JPH08199647A - 浴室用防水床パン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 浴槽の水や浴槽のオーバーフロー水を洗い場
とは別の系統で排水トラップに排水して排水をスムーズ
に行う。 【構成】 浴槽設置部１と洗い場２とを一体に設ける。
浴槽設置部１と洗い場２との間に全長に亙って堰８を設
ける。洗い場２に洗い場２の排水を排水するための洗い
場用排水口９を設けると共に洗い場用排水口９の下方に
排水トラップ５を設ける。浴槽設置部１に浴槽３の排水
及び浴槽３のオーバーフロー水を集水する集水ます１０
を設けると共にこの集水ます１０と排水トラップ５とを
排水連結管１１にて連通させる。浴槽３に設けた浴槽用
排水口７を集水ます１０に臨ませる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、浴室の床に設置する浴
室用防水床パンの構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の浴室用防水床パンＡは図４に示す
ように浴槽設置部１と洗い場２とを一体に設け、浴槽設
置部１と洗い場２との間に浴槽３の排水や洗い場２の排
水を排水する排水口４を設け、排水口４の下方に排水口
４と一体に排水トラップ５を設けて形成されている。そ
して浴室の床に浴室用防水床パンＡを設置した状態で浴
槽設置部１に浴槽３を設置すると共に排水トラップ５に
排水本管６を連結しており、洗い場２の排水や浴槽用排
水口７からの排水や浴槽３からのオーバーフロー水を排
水口４から排水トラップ５を介して排水本管６にて排水
できるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来例
にあっては、浴槽３の水を排水するとき排水口４をタオ
ル等が覆った場合、排水トラップ５に水が流れにくくな
り、浴室用防水床パンＡより水がオーバーフローして水
漏れが発生するおそれがある。また洗い場２の汚水が浴
槽３の下に流れ込み、浴槽３の下が汚れて非衛生的であ
るという問題がある。また上記のように排水口４から浴
槽３の水を排水するものの場合、浴室用防水床パンＡか
ら排水がオーバーフローするのを防止するために浴槽３
の湯水の７割程度の容積を受けれるようにする必要があ
り、浴室のドアのある入口部の段差を高くしなければな
らなく、出入りに不便であるという問題がある。

【０００４】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であって、本発明の目的とするところは浴槽の水や浴槽
のオーバーフロー水を洗い場とは別の系統で排水トラッ
プに排水できて排水をスムーズにでき、床パンから水が
オーバーフローするおそれがなく、また入口部の段差を
少なくでき、さらに洗い場から浴槽設置部に排水が流れ
て浴槽の下が汚れるおそれがない浴室用防水床パンを提
供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明浴室用防水床パン
Ａの第１の特徴は、浴槽設置部１と洗い場２とを一体に
設けた浴室用防水床パンにおいて、浴槽設置部１と洗い
場２との間に全長に亙って堰８を設け、洗い場２に洗い
場２の排水を排水するための洗い場用排水口９を設ける
と共に洗い場用排水口９の下方に排水トラップ５を設
け、浴槽設置部１に浴槽３の排水及び浴槽３のオーバー
フロー水を集水する集水ます１０を設けると共にこの集
水ます１０と排水トラップ５とを排水連結管１１にて連
通させ、浴槽３に設けた浴槽用排水口７を集水ます１０
に臨ませて成ることを特徴とする。

【０００６】また本発明浴室用防水床パンＡの第２の特
徴は、浴槽設置部１と洗い場２とを一体に設けた浴室用
防水床パンにおいて、浴槽設置部１と洗い場２との間に
全長に亙って堰８を設け、洗い場２に洗い場２の排水を
排水するための洗い場用排水口９を設けると共に洗い場
用排水口９の下方に排水トラップ５を設け、浴槽３に設
けた浴槽用排水口７と排水トラップ５とを排水連結管１
２にて連通させ、浴槽３からのオーバーフロー水を排水
するオーバーフロー水排水口１３を浴槽設置部１に設け
ると共にオーバーフロー水排水口１３と排水トラップ５
とを排水連結管１４にて連通させて成ることを特徴とす
る。

【０００７】

【作用】上記第１の特徴によれば、浴槽３の浴槽用排水
口７からの排水は集水ます１０に受けられ、浴槽１から
のオーバーフロー水が浴槽設置部１から集水ます１０に
受けられ、集水ます１０から排水連結管１１を介して排
水トラップ５に排水される。また洗い場２からの排水は
洗い場用排水口９から排水トラップ５に排水される。洗
い場２の排水は堰８にて浴槽設置部１側に行くことがな
い。

【０００８】また第２の特徴によれば、浴槽３の浴槽用
排水口７からの排水は排水連結管１２を介して排水トラ
ップ５に排水され、浴槽３からオーバーフローした水は
浴槽設置部１からオーバーフロー水排水口１３及び排水
連結管１４を介して排水トラップ５に排水される。また
洗い場２からの排水は洗い場用排水口９から排水トラッ
プ５に排水される。洗い場２の排水は堰８にて浴槽設置
部１側に行くことがない。

【０００９】

【実施例】まず図１に示す実施例から述べる。浴室用防
水床パンＡは浴槽設置部１と洗い場２を一体に設けて合
成樹脂等にて形成されている。浴室用防水床パンＡの周
縁には壁パネルの下端を載置するパネル載置段部１５を
全周に亙って設けてある。この浴室用防水床パンＡの浴
槽設置部１と洗い場２との間には全長に亙って堰８を上
方に突出するように設けてある。洗い場２の堰８側より
には洗い場用排水口９を設けてあり、洗い場用排水口９
の下方には排水トラップ５を一体に設けてある。浴槽設
置部１には集水ます１０を設けてあり、集水ます１０と
排水トラップ５とを浴室用防水床パンＡの下方に配置し
た排水連結管１１にて連結してある。

【００１０】このように構成せる浴室用防水床パンＡは
浴室の床に設置され、浴室用防水床パンＡの浴槽設置部
１に浴槽３が設置され、排水トラップ５に排水本管６が
接続される。浴槽３を設置した状態で浴槽３の浴槽用排
水口７が集水ます１０に臨ませてある。しかして洗い場
２からの排水は洗い場用排水口９から排水トラップ５に
排水される。このとき洗い場２の排水は堰８にて浴槽設
置部１に行くことがない。浴槽３内の排水は浴槽用排水
口７から集水ます１０に排水され、集水ます１０から排
水連結管１１を介して排水トラップ５に排水される。浴
槽３からオーバーフローするオーバーフロー水は浴槽設
置部１にて受けられ、集水ます１０から排水連結管１１
を介して排水トラップ５に排水される。

【００１１】次に図２及び図３に示す実施例について述
べる。浴室用防水床パンＡは上記実施例と同様に浴槽設
置部１と洗い場２とを一体に設け、周縁にパネル載置段
部１５を設け、浴槽設置部１と洗い場２との間に堰８を
設けてある。洗い場２には洗い場用排水口９を設けてあ
り、洗い場用排水口９の下方には排水トラップ５を設け
てある。浴槽設置部１に設置した浴槽３の下部には浴槽
用排水口７を設けてあり、フレキシブル管よりなる排水
連結管１２にて浴槽用排水口７と排水トラップ５とを連
結してある。排水連結管１２は堰８の部分で浴槽設置部
１から浴室用防水床パンＡの下に通してあり、堰８の部
分では排水連結管１２をナット１６で固定してある。浴
槽設置部１には浴槽３からのオーバーフロー水を排水す
るオーバーフロー水排水口１３を設けてあり、オーバー
フロー水排水口１３と排水トラップ５とを排水連結管１
４にて連通させある。このオーバーフロー水排水口１３
は浴槽設置部１の左右のうち、いずれか一方に開口でき
るようになっている。つまり、図２の符号アに示す部分
と符号イに示す部分でオーバーフロー水排水口１３を開
口できるようにこの部分を薄く成形したりしてあり、符
号アに示す部分または符号イに示す部分に選択的にオー
バーフロー水排水口１３を設けることができるようにな
っている。これによりオーバーフロー排水口１３を設け
る位置が左右勝手自在となり、浴室用防水床パンＡが左
右勝手自在に設置できるようになっている。しかして洗
い場２からの排水は洗い場用排水口９から排水トラップ
５に排水される。このとき洗い場２の排水は堰８にて浴
槽設置部１に行くことがない。浴槽３内の排水は浴槽用
排水口７から排水連結管１２を介して排水トラップ５に
排水される。浴槽３からオーバーフローするオーバーフ
ロー水は浴槽設置部１にて受けられ、オーバーフロー水
排水口１３から排水連結管１４を介して排水トラップ５
に排水される。

【００１２】

【発明の効果】本発明は叙述のように浴槽設置部と洗い
場との間に全長に亙って堰を設け、洗い場に洗い場の排
水を排水するための洗い場用排水口を設けると共に洗い
場用排水口の下方に排水トラップを設け、浴槽設置部に
浴槽の排水及び浴槽のオーバーフロー水を集水する集水
ますを設けると共にこの集水ますと排水トラップとを排
水連結管にて連通させ、浴槽に設けた浴槽用排水口を集
水ますに臨ませたので、浴槽の浴槽用排水口からの排水
が集水ますに受けられ、浴槽からのオーバーフロー水が
浴槽設置部から集水ますに受けられ、集水ますから排水
連結管を介して排水トラップに排水され、また洗い場か
らの排水が洗い場用排水口から排水トラップに排水され
るものであって、浴槽の水や浴槽のオーバーフロー水を
洗い場とは別の系統で排水トラップに排水できて排水を
スムーズにできて洗い場用排水口がタオル等で塞がれて
も防水床パンから水がオーバーフローするおそれがない
ものであり、また防水床パンからオーバーフローするお
それがないので入口部の段差を少なくできるものであ
り、さらに洗い場から浴槽設置部に堰にて排水が流れな
いので浴槽の下が汚れるおそれがないものである。

【００１３】また本発明の請求項２記載の発明にあって
は、浴槽設置部と洗い場との間に全長に亙って堰を設
け、洗い場に洗い場の排水を排水するための洗い場用排
水口を設けると共に洗い場用排水口の下方に排水トラッ
プを設け、浴槽に設けた浴槽用排水口と排水トラップと
を排水連結管にて連通させ、浴槽からのオーバーフロー
水を排水するオーバーフロー水排水口を浴槽設置部に設
けると共にオーバーフロー水排水口と排水トラップとを
排水連結管にて連通させたので、浴槽の浴槽用排水口か
らの排水が排水連結管を介して排水トラップに排水さ
れ、浴槽からオーバーフローした水は浴槽設置部からオ
ーバーフロー水排水口及び排水連結管を介して排水トラ
ップに排水され、また洗い場からの排水は洗い場用排水
口から排水トラップに排水されるものであって、浴槽の
水や浴槽のオーバーフロー水を洗い場とは別の系統で排
水トラップに排水できて排水をスムーズにできて洗い場
用排水口がタオル等で塞がれても防水床パンから水がオ
ーバーフローするおそれがないものであり、また防水床
パンからオーバーフローするおそれがないので入口部の
段差を少なくできるものであり、さらに洗い場から浴槽
設置部に堰にて排水が流れないので浴槽の下が汚れるお
それがないものである。

【００１４】さらに本発明の請求項３記載の発明にあっ
ては、オーバーフロー水排水口を浴槽設置部の左右両側
に選択的に設けられるようにしてあるので、オーバーフ
ロー水排水口を設ける位置を選択して左右勝手自在に防
水床パンを施工できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の断面図である。

【図２】同上の他の実施例の平面図である。

【図３】同上の断面図である。

【図４】従来例の断面図である。

【符号の説明】 Ａ 浴室用防水床パン １ 浴槽設置部 ２ 洗い場 ３ 浴槽 ５ 排水トラップ ７ 浴槽用排水口 ８ 堰 ９ 洗い場用排水口 １０ 集水ます １１ 排水連結管 １２ 排水連結管 １３ オーバーフロー水排水口 １４ 排水連結管

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽設置部と洗い場とを一体に設けた浴
   室用防水床パンにおいて、浴槽設置部と洗い場との間に
   全長に亙って堰を設け、洗い場に洗い場の排水を排水す
   るための洗い場用排水口を設けると共に洗い場用排水口
   の下方に排水トラップを設け、浴槽設置部に浴槽の排水
   及び浴槽のオーバーフロー水を集水する集水ますを設け
   ると共にこの集水ますと排水トラップとを排水連結管に
   て連通させ、浴槽に設けた浴槽用排水口を集水ますに臨
   ませて成ることを特徴とする浴室用防水床パン。
2. 【請求項２】 浴槽設置部と洗い場とを一体に設けた浴
   室用防水床パンにおいて、浴槽設置部と洗い場との間に
   全長に亙って堰を設け、洗い場に洗い場の排水を排水す
   るための洗い場用排水口を設けると共に洗い場用排水口
   の下方に排水トラップを設け、浴槽に設けた浴槽用排水
   口と排水トラップとを排水連結管にて連通させ、浴槽か
   らのオーバーフロー水を排水するオーバーフロー水排水
   口を浴槽設置部に設けると共にオーバーフロー水排水口
   と排水トラップとを排水連結管にて連通させて成ること
   を特徴とする浴室用防水床パン。
3. 【請求項３】 オーバーフロー水排水口を浴槽設置部の
   左右両側に選択的に設けられるようにして成ることを特
   徴とする請求項２記載の浴室用防水床パン。