JPH08198869A - シクロプロペノンアセタール誘導体の製造方法 - Google Patents

シクロプロペノンアセタール誘導体の製造方法

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JPH08198869A
JPH08198869A JP1088395A JP1088395A JPH08198869A JP H08198869 A JPH08198869 A JP H08198869A JP 1088395 A JP1088395 A JP 1088395A JP 1088395 A JP1088395 A JP 1088395A JP H08198869 A JPH08198869 A JP H08198869A
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JP
Japan
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group
acetal derivative
cyclopropenone
acetal
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JP1088395A
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Ryoichi Ando
亮一 安藤
Tetsuo Naohara
哲夫 直原
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 システインプロテアーゼ阻害剤であるシクロ
プロペノン誘導体の合成中間体として有用なシクロプロ
ペノンアセタール誘導体の簡便な製造方法を提供する。 【構成】 下記一般式(I) 【化1】 (上記式中、RはH、アルキル基、アリール基等を、X
はハロゲン原子を、Aはアルキレン基を表す)で表され
るシクロプロパノンアセタール誘導体と塩基を反応させ
下記一般式(II) 【化2】 (上記式中、R、Aは既に定義したとおりである)で表
されるシクロプロペノンアセタール誘導体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシクロプロペノンアセタ
ール誘導体の新規な製造方法に関し、詳細にはシステイ
ンプロテアーゼ阻害剤であるシクロプロペノン誘導体の
合成中間体として有用なシクロプロペノンアセタール誘
導体の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】シク
ロプロペノン骨格を有するある種の化合物、例えば下記
式(III)で表される化合物は、システインプロテアー
ゼに対する阻害活性が強いことが知られている(Jou
rnal of American Chemical
Society,115,1174(1993
年))。
【0003】
【化3】
【0004】この上記式(III)の化合物の合成中間体
の一つとして、下記式(IV)で表されるシクロプロペノ
ンアセタール誘導体がある。
【0005】
【化4】
【0006】この上記式(IV)のシクロプロペノンアセ
タール誘導体は、液体アンモニア中で下記式(V)の
1,3−ジクロロ−1−フェニル−2−プロパノンアセ
タールとナトリウムアミドを反応させて製造できる(T
etrahedron Letters,32,133
9,(1991))。
【0007】
【化5】
【0008】しかし、この方法では液体アンモニアを用
いなければならないために操作が煩雑であり、また廃棄
物の処理にも多大な労力を要する。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、シ
クロプロペノンアセタール誘導体の簡便な製造方法につ
いて検討を重ねた結果、シクロプロパノンアセタール誘
導体に塩基を反応させることにより、液体アンモニアを
原料として必要とせずに、容易にシクロプロペノンアセ
タール誘導体が得られることを見いだし、本発明に到達
した。
【0010】即ち、本発明の要旨は、下記一般式(I)
【0011】
【化6】
【0012】(上記一般式中、Rは水素原子、C1〜C
10のアルキル基、または置換基を有していてもよいC6
〜C12のアリール基を表し、Xはハロゲン原子を表し、
AはC1〜C3のアルキル基を有していてもよいC2〜C4
のアルキレン基を表す)で表されるシクロプロパノンア
セタール誘導体と塩基を反応させることを特徴とする下
記一般式(II)
【0013】
【化7】
【0014】(上記一般式中、RおよびAは既に定義し
たとおりである)で表されるシクロプロペノンアセター
ル誘導体の製造方法に存する。以下、本発明について詳
細に説明する。
【0015】上記一般式(I)において、Rで定義され
るC1〜C10のアルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチ
ル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペ
ンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。C6
〜C12のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基
等が挙げられ、かかるアリール基は、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチ
ル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペ
ンチル基等のC1〜C5のアルキル基;トリフルオロメチ
ル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプ
ロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−
ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基
等のC1〜C5のアルコキシ基等で置換されていてもよ
い。
【0016】Xで定義されるハロゲン原子としては、塩
素原子、臭素原子等が挙げられる。Aで定義されるC2
〜C4のアルキレン基としては、エチレン基、トリメチ
レン基、テトラメチレン基等が挙げられ、かかるアルキ
レン基は、メチル基、エチル基、プロピル基等のC1
3のアルキル基等を1〜4個有していてもよい。本発
明で用いられる塩基としてはナトリウムアミド、カリウ
ムアミド等の金属アミド化合物、またはカリウムter
t−ブトキシド等の金属アルコキシドなどが挙げられ
る。
【0017】上記一般式(I)のシクロプロパノンアセ
タール誘導体および上記一般式(II)のシクロプロペノ
ンアセタール誘導体に存在する不斉炭素の立体化学につ
いては、それぞれ独立して(R)体、(S)体または
(RS)体をとることができる。上記一般式(I)のシ
クロプロパノンアセタール誘導体の具体例としては、下
記表1に示す化合物が挙げられる。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】本発明で原料となる上記一般式(I)のシ
クロプロパノン誘導体は、下記一般式(VI)
【0023】
【化8】
【0024】(上記一般式中、R、XおよびAは既に定
義したとおりであり、X1はハロゲン原子を表す)で表
されるジハロケトンアセタール誘導体をジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジメ
チルホルムアミド、Nーメチルピロリドン、ジメチルイ
ミダゾリジノン等の溶媒に溶かし、カリウムtert−
ブトキシド、テトラブチルアンモニウムtert−ブト
キシド等の塩基を加えて−20〜100℃の温度範囲
で、10分〜200時間撹拌すると、上記一般式(I)
のシクロプロパノンアセタール誘導体が得られる。
【0025】かくして得られた上記一般式(I)のシク
ロプロパノンアセタール誘導体を、ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジメチル
ホルムアミド、Nーメチルピロリドン、ジメチルイミダ
ゾリジノン等の溶媒に溶かし、0.5〜1.5当量のカ
リウムtert−ブトキシド等の塩基をを加えて−20
〜50℃の温度範囲で、10分〜50時間撹拌すると、
下記一般式(II)のシクロプロペノンアセタール誘導体
を得ることができる。この化合物は、システインプロテ
アーゼに対して阻害活性を示すシクロプロペノン誘導体
の製造中間体として知られている(特開平5ー2300
04号公報)。
【0026】また、上記一般式(VI)のジハロケトンア
セタール誘導体は、公知の方法(Tetrahedro
nLetters,27,4119(1986))に従
って製造できる。例えばケトン誘導体を臭素化し、1,
3−ジブロモケトン誘導体とし、これをベンゼン、トル
エン、ヘキサン、ヘプタン等の溶媒に溶かし、p−トル
エンスルホン酸、硫酸等の酸触媒の存在下、ジオールを
共沸脱水させながら反応させると、ジブロモケトンアセ
タール誘導体が得られる。これは、上記一般式(VI)の
XおよびX1が臭素原子で表される化合物に相当する。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例により制限されるものではない。 参考例 2−クロロ−2−フェニルシクロプロパノン
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイルアセタール
(表1の化合物番号34)の製造 カリウムtert−ブトキシド0.67gをテトラヒド
ロフラン10mlに溶かし、1.0mol/lのテトラ
ブチルアンモニウムフロリドのテトラヒドロフラン溶液
6.6mlを加え、室温で30分間撹拌する。次に1−
ブロモ−3−クロロ−3−フェニルアセトン 2,2−
ジメチル−1,3−プロパンジイルアセタール1.0g
を加え、室温でさらに60時間撹拌した後、水を加え、
ヘキサンで抽出する。抽出液を飽和食塩水で洗浄した
後、硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥剤を濾過する。濾液
を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒2%酢酸エチル含有ヘキサン)で精製すると、
下記物性の標記化合物0.46gが得られる。 収率:60% 融点:87℃
【0028】IR(neat,cm-1):2961,2
872,1473,1445,1422,1364,1
343,1310,1258,1242,1171,1
088,1071,1042,1020,984,95
3,916,735,700,658,648,617 NMR(CDCl3,δ):0.85(s,3H),
1.15(s,3H),1.68(d,J=8.2H
z,1H),2.07(d,J=8.2Hz,1H)
3.19(s,2H),3.68(d,J=11Hz,
1H),3.84(d,J=11Hz,1H),7.2
5−7.40(m,3H),7.45−7.60(m,
2H) 実施例1 2−フェニルシクロプロペノン 2,2−ジ
メチル−1,3−プロパンジイルアセタール(II')の
製造
【0029】
【化9】
【0030】参考例で得られた2−クロロ−2−フェニ
ルシクロプロパノン 2,2−ジメチル−1,3−プロ
パンジイルアセタール(I')32.1gをテトラヒド
ロフラン300mlに溶かし、カリウムtert−ブト
キシド(t−BuOK)14.2gを加える。室温で1
時間撹拌した後、水300mlを加え酢酸エチルで抽出
する。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで
乾燥し、乾燥剤を濾過する。濾液を濃縮し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒20%酢酸
エチル含有ヘキサン)で精製すると、下記物性の標記化
合物(II')16.1gが得られる。 収率:79% 融点:48〜53℃
【0031】IR(CCl4,cm-1):3100,2
250,1960,1900,1810,1720,1
470,1260 NMR(CDCl3,δ):1.08(s,3H),
1.15(s,3H),3.75(s,4H),7.3
5−7.47(m,3H),7.60−7.67(m,
2H),7.69(s,1H).
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、シクロプロパノンアセ
タール誘導体と塩基を反応させることにより、従来の製
造方法で使用される液体アンモニアを必要とせずに、シ
ステインプロテアーゼ阻害活性を有するシクロプロペノ
ン誘導体の有用な合成中間体であるシクロプロペノンア
セタール誘導体を容易に製造できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (上記一般式中、Rは水素原子、C1〜C10のアルキル
    基、または置換基を有していてもよいC6〜C12のアリ
    ール基を表し、Xはハロゲン原子を表し、AはC1〜C3
    のアルキル基を有していてもよいC2〜C4のアルキレン
    基を表す)で表されるシクロプロパノンアセタール誘導
    体と塩基を反応させることを特徴とする下記一般式(I
    I) 【化2】 (上記一般式中、RおよびAは既に定義したとおりであ
    る)で表されるシクロプロペノンアセタール誘導体の製
    造方法。
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