JPH08198818A - ニトロオレフィンの製造方法 - Google Patents

ニトロオレフィンの製造方法

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JPH08198818A
JPH08198818A JP7007396A JP739695A JPH08198818A JP H08198818 A JPH08198818 A JP H08198818A JP 7007396 A JP7007396 A JP 7007396A JP 739695 A JP739695 A JP 739695A JP H08198818 A JPH08198818 A JP H08198818A
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nitroolefin
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Mitsuaki Mukoyama
山 光 昭 向
Eiichiro Hata
英一郎 秦
Toru Yamada
田 徹 山
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来のニトロオレフィンの製造方法に比して、
温和な反応条件でしかも簡便な操作で、天然物、生理活
性化合物等を合成する際の有用な合成中間体であるニト
ロオレフィンを、高収率かつ高選択率で製造することが
できる工業的に有利な方法の提供。 【構成】オレフィンを、ハロゲン化炭化水素および芳香
族炭化水素から選ばれる少なくとも1種からなる溶媒中
で、一酸化窒素と接触させて反応させる工程を含むニト
ロオレフィンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニトロオレフィンの製
造方法に関し、特に、天然物、生理活性化合物等の合成
中間体として有用なニトロオレフィンの簡便な製造方法
を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一酸化窒素を用いてオレフィンか
らニトロオレフィンを製造する方法として、 (1)酢酸、無水酢酸等のカルボン酸または無水カルボ
ン酸の溶媒中、加熱条件下、一酸化窒素とオレフィンを
反応させる方法(米国特許明細書第2656395号
(1953)) (2)一酸化窒素と二酸化窒素、三酸化二窒素または五
酸化二窒素の混合ガスをオレフィンと反応させる方法
(米国特許明細書第2867669号(1959)) (3)テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系
溶媒中、加圧条件下、一酸化窒素とオレフィンを反応さ
せる方法(米国特許明細書第3658922号(197
2)) (4)光照射下、一酸化窒素とオレフィンを接触させる
方法(Helv. Chim. Acta, 61, 558(1978)) などの方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記(1)の
方法においては、構造不明の副生成物が多く生成し、目
的とするニトロオレフィンの収率および選択率が低い。
さらに、加熱、加圧条件で反応させることが必要であ
り、例えば、常圧の一酸化窒素を用いて反応を行うとニ
トロオレフィンの収率が大きく低下することが知られて
いる。そのため、加熱および加圧のための熱源および耐
圧反応容器を必要とする。
【0004】また、上記(2)の方法でも、ニトロニト
ロソ化合物の二量体等の副生成物を生じるため、目的と
するニトロオレフィンの収率および選択率が低い。
【0005】上記(3)の方法においても、構造不明の
副生成物が多く生成し、ニトロオレフィンの収率および
選択率の点で不利である加熱、加圧条件で反応させるこ
とが必要であり、上記(1)と同様の問題点を有する。
また、ニトロオレフィンの収率を向上させるために、反
応中に、数回、脱圧・再加圧を繰り返すという煩雑な操
作を必要としている。
【0006】また、上記(4)の方法では光照射が必要
であるととともに、ニトロオレフィンの収率および選択
率が低い。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記ニトロオレ
フィンの製造方法に比して温和な反応条件でしかも簡便
な操作で、高収率かつ高選択率で、天然物、生理活性化
合物等の合成中間体として有用なニトロオレフィンを製
造することができる、工業的に有利な方法を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために、簡便な操作でニトロオレフィンを高
収率・高選択率で製造する方法について鋭意検討を重ね
てきた。その結果、ハロゲン化炭化水素または芳香族炭
化水素を溶媒とし、オレフィンと一酸化窒素を接触させ
ると、常温・常圧という温和な条件で反応が進行し、ニ
トロオレフィンおよびその前駆体であるニトロアルコー
ルが高収率、高選択率で得られることを見出し、本発明
に到達した。この反応は、一酸化窒素を用いて、一酸化
窒素より酸素原子が一つ多いニトロ基がオレフィンに導
入される反応である。この反応について詳細に検討した
結果、反応の進行に伴って、窒素(N2 )が生成してい
ることが明らかとなり、このことから一酸化窒素は、ニ
トロ基としてオレフィンに導入されると同時に酸素原子
の供与体として作用していることが確認された。さら
に、その反応によってニトロオレフィンとともに生成す
るニトロアルコールは、脱水により容易にニトロオレフ
ィンに変換することが可能である。そこで、脱水剤につ
いて鋭意検討を重ねた結果、上記溶媒中、オレフィンと
一酸化窒素を接触させて得られるニトロオレフィンおよ
びニトロアルコールを含む反応混合物を、酸性活性アル
ミナまたはα型アルミナで処理することにより、ニトロ
アルコールがニトロオレフィンへと変換されることを見
出した。アルミナを濾過して取り除いた後、溶媒を留去
することによりニトロオレフィンが高収率で得られる。
この方法によれば、精製操作を特に必要としない簡便な
方法でニトロオレフィンを高収率で製造することが可能
であることを知見して本発明に想到した。
【0009】すなわち、本発明は、前記課題を解決する
ために、オレフィンを、ハロゲン化炭化水素および芳香
族炭化水素から選ばれる少なくとも1種からなる溶媒中
で、一酸化窒素と接触させて反応させる工程を含むニト
ロオレフィンの製造方法を提供するものである。
【0010】また、本発明は、さらに、オレフィンと一
酸化窒素とを反応させて得られる反応混合物を、酸性活
性アルミナまたはα型アルミナの存在下、加熱する工程
を含むニトロオレフィンの製造方法を提供するものであ
る。
【0011】以下、本発明のニトロオレフィンの製造方
法(以下、「本発明の方法」という)について詳細に説
明する。
【0012】本発明の方法において、出発原料として用
いられるオレフィンは、特に限定されず、目的とするニ
トロオレフィンに対応して適宜選択することができる。
特に、本発明の方法は、下記一般式(a)で表されるオ
レフィンを出発原料として対応するニトロオレフィンを
製造する方法として好適である。
【0013】
【化3】
【0014】この一般式(a)において、R1 は水素原
子、直鎖もしくは分岐状のアルキル基、アルケニル基ま
たはアリール基であり、これらは置換基を有していても
よく、R2 およびR3 は同一でも異なっていてもよく、
水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアリール基
であり、これらは置換基を有していてもよく、相互に結
合して環を形成していてもよく、その環には芳香族環の
一部が含まれていてもよく、また、R1 およびR2 は相
互に結合して環を形成していてもよく、その環には芳香
族環の一部が含まれていてもよい。
【0015】一般式(a)におけるR1 の直鎖もしくは
分岐状のアルキル基の代表例としては、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシ
ル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられ、
アルケニル基の代表例としては、5−ヘキセニル基、6
−ヘプテニル基、7−オクテニル基、8−ノネニル基等
が挙げられ、アリール基の代表例としては、フェニル
基、p−メトキシフェニル基、p−クロロフェニル基等
が挙げられる。また、R2 およびR3 のアルキル基の代
表例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル
基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル
基、n−オクチル基等が挙げられ、アルケニル基の代表
例としては、5−ヘキセニル基、6−ヘプテニル基、7
−オクテニル基、8−ノネニル基等が挙げられ、アリー
ル基の代表例としては、フェニル基、p−メトキシフェ
ニル基、p−クロロフェニル基等が挙げられる。
【0016】この一般式(a)で表されるオレフィンの
代表例として、下記式(a−1)〜(a−17)で表さ
れるものを挙げることができる。
【0017】
【化4】
【0018】本発明の方法において、出発原料のオレフ
ィンとして前記一般式(a)で表されるオレフィンを使
用すると、下記一般式(b)で表されるニトロオレフィ
ンを得ることができる。
【0019】
【化5】
【0020】この一般式(b)において、R1 、R2
よびR3 は、前記一般式(a)で定義したとおりであ
る。
【0021】この一般式(b)で表されるニトロオレフ
ィンの代表例として、下記式(b−1)〜(b─17)
で表されるものが挙げられる。
【0022】
【化6】
【0023】本発明の方法において、溶媒としてハロゲ
ン化炭化水素および芳香族炭化水素から選ばれる少なく
とも1種が用いられる。このハロゲン化炭化水素または
芳香族炭化水素は、ハロゲン原子または芳香環を有する
炭化水素であれば、特に制限されず、また、ハロゲン原
子またはその他の置換基の置換位置、置換基の個数等も
特に限定されない。このハロゲン化炭化水素または芳香
族炭化水素の代表例として、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,
1−トリクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、
1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエ
タン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,2−
ジブロモエタン、クロロベンゼン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン等を挙げる
ことができ、これらを単独あるいは2種以上を組み合わ
せて用いることもできる。これらの中でも、ニトロオレ
フィンおよびニトロアルコールの収率が高い点で、1,
2−ジクロロエタンが好ましい。
【0024】この溶媒の使用量は、通常、オレフィン1
モルに対して0.5〜20リットル、好ましくは5〜1
5リットルの割合である。
【0025】本発明の方法において、前記一般式(a)
で表されるオレフィンをニトロ化する際に用いられる一
酸化窒素は、純一酸化窒素または不活性ガスで希釈され
た一酸化窒素含有ガスとして用いることができる。この
一酸化窒素は、通常、0.1〜10気圧、好ましくは
0.3〜1気圧の一酸化窒素分圧となるように反応系に
供給される。
【0026】本発明の方法において、前記一般式(a)
で表されるオレフィンを一酸化窒素を用いてニトロ化す
る際の反応温度は、通常、−10〜70℃の範囲で行わ
れ、好ましくは0〜30℃の範囲で行われる。また、反
応時間は、出発原料のオレフィン、反応温度等に応じて
適宜決定される。
【0027】また、本発明の方法においては、前記一般
式(a)で表されるオレフィンを一酸化窒素と接触させ
てニトロ化反応させると、前記一般式(b)で表される
ニトロオレフィンとともに、下記一般式(c)で表され
るニトロアルコールが得られる。このニトロアルコール
は、脱水によりニトロオレフィンへの変換が容易であ
る。
【0028】
【化7】
【0029】〔式(c)中、R1 、R2 およびR3 は、
前記一般式(a)で定義したとおりである〕
【0030】そこで、本発明の方法において、前記ニト
ロオレフィンの製造工程に続いて、ニトロオレフィンと
ニトロアルコールを含む反応混合物を、精製操作を行な
うことなく、そのままアルミナ存在下、加熱するという
後処理(以下、「後処理工程」という)を行なうことに
よって、ニトロアルコールを脱水してニトロオレフィン
へと変換することができる。
【0031】この後処理工程で用いられるアルミナとし
ては、クロマトグラフィー用に市販されている酸性活性
アルミナやα型アルミナが用いられる。このアルミナの
使用量は、出発原料のオレフィンに応じて適宜選択され
る。このアルミナの使用量は、通常、出発原料のオレフ
ィンに対して0.1〜20重量倍、好ましくは5〜15
重量倍の量が用いられる。なお、中性ないし塩基性のア
ルミナは、ニトロアルコールの脱水反応を阻害し、ま
た、ニトロオレフィンを分解させる点で、望ましくな
い。
【0032】後処理工程における反応温度は、出発原料
のオレフィンに応じて適宜決定される。通常、0〜15
0℃、好ましくは50〜100℃の範囲である。処理時
間も出発原料のオレフィンに応じて適宜決定される。
【0033】また、後処理工程の際に用いられる溶媒
は、ニトロ化反応における溶媒と同一でもよいし、異な
るものでもよく、後処理工程における反応温度、反応生
成物の溶解度等に応じて適宜選択することができる。後
処理工程において、ニトロ化反応における溶媒と異なる
ものを使用する場合には、溶媒交換を行なうことができ
る。後処理工程の際の溶媒は、特に限定されず、前記の
ニトロ化反応において用いられるハロゲン化炭化水素、
芳香族炭化水素系の溶媒以外に、例えば、脂肪族炭化水
素系、ケトン系、エステル系、ニトリル系、アミド系、
エーテル系などの溶媒を用いることができる。このよう
な溶媒の具体例としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロ
ヘキサン、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸プロ
ピル、酢酸ブチル、アセトニトリル、ジメチルホルムア
ミド、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。こ
れらの溶媒は、単独あるいは2種以上の溶媒を組み合わ
せて用いることができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0035】(実施例1〜9)前記式(a−1)で表さ
れるオレフィン1.0mmol(132mg)および表
1に示す溶媒5mlの混合物を、大気圧の純一酸化窒素
雰囲気下、室温で攪拌して反応させた。反応終了後、反
応混合物をそのままガスクロマトグラフィーで分析する
ことにより、出発原料であるオレフィンの転化率、前記
式(b−1)で表されるニトロオレフィンおよび下記式
(c−1)で表されるニトロアルコールの収率を求め
た。結果を表1に示す。
【0036】
【化8】
【0037】
【表1】
【0038】(実施例10〜14)前記式(a−1)で
表されるオレフィン1.0mmol(132mg)およ
び表2に示す量の1,2−ジクロロエタン溶媒の混合物
を、大気圧の純一酸化窒素雰囲気下、室温で攪拌して反
応させた。反応終了後、反応混合物をそのままガスクロ
マトグラフィーで分析することにより、出発原料である
オレフィンの転化率、前記式(b−1)で表されるニト
ロオレフィンおよび前記式(c−1)で表されるニトロ
アルコールの収率を求めた。結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】(実施例15〜19)前記式(a−1)で
表されるオレフィン1.0mmol(132mg)およ
び1,2−ジクロロエタン溶媒5mlの混合物を、一酸
化窒素加圧または一酸化窒素を窒素で希釈し表3に示す
一酸化窒素分圧とした条件下、室温で1〜20時間攪拌
して反応させた。反応終了後、反応混合物をそのままガ
スクロマトグラフィーで分析することにより、出発原料
であるオレフィンの転化率、前記式(b−1)で表され
るニトロオレフィンおよび前記式(c−1)で表される
ニトロアルコールの収率を求めた。結果を表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】(実施例20〜24)前記式(a−1)で
表されるオレフィン1.0mmol(132mg)およ
び1,2−ジクロロエタン溶媒の混合物を、大気圧の純
一酸化窒素雰囲気下、表4に示す反応温度で攪拌して反
応させた。反応終了後、反応混合物をそのままガスクロ
マトグラフィーで分析することにより、出発原料である
オレフィンの転化率、前記式(b−1)で表されるニト
ロオレフィンおよび前記式(c−1)で表されるニトロ
アルコールの収率を求めた。結果を表4に示す。
【0043】
【表4】
【0044】(実施例25〜31)前記式(a−1)で
表されるオレフィン1.0mmol(132mg)およ
び1,2−ジクロロロエタン溶媒5mlの混合物を、大
気圧の純一酸化窒素雰囲気下、室温で攪拌して反応させ
た。所定の反応時間後、反応混合物をそのままガスクロ
マトグラフィーで分析することにより、出発原料である
オレフィンの消費量、前記式(b−1)で表されるニト
ロオレフィン、および前記式(c−1)で表されるニト
ロアルコールの生成量を求めた。さらに、反応の進行と
ともに発生する窒素も、反応系の気相をガスクロマトグ
ラフィーにより分析し、定量した。この窒素の定量は、
カラム充填剤としてPorapak TypeQ(カラム長:2
m)、検出器として熱伝導度検出器を用い、カラムをド
ライアイス−メタノール浴により冷却し、カラム温度を
−78℃に保つことにより一酸化窒素と窒素を分離して
行なった。結果を表5に示す。
【0045】
【表5】
【0046】(実施例32〜33)前記式(a−1)で
表されるオレフィン1.0mmolおよび1,2、ジク
ロロエタン溶媒5mlの混合物を、大気圧の純一酸化窒
素雰囲気下、室温で攪拌して原料オレフィンが消失する
まで反応させた。反応終了後、反応混合物に表6に示す
アルミナを加え、オイルバス温度90℃で加熱攪拌して
反応させた。次に、反応混合物からアルミナを濾過して
取り除いた後、反応混合物をそのままガスクロマトグラ
フィーで分析することにより、前記式(b−1)で表さ
れるニトロオレフィンおよび前記式(c−1)で表され
るニトロアルコールの収率を求めた。結果を表6に示
す。なお、アルミナを使用しなかった場合、また、塩基
性および中性アルミナを使用した場合の結果(対照なら
びに後記の比較例4および5)を併せて記載した。
【0047】
【表6】
【0048】(実施例34〜37)前記式(a−1)で
表されるオレフィン1.0mmolおよび1,2−ジク
ロロエタン溶媒5mlの混合物を、大気圧の純一酸化窒
素雰囲気下、室温で攪拌して原料オレフィンが消失する
まで反応させた。反応終了後、反応混合物に酸性活性ア
ルミナ(Merck Art.1078,aluminum oxide 90, activity
I according to Brockmann, 70-230 mesh, acidic for
column chromatography) を加え、オイルバス温度90
℃で加熱攪拌して反応させた。次に、反応混合物から活
性アルミナを濾過して取り除いた後、反応混合物をその
ままガスクロマトグラフィーで分析することにより、前
記式(b−1)で表されるニトロオレフィンの収率を求
めた。結果を表7に示す。
【0049】
【0050】(実施例38〜44)前記式(a−1)〜
(a−7)で表されるオレフィン1.0mmolおよび
1,2−ジクロロエタン溶媒5mlの混合物を、大気圧
の純一酸化窒素雰囲気下、室温で攪拌して原料オレフィ
ンが消失するまで反応させた。反応終了後、反応混合物
に酸性活性アルミナ(Merck Art.1078,aluminum oxide
90, activity I according to Brockmann, 70-230 mes
h, acidic for column chromatography) 1200mg
を加え、オイルバス温度90℃で30分間加熱攪拌して
反応させた。次に、反応混合物から酸性活性アルミナを
濾過して取り除いた後、溶媒を減圧下留去して濃縮し
た。得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィ
ーにより単離精製し、前記式(b−1)〜(b−7)で
表されるニトロオレフィンを得た。結果を表8に示す。
【0051】(実施例45〜47)前記式(a−8)〜
(a−10)で表されるオレフィン1.0mmolおよ
び1,2−ジクロロエタン溶媒5mlの混合物を、大気
圧の純一酸化窒素雰囲気下、室温で攪拌して原料オレフ
ィンが消失するまで反応させた。反応終了後、反応混合
物に酸性活性アルミナ(Merck Art.1078,aluminum oxid
e 90, activity I according to Brockmann, 70-230 me
sh, acidic for column chromatography) 1200mg
を加え、オイルバス温度90℃で30分間加熱攪拌して
反応させた。次に、反応混合物から酸性活性アルミナを
濾過して取り除いた後、溶媒を減圧下留去して濃縮し
た。得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィ
ーにより単離精製し、前記式(b−8)〜(b−10)
で表されるニトロオレフィンを得た。結果を表8に示
す。
【0052】(実施例48〜54)前記式(a−11)
〜(a−17)で表されるオレフィン1.0mmolお
よび1,2−ジクロロエタン溶媒5mlの混合物を、大
気圧の純一酸化窒素雰囲気下、室温で攪拌して原料オレ
フィンが消失するまで反応させた。反応終了後、溶媒を
減圧下留去して濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルクロマトグラフィーにより単離精製し、前記式(b−
11)〜(b−17)で表されるニトロオレフィンを得
た。結果を表8に示す。
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】
【表9】
【0056】(比較例1〜3)前記式(a−1)で表さ
れるオレフィン1.0mmol(132mg)および表
1に示す溶媒5mlの混合物を、大気圧の純一酸化窒素
雰囲気下、室温で攪拌して反応させた。反応終了後、反
応混合物をそのままガスクロマトグラフィーで分析する
ことにより、出発原料であるオレフィンの転化率および
前記式(b−1)で表されるニトロオレフィンおよび前
記(c−1)で表されるニトロアルコールの収率を求め
た。結果を表1に示す。
【0057】(比較例4、5)前記式(a−1)で表さ
れるオレフィン1.0mmolおよひ1,2−ジクロロ
エタン溶媒5mlの混合物を、大気圧の純一酸化窒素雰
囲気下、室温て攪拌して原料オレフィンが消失するまで
反応させた。反応終了後、反応混合物に表6に示す示す
アルミナを加え、オイルバス温度90℃で30分間加熱
攪拌して反応させた。次に、反応混合物からアルミナを
濾過して取り除いた後、反応混合物をそのままガスクロ
マトグラフィーで分析することにより、前記式(b−
1)で表されるニトロオレフィンおよび前記(c−1)
で表されるニトロアルコールの収率を求めた。結果を表
6に示す。
【0058】
【発明の効果】本発明の方法によれば、従来使用されて
いた二酸化窒素等を使用することなく、また光照射等の
特殊な反応条件も必要とすることがなく、簡便な操作か
つ工業的に有利なプロセスでニトロオレフィンを高収率
で製造することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オレフィンを、ハロゲン化炭化水素および
    芳香族炭化水素から選ばれる少なくとも1種からなる溶
    媒中で、一酸化窒素と接触させて反応させる工程を含む
    ニトロオレフィンの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法において、さらに、
    オレフィンと一酸化窒素とを反応させて得られる反応混
    合物を、酸性活性アルミナまたはα型アルミナの存在
    下、加熱する工程を含むニトロオレフィンの製造方法。
  3. 【請求項3】下記一般式(a): 【化1】 〔式(a)中、R1 は水素原子、直鎖もしくは分岐状の
    アルキル基、アルケニル基またはアリール基であり、こ
    れらは置換基を有していてもよく、R2 およびR3 は同
    一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、ア
    ルケニル基またはアリール基であり、これらは置換基を
    有していてもよく、相互に結合して環を形成していても
    よく、その環には芳香族環の一部が含まれていてもよ
    く、また、R1 およびR2 は相互に結合して環を形成し
    ていてもよく、その環には芳香族環の一部が含まれてい
    てもよい〕で表されるオレフィンを、ハロゲン化炭化水
    素および芳香族炭化水素から選ばれる少なくとも1種か
    らなる溶媒中で、一酸化窒素と接触させる工程を含む、
    下記一般式(b): 【化2】 〔式(b)中、R1 、R2 およびR3 は、前記一般式
    (a)で定義したとおりである〕で表されるニトロオレ
    フィンの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107032939A (zh) * 2017-05-17 2017-08-11 沅江华龙催化科技有限公司 α,β‑不饱和硝基烯烃衍生物的合成方法
CN107098811A (zh) * 2017-05-17 2017-08-29 沅江华龙催化科技有限公司 (E)‑β‑硝基苯乙烯的合成方法

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CN107098811B (zh) * 2017-05-17 2019-03-26 沅江华龙催化科技有限公司 (E)-β-硝基苯乙烯的合成方法
CN107032939B (zh) * 2017-05-17 2020-09-11 沅江华龙催化科技有限公司 α,β-不饱和硝基烯烃衍生物的合成方法

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