JPH05286932A - インドール類の製造方法 - Google Patents
インドール類の製造方法Info
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- JPH05286932A JPH05286932A JP3087705A JP8770591A JPH05286932A JP H05286932 A JPH05286932 A JP H05286932A JP 3087705 A JP3087705 A JP 3087705A JP 8770591 A JP8770591 A JP 8770591A JP H05286932 A JPH05286932 A JP H05286932A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Indole Compounds (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 錯体反応を利用したアルコキシ基やジアルキ
ルスルファモイル基など電子吸引性の置換基を有するイ
ンドール類の製法を提供する。 【構成】 o−アミノフェニルエタノール誘導体を出発
原料とし、アリル炭酸エステル類と、パラジウム触媒又
はルテニウム触媒の存在下、加熱攪拌すると、パイ−ア
リル−パラジウム錯体を経由して、酸化、脱水環化、転
移の各反応が順次進行し、極めて穏やかな条件下で収率
良くインドール類が製造できる。 [式中R1はH,Cl,Br,I,C1〜4アルコキ
ン、C2〜4アルコキシカルボニル、ベンジルオキシ、
ジアルキルアミノスルファモイルを;R2はH,C
1〜4アルキル、アリール、ヘテロアリールを;それぞ
れ表す]
ルスルファモイル基など電子吸引性の置換基を有するイ
ンドール類の製法を提供する。 【構成】 o−アミノフェニルエタノール誘導体を出発
原料とし、アリル炭酸エステル類と、パラジウム触媒又
はルテニウム触媒の存在下、加熱攪拌すると、パイ−ア
リル−パラジウム錯体を経由して、酸化、脱水環化、転
移の各反応が順次進行し、極めて穏やかな条件下で収率
良くインドール類が製造できる。 [式中R1はH,Cl,Br,I,C1〜4アルコキ
ン、C2〜4アルコキシカルボニル、ベンジルオキシ、
ジアルキルアミノスルファモイルを;R2はH,C
1〜4アルキル、アリール、ヘテロアリールを;それぞ
れ表す]
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パイ−アリル錯体を経
由する新規なインドール類の製造方法に関する。インド
ール環をもつ化合物は、天然界にアルカロイドとして数
多く存在し、薬理作用を持つものも多く、医薬、香料、
化粧品等として広く用いられている。本発明は、それら
インドール化合物そのものの合成や、アルカロイド等の
合成原料となるインドール類を合成する新規な製造方法
を提供する。
由する新規なインドール類の製造方法に関する。インド
ール環をもつ化合物は、天然界にアルカロイドとして数
多く存在し、薬理作用を持つものも多く、医薬、香料、
化粧品等として広く用いられている。本発明は、それら
インドール化合物そのものの合成や、アルカロイド等の
合成原料となるインドール類を合成する新規な製造方法
を提供する。
【0002】
【従来の技術】インドール類の製造方法としては、フィ
ッシャー法、ビシュラー法、マデラング法などが知られ
ている。しかし、これらの製法は、強酸または強アルカ
リの存在、高温下の長時間の加熱などの激しい条件下の
製法であり、特にアルコキシカルボニル基、ジアルキル
スルファモイル基などの電子吸引基を置換基として持つ
インドール類の製造には問題があった。
ッシャー法、ビシュラー法、マデラング法などが知られ
ている。しかし、これらの製法は、強酸または強アルカ
リの存在、高温下の長時間の加熱などの激しい条件下の
製法であり、特にアルコキシカルボニル基、ジアルキル
スルファモイル基などの電子吸引基を置換基として持つ
インドール類の製造には問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、置換基の種
類に影響されることなく、きわめて穏やかな反応条件下
で、目的とするインドール化合物を高収率、高純度で製
造する新規な製造方法を提供する。
類に影響されることなく、きわめて穏やかな反応条件下
で、目的とするインドール化合物を高収率、高純度で製
造する新規な製造方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、一般
式(1)
式(1)
【化8】 (1) (式中、R1 は水素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1な
いし4のアルコキシ基、炭素数2ないし4のアルコキシ
カルボニル基、ベンジルオキシ基およびジアルキルアミ
ノスルファモイル基から選ばれる1種を表し、R2 は水
素、炭素数1ないし4のアルキル基、アリール基および
複素環式芳香環から選ばれる1種を表す)で示されるo
−アミノフェニルエタノール誘導体と、一般式(2)
いし4のアルコキシ基、炭素数2ないし4のアルコキシ
カルボニル基、ベンジルオキシ基およびジアルキルアミ
ノスルファモイル基から選ばれる1種を表し、R2 は水
素、炭素数1ないし4のアルキル基、アリール基および
複素環式芳香環から選ばれる1種を表す)で示されるo
−アミノフェニルエタノール誘導体と、一般式(2)
【化9】 (2) (式中、R3 はアルキル基を表し、R4 はアリル基、メ
タアリル基およびクロチル基から選ばれる1種を表
す。)で示されるアリル炭酸エステルとを、溶媒中、ル
テニウム触媒またはパラジウム触媒の存在下に反応させ
ることを特徴とする一般式(3)
タアリル基およびクロチル基から選ばれる1種を表
す。)で示されるアリル炭酸エステルとを、溶媒中、ル
テニウム触媒またはパラジウム触媒の存在下に反応させ
ることを特徴とする一般式(3)
【化10】 (3) (式中、R1 およびR2 は前記に同じ。)で示されるイ
ンドール類の製造方法、
ンドール類の製造方法、
【0005】ならびに、一般式(1)
【化11】 (1) (式中、R1 は水素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1な
いし4のアルコキシ基、炭素数2ないし4のアルコキシ
カルボニル基、ベンジルオキシ基およびジアルキルアミ
ノスルファモイル基から選ばれる1種を表し、R2 は水
素、炭素数1ないし4のアルキル基、アリール基および
複素環式芳香環から選ばれる1種を表す)で示されるo
−アミノフェニルエタノール誘導体と、一般式(4)
いし4のアルコキシ基、炭素数2ないし4のアルコキシ
カルボニル基、ベンジルオキシ基およびジアルキルアミ
ノスルファモイル基から選ばれる1種を表し、R2 は水
素、炭素数1ないし4のアルキル基、アリール基および
複素環式芳香環から選ばれる1種を表す)で示されるo
−アミノフェニルエタノール誘導体と、一般式(4)
【化12】 (4) (式中、R5 はアリル基、メタアリル基およびクロチル
基から選ばれる1種を表す。)で示されるクロルギ酸ア
リルエステルとを反応させ、一般式(5)
基から選ばれる1種を表す。)で示されるクロルギ酸ア
リルエステルとを反応させ、一般式(5)
【化13】 (5) (式中、R1 およびR5 は前記に同じ。)で示されるエ
ステル誘導体とし、これを溶媒中、ルテニウム触媒また
はパラジウム触媒の存在下に加熱攪拌することを特徴と
する一般式(3)
ステル誘導体とし、これを溶媒中、ルテニウム触媒また
はパラジウム触媒の存在下に加熱攪拌することを特徴と
する一般式(3)
【化14】 (3) (式中、R1 およびR2 は前記に同じ。)で示されるイ
ンドール類の製造方法である。
ンドール類の製造方法である。
【0006】本発明で製造できる化合物は、インドール
骨格の4,5,6,7位の一つ又は二つ以上の箇所に水
素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1ないし4のアルコキ
シ基、炭素数2ないし4のアルコキシカルボニル基、ベ
ンジルオキシ基およびジアルキルアミノスルファモイル
基から選ばれる置換基を有し、インドール骨格の2位に
水素、炭素数1ないし4のアルキル基、アリール基およ
び複素環式芳香環から選ばれる1種の置換基を有するイ
ンドール類である。複素環式芳香環としては、例えば、
フラン環、ピリジン環、キノリン環等が挙げられる。
骨格の4,5,6,7位の一つ又は二つ以上の箇所に水
素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1ないし4のアルコキ
シ基、炭素数2ないし4のアルコキシカルボニル基、ベ
ンジルオキシ基およびジアルキルアミノスルファモイル
基から選ばれる置換基を有し、インドール骨格の2位に
水素、炭素数1ないし4のアルキル基、アリール基およ
び複素環式芳香環から選ばれる1種の置換基を有するイ
ンドール類である。複素環式芳香環としては、例えば、
フラン環、ピリジン環、キノリン環等が挙げられる。
【0007】本発明の出発原料となる化合物は、フェニ
ル基の3,4,5,6位の一つ又は二つ以上の箇所に水
素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1ないし4のアルコキ
シ基、炭素数1ないし4のアルコキシカルボニル基、ベ
ンジルオキシ基およびジアルキルアミノスルファモイル
基から選ばれる置換基を有する2−アミノフェネチルア
ルコール誘導体である。フェネチルアルコールのα位の
炭素は、炭素数1ないし4のアルキル基、アリール基お
よび複素環式芳香環から選ばれる1種で置換されていて
も良い。
ル基の3,4,5,6位の一つ又は二つ以上の箇所に水
素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1ないし4のアルコキ
シ基、炭素数1ないし4のアルコキシカルボニル基、ベ
ンジルオキシ基およびジアルキルアミノスルファモイル
基から選ばれる置換基を有する2−アミノフェネチルア
ルコール誘導体である。フェネチルアルコールのα位の
炭素は、炭素数1ないし4のアルキル基、アリール基お
よび複素環式芳香環から選ばれる1種で置換されていて
も良い。
【0008】本発明の出発原料となる化合物の製造方法
としては、o−ニトロトルエン誘導体にアルデヒド化合
物を付加させてo−ニトロフェネチルアルコール誘導体
とし、それを還元すれば、容易に原料となる2−アミノ
フェネチルアルコール誘導体を製造できる。
としては、o−ニトロトルエン誘導体にアルデヒド化合
物を付加させてo−ニトロフェネチルアルコール誘導体
とし、それを還元すれば、容易に原料となる2−アミノ
フェネチルアルコール誘導体を製造できる。
【0009】本発明で使用できるルテニウム触媒として
は、ジヒドリドテトラキス(トリフェニルホスフィン)
ルテニウム、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィ
ン)ルテニウム、塩化ルテニウムなどが挙げられる。ま
た、本発明で使用できるパラジウム触媒としては、酢酸
パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジ
ウム、塩化パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセト
ン)パラジウムなどが挙げられる。触媒の使用量は、出
発原料の1/500〜1/2モル量の範囲、好ましく
は、1/20〜1/5モル量の範囲が良い。
は、ジヒドリドテトラキス(トリフェニルホスフィン)
ルテニウム、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィ
ン)ルテニウム、塩化ルテニウムなどが挙げられる。ま
た、本発明で使用できるパラジウム触媒としては、酢酸
パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジ
ウム、塩化パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセト
ン)パラジウムなどが挙げられる。触媒の使用量は、出
発原料の1/500〜1/2モル量の範囲、好ましく
は、1/20〜1/5モル量の範囲が良い。
【0010】本発明で使用されるアリル炭酸エステルお
よびクロルギ酸アリルエステルは、すでに公知の文献
(J.Tsuji et.al., Tetrahedron Lett., 25, 2791 (198
4))に記載の方法で容易に製造できる。アリル炭酸エス
テルおよびクロルギ酸アリルエステルの使用量は、出発
原料に対して過剰モル量が好ましい。
よびクロルギ酸アリルエステルは、すでに公知の文献
(J.Tsuji et.al., Tetrahedron Lett., 25, 2791 (198
4))に記載の方法で容易に製造できる。アリル炭酸エス
テルおよびクロルギ酸アリルエステルの使用量は、出発
原料に対して過剰モル量が好ましい。
【0011】本発明方法で使用できる溶媒としては、具
体的に列挙すれば、アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、ブチロニトリルなどの脂肪族ニトリル類、ベンゼ
ン、トルエンなどの芳香族炭化水素類が挙げられる。
体的に列挙すれば、アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、ブチロニトリルなどの脂肪族ニトリル類、ベンゼ
ン、トルエンなどの芳香族炭化水素類が挙げられる。
【0012】本発明の一実施態様を述べれば、圧力容器
中に出発原料、触媒、溶媒、アリル炭酸エステルを入
れ、系内の雰囲気を窒素ないしアルゴン等の不活性ガス
で置換した後、常温〜100℃の温度範囲で数時間ない
し十数時間反応させる。反応の終点は、ガスクロマトグ
ラフ等によってチェックされる。反応中に触媒の一部は
金属パラジウム又は金属ルテニウムに還元され、器壁に
析出が見られる。反応液を濾過した後、減圧で溶媒を除
去し、残留物をカラムクロマトグラフ等で精製すれば、
容易に高純度の目的物を高収率で得ることができる。
中に出発原料、触媒、溶媒、アリル炭酸エステルを入
れ、系内の雰囲気を窒素ないしアルゴン等の不活性ガス
で置換した後、常温〜100℃の温度範囲で数時間ない
し十数時間反応させる。反応の終点は、ガスクロマトグ
ラフ等によってチェックされる。反応中に触媒の一部は
金属パラジウム又は金属ルテニウムに還元され、器壁に
析出が見られる。反応液を濾過した後、減圧で溶媒を除
去し、残留物をカラムクロマトグラフ等で精製すれば、
容易に高純度の目的物を高収率で得ることができる。
【0013】
【作用】本発明の反応機作について説明すれば、下記の
図のようであると推測される。まず、アリル炭酸アルキ
ルエステルはパラジウム触媒又はルテニウム触媒と反応
し、脱炭酸してパイーアリル錯体を生じる。この錯体
は、o−アミノフェネチルアルール誘導体とアルコール
交換反応を起こして、o−アミノフェネチルアルール誘
導体の金属錯体を生成する。更に、自然に脱水素反応を
起こしながら錯体が分解し、同時に酸化反応が生じて、
カルボニル化合物が生ずる。更に、脱水環化、転移反応
が自動的に進行し、最終的にインドール化合物が生成す
るものと考えられる。
図のようであると推測される。まず、アリル炭酸アルキ
ルエステルはパラジウム触媒又はルテニウム触媒と反応
し、脱炭酸してパイーアリル錯体を生じる。この錯体
は、o−アミノフェネチルアルール誘導体とアルコール
交換反応を起こして、o−アミノフェネチルアルール誘
導体の金属錯体を生成する。更に、自然に脱水素反応を
起こしながら錯体が分解し、同時に酸化反応が生じて、
カルボニル化合物が生ずる。更に、脱水環化、転移反応
が自動的に進行し、最終的にインドール化合物が生成す
るものと考えられる。
【図1】
【0014】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明する。
説明する。
実施例 1 アルゴン置換した耐圧容器中にジヒドリドテトラキスト
リフェニルホスフィンルテニウム 1.97g(1.7
mmol)、乾燥トルエン 120ml、α−フェニル−2−
ニトロフェネチルアルコール 0.72g(3.4mmo
l)およびアリル炭酸メチル 0.79g(6.8mmo
l)を入れ、100℃で24時間加熱攪拌した。反応終
了後、不溶物を濾過し、減圧で溶媒のトルエンを除去し
た。残留物をカラムクロマトグラフィ−(シリカゲル−
ベンゼン)で分離精製し、2−フェニルインドールの白
色結晶 0.54g(収率82%)を得た。融点は、1
87−188℃であった。
リフェニルホスフィンルテニウム 1.97g(1.7
mmol)、乾燥トルエン 120ml、α−フェニル−2−
ニトロフェネチルアルコール 0.72g(3.4mmo
l)およびアリル炭酸メチル 0.79g(6.8mmo
l)を入れ、100℃で24時間加熱攪拌した。反応終
了後、不溶物を濾過し、減圧で溶媒のトルエンを除去し
た。残留物をカラムクロマトグラフィ−(シリカゲル−
ベンゼン)で分離精製し、2−フェニルインドールの白
色結晶 0.54g(収率82%)を得た。融点は、1
87−188℃であった。
【0015】実施例 2 窒素雰囲気下、200mlの三つ口フラスコに2−アミノ
フェネチルアルコール2.13g(0.01mol )を乾
燥ピリジン1.58g(0.01mol )を含む乾燥エー
テル20mlに溶かし、0℃に冷却した。同温度に保ちな
がら、クロルギ酸アリル1.20g(0.01mol )を
含む乾燥エーテル溶液20mlを滴下した。滴下終了後、
室温で24時間攪拌した後、反応溶液に希塩酸を加え中
和した。エーテルで抽出処理した後、エーテル層を飽和
食塩水で洗い、乾燥後エーテルを除去した。得られた残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホ
ルム−メタノール、50:1)で分離精製し、アリルー
(2−アミノフェニル)−1−フェニルエチルカーボネ
ートの白色結晶2.4g(収率81%)を得た。融点は
121〜122℃で、赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴
分析、質量分析などの結果、目的物に相違ないことが確
認された。アルゴンで置換した耐圧容器にジヒドリドテ
トラキストリフェニルホスフィンルテニウム1.97g
(1.7mmol)と乾燥ベンゼン140mlに溶かした上記
のカーボネート化合物1.00g(3.4mmol)を加
え、100℃で24時間加熱攪拌した。反応後の処理は
実施例1と同様に行って、目的の2−フェニルインドー
ルの白色結晶0.43g(収率66%)を得た。
フェネチルアルコール2.13g(0.01mol )を乾
燥ピリジン1.58g(0.01mol )を含む乾燥エー
テル20mlに溶かし、0℃に冷却した。同温度に保ちな
がら、クロルギ酸アリル1.20g(0.01mol )を
含む乾燥エーテル溶液20mlを滴下した。滴下終了後、
室温で24時間攪拌した後、反応溶液に希塩酸を加え中
和した。エーテルで抽出処理した後、エーテル層を飽和
食塩水で洗い、乾燥後エーテルを除去した。得られた残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホ
ルム−メタノール、50:1)で分離精製し、アリルー
(2−アミノフェニル)−1−フェニルエチルカーボネ
ートの白色結晶2.4g(収率81%)を得た。融点は
121〜122℃で、赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴
分析、質量分析などの結果、目的物に相違ないことが確
認された。アルゴンで置換した耐圧容器にジヒドリドテ
トラキストリフェニルホスフィンルテニウム1.97g
(1.7mmol)と乾燥ベンゼン140mlに溶かした上記
のカーボネート化合物1.00g(3.4mmol)を加
え、100℃で24時間加熱攪拌した。反応後の処理は
実施例1と同様に行って、目的の2−フェニルインドー
ルの白色結晶0.43g(収率66%)を得た。
【0016】実施例 3 アリル−2−(2−アミノ−4−ブロムフェニル)−1
−フェニルエチルカーボネートを出発原料として、実施
例2と同様に反応させた結果、6−ブロモ−2−フェニ
ルインドールの白色結晶を収率60%で得た。融点は、
182−183℃であった。
−フェニルエチルカーボネートを出発原料として、実施
例2と同様に反応させた結果、6−ブロモ−2−フェニ
ルインドールの白色結晶を収率60%で得た。融点は、
182−183℃であった。
【0017】実施例 4 出発原料として、2−(2−アミノ−4−ジメチルアミ
ノスルファモイルフェニル)−1−フェニルインドール
を用い、実施例1と同様に反応させたところ、6−(ジ
メチルアミノスルファモイル)2−フェニルインドール
の淡黄色結晶を収率62%で得た。融点は、170−1
71℃であった。
ノスルファモイルフェニル)−1−フェニルインドール
を用い、実施例1と同様に反応させたところ、6−(ジ
メチルアミノスルファモイル)2−フェニルインドール
の淡黄色結晶を収率62%で得た。融点は、170−1
71℃であった。
【0018】実施例 5 α−フェニル−2−ニトロフェネチルアルコールを出発
原料として、酢酸パラジウム触媒とアセトニトリル溶媒
を使用し、他の反応条件は実施例1に準じて反応した結
果、2−フェニルインドールが収率23%で得られた。
原料として、酢酸パラジウム触媒とアセトニトリル溶媒
を使用し、他の反応条件は実施例1に準じて反応した結
果、2−フェニルインドールが収率23%で得られた。
【0019】
【発明の効果】本発明により、従来製造が困難であった
アルコキシカルボニル基やジアルキルスルファモイル基
などの電子吸引基を置換基として持つインドール化合物
を温和な条件で、収率良く合成することが可能となっ
た。
アルコキシカルボニル基やジアルキルスルファモイル基
などの電子吸引基を置換基として持つインドール化合物
を温和な条件で、収率良く合成することが可能となっ
た。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【作用】本発明の反応機作について説明すれば、下記の
式のようであると推測される。まず、アリル炭酸アルキ
ルエステルはパラジウム触媒又はルテニウム触媒と反応
し、脱炭酸してパイ−アリル錯体を生じる。この錯体
は、o−アミノフェネチルアルール誘導体とアルコール
交換反応を起こして、o−アミノフェネチルアルール誘
導体の金属錯体を生成する。更に、自然に脱水素反応を
起こしながら錯体が分解し、同時に酸化反応が生じて、
カルボニル化合物が生ずる。更に、脱水環化、転移反応
が自動的に進行し、最終的にインドール化合物が生成す
るものと考えられる。
式のようであると推測される。まず、アリル炭酸アルキ
ルエステルはパラジウム触媒又はルテニウム触媒と反応
し、脱炭酸してパイ−アリル錯体を生じる。この錯体
は、o−アミノフェネチルアルール誘導体とアルコール
交換反応を起こして、o−アミノフェネチルアルール誘
導体の金属錯体を生成する。更に、自然に脱水素反応を
起こしながら錯体が分解し、同時に酸化反応が生じて、
カルボニル化合物が生ずる。更に、脱水環化、転移反応
が自動的に進行し、最終的にインドール化合物が生成す
るものと考えられる。
【化15】
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (1) (式中、R1 は水素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1な
いし4のアルコキシ基、炭素数2ないし4のアルコキシ
カルボニル基、ベンジルオキシ基およびジアルキルアミ
ノスルファモイル基から選ばれる1種を表し、R2 は水
素、炭素数1ないし4のアルキル基、アリール基および
複素環式芳香環から選ばれる1種を表す)で示されるo
−アミノフェニルエタノール誘導体と、一般式(2) 【化2】 (2) (式中、R3 はアルキル基を表し、R4 はアリル基、メ
タアリル基およびクロチル基から選ばれる1種を表
す。)で示されるアリル炭酸エステルとを、溶媒中、ル
テニウム触媒またはパラジウム触媒の存在下に反応させ
ることを特徴とする一般式(3) 【化3】 (3) (式中、R1 およびR2 は前記に同じ。)で示されるイ
ンドール類の製造方法。 - 【請求項2】 一般式(1) 【化4】 (1) (式中、R1 は水素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1な
いし4のアルコキシ基、炭素数2ないし4のアルコキシ
カルボニル基、ベンジルオキシ基およびジアルキルアミ
ノスルファモイル基から選ばれる1種を表し、R2 は水
素、炭素数1ないし4のアルキル基、アリール基および
複素環式芳香環から選ばれる1種を表す)で示されるo
−アミノフェニルエタノール誘導体と、一般式(4) 【化5】 (4) (式中、R5 はアリル基、メタアリル基およびクロチル
基から選ばれる1種を表す。)で示されるクロルギ酸ア
リルエステルとを反応させ、一般式(5) 【化6】 (5) (式中、R1 およびR5 は前記に同じ。)で示されるエ
ステル誘導体とし、これを溶媒中、ルテニウム触媒また
はパラジウム触媒の存在下に加熱攪拌することを特徴と
する一般式(3) 【化7】 (3) (式中、R1 およびR2 は前記に同じ。)で示されるイ
ンドール類の製造方法。
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