JPH08205316A - 電動車両の速度制御方法 - Google Patents

電動車両の速度制御方法

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JPH08205316A
JPH08205316A JP7008444A JP844495A JPH08205316A JP H08205316 A JPH08205316 A JP H08205316A JP 7008444 A JP7008444 A JP 7008444A JP 844495 A JP844495 A JP 844495A JP H08205316 A JPH08205316 A JP H08205316A
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Yuichi Shirahata
勇一 白畑
Yutaka Inaba
豊 稲葉
Shigetoshi Aoki
成年 青木
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Suzuki Motor Corp
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】車両の走行抵抗の変化による走行速度の変動幅
を小さくすることができる電動車両の速度制御方法を提
供する。 【構成】電動車両用のブラシレス直流電動機1に供給す
る励磁電流のデューティ比をアクセルグリップ36の変
位量と電動機1の回転速度とに応じて制御する。電動機
1の回転速度が制限速度よりも僅かに低く設定した速度
を下限とする減速制御領域に入ったときに励磁電流のデ
ューティ比を回転速度の上昇に伴って所定の割合で減少
させて電動機の出力を直線的に低下させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブラシレス直流電動機
を駆動源とした電動車両の速度制御方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電動スクータや電気自動車等の電動車両
の駆動源としてブラシレス直流電動機が用いられてい
る。周知のように、ブラシレス直流電動機は、3相以上
の多相の電機子コイルを有するステータと、回転自在に
支持されたヨークに磁石界磁を取り付けてなるロータ
と、ステータの各相に対してロータの回転角度位置を検
出する位置検出器とを備えていて、位置検出器により検
出されたロータの位置に応じて励磁電流(駆動電流)を
流す相(励磁相)を切り替えることによりロータを回転
させる。
【0003】電動車両を駆動するブラシレス直流電動機
では、励磁電流をパルス幅変調するようにしておいて、
速度調節部材が増速側及び減速側にそれぞれ変位したと
きに励磁電流のデューティ比DFを増加及び減少させる
ように速度調節部材の変位に応じて励磁電流をパルス幅
制御することにより電動機の回転速度を調整するように
している。
【0004】なお本明細書において、励磁電流のデュー
ティ比DFは、オン時間(電流が流れる時間)tonとオ
フ時間(電流が零になる時間)toff とが交互に生じる
ように励磁電流をオンオフさせる場合に、そのオン時間
がオンオフの周期ton+toff に占める割合を百分率で
示したものであり、下記の式により定義される。
【0005】 DF={ton/(ton+toff )}×100[%] …(1) ブラシレス直流電動機において、固定子の励磁相を切り
換える位相角(電気角)は制御進み角γと呼ばれてお
り、この制御進み角γにより発生トルク及び最高回転速
度が変化する。トルクを大きくするように制御進み角γ
を設定すると最高回転速度が低くなり、制御進み角γを
進角させていくと最高回転速度が高くなるが発生トルク
は小さくなっていく。
【0006】電動車両においては、電動機により車軸を
直接駆動するダイレクトドライブ方式を採用するか、ま
たは電動機の回転を変速比が一定値に固定された変速機
を介して車軸に伝達する方式を採用する場合が多いが、
これらの場合には、電動機の駆動回転領域を広くとる必
要がある。
【0007】そのためブラシレス直流電動機により電動
車両を直接または変速比が固定された変速機を介して駆
動する場合には、低速時に十分に大きなトルクを得るこ
とができる制御進み角γを正規の制御進み角γo として
設定して、設定回転速度以下の領域では速度調節部材の
変位量の如何に係わりなく電動機の制御進み角を正規の
制御進み角γo に固定し、設定回転速度を超える領域で
は、速度調節部材の増速側への変位量が回転速度に応じ
て設定された進角開始変位量を超える範囲で制御進み角
を速度調節部材の増速側への変位量に対して正規の制御
進み角よりも進角させるように制御するのが好ましい。
【0008】このような制御を行うと、制御進み角を一
定として励磁電流のデューティ比を100%とした場合
に得られる電動機の最高回転速度よりも高い回転速度ま
で電動機を回転させることができるため、電動機の最大
出力及び車両の最高速度を高くすることができる。また
所定の巡航速度で定常走行する際には、制御進み角の進
角量を零にするかまたは必要最小限の大きさとすること
ができるため、無効電流を減少させて電動機の効率を高
めることができる。
【0009】上記のように設定回転速度を超える領域で
制御進み角を進角させる制御を行わせた場合、電動機の
出力Pは車両の走行速度Vに対して、例えば図4の曲線
P(100)〜P(30)のように変化する。ここで曲線P
(100),P(80),P(70),P(50)及びP(30)は
それぞれ励磁電流のデューティ比を100%,80%,
70%,50%及び30%とした場合の電動機の出力P
対走行速度V特性を示している。
【0010】ブラシレス直流電動機は、その出力Pが車
両の走行抵抗FR による損失PR と釣り合ったところで
動作する。平地走行時の車両の走行抵抗FR による損失
PRは下記の式で与えられる。
【0011】 PR =FR ×V={μ・m+ρ・Cd ・S(V2 /2)}×V …(2) ここでVは走行速度、mは車両と搭乗者の総重量、μは
ころがり摩擦係数、ρは空気密度、Cd は空気抵抗係
数、Sは前面投影面積(二輪車の場合は車両を搭乗者と
ともに前方の垂直面に投影した場合の像の面積)を示し
ている。
【0012】上記の式から明らかなように、走行抵抗F
R は走行速度Vの二次関数になるため、走行抵抗による
損失は走行速度が上昇するにしたがって急激に増加す
る。この損失PR を示す損失曲線は例えば図4に示した
曲線イ〜ハの通りで、イ、ロ及びハはそれぞれ向い風の
場合、無風の場合及び追い風の場合を示している。電動
機は、出力対走行速度特性曲線P(100 )〜P(30)と
損失曲線イ〜ハとの交点で動作することになり、速度を
制限する制御を行わない場合、デューティ比が100%
のときの出力対走行速度特性曲線P(100)と損失曲線イ
〜ハとの交点により、向い風の場合、無風の場合及び追
い風の場合の最高速度が決まる。
【0013】即ち、無風の場合には、励磁電流のデュー
ティ比が100%のときに出力対走行速度特性曲線P
(100)と損失曲線ロとの交点で電動機が動作するため、
最高速度はVm ´となり、向い風の場合には、出力対走
行速度特性曲線P(100)と損失曲線イとの交点で動作す
るため、最高速度はVm ´−ΔV1 となって無風の場合
よりも最高速度がΔV1 だけ低くなる。また追い風の場
合には、曲線P(100)と曲線ハとの交点で電動機が動作
するため、最高速度はVm ´+ΔV2 となり、無風の場
合よりもはΔV2 だけ高くなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにブラシレ
ス直流電動機を駆動源として該電動機により駆動車輪を
直接または変速比が固定された変速機を介して駆動する
ようにしたダイレクトドライブ方式の電動車両において
は、その最高速度が走行抵抗の変化の影響を受けて変動
する。特に高速領域で制御進み角を進角させる制御を行
っている場合には、高速領域での出力対走行速度特性曲
線の落ち込みが少ないため、走行抵抗の変化による最高
速度の変動幅が大きくなる。
【0015】走行抵抗の変化により最高速度が大きく変
動すると、向い風の場合に所望の速度が出なかったり、
追い風の場合に速度が高くなりすぎたりするといった不
具合が生じる。また高速で走行中に風向きなどの走行条
件が変わると走行速度が変わるため、運転のフィーリン
グが悪くなるという問題も生じる。
【0016】走行損失の変化により最高速度が高くなり
過ぎるのを防止するため、標準的な走行条件での走行時
(例えば無風状態での平地走行時)の最高速度Vm ´を
設定最高速度として、走行速度が該設定最高速度Vm ´
以上になったときに電動機の駆動を停止することが考え
られる。このようにすれば、走行損失の変化に起因する
最高速度の変動幅を小さくすることができ、最高速度が
高くなり過ぎるのを防ぐことができる。しかしながらこ
のようにした場合には、走行速度が設定最高速度Vm ´
に達したときに突然走行速度が低下するため、運転のフ
ィーリングが悪くなるのを避けられない。
【0017】本発明の目的は、走行速度を制限する際に
大きなショックが生じるのを防いで、運転のフィーリン
グを損なうことなく最高速度を制限することができるよ
うにした電動車両の速度制御方法を提案することにあ
る。
【0018】本発明の他の目的は、走行抵抗の変化によ
る走行速度の変動幅を小さくして、運転のフィーリング
を良好にすることができるようにした電動車両の速度制
御方法を提案することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、バッテリを電
源とするブラシレス直流電動機を駆動源として該電動機
により駆動車輪を直接または変速比が一定に固定された
変速機を介して駆動する電動車両の電動機の励磁電流を
速度調節部材の変位に応じて制御することにより走行速
度を制御する電動車両の速度制御方法に係わるものであ
る。
【0020】本発明においては、電動機の制限速度を設
定するとともに、設定した制限速度に対して該制限速度
よりも低い速度を下限とした減速制御領域を設定し、設
定した減速制御領域では、車両の走行抵抗の変動により
生じる電動機の回転速度の変動範囲を設定された範囲に
制限しつつ電動機の回転速度を低下させるべく、電動機
の回転速度の上昇に伴って該電動機の出力を設定された
割合で低下させる減速制御を行わせる。
【0021】ブラシレス直流電動機を駆動源とした電動
車両においては、通常励磁電流をパルス幅変調し得るよ
うにしておき、速度調節部材の変位に応じて励磁電流の
デューティ比を制御することにより走行速度を制御する
ようにしている。
【0022】この場合には、減速制御領域で、車両の走
行抵抗の変動により生じる電動機の回転速度の変動範囲
を設定された範囲に制限しつつ電動機の回転速度を低下
させるべく、電動機の回転速度の上昇に伴って該電動機
の励磁電流のデューティ比を設定された割合で減少させ
ることにより減速制御を行わせる。
【0023】また車両の最高速度を高くするために、速
度調節部材の変位に応じて励磁電流のデューティ比を制
御するデューティ比制御と、電動機の回転速度が設定値
を超える範囲で速度調節部材の増速側への変位に応じて
電動機の制御進み角を進角側に変化させる進角制御とを
行わせる場合には、減速制御領域で、車両の走行抵抗の
変動により生じる電動機の回転速度の変動範囲を設定さ
れた範囲に制限しつつ電動機の回転速度を低下させるべ
く、電動機の回転速度の上昇に伴って該電動機の制御進
み角を遅角側に設定された割合で変化させて電動機の出
力を低下させることにより減速制御を行わせることがで
きる。
【0024】また上記のようにデューティ比制御と進角
制御とが併用されている場合には、減速制御領域で電動
機の回転速度の上昇に伴って該電動機の励磁電流のデュ
ーティ比を設定された割合で減少させて電動機の出力を
低下させる減速制御と、電動機の回転速度の上昇に伴っ
て該電動機の制御進み角を遅角側に設定された割合で変
化させて電動機の出力を低下させる減速制御との双方を
行わせるようにしてもよい。
【0025】本発明においてはまた、電動機から電源で
あるバッテリに回生電流を流して、電動機に回生制動を
かけることにより減速制御を行う方法をとることもでき
る。この場合には、減速制御領域に入ったときにバッテ
リから電動機への励磁電流の供給を停止し、車両の走行
抵抗の変動により生じる電動機の回転速度の変動範囲を
設定された範囲に制限しつつ電動機の回転速度を低下さ
せるべく、回転速度の上昇に伴って所定の割合でデュー
ティ比が増加するようにパルス幅変調された回生電流を
電動機からバッテリ側に流して電動機に回生制動をかけ
る減速制御を行わせる。
【0026】なお回生電流のデューティ比も励磁電流の
デューティ比と同様に、そのオン時間(回生電流を流す
時間)がオンオフの周期に占める割合(百分率)を意味
するものとする。
【0027】上記電動機の制限速度としては、速度調節
部材の増速側への変位量が最大のときの制限速度(車両
の最高速度に対応する電動機の回転速度)のみを設定す
るようにしてもよいが、電動機の制限速度を速度調節部
材の変位量に対応させるように、該制限速度を速度調節
部材の変位に伴って変化させるようにしてもよい。
【0028】
【作用】上記のように、電動機の制限速度を設定すると
ともに、設定した制限速度に対して該制限速度よりも低
い速度を下限とする減速制御領域を設定して、電動機の
回転速度が減速制御領域に入ったときに励磁電流のデュ
ーティ比を設定された割合で減少させて電動機の出力を
低下させる減速制御、及び(または)制御進み角を設定
された割合で遅角側に変化させて電動機の出力を低下さ
せる減速制御を行わせるようにすると、運転者に大きな
ショックを与えることなく、走行速度を制限することが
できる。
【0029】また上記の方法によると、デューティ比の
減少割合及び(または)制御進み角の遅角割合を適当に
設定することにより、減速制御領域で大きなショックを
生じさせることなく電動機の出力を急速に低下させるこ
とができるため、運転のフィーリングを損なうことなく
走行抵抗の変化に基づく最高速度の変動幅を小さくする
ことができ、走行抵抗の変化により最高速度が不足する
状態になったり、最高速度が高くなり過ぎたりして運転
のフィーリングが悪くなるのを防ぐことができる。
【0030】上記電動機の制限速度を車両の最高速度に
対応させて1つだけ設定した場合には、速度調節部材の
増速側への変位量を最大値付近に保って運転していると
きに減速制御が行われる。これに対し、制限速度を速度
調節部材の変位量に対応させて変化させて、速度調節部
材の各変位量に対して減速制御を行わせるようにする
と、速度調節部材を各変位量に設定して運転をしている
状態で走行抵抗の変化により生じる走行速度の変動幅を
小さくすることができるため、最高速度付近でのみ減速
制御を行わせる場合に比べて運転のフィーリングを更に
良好にすることができる。
【0031】減速制御領域で回生電流のデューティ比を
制御しつつ回生制動をかけるようにした場合にも上記と
全く同様の効果を得ることができる。
【0032】
【実施例】図1は、本発明を適用する電動車両の一例と
して、ダイレクトドライブ式の電動スクータの要部の構
成例を示したもので、同図において、1は固定子2と回
転子3とからなるアウタロータ構造のブラシレス直流電
動機、4はケーシング5とカバー6とからなるモータハ
ウジングで、モータハウジング4内に電動機1が収容さ
れている。7は回転子3の回転軸、8は回転軸7をケー
シング5に支持する軸受、9は回転軸7に直結された車
輪である。
【0033】図示のブラシレス直流電動機1の固定子2
は環状の継鉄部から3n個(nは整数で例えば4)の突
極部を放射状に突出させた固定子鉄心11と、該固定子
鉄心の各突極部に巻回されたコイルを3相星形結線して
構成した電機子コイル12とからなり、各突極部の外周
側端部が固定子磁極13となっている。電機子コイル1
2の3相の入力端子は後述の駆動回路の出力端子に接続
されている。
【0034】回転子3は、ほぼカップ状に形成されたフ
ライホイール14の周壁部の内周に永久磁石15を取り
付けたものからなっている。永久磁石15は径方向に着
磁されて、固定子磁極13と径方向に対向する2n極の
回転子磁極16を構成している。
【0035】フライホイール14の底壁部中央にはボス
17が設けられ、該ボス17が回転軸7の一端に嵌着さ
れて、回転子3が回転軸7に取り付けられている。
【0036】ケーシング5は軽合金等からなっていて、
カップ状部18と軸受支持部19とを有し、軸受支持部
19に嵌装された軸受8により回転軸7が支持されてい
る。ケーシング5は図示しない車両の車体に固定されて
いる。
【0037】カバー6は軽合金等からなっていて、カッ
プ状部20と該カップ状部の底壁中央部に設けられた固
定子取付部21とを有し、固定子取付部21には、ねじ
22により固定子鉄心11が取り付けられている。ケー
シング5とカバー6とは、それぞれのカップ状部18及
び20の開口側を突き合せた状態でねじ(図示せず)に
より互いに結合され、両カップ状部18及び20により
ブラシレス直流電動機1が覆われた状態になっている。
【0038】回転子3の磁極の回転角度位置を検出する
ため、回転子3のボス17の外周に固着された回転子位
置検出用磁石23と、これを取り囲むように、固定子鉄
心11の環状部に120度間隔で取り付けられたホール
素子からなる3個の回転子位置センサ24u〜24w
(図1には24uのみを図示してある。)とが設けられ
ている。
【0039】軸受8は、軸線方向に間隔をあけて配置さ
れた2個のボールベアリング25,25からなってい
て、回転軸7を回転自在に支持している。
【0040】車輪9は、リム27と該リムの外周に装着
されたタイヤ28とからなっている。リム27の中央部
には円筒部材29が固定され、円筒部材29がスプライ
ン30を介して回転軸7に嵌合されて回転軸7と車輪9
とが互いに結合されている。リム27の軸受8側の面に
は、円筒部29を取り囲む状態でほぼカップ状に形成さ
れた泥よけ31が固定されている。
【0041】図2はブラシレス直流電動機1を制御する
制御装置の構成を示したもので、同図において、36は
電動スクータのハンドルに設けられたアクセルグリップ
である。本実施例ではこのアクセルグリップを速度調節
部材としている。37はアクセルグリップ36に可動接
触子37aが連結されて両端に直流電圧が印加されたポ
テンショメータで、ポテンショメータ37の可動接触子
と接地間に得られる信号(速度調節部材の変位量検出信
号)と、回転子位置センサ24u〜24wにより検出さ
れた回転子3の位置信号とがコントローラ38に入力さ
れている。
【0042】コントローラ38はマイクロコンピュータ
を備えていて、ポテンショメータ37から得られる速度
調節部材の変位量検出信号と図示しない回転センサから
得られる回転速度検出信号とに基づいてブラシレス直流
電動機1に通電する電流のデューティ比と励磁相の切換
位相角とを決定する。コントローラ38はまた、回転子
位置センサ24u〜24wの出力信号に基づいて電機子
コイル12に鎖交させる交番磁界の位相を決定して、電
機子コイル12の各相のコイルに流す励磁電流のデュー
ティ比と位相角とを定めるためのスイッチング信号を駆
動回路39に与える。
【0043】駆動回路39はゲートドライブ回路40と
スイッチング回路41とを備え、ゲートドライブ回路4
0はコントローラ38に、またスイッチング回路41は
3相星形結線された電機子コイル12のU,V,W3相
のコイル12u〜12wにそれぞれ接続されている。
【0044】スイッチング回路41は、直列に結線され
た3対のMOSFET(電界効果トランジスタ)(42
u,42z),(42v,42y)及び(42w,42
x)をそれぞれ直列に接続して構成した3つのFET直
列回路をバッテリ43の両端に並列に接続して構成した
もので、各FETのソース・ドレン間にはそれぞれダイ
オード44が接続されている。なおダイオード44とし
てはそれぞれのFETのドレインソース間に存在する寄
生ダイオードを用いることもできる。
【0045】スイッチング回路41の上辺のスイッチを
構成するFET42u〜42w及び下辺のスイッチを構
成するFET42x〜42zのゲートはそれぞれゲート
ドライブ回路40の出力端子U〜W及びX〜Zに接続さ
れ、FET42u〜42wのソースが電機子コイル12
のU,V,W3相のコイル12u〜12wの入力端子に
接続されている。
【0046】駆動回路39は、コントローラ38が出力
するスイッチング信号に基づいて各FET42u〜42
w及び42x〜42wにそれぞれパルス波形のトリガ信
号Su 〜Sw 及びSx 〜Sz を供給してこれらのFET
をオン・オフ制御することにより、各相の電機子コイル
に励磁電流を流すとともに、各相の励磁電流のデューテ
ィ比をアクセルグリップ36の回動量(以下スロットル
開度という。)αに応じて変化させる。
【0047】図3(A)〜(L)は3相ブラシレス直流
電動機の各部の信号波形と励磁電流波形とを回転角θに
対して模式的に示したもので、図3(A)〜(C)はそ
れぞれ回転子位置センサ24u〜24wが発生する位置
検出信号eu 〜ew の一例を示している。コントロール
回路38はこれらの位置検出信号に論理演算を施すこと
により、図3(D)〜(F)及び(G)〜(I)に示す
ようなトリガ信号Su〜Sw 及びSx 〜Sz を作り出
す。トリガ信号Su 〜Sw 及びSx 〜Sz がそれぞれ発
生している期間FET42u〜42w及び42x〜42
zが導通するため、電機子コイル12のU,V,W3相
のコイル12u,12v及び12wにはそれぞれ、図3
(J),(K)及び(L)に示すように励磁電流が流れ
る。この例では、図3(D)ないし(I)において、ト
リガ信号Su 〜Sw 及びSx 〜Szのそれぞれの立上り
及び立下りの位相角がそれぞれ、励磁相の理論的な切換
位相角よりも一定の角度だけ進角した状態にある。なお
図3においては励磁電流のデューティ比を100%とし
ている。デューティ比を100%未満とした場合には、
信号Su 〜Sw ,Sx 〜Sz 及び各励磁電流の波形が所
定のデューティ比で断続する波形となる。
【0048】前述のように、ブラシレス直流電動機にお
いては、制御進み角γによって最大発生トルク及び最高
回転速度が変化する。一般には、電動機の用途や要求さ
れるトルク特性、或いは必要とされる最高回転速度等に
応じて制御進み角の大きさを設定している。
【0049】本発明において、制御進み角を許容される
範囲でどのように設定するかは任意であるが、本実施例
では、電動車両の発進時のトルクを大きくするために、
最大トルクが得られる制御進み角を正規の制御進み角γ
o とする。
【0050】本実施例においては、図5に示したよう
に、スロットル開度αに対して励磁電流のデューティ比
DFを変化させるものとする。この例では、スロットル
開度αが最小値から約80%まで増加する範囲でデュー
ティ比DFを0から約70%まで直線的に増加させ、ス
ロットル開度が80%を超える範囲でデューティ比の増
加割合を大きくして、スロットル開度が80%から90
%まで増加する間にデューティ比を約70%から100
%まで増加させ、スロットル開度が90%から100%
まで増加する間デューティ比を100%に保つようにし
ている。そしてスロットル開度と電動機の回転速度とを
検出して、上記デューティ比特性からスロットル開度に
対するデューティ比を求め、励磁電流のデューティ比
を、デューティ比特性から求められたデューティ比に等
しくするように制御する。
【0051】本実施例ではまた、電動機の回転速度が設
定値以下であるときにはスロットル開度の如何に拘らず
電動機の制御進み角γを正規の制御進み角γo に固定し
て該制御進み角の進角量を零とし、電動機の回転速度が
設定値を超える範囲でスロットル開度の増速側への変化
に応じて電動機の制御進み角を正規の制御進み角γoよ
りも進角側に変化させる進角制御を行わせるように、ス
ロットル開度と回転速度と制御進み角との間の関係を与
える制御進み角特性を予め定めておく。そして、この制
御進み角特性から、スロットル開度αの検出値と回転速
度Nの検出値とに対する制御進み角γを求め、電動機の
制御進み角を求められた制御進み角に等しくするように
制御する。
【0052】上記のような励磁電流のデューティ比制御
と制御進み角の進角制御とを行わせると、図4に示した
曲線P(100),P(80),P(70),P(50)及びP(3
0)のような出力対走行速度特性が得られる。図4の横軸
には車両の走行速度Vをとってあるが、本実施例では、
電動機の出力軸が駆動車輪に直結されているため、横軸
の走行速度V[m/sec]は電動機の回転速度N[rpm]に
対応している。
【0053】既に述べたように、図4において曲線P
(100),P(80),P(70),P(50)及びP(30)はそ
れぞれ励磁電流のデューティ比を100%,80%,7
0%,50%及び30%とした場合の出力対走行速度特
性曲線である。また曲線イ、ロ及びハはそれぞれ向かい
風、無風及び追い風の状態での走行抵抗による損失曲線
を示している。電動機は曲線P(100),P(80),P
(70),P(50)及びP(30)と曲線イ、ロ及びハとの交
点で動作するため、走行抵抗の変化により損失曲線がイ
〜ハのように変化すると、車両の最高速度はVm ´−Δ
V1 〜Vm ´+ΔV2 の広い範囲を変動する。
【0054】このような速度変動を抑制するため、本発
明においては、少なくとも車両の最高速度に対応させて
電動機の制限速度を設定するとともに、設定した制限速
度に対して該制限速度よりも低い速度を下限(減速制御
開始速度)とした減速制御領域を設定し、減速制御領域
では、電動機の回転速度の上昇に伴って励磁電流のデュ
ーティ比を設定された割合で減少させて電動機の出力を
低下させる減速制御を行わせる。減速領域でのデューテ
ィ比の減少割合は、該減速制御領域において車両の走行
抵抗の変動により生じる電動機の回転速度の変動範囲を
設定された範囲に制限するのに適当な大きさに設定す
る。
【0055】図4の例においては、無風状態にある平地
を走行している状態でスロットル開度αが100%(フ
ルスロットル)のときに得られる車両の最高速度Vm に
対応する電動機の回転速度を制限速度Nm として設定
し、この制限速度よりも僅かに低い走行速度V1 に対応
する電動機の回転速度を下限の速度(減速制御開始速
度)N1 として、速度N1 以上の領域を制限速度Nm に
対する減速制御領域として設定している。そして、電動
機の回転速度がこの減速制御領域に入ったことが検出さ
れたときに、図4に破線で示したように走行速度の増加
に伴って電動機の出力Pを直線的にかつ急速に低下させ
る減速制御を行わせて出力対走行速度特性曲線が台形カ
ーブを呈するようにする。図4の例では、破線で示した
直線と横軸との交点に相当する走行速度V2 に対応する
電動機の回転速度N2 が減速制御終了速度となる。
【0056】本実施例において、アクセルグリップの増
速側への変位量を最大に保ち、励磁電流のデューティ比
を100%に保持して車両をスタートさせたとすると、
電動機の出力は曲線P(100)に沿って上昇していき、走
行速度が上昇していく。走行速度がV1 に達し、減速制
御領域に入ると、減速制御が開始されて図4に破線で示
したように電動機の出力Pが低下させられる。電動機の
出力が損失曲線ロと交わる位置まで低下したときに走行
速度が最高速度Vm に達して出力の低下が止まり、以後
この速度Vm が維持される。
【0057】このような減速制御を行わせると、車両の
走行速度の上昇に対する電動機の出力Pの低下割合を、
運転者に大きなショックを与えない範囲で十分に大きく
しておくことにより、走行抵抗の変化に基づく走行速度
の変動幅を小さくすることができる。例えば図4の例で
は、無風の場合に車両の最高速度がVm となるのに対し
て、向い風の場合の最高速度はVm −ΔV3 、追い風の
場合の最高速度はVm+ΔV4 となるが、この場合の走
行速度の変動幅ΔV3 及びΔV4 はそれぞれ、減速制御
を行わない場合の変動幅ΔV1 及びΔV2 よりも大幅に
小さくすることができる。
【0058】上記減速制御において電動機の出力を低下
させる方法としては、電動機の回転速度の上昇に伴って
励磁電流の平均値を所定の割合で減少させていく方法
と、電動機の制御進み角(固定子の励磁相を切り換える
位相角)γを電動機の回転速度の上昇に伴って所定の割
合で遅角側に変化させる(進角量を小さくしていく)方
法と、これらの方法を併用する方法とが考えられる。
【0059】コントローラ38において、電動機の励磁
電流をパルス幅変調して、速度調節部材の変位に応じて
そのデューティ比を制御することにより励磁電流の大き
さを制御する方法をとる場合には、減速制御領域で回転
速度の上昇に伴って励磁電流のデューティ比を所定の割
合で減少させていくことにより、上記減速制御を行わせ
ることができる。
【0060】コントローラ38をマイクロコンピュータ
により実現する場合には、減速制御開始回転速度N1 ま
では図5に示すような特性に従って励磁電流のデューテ
ィ比DFをアクセルグリップの変位量(スロットル開
度)αに応じて変化させ、減速制御領域N1 〜N2 にお
いては、スロットル開度が所定の大きさを超える範囲で
デューティ比を所定の割合で低下させるように、スロッ
トル開度αと励磁電流のデューティ比DFと回転速度N
との間の関係をテーブル化して3次元マップ(このマッ
プを励磁電流デューティ比マップと呼ぶ。)としてマイ
クロコンピュータのROMまたはEEPROMに記憶さ
せておく。そしてスロットル開度αと電動機の回転速度
とを検出し、検出されたスロットル開度と回転速度とに
対応するデューティ比の大きさを上記マップから補間法
により求めて、励磁電流のデューティ比を求められた大
きさに等しくするように制御する。この場合の3次元マ
ップの構造の一例を図示すると図6のようになる。
【0061】図4に示した実施例では、フルスロットル
のときに得られる車両の最高速度Vm に対応する電動機
の回転速度を制限速度Nm として設定し、これ以外の制
限速度を設定しないようにしたが、電動機の制限速度を
スロットル開度に対応させるように、該制限速度をアク
セルグリップの変位に伴って変化させる(速度調節部材
の各変位量に対応させて制限速度を設定する)ようにし
てもよい。
【0062】このように制限速度をアクセルグリップの
変位に伴って変化させる場合に、スロットル開度αと励
磁電流のデューティ比DFと回転速度Nとの間の関係を
与える励磁電流デューティ比マップの一例を図9に示し
た。
【0063】この例では、回転速度NがNo までの領域
で、スロットル開度αに対して励磁電流のデューティ比
DFを図8に実線で示すように変化させるものとし、回
転速度NがNo を超える領域では、回転速度の上昇に伴
って、デューティ比DFの立上りを開始させる変位量α
を大きくするようにしている。図8に破線で示した折れ
線は、図9のマップにおいて、回転速度がN1 のときの
スロットル開度αとデューティ比DFとの関係を示して
いる。即ち、車両が走行速度V1 で走行している状態で
スロットル開度αを0から増大させていった場合に、ス
ロットル開度αの増大に伴ってデューティ比DFが図8
の破線のように変化することを意味する。
【0064】この例では、スロットル開度α(>0)に
対応させて制限速度を設定しているため、制限速度はス
ロットル開度αの変化に伴って変化する。また各制限速
度に対して減速制御領域を設定するため、減速制御領域
もスロットル開度に伴って変化する。図7には、一例と
してデューティ比が50%のときの減速制御の様子と、
デューティ比が100%のときの減速制御の様子とを示
してある。デューティが50%のとき(スロットル開度
αが60%のとき)には、走行速度Vm50 に対応する回
転速度Nm50 を制限速度として設定し、この制限速度N
m50 よりも僅かに低い回転速度N1 を減速制御開始回転
速度として、該回転速度N1 以上N2 以下の領域を減速
制御領域として設定する。またデューティ比が100%
のとき(フルスロットル時)には、走行速度Vm (最高
速度)に対応する回転速度Nm を制限速度とし、この制
限速度Nm よりも僅かに低い回転速度N3 を減速制御開
始回転速度として、該回転速度N3 以上N4 以下の領域
を減速制御領域として設定する。各減速制御領域で回転
速度の上昇に伴って励磁電流のデューティ比を直線的に
減少させて電動機の出力を低下させるように制御する点
は前記の実施例と同様である。
【0065】このように、速度調節部材の各変位量に対
して電動機の制限速度を設定して、減速制御を行わせる
ようにすると、速度調節部材の変位量の如何に係わりな
く、走行抵抗の変化に基づく走行速度の変動幅を小さく
することができるため、運転のフィーリングを良好にす
ることができる。
【0066】上記の実施例では、励磁電流のデューティ
比を減少させることにより電動機の出力を低下させて減
速制御を行わせるようにしたが、電動機の制御進み角γ
を遅角側に変化させることにより電動機の出力を低下さ
せて減速制御を行わせることもできる。
【0067】図10の曲線P(γo)〜P(γ3)は、励磁
電流のデューティ比を100%(一定)とし、制御進み
角をパラメータにとって電動機の出力Pと走行速度Vと
の関係を示したもので、曲線P(γo)は制御進み角が低
速時に十分大きなトルクを得るように設定された正規の
制御進み角γo に等しい場合(進角量が零の場合)を示
し、曲線P(γ1),P(γ2)及びP(γ3)はそれぞれ制
御進み角がγ1 ,γ2及びγ3 の場合を示している。こ
こで制御進み角の正規の制御進み角からの進角量はγ1
,γ2 及びγ3 の順に大きくなっている。また曲線
イ、ロ及びハはそれぞれ、図4及び図7の例と同様に、
向い風、無風及び追い風の場合の損失曲線を示してい
る。
【0068】図10から明らかなように、ブラシレス直
流電動機においては、制御進み角(励磁相の切換位相
角)を進角させていくことにより最高回転速度を高くす
ることができ、制御進み角を変化させることにより電動
機の出力Pを変化させることができる。
【0069】図10において、曲線P(γ3)は図4及び
図7の曲線P(100)に対応しており、曲線P(γ3)と損
失曲線イ、ロ及びハとの交点の速度がそれぞれ向い風、
無負及び追い風の場合の最高速度になる。本実施例にお
いては、無風時の最高速度をVm としてこの最高速度に
対応する電動機の回転速度Nm を制限速度として設定す
る。そしてこの制限速度Nm よりも僅かに低い回転速度
N1 を減速制御開始回転速度とし、この回転速度N1 以
上の領域で回転速度の上昇に伴って制御進み角を所定の
割合で減少させて電動機の出力を低下させる。
【0070】コントローラ38をマイクロコンピュータ
により実現する場合には、スロットル開度αと回転速度
Nと制御進み角γとの間の関係を与える3次元マップを
作成して記憶させておくことにより、デューティ比と同
様に制御進み角を演算することができる。図10の制御
進み角特性を与える3次元マップ(制御進み角マップ)
の構造の一例を図11に示した。この例では、スロット
ル開度が100%に達するまでは制御進み角を変化させ
ず、スロットル開度が100%に達した後に制御進み角
を進角させて電動機の高速回転域を延ばし、出力を増大
させる方法をとっている。電動機の回転速度が減速制御
開始回転速度N1 以上になったときに回転速度Nの上昇
に伴って制御進み角γを遅角側に直線的に変化させるこ
とにより電動機の出力を低下させるようにしている。
【0071】図4ないし図6に示した実施例及び図7な
いし図9に示した実施例では、減速制御領域で励磁電流
のデューティ比を減少させることにより減速制御を行わ
せ、図10及び図11に示した実施例では減速制御領域
で制御進み角を遅角させることにより減速制御を行わせ
ているが、減速制御領域において、回転速度の上昇に伴
って励磁電流のデューティ比を所定の割合で減少させる
ことにより電動機の出力を低下させる減速制御と、電動
機の回転速度の上昇に伴って該電動機の制御進み角を遅
角側に設定された割合で変化させて電動機の出力を低下
させる減速制御との双方を行わせるようにしてもよい。
【0072】本発明においてはまた、減速制御領域で電
動機の駆動を停止して、電動機から電源であるバッテリ
側に回生電流を流して回生ブレーキをかけることにより
減速制御を行わせる方法をとることもできる。
【0073】図12ないし図14を参照して回生ブレー
キをかけることにより減速制御を行う実施例について説
明する。図2に示すようにバッテリ43からスイッチン
グ回路41を通してブラシレス直流電動機1に励磁電流
を供給する構成を有する電動車両に回生ブレーキをかけ
る際には、スイッチング回路41の上辺のスイッチ(F
ET42u〜42w)をOFF状態に保つことにより電
動機の駆動を停止した状態で、下辺のスイッチ(FET
42x〜42z)を同時にオンオフさせる。FET42
x〜42zがオン状態になると慣性で回転させられてい
る電動機の電機子コイル12u〜12wに生じる逆誘起
電圧によりFET42x〜42zを通してバッテリ43
側に電流が流れる。FET42x〜42zがオフ状態に
なると電機子コイル12u〜12wに高い誘導電圧が誘
起し、この誘導電圧によりバッテリ43に充電電流(回
生電流)が流れる。この充電電流により回生制動トルク
が生じるため、電動機1に制動がかかり、車両の走行速
度が低下する。この回生ブレーキの制動力はFET42
x〜42zのオン時間tonがオンオフの周期ton+tof
f (toff はオフ時間)に占める割合を変えて回生電流
のデューティ比(回生ブレーキの制御デューティ比)を
変えることにより適宜に調整することができる。
【0074】回生ブレーキをかけた際に生じる制動トル
クは、回転速度が高い場合程大きいため、FET42x
〜42zのオンオフの周期を一定とすると、一定の制動
トルクT1 を得るために必要な回生電流のデューティ比
D1 は、図12に示すように、走行速度Vの上昇に伴っ
て直線的に減少していくことになる。また各回転速度に
おいて最大の回生制動トルクTm を得るためには、回生
電流のデューティ比Dm を図12のように変化させる必
要がある。
【0075】回生ブレーキをかけない状態でも、電動機
の回転速度がある値を超えると、電動機の電機子コイル
12に生じる逆誘起電圧がバッテリ43の電圧を超える
ため、電動機側からバッテリに充電電流が流れて図12
に示すように制動トルクTNが生じる。
【0076】本実施例ではダイレクトドライブ方式を採
用しているため、図12においても車両の走行速度V1
,V2 は電動機の回転速度N1 及びN2 に対応してお
り、回転速度N1 を減速制御開始回転速度としている。
【0077】図12の例では、減速制御開始回転速度N
1 において、逆誘起電圧による制動トルクTN がトルク
T1 に等しいとし、回生電流の制御デューティ比D1 が
0の状態で回転速度N1 において制動トルクT1 が生じ
ているとしている。
【0078】本実施例では、電動機の回転速度が減速制
御開始回転速度N1 に達したことが検出されたときにス
イッチ回路41の上辺のFET42u〜42wをオフ状
態に保持して電動機の駆動を停止し、下辺のFET42
x〜42zをオンオフさせて、回生電流のデューティ比
を図12に破線Db で示したように回転速度の上昇に伴
って0[%]からA[%]まで直線的に増加させる。こ
れにより制動トルクは図12に破線Tb で示したように
直線的に上昇していき、回転速度がN2 に達して回生電
流のデューティ比がA[%]になったときに最大制動ト
ルクTm に等しくなる。本実施例における回生電流のデ
ューティ比と電動機の回転速度Nとの関係を示すと図1
3の通りであり、回転速度がN1 からN2 までの領域で
回生電流のデューティ比を0[%]からA[%]まで増
大させている。回転速度N2 以上の領域では、最大トル
クTm を維持するために回生電流のデューティ比を図1
2のDm のように減少させる必要があるため、回転速度
N2 からN3 までの領域では回生電流のデューティ比を
A[%]から0[%]まで直線的に減少させて最大制動
トルクTm を維持するようにしている。
【0079】上記のように回転速度が減速制御開始回転
速度N1 以上になって減速制御領域に入ったときに回生
電流のデューティ比を制御して回生ブレーキをかける
と、電動機の回転に制動がかかり、その回転速度の上昇
が抑えられる。電動機の回転速度が減速制御開始回転速
度N1 よりも僅かに高く設定された制限速度(車両の最
高速度)Nm に達したときに回生ブレーキを解除してス
イッチ回路の上辺のFET42u〜42w及び下辺のF
ET42x〜42zを所定のデューティ比でオンオフさ
せて電動機を駆動する定常運転時のモードに復帰させ
る。
【0080】図12及び図13に示した例では、車両の
最高速度に対応する制限速度のみを設定しているが、回
生制動により減速制御を行う場合にも、電動機の制限速
度をスロットル開度の変化に伴って変化させて、任意の
スロットル開度を保って運転している状態で電動機の回
転速度がそのスロットル開度に対応する制限速度よりも
僅かに低い速度を下限とした減速制御領域に入ったとき
に回生制動をかけることにより、各スロットル開度にお
ける回転速度を設定された制限速度以下に保つように制
御する方法をとることができる。
【0081】このように制限速度をスロットル開度に応
じて変化させて、各スロットル開度に対応する減速制御
領域で回生電流のデューティ比を制御することにより減
速制御を行う場合に用いる3次元マップ(回生電流デュ
ーティ比マップ)の構造の一例を図14に示した。
【0082】図14の例では、電動機の回転速度がNo
以上になる領域で各スロットル開度に対して制限速度を
設定するものとし、該制限速度をスロットル開度の増大
に伴って直線的に変化させている。図14において破線
Nx はスロットル開度の変化に伴う減速制御開始回転速
度の変化を示しており、各スロットル開度において電動
機の回転速度が減速制御開始回転速度Nx に達したとき
に回生電流を流し始めてそのデューティ比を所定の割合
で例えば図12のD1 に相当する大きさまで直線的に増
大させることにより最大T1 に相当する制動トルクを得
て減速制御を行わせるようにしている。また回転速度が
車両の最大走行速度に対応する制限速度よりも僅かに低
く設定された減速制御開始回転速度N1 以上になる減速
制御領域では、回生電流のデューティ比を0からA
[%]まで直線的に増大させて減速制御を行わせるよう
にしている。
【0083】上記のマップを用いて減速制御を行わせる
場合には、電動機の回転速度が各減速制御領域に入った
ときに、スイッチ回路41の上辺のFET42u〜42
wをオフ状態にして電動機の駆動を停止し、スロットル
開度の検出値と回転速度の検出値とから上記マップを用
いて求めたデューティ比で下辺のFET42x〜42z
をオンオフさせる。これにより電機子コイル12u〜1
2wからバッテリ43に回生電流を流し、電動機に制動
をかける。電動機の回転速度が各スロットル開度に対応
する制限速度に達したときに減速制御を停止し、スイッ
チ回路41の動作を定常状態のモードに復帰させる。
【0084】上記の各実施例では、電動スクータに用い
るブラシレス直流電動機に本発明を適用したが、他の電
気自動車に用いるブラシレス直流電動機にも本発明を適
用することができるのはもちろんである。
【0085】上記の各実施例では、速度調節部材がアク
セルグリップであったが、電動車両の構造に応じて適宜
の形式の速度調節部材を用いることができるのはもちろ
んである。
【0086】以上本発明の好ましい実施例につき説明し
たが、本明細書に開示した発明の主な態様を挙げると下
記の通りである。
【0087】(1) ブラシレス直流電動機を駆動源と
して該電動機により駆動車輪を直接または変速比が一定
に固定された変速機を介して駆動する電動車両の前記電
動機の励磁電流をパルス幅変調し得るようにしておき、
速度調節部材の変位に応じて前記励磁電流のデューティ
比を制御することにより走行速度を制御する電動車両の
速度制御方法であって、前記電動機の制限速度を設定す
るとともに、設定した制限速度よりも低い速度を下限と
する減速制御領域を設定し、前記減速制御領域以外の領
域では速度調節部材の変位量の増加に伴って前記励磁電
流のデューティ比を増大させ、前記減速制御領域では電
動機の回転速度の上昇に伴って該電動機の出力を設定さ
れた割合で低下させる減速制御を行わせ、前記減速制御
領域において車両の走行抵抗の変動により生じる電動機
の回転速度の変動範囲を設定された範囲に制限するよう
に前記電動機の出力の低下割合を設定したことを特徴と
する電動車両の速度制御方法。
【0088】(2) ブラシレス直流電動機を駆動源と
して該電動機により駆動車輪を直接または変速比が一定
に固定された変速機を介して駆動する電動車両の前記電
動機の励磁電流をパルス幅変調し得るようにしておき、
速度調節部材の変位に応じて前記励磁電流のデューティ
比を制御することにより走行速度を制御する電動車両の
速度制御方法であって、前記電動機の制限速度を設定す
るとともに、設定した制限速度よりも低い速度を下限と
する減速制御領域を設定し、前記減速制御領域以外の領
域では速度調節部材の変位量の増加に伴って前記励磁電
流のデューティ比を増大させ、前記減速制御領域では車
両の走行抵抗の変動により生じる電動機の回転速度の変
動範囲を設定された範囲に制限しつつ電動機の回転速度
を低下させるべく、速度調節部材の所定の変位量に対し
て設定された減速制御領域で電動機の回転速度の上昇に
伴って該電動機の励磁電流のデューティ比を設定された
割合で減少させるように速度調節部材の変位量と電動機
の回転速度と励磁電流のデューティ比との間の関係を与
える励磁電流デューティ比マップを用意しておき、前記
速度調節部材の変位量と電動機の回転速度とを検出して
前記励磁電流デューティ比マップから前記速度調節部材
の変位量の検出値と回転速度の検出値とに対する励磁電
流のデューティ比の大きさを求め、前記励磁電流を求め
られた大きさに等しくするように制御することを特徴と
する電動車両の速度制御方法。
【0089】(3) ブラシレス直流電動機を駆動源と
して該電動機により駆動車輪を直接または変速比が一定
に固定された変速機を介して駆動する電動車両の前記電
動機の励磁電流をパルス幅変調し得るようにしておき、
速度調節部材の変位に応じて前記励磁電流のデューティ
比を制御するデューティ比制御と、電動機の回転速度が
設定値を超える範囲で速度調節部材の増速側への変位に
応じて電動機の制御進み角を進角側に変化させる進角制
御とを行わせることにより走行速度を制御する電動車両
の速度制御方法であって、前記電動機の制限速度を設定
するとともに、設定した制限速度に対して該制限速度よ
りも低い速度を下限とした減速制御領域を設定し、前記
減速制御領域以外の領域では電動機の回転速度が設定値
を超える範囲で速度調節部材の増速側への変位に応じて
電動機の制御進み角を進角側に変化させ、前記減速制御
領域では車両の走行抵抗の変動により生じる電動機の回
転速度の変動範囲を設定された範囲に制限しつつ電動機
の回転速度を低下させるべく、速度調節部材の所定の変
位量に対して設定された減速制御領域で電動機の回転速
度の上昇に伴って該電動機の制御進み角を所定の割合で
遅角側に変化させるように速度調節部材の変位量と電動
機の回転速度と制御進み角との間の関係を与える制御進
み角マップを用意しておき、前記速度調節部材の変位量
と電動機の回転速度とを検出して、前記制御進み角マッ
プから前記速度調節部材の変位量の検出値と回転速度の
検出値とに対する制御進み角を求め、前記制御進み角を
求められた角度に等しくするように制御することを特徴
とする電動車両の速度制御方法。
【0090】(4) ブラシレス直流電動機を駆動源と
して該電動機により駆動車輪を直接または変速比が一定
に固定された変速機を介して駆動する電動車両の前記電
動機の励磁電流をパルス幅変調し得るようにしておき、
速度調節部材の変位に応じて前記励磁電流のデューティ
比を制御するデューティ比制御と、電動機の回転速度が
設定値を超える範囲で速度調節部材の増速側への変位に
応じて電動機の制御進み角を進角側に変化させる進角制
御とを行わせることにより走行速度を制御する電動車両
の速度制御方法であって、前記電動機の制限速度を設定
するとともに、設定した制限速度に対して該制限速度よ
りも低い速度を下限とした減速制御領域を設定し、前記
減速制御領域以外の領域では速度調節部材の変位量の増
加に伴って前記励磁電流のデューティ比を増大させ、前
記減速制御領域では車両の走行抵抗の変動により生じる
電動機の回転速度の変動範囲を設定された範囲に制限し
つつ電動機の回転速度を低下させるべく、速度調節部材
の所定の変位量に対して設定された減速制御領域で電動
機の回転速度の上昇に伴って該電動機の励磁電流のデュ
ーティ比を設定された割合で減少させるように速度調節
部材の変位量と電動機の回転速度と励磁電流のデューテ
ィ比との間の関係を与える励磁電流デューティ比マップ
と、前記減速制御領域以外の領域では電動機の回転速度
が設定値を超える範囲で速度調節部材の増速側への変位
に応じて電動機の制御進み角を進角側に変化させ、前記
減速制御領域では車両の走行抵抗の変動により生じる電
動機の回転速度の変動範囲を設定された範囲に制限しつ
つ電動機の回転速度を低下させるべく、速度調節部材の
所定の変位量に対して設定された減速制御領域で電動機
の回転速度の上昇に伴って該電動機の制御進み角を所定
の割合で遅角側に変化させるように速度調節部材の変位
量と電動機の回転速度と制御進み角との間の関係を与え
る制御進み角マップとを用意しておき、前記速度調節部
材の変位量と電動機の回転速度とを検出して前記励磁電
流デューティ比マップから前記速度調節部材の変位量の
検出値と回転速度の検出値とに対する励磁電流のデュー
ティ比の大きさを求めるとともに、前記制御進み角マッ
プから前記速度調節部材の変位量の検出値と回転速度の
検出値とに対する制御進み角を求め、前記励磁電流を求
められた大きさに等しくし、前記制御進み角を求められ
た角度に等しくするように制御することを特徴とする電
動車両の速度制御方法。
【0091】(5) バッテリを電源とするブラシレス
直流電動機を駆動源として該電動機により駆動車輪を直
接または変速比が一定に固定された変速機を介して駆動
する電動車両の前記電動機の励磁電流を速度調節部材の
変位に応じて制御することにより走行速度を制御する電
動車両の速度制御方法であって、前記速度調節部材の所
定の変位量に対して電動機の制限速度を設定するととも
に、制限速度を設定した各変位量に対して該制限速度よ
りも低い速度を下限とした減速制御領域を設定し、車両
の走行抵抗の変動により減速制御領域で生じる電動機の
回転速度の変動範囲を設定された範囲に制限しつつ電動
機の回転速度を低下させるべく、速度調節部材の所定の
変位量に対して設定された減速制御領域で電動機の逆誘
起電圧によりバッテリに所定の割合でデューティ比が増
加するパルス幅変調された回生電流を流すように、速度
調節部材の変位量と電動機の回転速度と回生電流のデュ
ーティ比との間の関係を与える回生電流デューティ比マ
ップを用意しておき、前記速度調節部材の変位量と電動
機の回転速度とを検出して前記回生電流デューティ比マ
ップから前記速度調節部材の変位量の検出値と回転速度
の検出値とに対する回生電流のデューティ比の大きさを
求め、電動機の回転速度が減速制御領域に入ったことが
検出されたときにバッテリから電動機への励磁電流の供
給を停止させるとともに、電動機からバッテリ側に流す
回生電流のデューティ比を求められた大きさにに等しく
するように制御することを特徴とする電動車両の速度制
御方法。
【0092】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、電動機
の制限速度を設定するとともに、設定した制限速度に対
して該制限速度よりも低い速度を下限とする減速制御領
域を設定して、回転速度の上昇に伴って電動機の出力を
低下させるか、または電動機からバッテリに回生電流を
流して電動機の回転に制動をかけるとにより電動機の回
転速度の上昇を抑える減速制御を行わせるようにしたの
で、運転者に大きなショックを与えることなく、走行速
度を制限することができる利点がある。
【0093】また本発明によれば、電動機の出力の低下
割合、または回生電流のデューティ比の増加割合を適当
に設定することにより、減速制御領域で大きなショック
を生じさせることなく電動機の回転速度の上昇を急速に
抑制することができるため、運転のフィーリングを損な
うことなく走行抵抗の変化に基づく制限速度の変動幅を
小さくすることができ、走行抵抗の変化により最高速度
が不足する状態になったり、最高速度が高くなり過ぎた
りするのを防ぐことができる利点がある。
【0094】特に請求項6に記載した発明によれば、制
限速度を速度調節部材の変位量に対応させて変化させ
て、速度調節部材の各変位量に対して減速制御を行わせ
るようにしたので、速度調節部材を各変位量に設定して
運転をしている状態で走行抵抗の変化により生じる走行
速度の変動幅を小さくすることができ、最高速度付近で
のみ減速制御を行わせる場合に比べて運転のフィーリン
グを更に良好にすることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の要部の機械的構造を示す断面
図である。
【図2】本発明の方法を実施するために用いる制御装置
の電気的な構成を示す回路図である。
【図3】図2の各部の信号波形を示す波形図である。
【図4】本発明の実施例で用いる電動機の出力対走行速
度特性を電動車両の損失曲線とともに示した線図であ
る。
【図5】本発明の実施例で用いるデューティ比対スロッ
トル開度特性を示した線図である。
【図6】励磁電流のデューティ比を制御することにより
減速制御を行って最高走行速度を制限する場合に用いる
励磁電流デューティ比マップの構造を示すグラフであ
る。
【図7】本発明の実施例において制限速度を速度調節部
材の変位に応じて変化させる場合の動作を説明するため
に、電動機の出力対走行速度特性を電動車両の損失曲線
とともに示した線図である。
【図8】図7の実施例において用いる励磁電流のデュー
ティ比対スロットル開度特性を示した線図である。
【図9】図7の実施例で用いる励磁電流デューティ比マ
ップを示したグラフである。
【図10】減速制御領域で制御進み角を遅角させること
により減速制御を行う本発明の実施例を説明するための
線図である。
【図11】図10の実施例で用いる制御進み角マップを
示したグラフである。
【図12】減速制御領域で回生制動をかけることにより
減速制御を行う本発明の実施例を説明するための線図で
ある。
【図13】図12の実施例における回生電流のデューテ
ィ比と回転速度との関係を示した線図である。
【図14】図12の実施例で用いる回生電流デューティ
比マップを示したグラフである。
【符号の説明】
1 ブラシレス直流電動機 12 電機子コイル 36 アクセルグリップ 37 ポテンショメータ 38 コントローラ 40 ゲートドライブ回路 42u 〜42w FET 42x 〜42z FET
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 成年 静岡県沼津市大岡3744番地 国産電機株式 会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッテリを電源とするブラシレス直流電
    動機を駆動源として該電動機により駆動車輪を直接また
    は変速比が一定に固定された変速機を介して駆動する電
    動車両の前記電動機の励磁電流を速度調節部材の変位に
    応じて制御することにより走行速度を制御する電動車両
    の速度制御方法であって、 前記電動機の制限速度を設定するとともに、設定した制
    限速度に対して該制限速度よりも低い速度を下限とした
    減速制御領域を設定し、 前記減速制御領域では、車両の走行抵抗の変動により生
    じる電動機の回転速度の変動範囲を設定された範囲に制
    限しつつ電動機の回転速度を低下させるべく、電動機の
    回転速度の上昇に伴って該電動機の出力を設定された割
    合で低下させる減速制御を行わせることを特徴とする電
    動車両の速度制御方法。
  2. 【請求項2】 バッテリを電源とするブラシレス直流電
    動機を駆動源として該電動機により駆動車輪を直接また
    は変速比が一定に固定された変速機を介して駆動する電
    動車両の前記電動機の励磁電流をパルス幅変調し得るよ
    うにしておき、速度調節部材の変位に応じて前記励磁電
    流のデューティ比を制御することにより走行速度を制御
    する電動車両の速度制御方法であって、 前記電動機の制限速度を設定するとともに、設定した制
    限速度に対して該制限速度よりも低い速度を下限とした
    減速制御領域を設定し、 前記減速制御領域では、車両の走行抵抗の変動により生
    じる電動機の回転速度の変動範囲を設定された範囲に制
    限しつつ電動機の回転速度を低下させるべく、電動機の
    回転速度の上昇に伴って該電動機の励磁電流のデューテ
    ィ比を設定された割合で減少させて電動機の出力を低下
    させる減速制御を行わせることを特徴とする電動車両の
    速度制御方法。
  3. 【請求項3】 バッテリを電源とするブラシレス直流電
    動機を駆動源として該電動機により駆動車輪を直接また
    は変速比が一定に固定された変速機を介して駆動する電
    動車両の前記電動機の励磁電流をパルス幅変調し得るよ
    うにしておき、速度調節部材の変位に応じて前記励磁電
    流のデューティ比を制御するデューティ比制御と、電動
    機の回転速度が設定値を超える範囲で速度調節部材の増
    速側への変位に応じて電動機の制御進み角を進角側に変
    化させる進角制御とを行わせることにより走行速度を制
    御する電動車両の速度制御方法であって、 前記電動機の制限速度を設定するとともに、設定した制
    限速度に対して該制限速度よりも低い速度を下限とした
    減速制御領域を設定し、 前記減速制御領域では、車両の走行抵抗の変動により生
    じる電動機の回転速度の変動範囲を設定された範囲に制
    限しつつ電動機の回転速度を低下させるべく、電動機の
    回転速度の上昇に伴って該電動機の制御進み角を遅角側
    に設定された割合で変化させて電動機の出力を低下させ
    る減速制御を行わせることを特徴とする電動車両の速度
    制御方法。
  4. 【請求項4】 バッテリを電源とするブラシレス直流電
    動機を駆動源として該電動機により駆動車輪を直接また
    は変速比が一定に固定された変速機を介して駆動する電
    動車両の前記電動機の励磁電流をパルス幅変調し得るよ
    うにしておき、速度調節部材の変位に応じて前記励磁電
    流のデューティ比を制御するデューティ比制御と、電動
    機の回転速度が設定値を超える範囲で速度調節部材の増
    速側への変位に応じて電動機の制御進み角を進角側に変
    化させる進角制御とを行わせることにより走行速度を制
    御する電動車両の速度制御方法であって、 前記電動機の制限速度を設定するとともに、設定した制
    限速度に対して該制限速度よりも低い速度を下限とした
    減速制御領域を設定し、 前記減速制御領域では、車両の走行抵抗の変動により生
    じる電動機の回転速度の変動範囲を設定された範囲に制
    限しつつ電動機の回転速度を低下させるべく、電動機の
    回転速度の上昇に伴って該電動機の励磁電流のデューテ
    ィ比を設定された割合で減少させて電動機の出力を低下
    させる減速制御と、電動機の回転速度の上昇に伴って該
    電動機の制御進み角を遅角側に設定された割合で変化さ
    せて電動機の出力を低下させる減速制御とを行わせるこ
    とを特徴とする電動車両の速度制御方法。
  5. 【請求項5】 バッテリを電源とするブラシレス直流電
    動機を駆動源として該電動機により駆動車輪を直接また
    は変速比が一定に固定された変速機を介して駆動する電
    動車両の前記電動機の励磁電流を速度調節部材の変位に
    応じて制御することにより走行速度を制御する電動車両
    の速度制御方法であって、 前記電動機の制限速度を設定するとともに、設定した制
    限速度に対して該制限速度よりも低い速度を下限とした
    減速制御領域を設定し、 前記減速制御領域では、バッテリから電動機への励磁電
    流の供給を停止し、車両の走行抵抗の変動により生じる
    電動機の回転速度の変動範囲を設定された範囲に制限し
    つつ電動機の回転速度を低下させるべく、回転速度の上
    昇に伴って所定の割合でデューティ比が増加するように
    パルス幅変調された回生電流を電動機からバッテリ側に
    流して電動機に回生制動をかけることを特徴とする電動
    車両の速度制御方法。
  6. 【請求項6】 前記電動機の制限速度を速度調節部材の
    変位量に対応させるように、該制限速度を速度調節部材
    の変位に伴って変化させることを特徴とする請求項1な
    いし5のいずれか1つに記載の電動車両の速度制御方
    法。
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