JPH08199803A - ロープ巻取り装置及びそれを用いたゴンドラ装置 - Google Patents

ロープ巻取り装置及びそれを用いたゴンドラ装置

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JPH08199803A
JPH08199803A JP2467195A JP2467195A JPH08199803A JP H08199803 A JPH08199803 A JP H08199803A JP 2467195 A JP2467195 A JP 2467195A JP 2467195 A JP2467195 A JP 2467195A JP H08199803 A JPH08199803 A JP H08199803A
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gondola
winding
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wire rope
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宏 藤田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 巻取り条件の異なる複数条のロープを巻取る
ことのできるロープ巻取り装置の提供、及びこのような
ロープ巻取り装置によってゴンドラより下側のロープを
収容保持することのできる、建築物に垂下配設されたロ
ープ部材に案内支持されてゴンドラが昇降するゴンドラ
装置を提供する。 【構成】 ギアモーター8Aの回転軸に巻取りリール8
B,8Cがそれぞれ規定回転力以上の回転力では空転し
て回転力を伝達しないトルクリミッタ83を介して直列
に設けられて構成されたロープ巻取り装置8が、ゴンド
ラ5のフレーム5Aに固定されて設けられ、それぞれの
巻取りリール8B,8Cに吊り下げワイヤロープ4又は
補助ワイヤロープ6が巻取られるように配索されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロープを巻取って収納
したり送り出したりする巻取り装置、特に複数条のロー
プを個々に独立して巻取ることのできるロープ巻取り装
置に関する。また、垂下配設されたロープ部材に案内支
持されてゴンドラが昇降し、このゴンドラにロープ部材
を巻取るロープ巻取り装置を備えるゴンドラ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】工場や工事現場において、ワイヤロープ
等のロープを使用して物を吊り下げたりすることが多く
行われているが、それらロープは常にその全長で使用さ
れるものではないために不要の部位はコンパクトでしか
も必要な時には引き出し可能に収容されることが望まし
い。また、作業の安全のためにはキンクや結び目ができ
ないように整然と保持されることが不可欠であり、この
ため、リールに巻取るようにされていることが多い。
【0003】ところで、建物の外壁面の施工や補修等の
作業を行う際には作業者が乗り込むことのできるゴンド
ラを壁面に沿って昇降可能に支持したゴンドラ装置を用
いるが、このようなゴンドラ装置として、建物の上縁部
から垂下配設された吊りロープに沿ってゴンドラが昇降
する構成のものがある。ゴンドラにはいわゆるエンドレ
スワインダーと呼ばれる回転駆動されるシーブを備えた
係合駆動手段が設けられており、ゴンドラは、この係合
駆動手段のシーブに吊りロープを巻き掛けて係合するこ
とで吊りロープに支持されると共に、係合駆動手段のシ
ーブの駆動によって当該駆動手段と吊りロープとの摩擦
力を利用して係合位置が変位することで昇降するように
なっている。この構成では、吊りロープはゴンドラの昇
降範囲全域に対応した長さが必要であって、従来はこれ
を垂下配置したままとしておくのが一般的であった。ま
た、吊りロープの切断等の事故に際してゴンドラに搭乗
している作業者の安全を確保するために、補助ロープ
(命綱)が吊りロープと同様にゴンドラの昇降範囲全域
に対応した長さで垂下配置され、この補助ロープとゴン
ドラとを結合することも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の如き
ゴンドラ装置では、建築物の高層化に伴って吊りロープ
や補助ロープの長さが必然的に長くなり、それがビル風
等によって揺れて捻れたり建築物の外壁や窓に損傷を与
えるといった不具合が生じるため、これら不具合を解消
すべくゴンドラより下方の吊りロープ及び補助ロープを
処置することが望まれ、そのためには、ゴンドラにロー
プを巻取る巻取り装置を備えることが考えられる。
【0005】このように、複数条のロープを同時に巻取
る必要がある場合には、モーター等の駆動手段によって
回転駆動されるリールに巻取るように構成された巻取り
装置を、ロープの数と同じだけ備えれば良い。しかし、
それでは設置に広いスペースを必要とすると共にコスト
も上昇するという問題がある。そこで、一つの駆動手段
の回転軸に複数のリールを装着してそれぞれのリールで
巻取るように構成することが考えられるが、それでは単
位時間当たりに巻取るロープの長さが異なる場合には対
応できず、たとえ単位時間当たりに巻取るロープの長さ
は同じでもリールへのロープの巻取りが進んで巻取られ
たロープの上に更にロープが巻取られる状態となるとロ
ープの巻取られる径が変化し、この変化の度合いが複数
のリールで必ずしも同じにならないため良好に巻取りで
きないという不具合が生ずる。
【0006】つまり、上記の如きゴンドラ装置のゴンド
ラに、モーター等の駆動手段によって回転駆動されるリ
ールにロープを巻取る巻取り装置を、吊りロープ及び補
助ロープそれぞれを巻取るように設けたのでは、ロープ
の数に対応した数の巻取り装置が必要となってゴンドラ
の重量増加を招くと共にコストも上昇するといった問題
があり、かといって一つの駆動手段の回転軸に複数のリ
ールを装着してそれぞれのリールで巻取ることも困難で
あった。尚、下端がゴンドラに結合された吊りワイヤー
を建築物の上縁部に回転駆動されるシーブを備えた係合
駆動手段に巻き掛けてゴンドラを昇降させる構成のゴン
ドラ装置もあり、このような構成のゴンドラ装置には、
鉛直の回転軸で円形のロープ受け篭を回転自在に支持
し、巻き上げた吊りロープをそのこわさを利用してロー
プ受け篭を回転させつつ収容する構成のロープ巻取り装
置を用いるものがあるが、長いロープではその収容した
ロープの重量が増加するとこれにロープのこわさが負
け、ロープ受け篭が回転しなくなってしまうために使用
できない。
【0007】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
であって、巻取り条件の異なる複数条のロープを一台で
巻取ることのできるロープ巻取り装置の提供、及びこの
ようなロープ巻取り装置によってゴンドラより下側のロ
ープを収容保持することのできる、建築物に垂下配設さ
れたロープ部材に案内支持されてゴンドラが昇降するゴ
ンドラ装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のロープ巻取り装置は、回転駆動手段の回転軸に、複
数のリール部材が、それぞれ規定回転力以上の回転力は
伝達しない回転力規制手段を介して直列に設けられて構
成されていることを特徴とする。
【0009】また、このようなロープ巻取り装置を備え
たゴンドラ装置として、建築物の上部から垂下配設され
た複数条のロープ部材に、ゴンドラのこれらロープ部材
と対応する位置にそれぞれ設けられた係止手段が係合
し、前記ゴンドラが駆動手段によって前記ロープ部材に
沿って昇降するゴンドラ装置において、上記ロープ巻取
り装置が前記ゴンドラに設けられると共に、前記係止手
段より下側の前記ロープ部材がそれぞれ配索手段を介し
て前記ロープ巻取り装置のそれぞれのリール部材に向け
て配索され、前記係止手段より下側の前記ロープ部材を
前記リール部材によって巻取るように構成されているこ
とを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明のロープ巻取り装置では、一本の回転駆
動手段の回転軸に回転力規制手段によって規制された回
転力で複数のリール部材にロープ部材を巻取る。このた
め、回転駆動手段を駆動し続けることでロープ部材には
常に所定の張力が作用した状態となり、弛みが生ぜずか
といって引っ張り過ぎることなく巻取ると共に、巻取り
力以上の力で引っ張るとリール部材が空転してロープ部
材を引き出せる。複数のリール部材の巻取り回転力はそ
れぞれ単独で独自に設定できると共にその作用は相互に
無関係であるため、巻取り条件の異なる複数のロープ部
材をそれぞれに対応して巻取れる。
【0011】また、このようなロープ巻取り装置を備え
たゴンドラ装置では、昇降用や安全用の複数のロープ部
材をゴンドラに設けられたロープ巻取り装置が、ゴンド
ラ上昇時には係止手段より下側のロープ部材を巻取って
収容保持すると共に、ゴンドラ下降時にはそれに応じて
ロープ部材を送り出す。これによってゴンドラより下側
にロープ部材が垂れ下がることがなく、ロープが建築物
の外壁面や窓ガラスを傷つけることがない。
【0012】
【発明の実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実
施例を説明する。図1は、本発明に係るロープ巻取り装
置の一実施例を備えたゴンドラ装置の正面図、図2はそ
の右側面図である。
【0013】このゴンドラ装置は、建築物1の上縁に沿
って配設されたガイドレール2に、四個のトロリー3
(31,32,33,34)が当該ガイドレール2に沿
って移動可能に設けられ、中央の二個のトロリー31,
32にそれぞれ端部が固定された支持ロープ部材として
の二本の吊りワイヤロープ4(41,42)によりゴン
ドラ5が吊り下げられている。また、両端のトロリー3
3,34にそれぞれ端部が固定されて補助ロープ部材と
しての補助ワイヤロープ6(61,62)が垂下配設さ
れており、この補助ワイヤロープ6(61,62)にゴ
ンドラ5に設けられた係止手段としてのロック装置7
(71,72)が係合している。これにより、万一吊り
ワイヤロープ4が切断するといった事態が生じた際にも
補助ワイヤロープ6がロック装置7を介してゴンドラ5
を支持して落下を防ぎ、安全を確保するようになってい
るものである。これら吊りワイヤロープ4と補助ワイヤ
ロープ6は、ゴンドラ5の昇降範囲全域に亙る長さに設
定されている。
【0014】ガイドレール2は、その断面形状が略C字
状であって、建築物1の上縁に所定間隔で固定された複
数の支持アーム10によって支持され、建築物1の壁面
より所定量外側に突出した位置にその開放側を外側に向
けて設けられている。
【0015】支持アーム10は、建築物1に締着される
アーム本体11の上端に旋回アーム12がその端部で枢
支されて構成され、この旋回アーム12の先端にガイド
レール2を枢支している。これによりゴンドラ不使用時
には旋回アーム12を建築物1側に回動反転させること
によってガイドレール2を建築物1の外壁面より内側に
退避させることができるようになっている。
【0016】トロリー3は、本体に設けられた車輪がガ
イドレール2の内部に収容されて当該ガイドレール2に
案内されて移動可能となっており、本体から垂下形成さ
れたアーム部に吊りワイヤロープ4又は補助ワイヤロー
プ6が結合されている。
【0017】吊りワイヤロープ4を支持するトロリー3
1,32は、所定長さの連結バー35によって連結され
ると共に、一方のトロリー31は、その本体の外面側に
固定されたギアモータによって車輪が回転駆動されて移
動駆動されるようになっている。これにより、トロリー
31の移動駆動に伴って連結バー35によって連結され
たトロリー32も従動し、ゴンドラ5がガイドレール2
に沿って(建築物1の外壁面に沿って)水平に移動する
ようになっている。
【0018】ゴンドラ5には、トロリー31,32から
垂下配設された夫々の吊りワイヤロープ41,42と対
応するその両端近傍に、係止手段と駆動手段とを兼ねる
巻き上げ装置50(51,52)がそれぞれ設けられる
と共に、外側上縁部の補助ワイヤロープ61,62と対
応する位置にそれぞれロック装置7(71,72)が固
定されている。また、左右両端部にロープ巻取り装置8
(81,82)がそれぞれ設けられ、図1中右側に設け
られたロープ巻取り装置81には、図1中右側に位置す
る巻き上げ装置51を貫通した吊りワイヤロープ41及
びロック装置71を貫通した補助ワイヤロープ61がそ
れぞれ対応するゴンドラ底部に配設された配索手段とし
てのプーリー91を介して配索され、図1中左側に設け
られたロープ巻取り装置82には、図1中左側に位置す
る巻き上げ装置52を貫通した吊りワイヤロープ42及
びロック装置72を貫通した補助ワイヤロープ62が、
それぞれ対応するゴンドラ底部に配設された配索手段と
してのプーリー92を介して配索されている。
【0019】巻き上げ装置50は、いわゆるエンドレス
ワインダーと呼ばれるものであって、図示しないが内設
された駆動シーブの周囲を吊りワイヤロープ4が巻回し
て上下方向に貫通配索され、駆動シーブに吊りワイヤロ
ープ4が係合状態となると共に、駆動シーブが備えられ
た駆動手段によって回転駆動されることで当該駆動シー
ブの吊りワイヤロープ4に対する巻回位置である係合位
置が変位するように構成されている。この巻き上げ装置
50の吊りワイヤロープ4への巻回係合によってゴンド
ラ5が吊りワイヤロープ4に保持され、その駆動によっ
てゴンドラ5が吊りワイヤロープ4に沿って昇降する。
つまり、これによって垂下配設された吊りワイヤロープ
4を伝ってゴンドラ5が昇降するようになっているもの
である。
【0020】ロック装置7は、正面図である図3に概略
構成を示すように、補助ワイヤロープ6が挿通される配
索路73に臨んで係合爪74が吊りワイヤロープ4の移
動速度の増大で機能するガバナーの作用によってばねで
付勢されてその揺動によって配索路73内に出入り可能
に設けられて構成されており、係合爪74が配索路73
内に突出して挿通された補助ワイヤロープ6に係合する
ことで当該補助ワイヤロープ6を相対変位不能にロック
し、一旦係止した後は、係合爪74を退避操作すること
で係合が解除されて補助ワイヤロープ6が相対変位可能
となるようになっているものである。
【0021】ロープ巻取り装置8は、図2のA−A断面
図である図4に示すように、ゴンドラ5のフレーム5A
に、回転駆動手段としてのギアモーター8Aがその回転
軸を外側に向けた状態でブラケット5Bを介して装着さ
れ、そのギアモーター8Aの回転軸に、リール部材であ
る二個の巻取りリール8B,8Cがそれぞれ回転力規制
手段としてのトルクリミッタ83を介して装着されて構
成されている。尚、ゴンドラ5の左右に設けられたロー
プ巻取り装置8は同一であって左右対称に設けられてい
るため、図1中右側のロープ巻取り装置81をロープ巻
取り装置8として説明し、他方の説明は省略する。
【0022】トルクリミッタ83は、図5にその断面図
を示すように、中央に回転軸と嵌合する装着穴84Aを
有すると共に端部外周にフランジ部84Bを備えた円筒
状のボス部材84の外周に、摩擦部材85,回転フラン
ジ部材86,摩擦部材87,押さえ板部材88,二枚の
皿バネ89及び座板90が積層状態に外挿され、これら
をボス部材84の端部外周に螺合した調節ナット84C
でフランジ部84B側に押圧保持して構成されている。
回転フランジ部材86の内周とボス部材84の外周の間
には滑り軸受部材86Aが介装されており、回転フラン
ジ部材86は単独ではボス部材84に対して相対回転自
在となっているが、両側に配置された摩擦部材85,8
7との摩擦抵抗がボス部材84に対する相対回転を規制
するように作用する。このような構成では、回転フラン
ジ部材86は、当該回転フランジ部材86と摩擦部材8
5,87との摩擦力,摩擦部材85とボス部材84のフ
ランジ部84Aとの摩擦力及び摩擦部材87と押さえ板
部材88との摩擦力によってボス部材84に伴って回転
し、回転フランジ部材86に作用する回転抵抗がこれら
摩擦力に勝ると、回転フランジ部材86とボス部材84
が相対回転する。従って、ボス部材84から回転フラン
ジ部材86に伝達される回転力は前記摩擦力によって規
定され、ボス部材84がいくら大きな回転力で回転駆動
されても回転フランジ部材85はこの摩擦力によって規
定される値以下の回転力でしか回転駆動されないもので
ある。この回転フランジ部材84の規定回転力は、調節
ナット84Cを回転させてそのボス部材84に対する螺
合位置を変え、皿バネ89による押さえ板部材88とボ
ス部材84のフランジ部84Aの間の軸方向の圧力(即
ちボス部材84のフランジ部84Aと摩擦部材85の圧
接力,摩擦部材85と回転フランジ部材86の圧接力,
回転フランジ部材86と摩擦部材87の圧接力及び摩擦
部材87と押さえ板部材88の圧接力)を増減させるこ
とで、調節することができる。
【0023】巻取りリール8B,8Cは、トルクリミッ
タ83の回転フランジ部材86に固定され、従って、ト
ルクリミッタ83で規定された回転力以上では回転駆動
されないように設けられている。
【0024】上記の如く構成されたロープ巻取り装置8
は、それぞれの巻取りリール8B,8Cがそれぞれロー
プ(吊りワイヤロープ4又は補助ワイヤロープ6)を巻
取るが、その巻取り抵抗がトルクリミッタ83に規定さ
れた回転力と以上になると、トルクリミッタ83の作用
によってギアモーター8Aの回転軸の回転にかかわらず
(トルクリミッタ83のボス部材84の回転にかかわら
ず)巻取りリール8B,8Cは回転しなくなり、巻取り
は行われなくなる、この時、ロープは所定の力で引っ張
られ、弛みが生じない。この状態からロープを引っ張り
力に抗して逆に引っ張ると、巻取りリール8B,8Cが
ギアモーター8Aの回転軸の回転方向とは逆に相対回転
してロープは引き出されることとなる。つまり、ロープ
に所定の張力を生じさせた状態で弛みなく巻取ることが
できると共に、ロープに所定の張力を生じさせた状態で
引き出すことができるものである。
【0025】二つの巻取りリール8B,8Cのトルクリ
ミッタ83はそれぞれ独立して規定回転力を設定し得、
その作用は互いに無関係であり、従って、巻取りリール
8B,8Cがそれぞれ巻取るロープは、単位時間当たり
の巻取り量が異なっても良く、更に、一方が巻取り作用
中に他方から引き出すといったこともできる。
【0026】ここで、複数条のロープをそれぞれ独立し
て巻取る場合でも、ロープの径及び巻取りリール8B,
8Cの基部径が等しく且つ単位時間当たりの巻取り量も
等しければ、ギアモーター8Aの回転軸に巻取りリール
8B,8Cを直列に固定した構成でも良いと考えられ
る。しかし、ロープの巻取りが進んで巻取られたロープ
の上に更にロープを巻取る状態となると、図6に示すよ
うにそれぞれの巻取りリール8B,8Cの巻取り状態に
よって巻取り径が異なってしまう(D1≠D2)ことが
生じ得、そうなると一方のロープに弛みを生ずると共に
他方には過剰な張力を生じさせることとなって、良好な
巻取りができずギアモーター8Aへの負荷も増大してし
まう。これを防ぐためには両方の巻取りリール8B,8
Cの巻取り状態が均等になるように巻取り位置を整える
機構の追加が必要となって、構成の複雑化及びコストア
ップにつながる。これに対して本構成では、それぞれの
巻取りリール8B,8Cの巻取り状態にかかわらず、そ
れぞれのロープを弛みを防いで良好な状態で巻取ること
ができる。つまり、簡単で安価な構成で良好に巻取りで
きるものである。尚、本実施例は回転駆動手段であるギ
アモーター8Aの回転軸に二つの巻取りリール8B,8
Cを直列に配設して構成したものであるが、巻取りリー
ルの数はこれに限るものではなく、必要があれば三個以
上としても良いものである。また、本実施例では回転力
規制手段としてのトルクリミッタを用いたが、回転力規
制手段はこれに限るものではなく、規定回転力以上の回
転力は伝達しないものであれば他のいかなる構成のもの
であっても良い。
【0027】このように構成されたロープ巻取り装置8
(81,82)は、前述の如くゴンドラ5の端部に巻取
りリール8B,8Cを外側に突出させて設けられ、その
ゴンドラ5に隣接する側の巻取りリール8Bに向けて巻
き上げ装置50(51,52)を貫通した吊りワイヤロ
ープ4(41,42)がゴンドラ5の底部所定位置配設
されたプーリー9(91,92)を介して配索されると
共に、他方の巻取りリール8Cに向けてロック装置7
(71,72)を貫通した補助ワイヤロープ6(61,
62)がゴンドラ5の底部所定位置に配設されたプーリ
ー9(91,92)を介して配索されて、それぞれの巻
取りリール8B,8Cで吊りワイヤロープ4(41,4
2)又は補助ワイヤロープ6(61,62)を巻取るよ
うになっている。
【0028】而して、上記の如きロープ巻取り装置8を
ゴンドラ5に備えたゴンドラ装置では、巻き上げ装置5
0の作動によってゴンドラ5が上昇駆動される際には、
吊りワイヤロープ4及び補助ワイヤロープ6に対してゴ
ンドラ5が相対的に上昇するため、巻き上げ装置50又
はロック装置7の下側からそれぞれ吊りワイヤロープ4
又は補助ワイヤロープ6が繰り出されるが、この吊りワ
イヤロープ4及び補助ワイヤロープ6はそれぞれ弛みを
生ずることなくロープ巻取り装置8に巻取られる。一
方、ゴンドラ5が下降駆動される際には、巻き上げ装置
50又はロック装置7の下側の吊りワイヤロープ4又は
補助ワイヤロープ6が巻き上げ装置50又はロック装置
7に引き込まれるが、吊りワイヤロープ4及び補助ワイ
ヤロープ6はその分ロープ巻取り装置8から引き出され
る。ギアモーター8Aは、機能の点からはゴンドラ5の
上昇駆動時に巻き上げ装置50の作動と同期させて回転
駆動させるのみでも良いものであるが、常時回転駆動し
ておいても良く、また、そうすれば吊りワイヤロープ4
及び補助ワイヤロープ6に常に張力を作用させて弛みを
防ぐことができるためにより好ましい。
【0029】これにより、ゴンドラ5より下側に吊りワ
イヤロープ4及び補助ワイヤロープ6が垂れ下がること
はなく、垂れ下がった吊りワイヤロープ4や補助ワイヤ
ロープ6が風で揺れて捻れたり建築物の外壁面や窓を傷
つけたりすることはない。
【0030】尚、上記実施例では、ロープ巻取り装置8
(81,82)をゴンドラ5の両端部にそれぞれ配設す
ると共に、それぞれ吊りワイヤロープ4と補助ワイヤロ
ープ6を一本づつ巻取る(即ち一台で二本のロープを巻
取る)ように構成したが、巻取るロープの組み合わせや
ロープ巻取り装置の配置構成はこれに限るものではな
く、例えば、一方のロープ巻取り装置8に二本の吊りワ
イヤロープ4(41,42)を巻取ると共に、他方のロ
ープ巻取り装置80に二本の補助ワイヤロープ62を巻
取るように構成したり、更に、ゴンドラの背面側に四個
のリールを直列に備えた一つのロープ巻取り装置を設
け、これによって全てのロープを巻取るように構成する
等、適宜変更可能なものである。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係るロープ
巻取り装置では、1つの回転力規制手段によって規制さ
れた回転力で複数のリール部材にロープ部材を巻取るた
め、回転駆動手段を駆動し続けることでロープ部材には
常に所定の張力が作用した状態となり、弛みが生ぜずか
といって引っ張り過ぎることなく巻取ることができると
共に巻取り力以上の力で引っ張るとリール部材が空転し
てロープ部材を引き出すことができ、更に、回転力規制
手段による規制回転力がそれぞれ単独で独自に設定され
た複数のリール部材がそれぞれ所定の回転力でロープ部
材を巻取るため、巻取り条件の異なる複数のロープ部材
をそれぞれの条件に応じて巻取ることができる。
【0032】また、このようなロープ巻取り装置を備え
たゴンドラ装置では、ゴンドラに設けられたロープ巻取
り装置が、ゴンドラ上昇時には係止手段より下側のロー
プ部材を巻取って収容保持すると共に、ゴンドラ下降時
にはそれに応じてロープ部材を送り出し、ゴンドラより
下側にロープ部材が垂れ下がることがない。従って、垂
れ下がったロープ部材が風で揺れて捻れたり建築物の外
壁面や窓ガラスを傷つけたりすることを防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロープ巻取り装置の一実施例を適
用したゴンドラ装置の正面図である。
【図2】ゴンドラ装置の右側面図である。
【図3】ロック装置の正面図である。
【図4】図2のA−A断面図である。
【図5】トルクリミッタの断面図である。
【図6】巻取り状態の一例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1…建築物 4(41,42)…吊りワイヤロープ(ロープ部材) 5…ゴンドラ 6(61,62)…補助ワイヤロープ(ロープ部材) 7(71,72)…ロック装置(係止手段) 8(81,82)…ロープ巻取り装置 8A…ギアモーター(回転駆動手段) 8B,8C…巻取りリール(リール部材) 83…トルクリミッタ(回転力規制手段) 9(91,92)…プーリー(配索手段) 50(51,52)…巻き上げ装置(係止手段兼駆動手
段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動手段の回転軸に、複数のリール部
    材が、それぞれ規定回転力以上の回転力は伝達しない回
    転力規制手段を介して直列に設けられて構成されている
    こと、を特徴とするロープ巻取り装置。
  2. 【請求項2】建築物の上部から垂下配設された複数条の
    ロープ部材に、ゴンドラのこれらロープ部材と対応する
    位置にそれぞれ設けられた係止手段が係合し、前記ゴン
    ドラが駆動手段によって前記ロープ部材に沿って昇降す
    るゴンドラ装置において、 前記ゴンドラに上記ロープ
    巻取り装置が設けられると共に、前記係止手段より下側
    の前記ロープ部材がそれぞれ配索手段を介して前記ロー
    プ巻取り装置のそれぞれのリール部材に向けて配索さ
    れ、前記係止手段より下側の前記ロープ部材を前記リー
    ル部材によって巻取るように構成されていること、を特
    徴とする請求項1に記載のロープ巻取り装置を備えたゴ
    ンドラ装置。
  3. 【請求項3】上記ロープ部材は、上記ゴンドラを支持す
    ると共に昇降駆動に係る支持ロープと、上記ゴンドラと
    上記係止手段を介して結合される補助ロープであって、
    前記支持ロープと係合する上記係止手段は上記駆動手段
    と兼用構成されていること、を特徴とする請求項2に記
    載のロープ巻取り装置を備えたゴンドラ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101497654B1 (ko) * 2013-06-05 2015-03-02 삼성중공업 주식회사 와이어 회수 장치 및 이를 포함하는 곤돌라

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