスチックフィルムを提供し、更にそ
のフィルムを用いて、貼着感の良い貼付剤を提供するこ
とを目的とする。
として用いた場合の欠点を改善するため、貼付薬用基材
としてプラスチックフィルムが使用されており、それに
よって、違和感はある程度改善されているが、耐薬品性
や柔軟性については未だ十分でないのが現状である。特
に、貼付薬として薬効の高い成分が使用される場合は、
これらの成分を不織布等の基材に塗布するための「溶解
剤」や経皮吸収効果を高めるための「副剤」を混合する
必要があり、これら「溶解剤」や「副剤」に対しても耐
性があり、且つ柔軟性のあるフィルムが要求される。そ
のため、貼付薬としての薬効成分、溶解剤、副剤等に対
して耐性があり、且つ柔軟性のあるプラスチックフィル
ムが望まれていた。本発明は、これらの問題を解決し
て、貼付薬に含まれる各成分に対して耐性があり、且つ
柔軟性を有するプラスチックフィルムを提供し、更にそ
のフィルムを用いて、貼着感の良い貼付剤を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、伸び性の無い
紙や布、更に、伸び性は有するものの厚く目立ち、薬剤
散逸の恐れがある不織布に替わり、皮膚、特に関節等の
曲げ伸ばしする箇所に貼りつけた時の密着感を維持する
のに充分な伸びやしなやかさと、目立たない薄さや透明
感、更には薬剤散逸を極力抑える事の出来る皮膚貼着用
基材を提供することを要旨とするものである。
紙や布、更に、伸び性は有するものの厚く目立ち、薬剤
散逸の恐れがある不織布に替わり、皮膚、特に関節等の
曲げ伸ばしする箇所に貼りつけた時の密着感を維持する
のに充分な伸びやしなやかさと、目立たない薄さや透明
感、更には薬剤散逸を極力抑える事の出来る皮膚貼着用
基材を提供することを要旨とするものである。
【0006】即ち、本発明は、次の〜を要旨として
いる。 伸び50%におけるモジュラスが10〜100Kg/
cm2 のエラストマー層からなることを特徴とする皮膚
貼着用基材。 前記伸び50%におけるモジュラスが10〜100K
g/cm2 のエラストマー層が可塑成分を1〜30%含
有していることを特徴とするに記載の皮膚貼着用基
材。 前記伸び50%におけるモジュラスが10〜100K
g/cm2 のエラストマー層が、ポリエステル系エラス
トマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エ
ラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリスチ
レン系エラストマーの少なくとも1つを含有しているこ
とを特徴とする及びに記載の皮膚貼着用基材。 乃至に記載した皮膚貼着用基材に薬剤を被着した
ことを特徴とする貼付剤。 以上の発明を要旨とする。
いる。 伸び50%におけるモジュラスが10〜100Kg/
cm2 のエラストマー層からなることを特徴とする皮膚
貼着用基材。 前記伸び50%におけるモジュラスが10〜100K
g/cm2 のエラストマー層が可塑成分を1〜30%含
有していることを特徴とするに記載の皮膚貼着用基
材。 前記伸び50%におけるモジュラスが10〜100K
g/cm2 のエラストマー層が、ポリエステル系エラス
トマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エ
ラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリスチ
レン系エラストマーの少なくとも1つを含有しているこ
とを特徴とする及びに記載の皮膚貼着用基材。 乃至に記載した皮膚貼着用基材に薬剤を被着した
ことを特徴とする貼付剤。 以上の発明を要旨とする。
【0007】つまり、伸び50%におけるモジュラスが
10〜100Kg/cm2 のエラストマー層を皮膚貼着
用基材とした。その基材を用いて貼付剤を構成して、従
来の問題点の解決を図った。また、前記伸び50%にお
けるモジュラスが10〜100Kg/cm2 のエラスト
マー層が、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系
エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリオレ
フィン系エラストマー、ポリスチレン系エラストマーの
少なくとも1つを含有していることを特徴とした。更
に、上記皮膚貼着用基材に薬剤を被着して貼付剤とす
る。具体的には例えば、消炎鎮痛剤等の貼付薬を塗布し
て貼付剤を構成して、従来の問題点の解決を図った。
10〜100Kg/cm2 のエラストマー層を皮膚貼着
用基材とした。その基材を用いて貼付剤を構成して、従
来の問題点の解決を図った。また、前記伸び50%にお
けるモジュラスが10〜100Kg/cm2 のエラスト
マー層が、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系
エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリオレ
フィン系エラストマー、ポリスチレン系エラストマーの
少なくとも1つを含有していることを特徴とした。更
に、上記皮膚貼着用基材に薬剤を被着して貼付剤とす
る。具体的には例えば、消炎鎮痛剤等の貼付薬を塗布し
て貼付剤を構成して、従来の問題点の解決を図った。
【0008】即ち、貼付薬用基材に代表される皮膚貼着
用基材として、伸び50%におけるモジュラスが10〜
100Kg/cm2 のエラストマー層を使用することに
より、基材フィルムの柔軟性と耐薬剤性や耐粘着剤性は
エラストマー層によって得られるので、従来の問題を解
消することができた。従って、本発明の皮膚貼着用基材
に直接薬剤を塗布、塗工、噴霧または浸漬しても、薬効
成分、溶解剤、副剤等による膨潤、カール等の製造上の
問題もなく貼付剤を製造することができる。また、この
貼付剤を患部に貼着したとき、違和感も少なく、従来の
貼付剤の問題点を大幅に改善することができた。
用基材として、伸び50%におけるモジュラスが10〜
100Kg/cm2 のエラストマー層を使用することに
より、基材フィルムの柔軟性と耐薬剤性や耐粘着剤性は
エラストマー層によって得られるので、従来の問題を解
消することができた。従って、本発明の皮膚貼着用基材
に直接薬剤を塗布、塗工、噴霧または浸漬しても、薬効
成分、溶解剤、副剤等による膨潤、カール等の製造上の
問題もなく貼付剤を製造することができる。また、この
貼付剤を患部に貼着したとき、違和感も少なく、従来の
貼付剤の問題点を大幅に改善することができた。
【0009】本発明の皮膚貼着用基材は、エラストマー
層から構成される。エラストマーは常温下において弾性
を示すプラスチック材料であり、フィルム形状に加工し
た際の伸びは、皮膚貼着用基材とした際の皮膚への密着
感を維持するのに適しており、不織布のそれになんら劣
るものではない。一方で不織布とは異なり、皮膚に貼り
付けた際に目立たない薄さに加工でき、その種類によっ
ては透明感の優れたものや着色可能なものもある。ま
た、不織布のように薬剤が散逸するような孔を有しない
ため薬剤の効果が長続きする。更に、塩化ビニル系以外
のエラストマーは、l−メントール、サリチル酸グリコ
ールといった薬剤中に浸漬しても膨潤等の変形が発生せ
ず、燃焼時においても有毒なガスを発生しないことから
廃棄時における問題が無い。特にポリオレフィン系エラ
ストマーが最も優れている。
層から構成される。エラストマーは常温下において弾性
を示すプラスチック材料であり、フィルム形状に加工し
た際の伸びは、皮膚貼着用基材とした際の皮膚への密着
感を維持するのに適しており、不織布のそれになんら劣
るものではない。一方で不織布とは異なり、皮膚に貼り
付けた際に目立たない薄さに加工でき、その種類によっ
ては透明感の優れたものや着色可能なものもある。ま
た、不織布のように薬剤が散逸するような孔を有しない
ため薬剤の効果が長続きする。更に、塩化ビニル系以外
のエラストマーは、l−メントール、サリチル酸グリコ
ールといった薬剤中に浸漬しても膨潤等の変形が発生せ
ず、燃焼時においても有毒なガスを発生しないことから
廃棄時における問題が無い。特にポリオレフィン系エラ
ストマーが最も優れている。
【0010】そして、該エラストマー層は、伸び50%
におけるモジュラスが10〜100Kg/cm2 のエラ
ストマーを使用したことに特徴がある。伸び50%にお
けるモジュラスが10Kg/cm2 以下では、弱い力で
基材が伸びてしまうことから、実際に加工を行う際に、
基材の原反を巻き取る為のスピードのコントロールが難
しくなる等の弊害が考えられ、結局は、最終製品の変形
等が生じる。また、伸び50%におけるモジュラスが1
00Kg/cm2 以上では、伸ばすのに大きな力が必要
となるため、伸びにくく、貼付剤の形態に加工した際皮
膚へのフィット感が弱まることになる。
におけるモジュラスが10〜100Kg/cm2 のエラ
ストマーを使用したことに特徴がある。伸び50%にお
けるモジュラスが10Kg/cm2 以下では、弱い力で
基材が伸びてしまうことから、実際に加工を行う際に、
基材の原反を巻き取る為のスピードのコントロールが難
しくなる等の弊害が考えられ、結局は、最終製品の変形
等が生じる。また、伸び50%におけるモジュラスが1
00Kg/cm2 以上では、伸ばすのに大きな力が必要
となるため、伸びにくく、貼付剤の形態に加工した際皮
膚へのフィット感が弱まることになる。
【0011】伸び50%におけるモジュラスが10〜1
00Kg/cm2 のエラストマーとしては、次のような
樹脂が挙げられる。ポリエステル系エラストマーとして
は、ポリブチレンテレフタレートと脂肪族ポリエーテル
とのブロック共重合体等のポリエーテル系ポリエステ
ル、及びポリブチレンテレフタレートと脂肪族ポリエス
テルとのブロック共重合体等のポリエステル系ポリエス
テルがある。ポリウレタンエラストマーとしては、ポリ
カーボネート系ポリウレタン、脂肪族エステル系ポリウ
レタン、アジペート系ポリウレタン、ポリエーテル系ポ
リウレタンがある。ポリアミド系エラストマーとして
は、ポリアミドーポリエーテルブロック共重合体、ポリ
アミドーポリエステルブロック共重合体がある。
00Kg/cm2 のエラストマーとしては、次のような
樹脂が挙げられる。ポリエステル系エラストマーとして
は、ポリブチレンテレフタレートと脂肪族ポリエーテル
とのブロック共重合体等のポリエーテル系ポリエステ
ル、及びポリブチレンテレフタレートと脂肪族ポリエス
テルとのブロック共重合体等のポリエステル系ポリエス
テルがある。ポリウレタンエラストマーとしては、ポリ
カーボネート系ポリウレタン、脂肪族エステル系ポリウ
レタン、アジペート系ポリウレタン、ポリエーテル系ポ
リウレタンがある。ポリアミド系エラストマーとして
は、ポリアミドーポリエーテルブロック共重合体、ポリ
アミドーポリエステルブロック共重合体がある。
【0012】ポリオレフィン系エラストマーとして、ポ
リプロピレンーポリエチレンブロック共重合体、ポリブ
テン−ポリエチレンブロック共重合体等がある。ポリス
チレン系エラストマーとしては、ポリスチレンーポリブ
タジエンブロック共重合体、ポリスチレンーポリイソプ
レンブロック共重合体、ポリスチレンーポリオレフィン
ブロック共重合体等がある。また、ポリオレフィン系エ
ラストマーを構成するポリオレフィン系樹脂としては、
低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、エチレン
ープロピレン共重合体、エチレンーマレイン酸共重合
体、等の単体又はこれらのブレンド品を用いることがで
きる。
リプロピレンーポリエチレンブロック共重合体、ポリブ
テン−ポリエチレンブロック共重合体等がある。ポリス
チレン系エラストマーとしては、ポリスチレンーポリブ
タジエンブロック共重合体、ポリスチレンーポリイソプ
レンブロック共重合体、ポリスチレンーポリオレフィン
ブロック共重合体等がある。また、ポリオレフィン系エ
ラストマーを構成するポリオレフィン系樹脂としては、
低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、エチレン
ープロピレン共重合体、エチレンーマレイン酸共重合
体、等の単体又はこれらのブレンド品を用いることがで
きる。
【0013】また可塑成分としては、エチレンープロピ
レンラバー(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン
ラバー、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体等の単体又はこれらのブレンド品を用
いることができる。可塑成分が1%未満であると軟らか
さが不足し、伸びの物性が得られない可能性がある。可
塑成分が30%を越えると、可塑成分と薬剤との相性に
もよるが、耐薬品性が劣り、基材の変形が起こりやすく
なる。
レンラバー(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン
ラバー、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体等の単体又はこれらのブレンド品を用
いることができる。可塑成分が1%未満であると軟らか
さが不足し、伸びの物性が得られない可能性がある。可
塑成分が30%を越えると、可塑成分と薬剤との相性に
もよるが、耐薬品性が劣り、基材の変形が起こりやすく
なる。
【0014】貼付剤の製造方法としては、従来と同様な
方法が使用できる。即ち、消炎鎮痛剤等の薬効成分及び
副剤等を溶解剤に溶解したものを粘着剤と混合して塗工
液を作り、これを前記基材の片面に延展法にて塗布し、
乾燥後に薬剤面に、剥離処理を施したポリオレフィンフ
ィルム、ポリエステルフィルム、又は剥離紙等のライナ
ー(保護層)をラミネートして貼付剤を作製する。ま
た、上記とは逆に、剥離処理を施したライナーに、消炎
鎮痛剤等の薬効成分及び副剤等を溶解剤に溶解した塗工
液を延展法にて塗布し、乾燥後に薬剤面に、基材をラミ
ネートして貼付剤を作製する。使用に際しては、貼付剤
のライナーを剥離して皮膚の患部に貼着する。
方法が使用できる。即ち、消炎鎮痛剤等の薬効成分及び
副剤等を溶解剤に溶解したものを粘着剤と混合して塗工
液を作り、これを前記基材の片面に延展法にて塗布し、
乾燥後に薬剤面に、剥離処理を施したポリオレフィンフ
ィルム、ポリエステルフィルム、又は剥離紙等のライナ
ー(保護層)をラミネートして貼付剤を作製する。ま
た、上記とは逆に、剥離処理を施したライナーに、消炎
鎮痛剤等の薬効成分及び副剤等を溶解剤に溶解した塗工
液を延展法にて塗布し、乾燥後に薬剤面に、基材をラミ
ネートして貼付剤を作製する。使用に際しては、貼付剤
のライナーを剥離して皮膚の患部に貼着する。
【0015】消炎鎮痛剤としては、サリチル酸メチル、
サリチル酸グリコール、インドメタシン、ケトプロフェ
ン、フルルビプロフェン、lーメントール、l−カンフ
ル等を主成分とするものが挙げられる。
サリチル酸グリコール、インドメタシン、ケトプロフェ
ン、フルルビプロフェン、lーメントール、l−カンフ
ル等を主成分とするものが挙げられる。
【0016】
【作用】本発明によれば、皮膚貼着用基材として、伸び
50%におけるモジュラスが10〜100Kg/cm2
のエラストマー層を使用することにより、基材フィルム
に柔軟性と薬剤成分に対する耐性を付与することができ
る。そのため、貼付剤を皮膚に貼着したときも、ゴワゴ
ワした違和感がなくなり、すっきりした貼着感が得られ
る。
50%におけるモジュラスが10〜100Kg/cm2
のエラストマー層を使用することにより、基材フィルム
に柔軟性と薬剤成分に対する耐性を付与することができ
る。そのため、貼付剤を皮膚に貼着したときも、ゴワゴ
ワした違和感がなくなり、すっきりした貼着感が得られ
る。
【0017】
【実施例】次に、具体的な実施例によって詳細に説明す
る。 (実施例1)伸び50%におけるモジュラスが44Kg
/cm2 であるポリオレフィン系エラストマー(ポリプ
ロピレンと可塑成分であるエチレンープロピレンラバー
の同時重合体 株式会社トクヤマ製P.E.R.)を押
出し法にて押し出し、単層フィルムを作製しこれを皮膚
貼着用基材とした。単層の厚さはオレフィン系エラスト
マー80μmとした。 ☆ 塗工液の組成 ・サリチル酸グリコール 5重量部 ・lーメントール 7重量部 ・ノニル酸ワニリルアミド 0.01重量部 ・アクリル系粘着剤 40重量部
る。 (実施例1)伸び50%におけるモジュラスが44Kg
/cm2 であるポリオレフィン系エラストマー(ポリプ
ロピレンと可塑成分であるエチレンープロピレンラバー
の同時重合体 株式会社トクヤマ製P.E.R.)を押
出し法にて押し出し、単層フィルムを作製しこれを皮膚
貼着用基材とした。単層の厚さはオレフィン系エラスト
マー80μmとした。 ☆ 塗工液の組成 ・サリチル酸グリコール 5重量部 ・lーメントール 7重量部 ・ノニル酸ワニリルアミド 0.01重量部 ・アクリル系粘着剤 40重量部
【0018】次に、前記単層フィルムの片側に上記組成
の消炎鎮痛剤塗工液を延展法にて塗布し、乾燥後の消炎
鎮痛剤の塗布量として50g/m2 の薬剤層を形成し
た。この薬剤層の上に、剥離処理を施した厚さ12μm
のポリエチレンテレフタレートフィルム14をラミネー
トして貼付剤を作製した。
の消炎鎮痛剤塗工液を延展法にて塗布し、乾燥後の消炎
鎮痛剤の塗布量として50g/m2 の薬剤層を形成し
た。この薬剤層の上に、剥離処理を施した厚さ12μm
のポリエチレンテレフタレートフィルム14をラミネー
トして貼付剤を作製した。
【0019】以上のように作製した貼付剤は、基材が薬
剤に対して耐性があるので、製造時及び保存時に従来の
ような薬剤の膨潤によって生じる皺、弛み等の発生がな
く、安定した製品となった。更に、ポリオレフィン系エ
ラストマーにより柔軟性が保持されるため、皮膚患部に
貼着したときも、装着感は良好であった。
剤に対して耐性があるので、製造時及び保存時に従来の
ような薬剤の膨潤によって生じる皺、弛み等の発生がな
く、安定した製品となった。更に、ポリオレフィン系エ
ラストマーにより柔軟性が保持されるため、皮膚患部に
貼着したときも、装着感は良好であった。
【0020】(実施例2)伸び50%におけるモジュラ
スが51Kg/cm2 であるポリオレフィン系エラスト
マー(ポリエチレンと可塑成分であるエチレン酢酸ビニ
ル共重合体の混合物 理研ビニル工業株式会社製 オレ
フィー)を押出し法にて押し出し、単層フィルムを作製
しこれを皮膚貼着用基材とした。単層の厚さはオレフィ
ン系エラストマー80μmとした。 ☆ 塗工液の組成 ・サリチル酸グリコール 5重量部 ・lーメントール 7重量部 ・ノニル酸ワニリルアミド 0.01重量部 ・アクリル系粘着剤 40重量部
スが51Kg/cm2 であるポリオレフィン系エラスト
マー(ポリエチレンと可塑成分であるエチレン酢酸ビニ
ル共重合体の混合物 理研ビニル工業株式会社製 オレ
フィー)を押出し法にて押し出し、単層フィルムを作製
しこれを皮膚貼着用基材とした。単層の厚さはオレフィ
ン系エラストマー80μmとした。 ☆ 塗工液の組成 ・サリチル酸グリコール 5重量部 ・lーメントール 7重量部 ・ノニル酸ワニリルアミド 0.01重量部 ・アクリル系粘着剤 40重量部
【0021】次に、前記単層フィルムの片側に上記組成
の消炎鎮痛剤塗工液を延展法にて塗布し、乾燥後の消炎
鎮痛剤の塗布量として50g/m2 の薬剤層を形成し
た。この薬剤層の上に、剥離処理を施した厚さ12μm
のポリエチレンテレフタレートフィルムをラミネートし
て貼付剤を作製した。
の消炎鎮痛剤塗工液を延展法にて塗布し、乾燥後の消炎
鎮痛剤の塗布量として50g/m2 の薬剤層を形成し
た。この薬剤層の上に、剥離処理を施した厚さ12μm
のポリエチレンテレフタレートフィルムをラミネートし
て貼付剤を作製した。
【0022】以上のように作製した貼付剤は、基材が薬
剤に対して耐性があるので、製造時及び保存時に従来の
ような薬剤の膨潤によって生じる皺、弛み等の発生がな
く、安定した製品となった。更に、ポリオレフィン系エ
ラストマーにより柔軟性が保持されるため、皮膚患部に
貼着したときも、装着感は良好であった。
剤に対して耐性があるので、製造時及び保存時に従来の
ような薬剤の膨潤によって生じる皺、弛み等の発生がな
く、安定した製品となった。更に、ポリオレフィン系エ
ラストマーにより柔軟性が保持されるため、皮膚患部に
貼着したときも、装着感は良好であった。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、皮膚貼着用基材とし
て、伸び50%におけるモジュラスが10〜100Kg
/cm2 のエラストマー層を使用することにより、基材
フィルムに柔軟性と貼付剤に使用する薬剤成分に対する
耐性を付与することができる。そのため、製造時及び保
管中に、基材に膨潤等による皺、弛み等の発生がなくな
り、安定な製品が得られる。更に、貼付剤を皮膚に貼着
したときも、ゴワゴワした違和感がなくなり、すっきり
した貼着感が得られる。
て、伸び50%におけるモジュラスが10〜100Kg
/cm2 のエラストマー層を使用することにより、基材
フィルムに柔軟性と貼付剤に使用する薬剤成分に対する
耐性を付与することができる。そのため、製造時及び保
管中に、基材に膨潤等による皺、弛み等の発生がなくな
り、安定な製品が得られる。更に、貼付剤を皮膚に貼着
したときも、ゴワゴワした違和感がなくなり、すっきり
した貼着感が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25/10 LEK 67/03 LNZ 75/06 NFX 75/08 NFX
Claims (4)
- 【請求項1】 伸び50%におけるモジュラスが10〜
100Kg/cm2のエラストマー層からなることを特
徴とする皮膚貼着用基材。 - 【請求項2】 前記伸び50%におけるモジュラスが1
0〜100Kg/cm2 のエラストマー層が可塑成分を
1〜30%含有していることを特徴とする請求項1記載
の皮膚貼着用基材。 - 【請求項3】 前記伸び50%におけるモジュラスが1
0〜100Kg/cm2 のエラストマー層が、ポリエス
テル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリ
ウレタン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマ
ー、ポリスチレン系エラストマーの少なくとも1つを含
有していることを特徴とする請求項1及び請求項2に記
載の皮膚貼着用基材。 - 【請求項4】 請求項1乃至請求項3に記載した皮膚貼
着用基材に薬剤を被着したことを特徴とする貼付剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7034744A JPH08206151A (ja) | 1995-02-01 | 1995-02-01 | 皮膚貼着用基材及びそれを用いた貼付剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7034744A JPH08206151A (ja) | 1995-02-01 | 1995-02-01 | 皮膚貼着用基材及びそれを用いた貼付剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08206151A true JPH08206151A (ja) | 1996-08-13 |
Family
ID=12422842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7034744A Withdrawn JPH08206151A (ja) | 1995-02-01 | 1995-02-01 | 皮膚貼着用基材及びそれを用いた貼付剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08206151A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008143876A (ja) * | 2006-12-13 | 2008-06-26 | Shiseido Co Ltd | 粘着シート、皮膚外用剤及び皮膚のたるみの改善方法 |
JP2009219639A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Seiren Co Ltd | 医療用フィルム基材 |
-
1995
- 1995-02-01 JP JP7034744A patent/JPH08206151A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008143876A (ja) * | 2006-12-13 | 2008-06-26 | Shiseido Co Ltd | 粘着シート、皮膚外用剤及び皮膚のたるみの改善方法 |
JP2009219639A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Seiren Co Ltd | 医療用フィルム基材 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020402 |