JPH08195211A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム

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JPH08195211A
JPH08195211A JP7024632A JP2463295A JPH08195211A JP H08195211 A JPH08195211 A JP H08195211A JP 7024632 A JP7024632 A JP 7024632A JP 2463295 A JP2463295 A JP 2463295A JP H08195211 A JPH08195211 A JP H08195211A
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JP
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fuel cell
temperature
cooling medium
cooling
water
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JP7024632A
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Yasuhiro Nonobe
康宏 野々部
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃料電池システムの小型化と運転効率の向上
とを図る。 【構成】 システム始動時には、第1バルブ50を全開
とし第2バルブ54を全閉として、PEFC12には、
熱交換装置48によりメタノール改質装置20と熱交換
された温水のみを流入させ、速やかに電池温度を上昇さ
せる。また、電池湿度WPEFCと電解質膜抵抗RPEFCから
固体高分子電解質膜の湿潤不良(水分過多或いは水分不
足)を判断すると、電池湿度WPEFC,電解質膜抵抗RPE
FCに応じて両バルブの開度を調整し、PEFC12に流
入する冷却水の温度を低く若しくは高く調整する。よっ
て、PEFC12は、低めの温度若しくは高めの温度の
冷却水の流入により、冷却或いは暖められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化水素化合物の供給
を受け、該炭化水素化合物を改質して水素リッチガスを
生成する改質装置と、該生成した水素リッチガスを燃料
ガスとして供給を受ける燃料電池を有する燃料電池シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水素リッチな水素ガスを燃料ガ
スとする燃料電池は、水素イオンをH+ x2O)の水
和状態で透過する電解質と電極とを有し、電極反応を促
進させるための触媒層を介在させてこの電解質を電極で
挟持して備える。このような燃料電池は、用いる電解質
の種類により種々のもの(例えば、固体高分子型燃料電
池,りん酸型燃料電池等)があるが、アノード,カソー
ドの両電極において進行する電極反応は、以下の通りで
ある。
【0003】アノード:2H2 →4H+ +4e- … カソード:4H+ +4e- +O2 →2H2O …
【0004】そして、アノードに水素ガスが供給される
と、アノードではの反応式が進行して水素イオンが生
成する。この生成した水素イオンがH+ x2O)の水
和状態で電解質(固体高分子型燃料電池であれば固体高
分子電解質膜)を透過(拡散)してカソードに至り、こ
のカソードに酸素含有ガス、例えば空気が供給されてい
ると、カソードではの反応式が進行する。この,
の電極反応が各極で進行することで、燃料電池は起電力
を呈することになる。
【0005】なお、燃料電池の電解質は、水素イオンが
上記した水和状態でアノード側からカソード側に電解質
を透過(拡散)する都合上、アノード側で水分が不足す
る状態となる。このため、アノードには、燃料ガスとし
ての水素ガスを供給すると共に、適当な量の水を常時補
給する必要がある。従って、燃料電池には、水蒸気含有
の水素リッチガスが供給されており、多くの場合、この
水蒸気は、改質装置における炭化水素化合物の水蒸気改
質の際に水素リッチガスに含有される。
【0006】上記した電極反応は、いずれも発熱反応で
ある。よって、当該反応の円滑な継続を維持するため
に、燃料電池の運転時にあっては、その温度を管理する
ことが不可欠である。この温度管理は、燃料電池を管路
の一部とする冷却媒体循環経路を循環する水や空気等の
冷却媒体で燃料電池を冷却するよう構成し、この冷却媒
体の温度制御を通して行なわれている。具体的には、燃
料電池出口近傍の冷却媒体温度を検出し、その結果に応
じて冷却媒体を冷却する。そして、冷却後の冷却媒体温
度が燃料電池の冷却に適した温度となるよう、例えば冷
却媒体循環経路に設けたファン等の熱交換器で冷却媒体
を冷却する。
【0007】この際、燃料電池の始動時にあっては、燃
料電池は大気温度近くまで冷えていることから、運転時
のように燃料電池を冷却したのでは電極反応が円滑に進
行しない。よって、実開平2−1861では、燃料電池
の始動時には、冷却媒体循環経路にバーナで加熱した高
温ガスを導入して燃料電池を昇温する技術が提案されて
いる。このほか、始動時に燃料電池自体を専用の加熱装
置にて加熱することも行なわれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の技術にあっては、次のような問題点が指摘され
ている。まず、燃料電池始動時の昇温のためにバーナや
加熱装置を用いるものでは、その加熱源や稼動動力等を
別途必要とするため燃料電池システムの大型化が避けら
れない。
【0009】また、燃料電池の運転時における燃料電池
の温度管理を冷却媒体の温度制御を通して行なうもので
は、冷却媒体をファン等の熱交換器で冷却しているに過
ぎないので、燃料電池に流入させる冷却媒体の温度範囲
は、この熱交換器での熱交換の程度に制限される。具体
的には、ファンを停止して自然放熱により冷却される温
度が冷却媒体の温度の上限であり、その下限は熱交換器
での最大熱交換量に依存する。よって、冷却媒体の温度
制御を通した燃料電池の温度管理には、熱交換器の能力
に基づく制限があり、結果的には燃料電池の運転効率を
維持できない場合がある。例えば、燃料電池の始動時の
ように燃料電池温度が低い場合や当該温度が何らかの原
因で急激に低下したような場合には、冷却媒体温度の上
限による制約を受けて燃料電池を昇温することができな
い。もっとも、上記したようにバーナや加熱装置を用い
れば、冷却媒体温度の上限を高めることができるのでこ
のような問題は生じないものの、システムの大型化が避
けられないことに変わりはない。
【0010】その一方、燃料電池の運転時における冷却
媒体として冷却水を用いたものでは、次のような問題が
ある。水はその熱容量が大きいので、燃料電池を通過し
た冷却水温度は燃料電池自体の温度変化に対する追従性
が低い。よって、燃料電池出口近傍で検出した冷却水温
度はその時の燃料電池の温度を正確に反映した温度とは
ならず、燃料電池の温度維持に支障が起き、結果的に燃
料電池の運転効率の低下を招く。
【0011】更に、単に燃料電池の温度管理を行なった
だけでは、次のような問題が指摘されている。
【0012】固体高分子型燃料電池に用いられる固体高
分子電解質膜は、適度な湿潤状態にあれば良好な電気伝
導性(イオン導電性)を発揮するが、含水率が低下する
とイオン導電性が悪化して電解質膜抵抗が増大し、電解
質として機能しなくなる。そして、場合によっては電極
反応を停止させてしまう。また、含水率が高すぎてもイ
オン導電性が悪化してやはり電解質膜抵抗が増大する傾
向がある。このため、燃料電池の温度管理により燃料電
池温度が適当な温度に維持されていても、固体高分子電
解質膜の含水率が不適なため燃料電池の運転効率が低下
することがある。
【0013】例えば、含水率が高くて固体高分子電解質
膜がいわゆる濡れすぎの状態にあるときに燃料電池が冷
却水により冷却過程にあると、供給される水素ガス中の
水蒸気が凝縮していわゆるフラッディングを起こし、固
体高分子電解質膜の濡れ具合は進む。このため、濡れす
ぎにより増大している電解質膜抵抗が更に増大して、電
極反応の円滑な進行が阻害され燃料電池の運転効率が低
下する。このような状況は、出力電圧のバラツキとして
観察される。また、固体高分子電解質膜がいわゆる乾き
すぎの状態にあるときに冷却水による冷却が不十分であ
る場合には、固体高分子電解質膜の乾きすぎが進行して
いわゆるドライアップの状態となり、電極反応の円滑な
進行が阻害され燃料電池の運転効率が低下する。このよ
うな状況は、出力電圧の電圧降下として観察される。
【0014】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、燃料電池システムの小型化と運転効率の向上とを
図ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに請求項1記載の燃料電池システムで採用した手段
は、炭化水素化合物の供給を受け、該炭化水素化合物を
改質して水素リッチガスを生成する改質装置と、該生成
した水素リッチガスを燃料ガスとして供給を受ける燃料
電池を有する燃料電池システムであって、前記燃料電池
を管路の一部とする冷却媒体循環経路に冷却媒体を循環
させる冷却媒体循環手段と、前記燃料電池の下流で該冷
却媒体循環経路に設けられ、通過する冷却媒体を冷却す
る冷却媒体冷却手段と、該冷却媒体冷却手段の下流で分
岐して前記燃料電池の手前で合流し、前記冷却媒体冷却
手段と前記燃料電池との間において前記冷却媒体循環経
路の一部となる第1分岐循環経路と第2分岐循環経路
と、該第1分岐循環路と第2分岐循環路のいずれか一方
の分岐循環経路に設けられ、通過する冷却媒体を前記改
質装置との間で熱交換して昇温する熱交換手段と、前記
一方の分岐循環経路に流入し該熱交換手段の通過を経て
昇温済みの冷却媒体と、前記冷却媒体冷却手段を通過し
て冷却され前記第1分岐循環路と第2分岐循環路の他方
の分岐循環経路に流入する冷却済みの冷却媒体との混合
比を調整して、前記第1分岐循環路と第2分岐循環路の
合流以降の前記冷却媒体循環経路での冷却媒体温度を調
整する冷却媒体温度調整手段とを備えることをその要旨
とする。
【0016】請求項2記載の燃料電池システムでは、前
記冷却媒体温度調整手段を、前記燃料電池の始動時には
前記冷却媒体温度が燃料電池温度を昇温する温度となる
側に、前記混合比を調整するものとした。
【0017】請求項3記載の燃料電池システムでは、前
記燃料電池の排出するガス温度を検出する排ガス温度検
出手段を備え、前記冷却媒体温度調整手段を、該検出し
た排ガス温度に基づいて前記混合比を調整するものとし
た。
【0018】請求項4記載の燃料電池システムでは、前
記燃料電池における電解質膜の含水状態を検出する含水
状態検出手段を備え、前記冷却媒体温度調整手段を、該
検出した含水状態に基づいて前記混合比を調整するもの
とした。
【0019】請求項5記載の燃料電池システムでは、前
記冷却媒体温度調整手段を、前記燃料電池の始動時には
前記冷却媒体温度が前記昇温済みの冷却媒体の温度と等
しくなる側に、前記混合比を調整するものとした。
【0020】請求項6記載の燃料電池システムでは、前
記含水状態検出手段を、前記燃料電池に供給され水素リ
ッチガスの湿度を前記燃料電池内で検出する湿度センサ
を有するものとした。
【0021】請求項7記載の燃料電池システムでは、前
記含水状態検出手段を、前記燃料電池の電解質膜の電解
質抵抗を検出する電導度計を有するものとした。
【0022】
【作用】上記構成を有する請求項1記載の燃料電池シス
テムでは、燃料電池を管路の一部とする冷却媒体循環経
路において、冷却媒体循環手段により冷却媒体を循環さ
せて燃料電池をこの冷却媒体で冷却する。そして、燃料
電池の冷却により暖められた冷却媒体は、燃料電池の下
流で冷却媒体循環経路に設けた冷却媒体冷却手段を通過
することにより冷却され、その後の燃料電池の冷却に供
される。
【0023】冷却媒体冷却手段を通過して冷却された冷
却媒体は、冷却媒体冷却手段の下流で分岐した第1分岐
循環経路と第2分岐循環経路とに流入する。この両分岐
循環経路のうち熱交換手段が設けられた一方の分岐循環
経路に流入する冷却媒体は、熱交換手段により改質装置
との間で熱交換されて昇温する。一方、他方の分岐循環
経路に流入する冷却媒体は、冷却媒体冷却手段により冷
却されたままである。そして、昇温済みの冷却媒体と冷
却済みの冷却媒体とは、第1分岐循環経路と第2分岐循
環経路の合流点で合流し混合される。この昇温済みの冷
却媒体と冷却済みの冷却媒体との混合比(温・冷の冷却
媒体の混合比)は冷却媒体温度調整手段により調整さ
れ、第1分岐循環経路と第2分岐循環経路の合流以降の
冷却媒体循環経路での冷却媒体温度は調整される。この
ため、燃料電池には温度調整済みの冷却媒体が流入す
る。
【0024】よって、燃料電池に流入する冷却媒体の温
度範囲は、他方の分岐循環経路に流入する冷却済みの冷
却媒体の温度から熱交換手段により昇温済みの冷却媒体
の温度までの範囲となる。しかも、冷却媒体の昇温は、
燃料電池に水素リッチガスを供給するために燃料電池シ
ステムに不可欠な改質装置との熱交換でなされ、冷却媒
体を昇温するためだけの装置を必要としない。
【0025】請求項2記載の燃料電池システムでは、燃
料電池の始動時の温・冷の冷却媒体の混合比を、冷却媒
体温度調整手段により冷却媒体温度が燃料電池温度を昇
温する温度となる側に調整する。このため、燃料電池
は、流入した冷却媒体により速やかに昇温される。
【0026】請求項3記載の燃料電池システムでは、排
ガス温度検出手段の検出した燃料電池の排出ガス温度に
基づいて、冷却媒体温度調整手段により温・冷の冷却媒
体の混合比を調整する。燃料電池の排出ガスは、燃料電
池での電極反応を経て発生して電極を通過したものであ
り、ガスであるためその熱容量も比較的小さい。このた
め、排出ガス温度は燃料電池自体の温度が応答性良く反
映した温度となる。よって、冷却媒体温度調整手段によ
る混合比の調整を経た冷却媒体の温度調整は、燃料電池
自体の温度に対して高い応答性で感度良く行なわれる。
【0027】請求項4記載の燃料電池システムでは、含
水状態検出手段の検出した燃料電池における電解質膜の
含水状態に基づいて、冷却媒体温度調整手段により温・
冷の冷却媒体の混合比を調整する。よって、電解質膜が
濡れすぎの状態にあるときの過冷却や乾きすぎの状態に
あるときの冷却不足等を回避でき、電解質膜のフラッデ
ィングやドライアップを起こさない。
【0028】請求項5記載の燃料電池システムでは、燃
料電池の始動時の温・冷の冷却媒体の混合比を、冷却媒
体温度調整手段により冷却媒体温度が昇温済みの冷却媒
体の温度と等しくなる側に調整する。このため、燃料電
池には昇温済みの冷却媒体が流入し、燃料電池はより一
層速やかに昇温される。
【0029】請求項6記載の燃料電池システムでは、湿
度センサが燃料電池内で検出した水素リッチガスの湿度
を、燃料電池における電解質膜の含水状態として温・冷
の冷却媒体の混合比調整に用いる。
【0030】請求項7記載の燃料電池システムでは、電
導度計が検出した電解質膜の電解質抵抗を、燃料電池に
おける電解質膜の含水状態として温・冷の冷却媒体の混
合比調整に用いる。
【0031】
【実施例】次に、本発明に係る燃料電池システムの好適
な実施例について、図面に基づき説明する。図1は、実
施例の燃料電池システム10のブロック図である。
【0032】実施例の燃料電池システム10は、固体高
分子型燃料電池(以下、PEFCと略称する)12を中
心に備え、PEFC12は、固体高分子電解質膜12a
をアノード12b,カソード12cで挟持して有する。
そして、カソード12cには、酸素含有ガスである空気
が酸素ガス供給管路14から供給される。一方、アノー
ド12bには、メタノールを水蒸気改質して得られた水
素ガス(水素リッチガス,H2 :75%,CO2 :25
%)が水素ガス供給管路16から供給される。なお、上
記の両管路には適宜な箇所に逆流防止弁が設けられてい
るが、本発明の要旨とは直接関係しないので図示されて
いない。
【0033】PEFC12は、カソード12cへの空気
とアノード12bへの水素ガスとの供給を受けてこの両
電極において上記の,の電極反応を進行させる。そ
して、PEFC12は、当該電極反応を経て得られた起
電力により、図示しない配線を介して外部の駆動機器、
例えば電気自動車におけるモータを駆動する。また、P
EFC12は、アノード12b,カソード12cにて電
極反応で消費した排ガスを、それぞれの電極の排ガス管
路22,24から排出する。
【0034】水素ガス供給管路16に設けられているメ
タノール改質装置20は、メタノールタンク26から圧
送ポンプ28によりメタノールの供給を受け、水タンク
30から圧送ポンプ32により水の供給を受ける。そし
て、メタノール改質装置20は、改質触媒を介したメタ
ノールと水との改質反応を内部の改質反応部にて約25
0〜300℃の温度で進行させる。これによりメタノー
ルは水蒸気改質され、メタノール改質装置20は水素ガ
ス(水素リッチガス)を生成する。この生成された水素
ガスは、水蒸気改質時における水蒸気を含有した状態で
PEFC12のアノード12bに供給される。なお、メ
タノール改質装置20の下流の水素ガス供給管路16
に、管路を通過する水素ガスを加湿するバブリング式の
加湿器を設けることもできる。
【0035】燃料電池システム10は、この他、PEF
C12を管路の一部とする冷却水循環路40を備え、不
凍液等の冷却水をこの冷却水循環路40で循環すること
によりPEFC12を冷却する。冷却水循環路40に
は、管路の冷却水を所定の圧力、例えば約20〜700
kPa(約0.2〜7kgf/cm2 )の圧力で循環さ
せる圧送ポンプ42が設けられている。また、圧送ポン
プ42の下流には、管路を通過する冷却水をファン44
により冷却する冷却装置46が設けられており、更にそ
の下流には、管路を通過する冷却水を、メタノール改質
装置20を冷却する改質装置冷却水循環路20aとの熱
交換を経て昇温する熱交換装置48が設けられている。
【0036】この改質装置冷却水循環路20aは、既述
したようにその内部の改質反応部が約250〜300℃
の高温となるメタノール改質装置20自体をこのような
高温としないよう、冷却水を循環させてメタノール改質
装置20全体を冷却する。このため、改質装置冷却水循
環路20aにおいてメタノール改質装置20を通過した
冷却水は、その間に熱交換されて昇温する。そして、こ
の昇温した冷却水は、冷却水循環路40における冷却水
は冷却装置46にて冷却されて冷えているので、熱交換
装置48において冷却水循環路40の冷却水と熱交換さ
れ冷却される。このため、熱交換装置48を通過した冷
却水循環路40の冷却水は、上記したように昇温されて
温水化される。
【0037】この熱交換装置48の下流には、管路の開
度を調整して熱交換装置48を通過してPEFC12に
到る冷却水量を調整する第1バルブ50が設けられてい
る。また、冷却水循環路40には、冷却装置46下流の
分岐点40aで分岐し第1バルブ50下流の合流点40
bで合流するバイパス管路52が設けられており、この
バイパス管路52は、熱交換装置48をバイパスする。
そして、このバイパス管路52には、管路の開度を調整
してバイパス管路52を通過してPEFC12に到る冷
却水量を調整する第2バルブ54が設けられている。従
って、熱交換装置48の通過の間に温水化された温水と
冷却装置46の通過の間に冷却されバイパス管路52に
流入した冷却水とは、PEFC12手前の合流点40b
で合流して混合される。このため、PEFC12には、
第1バルブ50で調整された温水水量と第2バルブ54
で調整された冷却水水量との混合比で定まる温度の冷却
水が流入する。なお、以下の説明では、冷却装置46の
通過の間に冷却されてバイパス管路52に流入し合流点
40bで合流する冷却水を、説明の便宜上、単に冷水と
いう。
【0038】燃料電池システム10は、この他、PEF
C12に流入する冷却水温度を制御するための電子制御
装置70と、PEFC12の排ガス管路22から排出さ
れる排ガス温度をPEFC12の近傍にて検出する電池
温度検出センサ72と、アノード12bに供給される水
素ガスの湿度をガスマニホールドにて検出する電池湿度
検出センサ74と、固体高分子電解質膜12aの電解質
膜抵抗を検出する電導度計76とを備える。この電子制
御装置70は、CPU,ROM,RAMを中心に論理演
算回路として構成され、これらとコモンバスを介して相
互に接続された入力ポート及び出力ポートにより外部と
の入出力を行う。本実施例の燃料電池システム10で
は、電子制御装置70は、電池温度検出センサ72,電
池湿度検出センサ74および電導度計76から、PEF
C12の電池温度TPEFC,電池湿度WPEFCおよび電解質
膜抵抗RPEFCの入力を受ける。そして、電子制御装置7
0は、これら入力に基づいて第1バルブ50,第2バル
ブ54を駆動制御して温水と冷水との混合比を定め、P
EFC12に流入する冷却水温度を調節する。
【0039】次に、上記した構成を備える本実施例の燃
料電池システム10において行なわれる燃料電池システ
ム運転制御(ルーチン)について、図2のフローチャー
トに基づき説明する。この燃料電池システム運転ルーチ
ンは、燃料電池システム10の運転が図示しないメイン
スイッチにより開始されてから当該スイッチにより終了
されるまでの間に亘って実行される。
【0040】図示するように、燃料電池システム運転ル
ーチンでは、システム始動当初の処理として、まず、第
1バルブ50,第2バルブ54の両バルブの開度を、熱
交換装置48からの温水がMAX(100%,全開)で
バイパス管路52からの冷水がMIN(0%,全閉)と
なるよう固定する(ステップS100)。これにより、
冷却水循環路40の管路の一部であるPEFC12に流
入する冷却水は、システムの運転当初は熱交換装置48
を通過した温水のみとなる。
【0041】その後は、電池温度検出センサ72から電
池温度TPEFCを読み込み(ステップS110)、その温
度がPEFC12の定常運転時における適正温度範囲の
下限温度T1 を上回るか否かを判断する(ステップS1
15)。つまり、このステップS115では、ステップ
S100による温水の流入によりPEFC12が適正温
度まで昇温したかが判断され、ここで肯定判断されるま
でステップS100〜115までの処理を繰り返す。従
って、PEFC12には継続して温水が流入するので、
運転停止中に冷却されていたPEFC12は、熱交換装
置48からの温水そのものにより適正温度まで速やかに
昇温される。
【0042】一方、ステップS115で肯定判断すれ
ば、システム始動時における温水によるPEFC12の
昇温は完了する。よって、この場合には、それ以降にP
EFC12に流入する冷却水の温度を調整すべく、ステ
ップS120以降の処理に進む。
【0043】まず、電池湿度検出センサ74,電導度計
76からの電池湿度WPEFCと電解質膜抵抗RPEFCの読み
込みを行なう(ステップS120)。次いで、読み込ん
だ電池湿度WPEFCがPEFC12の定常運転時における
適正湿度範囲内の湿度(W1〜W2 )であるか否か、或
いは、読み込んだ電解質膜抵抗RPEFCがPEFC12の
定常運転時における適正膜抵抗範囲内の抵抗(R1 〜R
2 )であるか否かを判断する(ステップS125)。
【0044】ところで、PEFC12の固体高分子電解
質膜12aは適度な湿潤状態にあれば良好な電気伝導性
(イオン導電性)を発揮し、電池内部の湿潤状態が水分
不足となって固体高分子電解質膜12aの含水率が低下
すると、固体高分子電解質膜12aの電解質膜抵抗RPE
FCは増大する。また、電池湿度WPEFCは低減する。その
反面、固体高分子電解質膜12aの含水率が過多となる
と、電解質膜抵抗RPEFCは低減し、電池湿度WPEFCは増
大する。
【0045】従って、W1 <電池湿度WPEFC<W2 、或
いはR1 <電解質膜抵抗RPEFC<R2 のいずれかであり
ステップS125で肯定判断すれば、固体高分子電解質
膜12aは適度な湿潤状態にあるので、冷却水によるP
EFC12の冷却状態を変更する必要がないとして、第
1バルブ50,第2バルブ54のバルブ開度をその時の
バルブ開度に維持し(ステップS130)、その後は上
記のステップS120に移行する。よって、合流点40
b以降における温水と冷水の混合比の維持を通して、P
EFC12に流入する冷却水の温度は維持され、PEF
C12はこの温度の冷却水で継続して冷却される。
【0046】一方、ステップS125での否定判断、即
ち固体高分子電解質膜の湿潤不良(水分過多或いは水分
不足のいずれか)の判断に続いては、電池湿度WPEFCが
適正湿度範囲の下限湿度W1 を下回るか否か、或いは、
電解質膜抵抗RPEFCが適正膜抵抗範囲の上限抵抗R2 を
上回るか否かを判断する(ステップS135)。つま
り、固体高分子電解質膜12aの含水率が低く固体高分
子電解質膜が水分不足(乾きすぎ)であるか否かを判断
する。ここで、肯定判断すれば、この乾きすぎを解消す
べく、第1バルブ50,第2バルブ54の両バルブ開度
を、合流点40b以降における温水と冷水との混合比が
温水水量が減少し冷水水量が増大するよう変更し(ステ
ップS140)、その混合比の変更を通して混合温度を
低めに調整する。この際、第1バルブ50,第2バルブ
54には、電池湿度WPEFCと下限湿度W1 との湿度差、
或いは、電解質膜抵抗RPEFCと上限抵抗R2 との抵抗差
に応じた制御信号が出力され、これらの差が大きいほど
温水水量がより減少し、冷水水量はより増大するよう、
両バルブは駆動制御される。この場合、第1バルブ5
0,第2バルブ54の両バルブの開度は、熱交換装置4
8からの温水がMIN(0%)でバイパス管路52から
の冷水がMAX(100%)となるまで、調整可能であ
る。
【0047】よって、PEFC12に流入する冷却水の
温度は電池湿度WPEFC或いは電解質膜抵抗RPEFCに応じ
て低くなり、PEFC12はこの低くなった冷却水で効
率よく冷却される。このため、アノード12bでは、水
素ガスと共にアノードに供給されるガス中水蒸気がアノ
ードにて水滴化し、排ガスへの水蒸気流出が控えられ
る。そして、このことを通して固体高分子電解質膜12
aの含水率が高くなる側に改善され、固体高分子電解質
膜の水分不足(乾きすぎ)が解消に向かう。なお、バル
ブの開度を変更した場合でも、PEFC12に流入する
冷却水の総量は維持される。
【0048】上記のようにしてバルブ開度の変更を経て
冷却水温度の低下を図った後には、改めて電池温度TPE
FCを読み込み(ステップS150)、その温度が下限温
度T1 を上回るか否かを判断する(ステップS15
5)。つまり、このステップS155では、ステップS
140による冷却水温度の低下を通したPEFC12の
冷却が過冷却であるか否かが判断される。そして、ここ
で否定判断すれば、この過冷却を解消すべく、第1バル
ブ50,第2バルブ54の両バルブ開度を、ステップS
140で決定した開度から温水水量はやや増大し冷水水
量はやや減少するよう変更する(ステップS160)。
この際、第1バルブ50,第2バルブ54には、ステッ
プS150で読み込んだ電池温度TPEFCと下限温度T1
との湿度差に応じた制御信号が出力され、混合比の変更
を通して冷却水温度はやや高まることになる。なお、冷
却水総量は維持されることは勿論である。
【0049】そして、このステップS160に続いて
は、上記のステップS150に移行する。これにより、
PEFC12はその温度がやや高まった冷却水で継続し
て暖められ、電池温度TPEFCは下限温度T1 を上回るま
でに上昇し過冷却は解消される。
【0050】また、ステップS155で肯定判断すれ
ば、PEFC12の過冷却は起きていないので、ステッ
プS140で決定したバルブ開度の変更は必要はないと
してステップS165に移行する。このステップS16
5では、上記のステップS135とは逆に、電池湿度W
PEFCが下限湿度W1 を上回るか否か、或いは、電解質膜
抵抗RPEFCが上限抵抗R2 を下回るか否かを判断する。
つまり、ステップS135以降の処理にて冷却水温度を
低くして図った固体高分子電解質膜の水分不足(乾きす
ぎ)の解消の実効性を判断する。ここで、否定判断すれ
ば、水分不足(乾きすぎ)は解消されていないとしてス
テップS140に移行する。このため、電池湿度WPEFC
或いは電解質膜抵抗RPEFCに応じて低くなった冷却水で
のPEFC12の冷却が継続され、水分不足(乾きす
ぎ)は解消される。そして、ステップS165で肯定判
断すれば、この水分不足(乾きすぎ)は解消したとして
上記のステップS120に移行し、温水と冷水との混合
比の調整を通した冷却水温度の調整を繰り返し継続す
る。
【0051】その一方、ステップS135で否定判断す
れば、ステップS125での否定判断(水分過多或いは
水分不足のいずれか)での判断と相まって、電池湿度W
PEFCが適正湿度範囲の上限湿度W2 を上回っているか
(WPEFC>W2 )、或いは、電解質膜抵抗RPEFCが適正
膜抵抗範囲の下限抵抗R1 を下回っているか(RPEFC<
R1 )となり、固体高分子電解質膜12aは水分過多
(濡れすぎ)の状態にあるといえる。よって、ステップ
S135での否定判断に続いては、図3に示すように、
この濡れすぎを解消すべく、第1バルブ50,第2バル
ブ54の両バルブ開度を、合流点40b以降における温
水と冷水との混合比が温水水量が増大し冷水水量が減少
するよう変更する(ステップS170)。この際、第1
バルブ50,第2バルブ54には、電池湿度WPEFCと下
限湿度W1 との湿度差、或いは、電解質膜抵抗RPEFCと
上限抵抗R2 との抵抗差に応じた制御信号が出力され、
これらの差が大きいほど温水水量がより増大し、冷水水
量はより減少するよう、両バルブは駆動制御される。こ
の場合、第1バルブ50,第2バルブ54の両バルブの
開度は、熱交換装置48からの温水がMAX(100
%)でバイパス管路52からの冷水がMIN(0%)と
なるまで、調整可能である。
【0052】これにより、PEFC12に流入する冷却
水の温度は電池湿度WPEFC或いは電解質膜抵抗RPEFCに
応じて高くなり、PEFC12はこの高くなった冷却水
の循環により暖められる。よって、水素ガスと共にアノ
ードに供給されるガス中水蒸気のアノード12bでの水
滴化が起き難くなって、排ガスへの水蒸気流出が増え
る。また、アノード12bや固体高分子電解質膜12a
に過剰に存在する水分の蒸発をも、温度の低い冷却水で
冷却されていたときより増やし、この水蒸気まで排ガス
中に混在して排出する。そして、このことを通して固体
高分子電解質膜12aの含水率が低くなる側に改善さ
れ、固体高分子電解質膜の水分過多(濡れすぎ)が解消
に向かう。なお、バルブの開度を変更した場合でも、P
EFC12に流入する冷却水の総量は維持される。
【0053】上記のようにしてバルブ開度の変更を経て
冷却水温度の上昇を図った後には、改めて電池温度TPE
FCを読み込み(ステップS180)、その温度が上限温
度T2 を下回るか否かを判断する(ステップS18
5)。つまり、このステップS185では、ステップS
170による冷却水温度の上昇を通したPEFC12の
昇温が過剰であるか否かが判断される。そして、ここで
否定判断すれば、この過昇温を解消すべく、第1バルブ
50,第2バルブ54の両バルブ開度を、ステップS1
70で決定した開度から温水水量はやや減少し冷水水量
はやや増大するよう変更する(ステップS190)。こ
の際、第1バルブ50,第2バルブ54には、ステップ
S180で読み込んだ電池温度TPEFCと上限温度T2 と
の湿度差に応じた制御信号が出力され、冷却水温度はや
や低くなる。なお、冷却水総量は維持されることは勿論
である。
【0054】そして、このステップS190に続いて
は、上記のステップS180に移行する。これにより、
PEFC12はその温度がやや低下した冷却水で継続し
て冷却されて、電池温度TPEFCは上限温度T2 を下回る
まで低下しPEFC12の過昇温は解消される。
【0055】また、ステップS185で肯定判断すれ
ば、PEFC12の過昇温は起きていないので、ステッ
プS170で決定したバルブ開度の変更は必要はないと
してステップS195に移行する。このステップS19
5では、上記のステップS135での否定判断(電池湿
度WPEFC>上限湿度W2 或いは電解質膜抵抗RPEFC<下
限抵抗R1 )とは逆に、電池湿度WPEFCが上限湿度W2
を下回るか否か、或いは、電解質膜抵抗RPEFCが下限抵
抗R1 を上回るか否かを判断する。つまり、ステップS
170以降の処理にて冷却水温度を高くして図った固体
高分子電解質膜の水分過多(濡れすぎ)の解消の実効性
を判断する。ここで、否定判断すれば、水分過多(濡れ
すぎ)は解消されていないとしてステップS170に移
行する。
【0056】このため、電池湿度WPEFC或いは電解質膜
抵抗RPEFCに応じて高くなった冷却水でのPEFC12
の昇温が継続され、水分過多(濡れすぎ)は解消され
る。そして、ステップS195で肯定判断すれば、この
水分過多(濡れすぎ)は解消したとして上記のステップ
S120に移行し、温水と冷水との混合比の調整を通し
た冷却水温度の調整を繰り返し継続する。
【0057】以上説明したように本実施例の燃料電池シ
ステム10では、システム始動時には、第1バルブ5
0,第2バルブ54の両バルブを駆動制御して(ステッ
プS100)、メタノール改質装置20との熱交換装置
48による熱交換を経て昇温済みの温水のみをPEFC
12に流入させる。そして、この温水の流入を電池温度
TPEFCが適正温度範囲の下限温度T1 を上回るまで継続
する(ステップS115)。メタノール改質装置20
は、システム始動時にあっても、改質反応を進行する都
合上、その温度は定常運転時とほぼ等しい温度(約25
0℃)となる。
【0058】よって、熱交換装置48での熱交換を経た
温水の温度は、PEFC12の定常運転時の温度(約8
0℃)より高い。このため、図4に示すように、燃料電
池の自己発熱による場合に比べて、燃料電池温度を始動
時から速やかにその適正温度範囲の下限温度T1 まで高
めることができ、始動性を向上させる。しかも、実開平
2−1861のように別個に設けた加熱用の熱源により
燃料電池を昇温する従来のシステムと同程度の始動性を
得ることができる。従って、本実施例の燃料電池システ
ム10によれば、冷却媒体の昇温、延いては燃料電池の
昇温のためだけの加熱用熱源を別個に必要としないの
で、燃料電池システム10を小型化することができると
共に、始動時におけるシステムの運転効率や始動性の向
上を図ることができる。
【0059】また、PEFC12近傍の排ガス管路22
で検出した排ガス温度(電池温度TPEFC)を燃料電池温
度とし、この電池温度TPEFCが下限温度T1 を上回る
と、システム始動時におけるPEFC12への温水のみ
の流入を止めることとした。システム始動時におけるP
EFC12の排ガスは、PEFC12のアノード12b
を通過したものであると共に、ガスであるためその熱容
量も比較的小さい。よって、この検出した電池温度TPE
FCは、始動時におけるPEFC12自体の温度を応答性
良く反映した温度となる。従って、温水のみによるPE
FC12の昇温を、PEFC12の実際の燃料電池温度
に即して即座に停止できる。このため、本実施例の燃料
電池システム10によれば、PEFC12を下限温度T
1 から著しくオーバーシュートさせることなく昇温する
ことができる。
【0060】また、本実施例の燃料電池システム10で
は、電池湿度WPEFC或いは電解質膜抵抗RPEFCがその適
正範囲外となれば、この電池湿度WPEFC或いは電解質膜
抵抗RPEFCの状態をもって、PEFC12の水分不足
(乾きすぎ)或いは水分過多(濡れすぎ)とする(ステ
ップS125,135)。そして、水分不足(乾きす
ぎ)であれば、電池湿度WPEFC或いは電解質膜抵抗RPE
FCに応じて温水と冷水の混合比を変更して冷却水温度を
低くし、この低くなった冷却水でPEFC12を効率よ
く冷却する。その一方、水分過多(濡れすぎ)であれ
ば、電池湿度WPEFC或いは電解質膜抵抗RPEFCに応じて
温水と冷水の混合比を変更して冷却水温度を高くし、こ
の高くなった冷却水の循環によりPEFC12を暖め
る。
【0061】つまり、水分不足(乾きすぎ)或いは水分
過多(濡れすぎ)に応じた適度なPEFC12の冷却・
暖めにより、水素ガス中水蒸気のアノードでの水滴化と
排ガスへの流出との調整を行なう。このため、本実施例
の燃料電池システム10では、固体高分子電解質膜12
aの含水率が高くなる側或いは低くなる側に改善され、
固体高分子電解質膜の水分不足(乾きすぎ)と水分過多
(濡れすぎ)が解消される。しかも、水分過多(濡れす
ぎ)のときのPEFC12の過冷却や水分不足(乾きす
ぎ)のときの冷却不足等を回避でき、電解質膜のフラッ
ディングやドライアップを起こさない。よって、本実施
例の燃料電池システム10によれば、既述した特別な加
熱用熱源を要しないことによる燃料電池システムの小型
化に加え、フラッディングやドライアップに伴う電極反
応の進行阻害の回避を通して運転効率を向上することが
できる。
【0062】そして、水分不足(乾きすぎ)或いは水分
過多(濡れすぎ)の判断に当たり、測定が容易な電池湿
度WPEFCや電解質膜抵抗RPEFCを用いたので、簡単な構
成で運転効率を向上することができる。
【0063】また、本実施例の燃料電池システム10で
は、PEFC12の水分不足(乾きすぎ)或いは水分過
多(濡れすぎ)を解消すべく温水と冷水の混合比を変更
して冷却水温度を調整し(ステップS140,17
0)、その後に、この水分不足(乾きすぎ)或いは水分
過多(濡れすぎ)の解消の実効性を調べた(ステップS
165,195)。よって、本実施例の燃料電池システ
ム10によれば、確実に水分不足(乾きすぎ)或いは水
分過多(濡れすぎ)を解消することができる。
【0064】また、PEFC12近傍の排ガス管路22
で検出した排ガス温度(電池温度TPEFC)に応じて温水
と冷水の混合比を変更し(ステップS160,19
0)、PEFC12に流入する冷却水温度の調整を実施
した。しかも、この冷却水温度調整を、水分不足(乾き
すぎ)或いは水分過多(濡れすぎ)を解消すべく行なっ
た冷却水温度調整(ステップS140,170)の後の
排ガス温度(電池温度TPEFC)に応じて行なった。よっ
て、水分不足(乾きすぎ)或いは水分過多(濡れすぎ)
の解消のための冷却水温度調整により燃料電池温度がそ
の適正範囲温度外となっても、燃料電池温度を適正範囲
温度内に復帰させる。このため、運転効率の低下を招か
ない。
【0065】更に、次のような効果がある。定常運転時
におけるPEFC12の排ガスは、アノード12bでの
電極反応を経て発生してこのアノード12bを通過した
ものであると共に、ガスであるためその熱容量も比較的
小さい。こめため、この検出した電池温度TPEFCは、定
常運転時におけるPEFC12自体の温度を応答性良く
反映した温度となる。従って、第1バルブ50,第2バ
ルブ54のバルブ開度の調整による温水と冷水の混合比
の調整を経た冷却水の温度調整は、PEFC12自体の
温度に対して高い応答性で感度良く行なわれる。よっ
て、燃料電池温度を適正範囲温度内に速やかに復帰させ
ることができ、運転効率の低下を確実に回避することが
できる。
【0066】加えて、上記した冷却水温度の調整は、第
1バルブ50,第2バルブ54のバルブ開度の調整を経
た温水と冷水の混合比の変更を通して行なわれる。そし
て、この温水は、熱交換装置48によるメタノール改質
装置20との間の熱交換によりその温度が約250℃で
あり、冷水は冷却装置46の冷却能力で定まる低い温度
である。よって、PEFC12に流入させてPEFC1
2を冷却或いは暖める冷却水の温度範囲を、冷水温度か
ら温水温度までの範囲に拡張できる。このため、本実施
例の燃料電池システム10によれば、PEFC12の燃
料電池温度の制御精度の向上を通して、運転効率を向上
させることができる。
【0067】ここで、上記した本実施例の燃料電池シス
テム10と、従来の燃料電池システムとの評価試験につ
いて説明する。対比する従来の燃料電池システムは、冷
却水温度に応じて冷却水の冷却程度を変えて冷却水温度
を調整する構成、例えば、冷却水温度に応じて冷却ファ
ンをON/OFFして冷却水温度を調整するシステムで
ある。また、評価試験は、両システムのPEFCを一定
電流値で運転させたときの出力電圧推移を、出力安定時
からの経過時間で測定した。その結果を図5に示す。
【0068】この図5から明らかなように、本実施例の
燃料電池システム10によれば、出力電圧を安定した得
られるのに対して、従来例では、時間の経過と共に出力
電圧に変化する期間が現われた。よって、本実施例の燃
料電池システム10によれば、高い電池特性を得ること
ができる。なお、従来例の燃料電池システムで観察され
た出力変化の様子は、以下のように説明できる。
【0069】時間の経過と共にPEFCの自己発熱によ
りその温度が上昇するが、従来例では、その温度上昇を
冷却水温度にて検出してから冷却水の冷却をより高め
る。具体的には、冷却ファンをONとしその回転数を高
めたりする。しかし、冷却水温度は、燃料電池温度に対
して応答性が低いので、出力電圧がある程度降下した時
点t1 にて、冷却水の冷却、延いてはPEFCの冷却が
なされる。この場合の電圧降下は、電池温度上昇による
ドライアップにより起きる。そして、冷却後しばらくす
ると、冷却によるドライアップの改善により出力の上昇
が見られるが、時刻t2 にて再度電圧降下が起きる。こ
の電圧降下は、PEFCの過冷却によるフラッディング
により起きる。その後は、やや遅れて冷却水の冷却が控
えられてフラッディングが改善され、出力は上昇する。
しかし、冷却の開始・停止のタイミングが実際のPEF
Cの電池温度に対して遅れるため、このような出力変動
がある程度繰り返して起きる。また、冷却水の冷却の程
度も冷却ファンのON/OFFの周期やON時の回転数
等により制限されるので、比較的大きく出力の変動が見
られる。
【0070】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこの様な実施例になんら限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。
【0071】例えば、本実施例では、システム始動時に
は第1バルブ50を全開のままとし第2バルブ54を全
閉のままに固定したが、これに限るわけではない。つま
り、当初はこのように固定したバルブの開度を、第1バ
ルブ50にあってはその開度を締め側に第2バルブ54
にあっては開き側に、PEFC12の昇温の様子に併せ
て徐々に変更する構成を採ることもできる。このように
構成しても、温水と冷水との混合比で定まる混合温度が
その時のPEFC12の温度より高くなるようできるの
で、PEFC12を速やかに昇温することができる。そ
して、このように構成すれば、下限温度T1 からの電池
温度TPEFCの著しいオーバーシュートをより効果的に回
避できる。
【0072】また、本実施例では、熱交換装置48下流
の第1バルブ50とバイパス管路52の第2バルブ54
のバルブ開度の調整を経て温水と冷水の混合比を調整
し、PEFC12に流入する冷却水温度の調整をした。
しかし、この二つのバルブの開度調整に限るわけではな
い。その一例としては、バイパス管路52の合流点40
bに湯水混合水栓を設け、熱交換装置48からの温水と
バイパス管路52からの冷水の混合比をこの湯水混合水
栓自体で調整して温度調整する構成を採ることもでき
る。
【0073】また、燃料電池システム10では、PEF
C12近傍の排ガス管路22で検出した排ガス温度(電
池温度TPEFC)に応じた温水と冷水の混合比の変更によ
る冷却水温度の調整(ステップS160,190)を、
PEFC12の水分不足(乾きすぎ)或いは水分過多
(濡れすぎ)に応じて行なった温水と冷水の混合比の変
更(ステップS140,170)の後に実施するよう構
成した。しかし、排ガス温度(電池温度TPEFC)に応じ
た温水と冷水の混合比の変更による冷却水温度の調整
を、PEFC12の水分不足(乾きすぎ)或いは水分過
多(濡れすぎ)に拘りなく随時行なう構成を採ることも
できる。そして、このように構成した場合であっても、
冷却水温度の調整範囲は冷水の温度から温水の温度まで
となると共に、燃料電池温度として排ガス温度を用い
る。このため、燃料電池温度に応じて高い応答性で且つ
きめ細かくPEFC12を冷却でき、運転効率の向上を
図ることができる。
【0074】PEFC12の水分不足(乾きすぎ)或い
は水分過多(濡れすぎ)を電池湿度WPEFCと電解質膜抵
抗RPEFCの状態にて判断したが、次のように構成するこ
ともできる。
【0075】PEFC12の固体高分子電解質膜は適度
な湿潤状態にあれば良好な電気伝導性(イオン導電性)
を発揮することから、固体高分子電解質膜の含水率が過
多となると、つまり、水分過多となるとPEFC12の
出力電圧Vは低下する。しかも、このように水分過多と
なると、PEFC12のインピーダンスZは低下するこ
とが知られている。その反面、電池内部の湿潤状態が水
分不足となって固体高分子電解質膜の含水率が低下する
と、PEFC12の出力電圧Vは低下すると共に、イン
ピーダンスZは上昇することが知られている。従って、
この出力電圧VとインピーダンスZとから、水分過多
(濡れすぎ)或いは水分不足(乾きすぎ)であるか否か
を判断することもできる。
【0076】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1記載の燃料
電池システムでは、冷却媒体循環経路を循環して燃料電
池に流入する冷却媒体の温度調整を、第1,第2分岐循
環経路の一方の分岐循環経路に流入して改質装置との間
で熱交換されて昇温した冷却媒体と、他方の分岐循環経
路に流入した冷却されたままの冷却媒体との混合比を調
整することで行なう。
【0077】よって、所定温度に燃料電池を維持するた
めに流入させる冷却媒体の温度範囲は、冷却済みの冷却
媒体の温度から昇温済みの冷却媒体の温度までの範囲に
拡大する。このため、請求項1記載の燃料電池システム
によれば、循環する冷却媒体用いた燃料電池温度の維持
制御の制御精度を向上することができ、運転効率の向上
を図ることができる。しかも、この温度制御を通した運
転効率の向上に際しては、冷却媒体を昇温するためだけ
の装置を必要としないのでシステムの小型化をも図るこ
とができる。
【0078】請求項2記載の燃料電池システムでは、燃
料電池の始動時には、温・冷の冷却媒体の混合比を冷却
媒体温度が燃料電池温度を昇温する温度となる側に調整
する。よって、請求項2記載の燃料電池システムによれ
ば、冷却媒体による燃料電池の速やかな昇温を通して、
燃料電池の始動時における運転効率や始動性の向上を図
ることができる。
【0079】請求項3記載の燃料電池システムでは、燃
料電池の電池温度を応答性良く反映する排出ガス温度を
基づいて温・冷の冷却媒体の混合比を調整する。よっ
て、温・冷の冷却媒体の混合比の調整を経た冷却媒体の
温度調整は、燃料電池自体の温度に対して高い応答性で
感度良く行なわれる。このため、請求項3記載の燃料電
池システムによれば、燃料電池温度がその適正範囲温度
外となっても、当該範囲内の温度に速やかに復帰させる
ことができ、電池温度の不良に伴う運転効率の低下を確
実に回避して運転効率を高いまま維持できる。
【0080】請求項4記載の燃料電池システムでは、燃
料電池における電解質膜の含水状態に基づいた温・冷の
冷却媒体の混合比の調整を通して冷却水温度を調整す
る。よって、燃料電池の水分不足(乾きすぎ)或いは水
分過多(濡れすぎ)に応じた適度な温度の冷却媒体の流
入により、燃料電池を冷却若しくは暖める。このため、
この冷却若しくは暖めを通した水蒸気の水滴化と電池外
排出により、電解質膜の含水率は改善され、水分不足
(乾きすぎ)と水分過多(濡れすぎ)は解消される。し
かも、水分過多(濡れすぎ)のときの燃料電池の過冷却
や水分不足(乾きすぎ)のときの冷却不足等を回避で
き、電解質膜のフラッディングやドライアップを起こさ
ない。よって、請求項4記載の燃料電池システムによれ
ば、電解質膜の含水状態の維持と、フラッディングやド
ライアップに伴う電極反応の進行阻害の回避とを通して
運転効率を向上することができる。
【0081】請求項5記載の燃料電池システムでは、燃
料電池の始動時の温・冷の冷却媒体の混合比の調整を通
して冷却媒体の温度を昇温済みの冷却媒体の温度と等し
くする。このため、請求項5記載の燃料電池システムに
よれば、昇温済みの冷却媒体の流入により燃料電池をよ
り一層速やかに昇温でき、燃料電池の始動時における運
転効率や始動性のより一層の向上を図ることができる。
【0082】請求項6および請求項7記載の燃料電池シ
ステムでは、温・冷の冷却媒体の混合比調整のための電
解質膜の含水状態として、検出が容易な水素リッチガス
の湿度或いは電解質膜の電解質抵抗を用いた。よって、
請求項6および請求項7記載の燃料電池システムによれ
ば、簡単な構成で燃料電池システムの運転効率を向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の燃料供給装置を適用した燃料電池
システムのブロック図。
【図2】燃料電池システム10において行なわれる燃料
電池システム運転ルーチンの前半部分を示すフローチャ
ート。
【図3】この燃料電池システム運転ルーチンの後半部分
を示すフローチャート。
【図4】実施例の燃料電池システム10における始動特
性を説明するためのグラフ。
【図5】実施例の燃料電池システム10と従来例の燃料
電池システムとの評価の結果を示すグラフ。
【符号の説明】
10…燃料電池システム 12…PEFC 12a…固体高分子電解質膜 12b…アノード 12c…カソード 14…酸素ガス供給管路 16…水素ガス供給管路 20…メタノール改質装置 20a…改質装置冷却水循環路 22,24…排ガス管路 26…メタノールタンク 28…圧送ポンプ 30…水タンク 32…圧送ポンプ 40…冷却水循環路 40a…分岐点 40b…合流点 42…圧送ポンプ 44…ファン 46…冷却装置 48…熱交換装置 50…第1バルブ 52…バイパス管路 54…第2バルブ 70…電子制御装置 72…電池温度検出センサ 74…電池湿度検出センサ 76…電導度計

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素化合物の供給を受け、該炭化水
    素化合物を改質して水素リッチガスを生成する改質装置
    と、該生成した水素リッチガスを燃料ガスとして供給を
    受ける燃料電池を有する燃料電池システムであって、 前記燃料電池を管路の一部とする冷却媒体循環経路に冷
    却媒体を循環させる冷却媒体循環手段と、 前記燃料電池の下流で該冷却媒体循環経路に設けられ、
    通過する冷却媒体を冷却する冷却媒体冷却手段と、 該冷却媒体冷却手段の下流で分岐して前記燃料電池の手
    前で合流し、前記冷却媒体冷却手段と前記燃料電池との
    間において前記冷却媒体循環経路の一部となる第1分岐
    循環経路と第2分岐循環経路と、 該第1分岐循環路と第2分岐循環路のいずれか一方の分
    岐循環経路に設けられ、通過する冷却媒体を前記改質装
    置との間で熱交換して昇温する熱交換手段と、 前記一方の分岐循環経路に流入し該熱交換手段の通過を
    経て昇温済みの冷却媒体と、前記冷却媒体冷却手段を通
    過して冷却され前記第1分岐循環路と第2分岐循環路の
    他方の分岐循環経路に流入する冷却済みの冷却媒体との
    混合比を調整して、前記第1分岐循環路と第2分岐循環
    路の合流以降の前記冷却媒体循環経路での冷却媒体温度
    を調整する冷却媒体温度調整手段とを備えることを特徴
    とする燃料電池システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の燃料電池システムであっ
    て、 前記冷却媒体温度調整手段は、前記燃料電池の始動時に
    は前記冷却媒体温度が燃料電池温度を昇温する温度とな
    る側に、前記混合比を調整するものである燃料電池シス
    テム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の燃料電池システムであっ
    て、 前記燃料電池の排出するガス温度を検出する排ガス温度
    検出手段を備え、 前記冷却媒体温度調整手段は、該検出した排ガス温度に
    基づいて前記混合比を調整するものである燃料電池シス
    テム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の燃料電池システムであっ
    て、 前記燃料電池における電解質膜の含水状態を検出する含
    水状態検出手段を備え、 前記冷却媒体温度調整手段は、該検出した含水状態に基
    づいて前記混合比を調整するものである燃料電池システ
    ム。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の燃料電池システムであっ
    て、 前記冷却媒体温度調整手段は、前記燃料電池の始動時に
    は前記冷却媒体温度が前記昇温済みの冷却媒体の温度と
    等しくなる側に、前記混合比を調整するものである燃料
    電池システム。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の燃料電池システムであっ
    て、 前記含水状態検出手段は、前記燃料電池に供給され水素
    リッチガスの湿度を前記燃料電池内で検出する湿度セン
    サを有する燃料電池システム。
  7. 【請求項7】 請求項4記載の燃料電池システムであっ
    て、 前記含水状態検出手段は、前記燃料電池の電解質膜の電
    解質抵抗を検出する電導度計を有する燃料電池システ
    ム。
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