JPH08205807A - 熟成濃縮無口臭大蒜液の製造方法 - Google Patents

熟成濃縮無口臭大蒜液の製造方法

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JPH08205807A
JPH08205807A JP7032929A JP3292995A JPH08205807A JP H08205807 A JPH08205807 A JP H08205807A JP 7032929 A JP7032929 A JP 7032929A JP 3292995 A JP3292995 A JP 3292995A JP H08205807 A JPH08205807 A JP H08205807A
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garlic
action
bulb
vitamin
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Kiyoshi Saito
清 斎藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大蒜自体の風味のうち、食べ物の味を良くし
たり、食欲増進効果を有する風味を残し、その食後に胃
の中から出てくる異臭ある風味を除去する。 【構成】 大蒜球根の表皮及びヘタを取除き、水洗浄し
熱処理滅菌(90℃、2〜3分間)、スライス(細切)
し、エタノール濃度を30%として加え、これを熟成し
た後、これを濾過し、後α酵素を加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大蒜 Allium
sativum Linne(Liliaceae)の
鱗茎をエタノールで抽出し熟成した濃縮無口臭大蒜液に
関する。
【0002】
【従来の技術】大蒜は、健康や美容、体力などの面で非
常に有効性の強力な食品であるが、同時にその臭いが強
力なために、人によっては敬遠する。好きな人でも土曜
日の晩だけしか食べないと云ったことが多い。しかし乍
ら、大蒜の臭いと言われているものは厳密に言えば2種
類あって、そのひとつ(A)、大蒜自体がもつ風味であ
り、これ自体は好き嫌いの差はあれ、食べ物の味を良く
したり、食欲増進効果や栄養上の利点も沢山ある。問題
なのは、他のひとつ(B)、食後に胃の中から出てくる
異臭で、これはほとんどの人が顔を背けたくなる臭いで
ある。そして食べた翌日迄臭いが消えないことが多く、
それこそが大蒜という安くて素晴らしい能力を持った食
品の常用を妨げる大きな原因となっているのである。し
かも従来は、この2つの臭いが一緒にされて大蒜のいや
な臭いとされてしまっていたのである。
【0003】古代エジプトで盛んに用いられた大蒜は、
文明の発達とともに、ヨーロッパ、アラビア、インド、
中国を主とした東洋諸国、そして朝鮮半島から日本へと
伝わった。大蒜が中国に伝わったのは、約3,000年
位前だと言われており、強壮作用、強精作用についての
理解が深まり、中国の貴重なる文献「本草綱目」の中に
も不老長寿、強壮・強精剤としてつぶさに書かれてい
る。大蒜が日本へ伝来したのは、約2,000〜3,0
00年前とされているが、インドと同様仏教が盛んで、
大蒜は禁制とされていたため、あまり一般的には普及さ
れなかった。
【0004】動物の体を構成している成分の中の蛋白質
は、他の異種蛋白質から消化管を通じて組替えを行うも
ので、たとえば牛肉が直接人間の肉になるわけではな
い。又蛋白質とは別に重要成分で有る脂肪や糖質も、体
脂肪又はグリコーゲンとして体組織又は臓器に蓄えられ
るのであって、摂取した食物は、一部体内の細胞及び組
織を形成し、大部分は体温や活動の熱エネルギーにな
り、その他のものは排泄される。すなわち同化作用と異
化作用とが絶えず行われているわけで、この作用は酵素
やビタミン類によって円滑に進転しているのである。調
味薬としての大蒜の風味は化学構造上あるいは動物試験
等の結果から一般的には、特殊なビタミン類の一種では
ないかと推定されている。
【0005】A.アリイン、アリシンについて 約80年ぐらい前まで、大蒜の主要成分は、あの臭いア
リール系揮発物質であるジアリール、ジスルフイドであ
ると思われてきた。その後20年ぐらい経過してドイツ
人学者リンドクウイストが、乾燥した大蒜の球根を薄い
エチールアルコールにひたし、その抽出液をエーテルで
薄め、沈澱物を分離し、精製して、炭水化物を含む結晶
を取り出した。これは、ブドウ糖成分を持っている配糖
体グルコサイド化合物であるとして大蒜の学名より「ア
リイン」と名づけた。こうして大蒜の主要成分であるア
リインの結晶が精製されたが、アリインが最大の基本物
質だと考えるとどうしても理解できないことがある。そ
れは大蒜の最大の特徴である独特の臭気がないからであ
る。ところが、糖類の検出試薬であるフェーリング液を
使うと大蒜臭が発生する。又大蒜から作った酵素液と反
応させてもあの大蒜臭が生じる。それからも種々研究は
続けられたが、1944年になってカパリットという学
者は、大蒜のアルコール抽出液を真空蒸留した結果、ア
リインとは違うもので化学的に変化しやすい不安定な
「アリシン」を抽出した。このアリシンは、抗菌力にす
ぐれ85,000倍〜125,000倍に希釈しても結
核菌やジフテリア菌、チフス菌、赤痢菌、淋菌などに対
して抗菌力があることも発見されました。抗菌力の単位
を現在のペニシリンに標準を合わせると1mgが15単
位ペニシリンの力価に相当する。以上の抗菌力等によ
り、大蒜が魔除けとして使われていたのも、ただ悪臭が
あるだけでなく、コレラの様な悪疫が流行したときで
も、大蒜を服用していた人は、病気に対して強く、化膿
性疾患等にも良く効く事を知っていたからである。この
アリシンには大蒜特有の臭気がある。アリインの化学構
造式は、 アリシンの化学構造式は、
【0006】B.酵素アリナーゼについて 30年程前、スイスの学者ストールは、大蒜の中の酵素
の働きを解明し、大蒜の神秘的な謎の一部分を明らかに
した。活性化の進行を司る酵素アリナーゼとはどんな性
質をもっているのか検討する。普通のエンチームの働き
は、酵素の蛋白質が相手の物質に特別の密着性を持つこ
とによって結合を確実なものとする。一度結合してから
は、分離するときにも、もとの物質には殆どかえらない
で新しい物質を分解物として生じる。ところがアリナー
ゼの場合は、結合する部分が酵素の蛋白質ではなく、蛋
白質と併存しているピリドキサールリン酸である。ピリ
ドキサールリン酸はビタミンB6 と深い関係があり、ビ
タミンB6 の正式の名称はピリドキサミンというアミン
であるが、これがピリドキサールというアルデヒドにな
ると大変活性が強くて、微生物を培養するときの養分と
して使用する場合など、アミン型物質の活力のおよそ
1,000倍の力を持っている。しかもアルデヒド型の
物質にリン酸基がつくと、尚更活性が増大する。実際に
試してみても、このピリドキサールリン酸は、アリナー
ゼの本体である蛋白質と結合しないままでも酵素作用と
同じ作用を行う。単独に作用させるとアリインをアリシ
ンとピルビン酸に分解する。しかしこの分解速度がアリ
ナーゼの場合より緩やかである。アリナーゼの場合に
は、2〜3分から5分以内に反応の80%が終了し、1
5分位経過すると反応は完結するが、ピリドキサールリ
ン酸の場合にはその10倍〜15倍の時間がかかる。こ
の様にアリナーゼの活性部分は、ピリドキサールリン酸
に近い物質であることがわかるが、これに本体の蛋白質
が結合してアリナーゼの作用は急激に高まる。最初の2
〜3分で80%に近い反応を終了するという素早さがア
リナーゼ反応の特徴で、大蒜のすりおろしや、切り刻む
時に出るあの悪臭の原因はこの反応速度にある訳であ
る。早い反応速度のせいもあるが、アリナーゼは、大変
不安定な物質で、冷蔵庫の中でも1週間に50%、2週
間で1/3近くに活性が落ちてしまう。この原因は未だ
良く判明されていないが、いくらかの不純物として含ま
れているアリシンが逆にアリナーゼの蛋白質を分解して
いくのではないかと思われる。この酵素アリナーゼの純
粋の結晶を取り出すことができない。大蒜特有の悪臭中
のジアリル、ジスルフィドもアリシンが分解してできた
ものの一つである。この事実により、大蒜の成分アリイ
ンが酵素アリナーゼと反応してアリシンを生じる。この
反応の核心は、アリシンの活性化酸素の酸素補給作用に
よるものである。大蒜は、アノイリナーゼによる分解作
用を受けることなくビタミンB1 をそのままの形で体内
に送り込むことができる。ビタミンB1 を保護し確保す
る反応がビタミンB1 の存在を隠してしまうという事実
について、大蒜をすりつぶしたものに多量のビタミンB
1 の結晶を加えてよく混合し、ビタミンB1 を測定して
もビタミンB1 の反応は消えてしまって出ない。しかし
このビタミンB1 の反応のない液をビタミンB1 欠乏食
糧で飼育し脚気になっている動物に与えると、その脚気
がたちどころに治ってしまう。この反応の事実は、ビタ
ミンB1 が大蒜の中の物質によってビタミンB1 の反応
を示さない物質に変化し、これが動物に摂取されると動
物の体中で再びもとのビタミンB1 にもどるということ
を示している。これが、大蒜の有効成分の一つであるア
リシンの特殊効果であるアリチアミン効果である。しか
しアリチアミン効果により大蒜を原料にしてアリチアミ
ンを製造していたのでは経済的に大量生産が難しいの
で、この構造式をもとに前記の如く化学合成したわけで
あり、これが活性ビタミン剤である。現在のビタミンB
1製剤ブームを招いたそもそもの研究が大蒜からの出発
であった訳である。
【0007】C.アリシンの効用・効果について (1) アリチアシン効果(ビタミンB1 の結合効果)
がある。 (2) 強精効果、体力増強作用、防暑・防寒作用があ
る。 (3) 温補効果(身体をポカポカと暖めて活力を補う
作用)がある。 (4) 殺菌作用、抗菌作用がある。 (5) 風邪の予防、治療作用がある。 (6) 胃弱、胃腸病に対して効果がある。 (7) 不眠症、神経細胞のリポイドと結合して細胞の
興奮を鎮める効果がある。 (8) 結核の予防、治療効果がある。 (9) 糖尿病に対する側面効果がある。 (10)便秘、寄生虫駆除に効果がある。 (11)更年期障害、並びにこれに伴う不定愁訴に効果
がある。 (12)脚気、脚のだるさ解消に効果がある。 (13)神経痛、リウマチに効果がある。 (14)水銀中毒防止に効果がある。 (15)美容効果(快食・快眠・快便)がある。
【0008】D.大蒜の中の粘着性物質について これはヤマイモやうなぎ、納豆、唾液等に見られるぬる
ぬるの物質であって、ぬるぬるのものは俗に精がつくと
いわれている。強精作用、殺菌作用、若返り作用等非常
に効果的に作用するが、大蒜の粘着性物質の本体はフラ
クトースを含んだ多糖類であるとしか解明はされていな
い。
【0009】E.無臭有効成分スコルヂニン配糖体につ
いて 大蒜有効成分の内、無臭有効成分スコルヂニンが発見さ
れ、その抽出が成功し、次の分子式である事も判明し
た。 C48311022 その化学的性質は、 (1) 酸性でPH4.0〜4.2。 (2) 水、酒精に溶け他の有機溶媒に不溶。 (3) 無味、1〜2分後に玉ねぎ様味を出す。 (4) 無臭、然し酸で加水分解するとメルカプタンに
近い臭気を発する。 (5) 濃アルカリで煮沸すると大蒜臭を出す。醋酸鉛
で黒色沈澱。 (6) フェリーリング溶液を還元せず。 (7) ニンヒドリン反応は陽性。 (8) 臭素を吸収し、過マンガン酸カリを脱色。 (9) 弱アルカリ性、メチレンブルー水溶液を脱色。 (10)空気酸化で青色、暫時放置で無色、酸化還元を
繰り返し行う。又、薬理作用としては、 (1) 血圧に対する作用・・・ウナギの血圧を一定濃
度で降下させる作用。 (2) 心臓に対する作用・・・心運動を低下させる作
用。 (3) 末梢血管に対する作用・・・収縮させる作用。 (4) 呼吸に対する作用・・・促進的に作用させる。 (5) 骨筋に対する作用・・・筋運動を抑制する。 (6) 平滑筋に対する作用・・・興奮作用を現わす。 (7) 胃液の分泌を旺盛にし、消化促進する。 (8) 組織内に蓄積する老廃物又は毒素を分解して排
泄する。 (9)ビタミンB1 同様の薬理作用を有し、尚ビタミン
1 との併用はビタミンB1 の腸内破壊を防止、血液内
滞留時間を長くする。 (10)ホルモン系統を刺激する。
【0010】スコルヂニンの毒性試験については、マウ
ス、ラットに対する急性毒性試験については投薬による
マウス及びラットともに呼吸増大、呼吸数の増加、立毛
などの一般的症状が認められ、経口投薬では下痢失禁が
観察されたがその他の反応は認められず、経口によるマ
ウス及びラットの最大薬物投与量は、それぞれkg当た
り50g及び40gであり、これ以上は投薬不能であっ
た。致死量は算定できず、急性毒性は全然心配は不要で
ある。
【0011】F.スコルヂニンの効用・効果について (1) 結核性疾患の体力増強。 (2) 腺病質、虚弱体質。 (3) 疲労回復。 (4) 神経痛、リウマチ、関節炎、筋肉痛。 (5) 乳汁分泌不足、妊娠中毒症。 (6) 更年期疾患。 (7) 増血作用、新陳代謝異常。 (8) アレルギー疾患。 (9) 便秘。 (10)細胞賦活作用(細胞を若返らせ活発化する作
用)。 (11)血中コレステロールを引き下げる作用。 (12)血液循環を正常にする作用。 (13)血圧を正常化し、高血圧、低血圧を予防する作
用。 (14)ビタミンB1 の体内保留を促進する作用。 (15)抗癌作用。 (16)生殖細胞の発達を促し、精液を増量させる作
用。
【0012】G.悪臭、揮発性成分の毒性試験について 大蒜の悪臭については、生で(何も処理をしないで)食
べると貧血を起こすことが伝えられ、多くの学者によっ
て貧血の原因は大蒜中の揮発性成分による溶血現象であ
ることが明らかにされたが、大蒜の悪臭揮発性成分の急
性毒性をマウスについて調査した結果、そのLD50は
経口的に与えた場合、大蒜精油として420mg/kg
であり、その成分の一つであるジアリールスルフィドは
320mg/kgであり、この数字で見る限りは劇薬に
近いものであった。その一般的症状は、呼吸数の増加、
自発運動の低下から歩行不能、けいれん等であった。こ
の様に配糖体スコルヂニンとその誘導体は非常に安全性
が高く、毒性及び副作用もない物質だが、大蒜の揮発性
物質は、毒性が極めて強く、長期あるいはかなりの量を
摂取した場合は、溶血作用、腎臓障害が起こる可能性が
ある。以上、揮発性物質の毒性について説明したが、配
糖体スコルヂニンの加水分解によって得られるスコルミ
ン、更に加水分解して分けられるチオコルニンというア
ミノ酸についての性質は次のとおりである。
【0013】H.スコルミンについて スコルミンは、血圧を降下する作用を持っており、心臓
に対しては収縮及び拡張とも心運動を抑制する。平滑筋
に対しては運動を亢進する場合と抑制する場合の両作用
が認められ、消化器系統に対しては、唾液分泌を一時的
に促進し、のちに次第に減少する作用がある。
【0014】I.チオコルニンについて 血圧を一過性上昇し、後降下作用を示し、これと平行し
て体温を少し低下させる。呼吸は増大され、又促進され
る。又脂肪肝を予防し、改善する作用、血中のコレステ
ロールの減少作用等がある。チオコルニンの構造式は、
【0015】J.ホモチスチンについて ホモチスチンは体内でメチオニンになり、このメチオニ
ンが肝臓の解毒作用を高めることは広く認められてい
る。ホモチスチンの構造式は、 メチオニンの構造式は、 またメチオニンは、蛋白中の必須アミノ酸の一つで、蛋
白価を決定する一要素であり、成人病等にはいかに大蒜
の効能が大であるかを証明できる。
【0016】K.有機ゲルマニウムについて 抗癌作用、疲労回復、持久力増加等があります。癌は小
さな子供がかかる小児癌もあるが、普通中年以上のもの
がかかる病気である。そして未だに不治の病であり、苦
痛にさいなまれた結果命を取られる恐ろしい病気でもあ
る。そのものは、まだまだ未知の部分が多く、その発生
原因にしても、何らかの刺激が長い間繰り返し加えられ
た場合、或は発癌物質といわれるある種の化学物質によ
るもの、そして又火傷や紫外線等の物理的刺激、子宮癌
や前立腺癌などホルモンと関係がある等で、ゲルマニウ
ムが癌を治療してしまう特効薬だと決めることは不可能
なわけだが、大蒜が癌に効くというのは全然でたらめか
というと、決してそんなことはない。それは大蒜常用者
の多い韓国や中国北部には癌患者が大変少なく、日本の
場合の何万分の一と言う事実もあります。又、大蒜を食
べているため癌が生じやすい体質が改善され、癌の発生
が抑えられ、あるいは発生していた癌が消滅してしまっ
たというケースがある。最近の癌学会の発表では少数で
はあるが、はっきりと診断されたものでも数年たって再
び検診したとき、何の治療も施さなかったのに完全に癌
が治癒していた例があると報告されている。体質の改善
とか、環境の変化などにより癌を追放することができる
訳である。この体質改善を一番顕著にやってくれるもの
として大蒜が最も有効である。微量金属元素ゲルマニウ
ムは、生物の体内に入ると血液を通じて肝臓、膵臓、骨
髄へと移りながら行く先々に酸素を供給し、しかもその
ゲルマニウム自体は、尿中にすべて排出されるから体内
に蓄積される心配はない。ゲルマニウムは、日本産朝鮮
人参、山豆根、詞子などにも含まれているが、大蒜には
それらの約三倍も含まれている。
【0017】L.クレアチンについて クレアチンは、直接的なアルバイトエネルギーで、体力
にじかに結びつくもので、天然界には脊椎動物以外には
今日まで発見されていない。しかるに、大蒜の有効成分
として存在するのがわかったことは非常に興味深い事で
ある。1927年に動物筋肉内よりクレアチンの燐酸化
合物が発見され、クレアチンが筋肉運動に密接な関係が
あることが判り、このクレアチンは筋肉運動の際、筋肉
のアクトミオシンと共同して、この中に含まれた燐酸が
強力なエネルギー源として使用されることは明らかな事
実として立証され、この燐酸は1モルで12キロカロリ
ーの熱量を発散し、遊離されたエネルギーは、アクトミ
オシンと筋肉に伝わり、一方この燐酸はA.T.Pが1
分子の燐酸を放出してA.D.Pとなり、その後クレア
チン酸燐の遊離した燐酸を与えて、A.T.Pを造る作
用を持っている。体内エネルギー伝達機構の重要な一部
と考えると、エネルギッシュなものと一般に認められて
いることも、A.T.P、クレアチン、グリコーゲンの
エネルギー関係にあると思われ、大蒜を使用している人
の体力が強いのもこの辺の事情で証明される。
【0018】M.ビタミンB2 について ビタミンB2 は大蒜固有の形で含まれており、これは口
角炎、舌炎、咽喉炎、浮腫などや皮膚炎の防止等に効果
がある。
【0019】N.ビタミンCについて ビタミンCは増血作用、血管を丈夫にする作用、色素の
異常沈着を防ぐ作用がある。
【0020】O.ベンヂル、チアミンジスルフィド及び
その関連物質について これらは疲労回復、食欲増進、伝染病に対する抵抗力の
増大作用があり、化学構造的には特殊な硫黄結合をもっ
ているが、未だはっきりしない部分もある。
【0021】以上大蒜の内用が体力増強、強精効果、感
冒の予防と治療などから始まり、数々の病気や疾患に対
して、非常に有効な働きをもっていることを示した。
【0022】前記の前者(A)の臭いは、これを消して
しまっては、いろいろな意味で有益な大蒜の能力を半減
させてしまうばかりか、料理に大蒜を使う意味もなくな
ってしまう。そこで前記の後者(B)の異臭のみをうま
く消せないものかという観点から、その異臭発生のメカ
ニズムを研究して完成したものが、本発明生ガーリック
クである。 大蒜の臭いの発生のメカニズム 大蒜中の主要成分であるアリインが、アリシンに変化す
る過程で発生する。これは、酵素アリイナーゼの働きに
より、切ったり、つぶしたりといった外部から衝撃を加
えられたときに大量のアリシンが発生する。大蒜のアリ
インがアリシンに変化した後、さらに胃の中の酵素と反
応して発生する。人により異臭の発生量に個人差があ
る。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、大蒜のアリ
インがアリシンに変化した後、さらに胃の中の酵素と反
応して発生する食後の異臭をなくす大蒜液を得ることを
目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、大蒜 All
ium sativum Linne(Liliace
ae)球根の表皮及びヘタを取り除き、水で洗浄し、熱
処理滅菌(90℃、2〜3分間)し、スライス(細切
り)し、エタノールを濃度を30%として加え、これを
熟成した後、これを濾過して製品を得、この製品にα酵
素を加えることを特徴とする熟成濃縮無口臭大蒜液の製
造方法である。
【0025】
【作用】カルシウムイオン水を水洗機に入れ、その中に
生大蒜を入れて水洗して泥、砂等をよく洗い落とす。次
に、表皮及び底の固い部分を取除き、カルシウムイオン
水と共に皮剥機に入れ薄皮も剥き、皮剥洗浄を行う。
【0026】次に、皮剥洗浄された大蒜を1mm〜2m
mの厚さにスライスし、竹セイロに入れ、カルシウムイ
オン水にてボイルする。この際、酵素成分を破壊しない
程度に熱処理を行う。
【0027】次に、植物性複合酵素M−1の活性化によ
り自然に化学反応を進め、酵素や微生物の作用により腐
敗することなく、適度に分解され、特殊な香味を発する
ように、アルコールで熟成し、熟成した大蒜をよく攪拌
し、大蒜エキスを抽出して濾過する。これを熟成室45
℃で30日間以上熟成させる。
【0028】
【実施例】
大蒜エキス 本発明は、大蒜 Allium sativum Li
nne(Liliaceae)の鱗茎をエタノールで抽
出し熟成したものである。 製造方法:大蒜 Allium sativum Li
nne(Liliaceae)球根の表皮及びヘタを取
除き水洗浄し熱処理滅菌 90℃,2−3分間 スライ
ス(細切)し、エタノールを濃度30%として加え、こ
れを熟成した後、これを濾過して製品とする。 性状:本発明は、黄赤褐色な液体で、特異な臭いがあ
る。 確認試験: (1)アミノ酸:本発明は5mlにニンヒドリン試液1
mlを加え、3分間加熱するとき、液は紫色を呈する。 (2)糖 類:本発明2mlをとり、5%α−ナフト
ール・エタノール溶液2〜3滴加えて、よく混和する。
次に硫酸1〜2mlを静かに加えたとき、両液の境界面
に赤紫色の環を生じる。 (3)アリイン:本発明の大蒜エキス20mlをとり減
圧下で2mlまで濃縮し、試験溶液とする。試験溶液2
0mlを薄層板(Kieselgel 60.メルク社
製)にスポットし、n−ブタノール・酢酸・水混液
(4:1:5)の上層を展開溶媒として、約10cm展
開する。展開した後、薄層板を風乾し、ニトロプルッシ
ドナトリウム溶液(*)を均等に噴霧し、105℃で3
0分間加熱するときRf値0.15〜0.20に淡赤色
の斑点を認める。 P H:4.53〜7.0 純度試験: (1)デンプン:本発明5mlをとり、ヨウ素試液1滴
を加えるとき、液は青色を呈しない。 (2)重金属 :本発明1.0mlをとり、第3法によ
り操作し、試験を行うとき、その限度は20ppm以下
である。ただし、比較液には鉛標準液2.0mlをと
る。 (3)ヒ 素 :本発明1.0mlをとり、第3法によ
り試験溶液を調製し、装置Bを用いる方法により試験を
行うとき、その限度は2ppm以下である。 蒸発残分:本発明10mlを正確に重量既知の蒸発皿に
量り、水浴上にて蒸発乾固し、更に残留物を105℃で
6時間乾燥し、デシケーター(シリカゲル)中で放冷し
た後、その重量を量る時4.0〜9.4W/V%であ
る。 備考:熟成抽出ニンニクエキス1g中には、生大蒜1g
以上に相当する、可溶性大蒜成分が含まれている。
【0029】
【表1】
【0030】トロプルシッドナトリウム溶液(*)を均
等に噴霧し、105℃で30分間加熱する時Rf値0.
15〜0.20に淡赤色の斑点を認める。 *:ニトロプルシッドナトリウム1gをアセトアルデヒ
ド溶液に解かして20mLとしたものと2%炭酸ナトリ
ウム溶液を使用直前に等量混合したもの。
【0031】
【表2】
【0032】 *:分析試験は(財)日本食品分析センターに依頼 分析項目はたんぱく質、脂質、繊維、灰分、糖質、エネ
ルギー、ペプシン消化率、カルシウム、サイアミン(ビ
タミンB1)、リポフラピン(ビタミンB2)などの栄
養成分と一般生菌および大腸菌群等の分析試験成績書を
添付する。
【0033】ニンニク抽出エキスのパッチテスト 1.試験の目的 ニンニク抽出エキスについて、健常人 の皮膚に及ぼす
影響(安全性)を検討する事を目的としてパッチテスト
を行っ た。 2.試 料 提出された試料は、次のとおりである。 試料:ニンニク抽出エキス 3.試験方法 (1)被験者:年齢20才から58才までの男性26
名、女性17名、計43名を選び被験者とした。 (2)パッチテストの方法:試料をフィンチャンバー
(EP/TEST Ltd.Oy製造、大正製薬(株)
輸入発売)を用いて、被験者の上腕屈側部に24時間閉
塞貼付を行い判定した。すなわち貼付後24時間を経過
した時点で試料を除去し、除去後30分及び除去後24
時間にそれぞれ皮膚の状態を観察して判定を行った。 (3)判定の基準:判定は、次の基準によった。
【0034】
【表3】
【0035】4.試験の結果 被験者43名について行ったパッチテストの結果は、別
表に示すとおりである。すなわち、試料除去後30分
(別表には判定時間24時間として示す)の反応は、被
験者の一例に(±)の反応が認められたほかは、すべて
(−)であった。そして試料除去後24時間(別表には
判定時間48時間として示す)の反応は、すべて(−)
で異常は認められなかった。また試料除去後7日目にお
いても異常は認められなかった。 5.結 論 健常人の皮膚に及ぼす影響(安 全性)を検討すること
を目的として、パッチテストを実施したところ反応はす
べて(陰性)で、提出されたニンニク抽出エキスは持続
性の刺激反応を惹起する可能性はなく、安全に使用でき
る製品と考えられる。
【0036】
【表4】
【0037】本発明方法により製造した生にんにくおろ
しの、財団法人日本食品分析センターによる分析試験結
果は次のとおりである。
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】
【発明の効果】
本発明の生ガーリックの消臭効果のメカニズム アリイン・酵素アリイナーゼ・酵素液→切る、刻む、す
りおろす→アイリンがアリシンに変わる→ニンニクの刺
激臭(香り・風味)を発する→食べる→アリシン質の中
の酵素と酵素αが反応する→食後の異臭が激減する。
又、本発明は前記消臭効果のみならず、細胞賦活作用と
皮膚の新陳代謝作用を行い、増血作用、がん予防作用、
胃の働きを強め、風邪をひきにくい体質となし、老化防
止、ホルモンの分泌を活発にする効果がある。
【表4】
【表4】
【表4】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大蒜 Allium sativum
    Linne(Liliaceae)球根の表皮及びヘタ
    を取除き、水で洗浄し、熱処理滅菌(90℃、2〜3分
    間)し、スライス(細切)し、エタノールを濃度30%
    として加え、これを熟成した後、これを濾過して製品を
    得、α酵素を加えることを特徴とする熟成濃縮無口臭大
    蒜液の製造方法。
JP7032929A 1995-01-31 1995-01-31 熟成濃縮無口臭大蒜液の製造方法 Pending JPH08205807A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004292402A (ja) * 2003-03-28 2004-10-21 Mihara Lr Kenkyusho:Kk ミミズ乾燥粉末の製造方法
JP2006248939A (ja) * 2005-03-09 2006-09-21 Kowa Co 脂肪肝の予防及び治療のための医薬
EP1752051A1 (en) * 2005-08-03 2007-02-14 Cost Plus Korea Co., Ltd. Method of producing aged garlic
JP2014051436A (ja) * 2012-09-05 2014-03-20 Nihon Univ α−アミラーゼ阻害剤
JP2014094901A (ja) * 2012-11-08 2014-05-22 Nisshin Pharma Inc ストレス改善用組成物

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