JPH08205996A - 保温釜 - Google Patents

保温釜

Info

Publication number
JPH08205996A
JPH08205996A JP1927995A JP1927995A JPH08205996A JP H08205996 A JPH08205996 A JP H08205996A JP 1927995 A JP1927995 A JP 1927995A JP 1927995 A JP1927995 A JP 1927995A JP H08205996 A JPH08205996 A JP H08205996A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rice
heat
temperature
heat retention
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP1927995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3239349B2 (ja
Inventor
Kazuya Miyake
一也 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Home Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Home Technology Corp filed Critical Toshiba Home Technology Corp
Priority to JP01927995A priority Critical patent/JP3239349B2/ja
Publication of JPH08205996A publication Critical patent/JPH08205996A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3239349B2 publication Critical patent/JP3239349B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cookers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低温保温と高温保温とを切り換えることによ
り、ご飯の褐変や腐敗を防ぐ。保温動作の中断があった
ような場合にも、ご飯の腐敗を防ぐ。 【構成】 炊飯終了から8時間経過後は、操作スイッチ
71による低温への切り換えを不能とする。また、炊飯終
了から8時間経過後は、保温温度を自動的に高温に切り
換える。炊飯終了からの経過時間は、操作スイッチ68に
よる保温の停止、鍋4の取り外しあるいは停電による保
温動作の中断中も続ける。 【効果】 このような保温動作の中断があった場合で
も、炊飯終了から8時間経過すると高温保温になること
により、ご飯の腐敗を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保温するご飯の状態悪
化を低減し、かつ、長時間の保温による腐敗の危険を防
止した保温釜に関する。
【0002】
【従来の技術】保温釜を兼ねる炊飯器では、沸騰加熱に
よりご飯を炊いた後、ご飯を所定の温度に保温するよう
にしている。この種の保温釜において、従来、例えば特
公昭57-1214 号公報に記載されているように、ご飯の温
度を45〜55℃の低温と70〜75℃の高温とに切り換える保
温方法が知られている。ご飯を低温で保温するのは、保
温状態の悪化を防ぐためであり、高温に切り換えるの
は、ご飯の腐敗の危険を防ぐためである。
【0003】さらに、特開昭57-9425 号公報や実開昭58
-125532 号公報などに記載されているように、炊飯終了
後の保温を55〜65℃の低温で行って、アミノ−カルボニ
ル反応すなわち糖とアミノ酸の熱による褐変反応を抑制
するとともに、脂質やアミノ酸類の熱分解による異臭の
発生を抑制して保温状態の悪化を防ぎ、炊飯終了から6
〜10時間経過後は、67〜78℃の高温にして、万一低温が
続いて腐敗菌が増殖した場合に、ご飯が腐敗に至る前に
腐敗菌を胞子化してご飯が腐敗する危険を防ぐ保温釜が
提案されており、製品化もされている。
【0004】ところで、ご飯を腐敗させる腐敗菌には、
バチルス・ズブチルス(BacillusSubtils :枯草菌)、
バチルス・コアギュランス(Bacillus Coagulans)、バ
チルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus Stearothe
rmophilus )、バチルス・セレス(Bacillus Cereus )
などがあることが知られている。これらの腐敗菌は、42
〜55℃で短時間に発芽し、よく増殖する。バチルス・ス
テアロサーモフィルスは、65℃でも増殖する。そして、
腐敗菌がご飯1gあたり107〜8 個に増殖するとご飯は
腐敗する。また、これらの腐敗菌は、前記温度以上では
死なずに胞子化し、 140℃以上で1時間程度加熱しては
じめて死滅する。したがって、腐敗菌は、炊飯などで 1
00〜 110℃程度に加熱されても死なず、その後低温にな
るにしたがって増えていくことになる。しかし、炊飯加
熱では完全には死滅しないが、バチルス・ズブチルスで
は、 100℃で18分間加熱すると、生菌数が約1/10に
減少することが知られており、炊飯加熱などにおける高
温でダメージを受けた損傷菌はすぐには回復しないこと
もあり、炊飯加熱を行うことにより、生菌数を減じて腐
敗の抑制が可能になると考えられる。また、腐敗菌が増
殖しやすい42〜55℃などの60℃未満の温度でも8〜10時
間程度は、腐敗の危険は少なく、前記従来の保温釜のよ
うに、炊飯から保温になって最初の8〜10時間は低温で
保温し、その後は高温で保温する方法は、保温の前に炊
飯加熱を行うこともあり、ご飯の腐敗を防止して保温状
態を改善する効果は高いと考えられる。
【0005】しかし、実際の使用では、次のような場合
に低温保温の時間が長くなり、ご飯の腐敗を招くおそれ
がある。第1に、保温中に切スイッチなどの動作停止手
段により保温を停止し、再度低温保温を再開する使い方
を繰り返した場合があり、この場合、何回でも何時間で
も低温保温ができる。第2に、保温中に長時間の停電が
あったり、あるいは、商用交流電源のコンセントから電
源プラグを抜くなどの原因で停電状態になり、その後、
電源が復帰してから低温保温を使用した場合がある。第
3に、保温中に何らかの事情で釜本体から容器を外すこ
とにより保温動作が停止し、その後、釜本体に容器を再
び収容して、長時間保温加熱がなかった状態から低温保
温を使用した場合がある。これらの場合、前記従来の保
温釜では、保温動作の再開時からあらたに計時が始まる
ため、高温保温が行われないことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、前記従
来の保温釜では、保温中に停止手段により保温動作を停
止した場合や、停電が発生した場合や、保温中に釜本体
から容器を外した場合などに、その後保温を再開する
と、低温保温のみが長く続くことになり、ご飯の腐敗を
招くおそれがあった。
【0007】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、低温保温と高温保温との切り換えで保温
状態を改善するとともに、保温動作の途中中止があった
ような場合などでも、ご飯の腐敗を防止できる保温釜を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の保温釜
は、前記目的を達成するために、沸騰加熱によりご飯を
炊く炊飯手段と、ご飯を所定の温度に保温するとともに
この保温温度を低温または高温に切り換え可能な保温手
段と、保温温度選択手段と、前記炊飯手段により炊飯し
た後の経過時間を計時する計時手段と、この計時手段に
より計時される経過時間が所定時間を越えた後は前記保
温温度選択手段による低温への設定を不能とする低温保
温禁止手段とを備え、前記計時手段は、保温動作中のみ
ならず保温動作が停止している間も計時動作を行うもの
である。
【0009】請求項2の発明の保温釜は、前記目的を達
成するために、沸騰加熱によりご飯を炊く炊飯手段と、
ご飯を所定の温度に保温するとともにこの保温温度を低
温または高温に切り換え可能な保温手段と、前記炊飯手
段により炊飯した後の経過時間を計時する計時手段と、
この計時手段により計時される経過時間が所定時間を越
えた後は前記保温手段の温度設定を自動的に高温にする
保温温度自動切換え手段とを備え、前記計時手段は、保
温動作中のみならず保温動作が停止している間も計時動
作を行うものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明の保温釜において、保温動作を停止する停止手段を備
え、前記計時手段は、前記停止手段により保温動作が停
止している間も計時動作を継続して行うものである。
【0011】請求項4の発明は、請求項1または2の発
明の保温釜において、停電が発生した後も前記計時手段
が計時動作を行うことを可能とする停電補償手段を備
え、前記計時手段は、停電による保温動作停止中も計時
動作を継続して行うものである。
【0012】請求項5の発明は、請求項1または2の発
明の保温釜において、ご飯を収容するとともに釜本体に
着脱自在に収容される容器を備え、前記計時手段は、前
記容器が釜本体から外されている間も計時動作を継続し
て行うものである。
【0013】
【作用】請求項1の発明の保温釜では、炊飯手段により
沸騰加熱を行ってご飯を炊き、その後、保温手段により
ご飯を所定の温度に保温する。保温手段は、保温温度を
低温または高温に切り換え可能であるが、その切り換え
は、保温温度選択手段によってできる。また、計時手段
が炊飯後の経過時間を計時するが、この経過時間が所定
時間を越えた後は、低温保温禁止手段が保温温度選択手
段による低温への設定を不能とし、高温保温しかできな
いことになる。しかも、計時手段は、保温動作中のみな
らず保温動作が停止している間も計時動作を行い、した
がって、保温動作の途中中止があったような場合などで
も、炊飯後所定時間経過してからは、高温保温がなされ
ることになり、ご飯の腐敗が防止される。
【0014】請求項2の発明の保温釜では、炊飯手段に
より沸騰加熱を行ってご飯を炊き、その後、保温手段に
よりご飯を所定の温度に保温する。保温手段は、保温温
度を低温または高温に切り換え可能である。また、計時
手段が炊飯後の経過時間を計時するが、この経過時間が
所定時間を越えた後は、保温温度自動切換え手段が保温
手段の温度設定を自動的に高温にする。しかも、計時手
段は、保温動作中のみならず保温動作が停止している間
も計時動作を行い、したがって、保温動作の途中中止が
あったような場合などでも、炊飯後所定時間経過してか
らは、高温保温がなされることになり、ご飯の腐敗が防
止される。
【0015】請求項3の発明の保温釜では、停止手段に
より保温動作を停止し、その後保温動作を再開した場
合、保温動作が停止している間も計時手段が計時動作を
継続して行っていることにより、炊飯後所定時間経過し
てからは、高温保温がなされることになる。
【0016】請求項4の発明の保温釜では、保温中停電
が発生した場合でも、停電補償手段により計時手段は動
作でき、停電による保温動作停止中も計時動作を継続し
て行う。したがって、炊飯後所定時間経過してからは、
高温保温がなされることになる。
【0017】請求項5の発明の保温釜では、保温中釜本
体から容器を外し、その後再び容器を釜本体に収容した
場合、容器が外されている間も計時手段が計時動作を継
続して行っていることにより、炊飯後所定時間経過して
からは、高温保温がなされることになる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の保温釜の一実施例について、
図面を参照しながら説明する。構造を示す全体断面図で
ある図3において、1は釜本体であり、これは上面を開
口した有底筒状の内枠2と、この内枠2を内部に備え釜
本体1の外殻を形成する外枠3とにより構成されてい
る。内枠2は、FR−PET樹脂などのプラスチック製
で、この内枠2内に着脱自在に収容される容器である鍋
4の外面形状にほぼ相似した形状に形成されている。鍋
4は、アルミニウム材料を主体にして上面を開口した有
底筒状に形成されており、ご飯を収容するものである。
そして、鍋4は、その上端部に形成されたフランジ部5
が内枠2の上端面上に載ることにより支持され、内枠2
とその内部に収容された鍋4との間に第1の空間6が形
成されるようになっている。また、鍋4の外面部には、
この鍋4を加熱するための磁性金属材料からなる発熱層
7が設けられている。
【0019】11はコイルベースで、このコイルベース11
は、FR−PET樹脂などを主体にしたプラスチック製
で、前記内枠2の底部から外周下部の周辺形状に相似し
た形状に形成されている。そして、コイルベース11は、
前記外枠3の上面部から垂設されたコイルベース取付部
12の下側に取り付けられている。また、コイルベース11
は、前記内枠2の下部外方に位置しているが、この内枠
2との間に第2の空間13が形成されている。そして、コ
イルベース11の下面には、前記鍋4の発熱層7と所定の
距離を隔てて位置しこの発熱層7を電磁誘導により加熱
する誘導コイル14が装着されている。この誘導コイル14
は、コイルベース11の中心と同心的に螺旋状に巻かれて
いるとともに、このコイルベース11、前記第2の空間1
3、内枠2および第1の空間6を挟んで前記鍋4の底部
および側面下部に対向している。また、誘導コイル14を
外側から覆うファライトコアベース15がコイルベース11
に取り付けられている。このファライトコアベース15
は、FR−PET樹脂などを主体にしたプラスチック製
である。そして、このファライトコアベース15の外側
に、誘導コイル14の巻き方向と直交させて複数のフェラ
イトコア16が設けられている。このフェライトコア16
は、酸化鉄を主原料とし高透磁率を有する材料を焼結さ
せたものである。さらに、アルミニウム材料からなり磁
束の漏れを防止する防磁板17が誘導コイル14の外面に対
向させて設けられている。
【0020】また、前記内枠2の外側面上部には、この
内枠2の保温のための加熱手段であるコードヒータなど
からなる胴ヒータ21が設けられている。また、前記内枠
2の下部には、温度ヒューズ22が設けられている。さら
に、前記コイルベース11の中央部上側には、前記鍋4の
外面温度を検出する負特性サーミスタからなる感熱部を
備えた鍋センサ23が上下動自在に設けられている。この
鍋センサ23は、弾性部材であるスプリング24により上方
へ付勢されているとともに、内枠2の底部を貫通して上
方へ突出しており、鍋4の底面に接触するものである。
また、鍋センサ23に固定されたスイッチレバー25がコイ
ルベース11を貫通して下方へ突出している。
【0021】また、前記釜本体1内の下部には制御基板
26が設けられている。この制御基板26は、後述する制御
用のマイクロコンピュータなどを含む制御回路を備えて
いる。制御基板26には、前記スイッチレバー25により操
作される開閉子27を有し鍋4の有無を検出する鍋スイッ
チ28も設けられている。すなわち、鍋4が内枠2内に収
容されていないと、スプリング24により押されて鍋セン
サ23とともに上昇したスイッチレバー25が開閉子27を持
ち上げ、一方、鍋4が収容されると、この鍋4により鍋
センサ23およびスイッチレバー25が押し下げられて開閉
子27も下がる。これにより、鍋4の有無が検出される。
【0022】一方、釜本体1内の後部には、内枠2と外
枠3との間に空間31が形成され、この空間31内に加熱制
御基板32が配置されている。この加熱制御基板32は、前
記誘導コイル14に所定の高周波電流を供給するためのイ
ンバータ回路と、誘導コイル14への高周波電流の通断電
駆動手段であるIGBT素子などのスイッチング素子33
を制御する加熱制御回路となどを備えている。このスイ
ッチング素子33は、誘導コイル14の駆動時に発熱する発
熱部品として、加熱制御基板32の下方に設けられてお
り、熱伝導性に優れた絶縁シートを介して放熱器34に熱
的に結合されている。さらに、外枠3の背面上部には、
加熱制御基板32の上方に位置して排気口35が設けられて
いるとともに、外枠3の背面下部および底部には、加熱
制御基板32の下方に位置して吸気口36が設けられてい
る。さらに、前記外枠3の底部前側には、電源コード37
を巻き取るコードリール38が設けられている。図示して
いないが、電源コード37の先端部には、商用交流電源の
コンセントに着脱自在に接続される電源プラグが設けら
れている。
【0023】41は、前記鍋4の上部開口部を開閉自在に
覆う蓋体である。この蓋体41は、例えばポリプロピレン
樹脂などからなる外蓋42と、この外蓋42の下側外周に沿
って設けられた外蓋カバー43と、外蓋42の下側に空間を
形成しつつ取り付けられたアルミニウム部材からなる放
熱板44とにより構成され、さらにこの放熱板44の下部に
は、鍋4の上面開口部を塞ぐ内蓋45が内蓋押え46を介し
て着脱自在に設けられている。また、47は外蓋カバー43
と放熱板44との間に挟んで保持された円環状の蓋パッキ
ンであり、蓋体41の閉塞時に、この蓋パッキン47の下端
が鍋4のフランジ部5に密着する。蓋体41の前側にはク
ランプボタン48が設けられ、このクランプボタン48を押
動操作することによって、蓋体41の後側に設けられたヒ
ンジ49を回転中心として蓋体41を開くことができる。一
方、蓋体41の下面を形成する前記放熱板44の上面には、
炊飯および保温中に放熱板44を加熱する蓋加熱手段とし
て、コードヒータなどからなる蓋ヒータ51が設けられて
いる。また、この放熱板44の上面には、放熱板44の温度
を検出する蓋温度検出手段として、負特性サーミスタか
らなる蓋センサ52が設けられている。蓋ヒータ51は、前
記内枠2の胴ヒータ21と並列回路を構成している。な
お、53は鍋4からの蒸気を外部に排出する蒸気口、54は
外蓋42の上部に設けられた表示操作部である操作パネル
である。
【0024】この操作パネル54には、図4に示すよう
に、行程表示ランプであるLED表示器61,62,63とL
CD表示器64と操作スイッチ65,66,67,68,69,70,
71とがある。LED表示器61はタイマー炊飯に際してタ
イマー動作中に点灯し、LED表示器62は炊飯中に点灯
し、LED表示器63は保温中に点灯する。また、LCD
表示器64は、時間表示の他、適宜点灯あるいは消灯する
「午前」、「午後」、「予約」、「低温」、「高温」、
「経過時間」の表示を有している。なお、説明の都合
上、図面は全灯状態で示してある。「予約」の表示はタ
イマー炊飯の場合に点灯し、「低温」の表示は低温保温
時に点灯し、「高温」の表示は高温保温時に点灯し、
「経過時間」の表示は炊飯終了後に点灯する。これとと
もに、炊飯終了後、時間表示は時刻の表示から炊飯後の
経過時間の表示に変わる。さらに、操作スイッチ65はタ
イマー炊飯のための時間設定をする際に押すものであ
り、操作スイッチ66は炊飯動作を開始するときに押すも
のであり、操作スイッチ67は保温動作を開始するときに
押すものであり、停止手段である操作スイッチ(切スイ
ッチ)68は炊飯動作あるいは保温動作を停止するときに
押すものであり、操作スイッチ69,70は使用者がタイマ
ー炊飯に際し時間設定のために押すものであり、保温温
度選択手段である操作スイッチ71は保温温度の切り換え
のために押すものである。すなわち、この操作スイッチ
71を押す毎に保温温度の設定は高温または低温に交互に
切り換えられる。
【0025】つぎに、回路構成を図2に基づいて説明す
る。同図において、81はマイクロコンピュータであり、
これは周知のように、マイクロプロセッサを構成する制
御装置82および演算装置83の他に、計時装置84と、RO
MおよびRAMなどからなる記憶装置85を備えている。
マイクロコンピュータ81の入力側には、A/D変換器か
らなる入力装置86が接続され、この入力装置86を介し
て、前述の鍋センサ23,蓋センサ52および鍋スイッチ28
とともに、前記操作スイッチ65,…,71および停電検知
回路87が接続される。これに対して、マイクロコンピュ
ータ81の出力側には出力装置91が接続され、この出力装
置91を介して、鍋4を電磁誘導加熱する誘導加熱手段92
と、胴ヒータ21および蓋ヒータ51を同時に通断電制御す
るトライアックなどのスイッチ手段を有するヒータ駆動
手段93などが接続される。出力装置91には、これらの他
に、前記LED表示器61,62,63およびLCD表示器64
の表示を制御する表示駆動手段94,95が接続されるとと
もに、炊飯の終了を報知するブザー96の鳴動を制御する
ブザー駆動手段97が接続される。マイクロコンピュータ
81は、操作スイッチ65,…,71の操作信号と、鍋センサ
23および蓋センサ52からの温度データと、鍋スイッチ28
からの鍋検出信号となどを入力情報とし、この入力情報
に加えて計時装置84からの時間情報などにより、あらか
じめ記憶装置85に設定した制御シーケンスにしたがっ
て、誘導加熱手段92、蓋ヒータ51および胴ヒータ21、L
ED表示器61,62,63およびLCD表示器64からなる表
示手段、ブザー96からなる報知手段を制御する。
【0026】98は出力装置91に接続される停電補償手段
であり、この停電補償手段98は、リチウム電池などから
なり、停電時にマイコン駆動回路99を介してマイクロコ
ンピュータ81を動作させ、停電前の記憶装置85の記憶内
容や計時装置84の動作を保持するものである。
【0027】前記誘導加熱手段92には、マイクロコンピ
ュータ81からの出力信号に基づき所定の高周波電流を供
給する高周波電流発生装置101 と、その高周波電流値を
可変しつつ誘導コイル14に対する通断電を制御する出力
調節回路102 とが設けられている。そして、高周波電流
が誘導コイル14に供給されると、誘導コイル14に交番磁
界が発生して、その磁界中にある鍋4の発熱層7に渦電
流が発生し、この渦電流がジュール熱に変換されること
で、発熱層7が発熱して鍋4を加熱する構成になってい
る。
【0028】つぎに、図1のブロック図に基づいて、前
記マイクロコンピュータ81における保温動作の制御に関
わる機能の構成を説明する。炊飯手段111 は、前記誘導
加熱手段92を含み、沸騰加熱を含む所定の行程に従って
ご飯を炊くものである。保温手段112 は、前記誘導加熱
手段92を含み、炊飯手段111 による炊飯終了後に鍋4内
のご飯を所定の温度に保温するものである。この保温温
度は、低温または高温に切り換え可能である。計時手段
113 は、前記計時装置84や記憶装置85により構成され、
炊飯手段111 による炊飯動作が終了した時点からの経過
時間を計時するものであるが、保温動作中のみならず保
温動作が停止している間も計時動作を行う。すなわち、
計時手段113 は、前記操作スイッチ68からなる停止手段
により保温動作が停止されている間も計時動作を継続
し、また、停電による保温動作停止中も停電補償手段98
により計時動作を継続し、さらに、釜本体1から鍋4が
外されている間も計時動作を継続する。なお、鍋4が外
されたことを前記鍋スイッチ28が検知すると、保温手段
112 は保温動作を停止する。また、低温保温禁止手段11
4 は、計時手段113 により計時される経過時間が所定時
間を越えた後は、前記操作スイッチ71からなる保温温度
選択手段による低温への設定を不能とするものである。
保温温度自動切換え手段115 は、計時手段113 により計
時される経過時間が前記所定時間を越えた後は保温手段
112 の温度設定を自動的に高温にするものである。
【0029】つぎに、図5から図11のフローチャート
を適宜参照しながら、前記の構成について、その作用を
説明する。米および水を収容した鍋4を釜本体1の内枠
2内に収容した後、操作スイッチ66を押すと炊飯動作が
開始する(図5のステップS1)。操作スイッチ65,69,
70を用いてタイマー炊飯の設定を行った場合には、所定
時刻に自動的に炊飯が開始する。炊飯動作においては、
鍋センサ23および蓋センサ52により検出される温度に基
づき、所定のパターンで加熱が行われる。すなわち、水
温を約50℃に保持するひたし炊き行程(ステップS2,S
3)、強加熱により水を沸騰させて米を糊化する沸騰加
熱行程(ステップS4,S5)、この沸騰加熱行程中に蓋セ
ンサ52により沸騰を検知する沸騰検知行程(ステップS
6,S7)、沸騰を検知した後に適度な加熱量で十分に沸
騰時間を継続させる沸騰継続加熱行程(ステップS8,S
9)、この沸騰継続加熱行程中に鍋4の底の温度が約 11
5℃になったらむらしにする炊き上げ検知(ステップS
9,S10 )、98℃以上の高温を保持して糊化を完全に促
進させるむらし行程(ステップS10 ,S11 )とを順次行
い、ご飯を炊く。
【0030】なお、以上の炊飯行程中に停電が発生した
場合、図6に示す炊飯時停電処理ルーチン(ステップS2
1 ,S22 ,S23 )が実行される。すなわち、停電が発生
しなければ、状態変更なしでそのまま炊飯動作が続く
が、停電が発生すると、炊飯動作が停止する(ステップ
S22 )。その後、電源が復帰したとき、停電が発生した
のがひたし炊き行程から沸騰継続加熱行程までの間であ
ったならば、図6(a)に示すように、炊飯動作を再開
し、むらし行程中であったならば、図6(b)に示すよ
うに、炊飯動作を終了する(ステップS12 )。
【0031】炊飯終了(ステップS12 )の後は自動的に
保温になるが、使用者は、炊飯前に操作スイッチ71を押
して希望の保温コースを選択できる。保温コースには低
温保温と高温保温とがあり、炊飯終了後には、設定され
ている保温コースに従った保温動作が開始する。また、
低温保温が設定されている場合、LCD表示器64におい
て、「低温」の表示が点灯し、高温保温が設定されてい
る場合には、「高温」の表示が点灯する。なお、選択さ
れた保温コースはマイクロコンピュータ81の記憶装置85
に記憶され、一度保温コースを選択すると、再度選択し
直すことなく、毎回の炊飯後に、設定されている保温コ
ースに従った保温動作が開始する。保温コースの記憶
は、保温温度選択手段である操作スイッチ71による選択
後、炊飯動作開始時点でなされる。また、保温中に保温
温度を変更することも可能であり、操作スイッチ71を押
すことにより、高温保温中に低温保温に切り換えること
ができる。なお、保温中に保温温度を切り換えた場合に
は、保温コースの記憶はしない。したがって、保温中に
保温温度を切り換えた場合、その後操作スイッチ68を押
して保温動作を停止すると、前述のようにして記憶して
ある保温コースが優先的に設定され、この設定がLCD
表示器64にも表示される。したがって、毎回の炊飯前
に、いつも使用する保温温度の選択操作を行うことは不
要である。また、炊飯後自動的に好みの保温コースで保
温動作を開始するので、炊飯後に保温コースを再設定す
る手間がないとともに、保温開始後に保温温度を変えて
も、自動的に常用する保温コースに戻るので、保温コー
スを再設定する手間がなくなる。
【0032】保温時の加熱は、鍋センサ23の検出温度が
所定の保温温度になるように、ご飯の収容された鍋4を
電磁誘導加熱することにより行い。それに加えて、蓋セ
ンサ52により温度を検出しながら、蓋体41の下面に結露
しない程度に蓋ヒータ51および胴ヒータ21による加熱を
行う。ここで、電磁誘導加熱による鍋4の加熱は、加熱
量を 500W程度にし、1秒間の通電と10秒間の断電とを
繰り返す動作で行い、鍋センサ23の検出温度が所定の保
温温度より高かったら、1秒間の通電を省略して温度制
御を行う。
【0033】図7に示すように、炊飯終了後は、保温を
しようがしまいが、計時手段113 による炊飯終了時点か
らの経過時間の計時が始まる(ステップS31 )。そし
て、前述のように炊飯終了後、選択された保温コースに
応じて(ステップS32 )、低温保温コースが選択されて
いたならば、鍋4内のご飯の温度を60〜66℃の低温に保
持する低温保温が行われ(ステップS34 )、高温保温コ
ースが選択されていたならば、ご飯の温度を70〜76℃の
高温に保持する高温保温が行われる(ステップS35 )。
低温保温コースが選択されている場合でも、炊飯終了か
ら8時間経過すると、低温保温から高温保温に自動的に
切り替わる(ステップS34 ,S33 ,S35 )。このように
炊飯終了から8時間が経過して高温保温になると、その
後は、操作スイッチ71を操作しても、高温保温から低温
保温に切り換えることはできなくなり、高温保温しかで
きなくなる。
【0034】また、保温動作の途中で停電があった場合
には、図8および図11に示す保温時停電処理ルーチン
(ステップS41 ,S42 ,S43 ,S44 ,S71 ,S72 ,S73
,S74 )が実行される。すなわち、停電が発生する
と、保温動作を停止する(ステップS41 ,S42 )が、そ
の後、電源が復帰したとき、停電期間中の鍋センサ23の
検出温度の低下が25℃未満の場合は、保温動作を再開す
る(ステップS43 ,S44 )。一方、温度低下が25℃以上
ならば、保温動作を再開せず、切状態にする(ステップ
S71 )。停電補償手段98により停電中も計時手段113 に
よる計時は継続して行われ、保温動作が再開したとき、
炊飯終了から既に8時間が経過していれば、低温保温を
中止し、高温保温で保温を再開する(ステップS33 ,S3
5 )。また、保温動作が再開後、低温保温になっても、
停電期間も含めて炊飯終了から8時間が経過すると、低
温保温から高温保温に切り替わる。
【0035】また、保温動作の途中で、釜本体1から鍋
4が外された場合には、図9および図11に示す鍋外し
処理ルーチン(ステップS51 ,S52 ,S53 ,S54 ,S71
,S72 ,S73 ,S74 )が実行される。すなわち、鍋4
が外れたことが鍋スイッチ23により検知されると、保温
動作を停止する(ステップS51 ,S52 )が、その後、釜
本体1に鍋4が再度収容されたとき、鍋4が外れていた
間の鍋センサ23の検出温度の低下が25℃未満の場合は、
保温動作を再開する(ステップS53 ,S54 )。一方、温
度低下が25℃以上ならば、保温動作を再開せず、切状態
にする(ステップS71 )。鍋4が外れている間も計時手
段113 による計時は継続して行われており、保温動作が
再開したとき、炊飯終了から既に8時間が経過していれ
ば、低温保温を中止し、高温保温で保温を再開する(ス
テップS33 ,S35 )。また、保温動作が再開後、低温保
温になっても、鍋4が外れていた期間も含めて炊飯終了
から8時間が経過すると、低温保温から高温保温に切り
替わる。
【0036】さらに、保温動作の途中で、停止手段であ
る操作スイッチ68が押された場合には、図10および図
11に示す切スイッチ処理ルーチン(ステップS61 ,S6
2 ,S71 ,S72 ,S73 ,S74 )が実行される。すなわ
ち、操作スイッチ68が押されると、保温動作を停止し
(ステップS61 ,S62 )、切状態にする(ステップS71
)。この切状態中に、保温開始用の操作スイッチ67を
押すと、選択された保温温度に応じて低温保温または高
温保温で保温動作を再開する(ステップS72 ,S73 )。
操作スイッチ68が押されたことにより保温動作が停止し
ている間も計時手段113 による計時は継続して行われ
る。そして、低温保温を選んで保温動作を再開した場合
であっても、保温動作の再開時、炊飯終了から既に8時
間が経過していれば、低温保温コースへの投入は禁止さ
れ、強制的に高温保温で保温を再開する(ステップS33
,S35 )。また、保温動作が再開後、低温保温になっ
ても、保温動作が停止していた期間も含めて炊飯終了か
ら8時間が経過すると、低温保温から高温保温に切り替
わる。
【0037】なお、前記保温時停電処理ルーチン、鍋外
し処理ルーチンにおいても、保温停止期間中の温度低下
が25℃以上であったことにより切状態になっているとき
に、保温開始用の操作スイッチ67を押すと保温動作が再
開し、かつ、そのときの処理は、前記切スイッチ処理ル
ーチンと同様である。また、切状態中に、炊飯開始用の
操作スイッチ66を押すと、炊飯動作が開始する(ステッ
プS74 ,S1)。これは、次回の炊飯である。
【0038】保温動作中、停電も、鍋4の取り出しも、
停止手段である操作スイッチ68の操作もなければ、状態
変更なしで保温動作がそのまま続く。
【0039】また、操作パネル54のLCD表示器64に
は、保温動作中、炊飯終了時からの経過時間が表示され
る。これに対し、停電、鍋4の取り出しあるいは操作ス
イッチ68の操作により保温動作が停止して切状態になる
と、現在時刻が表示されるが、保温開始用の操作スイッ
チ67を押して保温動作を再開すると、再び炊飯終了時か
らの経過時間の表示に変わる。この経過時間は、保温動
作の停止期間を含むものである。特に、使用者が低温保
温を選んで保温動作を再開しようとしたとき、炊飯終了
から既に8時間が経過していたことにより、低温保温コ
ースへの投入が禁止された場合には、経過時間の表示に
よって、使用者は禁止の理由を知ることができる。これ
とともに、禁止音がブザー96により報知される。
【0040】以上のように、低温保温は、炊飯終了から
8時間以内にのみ使用でき、8時間以上経過すると、再
度炊飯をしない限り使用できない。
【0041】前記実施例の構成によれば、低温保温の使
用により、保温中の褐変(黄ばみ)や悪臭の発生を抑制
でき、保温状態の悪化を改善できる。また、低温保温を
行っている場合でも、腐敗に至る前の所定の安全時間で
ある8時間が経過すると、自動的に高温保温になるの
で、長時間の保温でも、ご飯の腐敗を防止できる。しか
も、前記安全時間の計時は、保温開始時点からではな
く、炊飯終了時点からにし、低温保温動作中のみならず
保温動作停止中も継続して行うようにしたので、保温動
作の途中で中止があった後、再度低温保温にする使い方
をした場合でも、前記安全時間を超過して低温保温ある
いは非保温状態が続くことがなく、日常のいろいろな使
われ方に対応して、ご飯の腐敗を防止できる。さらに、
このような保温の温度管理が自動的に行われるので、使
用者にとって面倒がなく、使い勝手がよい。
【0042】より詳しく説明すると、まず保温中に停止
手段である操作スイッチ68を押して保温動作を停止した
後、再度低温保温を再開する使い方をした場合、炊飯が
終了してから8時間以内であれば、繰り返し低温保温の
使用ができるが、炊飯が終了してから8時間が経過して
いれば、低温保温を禁止するので、保温を停止していて
温度が低くなり、腐敗しやすい条件下に長時間おかれた
ご飯の場合は、低温保温の使用ができなくなり、高温保
温されることになるので、ご飯の腐敗を防止できる。
【0043】また、保温中に長時間の停電があったり、
あるいは、コンセントから電源プラグを抜くなどして停
電状態になり、その後に電源が復帰したときに鍋4の温
度低下度が大きくて切状態になり、さらに、その後に低
温保温を再開する使い方をした場合、炊飯が終了してか
ら8時間以内であれば、途中で停電があっても繰り返し
低温保温の使用ができるが、炊飯が終了してから8時間
が経過していれば、低温保温を禁止するので、保温を停
止していて温度が低くなり、腐敗しやすい条件下に長時
間おかれたご飯の場合は、低温保温の使用ができなくな
り、高温保温されることになるので、ご飯の腐敗を防止
できる。また、低温保温中に停電があり、その後電源が
復帰したときに鍋4の温度低下が小さい場合は低温保温
が自動的に再開されるが、炊飯終了後の停電していた期
間も含めた経過時間が8時間を越えれば、自動的に高温
保温に切り替わるため、保温再開後に低温状態が長くな
って、ご飯が腐敗することを防止できる。
【0044】さらに、保温中に何らかの事情により鍋4
を釜本体1から外し、長時間保温加熱がなかった状態か
ら低温保温にする使い方をした場合、炊飯が終了してか
ら8時間以内であれば、繰り返し低温保温の使用ができ
るが、炊飯が終了してから8時間が経過していれば、低
温保温を禁止するので、保温を停止していて温度が低く
なり、腐敗しやすい条件下に長時間おかれたご飯の場合
は、低温保温の使用ができなくなり、高温保温されるこ
とになるので、ご飯の腐敗を防止できる。また、鍋4が
外されていた期間中の鍋4の温度低下が小さい場合は、
鍋4の復帰後に低温保温が自動的に再開されるが、鍋4
が外されていた期間を含めて炊飯が終了してからの経過
時間が8時間を越えれば、自動的に高温保温に切り替わ
るので、その後低温保温を再開して低温保温の時間が長
くなってしまう不具合点を防止できる。
【0045】また、操作スイッチ68を押して保温動作が
停止すると、それまで高温保温であったか低温保温であ
ったかによらず、記憶してある保温コースが優先的に設
定され、LCD表示器64にも表示される。したがって、
毎回の炊飯前にいつも使用する保温温度を選択すること
が不要になる。また、炊飯後自動的に好みの保温コース
で保温を開始するので、炊飯後に保温コースを再設定す
る手間がない。さらに、保温開始後に保温温度を変えて
も、自動的に常用する保温コースに戻るので、保温コー
スを再設定する手間がなく、使い勝手がよい。
【0046】また、操作スイッチ68を押して低温保温動
作が停止したり、停電により低温保温動作が停止した
り、鍋4が外されることにより低温保温動作が停止した
りしたとき、これらの停止時間をも含めて8時間以上の
低温保温が禁止されるので、再度低温保温が可能になる
のは、再度炊飯加熱を行った後になる。すなわち、低温
保温を使用しているときは、必ずそれ以前8時間以内に
炊飯加熱が行われており、したがって、ある程度の殺菌
が行われ、腐敗菌の数を減少した状態から低温保温が行
われていることになる。したがって、低温保温の長時間
使用によるご飯の腐敗をさらに確実に防止できる。
【0047】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、炊飯用の加熱手段が誘導コイルであっ
たが、炊飯用の加熱手段は電熱ヒータであってもよい。
また、炊飯終了後高温保温に切り換える所定の安全時間
も、前記実施例の8時間に限らない。
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、保温状態を改
善するために、保温温度を低温または高温に切り換え可
能とした保温釜において、計時手段により計時される炊
飯後の経過時間が所定時間を越えた後は保温温度選択手
段による低温への設定を不能とする低温保温禁止手段を
備え、計時手段は、保温動作中のみならず保温動作が停
止している間も計時動作を行うので、保温動作の途中中
止があったような場合などでも、低温保温の時間が長く
なり過ぎず、ご飯の腐敗を防止できる。
【0049】請求項2の発明によれば、保温状態を改善
するために、保温温度を低温または高温に切り換え可能
とした保温釜において、計時手段により計時される炊飯
後の経過時間が所定時間を越えた後は保温温度の設定を
自動的に高温にする保温温度自動切換え手段を備え、計
時手段は、保温動作中のみならず保温動作が停止してい
る間も計時動作を行うので、保温動作の途中中止があっ
たような場合などでも、炊飯後所定時間が経過すると、
必ず保温温度が高温になることにより、ご飯の腐敗を防
止できる。
【0050】請求項3の発明によれば、停止手段により
保温動作が停止している間も計時手段は計時動作を継続
して行うので、停止手段により保温動作を停止し、その
後保温動作を再開した場合でも、炊飯後所定時間経過し
てからは、高温保温がなされ、したがって、ご飯の腐敗
を防止できる。
【0051】請求項4の発明によれば、停電が発生した
後も計時手段が計時動作を行うことを可能とする停電補
償手段を備え、計時手段は、停電による保温動作停止中
も計時動作を継続して行うので、保温中停電が発生した
場合でも、炊飯後所定時間経過してからは、高温保温が
なされ、したがって、ご飯の腐敗を防止できる。
【0052】請求項5の発明によれば、計時手段は、容
器が釜本体から外されている間も計時動作を継続して行
うので、保温中釜本体から容器を外し、その後再び容器
を釜本体に収容した場合でも、炊飯後所定時間経過して
からは、高温保温がなされ、したがって、ご飯の腐敗を
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保温釜の一実施例を示すもので、保温
動作の制御に関わる機能の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】同上電気的構成を示すブロック図である。
【図3】同上保温釜全体の断面図である。
【図4】同上操作パネルの平面図である。
【図5】同上フローチャートであり、炊飯動作を示して
いる。
【図6】同上フローチャートであり、炊飯中の停電時の
動作を示している。
【図7】同上フローチャートであり、保温動作を示して
いる。
【図8】同上フローチャートであり、保温中の停電時の
動作を示している。
【図9】同上フローチャートであり、保温中鍋が外され
たときの動作を示している。
【図10】同上フローチャートであり、保温中切スイッ
チが押されたときの動作を示している。
【図11】同上フローチャートであり、保温動作停止か
らの復帰時の動作を示している。
【符号の説明】
1 釜本体 4 鍋(容器) 68 操作スイッチ(停止手段) 71 操作スイッチ(保温温度選択手段) 98 停電補償手段 111 炊飯手段 112 保温手段 113 計時手段 114 低温保温禁止手段 115 保温温度自動切換え手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沸騰加熱によりご飯を炊く炊飯手段と、
    ご飯を所定の温度に保温するとともにこの保温温度を低
    温または高温に切り換え可能な保温手段と、保温温度選
    択手段と、前記炊飯手段により炊飯した後の経過時間を
    計時する計時手段と、この計時手段により計時される経
    過時間が所定時間を越えた後は前記保温温度選択手段に
    よる低温への設定を不能とする低温保温禁止手段とを備
    え、前記計時手段は、保温動作中のみならず保温動作が
    停止している間も計時動作を行うことを特徴とする保温
    釜。
  2. 【請求項2】 沸騰加熱によりご飯を炊く炊飯手段と、
    ご飯を所定の温度に保温するとともにこの保温温度を低
    温または高温に切り換え可能な保温手段と、前記炊飯手
    段により炊飯した後の経過時間を計時する計時手段と、
    この計時手段により計時される経過時間が所定時間を越
    えた後は前記保温手段の温度設定を自動的に高温にする
    保温温度自動切換え手段とを備え、前記計時手段は、保
    温動作中のみならず保温動作が停止している間も計時動
    作を行うことを特徴とする保温釜。
  3. 【請求項3】 保温動作を停止する停止手段を備え、前
    記計時手段は、前記停止手段により保温動作が停止して
    いる間も計時動作を継続して行うことを特徴とする請求
    項1または2記載の保温釜。
  4. 【請求項4】 停電が発生した後も前記計時手段が計時
    動作を行うことを可能とする停電補償手段を備え、前記
    計時手段は、停電による保温動作停止中も計時動作を継
    続して行うことを特徴とする請求項1または2記載の保
    温釜。
  5. 【請求項5】 ご飯を収容するとともに釜本体に着脱自
    在に収容される容器を備え、前記計時手段は、前記容器
    が釜本体から外されている間も計時動作を継続して行う
    ことを特徴とする請求項1または2記載の保温釜。
JP01927995A 1995-02-07 1995-02-07 保温釜 Expired - Fee Related JP3239349B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01927995A JP3239349B2 (ja) 1995-02-07 1995-02-07 保温釜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01927995A JP3239349B2 (ja) 1995-02-07 1995-02-07 保温釜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08205996A true JPH08205996A (ja) 1996-08-13
JP3239349B2 JP3239349B2 (ja) 2001-12-17

Family

ID=11995011

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01927995A Expired - Fee Related JP3239349B2 (ja) 1995-02-07 1995-02-07 保温釜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3239349B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013244107A (ja) * 2012-05-24 2013-12-09 Tiger Vacuum Bottle Co Ltd 電気炊飯器
CN112075825A (zh) * 2019-06-13 2020-12-15 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 一种控制方法、烹饪设备及存储介质

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013244107A (ja) * 2012-05-24 2013-12-09 Tiger Vacuum Bottle Co Ltd 電気炊飯器
CN112075825A (zh) * 2019-06-13 2020-12-15 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 一种控制方法、烹饪设备及存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP3239349B2 (ja) 2001-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3298095B2 (ja) 電気調理器
JP3800191B2 (ja) パン発酵モード付電気炊飯器
JP3239349B2 (ja) 保温釜
JP3298093B2 (ja) 保温釜
JPH08332143A (ja) 調理器
JPH09140574A (ja) 調理器
JP2004201804A (ja) 電気炊飯器
JP3841057B2 (ja) パン焼き上げモード付電気炊飯器
JPH0824120A (ja) 調理器
JP3060962B2 (ja) 電気炊飯器
JP2002345640A (ja) 調理器
JPH10165301A (ja) 炊飯器
JP2004337351A (ja) 炊飯ジャー
JP3218589B2 (ja) 電磁誘導加熱式調理器
JPH09294675A (ja) 電気炊飯器
JPH0793906B2 (ja) 炊飯器
JPH0795922A (ja) 炊飯器
JP2001299580A (ja) 炊飯器
JP2003010043A (ja) 炊飯器
JP2003068440A (ja) 電磁調理器
JPH08173316A (ja) 炊飯器
JPH05228050A (ja) 炊飯器
JPH09140562A (ja) Ihジャー炊飯器
JPH0221822A (ja) 電気調理器
JPH0810158A (ja) 炊飯器

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071012

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081012

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081012

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091012

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091012

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101012

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111012

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121012

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131012

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees