JPH08197847A - 赤黒2色感熱記録材料 - Google Patents

赤黒2色感熱記録材料

Info

Publication number
JPH08197847A
JPH08197847A JP7011902A JP1190295A JPH08197847A JP H08197847 A JPH08197847 A JP H08197847A JP 7011902 A JP7011902 A JP 7011902A JP 1190295 A JP1190295 A JP 1190295A JP H08197847 A JPH08197847 A JP H08197847A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
black
red
coloring
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7011902A
Other languages
English (en)
Inventor
Rie Harunaga
理恵 春永
Kyoko Uchida
恭子 内田
Satoshi Fukui
福井  聡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by New Oji Paper Co Ltd filed Critical New Oji Paper Co Ltd
Priority to JP7011902A priority Critical patent/JPH08197847A/ja
Publication of JPH08197847A publication Critical patent/JPH08197847A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温加熱による黒発色の色調に、低温加熱
による赤発色の混色が少なく、サーマルヘッドへのステ
ィッキング、粕付着の少ない赤黒2色感熱記録材料を製
造する。 【構成】 1.支持体上に黒色に発色する高温発色層
と、赤色に発色する低温発色層を順次積層してなり、該
両発色層が電子供与性発色性染料と電子受容性顕色性化
合物を各々含有する赤黒2色感熱記録材料において、該
低温発色層中に、JIS−K5101に規定される吸油
量が100ml/100g以下の顔料を該赤発色性染料
1重量部に対し、0.3〜4重量部含有する赤黒2色感
熱記録材料であり、さらに、高温発色層中に、JIS−
K5101に規定される吸油量が50ml/100g以
上の顔料を該黒発色性染 料1重量部に対し、0.3〜
4重量部含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、それぞれ異なった色調
に発色する発色層を有する2色感熱記録材料に関するも
のである。さらに詳しく述べるならば、高温加熱時の黒
発色に低温発色層による赤発色の混色を少なくすること
を特徴とする赤黒2色感熱記録材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、発色剤と該発色剤と接触して呈色
する顕色剤との発色反応を利用し、熱により両物質を溶
融することで接触させ、発色像を得るようにした感熱記
録材料は広く知られている。かかる感熱記録材料は比較
的安価であり、また記録機器がコンパクトでかつその保
守も比較的容易であるため、ファクシミリや各種計算機
等の記録媒体をはじめとして、幅広い分野において使用
されている。こうした感熱記録材料は、その用途の拡大
に伴なって要求される品質も多様化しており、高感度
化、画像安定化、多色記録化等が望まれてきた。特に多
色記録については応用範囲が広いため、現在までに多数
の記録材料が研究提案されている。
【0003】例えば、特開昭48−86543号公報、
特開昭51−146239号公報などには、異なる色に
発色できる2層の発色層を設け、異なる熱量を与えるこ
とで識別可能な2色を得る方法が記載されている。この
ような方法は、比較的安価に製造できるといった利点が
あるものの、高温発色させる時、同時に、低温発色層も
発色してしまうため、高温発色層の色調に低温発色層の
色調が混ざるといった問題があった。例えば、赤発色を
低温発色層として用い、黒発色を高温発色層として用い
る赤黒2色感熱記録材料においては、高温加熱で黒を発
色させても、黒層の上に低温加熱による赤発色が消色さ
れずに残っているため,赤みの強い黒となってしまうの
である。またこうした赤黒感熱記録材料には、赤、黒の
2色を発色させるため、通常の単色の感熱記録材料に比
べて、染料、顕色剤などの熱溶融成分の使用量が多くな
りサーマルヘッドへのスティッキングと粕付着が発生し
やすいといった問題点があった。
【0004】混色に対する解決手段としては、例えば、
特開昭55−81193号公報、特開平2−80287
号公報にみられるように高温加熱時に低温発色層の発色
系に対して消色作用を有する消色剤を用いることで、高
温加熱時に高温発色層のみの発色色調を得る方法があ
る。しかしながら、消色剤の使用は、印字後の保存性の
悪化を招いたり、コストが高くなるなど必ずしも満足の
得られるものではなかった。またジアゾ化合物が光で分
解する性質を利用し、熱と光を組み合わせることで多色
化する試みなども特開昭60−242093号公報、特
開昭61−40192号公報などに記載されている。こ
うした方法は、優れた保存性を与えるが、装置が大型化
し感熱記録方式の利点であるコンパクトさが失われると
いった欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、黒色
に発色する高温発色層と赤色に発色する低温発色層を積
層した感熱記録材料において、消色剤を使用せずに、高
温黒発色時の色調に赤発色の混色が少なく、かつサーマ
ルヘッドへのスティッキングと粕付着の問題のない感熱
記録材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するために、広範囲な材料探索、層構成の検討を
行っていくなかで、支持体上に黒色に発色する高温発色
層と、赤色に発色する低温発色層を積層してなり、該両
発色層が電子供与性発色性染料と電子受容性顕色性化合
物を各々含有する赤黒2色感熱記録材料において、高温
で黒発色させる時に赤発色層の赤発色性染料、顕色性化
合物などが溶融し、黒発色層と混ざり合うようにすれ
ば、極めて赤みの少ない黒発色を得ることができること
を見出した。
【0007】本発明は、支持体上に黒色に発色する高温
発色層と、赤色に発色する低温発色層を順次積層してな
り、該高温発色層および低温発色層が電子供与性発色性
染料と電子受容性顕色性化合物を各々含有する赤黒2色
感熱記録材料において、該低温発色層中に、JIS−K
5101に規定される吸油量が100ml/100g以
下の顔料を該赤発色性染料1重量部に対し、0.3〜4
重量部含有することを特徴とする赤黒2色感熱記録材料
に存する。また、本発明は、高温発色層中に、JIS−
K5101に規定される吸油量が50ml/100g以
上の顔料を該黒発色性染料1重量部に対し、0.3〜4
重量部含有することを特徴とする赤黒2色感熱記録材料
に存する。
【0008】従来の黒発色のみの感熱記録材料におい
て,感熱発色層に含有する顔料としてJIS K510
1に規定される吸油量が特定の値以上のものを含有する
という特許は多数出願されている。例えば、特開昭53
−86229号公報では吸油量が80ml/100g以
上の顔料を含有することで連続記録性を改善すること、
特開昭63−222887号公報では下塗り層に融点5
0℃以上の有機化合物を含有し、感熱発色層に吸油量が
80ml/100g以上の顔料を含有することで印字ド
ット再現性を改善することが提案されている。
【0009】本発明者らが詳細に検討したところ、この
ような吸油性の大きい顔料を赤黒2色感熱記録材料の低
温赤発色層に用いると、高温で黒発色させた時に赤味の
強い黒となってしまうことがわかった。これは、黒発色
させるためのエネルギーを感熱記録材料に与えた時、赤
発色層も同時に溶融し発色するが、赤色に発色した溶融
物が吸油性顔料に吸着されるため高温黒発色層に浸透し
なくなり、記録材料の表層に存在してしまうためと考え
られる。
【0010】本発明者らは、こうした問題を防ぐために
は吸油量が100ml/100g以下、好ましくは20
〜100ml/100g、更に好ましくは25〜95m
l/100gの顔料を電子供与性赤発色性染料1重量部
に対し、0.3〜4重量部、赤発色層に含有すればよい
ことを見出し、本発明を完成させるにいたった。本発明
において低温赤発色層に使用される吸油量が100ml
/100g以下の顔料としては、一般的にはカオリン、
タルク、ロウ石、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、酸化チタン、炭酸バリウム等
の無機顔料、また尿素、フェノール、エポキシ、メラミ
ン、グアナミン樹脂などの有機顔料をあげることができ
るが、もちろん本発明はこれらの顔料種類に限定される
ものではない。
【0011】吸油量が100ml/100g以下の顔料
は電子供与性赤発色性染料1重量部に対し、0.3〜4
重量部、より好ましくは、0.5〜2重量部含有させ
る。0.3重量部より少ない場合はサーマルヘッドへの
スティッキングが発生し粕付着も多くなる。4重量部よ
り多い場合は、赤発色の記録感度が低下し、好ましくな
い。また、低温赤発色層に本発明の目的を損なわない範
囲で、吸油量の異なる顔料を併用することもできる。
【0012】高温黒発色層に使用する顔料は、吸油量が
50ml/100g以上、好ましくは50〜300ml
/100g、更に好ましくは25〜95ml/100g
の顔料である。これらの顔料のうち特に望ましい顔料と
してはシリカ、焼成クレー、珪酸アルミニウム、珪酸カ
ルシウムなどをあげることができる。
【0013】しかしながら、こうした顔料成分と吸油量
の関係は絶対的なものではなく、その製法、粒径、形状
などによって変化する。本発明においては、使用する顔
料の成分は特に問題なく、吸油量が規定の物でさえあれ
ばよい。吸油量が50ml/100g以上の顔料は電子
供与性黒発色性染料1重量部に対し、0.3〜4重量
部、より好ましくは、0.5〜2重量部含有させる。
0.3重量部より少ない場合はサーマルヘッドへのステ
ィッキング、粕付着に対する効果が少なくなり、4重量
部より多い場合は、黒発色時の赤みが増すため、好まし
くない。また、高温黒発色層に本発明の目的を損なわな
い範囲で、吸油量の異なる顔料を併用することもでき
る。
【0014】電子受容性顕色性化合物と反応して呈色す
る電子供与性発色性染料としては、トリアリル系染料、
ジフェニルメタン系染料、チアジン系染料、スピロ系染
料、ラクタム系染料、フルオラン系染料などが知られて
いる。赤発色を与える染料としては、例えばトリアリル
系染料の中では、3,3’−ビス(1−n−ブチル−2
−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3’−
ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)
フタリド、ラクタム系染料の中では、ローダミンB−ア
ニリノラクタム、ローダミンB−(o−クロロアニリ
ノ)ラクタム、ローダミンB−(p−ニトロアニリノ)
ラクタム、フルオラン系染料の中では、3−ジエチルア
ミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジ−n−ブチル
アミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−ベンゾ[a]−フルオランなどがある。
【0015】この中でも、発色色調の鮮明さから3−ジ
エチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジ−n
−ブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオランが
特に望ましい。黒発色層についても、従来から知られて
いる電子供与性発色性染料を使用することができる。特
に好ましい黒発色性染料としては、3−ジブチルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イ
ソアミル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロ
ロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−シクロ
ヘキシル−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン等が挙げられる。赤発色層、黒発色層とも従来
より知られている電子供与性発色性染料を併用して用い
ることもできる。
【0016】本発明で使用する電子受容性顕色性化合物
については、温度の上昇によって液化、ないしは溶解す
る性質を有しかつ上記電子供与性発色性染料と接触して
呈色させる性質を有するものであれば良い。代表的な電
子受容性顕色性化合物の具体例としては4−tert−
ブチルフェノール、4−アセチルフェノール、4−te
rt−オクチルフェノール、4,4’−sec−ブチリ
デンジフェノール、4−フェニルフェノール、4,4’
−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−イソプロ
ピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデン
ジフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルサル
ファイド、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル
−3−メチルフェノール)、 4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’−イソプ
ロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシベンゾフ
ェノン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロ
キシ安息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピ
ル、4−ヒドロキシ安息香酸−sec−ブチル、4−ヒ
ドロキシ安息香酸フェニル、4−ヒドロキシ安息香酸ベ
ンジル、4−ヒドロキシ安息香酸トリル、4−ヒドロキ
シ安息香酸クロロフェニル、4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルエーテルなどのフェノール性化合物、または、
安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、トリクロル
安息香酸、テレフタル酸、サリチル酸、3−tert−
ブチルサリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−
ベンジルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)サリ
チル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸など
の芳香族カルボン酸、およびこれらフェノール性化合
物、芳香族カルボン酸と例えば亜鉛、マグネシウム、ア
ルミニウム、カルシウムなどの多価金属との塩などの有
機酸性物質などが挙げられる。
【0017】特にこうした化合物の中でも、4,4’−
イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキ
シリデンジフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシ
ジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキ
シフェニル)スルホンが感度、白色度の点から好まし
い。顕色性化合物は通常発色性染料1重量部に対して
0.7〜5重量部、好ましくは1〜3重量部の割合で使
用する。
【0018】地発色を防ぎ、白色度の高い感熱記録材料
を得るためには、赤層、黒層に使用する顕色性化合物は
同一のものを使用することがより望ましい。感熱記録材
料の感度を向上するために感熱発色層に増感剤を添加す
ることもできる。増感剤として例えばパラベンジルビフ
ェニル、ジベンジルテレフタレート、1−ヒドロキシ−
2−ナフトエ酸フェニル、シュウ酸ジベンジル、アジピ
ン酸ジ−o−クロルベンジル、1,2−ジ(3−メチル
フェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、シ
ュウ酸ジ−p−メチルベンジル、1,2−ビス(3,4
−ジメチルフェニル)エタンなどが使用できる。
【0019】これらの有機熱可融性物質は、水を分散媒
体として使用しサンドグラインダー、アトライター、ボ
ールミル、コボーミル等の各種湿式粉砕機によってポリ
アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルア
ルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、およびスチレン−無水マレイン酸共重合体塩及び
それらの誘導体などのような水溶性合成高分子化合物の
他、界面活性剤などと共に分散させ分散液とした後、感
熱発色層塗料調製に用いられる。
【0020】本発明において他に感熱発色層を構成する
材料としては、接着剤、ワックス類、金属石鹸、さらに
必要に応じ紫外線吸収剤、蛍光染料などを挙げることが
できる。接着剤としては、例えばポリビニルアルコール
及びその誘導体、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセル
ロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、
ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エ
ステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル
−メタアクリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共
重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、デン
プン、カゼイン、ゼラチン等及びそれらの誘導体等の水
溶性高分子以外にポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリ
アクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、ポリブチルメタアクリレート、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンやスチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリ
ル系共重合体のラテックスなどが挙げられる。
【0021】ワックスとしては、パラフィンワックス、
カルナバロウワックス、マイクロクリスタリンワック
ス、ポリエチレンワックスの他、ステアリン酸アミド、
エチレンビスステアリン酸アミドなどの高級脂肪酸アミ
ド、また高級脂肪酸エステルなどが挙げられる。金属石
鹸としては、高級脂肪酸多価金属塩すなわちステアリン
酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カル
シウム、オレイン酸亜鉛等が上げられる。 他に本発明
の効果を損なわない範囲で撥油剤、消泡剤、粘度調節
剤、蛍光染料など各種添加剤をいれることはさしつかえ
ない。
【0022】本発明に用いられる支持体材料には、格別
の限定はなく、例えば上質紙(酸性紙、中性紙)、中質
紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、樹脂ラミ
ネート紙、ポリオレフィン系合成紙、合成繊維紙、合成
樹脂フィルム等を適宜使用することが出来る。主に感度
を向上させる目的で、感熱発色層に対する下塗層を設け
ることもできる。感熱発色層を形成する方法としてはエ
アーナイフ法、ブレード法、グラビア法、ロールコータ
ー法、スプレー法、ディップ法、バー法、およびエクス
トルージョン法などの既知の塗布方法のいずれを利用し
ても良い。
【0023】感熱発色層塗料は支持体の一表面に2〜1
0g/m2 (乾燥重量)となる様に塗布され、それによ
って感熱記録層が形成される。本発明においては、黒発
色層の上に赤発色層を形成させるが、黒、赤両層の間に
色分離を良くするための中間層を設けることもできる。
本発明をさらに発展させ、例えば赤発色層と黒発色層の
間に他の色に発色する感熱発色層を設けて3色以上とす
ることもできる。
【0024】また、必要に応じて保護層を設け印字時の
サ−マルヘッドの摩耗を防止したり、感熱発色層のスク
ラッチによる発色を抑制することもできる。保護層は、
乾燥重量で、0.1〜6g/m2 、より好ましくは0.
5〜4g/m2 塗工される。0.1g/m2 未満では保
護層としての効果に乏しく、6g/m2 を越えると発色
感度が低下する原因となる。又保護層は2層以上の多層
にすることもできる。また、裏面からの油や可塑剤の浸
透を抑えたり、カールコントロールのためにバック層を
設けることもできる。
【0025】
【実施例】以下に本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。特に断わらない限り、部および%はそれぞ
れ重量部および重量%を示す。 感熱発色層の形成 (1)黒発色性染料分散液の調製 成分 量(重量部) 3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ) 40 フルオラン ポリビニルアルコール10%液 40 (重合度500、鹸化度90%) 水 20 (2)赤発色性染料分散液の調製 成分 量(重量部) 3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン 40 ポリビニルアルコール10%液 40 (重合度500、鹸化度90%) 水 20
【0026】 (3) 顕色剤分散液の調製 成分 量(重量部) 4,4’−イソプロピリデンジフェノール 40 ポリビニルアルコール10%液 40 (重合度500、鹸化度90%) 水 20 (4) 増感剤分散液の調製 成分 量(重量部) 1,2−ジ(3メチルフェノキシ)エタン 40 ポリビニルアルコール10%液 40 (重合度500、鹸化度90%) 水 20
【0027】これらの組成物を縦型サンドミル(アイメ
ックス(株)製、サンドグラインダー)にて粒径が1.
0μmになるように別個に分散した。さらに接着剤液と
して10%ポリビニルアルコール(NM11Q、日本合
成化学工業(株)製)、滑剤として20%ステアリン酸
亜鉛分散物を用意した。
【0028】
【表1】
【0029】また、表1に示す顔料を下記の条件で分散
したものを用意した。 (5) 顔料分散液の調製 成分 量(重量部) 顔料 40 ヘキサメタリン酸ソーダ0.7%溶液 60 この組成物をカウレス分散機で分散した。
【0030】上記の分散物、接着剤、滑剤、顔料を、乾
燥後の重量比率が、表2〜表5となるように配合して黒
発色層塗工液、赤発色層塗工液とした。坪量60g/m
2 の上質紙上に黒発色層塗工液を6g/m2 (乾燥)塗
工し、黒発色感熱層を形成した後、その上に赤発色層塗
工液を5g/m2 (乾燥)塗工した。その後、スーパー
カレンダーにて、感熱記録面のベック平滑度(JIS−
P8119)が150秒〜200秒となるように平滑処
理し、赤黒2色感熱記録材料を得た。
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】以上の操作で得られた赤黒2色感熱記録材
料について印字試験を行った。試験は、試験用に改造し
た市販感熱ファクシミリHIFAX−45を用いて、1
ライン記録時間5msec、走査線密度8ライン/m
m、ドット当たり印加エネルギーを0.8mJとして1
28ラインのベタ印字を行い、低温加熱における赤発色
を得た。高温加熱における黒発色については、ドット当
たり印加エネルギーを2.2mJにした。このようにし
て得られた赤、黒それぞれのべた発色物について、マク
ベス濃度計RD914を用い、マゼンタフィルター、シ
アンフィルターでそれぞれの濃度測定を行った。結果を
表2〜5に示す。赤濃度としてはマゼンタフィルター測
定値(表5中、Mで表示)で0.6以上あれば、実用上
問題ないレベルである。黒濃度はシアン値(表5中、C
で表示)で1.0以上あれば、実用上問題ない。また黒
発色中の赤みをあらわすために、マゼンタフィルター測
定値からシアンフィルター測定値をひいた数値(表5
中、M−Cで表示)を用いた。M−Cが0.35以下で
あれば赤みが少なく良好な黒発色である。
【0036】また、黒発色物を目視でスティック評価す
るとともに、ヘッドに付着した粕も目視評価した。○は
問題ないレベルであることを、△は、実用上はほぼ問題
ないが低温印字などの特殊な条件で問題となる可能性が
あるレベルであることを、×は実用上問題となるレベル
であることを表す。
【0037】
【発明の効果】本発明によって、消色剤を使用せずに、
高温加熱による黒発色の色調に、低温加熱による赤発色
の混色が少ない赤黒2色感熱記録材料を製造することが
可能となった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に黒色に発色する高温発色層
    と、赤色に発色する低温発色層を順次積層してなり、該
    高温発色層および低温発色層が電子供与性発色性染料と
    電子受容性顕色性化合物を各々含有する赤黒2色感熱記
    録材料において、該低温発色層中に、JIS−K510
    1に規定される吸油量が100ml/100g以下の顔
    料を該赤発色性染料1重量部に対し、0.3〜4重量部
    含有することを特徴とする赤黒2色感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 高温発色層中に、JIS−K5101に
    規定される吸油量が50ml/100g以上の顔料を該
    黒発色性染料1重量部に対し、0.3〜4重量部含有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の赤黒2色感熱記録
    材料。
JP7011902A 1995-01-27 1995-01-27 赤黒2色感熱記録材料 Pending JPH08197847A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7011902A JPH08197847A (ja) 1995-01-27 1995-01-27 赤黒2色感熱記録材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7011902A JPH08197847A (ja) 1995-01-27 1995-01-27 赤黒2色感熱記録材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08197847A true JPH08197847A (ja) 1996-08-06

Family

ID=11790671

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7011902A Pending JPH08197847A (ja) 1995-01-27 1995-01-27 赤黒2色感熱記録材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08197847A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002042088A1 (fr) * 2000-11-21 2002-05-30 Mitsubishi Paper Mills Limited Support d'enregistrement thermique polychrome

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002042088A1 (fr) * 2000-11-21 2002-05-30 Mitsubishi Paper Mills Limited Support d'enregistrement thermique polychrome

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3358056B2 (ja) 感熱記録体
US5420094A (en) Recording material
JPH021369A (ja) 感熱記録体
JP5272622B2 (ja) 多色感熱記録材料
JPH08197847A (ja) 赤黒2色感熱記録材料
JP5304512B2 (ja) 多色感熱記録材料
JP2710160B2 (ja) 感熱記録体
JPH0939390A (ja) 2色感熱記録材料
JP3734948B2 (ja) 感熱記録材料
JP3603989B2 (ja) 2色感熱記録材料
JPS6411473B2 (ja)
JPH08216519A (ja) 赤黒2色感熱記録材料
JPH08207441A (ja) 赤黒2色感熱記録材料
JPH08230332A (ja) 赤黒2色感熱記録材料
JPH0966667A (ja) 2色感熱記録材料
JPH02273288A (ja) 感熱記録体
JPH08207442A (ja) 赤黒2色感熱記録材料
JP2777144B2 (ja) 感熱記録体
JPH08216520A (ja) 感熱記録型再湿接着紙
JPH08216510A (ja) 赤黒2色感熱記録型ラベル
JPH02120080A (ja) 感熱記録体の製造方法
JPS6195981A (ja) 感熱記録材料
JPH05270126A (ja) 多色感熱記録体
JPH0225380A (ja) 感熱記録体
JPH05169826A (ja) 2色感熱記録体