JPH1081290A - トルク補助式電動自転車 - Google Patents

トルク補助式電動自転車

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JPH1081290A
JPH1081290A JP24086396A JP24086396A JPH1081290A JP H1081290 A JPH1081290 A JP H1081290A JP 24086396 A JP24086396 A JP 24086396A JP 24086396 A JP24086396 A JP 24086396A JP H1081290 A JPH1081290 A JP H1081290A
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JP
Japan
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torque
vehicle speed
motor
electric bicycle
pedaling force
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JP24086396A
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English (en)
Inventor
Hideki Fujii
秀樹 藤井
Yoshinobu Motokura
義信 本蔵
Michiharu Yamamoto
道治 山本
Aki Watarai
亜起 度會
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Aichi Steel Corp
Original Assignee
Aichi Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】モータートルク制御が極めて簡単であるにもか
かわらず走行負荷の変動に対して快適な走行を実現でき
るとともに、それによるバッテリの消耗を軽減可能なト
ルク補助式電動自転車を提供すること。 【解決手段】所定の車速範囲内で検出車速と目標車速と
の車速差を算出し(106)、それに正の相関をもつモ
ータートルクを発生するようにモーター制御を行う(1
08、112)。したがって走行負荷の変動にも応じて
モータートルクを一々調節しなくても、急な坂道や向か
い風などのように負荷トルクが極めて大きい場合には大
きな足踏みトルクを発生させることなく大きなモーター
トルクを発生することができ、坂道のように足踏みトル
クが実質的に0である場合でも設定した車速で走行でき
るとともに発生した回生エネルギをバッテリに回収する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トルク補助式電動
自転車に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭50ー125438号公報は、チ
ェインの張力から駆動トルクすなわち負荷トルクが所定
のしきい値を超えた場合に、モータからクラッチを介し
てトルクを発生してアシストするトルク補助式電動自転
車を提案している。特開平4ー100790号公報は、
人力による駆動トルクに対してモータートルクが所定の
関数関係をもつように、モータからクラッチを介してト
ルクをアシストするトルク補助式電動自転車を提案して
いる。
【0003】特開平7ー149280号公報は、モータ
をクラッチを介して車輪に結合し、人力による駆動トル
クの大きさに応じてモーターのトルクを制御してトルク
アシストを行うとともに、制動時にモータを回生発電さ
せてバッテリを充電するトルク補助式電動自転車を提案
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のトルク補助式電動自転車では、人力による駆動トルク
すなわち足踏みトルクに対して所定関係となるように段
階的又は無段階的にモータからクラッチを介してチェイ
ン又は車輪にトルクをアシストしている。しかしなが
ら、上記した足踏みトルクに基づいてモータートルクを
制御するトルク補助式電動自転車(以下、足踏みトルク
感応式自転車ともいう)では、簡単にモータートルクを
制御でき、制御装置が簡素化するものの、以下の諸問題
をもっていることがわかった。
【0005】まず、急な坂道のように負荷トルクが極め
て大きくなる場合、それに応じて人間が大きな足踏みト
ルクを発生し続けないと充分なモータートルクを発生す
ることができず、非力な子供、老人及び婦人あるいは疲
労した人などにとって、山道や強い向かい風など走行を
維持するだけでも大きな足踏みトルクを要する大負荷環
境では快適なサイクリングが困難であった。
【0006】一方、従来の原付自転車では、必要に応じ
てスロットルレバーを回動させてエンジントルクを制御
する構成であるが、トルク補助式電動自転車では、人間
は常に足踏みトルクを発生させる駆動トルク発生源であ
り、更にその上、変動する負荷状況に応じてモータート
ルクを調整し続けることは煩雑であり、困難であった。
【0007】また、上記したようにモータを回生発電さ
せて下り坂において制動する場合には、トルクアシスト
時とは異なり足踏みトルクは0であるため、回生発電量
を足踏みトルクに応じて制御することができず、その結
果、下り坂の傾斜の程度にかかわらず定量又は定率の回
生発電を行わざるを得ないということとなり、充分な回
生ができなかった。この上記した従来の回生発電方式で
は、制動を検出して回生発電を開始するので、回生発電
前に制動により自転車の慣性運動エネルギが減衰して回
生発電に回る分が減少してしまい、同様に充分な回生発
電ができないという問題があった。
【0008】また、急な坂道では大きなモータートルク
を発生するためにバッテリの消耗が大きいという問題も
あった。もちろん、バッテリを大型化すればこのような
バッテリの消耗は考慮する必要は少ないが、現状では装
置費用低減、軽量化及び省スペース化の点でバッテリを
少しでも小型化することが重要な問題となっていた。更
に、従来では、チェインの張力などの変化により足踏み
トルクを検出してたが、このような足踏みトルク検出機
構は複雑であり、摩擦ロスも大きいという問題があっ
た。
【0009】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、モータートルク制御が極めて簡単であるにもかか
わらず走行負荷の変動に対して快適な走行を実現できる
とともに、それによるバッテリの消耗を軽減可能なトル
ク補助式電動自転車を提供することを、その解決すべき
課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の自転車に
よれば、所定の車速範囲内で検出車速と目標車速との車
速差に正の相関をもつモータートルクを発生するように
モーター制御を行う。したがって本発明によれば、走行
負荷の変動にも応じてモータートルクを一々調節しなく
ても、急な坂道や向かい風などのように負荷トルクが極
めて大きい場合には大きな足踏みトルクを発生させるこ
となく大きなモータートルクを発生することができ、坂
道のように足踏みトルクが実質的に0である場合でも設
定した車速で走行できるとともに発生した回生エネルギ
をバッテリに回収することができる。すなわち、モータ
ートルク制御に煩わされることなくサイクリングを楽し
むことができ、しかも過大な足踏みトルクを発生させる
ことなく走行負荷の変動に対して快適な走行を実現で
き、バッテリ消耗も低減することができ、多くの人々が
サイクリングを楽しむことができる。
【0011】また、車速に無関係に足踏みトルクを自由
に加減することができるので、疲労した場合にはバッテ
リからのモータートルクに頼って走行し、元気が回復す
れば足踏みトルクを増大してバッテリの消耗を防ぎ、更
には例えば急坂の前には予め足踏みトルクを所定時間超
過発生してこの足踏みによるエネルギをバッテリに一時
的に蓄えておき、それを次の登攀時に用いるといったバ
ラエティに富んだ好適なサイクリングが実現する。
【0012】また、本構成によれば、下り坂の傾斜の程
度に応じて回生発電量が追従変化することになるので、
最大限の回生発電が可能となるとともに制動時における
機械的制動手段への負担も良好に低減され、更には従来
の複雑な足踏みトルク検出手段を必要としないという利
点もある。更に、制動時には目標車速にかかわらずそれ
に優先して、正のモータトルク発生を禁止するか又は負
のモータトルクを発生させるので、安全な制動、停止を
行うことができる。
【0013】制動の検出は、機械的制動手段への機械的
又は電気的な指令から行うことがけいる他、制動指令ス
イッチの作動を検出することもできる。なお、この制動
指令スイッチは、目標車速設定用の車速設定手段をなす
車速設定スイッチに設定した車速0位置により代用する
ことができ、このようにすれば機械的制動手段の作動を
検出する必要が無く構成を簡素化することができる。
【0014】請求項2の自転車によれば、発生させる正
トルク又は負トルクの絶対値を検出車速と目標車速との
差に応じて連続的又は多段階に制御するので、円滑な定
速走行制御が可能となり、走行フィーリングが向上す
る。請求項3記載の自転車によれば、制動の大きさに正
の相関をもつように回生発電量を多段階又は無段階に制
御するので、円滑な定速走行制御が可能となり、走行フ
ィーリングが向上する。
【0015】なお、制動の大きさは、目標車速設定手段
により設定される目標車速を現状より減速方向へ変化さ
せる速度により入力することができ、このようにすれば
構成を簡素化することができる。すなわち、目標車速2
0km/hから急に目標車速0乃至3km/hに偏向す
れば検出車速と目標車速との大きな差により大きな回生
発電を行うことができ、強い制動を得ることができる。
【0016】請求項4記載の自転車によれば、モータに
負荷トルクの所定割合を発生させるトルク定率補助制御
手段を備え、手動操作又は負荷及び車速の少なくとも一
方に基づいて、定速走行制御モードとトルク定率補助制
御モードとを切り換えるので、より多様なサイクリング
感覚を楽しむことができる。なお、このトルク定率補助
制御手段は負荷トルクの所定割合(一定割合又は負荷に
対して所定の関数関係をもつ割合)を発生させることが
できる。
【0017】請求項5記載の自転車によれば、低速時に
定速走行制御を実施するので、モータートルク調節を一
々行わなくてもよいという利点を維持しつつ急坂登攀な
どにおける大きなトルクアシストと高速走行時における
安全走行とを両立させることができる。請求項6又は7
記載のトルク補助式電動自転車によれば、ペダル踏力に
応じて変化する踏力信号を検出乃至推定して求め、この
踏力信号に基づいて踏力トルクの所定割合以下(好まし
くは踏力トルク以下)の範囲内で正のモータトルクを発
生する。このようにすれば、道路状況によっては定速走
行性が低下する場合もあるが、過大なモータトルクが急
激に生じることがなく、安全性及び快適操縦性が向上す
る。
【0018】請求項8記載のトルク補助式電動自転車に
よれば、踏力検出手段は、前記踏力信号の直前の所定期
間内のペダル踏力平均値に応じた踏力信号を出力するの
で、ペダル踏力が急激に変化する場合でも安定した定速
走行性を維持することができる。なお、この場合におい
ても請求項3の制動に応じた正のモータトルクの規制乃
至負のモータートルクの発生は当然、優先されるべきで
ある。
【0019】請求項9記載の自転車によれば、ダイレク
トドライブ型モータを用いて車速を検出するので、車速
検出機構を極めて簡素とすることができる。例えば、こ
のモータとしてブラシレスDCモータを用いれば、それ
に内蔵される磁極センサの出力信号により簡単に車速を
推定することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明のブラシレスDCモータを
有するダイレクトドライブ型電動車輪の好適な態様を以
下の実施例を参照して説明する。 (実施例1)本実施例のトルク補助式電動自転車の一実
施例を図1を参照して説明する。
【0021】10はダイレクトドライブ(車輪直結構
造)構造のアウタロータ型モータMが内蔵された後輪で
ある。静止軸100はパイプフレームである支軸101
に固定されており、軸受け102を介してアルミ合金か
らなる円筒ドラム形状のホィールハウジング103を回
転自在に支持している。ホィールハウジング103の左
端部は径小円筒部104となっており、径小円筒部10
4の外周面にはチェイン105に噛合するギヤ板106
が固定されている。また、ホィールハウジング103の
外周面にはタイヤ(図示せず)が嵌められたリム(図示
せず)を支承するスポーク107の基端部が固定されて
いる。
【0022】ホィールハウジング103の筒部内周面に
は永久磁石型界磁コア1が固定されている。この永久磁
石型界磁コア1は、円筒形状のヨーク11とこのヨーク
11の内周面に接着された円筒形状の永久磁石筒12と
からなる。永久磁石筒12には周方向に互いに極性が異
なる複数の界磁極が周方向等間隔に形成されており、こ
れら界磁極の磁極面は永久磁石筒12の内周面に形成さ
れている。
【0023】静止軸100にはアルミ合金からなる厚板
円板形状の金属基板108のボス部が嵌着、固定されて
おり、金属基板108の外周部一端面にはボルト109
によりステータコア2が固定されている。ステータコア
2は、周知のように打ち抜き電磁鋼板を積層してなり、
多数の極歯部20が円筒形状のヨーク21の外周から径
外方向へ突出する形状となっている。周方向に隣接する
極歯20間のスロット(図示せず)には三相のステータ
コイル4が所定の巻線パターンで収容されている。
【0024】ヨーク21の径方向中央部には穴24が貫
設されており、穴24に向くヒートシンク兼用の金属基
板108の一端面にはセラミックからなる回路基板10
9が接着されており、回路基板109には、コントロー
ラ5が搭載されている。また、金属基板108にはバッ
テリ7が固定されている。すなわち、後輪の中央部には
モータM、コントローラ5、バッテリ7が内蔵されてお
り、それらの間の配線が極小化されている。
【0025】このトルク補助式電動自転車の回路図を図
2を参照して更に説明する。バッテリ7の一端は静止軸
100を通じて接地されており、バッテリ7の他端はメ
インスイッチ201を通じてコントローラ5の電源ライ
ン201に給電している。コントローラ5は、制御回路
50、磁極センサ51、ゲート制御回路52、三相イン
バータ53からなり、三相インバータ53は三相ブラシ
レスDCモータMのステータコイル4に給電している。
この種のブラシレスDCモータを駆動制御するコントロ
ーラ5の構成及び動作は周知であり、詳細説明は省略す
る。
【0026】自転車のハンドル60の右端部にはブレー
キレバー8、目標車速設定用のロータリースイッチ6
1、グリップ62が順番に設けられており、ブレーキレ
バー8は、ハンドル60の右端部に固定された基部80
と、基部80から前方へ突出する支軸部81と、支軸部
81に図示しないピンにより揺動自在に支持されるレバ
ー82とを備えており、レバー82の図示しない先端部
は、スプリング(図示せず)により一方向に付勢されて
いるワイヤ83に連結されている。
【0027】9は支軸部81の上端部に固定され、上記
ピンに連結された回動軸をもつ回動型スイッチ付抵抗器
(スイッチ付ボリューム)であって、その両端はコント
ローラ50から給電され、その出力信号はコントローラ
50に出力される。制御回路50はマイコン構成を有
し、磁極センサ51、スイッチ付ボリューム9及びロー
タリースイッチ61からの入力信号に基づいて算出した
モータートルクをモータMから発生させるように、ゲー
トコントローラ52を通じて三相インバータ53のスイ
ッチングトランジスタを断続制御する。この種のブラシ
レスDCモータの駆動制御自体は周知であり、かつ、本
実施例の要旨ではないのでこれ以上の説明は省略する。
【0028】磁極センサ51は、ステータコイル4に印
加する三相矩形波電圧のスイッチングのために界磁極の
位置を検出するものであり、本実施例ではステータコア
2の所定位置に配置されている。なお、磁極センサ51
を用いない回転数検出方式やモータ制御方式の採用も可
能である。次に、制御回路50の作動を図3のフローチ
ャートを参照して説明する。
【0029】まず、メインスイッチ201が閉じられて
制御回路50に給電されると、まず初期設定し(10
0)、その後、磁極センサ51からモータMの回転数に
対応する信号電圧を、スイッチ付ボリューム9から制動
信号を、目標車速設定用のロータリースイッチ61から
目標車速を読み取る(102)。なお、スイッチ付ボリ
ューム9の付属スイッチ(図示せず)はレバー82を絞
らない場合にはオフ(制動なし)を出力し、レバー82
を絞ると、まずこの付属スイッチがオンした後、その抵
抗値が回動に応じて無段階に変化する。また、上記ロー
タリースイッチは、10段階の切り換え信号を出力する
ものであって、各切り換え信号はそれぞれ0、2、4、
5、7、9.5、12.5、16、20、25km/h
の目標車速にそれぞれ対応している。
【0030】次に、スイッチ付ボリューム9の上記付属
スイッチがオフしているかどうかを調べ(104)、オ
フしていればブレーキを掛けていないものと判断して、
磁極センサ51から読み取ったモータMの回転数に対応
する現実の車速Vdと、目標車速設定用のロータリース
イッチ61から読み取った目標車速Vpとの差である車
速差ΔV=Vp−Vdを算出する(106)。
【0031】次に、この車速差ΔVを内蔵のマップに入
力してそれに対応するモータートルクをサーチする(1
08)。この実施例では、車速差ΔVとモータートルク
とは正の相関関係(略正比例関係)をもつが、車速差Δ
Vの絶対値が大きい範囲ではモータートルクは最大モー
タートルク値に漸近する飽和傾向をもつように設定され
ている。
【0032】一方、ステップ104でスイッチ付ボリュ
ーム9の上記付属スイッチがオフしていなければ、ブレ
ーキが掛けられているもののと判断して、スイッチ付ボ
リューム9の抵抗値を読み込み、この抵抗値すなわちレ
バー82の絞り量に応じた負のモータートルクを内蔵の
マップからサーチする(110)。次のステップ112
では、ステップ108又は110でサーチされたモータ
ートルク値を発生するようにゲートコントローラ52に
信号を送信し、モーターMから正トルク又は負トルクを
発生する。
【0033】なお、自転車の運転にあたっては、最初、
メインスイッチ201のオンの前に、ロータリースイッ
チ61は0km/hに設定しておくが、万一、ロータリ
ースイッチ61が0km/hに設定されていなくても、
レバー82を絞っていればスイッチ付ボリューム9の上
記付属スイッチがオンしており、モータMからの正トル
クの発生は防止できる。そして発進するには、ロータリ
ースイッチ61の設定を徐々に増加していけばよい。
【0034】なお、本実施例では、目標車速の設定をロ
ータリースイッチ61により多段階に行ったが、レバー
8と同様のレバーをハンドル60の反対側に設け、この
レバーにスイッチ付ボリューム9と同じスイッチ付ボリ
ュームを設け、この出力により無段階に目標車速を設定
することもできる。なお、この場合、レバーを絞らない
場合には目標車速は0km/hとすることが安全上、好
ましい。 (実施例2)他の実施例を図4の回路図及び図5のフロ
ーチャートを参照して説明する。図4の回路図は図2の
回路図に負荷トルクセンサ300を追加したものであ
り、図5のフローチャートは図3のそれにステップ11
4、116、118を追加したものであるので、それら
のみを説明する。
【0035】負荷トルクセンサ300は上述の従来技術
の如く、チェイン105の張り量に応じて負荷トルク
(ここでは踏力トルクに等しい)を検出するもので、周
知であるので説明を省略する。まず、ステップ104で
ブレーキを掛けていないと判定した場合には、現在の車
速が15km/h以下かどうかを調べ(114)、そう
であれば低速モード(定速走行制御モード)であるとし
てステップ106へ進み、そうでなければ高速モード
(トルク定率補助制御モード)としてステップ116へ
進む。
【0036】ステップ116では負荷トルクセンサ30
0から自転車の負荷トルクを推定し、この負荷トルクの
半分の大きさの正のモータートルクの値を算出し(11
8)、ステップ112へ進んでこの正のモータートルク
を発生するモーター制御信号を形成してゲートコントロ
ーラ52に出力する。なお、この実施例では、ロータリ
ースイッチ61が出力する切り換え信号が示す目標車速
の値は当然、実施例1に対して変更される。このように
すれば、高速モードでは、踏力トルクにより車速を自由
に調節することができる。 (実施例3)他の実施例を図6のフローチャートを参照
して説明する。
【0037】この実施例は、図3のフローチャートにス
テップ210、212を追加したものであるので、それ
らのみを説明する。ステップ210では、図示省略の走
行モード切り換えスイッチがオンであるか(定速走行制
御モードであるか)、又はオフであるか(可変トルク補
助制御モードであるか)を判定し、オンであればステッ
プ定速走行制御モードであるとしてステップ106へ進
み、そうでなければ可変トルク補助制御モードであると
してステップ211へ進む。
【0038】ステップ211では、ロータリースイッチ
61の切り換え値に応じて発生すべき正のモータートル
ク値を出力する。言い換えれば現在のロータリースイッ
チ61の切り換え位置に応じたモータートルク値を内蔵
のマップから読み出す。その後、この読み出したモータ
ートルク値を発生するモーター制御信号を形成してゲー
トコントローラ52に出力する。
【0039】このようにすれば、切り換えスイッチを一
個追加するのみで、ロータリースイッチ61により必要
トルクを発生するか目標車速を設定するかを切り換える
ことができる。 (実施例4)他の実施例を図7のフローチャートを参照
して説明する。このフローチャートは図5のフローチャ
ートにおいて、ステップ108の直後にステップ200
〜203を追加した点と、ステップ114における車速
しきい値を15km/hから20km/hに変更した点
をその特徴としている。
【0040】以下、上記追加ステップについて説明すれ
ば、まずステップ108でサーチした定速走行制御モー
ドにおけるモータートルクが正値であるかどうかを調べ
(200)、そうであれば踏力トルクすなわち負荷トル
クを検出し(201)、求めた正のモータートルクがこ
の踏力トルク以下かどうかを調べ(202)、正のモー
タートルクが踏力トルクを越えていれば、正のモーター
トルクを踏力トルクに設定して(203)、ステップ1
12へ進む。
【0041】一方、ステップ200にて発生すべきモー
タートルクが負である(回生発電モードである)場合、
及び、ステップ202にて正のモータートルクが踏力ト
ルク以下である場合には直接ステップ112へ進む。こ
のようにすれば、道路状況によっては定速走行性が低下
する場合もあるが、過大なモータトルクが急激に生じる
ことがなく、安全性及び快適操縦性が向上する。 (実施例5)他の実施例を図8のフローチャートを参照
して説明する。このフローチャートは図7のフローチャ
ートにおいて、ステップ201と202との間にステッ
プ300を追加し、ステップ202、203を変更した
ものである。
【0042】以下、この変更点について説明すれば、ま
ずステップ201で検出した踏力トルクすなわち負荷ト
ルクの直前5秒間の平均値を算出し(300)、求めた
正のモータートルクがこの踏力トルクの平均値以下かど
うかを調べ(202)、正のモータートルクが踏力トル
クの平均値を越えていれば、正のモータートルクを踏力
トルクの平均値に設定して(203)、ステップ112
へ進む。
【0043】このようにすれば、道路状況の急変などに
よりペダル踏力が急激に変化する場合でも安定した定速
走行性を維持することができる。上記説明した各実施例
の作用効果を以下に説明する。まず、本実施例の定速走
行制御モードによれば、走行負荷の変動にも応じてモー
タートルクを一々調節しなくても、急な坂道や向かい風
などのように負荷トルクが極めて大きい場合には大きな
足踏みトルクを発生させることなく大きなモータートル
クを発生することができ、坂道のように足踏みトルクが
実質的に0である場合でも設定した車速で走行できると
ともに発生した回生エネルギをバッテリに回収すること
ができる。すなわち、モータートルク制御に煩わされる
ことなくサイクリングを楽しむことができ、しかも過大
な足踏みトルクを発生させることなく走行負荷の変動に
対して快適な走行を実現でき、バッテリ消耗も低減する
ことができ、多くの人々がサイクリングを楽しむことが
できる。
【0044】また、車速に無関係に足踏みトルクを自由
に加減することができるので、疲労した場合にはバッテ
リからのモータートルクに頼って走行し、元気が回復す
れば足踏みトルクを増大してバッテリの消耗を防ぎ、更
には例えば急坂の前には予め足踏みトルクを所定時間超
過発生してこの足踏みによるエネルギをバッテリに一時
的に蓄えておき、それを次の登攀時に用いるといったバ
ラエティに富んだ好適なサイクリングが実現する。ま
た、下り坂の傾斜の程度に応じて回生発電量が追従変化
することになるので、最大限の回生発電が可能となると
ともに従来の複雑な足踏みトルク検出手段を必要としな
い。
【0045】また、制動時には目標車速にかかわらずそ
れに優先して、正のモータトルク発生を禁止するか又は
負のモータトルクを発生させるので、安全な制動、停止
を行うことができる。また、実施例2によれば、定速走
行制御モードとトルク定率補助制御モードとを切り換え
るので、より多様なサイクリング感覚を楽しむことがで
きる。また、低速時に定速走行制御を実施するので、モ
ータートルク調節を一々行わなくてもよいという利点を
維持しつつ急坂登攀などにおける大きなトルクアシスト
と高速走行時における安全走行とを両立させることがで
きる。
【0046】更に、各実施例によれば、ダイレクトドラ
イブ型モータを用いて車速を検出するので、車速検出機
構を極めて簡素とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のトルク補助式電動自転車の車輪中央
部を示す軸方向断面図である。
【図2】図1のトルク補助式電動自転車の回路図であ
る。
【図3】図2の制御回路の動作を示すフローチャートで
ある。
【図4】実施例2のトルク補助式電動自転車の回路図で
ある。
【図5】図4の制御回路の動作を示すフローチャートで
ある。
【図6】実施例3のトルク補助式電動自転車の回路図の
制御回路の動作を示すフローチャートである。
【図7】実施例4のトルク補助式電動自転車の回路図の
制御回路の動作を示すフローチャートである。
【図8】実施例5のトルク補助式電動自転車の回路図の
制御回路の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
Mはモータ、軸、10は後輪(車輪)、51は磁極セン
サ(車速検出手段)、61はロータリースイッチ(車速
設定手段)、50は制御回路(定速走行制御手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 度會 亜起 愛知県東海市荒尾町ワノ割1番地 愛知製 鋼株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】人力及びモータにより駆動される車輪と、 前記モータに給電するバッテリと、 車速を検出する車速検出手段と、 目標車速を設定する車速設定手段と、 前記検出した車速が前記目標車速より小さい場合に前記
    モータから正のモータトルクを発生させ、前記検出した
    車速が前記目標車速より大きい場合に前記モータから負
    のモータトルクを発生させるとともに、制動時に前記正
    のモータトルク発生を禁止するか又は負のモータトルク
    を発生させる定速走行制御手段と、 を備えることを特徴とするトルク補助式電動自転車。
  2. 【請求項2】請求項1記載のトルク補助式電動自転車に
    おいて、 前記定速走行制御手段は、発生させる前記正及び負のモ
    ータトルクの絶対値を前記速度差に応じて連続的又は多
    段階に制御することを特徴とするトルク補助式電動自転
    車。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のトルク補助式電動自
    転車において、 前記定速走行制御手段は、前記制動のレベルに応じた大
    きさの負のモータートルクを発生することを特徴とする
    トルク補助式電動自転車。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3記載のトルク補助式電動自
    転車において、 前記モータに負荷トルクの所定割合のモータートルクを
    発生させるトルク定率補助制御手段と、 手動操作又は負荷及び車速の少なくとも一方に基づいて
    前記定速走行制御手段と前記トルク定率補助制御手段と
    を切り換える走行制御モード切り換え手段と、 を備えることを特徴とするトルク補助式電動自転車。
  5. 【請求項5】請求項4記載のトルク補助式電動自転車に
    おいて、 前記走行制御モード切り換え手段は、車速が所定値未満
    で前記定速走行制御手段を採用し、前記所定値以上で前
    記トルク定率補助制御手段を採用することを特徴とする
    トルク補助式電動自転車。
  6. 【請求項6】請求項1乃至3記載のトルク補助式電動自
    転車において、 ペダル踏力に対応する踏力信号を出力する踏力検出手段
    を備え、 前記定速走行制御手段は、前記踏力信号に基づいて前記
    ペダル踏力による踏力トルクの所定割合以下の範囲内で
    前記正のモータトルクを発生することを特徴とするトル
    ク補助式電動自転車。
  7. 【請求項7】請求項6記載のトルク補助式電動自転車に
    おいて、 前記定速走行制御手段は、前記踏力信号に基づいて前記
    ペダル踏力による踏力トルクより小さい範囲内で前記正
    のモータトルクを発生することを特徴とするトルク補助
    式電動自転車。
  8. 【請求項8】請求項6又は7記載のトルク補助式電動自
    転車において、 前記踏力検出手段は、前記踏力信号の直前の所定期間内
    のペダル踏力平均値を算出して、前記ペダル踏力平均値
    に応じた前記踏力信号を出力するソフトウエア又は回路
    を有することを特徴とするトルク補助式電動自転車。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8記載のトルク補助式電動自
    転車において、 前記モータは、前記車輪に直結されて前記車速検出手段
    を兼ねるダイレクトドライブ型モータからなることを特
    徴とするトルク補助式電動自転車。
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