JP4328035B2 - 燃料電池暖機装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池を暖機する燃料電池暖機装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電気自動車の動力源などとして、クリーンでエネルギ効率の優れた燃料電池が注目されている。この燃料電池では、カソード側に酸素を供給するとともにアノード側に水素を供給し、水素と酸素の反応によって電気を発生する。カソード側に酸素を供給するためには、酸素を含んでいる空気を、たとえばコンプレッサによって燃料電池に供給している。このとき、コンプレッサの加圧力によって空気は昇温させられる。燃料電池は、所定の温度(固定高分子型の場合は80〜90℃)で効率よく発電するが、コンプレッサで加圧された空気はたとえば120℃程度まで上昇する。この温度の空気をそのまま燃料電池に供給すると、効率よい発電を実現できないので、燃料電池に供給する前の空気を放熱器に通し、所定の温度まで冷却してから燃料電池に供給するようにしている。
【0003】
ところで、燃料電池の始動時においては、燃料電池も冷えており、効率よい発電を実現する温度よりも低くなっている。このため、燃料電池の始動時に燃料電池を所定温度まで迅速に加温(暖機)する必要がある。殊に、燃料電池が電気自動車に搭載される場合は一層迅速に暖機する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、燃料電池を暖機するにあたっては、コンプレッサで暖められた高温の空気をそのまま燃料電池に送ることが考えられる。高温の空気が燃料電池に供給されることによって、燃料電池が早期に暖機される。
【0005】
しかし、高温の空気は、燃料電池に送ったとしても燃料電池におけるカソード側にしか送られない。このため、燃料電池のアノード側は、燃料電池の膜を介してカソード側の熱が伝達されることによって暖められることになる。したがって、アノード側の暖機がカソード側よりも遅くなってしまい、結局は燃料電池全体としての暖機を早期に行うことができないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明の課題は、燃料電池を暖機する際に、カソード側とともに、アノード側も暖機することにより、燃料電池の全体を早期に暖機できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明は、燃料電池のカソード極に対して空気を供給する空気供給手段と、前記燃料電池のアノード極に対して水素を供給する水素供給手段を備え、前記空気供給手段は、前記空気を圧送するコンプレッサを有するとともに、前記コンプレッサと前記燃料電池のカソード極を繋ぐ空気通路を有し、前記水素供給手段は、前記水素を供給する水素供給源と前記燃料電池のアノード極を繋ぐ水素通路を有し、前記空気通路と前記水素通路との間に、前記空気の熱を前記水素に伝達する熱交換器が介在されていることを特徴とする燃料電池暖機装置である。
【0008】
このような燃料電池暖機装置によれば、燃料電池のカソード極側に空気を供給するための空気通路と、アノード極側に水素を供給するための水素通路との間に、空気の熱を水素の伝達する熱交換器が介在されている。空気通路を流れる空気は、コンプレッサの断熱圧縮により昇温させられている。このため、熱交換器を介して空気の熱を水素に伝達して水素を昇温させることができる。そして、水素を昇温させることにより、燃料電池のアノード極側をも素早く暖機することができ、燃料電池全体として迅速に暖機を完了させることができる。
【0009】
また、前記空気通路は、主通路とバイパス通路を備え、前記主通路には、前記空気を冷却する放熱器が設けられており、前記空気が通る通路を、前記主通路と前記バイパス通路の間で切り替えて、前記燃料電池に供給される空気の熱量を調整する熱量調整手段を有することを特徴とする。
【0010】
このような燃料電池暖機装置によれば、空気通路には、放熱器が設けられた主通路と、放熱器を迂回して設けられたバイパス通路とを備えている。そして、空気が通る通路を主通路とバイパス通路の間で切り替えて、燃料電池に供給される空気の熱量を熱量調整手段で調整している。このため、燃料電池に対して好適な温度の空気および水素を燃料電池に供給することができる。
【0011】
また、前記燃料電池の暖機状態に応じて、前記熱量調整手段を制御する制御装置が設けられていることを特徴とする。
【0012】
このような燃料電池暖機装置によれば、燃料電池の暖機状態に応じて、熱量調整手段によって、空気が流れる通路を、主通路とバイパス通路の間で切り替えて、燃料電池に供給される空気の熱量を調整している。このため、燃料電池の暖機状態に応じて適切な温度の空気および水素を燃料電池に供給することができる。なお、燃料電池の暖機状態は、たとえば燃料電池から排出される排出空気の温度によって特定することができる。
【0013】
また、前記燃料電池の周囲における外気温に基づいて前記熱量調整手段を制御する制御装置が設けられていることを特徴とする。
【0014】
燃料電池に供給する空気を好適な温度に昇温するにあたり、外気温が低い時には、熱量を多くする必要がある、逆に、外気温が高い場合には熱量は少なくて済む。
そこで、このような燃料電池暖機装置によれば、外気温に基づいて、熱量調整手段を制御する。具体的には、外気温が低い場合には、バイパス通路に流す空気の流量を増やし、外気温が高い場合には、主通路に流す空気の流量を増やすように制御する。こうして、好適な温度の空気を燃料電池に対して供給するようにすることができる。
【0015】
また、前記燃料電池の発電量に応じて前記熱量調整手段を制御する制御装置が設けられていることを特徴とする。
【0016】
燃料電池の発電量が多いと、消費する水素も増加するので、水素の消費量の増減に応じて空気の熱量も増減させるのが好適である。
そこで、このような燃料電池暖機装置によれば、燃料電池の発電量に応じて熱量調整手段を制御するようにしている。具体的には、燃料電池の発電量が大きいときには、水素消費量も多いので、この多くの水素に熱を与えるために、バイパス通路に流す空気の流量を増加させて、空気の熱量を増やす。逆に、燃料電池の発電量が小さいときには、水素消費量は少ないので、熱を与える水素も少なくなる。したがって空気に与える熱の量は少なくて済むので、主通路に流す空気の量を増加させる。こうして、燃料電池に対して好適な温度の空気および水素を供給することができる。
【0017】
また、前記バイパス通路には、開度を調整可能にした絞りが設けられていることを特徴とする。
【0018】
このような燃料電池暖機装置によれば、バイパス通路に開度を調整可能にした絞り弁が設けられている。このため、バイパス通路の管の幅(径)を狭めたり広げたりすることができる。バイパス通路の管路の幅を広げることにより、コンプレッサの出側の圧力を高めることができるので、バイパス通路の管の幅によって空気の温度を制御することができる。こうして、バイパス通路の管の幅(径)を調整することで、燃料電池に供給される空気および水素を適切な温度に制御することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る燃料電池暖機装置を、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
〔第1実施形態〕
まず、第1実施形態の燃料電池暖機装置を説明する。
この第1実施形態で参照する図面において、図1は第1実施形態の燃料電池暖機装置を含む燃料電池システムの全体構成図であり、図2は燃料電池の構成を模式化した説明図である。
【0021】
図1に示す燃料電池システムFCSは、燃料電池1、空気供給装置2、水素供給装置3、制御装置4、アノードカソード熱交換器(以下「熱交換器」という)5などから構成される燃料電池1を中核とした発電システムである。なお、燃料電池暖機装置GS(GS1)は、空気供給装置2および制御装置4から構成される。本実施形態における燃料電池システムFCSは、自動車(燃料電池電気自動車)に搭載されるものとする。
【0022】
図2に示すように、燃料電池1は、電解質膜1cを挟んでカソード極側(酸素極側)とアノード極側(水素極側)とに分けられ、それぞれの側に白金系の触媒を含んだ電極が設けられ、カソード電極1bおよびアノード電極1dを形成している。電解質膜1cとしては固体高分子膜、例えばプロトン交換膜であるパーフロロカーボンスルホン酸膜が使われる。この電解質膜1cは、固体高分子中にプロトン交換基を多数持ち、飽和含水することにより常温で20Ω-プロトン以下の低い比抵抗を示し、プロトン導伝性電解質として機能する。
【0023】
また、カソード電極1bの外側にはカソード電極1bに酸化剤ガスとしての供給空気Aを通流するカソード極側ガス通路1aが設けられ、アノード電極1dの外側にはアノード電極1dに燃料ガスとしての供給水素Hを通流するアノード極側ガス通路1eが設けられている。カソード極側ガス通路1aの入口および出口は空気供給装置2に接続され、アノード極側ガス通路1eの入口および出口は水素供給装置3に接続されている。なお、この図2における燃料電池1は、その構成を模式化して1枚の単セルとして表現してあるが、実際の燃料電池1は、単セルを200枚程度積層した積層体として構成される。また、燃料電池1は、発電の際に電気化学反応により発熱するため、燃料電池1を冷却する図示しない冷却装置を有する。
【0024】
この燃料電池1は、カソード極側ガス通路1aに供給空気Aが通流され、アノード極側ガス通路1eに供給水素Hが供給されると、アノード電極1dで水素が触媒作用でイオン化してプロトンが生成し、生成したプロトンは、電解質膜1c中を移動してカソード電極1bに到達する。そして、カソード電極1bに到達したプロトンは、供給空気Aの酸素の酸素イオンと反応して水を生成する。生成した水および未使用の酸素を含む供給空気Aは、排出空気Aeとして燃料電池1のカソード極側の出口から排出される(排出空気Aeは多量の水分を含む)。また、アノード電極1dでは水素がイオン化する際に電子e-が生成するが、この生成した電子e-は、モータなどの外部負荷Mを経由してカソード電極1bに達する。
【0025】
次に、図1に示すように、空気供給装置2は、本発明のコンプレッサである空気圧縮器21、バイパス弁22、放熱器23、絞り弁24、カソード加湿器25、およびカソード背圧弁26を備えている。このうち、放熱器23は、バイパス弁22とカソード加湿器25の間における主通路W1に設けられており、放熱器23は、供給空気Aを冷却するために循環供給する冷却水を冷却するラジエータ23Aを備えている。また、絞り弁24は、放熱器23を迂回して形成されたバイパス通路W2に設けられており、放熱器23とカソード加湿器25の間には熱交換器5が介在されている。したがって、バイパス通路W2を通過する供給ガスは、放熱器23を通過しないようになっている。ここで、バイパス通路W2の断面積は、主通路W1の断面積よりも小さくされている。したがって、供給空気Aがバイパス通路W2を流れる際には、主通路W1を流れる際よりも、空気圧縮器21の出口側の圧力が高まる。その結果、供給空気Aがより高温に昇温させられる。ここで、具体的には、バイパス通路W2の断面積は、主通路W1の断面積の半分以下に設定するのが望ましい。そのほか、空気供給装置2は、供給空気Aや放熱器23に供給される冷却水の温度を検出する温度センサT1〜T4を有している。
【0026】
空気圧縮器21は、図示しないスーパーチャージャおよびこれを駆動するモータなどから構成されているコンプレッサである。空気圧縮器21には、たとえば図示しないエアクリーナを通してごみなどを取り除き、燃料電池1で酸化剤ガスとして使用される供給空気Aを断熱圧縮して燃料電池に圧送する。この断熱圧縮の際に供給空気Aが加熱される。このように加熱された供給空気Aが、燃料電池1の暖機に貢献する。
【0027】
バイパス弁22は、流路切り替え弁からなり、制御装置4から出力される切り替え信号に基づいて、供給空気Aを流す通路を、主通路W1とバイパス通路W2の間で切り替えて、どちらに供給空気Aを流すかを決定する。
【0028】
放熱器23には、冷却水が流れる冷却水流路が設けられており、この冷却水と熱交換することによって、燃料電池1の通常運転時において空気圧縮器21から供給される供給空気Aを冷却している。この放熱器23にはラジエータ23Aが接続されており、ラジエータ23Aでは、放熱器23で供給空気Aを冷却してその熱により昇温させられた冷却水を、たとえば冷却ファンで冷却している。燃料電池1の通常運転時における空気圧縮器21から供給される供給空気Aの温度は通常120℃程度であるが、燃料電池1は80〜90℃程度の温度で運転される。このため、供給空気Aは、60〜75℃程度に冷却されて燃料電池1に導入される。
【0029】
絞り弁24は、開度を調整可能にした開度調整弁であり、その開度を調整することにより、供給空気Aが通過するバイパス通路W2の一部の径を狭めることができるようになっている。
【0030】
カソード加湿器25は、燃料電池排出ガス供給型のものであり、たとえば多数、具体的には5000本の中空糸膜が束ねられてなる中空糸膜束がハウジング内に収容されており、中空糸膜内を供給空気Aが通過し、ハウジング内であって中空糸膜の外側を排出空気Aeが通過する。燃料電池1では、発電に伴い水が発生して、排出空気Aeには大量の水分が含まれているので、この水分を供給空気Aに水分交換して供給空気Aを加湿する。なお、カソード加湿器25としては、このような燃料電池排出ガス供給型のもののほか、図示しないベンチュリ、水貯蔵タンク、ベンチュリと水貯蔵タンクを接続するサイフォン管などから構成され(一種のキャブレタ)、水貯蔵タンクに貯蔵された加湿用の水をベンチュリ効果で吸い上げて噴霧し、供給空気Aを加湿するものなど、適宜公知のものを用いてもよい。
【0031】
カソード背圧弁26は、図示しないバタフライ弁およびこれを駆動するステッピングモータなどから構成され、燃料電池1から排出される排出空気Aeの圧力(吐出圧)をカソード背圧弁26の開度を減少・増加することにより制御する。ちなみに、カソード背圧弁26の開度を減少すると燃料電池1の排出圧力が高まり、これに対応して排出空気Aeの温度上昇幅が増加する。また、カソード背圧弁26の開度を増加すると燃料電池1の排出圧力が低くなり、これに対応して排出空気Aeの温度上昇幅が減少する。
【0032】
温度センサT1〜T4は、いずれもサーミスタなどから構成される。このうち、温度センサT1は、燃料電池1のカソード極側の入口における供給空気Aの温度を検出する。また、温度センサT2は、燃料電池のカソード側の出口における排出空気Aeの温度を検出する。さらに、温度センサT3は、ラジエータ23Aから放熱器23に対して供給される冷却水の温度を検出する。そして、温度センサT4は、熱交換器5に供給される供給空気Aの温度を検出する。これらの温度センサT1〜T4は、それぞれ検出した検出信号を制御装置4に送信する。なお、温度センサT2で検出した排出空気Aeの温度T2によって燃料電池1の暖機状態が判断される。さらに、温度センサT3で検出した放熱器23における冷却水の温度T3によって外気温が判断される。
【0033】
また、図1に示すように、水素供給装置3は、アノード供給装置31、アノード循環装置32、アノード加湿器33などから構成される。
【0034】
アノード供給装置31は、たとえば水素ガスボンベおよびレギュレータを備える。水素ガスボンベは、図示しない高圧水素容器から構成され、燃料電池1のアノード極側に導入される供給水素Hを貯蔵する。貯蔵する供給水素Hは純水素であり、圧力は15〜20MPaG(150〜200kg/cm2G)である。なお、水素ガスボンベは、水素吸蔵合金を内蔵し1MPaG(10kg/cm2G)程度の圧力で水素を貯蔵する水素吸蔵合金タイプである場合もある。レギュレータは、図示しないダイヤフラムや圧力調整バネなどから構成され、高圧で貯蔵された供給水素Hを所定の圧力まで減圧させ、一定圧力で使用できるようにする圧力制御弁である。
【0035】
アノード循環装置32は、たとえば水素循環ポンプからなる。この水素循環ポンプは、図示しないエジェクタなどから構成され、燃料電池1のアノード極側に向かう供給水素Hの流れを利用して、燃料電池1で燃料ガスとして使用された後の供給水素H、つまり燃料電池1のアノード極側から排出される排出水素Heを吸引し循環させる。なお、排出水素Heを循環使用するのは、供給水素Hが、アノード供給装置31における水素ガスボンベに貯蔵されている純水素だからである。
【0036】
次に、制御装置4は、図示しないCPU、メモリ、入出力インタフェイス、A/D変換器、バスなどから構成されており、燃料電池システムFCSを統括的に制御するとともに、燃料電池1に供給する供給空気Aの温度を制御する。制御装置4は、前記の通り温度センサT1〜T4より出力される検出信号を受信する。また、制御装置4は、空気圧縮器21、バイパス弁22、絞り弁24、およびカソード背圧弁26に対する制御信号を送信する。本実施形態では、制御装置4がバイパス弁22を切り替えるとともに、絞り弁24の絞り開度を調整する。そうして、空気圧縮器21から供給される供給空気Aが流れる通路を主通路W1とバイパス通路W2の間で切り替える。また、バイパス通路W2を流す場合には、絞り弁24の開度を調整して、供給空気Aの温度を調整する。したがって、これらのバイパス弁22および絞り弁24が本発明の熱量調整手段を構成する。
【0037】
熱交換器5は、空気圧縮器21と燃料電池1のカソード極を繋ぐ空気通路と、アノード供給装置31と燃料電池1のアノード極を繋ぐ水素通路の間に介在されて設けられている。この熱交換器5は、供給空気Aが流れる空気流路と、供給水素Hが流れる水素流路とを備えており、空気流路を流れる供給空気Aの熱が水素流路を流れる供給水素Hに対して伝達されるようになっている。
【0038】
次に、第1の実施形態に係る燃料電池1の始動時おける燃料電池暖機装置GS1の動作の一例を、図3を参照して説明する(適宜図1参照)。
【0039】
図3は、燃料電池暖機装置の制御フローを示すフローチャートである。なお、燃料電池1に供給される供給空気Aの目標温度は65℃〜80℃である。
【0040】
燃料電池を始動する際、イグニッションスイッチをONにすると(S1)、空気圧縮器21が駆動する(S2)。空気圧縮器21が駆動する際、温度センサT1,T2によって燃料電池1の入側における供給空気Aの温度および燃料電池1の出側における排出空気Aeの温度を検出する(S3)。続いて、温度センサT2で検出された排出空気Aeの温度T2が15℃を超えるかを判断するとともに、温度センサT1で検出された供給空気Aの温度T1よりも排出空気の温度T2の方が高いかを判断する(S4)。排出空気Aeの温度が15℃を超えて入れば、燃料電池1が暖まっていることを示すので、燃料電池1の暖機は特に必要ないと判断できる。一方、供給空気Aの温度よりも排出空気Aeの温度の方が高い場合も同様に、燃料電池1が暖まっていると考えられるので、燃料電池1の暖機は不要と判断できる。そこで、排出空気Aeの温度が15℃を超えるか、あるいは排出空気Aeの温度T2が供給空気Aの温度T1よりも高いかのいずれかの条件を満たすときに、燃料電池1の暖機は不要と判断する。そして、空気圧縮器21の駆動を継続しながら、燃料電池1のアイドル運転を開始する(S5)。ここまでの処理が、イグニッションスイッチをONにした直後に行われる。
【0041】
また、ステップS4で排出空気Aeの温度T2が15℃以下であり、かつ排出空気Aeの温度が供給空気Aの温度T1以下であると判断された場合には、放熱器23における冷却水の温度を温度センサT3で検出する(S6)。いま、冷却水の温度は外気温とほぼ等しいと考えられるが、冷却水の温度が15℃を超えていれば、燃料電池1の暖機は不要と考えられる。そこで、冷却水の温度T3が15℃を超えているか否かを判断する(S7)。その結果、冷却水の温度T3が15℃を超えている場合には、燃料電池1の暖機は不要であると判断できるので、空気圧縮器21の駆動を継続するとともに、燃料電池1のアイドル運転を開始する(S5)。また、ステップS7で冷却水の温度T3が15℃以下であると判断された場合には、バイパス弁22をONにして(S8)、低温始動モードに入り(S9)、空気圧縮器21から供給される供給空気Aをバイパス通路W2に流す。なお、バイパス弁22をONにすることにより、供給空気Aがバイパス通路W2を通り、バイパス弁22をOFFにすることにより、供給空気Aが主通路W1を流れるように、通路が切り替えられる。供給空気Aがバイパス通路W2を流れることにより、供給空気Aは放熱器23を迂回して燃料電池1に供給される。放熱器23を迂回して供給される供給空気Aは、放熱器23によって冷却されないので、空気圧縮器21で暖められた空気をそのまま燃料電池1に供給することができる。
【0042】
ここで、燃料電池に供給される供給空気Aは、熱交換器5を通過している。この熱交換器5には、燃料電池1のアノード側に供給される供給水素Hも流れている。いま、この供給水素Hは、空気圧縮器21で暖められる前の供給空気Aとほぼ同じ程度の温度であり、暖められた供給空気Aよりも温度が低い。また、通常、供給水素Hの流量は、供給空気Aの流量よりも非常に少ない。これらの供給空気Aと供給水素Hがともに熱交換器5を通過することにより、供給空気Aの熱が供給水素Hに伝達され、供給水素Hが暖められて供給空気Aとほぼ同じ温度になる。このため、供給空気Aは、供給水素Hをも暖めるための熱量を有することが求められるので、供給空気Aは、燃料電池1に供給される温度である65〜80℃よりも高い温度まで暖められる。
【0043】
こうして、空気圧縮器21で供給空気Aを暖めるとともに、供給空気Aの熱で供給水素Hを暖めながら供給空気Aを燃料電池1のカソード側に供給し供給水素Hを燃料電池1のアノード極側に供給することにより、燃料電池1を全体的に均一に暖機することができる。したがって、燃料電池1が所定の発電能力を発揮しうるまで燃料電池1を暖機するための時間を短くすることができる。こうして、燃料電池1が迅速に暖機される。なお、低温始動モードでは、空気圧縮器21は、通常のアイドル時の電力(たとえば500W)よりも大きい電力(たとえば5kW)で運転され、空気圧縮器21の断熱圧縮による加熱量を増加している。また、絞り弁24の開度は、たとえば温度センサT1で検出される燃料電池1に供給される直前の供給空気Aの温度に基づいて適宜決定される。
【0044】
かかる低温始動モード中において、温度センサT1によって燃料電池1に供給される直前の供給空気Aの温度T1を検出し、温度センサT2によって燃料電池1から排出された排出空気Aeの温度を検出する(S10)。そして、燃料電池1に供給される供給空気Aの前回の温度と比較した供給空気上昇温度ΔT1および燃料電池1から排出される排出空気Aeの前回の温度と比較した排出空気上昇温度ΔT2を算出する。それから、これらの供給空気上昇温度ΔT1および排出空気上昇温度ΔT2がそれぞれ0℃を超えているかを判断する(S11)。その結果、供給空気上昇温度ΔT1および排出空気上昇温度ΔT2のいずれかが0℃以下となっている場合には、ステップS9に戻って低温始動モードが継続する。
【0045】
また、供給空気上昇温度ΔT1および排出空気上昇温度ΔT2がいずれも0℃を超えた時点で、温度センサT3で放熱器23の冷却水の温度T3を検出する(S12)。そして、冷却水の温度T3が15℃未満であるか否かを判断する(S13)。その結果、冷却水の水温T3が15℃未満である場合には、放熱器23がまだ暖まっていないので、放熱器23に供給空気Aを流すと、供給空気Aが冷えてしまう。このため、低温始動モードは解除した後(S14)、放熱器23を迂回するべく、絞り弁24の絞りを全開にして(S15)、供給空気Aをすべてバイパス通路W2に流す。そして、空気圧縮器21の駆動を継続しながら、燃料電池1のアイドル運転を開始する(S16)。このときの空気圧縮器21は、たとえば500Wの電力で運転される。
【0046】
そして、放熱器23の冷却水の温度T3を検出し(S17)、冷却水の温度T3が15℃未満であるか否かを判断する(S18)。その結果、冷却水の温度T3が15℃未満のときは、ステップS16に戻って、燃料電池1のアイドル運転を継続する。こうして、冷却水の温度が15℃以上になるまでフィードバック制御を行い、冷却水の温度T3の温度が15℃以上となるまで、同様の作業が繰り返される。また、冷却水の温度T3が15℃以上となったときには、放熱器23が冷えた状態ではなくなったと判断できるので、図5に示すステップS19に進む。
【0047】
一方、ステップS13において、放熱器23の冷却水の温度T3が15℃以上であると判断された場合には、放熱器23は冷えた状態ではないので、そのままステップS19に進む。
【0048】
ステップS19では、燃料電池1が低温始動モードにあるか否かを判断している。低温判断の結果、低温始動モードにない場合は、ステップS20を飛び越してステップS21に進む。一方、ステップS19で低温始動モードにあると判断された場合には、低温始動モードを解除する(S20)。低温始動モードを解除したらバイパス弁22をOFFにして(S21)、空気圧縮器21から供給される空気を主通路W1に流す。主通路W1を流れる供給空気Aは、放熱器23によって所定の温度に温度調整させられてから、燃料電池1に供給される。そして、空気圧縮器21の駆動を継続するとともに、燃料電池1のアイドル運転を行う(S22)。そして、燃料電池1の暖機が終了する(S23)。
【0049】
このように、本実施形態では、空気圧縮器21によって暖められ、燃料電池1のカソード側に供給空気Aと、燃料電池1のアノード側に供給される供給水素Hをそれぞれ熱交換器5に通す。熱交換器5では、供給空気Aの熱が供給水素に伝達されて、供給水素Hが暖められる。したがって、燃料電池1のカソード側を介することなく燃料電池1のアノード側を直接暖機することができる。したがって、燃料電池1の全体としての暖気を迅速に行うことができる。
【0050】
また、燃料電池1の暖機の完了を判断するにあたり、燃料電池1から排出される排出空気Aeの温度のほか、たとえば空気圧縮器21の入側に設けられた図示しない温度センサで外気温を測定し、この外気温に基づいてバイパス弁22の制御を行うこともできる。外気温が低い場合には、燃料電池1に対して好適な温度となるまで空気の温度を上昇させるために、空気に与える熱の量を増やす必要がある。そのため、外気温が低い場合には、バイパス通路W2に流す供給空気Aの流量を増加させるように制御を行う。逆に、外気温が高い場合には、主通路W1に流す供給空気Aの流量を増やす。このようにして、供給空気Aの温度を適切に調整することができる。
【0051】
また、本実施形態における通常走行時における暖機処理について説明する。この通常走行時における暖機処理は、図1に示す燃料電池暖機装置GS1において行われるので、適宜図1を参照する。
図6(a)は、通常時における暖機処理を説明するためのフローチャートである。
図6(a)に示すように、燃料電池1が通常モードにあるときには(S30)、温度センサT4で熱交換器5に供給される供給空気Aの温度T4を検出し、供給空気Aの温度が60℃未満であるか否かを判断する(S31)。燃料電池1が通常モードにあるときには、供給空気Aを放熱器23で冷却するためにバイパス弁22はOFFとなっており、供給空気Aは主通路W1を流れている。ここで、熱交換器5に供給される供給空気Aの温度が60℃未満である場合には、燃料電池1に供給するための供給空気の適正温度範囲である65〜80℃の範囲内にある温度の供給空気Aを燃料電池1に供給することができない。一方、ステップS31において、供給空気Aの温度T4が60℃以上である場合には、燃料電池1に対して適正な温度範囲にある供給空気Aを燃料電池1に供給することができる。このためバイパス弁22はOFFのままとし(S32)、供給空気Aを主通路W1に流したままとしてそのまま終了する。
【0052】
また、温度センサT4で検出された供給空気Aの温度T4が60℃未満であるときには、暖かい供給空気Aを燃料電池1に供給する必要性があるので、バイパス弁22をONにして(S33)、供給空気Aをバイパス通路W2に流す。バイパス通路W2を流れる供給空気Aは、放熱器23を迂回して燃料電池1に供給されるので、暖かいままで燃料電池1に供給される。また、供給空気Aをバイパス通路W2に流すに際し、バイパス通路W2に、設けられた絞り弁24で空気圧縮器21の出側における圧力を調整する。このときの絞り弁24の開度は熱交換器5の入側直前における供給空気Aの温度T4をパラメータとする関数f(T4)によって決定する(S34)。このときに用いられる関数を図6(b)に示す。図6(b)に示すように、熱交換器5の直前における供給空気Aの温度T4が60℃未満の領域においては、供給空気Aの温度T4が低いほど、絞り弁24の絞り開度を絞る(小さくする)。絞り弁24の絞り開度を絞ることにより、空気圧縮器21の出側における供給空気Aの圧力を大きくすることができ、もって供給空気Aをさらに高い温度まで昇温させることができる。したがって、燃料電池1に供給する供給空気Aの温度を上昇させることができる。
【0053】
そして、供給空気Aの温度T3が60℃に近づくにつれて絞り弁24の絞り開度を開いていく(大きくする)。絞り弁24の絞り開度を開くことにより、空気圧縮器21の出側における供給空気Aの圧力が小さくなり、もって供給空気Aの温度の上昇量が減少する。したがって、燃料電池1に供給される供給空気Aとして適切な温度となるように制御することができる。
【0054】
このような制御を行うことにより、通常時における燃料電池の暖機処理を終了する(S35)。こうして、燃料電池1の通常運転時においても、燃料電池1の暖機を行うことができる。
【0055】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一性のある要素・部材などについては、同一の符号を付してその説明を省略する。
図7は、第2の実施形態に係る燃料電池暖機装置を含む燃料電池システムの全体構成図である。
【0056】
図7に示すように、第2実施形態の燃料電池暖機装置GS2は、図1に示す前記第1実施形態における熱交換器5に代えて、第1,第2共通配管41,42が設けられている点で、前記第1実施形態と異なる。第2実施形態では、これらの共通配管41,42が、供給空気の熱を供給水素に伝達する熱交換器となる。また、第2実施形態では、絞り弁24が設けられていない。
【0057】
この第2実施形態では、空気圧縮器21から供給された供給空気Aは、放熱器23を介して第1共通配管41に導入される。第1共通配管41を出た供給空気Aは、カソード加湿器25を通過して、第2共通配管42に導入される。第2共通配管42から出た供給空気Aは、燃料電池1のカソード極側に供給される。燃料電池1のカソード極側から排出された排出空気Aeは、前記第1実施形態と同一の経路を経て排出される。
【0058】
一方、アノード供給装置31から供給された供給水素Hは、アノード循環装置32を経て、第1共通配管41に導入される。ここで、第1共通配管41の断面図を図8に示す。図8に示すように、第1共通配管41は、二重管の構造をなしており、内管41Aの内側は供給水素が通過する水素流路HFとなっている。また、内管41Aの外側であって外管41Bの内側が供給空気が通過する空気流路AFとなっている。このような単純な二重管の構造となっており、供給空気および供給水素がそれぞれ空気流路AFおよび水素流路HFで同一方向を向いて並流することにより、供給空気Aの熱が供給水素Hに伝達されるようになっている。本実施形態では、供給空気Aと供給水素は並行して流れるが、もちろん対向して流れるようにしてもよい。
【0059】
第1共通配管41を出た供給水素Hは、アノード加湿器33を通過して第2共通配管42に導入される。第2共通配管42は、第1共通配管同様、図8に示すように、内管42Aと外管42Bを備えており、内管42Aの内側に供給水素Hが流れる水素流路HFが形成され、内管42Aの外側で外管42Bの内側に供給空気が流れる空気流路AFが形成されている。こうしてそれぞれの流路を流れる供給空気と供給水素の間で、供給空気から供給水素に対して熱が伝達されるようになっている。
【0060】
第2共通配管42を出た供給空気は、燃料電池1のアノード極側に供給される。燃料電池1のアノード極側から排出された排出水素はHeは、アノード循環装置32に導入され、循環利用される。
【0061】
本実施形態に係る燃料電池暖機装置GS2においても、前記第1実施形態と同様にして、温度センサT1〜T4より出力される各温度信号に基づいて、バイパス弁22およびカソード背圧弁26を制御している。このため、燃料電池1に対して適切な温度の供給空気Aおよび供給水素Hを供給することにより、迅速に燃料電池1を暖機することができる。
【0062】
また、本実施形態においては、共通配管41,42を用いて供給空気Aの熱を供給水素Hに伝えて供給水素Hを暖めているので、前記第1実施形態のように、熱交換器5を用いる場合と比較して、装置全体を小型化することができる。
【0063】
なお、本発明は、前記した発明の実施の形態に限定されることなく、広く変形実施することができる。
たとえば、前記各実施形態では、燃料電池1に供給される供給空気の温度や放熱器における冷却器の冷却水の温度に基づいて、バイパス弁や絞り弁などの制御を行っている。これに対して、たとえば燃料電池から発電される発電量に基づいて、燃料電池の状態を把握し、燃料電池に供給する供給空気および供給水素の温度を制御することができる。具体的に、たとえば燃料電池の発電量が大きくなると、水素消費量もそれに伴って多くなる。したがって、燃料電池に供給する供給水素量も多くなるので、この多くの水素に熱を与えるために、バイパス通路に流す空気の流量を増加させて、空気の熱量を増やす。逆に、燃料電池の発電量が小さいときには、水素消費量は少ないので、熱を与える水素も少なくなる。したがって空気に与える熱の量は少なくて済むので、主通路に流す空気の量を増加させる。こうして、燃料電池に対して好適な温度の空気および水素を供給することができる。なお、燃料電池から発電される発電量は、たとえば図示しないECUによって検出することができる。
【0064】
また、前記実施形態では、熱量調整手段として主通路とバイパス通路を切り替えるバイパス弁を用いたが、たとえば主通路とバイパス通路に流す空気の量を調整する流量調整弁などを用いることもできる。
【0065】
また、水素供給装置は、水素タンクから燃料電池に水素を供給する構成としたが、メタノールなどの液体原燃料を改質器により改質して水素リッチな燃料ガスを製造し、これを燃料電池に供給する構成としてもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、このため、熱交換器を介して空気の熱を水素に伝達して水素を昇温させることができる。そして、水素を昇温させることにより、燃料電池のアノード極側をも素早く暖機することができ、燃料電池全体として迅速に暖機を完了させることができる。
【0067】
また、燃料電池の暖機状態に応じて適切な温度の空気および水素を燃料電池に供給することができる。
【0068】
さらに、外気温に基づいて空気の熱量を調整するので、外気温が変化した場合であっても、好適な温度の空気および水素を燃料電池に供給することができる。
【0069】
さらにまた、燃料電池の発電量に基づいて空気の熱量を調整するので、燃料電池の発電量が増減して水素消費量が増減した場合であっても、適切な温度の水素および空気を燃料電池に供給することができる。
【0070】
また、バイパス通路の管の幅(径)を調整することで、燃料電池に供給される空気および水素を適切な温度に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の燃料電池暖機装置を含む燃料電池システムの全体構成図である。
【図2】図1の燃料電池の構成を模式化した説明図である。
【図3】第1実施形態の燃料電池暖機装置の制御フローの一部を示すフローチャートである。
【図4】第1実施形態の燃料電池暖機装置の制御フローの他の一部を示すフローチャートである。
【図5】第1実施形態の燃料電池暖機装置の制御フローのさらに他の一部を示すフローチャートである。
【図6】(a)は、通常モードの暖機処理を示すフローチャート、(b)は、カソード加湿器供給空気の温度と絞り弁の絞り開度との関係を示すグラフである。
【図7】第2実施形態の燃料電池暖機装置を含む燃料電池システムの全体構成図である。
【図8】共通配管の断面図である。
【符号の説明】
1 燃料電池
2 空気供給装置
3 水素供給装置
4 制御装置
5 熱交換器
21 空気圧縮器(コンプレッサ)
22 バイパス弁(熱量調整手段)
24 絞り弁(熱量調整手段)
41,42 共通配管(熱交換器)
W1 主通路
W2 バイパス通路
A 供給空気
H 供給水素
FCS 燃料電池システム
GS(GS1,GS2) 燃料電池暖機装置
Claims (4)
- 燃料電池のカソード極に対して空気を供給する空気供給手段と、前記燃料電池のアノード極に対して水素を供給する水素供給手段を備え、
前記空気供給手段は、前記空気を圧送するコンプレッサを有するとともに、前記コンプレッサと前記燃料電池のカソード極を繋ぐ空気通路を有し、
前記水素供給手段は、前記水素を供給する水素供給源と前記燃料電池のアノード極を繋ぐ水素通路を有し、
前記空気通路と前記水素通路との間に、前記空気の熱を前記水素に伝達する熱交換器が介在されており、
前記空気通路は、主通路とバイパス通路を備え、前記主通路には、前記空気を冷却する放熱器が設けられており、
前記空気が通る通路を、前記主通路と前記バイパス通路の間で切り替えて、前記燃料電池に供給される空気の熱量を調整する熱量調整手段を有することを特徴とする燃料電池暖機装置。 - 前記熱量調整手段を制御する制御装置が設けられており、
前記制御装置は、
前記カソード極から排出された空気の温度に基づいて、前記燃料電池の暖機が必要と判断された場合、
前記コンプレッサからの空気が前記バイパス通路に流れるように、前記熱量調整手段を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池暖機装置。 - 外気温に基づいて前記熱量調整手段を制御する制御装置が設けられており、
前記制御装置は、
前記放熱器を経由し当該放熱器を流れる空気と熱交換する冷却水の温度に基づいて、前記外気温を判断し、
当該外気温に基づいて前記燃料電池の暖機は必要と判断された場合、
前記コンプレッサからの空気が前記バイパス通路に流れるように、前記熱量調整手段を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池暖機装置。 - 前記バイパス通路には、開度を調整可能にした絞りが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の燃料電池暖機装置。
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