JP5817670B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池の技術に関する。
燃料電池の出力を制御する方法として、燃料電池へ供給するカソードガスの供給圧力を制御する技術が知られている(下記特許文献1)。下記特許文献1には、燃料電池から排出されるカソードオフガスの背圧を背圧弁によって制御することによって、カソードガスの供給圧力を制御する技術が記載されている。
特開平2009−004160号公報
しかし、背圧弁の制御による燃料電池の出力制御は、応答性が悪いといった問題が指摘されていた。また、供給圧力を高めることによってカソードガスを高温にし、燃料電池内で生じているフラッッディングを解消する技術が知られているが、背圧弁の制御(閉方向に操作)によってカソードガスの供給圧力を高める方法は応答性が悪いため、迅速にフラッディングの解消ができないといった問題が指摘されていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一形態は、燃料電池システムであって、燃料電池と;前記燃料電池に対してカソードガスを供給する配管である第1の配管と;前記燃料電池に対してカソードガスを供給する配管であって、前記第1の配管より容積の小さい第2の配管と;前記第1の配管または前記第2の配管のいずれか一方から前記カソードガスが前記燃料電池に対して供給されるように、前記二つの配管の切り替えを行う切替部と;前記燃料電池に対する要求出力に応じて前記燃料電池からの出力を増大させる際に、前記燃料電池から排出されるカソードオフガスの背圧を上昇させるように制御する場合に、前記第2の配管によって前記供給が行なわれるように前記切替部を制御する背圧制御を行う制御部と;を備える。このような形態であれば、燃料電池に対する要求出力に応じて燃料電池からの出力を増大させるために背圧を上昇させるように制御する場合に、第1の配管より容積の小さい第2の配管によってカソードガスの供給を行うので、第1の配管によってカソードガスの供給を行う燃料電池システムや第1の配管のみ備える燃料電池システムと比較して、背圧の上昇率(上昇速度)を高めることができる。結果として、カソードガスの供給圧力を高速に上昇させることができる。その他、本発明は、以下のような形態として実現することも可能である。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、燃料電池と;前記燃料電池に対してカソードガスを供給する配管である第1の配管と;前記燃料電池に対してカソードガスを供給する配管であって、前記第1の配管より容積の小さい第2の配管と;前記第1の配管または前記第2の配管のいずれか一方から前記カソードガスが前記燃料電池に対して供給されるように、前記二つの配管の切り替えを行う切替部と;前記燃料電池から排出されるカソードオフガスの背圧を上昇させるように制御する場合に、前記第2の配管によって前記供給が行なわれるように前記切替部を制御する背圧制御を行う制御部と;を備える。この形態の燃料電池システムによれば、背圧を上昇させるように制御する場合に、第1の配管より容積の小さい第2の配管によってカソードガスの供給を行うので、第1の配管によってカソードガスの供給を行う燃料電池システムや第1の配管のみ備える燃料電池システムと比較して、背圧の上昇率(上昇速度)を高めることができる。結果として、カソードガスの供給圧力を高速に上昇させることができる。
(2)上記形態の燃料電池システムにおいて、さらに;前記燃料電池のフラッディングを検出する検出部を備え;前記第1の配管は、前記カソードガスの加湿を行い前記供給を行う配管であり;前記第2の配管は、前記カソードガスの加湿を行わずに前記供給を行う配管であり;前記制御部は、前記背圧制御に換えて、フラッディング抑制制御を行い;前記フラッディング抑制制御は、前記検出部がフラッディングを検出した場合に、前記切替部を制御して、前記第2の配管によって前記供給が行なわれるようにする制御であるとしてもよい。この形態の燃料電池システムによると、フラッディングを検出した場合に、第2の配管によってカソードガスの供給を行うモードを備える。この場合、第2の配管より容積が大きく、かつ、カソードガスに加湿を行う第1の配管を用いる場合と比較して、乾燥したカソードガスを高速に燃料電池内に供給することができる。従って、第1の配管によってカソードガスの供給を行う燃料電池システムや第1の配管のみ備える燃料電池システムと比較して、高速にフラッディングを解消することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、燃料電池、燃料電池の運転方法、燃料電池車両、燃料電池車両の制御方法などの形態で実現することができる。
燃料電池システム10の構成を説明する説明図である。 カソードガス供給処理の流れを示すフローチャートである。 供給配管決定処理(背圧高応答モード)の流れを示すフローチャートである。 供給配管決定処理による背圧の変化を示すグラフである。 供給配管決定処理(フラッディング抑制モード)の流れを示すフローチャートである。 変形例1の供給配管決定処理の流れを示すフローチャートである。 変形例1の供給配管決定処理による背圧の変化を示すグラフである。
A.第1実施形態:
(A1)燃料電池の構成:
図1は、本発明の第1実施形態としての燃料電池システム10の構成を説明する説明図である。燃料電池システム10は、燃料電池によって発電した電力を動力源として走行する燃料電池車両(以下、単に車両とも呼ぶ)に搭載される電源供給システムである。その他、燃料電池システム10を家庭用または商業用の発電システムとして適用するとしてもよい。本説明においては、主に燃料電池システム10におけるガス供給系統について説明するとともに、特にカソードガス供給系統を中心に説明をする。
燃料電池システム10は、燃料電池20と、カソードガス供給系統30と、アノードガス供給系統50と、制御部60とを備える。燃料電池20は、酸化ガス(カソードガス)と燃料ガス(アノードガス)とによる電気化学反応によって発電する固体高分子型の燃料電池である。燃料電池20は、電解質膜の両側に触媒電極およびセパレータを積層した燃料電池単セルを、所定の方向に複数積層したスタック構造を有する。本実施形態では、カソードガスは空気であり、アノードガスは水素ガスである。
カソードガス供給系統30は、燃料電池20へカソードガス(空気)を供給するガス供給系統である。カソードガス供給系統30は、ガスが流通する配管として、配管32,33,36,37と、第1切替配管34と、第2切替配管35とを備える。また、カソードガス供給系統30は、配管に流通するガスを制御するための機器として、コンプレッサ41と、流量センサ42と、三方弁43,44と、加湿器45と、圧力センサ46と、背圧弁47とを備える。図示するように、これら機器は制御部60によって動作が制御されている。また、制御部60は、燃料電池20の発電による出力を監視するとともに、カソードガス供給系統30が有する各機器を制御することによって、燃料電池20の出力制御を行う。
配管32は、外部とコンプレッサ41とを連通する配管である。コンプレッサ41は、配管32を介して外部からカソードガス(空気)を取り込み、圧縮して、配管33に供給する。流量センサ42は、コンプレッサ41によって配管33に供給されるカソードガスの流量を計測する。制御部60は、流量センサ42から流量の値を取得し、フィードバック制御によって、コンプレッサ41から配管33に供給するカソードガスの流量を制御する。
三方弁43,44は、配管33から燃料電池20へ向けて供給されるカソードガスを、第1切替配管34または第2切替配管35のいずれか一方に流通させる切替弁である。三方弁43,44の切替動作は、後述する供給配管決定処理によって制御部60が制御する。第1切替配管34は、加湿器45を経由して三方弁44に接続される配管である。第1切替配管34を流通するカソードガスは、加湿器45によって加湿される。
一方、第2切替配管35は、加湿器45をバイパスして三方弁44に接続される配管である。本実施形態においては、三方弁43から三方弁44までの各配管の容積は、第2切替配管35の方が第1切替配管34に比べて小さい。第1切替配管34または第2切替配管35のいずれか一方を経由したカソードガスは、三方弁44および配管36を経由して燃料電池20に流入する。燃料電池20に流入したカソードガスは、アノードガス供給系統50によって燃料電池20に供給されたアノードガスとの電気化学反応によって発電に供され、カソードオフガスとして配管37、背圧弁47および加湿器45を介して外部に排出される。
圧力センサ46は、燃料電池20から排出されるカソードオフガスの背圧を計測する。背圧弁47は、弁の開度によって背圧を調整する調整弁である。制御部60は、圧力センサ46から取得した背圧の値に基いて背圧弁47の開度を調整することによって背圧の制御を行う。一般的に、燃料電池の特性として、カソードガスの供給圧力を高くすると発電性能が高くなることが知られている。例えば、燃料電池に対する要求出力が高い場合には、背圧弁47を閉める方向に制御(以下、閉制御とも呼ぶ)することによって、カソードガスの供給圧力を上昇させ、燃料電池からの出力を増加させることができる。背圧制御によって燃料電池の出力を制御する技術については、公知の技術であるので(例えば、上記特許文献1)、説明は省略する。
配管37を流通するカソードオフガスは、背圧弁47を通過後、加湿器45を流通する。配管37を流通するカソードオフガスには、カソードガスとアノードガスとの電気化学反応によって生じた生成水に起因する水分が含まれる。加湿器45の内部における第1切替配管34と配管37との境界は、水透過膜で構成されている。配管37を流通するカソードオフガスが加湿器45を通過した際に、ガス中の水分が水透過膜を透過して第1切替配管34側に移動し、第1切替配管34を流通するカソードガスの加湿を行う。加湿器45を流通した後のカソードオフガスは、配管37を介して外部に排出される。
アノードガス供給系統50は、燃料電池20へアノードガスを供給するためのガス供給系統である。アノードガス供給系統50は、水素タンク51と、配管52,53とを備える。水素タンク51のアノードガス(水素ガス)は、配管52を介して燃料電池20に供給される。燃料電池20に供給されたアノードガスは、カソードガス供給系統30によって燃料電池20に供給されたカソードガスとの電気化学反応により発電に供され、アノードオフガスとして配管53を介して外部に排出される。その他、アノードガス供給系統50は、アノードオフガスに含まれる水素ガスをアノードガスとして再利用するためのガス流通システム(図示省略)を有している。以上説明した構成によって、燃料電池システム10は発電を行う。
(A2)カソードガス供給処理:
次に、制御部60が行うカソードガス供給処理について説明する。カソードガス供給処理は、制御部60が、カソードガス供給系統30が備える各機器を制御することによって、燃料電池20に供給されるカソードガスを制御する処理である。図2は、カソードガス供給処理の流れについて説明するフローチャートである。運転者の操作によって車両の電源スイッチ(図示省略)がオンになると、制御部60は、カソードガス供給処理を開始する。制御部60は、カソードガス供給処理を開始すると、コンプレッサ41を動作させて、燃料電池20にカソードガスの供給を行う(ステップS102)。このとき、制御部60は、三方弁43,44を制御し、初期状態として第1切替配管34を用いて燃料電池20にカソードガスを供給する。
カソードガスの供給開始後、制御部60は、車両の動力源として要求される電力量に応じて、背圧弁47の開度を制御する背圧制御を行う(ステップS104)。具体的には、車両の運転者によるアクセル踏込量に応じて背圧弁47の開度を制御し、燃料電池20の出力を制御する。制御部60は、燃料電池20の出力を上げる場合には、背圧弁47を閉制御し背圧を上げる。逆に、燃料電池20の出力を下げる場合には、背圧弁47を開制御し背圧を下げる。
背圧制御開始後、制御部60は、供給配管決定処理を行う(ステップS110)。供給配管決定処理は、第1切替配管34と第2切替配管35のいずれを用いて燃料電池20にカソードガスを供給するかを決定する処理である。供給配管決定処理については後で詳しく説明する。
その後、制御部60は、供給配管決定処理の結果に応じて、カソードガスを第1切替配管34または第2切替配管35のいずれか一方で供給するように、三方弁43,44を制御する(ステップS152)。具体的には、供給配管決定処理の結果、第2切替配管35によってガスを供給すると決定した場合には(ステップS124:第2切替配管)、三方弁43,44を制御して、カソードガスを第2切替配管35によって供給する(ステップS154)。一方、供給配管決定処理の結果、第1切替配管34によってガスを供給すると決定した場合には(ステップS152:第1切替配管)、三方弁43,44を制御して、カソードガスを第1切替配管34によって供給する(ステップS156)。本実施形態の場合、初期状態として第1切替配管34を用いるように三方弁43,44を制御しているので(ステップS102参照)、第1切替配管34によって供給すると決定した場合には、三方弁43,44の実際の動作は伴わない。
制御部60は、このようなステップS102〜ステップS156の処理を、車両の電源スイッチがオフになるまで繰り返し行う(ステップS158)。このようにして制御部60はカソードガス供給処理を行う。
(A3)供給配管決定処理(背圧高応答モード):
カソードガス供給処理における供給配管決定処理(図2:ステップS110)について説明する。後述する第2実施形態における給配管決定処理と区別をするために、本実施形態における給配管決定処理を「背圧高応答モード」と呼ぶ。図3は、制御部60が行う供給配管決定処理(背圧高応答モード)の流れを示すフローチャートである。制御部60は、供給配管決定処理を開始すると、カソードガス供給処理の背圧制御(図2:ステップS104)によって、背圧を上昇させる制御(背圧上昇制御)を行うか否かを判断する(ステップS111)。具体的には、背圧弁47を閉制御して背圧を上昇させる制御を行うか否かを判断する。
背圧上昇制御を行う場合(ステップS111:YES)、制御部60は、圧力センサ46によって、現在の背圧の値を取得し、背圧<αであるか否かを判断する(ステップS112)。αは予め設定した値である。αの値として、例えば、250kpa(abs)を採用することができる。
背圧<αである場合(ステップS112:YES)、制御部60は、第2切替配管35を用いてカソードガスを供給することに決定する(ステップS113)。要は、背圧制御として背圧を上昇させる場合であって、背圧<αである場合に、制御部60は、第2切替配管35でカソードガスの供給を行うことを決定する。それ以外の場合(ステップS111:NO、又は、ステップS112:NO)、制御部60は、第1切替配管34でカソードガスの供給を行うよう決定する(ステップS114)。制御部60は、このようにして供給配管決定処理を行う。そして、給配管決定処理の処理結果に基いて、制御部60は、カソードガス供給処理(図3)として、三方弁43,44を制御し、第1切替配管34と第2切替配管35との切り替えを行う(図3:ステップS152参照)。このようにして、制御部60は、供給配管決定処理(背圧高応答モード)を行う。
図4は、供給配管決定処理(背圧高応答モード)によるカソードオフガスの背圧の変化を示すグラフである。図4の横軸は時間、縦軸は圧力センサ46で検知した背圧を示す。図中の「CA背圧」は、カソードオフガスの背圧を示す。図示するように、制御部60が背圧上昇制御を開始するまでは、初期状態として第1切替配管34によってカソードガスを供給する。そして、背圧弁47を閉制御し背圧上昇制御を開始した時点で、背圧がα未満である場合、制御部60は、カソードガスの供給経路を第1切替配管34から第2切替配管35に切り替える。このとき、第2切替配管35は第1切替配管34より容積が小さいので、第1切替配管34によってカソードガスを供給する場合と比較して、背圧の上昇率を高めることができる。その後、背圧がαに達すると、制御部60は、カソードガスの供給経路を第2切替配管35から第1切替配管34に切り替えるので、背圧の上昇を緩やかにすることができる。
以上説明したように、燃料電池システム10は、第1切替配管34とは別に、第1切替配管34より容積の小さい第2切替配管35を備える。そして、背圧を所定値以上に上昇させる際に、カソードガスの供給経路を第1切替配管34から第2切替配管35に切り替え、背圧の上昇率(上昇速度)を高めることができる。従って、背圧を上昇させる制御の応答性を高めることができる。結果として、燃料電池20の出力制御の応答性を高めることができる。
また、上記実施形態においては、第2切替配管35が第1切替配管34より容積が小さいとしたが、逆に、第1切替配管34が第2切替配管35より容積が小さいとしてもよい。この場合、供給配管決定処理(図3)において、ステップS113の処理内容を「第1切替配管に決定」とし、ステップS114での処理内容を「第2切替配管に決定」とすることで、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、背圧を上昇させる制御に対して、応答性良く、実際の背圧を上昇させることができ、結果として、燃料電池20の出力制御に対する実際の燃料電池20からの出力の応答性を高めることができる。
B.第2実施形態:
本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態における燃料電池システム10aは、図3で説明した供給配管決定処理のモード(背圧高応答モード)に加え、さらに、別の供給配管決定処理のモード(フラッディング抑制モード)を備える。制御部60は、これら二つのモードもいずれか一方を排他的に実行する。この二つのモードの切替は車両の運転者が行うとしてもよいし、所定の条件によって自動で切り替えるとしてもよい。
第1実施形態において説明した供給配管決定処理(背圧高応答モード)は、背圧上昇制御に対する実際の背圧の上昇の応答性を高めることを目的とする。それに対して、以下に説明する供給配管決定処理(フラッディング抑制モード)は、発電によって燃料電池20の内部で生じるフラッディングを抑制するための処理の応答性を高めることを目的とする。本説明においては、供給配管決定処理としてのフラッディング抑制モードについて説明し、システム構成(図1)およびカソードガス供給処理(図2)については説明を省略する。
図5は、フラッディング抑制モードとしての供給配管決定処理の流れを示すフローチャートである。制御部60は、フラッディング抑制モードとしての供給配管決定処理を開始すると、フラッディングの検出を行う(ステップS121)。具体的には、制御部60が燃料電池20の出力に基づいて燃料電池20のインピーダンスを算出し、算出したインピーダンス値からフラッディングが生じているか否かの検出を行う。燃料電池20のインピーダンス値を用いたフラッディングの検出方法は、公知の技術であるので説明は省略する。また、他のフラッディングの検出方法として、燃料電池20からの出力値と、背圧の値とに基づいて、フラッディングを検出することも可能である。具体的には、背圧の値の変化量に対する燃料電池20の出力の変化量に基づいて、フラッディングの検出を行う。
フラッディングの検出処理によって、制御部60がフラッディングを検出した場合(ステップS121:YES)、制御部60は、第2切替配管35を用いてカソードガスを供給することに決定する(ステップS122)。一方、フラッディングを検出しなかった場合(ステップS121:NO)、制御部60は、第1切替配管34を用いてカソードガスを供給することに決定する(ステップS123)。フラッディング抑制モードとしての供給配管決定処理は、このようにして行われる。また、フラッディング抑制モードにおいて、フラッディングを検出した場合に、制御部60は、第2切替配管でのガス供給を決定するとともに、背圧弁47を閉制御するとしてもよい。
以上説明したように、第2実施形態における燃料電池システム10aは、供給配管決定処理としての背圧高応答モードに加え、フラッディング抑制モードを備える。フラッディング抑制モードにおいては、フラッディングが生じている場合に、カソードガスの供給経路として加湿器45を経由しない第2切替配管35を用いる。従って、第1切替配管34によるガス供給と比較して、乾燥したカソードガスを燃料電池20に供給することができ、フラッディングを抑制することができる。また、制御部60による背圧制御によって背圧弁47を閉制御し背圧を上昇させる場合には、さらに、フラッディング抑制モードとして第2切替配管35によってカソードガスを供給するので、第1実施形態と同様に、背圧の上昇率を高めることができる。結果として、カソードガスの供給圧力が上昇し、圧力上昇による状態変化によってガス温度を迅速に高めることができ、高温のカソードガスの供給によってフラッディングの抑制をさらに促すことができる。
また、第2実施形態における燃料電池システム10aは、背圧高応答モードに加え、フラッディング抑制モードを備えるので、目的に合わせて、モードを使い分けることができる。例えば、車両走行時に、燃料電池20の出力に関し、高い応答性が求められる場合には、背圧高応答モードを採用して供給配管決定処理を行い、フラッディングが生じやすい環境下を車両が走行する場合には、フラッディング抑制モードを採用し、フラッディングの抑制を効果的に行うことができる。上述したように、これらのモードの切替は、予め定めた所定の条件によって制御部60が自動で切り替えるとしてもよいし、車両の運転車が手動で切り替えるとしてもよい。
また、本実施形態においては、燃料電池システム10aは、背圧高応答モードとフラッディング抑制モードとの二つのモードを両方備え、制御部60は、排他的にいずれか一方のモードを実行するとしたが、上記二つのモードの内、いずれか一方のモードしか備えていないとしてもよい。すなわち、供給配管決定処理として、背圧高応答モードまたはフラッディング抑制モードのいずれか一方のモードしか備えないとしてもよい。
上記実施形態と特許請求の範囲との対応としては、背圧高応答モードによる制御が、特許請求の範囲に記載の背圧制御に対応し、フラッディング抑制モードによる制御が、特許請求の範囲に記載のフラッディング抑制制御に対応する。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施形態や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(C1)変形例1:
上記実施形態1においては、図3に示す供給配管決定処理(背圧高応答モード)を採用したが、それに限らず他の処理を採用するとしてもよい。図6は、変形例1としての、供給配管決定処理の流れを示すフローチャートである。図示するように、変形例1の供給配管決定処理では、制御部60は、背圧<αで(ステップS132:YES)、かつ、背圧上昇制御による背圧の上昇率が所定値β以下である場合に(ステップS133:YES)、カソードガスを供給する配管を第2切替配管35に決定する。それ以外の場合は(ステップS131:NO、または、ステップS132:NO、または、ステップS133:NO)、制御部60は、カソードガスを供給する配管を第1切替配管34に決定する(ステップS135)。所定値βの値としては、例えば、100kpa/secを採用することができる。
図7は、変形例1としての供給配管決定処理による背圧の変化を示すグラフである。図示するように、変形例1における供給配管決定処理を採用することによって、背圧の上昇制御を行った際に、背圧の上昇率が所定値β以下の場合に、背圧の上昇率を高めることができる。このように、変形例1としての供給配管決定処理は、上記実施形態1と同様に、背圧を上昇させる制御に対して実際の背圧の応答性を高めることができる。結果として、燃料電池20の出力制御の応答性を高めることができる。
また、変形例1においては、第2切替配管35が第1切替配管34より容積が小さいとして説明したが、逆に、第1切替配管34が第2切替配管35より容積が小さいとしてもよい。この場合、供給配管決定処理(図6)において、ステップS134の処理内容を「第1切替配管に決定」とし、ステップS135での処理内容を「第2切替配管に決定」とすることで実現することができる。
(C2)変形例2:
上記実施形態においては、第1切替配管34と第2切替配管35との切り替えは、三方弁2つを用いて行ったが、それに限ることなく、例えば、四方弁1つを用いて切り替えるとしてもよいし、逆止弁2つを用いて切り替えるとしてもよい。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
10,10a…燃料電池システム
20…燃料電池
30…カソードガス供給系統
32,33,36,37,52,53…配管
34…第1切替配管
35…第2切替配管
41…コンプレッサ
42…流量センサ
43,44…三方弁
45…加湿器
46…圧力センサ
47…背圧弁
50…アノードガス供給系統
51…水素タンク
60…制御部

Claims (2)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、
    前記燃料電池に対してカソードガスを供給する配管である第1の配管と、
    前記燃料電池に対してカソードガスを供給する配管であって、前記第1の配管より容積の小さい第2の配管と、
    前記第1の配管または前記第2の配管のいずれか一方から前記カソードガスが前記燃料電池に対して供給されるように、前記二つの配管の切り替えを行う切替部と、
    前記燃料電池に対する要求出力に応じて前記燃料電池からの出力を増大させる際に、前記燃料電池から排出されるカソードオフガスの背圧を上昇させるように制御する場合に、前記第2の配管によって前記供給が行なわれるように前記切替部を制御する背圧制御を行う制御部と
    を備える燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、さらに、
    前記燃料電池のフラッディングを検出する検出部を備え、
    前記第1の配管は、前記カソードガスの加湿を行った上で前記供給を行う配管であり、
    前記第2の配管は、前記カソードガスの加湿を行わずに前記供給を行う配管であり、
    前記制御部は、前記背圧制御に換えて、フラッディング抑制制御を行い、
    前記フラッディング抑制制御は、前記検出部がフラッディングを検出した場合に、前記切替部を制御して、前記第2の配管によって前記供給が行なわれるようにする制御である
    燃料電池システム。
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