JPH08197793A - プリンタ用トラクタユニットの着脱機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリンタ本体の部品点数を少なくし、構造簡
単で安価なプリンタ用トラクタユニットの着脱機構を提
供する。 【構成】 連続用紙２１を使用するさいには、プリンタ
本体５にオプションのトラクタユニット４０を装着し、
切り換えレバ−５０を操作することにより切り換えレバ
−５０の扇形ギヤ部５０ｂがプリンタ本体５の半月状歯
車７０に係合してフリクションロ−ラ６２からプレッシ
ャ−ロ−ラ６６を離間させ連続用紙２１を搬送する状態
にする。 【効果】 単票用紙と連続用紙とを選択的に切り換える
切り換えレバ−をプリンタ本体とは別体のトラクタユニ
ット側に取り付けたことにより、プリンタ本体の部品点
数を少なくでき、簡単な操作でトラクタユニットを取り
外すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プリンタに関し、さら
に詳しくは単票用紙と連続用紙とを選択的に使用できる
プリンタであって、連続用紙を搬送するトラクタユニッ
トをプリンタ本体から着脱可能にするプリンタ用トラク
タユニットの着脱機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】プリンタには、印字部へ単票用紙（カッ
ト紙）や連続用紙（ファンフォ−ルド紙）などの各種用
紙を選択的に切り換えて使用できる用紙搬送機構の従来
例として、トラクタ機構をユ−ザ−の必要に応じて着脱
可能にしたプリンタは実開昭６３−４１５５８号公報な
どで知られており、また、プリンタ本体と一体に構成さ
れた例として特開平１−２５３４６９号公報がる。

【０００３】特開平１−２５３４６９号公報に開示され
ている内容は、図５に示すようなものである。この用紙
搬送機構は、プラテン７１の両端部に不図示の連続用紙
の送り穴に係合するピン７７ａを多数所定ピッチで表面
に配列してなるピントラクタ７７が固定されている。一
方、プラテン７１の下部には軸７３によってピンチロ−
ラ７２ａ，７２ｂ，７２ｃが回動自在に支持されてい
る。軸７３の両端は側板７９に設けられた長方形状の縦
長穴の長孔７９ａを介して突出しており、下方からスプ
リング７４によって上方に付勢されている。また軸７３
の端部はプラテン７１と同軸位置に回動自在に支持さ
れ、カム７５ａを有する切り換えレバ−７５が設けてあ
る。この切り換えレバ−７５を二点鎖線の位置に回動す
ると、カム７５ａがスプリング７４の押圧力に抗して軸
７３の先端部を下方に移動させ、ピンチロ−ラ７２ａ，
７２ｂ，７２ｃとプラテン７１の圧接を解除し、切り換
えレバ−７５のカム７５ｂでリミットスイッチ７８をオ
ンにして単票用紙７６を搬送していた状態からピントラ
クタ７７と連続用紙の送り穴との係合力で連続用紙を搬
送する状態に切り替わる構造で、いわゆる単票用紙の搬
送機構に連続用紙の搬送機構であるピントラクタが一体
的に設けられている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術では連
続用紙を搬送するピントラクタが単票用紙を搬送するプ
リンタ本体と一体的に配設してある標準装備式になって
いて、オプション式でない。すなわち、ユ−ザ−側とし
ては単票用紙のみが必要で連続用紙を使用しないことが
ある。このような場合、トラクタ機構が不必要である。
従って、トラクタ機構をユ−ザ−が必要に応じて着脱自
在にできるオプション式にすれば便利である。このよう
にトラクタユニットを着脱可能にしたプリンタは、実開
昭６３−４１５５８号公報で知られているが、常に切り
換えレバ−がプリンタ本体側に取り付けられていて連続
用紙の使用を必要としなくともプリンタ本体の部品点数
が多くなり、プリンタ本体が高価になり問題となってい
た。

【０００５】本発明の目的は、このような従来の問題を
解決し、プリンタ本体の部品点数を少なくし、構造簡単
で安価なプリンタ用トラクタユニットの着脱機構を提供
することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のプリンタ用トラクタユニットの着脱機構で
は、単票用紙を供給する給紙ロ−ラと、フリクションロ
−ラに押圧して用紙を送出するプレッシャ−ロ−ラと、
モ−タからの動力を伝達する伝達歯車とを備えたプリン
タ本体に、連続用紙を搬送する着脱可能なトラクタユニ
ットを装着して単票用紙と連続用紙とを選択的に切り換
えて印字するプリンタにおいて、前記プレッシャ−ロ−
ラを支持するプレッシャ−ロ−ラ軸に半月状歯車を設
け、前記トラクタユニットはピントラクタを駆動するト
ラクタ駆動軸を有し、該トラクタ駆動軸にトラクタ駆動
歯車を設け、扇形ギヤ部を有し回転軸上にカム部を設け
た切り換えレバ−と、該カム部に係合し先端がプリンタ
本体と結合するためのフック部を設けたロックレバ−
と、前記切り換えレバ−の扇形ギヤ部とトラクタ駆動歯
車とロックレバ−とを収納し側面にプリンタ本体と結合
するためのかぎ部を設けたカバ−とで構成し、前記プリ
ンタ本体にトラクタユニットを装着し連続用紙送り切り
換え時には、前記切り換えレバ−を介してトラクタ駆動
歯車が前記プリンタ本体の伝達歯車に噛み合い、前記切
り換えレバ−の扇形ギヤ部が前記プリンタ本体の半月状
歯車に係合して前記フリクションロ−ラからプレッシャ
−ロ−ラを離間させる手段を備えたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】連続用紙２１を使用するさいには、プリンタ本
体５にオプションのトラクタユニット４０を装着し、切
り換えレバ−５０を操作することにより切り換えレバ−
５０の扇形ギヤ部５０ｂがプリンタ本体５の半月状歯車
７０に係合してフリクションロ−ラ６２からプレッシャ
−ロ−ラ６６を離間させ連続用紙２１を搬送する状態に
する。

【０００８】

【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は本発明のプリンタ用トラクタユニットを装
着しない状態を示すプリンタ本体の正面からみた一部切
り欠き外観斜視図である。

【０００９】まず、図１において、５はプリンタ本体
で、金属もしくは合成樹脂からなるフレーム１に、単票
用紙２を収納する給紙用スタッカ４の上側に単票用紙２
を送出するための給紙ローラ６を設けてあり、その先に
は、単票用紙２を支持する為のプラテン８をフレーム１
に固定し、キャリッジ１０に搭載して移動しつつプラテ
ン上に給送し、単票用紙２に印字を行うインクジェット
方式の印字ヘッド１２が設けてある。

【００１０】さらに、その先には、排紙ローラ１４が排
紙ローラ軸１６に回転可能に取り付け、この排紙ローラ
１４に対応して従動する拍車１８が回転可能に設けてあ
り、単票用紙２を排紙用スタッカ２０に排出する構成に
なっている。

【００１１】図２、図６は図３及び図４に示す本発明の
プリンタ用トラクタユニットをプリンタ本体に装着した
状態を示すプリンタ本体の裏面からみた主要部の斜視図
である。図２、図６において、単票用紙２及び連続用紙
２１を搬送するための駆動は、フレ−ム１に取り付けて
あるモ−タ２２と、このモ−タ２２から減速機構２４を
介して駆動軸２６に伝達する。この駆動軸２６には歯車
２８が設けてあり、この歯車２８を介してトラクタ駆動
用伝達歯車３０とトラクタ用アイドルギヤ４８に動力が
伝達する構成になっている。

【００１２】また、フレ−ム１にはトラクタユニット４
０を結合するための第１固定ピン３２と第２固定ピン３
４が左右に設けてある。さらに単票用紙か連続用紙かを
選択するトラクタユニット４０の切り換えレバー２１
が、連続用紙を選択する位置にあることを検出する検出
スイッチ３６が設けてある。

【００１３】図３は、本発明の着脱可能なオプションで
あるトラクタユニットの外観斜視図で、図４はトラクタ
ユニットの切り換えレバ−近傍のカバ−を外した状態を
示す斜視図である。トラクタユニット４０は連続用紙２
１を送るためのピントラクタ４２と、このピントラクタ
４２を駆動するトラクタ駆動軸４４を有し、このトラク
タ駆動軸４４に固定したトラクタ駆動歯車４６を介して
トラクタ用アイドルギヤ４８に連結している。５０は切
り換えレバ−で、カム部５０ａと扇形ギヤ部５０ｂを有
し軸５２上を矢印５３の反時計方向に回動するためのバ
ネ５４（図２参照）が設けてある。

【００１４】また、先端にフック部５６ａを設けたロッ
クレバ−５６は、軸５８を中心に矢印５７，５９の方向
に回動するようにバネ６０が設けてある。６１はカバ−
で、カム部５０ａと扇形ギヤ部５０ｂを有する切り換え
レバ−５０と、先端にフック部５６ａを設けたロックレ
バ−５６と、トラクタ用アイドルギヤ４８とを収納し側
面にプリンタ本体５の第２固定ピン３４と結合するため
のかぎ部６１ａを備えている。

【００１５】一方、フリクションロ−ラ６２を支持する
フリクションロ−ラ軸６４と、プレッシャ−ロ−ラ６６
を支持するプレッシャ−ロ−ラ軸６８は、プリンタ本体
５のフレ−ム１に取り付けてあり、このプレッシャ−ロ
−ラ軸６８に半月状歯車７０を設けてある。

【００１６】次に、本実施例の動作について説明する。
先ず、図１において、単票用紙を搬送する場合、給紙ス
タッカ４上に載置してある単票用紙２は、モ−タ２２の
動力を介して給紙ロ−ラ６の回転により送られ、記録ヘ
ッド１２により印字する。さらに、単票用紙２は、フリ
クションロ−ラ６２とプレッシャ−ロ−ラ６６とにより
搬送され、排出ロ−ラ１４と拍車１８とによって上方に
排出する。

【００１７】次にトラクタユニットを用いて連続用紙を
搬送する場合には、図３、図４のトラクタユニット４０
を図２、図６に示すプリンタ本体５に装着する。この時
トラクタユニット４０のカバ−６１のかぎ部６１ａをプ
リンタ本体５の第２固定ピン３４に結合させ、同時にロ
ックレバ−５６のフック部５６ａをプリンタ本体５の第
１固定ピン３２に係合させ、切り換えレバ−５０を矢印
５３の反時計方向に回動させる。すると、切り換えレバ
−５０のカム部５０ａがロックレバ−５６に当接し、ロ
ックレバ−５６を固定すると同時に、図３に示す切り換
えレバ−５０の扇形ギヤ部５０ｂがプレッシャ−ロ−ラ
軸６８に設けてある半月状歯車７０と噛み合いプレッシ
ャ−ロ−ラ軸６８を回転させることによりフリクション
ロ−ラ６２からプレッシャ−ロ−ラ６６を離間させる。

【００１８】この時トラクタユニット４０のトラクタ用
アイドルギヤ４８が、プリンタ本体５のトラクタ駆動用
伝達歯車３０と噛み合い、トラクタ駆動軸４４に動力が
伝達されてピントラクタ４２を駆動し、連続用紙２１を
搬送することになる。

【００１９】ここで、トラクタユニット４０がプリンタ
本体５に装着している時は、検出スイッチ３６が切り換
えレバー５０の端部５０ｃを検出しているときは、プリ
ンタ本体５が連続用紙対応になり。また検出スイッチ３
６が切り換えレバー５０の端部５０ｃを検出していない
ときは単票用紙対応になる。

【００２０】また、連続用紙使用時から単票用紙の使用
に変える時は、切り換えレバ−５０を矢印５５の時計方
向に回動するとロックレバ−５６に当接していた切り換
えレバ−５０のカム部５０ａが離れてロックレバ−５６
が自由になりに矢印５９の時計方向に回動可能となって
ロックレバ−５６のフック部５６ａがプリンタ本体５の
第１固定ピン３２とのロックが解除し、トラクタユニッ
ト４０のカバ−６１のかぎ部６１ａがプリンタ本体５の
第２固定ピン３４から着脱可能になり、簡単な操作でト
ラクタユニット４０を取り外すことができる。

【００２１】

【発明の効果】以上の説明から明らかのように、本発明
によれば単票用紙と連続用紙とを選択的に切り換えて印
字するプリンタにおいて、切り換えレバ−をプリンタ本
体とは別体のトラクタユニット側に取り付けたことによ
り、プリンタ本体の部品点数を少なくでき、簡単な操作
でトラクタユニットを取り外すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のプリンタ用トラクタユニットを装着し
ていない状態を示すプリンタ本体の正面から見た外観斜
視図である。

【図２】本発明のプリンタ用トラクタユニットをプリン
タ本体に装着した状態を示すプリンタ本体の裏面からみ
た主要部の斜視図である。

【図３】本発明の着脱可能なオプションであるトラクタ
ユニットの外観斜視図である。

【図４】本発明の着脱可能なオプションであるトラクタ
ユニットの切り換えレバ−近傍のカバ−を外した状態を
示す斜視図である。

【図５】従来のプリンタ本体にピントラクタが標準装備
しているプリンタの主要部の構成を示した斜視図であ
る。

【図６】本発明のプリンタ用トラクタユニットをプリン
タ本体に装着した状態を示す主要部の斜視図である。

【符号の説明】

２ 単票用紙 ５ プリンタ本体 ６ 給紙ローラ ２１ 連続用紙 ２２ モ−タ ４０ トラクタユニット ４２ ピントラクタ ４４ トラクタ駆動軸 ５０ 切り換えレバ− ５０ａ カム部 ５０ｂ 扇形ギヤ部 ５６ ロックレバ− ５６ａ フック部 ６１ カバ− ６１ａ かぎ部 ６２ フリクションロ−ラ ６６ プレッシャ−ロ−ラ ６８ プレッシャ−ロ−ラ軸 ７０ 半月状歯車

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 単票用紙（２）を供給する給紙ロ−ラ
   （６）と、フリクションロ−ラ（６２）に押圧して用紙
   を送出するプレッシャ−ロ−ラ（６６）と、モ−タから
   の動力を伝達する伝達歯車とを備えたプリンタ本体に、
   連続用紙（２１）を搬送する着脱可能なトラクタユニッ
   ト（４０）を装着して単票用紙と連続用紙とを選択的に
   切り換えて印字するプリンタにおいて、前記プレッシャ
   −ロ−ラを支持するプレッシャ−ロ−ラ軸（６８）に半
   月状歯車（７０）を設け、前記トラクタユニットはピン
   トラクタ（４２）を駆動するトラクタ駆動軸（４４）を
   有し、該トラクタ駆動軸にトラクタ駆動歯車（４６）を
   設け、扇形ギヤ部（５０ｂ）を有し回転軸上にカム部
   （５０ａ）を設けた切り換えレバ−と、該カム部に係合
   し先端がプリンタ本体と結合するためのフック部を設け
   たロックレバ−（５６）と、前記切り換えレバ−の扇形
   ギヤ部とトラクタ駆動歯車とロックレバ−とを収納し側
   面にプリンタ本体と結合するためのかぎ部（６１ａ）を
   設けたカバ−とで構成し、前記プリンタ本体にトラクタ
   ユニットを装着し連続用紙送り切り換え時には、前記切
   り換えレバ−を介してトラクタ駆動歯車が前記プリンタ
   本体の伝達歯車に噛み合い、前記切り換えレバ−の扇形
   ギヤ部が前記プリンタ本体の半月状歯車に係合して前記
   フリクションロ−ラからプレッシャ−ロ−ラを離間させ
   る手段を備えたことを特徴とするプリンタ用トラクタユ
   ニットの着脱機構。