JPH0819502A

JPH0819502A - 食器洗い機

Info

Publication number: JPH0819502A
Application number: JP15463094A
Authority: JP
Inventors: Wataru Uchiyama; 亘内山; 武人 ▲高▼橋; Taketo Takahashi; Takashi Miyauchi; 隆宮内; Yutaka Taniguchi; 裕谷口; Masaki Yura; 政樹由良
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1994-07-06
Filing date: 1994-07-06
Publication date: 1996-01-23

Abstract

(57)【要約】【目的】洗浄槽に収納した食器類に洗浄水を噴射して
食器を洗浄する食器洗い機の乾燥行程において、食器類
を乾燥するために温風を生成するＰＴＣヒータと送風フ
ァンを同時に使用する場合、起動時にＰＴＣヒータに突
入する電流を低く抑えるようにする。【構成】正特性感温抵抗素子を用いたＰＴＣヒータ１
４により温風を生成し、洗浄槽１内に収納した食器類２
を乾燥させ、洗浄槽１内の蒸気を送風ファン９により槽
外に送り出す。洗浄槽１内の温度を検知するサーミスタ
８と、食器類２の洗浄、すすぎ、乾燥行程の一連のプロ
グラムシーケンスを制御する制御手段１６とを備え、制
御手段１６は、乾燥行程においてＰＴＣヒータ１４と送
風ファン９を同時に使用する場合、第１の所定時間が経
過するまで、またはサーミスタ８が第１の所定温度を検
知するまで、送風ファン９を間欠動作させるように構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、洗浄槽に収納した食器
類に洗浄水を噴射して食器を洗浄する食器洗い機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、乾燥行程にて、正特性感温抵抗素
子を用いたＰＴＣヒータを使用して温風を生成し、これ
を食器類に直接吹き付けて、食器類を乾燥させる食器洗
い機が提案されている。

【０００３】従来、この種の食器洗い機は図７に示すよ
うに構成していた。以下、その構成について説明する。

【０００４】図に示すように、洗浄槽１は、食器類２を
内部に収納し底部に洗浄水を溜めている。洗浄ノズル３
は、洗浄槽１内に回転自在に支持され、食器類２に向け
て洗浄水を噴出する。洗浄ポンプ４は、洗浄水を洗浄ノ
ズル３に送り込むもので、この洗浄ポンプ４はモータ５
によって駆動される。水位センサ６は、洗浄槽１内の水
位を検知し電気信号として出力する。洗浄水加熱手段７
は、洗浄槽１の底部に配設され洗浄水を加熱する。

【０００５】サーミスタ（温度検知手段）８は、洗浄槽
１の底部に外側より密着するように取り付けられ、洗浄
水の水温を検知する。送風ファン９は、洗浄槽１内の蒸
気を送り出すもので、排気口１０より機外へ排出され
る。食器かご１１は、食器類２を配置するもので洗浄槽
１内に配置している。給水手段１２は、洗浄槽１内に水
道水を給水するもので、排水手段１３は、洗浄槽１内の
洗浄水を槽外に排水するものである。ＰＴＣヒータ（ヒ
ータ）１４は、正特性感温抵抗素子で形成し、温風を生
成して食器類２を乾燥させる。制御手段１５は、食器類
２の洗浄、すすぎ、乾燥行程の一連のプログラムシーケ
ンスの逐次動作を制御する。

【０００６】上記構成において動作を説明すると、利用
者が食器類２を食器かご１１に配置して洗浄槽１に収納
し、洗剤を入れた後運転を開始すると、まず、洗浄槽１
の底部に水位センサ６が所定の水位を検知するまで、給
水手段１２により所定量の水道水が給水される。そし
て、モータ５および洗浄水加熱手段７に通電され、洗浄
水は加熱されながら洗浄ポンプ４により食器類２に向け
て洗浄ノズル３から噴出される。このとき、サーミスタ
８により洗浄水の温度を検知し、制御手段１５は常に洗
浄水の温度を把握している。

【０００７】洗浄水の温度が所定温度に到達し、かつ、
洗浄開始から所定時間経過したとき、制御手段１５は洗
浄行程を終了し、排水手段１３により洗浄水を排水す
る。つぎに、新たに水道水が給水され前述の洗浄行程と
同様の動作を数分間行い排水する。このすすぎ行程を数
回繰り返した後、加熱すすぎ行程と称する洗浄行程と同
様の動作を行い所定温度に到達した時点でこれを終了し
て排水する。最後に、ＰＴＣヒータ１４に通電を行うの
と同時に送風ファン９を運転して、洗浄槽１内に温風を
送り込み、洗浄槽１内の蒸気を機外へ排出し、食器類２
に付着している水滴を乾燥させる。

【０００８】上記逐次一連の動作において、乾燥行程に
おけるＰＴＣヒータ１４の動作の過程を図８のフローチ
ャートを用いて説明すると、乾燥行程を開始すると、ス
テップ１８にてタイマの計測を開始し、ステップ１９に
てＰＴＣヒータ１４に通電を行うのと同時に、ステップ
２０にて送風ファン９を連続動作させる。ＰＴＣヒータ
１４は、その特性から送風ファン９により失った熱量を
回復しようとして発熱する。つまり、ＰＴＣヒータ１４
の使用する電源電圧およびＰＴＣヒータ１４自身の抵抗
値が一定である場合、送風ファン９の送風量におおよそ
比例して発熱するため、容易に温風制御ができる。

【０００９】ステップ２１にてタイマの計測時間ｔを知
り、ステップ２２にて計測時間ｔが予め設定した時間
（この場合６０分）を経過するまで乾燥動作を継続し、
所定時間を経過すると、ステップ２３にてＰＴＣヒータ
１４を停止し、ステップ２４にて送風ファンを停止して
乾燥行程を終了する。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の食器洗い機では、乾燥行程開始時にはＰＴＣ
ヒータ１４と送風ファン９を同時に起動していたため、
ＰＴＣヒータ１４は起動時に送風ファン９から送られた
空気によって急激に失われた熱量を回復しようとして、
正特性感温抵抗素子に突入する電流の値が大きくなり、
食器洗い機内の電流ヒューズが動作したり、屋内の配電
盤のブレーカが落ちるという問題を有していた。

【００１１】本発明は上記課題を解決するもので、乾燥
行程時にＰＴＣヒータと送風ファンを同時に使用する場
合、起動時にＰＴＣヒータに突入する電流の値を低く抑
えることを第１の目的としている。

【００１２】また、乾燥行程中に、ドアの開閉や操作部
のスイッチ操作によりプログラムシーケンスを中断（一
時停止）した後に、再開（再スタート）する際に、ＰＴ
Ｃヒータと送風ファンを同時に使用する場合、起動時に
ＰＴＣヒータに突入する電流の値を低く抑えることを第
２の目的としている。

【００１３】また、食器類の食器かごへの配置のばらつ
きや、洗浄槽内の蒸気と送風ファンにより洗浄槽内に送
り込まれる空気の温度や湿度の違いによって、乾燥行程
開始時に発生するＰＴＣヒータにより生成した温風の排
気経路の偏りを防ぐことを第３の目的としている。

【００１４】また、乾燥行程終了時に、ＰＴＣヒータを
高温のまま放置することによって発生するＰＴＣヒータ
固定部の変色および変形や、ＰＴＣヒータ近傍に付設し
た温度過昇防止用のサーモスタットの誤動作を防止する
ことを第４の目的としている。

【００１５】また、乾燥行程において、ＰＴＣヒータを
使用しないプログラムシーケンスを設定した場合（たと
えば、乾燥時間を「乾燥切」または「余熱乾燥」と称す
るＰＴＣヒータを使用しない設定にした場合）、洗浄行
程またはすすぎ行程中に加熱した揮発性の食物油や蒸気
を放置し、これがＰＴＣヒータに付着することにより発
生するＰＴＣヒータの劣化（負荷短絡や負荷断線）を防
止することを第５の目的としている。

【００１６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記第１の目的
を達成するために、食器類を収納する洗浄槽と、温風を
生成し前記食器類を乾燥させる正特性感温抵抗素子を用
いたＰＴＣヒータ（ヒータ）と、前記洗浄槽内の蒸気を
槽外に送り出す送風ファンと、前記洗浄槽内の温度を検
知するサーミスタ（温度検知手段）と、前記食器類の洗
浄、すすぎ、乾燥行程の一連のプログラムシーケンスを
制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、乾燥行程
において前記ＰＴＣヒータと前記送風ファンを同時に使
用する場合、第１の所定時間が経過するまで、または前
記サーミスタが第１の所定温度を検知するまで、前記送
風ファンを間欠動作させるようにしたことを第１の課題
解決手段としている。

【００１７】また、第２の目的を達成するために、上記
第１の課題解決手段に加えて、食器類を前記洗浄槽に出
し入れするために設けられた開閉するドアを備え、制御
手段は、乾燥行程において、前記ドアの開閉または所定
操作によるプログラムシーケンスの中断復帰時にＰＴＣ
ヒータと送風ファンを同時に使用する場合、第１の所定
時間が経過するまで、またはサーミスタが第１の所定温
度を検知するまで、前記送風ファンを間欠動作させるよ
うにしたことを第２の課題解決手段としている。

【００１８】また、第３の目的を達成するために、上記
第１の課題解決手段の制御手段は、乾燥行程においてＰ
ＴＣヒータを使用する場合、第２の所定時間が経過する
まで前記ＰＴＣヒータを動作させずに送風ファンを動作
させた後に、前記ＰＴＣヒータを動作させるようにした
ことを第３の課題解決手段としている。

【００１９】また、第４の目的を達成するために、上記
第１の課題解決手段の制御手段は、乾燥行程終了時に、
第３の所定時間が経過するまで、またはサーミスタが第
２の所定温度を検知するまで、ＰＴＣヒータを動作させ
ずに送風ファンを動作させるようにしたことを第４の課
題解決手段としている。

【００２０】また、第５の目的を達成するために、上記
第１の課題解決手段の制御手段は、乾燥行程においてＰ
ＴＣヒータを使用しない場合、乾燥行程終了時、あるい
はプログラムシーケンスの終了近傍に、第４の所定時間
が経過するまで前記ＰＴＣヒータを動作させると同時
に、送風ファンを間欠動作させるようにしたことを第５
の課題解決手段としている。

【００２１】

【作用】本発明は上記した第１の課題解決手段により、
乾燥行程開始時に、ＰＴＣヒータと送風ファンを同時に
使用する場合、第１の所定時間が経過するまで、または
サーミスタが第１の所定温度を検知するまで、送風ファ
ンを間欠動作させるため、つまり、送風ファンによりＰ
ＴＣヒータに送り込む空気の量を制限することにより、
ＰＴＣヒータの発熱量を抑えることができ、ひいては、
起動時にＰＴＣヒータに突入する電流の値を低く抑える
ことができる。

【００２２】また、第２の課題解決手段により、ドアの
開閉や操作部のスイッチ操作によりプログラムシーケン
スを中断（一時停止）した後に、再開（再スタート）す
る際に、ＰＴＣヒータと送風ファンを同時に使用する場
合、このプログラムシーケンスを再開した時点から第１
の所定時間が経過するまで、またはサーミスタが第１の
所定温度を検知するまで、送風ファンを間欠動作させる
ため、起動時にＰＴＣヒータに突入する電流の値を低く
抑えることができる。

【００２３】また、第３の課題解決手段により、ＰＴＣ
ヒータを使用する前に、第２の所定時間が経過するま
で、ＰＴＣヒータを動作させずに送風ファンを動作さ
せ、その後にＰＴＣヒータを動作させるようにしたた
め、食器類の食器かごへの配置のばらつきや、洗浄槽内
の蒸気と送風ファンにより洗浄槽内に送り込まれる空気
の温度や湿度の違いによって、乾燥行程開始時に発生す
るＰＴＣヒータにより生成した温風の排気経路の偏りを
防ぐことができる。

【００２４】また、第４の課題解決手段により、乾燥行
程終了時に、第３の所定時間が経過するまで、またはサ
ーミスタが第２の所定温度を検知するまで、送風ファン
を動作させてＰＴＣヒータを空冷するようにしたため、
ＰＴＣヒータを高温のまま放置することによって発生す
るＰＴＣヒータ固定部の変色および変形や、ＰＴＣヒー
タ近傍に付設した温度過昇防止用のサーモスタットの誤
動作を防止することができる。

【００２５】また、第５の課題解決手段により、乾燥行
程においてＰＴＣヒータを使用しないプログラムシーケ
ンスを設定した場合（たとえば、乾燥時間を「乾燥切」
または「余熱乾燥」と称するＰＴＣヒータを使用しない
設定にした場合）、乾燥行程終了時に第４の所定時間が
経過するまで、ＰＴＣヒータを動作させると同時に送風
ファンを間欠動作させるようにしたため、洗浄行程また
はすすぎ行程中に加熱した揮発性の食物油や蒸気を放置
し、これがＰＴＣヒータに付着することにより発生する
ＰＴＣヒータの劣化（負荷短絡や負荷断線）を防止する
ことができる。

【００２６】

【実施例】以下、本発明第１の実施例を図１を参照しな
がら説明する。なお、上記従来例と同じ構成のものは同
一符号を付して説明を省略する。

【００２７】図に示すように、制御手段１６は、食器類
２の洗浄、すすぎ、乾燥行程の一連のプログラムシーケ
ンスを制御するとともに、乾燥行程においてＰＴＣヒー
タ１４と送風ファン９を同時に使用する場合、第１の所
定時間（たとえば、３０秒）が経過するまで、送風ファ
ン９を間欠動作させるようにしている。なお、１７は、
食器類２を洗浄槽１に出し入れするために、開閉自在に
設けたドアである。

【００２８】上記構成において図２を参照しながら動作
を説明する。なお、制御手段１６による食器類２の洗
浄、すすぎ、乾燥行程の一連の逐次動作については従来
例と同じであるので説明を省略し、乾燥行程におけるＰ
ＴＣヒータ１４と送風ファン９の動作の過程について説
明する。

【００２９】乾燥行程を開始すると、ステップ１８にて
タイマの計測を開始し、ステップ１９にてＰＴＣヒータ
１４の連続動作を開始し、ステップ２１にてタイマの計
測時間ｔを知り、ステップ２５にて計測時間ｔが第１の
所定時間（３０秒）に満たない場合、ステップ２６にて
送風ファン９の間欠動作（０.４秒間オン、０.６秒間オ
フの繰り返し）を行い、ステップ２５にて計測時間ｔが
第１の所定時間（３０秒）以上になると、ステップ２０
にて送風ファン９を連続動作させる。

【００３０】ステップ２２にて計測時間ｔが予め設定し
た時間（この場合６０分）を経過するまで上記の乾燥動
作を継続し、予め設定した時間を経過すると、ステップ
２３にてＰＴＣヒータ１４を停止し、ステップ２４にて
送風ファン９を停止して乾燥行程を終了する。

【００３１】これにより、乾燥行程開始時に、ＰＴＣヒ
ータ１４と送風ファン９を同時に使用する場合において
も、初期段階では送風ファン９を間欠動作させるため、
つまり、送風ファン９によりＰＴＣヒータ１４に送り込
む空気の量を制限することにより、ＰＴＣヒータ１４の
発熱量を抑えることができ、タ起動時にＰＴＣヒータ１
４に突入する電流の値を低く抑えることができる。

【００３２】なお、上記実施例では、ＰＴＣヒータ１４
や送風ファン９の動作時限を具体的数値およびタイミン
グを示したが、これは特に乾燥行程におけるＰＴＣヒー
タ１４と送風ファン９の動作を制御する方法を限定する
ものではない。

【００３３】また、上記実施例では、送風ファン９を第
１の所定時間が経過するまで間欠動作をするようにした
が、サーミスタ８が第１の所定温度（たとえば、６０
℃）を検知するまでの間、送風ファン９を間欠動作させ
てもよい。

【００３４】つぎに、本発明の第２の実施例について説
明する。図１における制御手段１６は、乾燥行程におい
て、ドア１７の開閉または所定操作によるプログラムシ
ーケンスの中断復帰時にＰＴＣヒータ１４と送風ファン
９を同時に使用する場合、第１の所定時間（３０秒）が
経過するまで、送風ファン９を間欠動作させるようにし
ている。他の構成は上記第１の実施例と同じである。

【００３５】上記構成において図３を参照しながら動作
を説明すると、乾燥行程を開始すると、ステップ２７に
て第１のタイマの計測を開始し、ステップ２８にて第２
のタイマの計測を開始し、ステップ２９にてドア１７が
開閉したことを知ると（実際にはドア１６が開けてプロ
グラムシーケンスが中断し、再びドア１６を閉めプログ
ラムシーケンスを再開した瞬間）、ステップ３０にて第
２のタイマをクリアし、ステップ３１にてＰＴＣヒータ
１４の連続動作を開始する。

【００３６】ステップ３２にて第２のタイマの計測時間
ｔ2を知り、ステップ３３にて計測時間ｔ2が第１の所定
時間（３０秒）に満たない場合、ステップ３４にて送風
ファン９の間欠動作を行い、ステップ３３にて計測時間
ｔ2が第１の所定時間（３０秒）以上になると、ステッ
プ３５にて送風ファン９を連続動作させる。ステップ３
６にて第１のタイマの計測時間ｔ1を知り、ステップ３
７にて計測時間ｔ1が予め設定した時間（この場合６０
分）を経過するまで上記の乾燥動作を継続し、予め設定
した時間を経過すると、ステップ３８にてＰＴＣヒータ
１４を停止し、ステップ３９にて送風ファン９を停止し
て乾燥行程を終了する。

【００３７】これにより、ドア１７の開閉や操作部のス
イッチ操作によりプログラムシーケンスを中断（一時停
止）した後に、再開（再スタート）する際にＰＴＣヒー
タ１４と送風ファン９を同時に使用する場合、このプロ
グラムシーケンスを再開した時点から第１の所定時間が
経過するまで、送風ファン９を間欠動作させるため、起
動時にＰＴＣヒータ１４に突入する電流の値を低く抑え
ることができる。

【００３８】なお、上記実施例では、ドア１６によるプ
ログラムシーケンスの中断および再開を例に挙げたが、
プログラムシーケンスの内容を設定する操作部の所定操
作（たとえば、「一時停止および再スタート」スイッチ
を操作）したことによるプログラムシーケンスの中断お
よび再開の場合にも、上記のようにＰＴＣヒータ１４と
送風ファン９の動作を制御するようにしてもよい。

【００３９】また、上記実施例では、乾燥行程におい
て、ドア１７の開閉または所定操作によるプログラムシ
ーケンスの中断復帰時にＰＴＣヒータ１４と送風ファン
９を同時に使用する場合、第１の所定時間が経過するま
で、送風ファン９を間欠動作させているが、サーミスタ
８が第１の所定温度（たとえば、６０℃）を検知するま
で、送風ファン９を間欠動作させるようにしてもよい。

【００４０】つぎに、本発明の第３の実施例について説
明する。図１における制御手段１６は、乾燥行程におい
てＰＴＣヒータ１４を使用する場合、第２の所定時間
（たとえば、１分）が経過するまでＰＴＣヒータ１４を
動作させずに送風ファン９を動作させた後に、ＰＴＣヒ
ータ１４を動作させるようにしている。他の構成は上記
第１の実施例と同じである。

【００４１】上記構成において図４を参照しながら動作
を説明する。なお、図４におけるステップ１８からステ
ップ２６までは上記第１の実施例と同じであるので説明
を省略する。

【００４２】乾燥行程を開始すると、ステップ１８にて
タイマの計測を開始し、ステップ４０にて送風ファン９
を連続動作を開始し、ステップ４１にてタイマー計測時
間ｔを検知し、ステップ４２にて計測時間ｔが第２の所
定時間（１分）になるまで送風動作を繰り返し、その
後、ステップ４３にてタイマをクリアし、ステップ１９
へ進む。ステップ１９以降は第１の実施例と同じなので
説明を省略する。

【００４３】これにより、ＰＴＣヒータ１４を使用する
前に、第２の所定時間が経過するまでＰＴＣヒータ１４
を動作させずに送風ファン９を動作させ、その後にＰＴ
Ｃヒータ１４を動作させるようにしたため、食器類２の
食器かご１１への配置のばらつきや、洗浄槽１内の蒸気
と送風ファン９により洗浄槽１内に送り込まれる空気の
温度や湿度の違いによって、乾燥行程開始時に発生する
ＰＴＣヒータ１４により生成した温風の排気経路の偏り
を防ぐことができる。

【００４４】つぎに、本発明の第４の実施例について説
明する。図１における制御手段１６は、乾燥行程終了時
に、第３の所定時間（たとえば１分）が経過するまで、
ＰＴＣヒータ１４を動作させずに送風ファン９を動作さ
せるようにしている。他の構成は上記第１の実施例と同
じである。

【００４５】上記構成において図５を参照しながら動作
を説明する。なお、図５におけるステップ１８からステ
ップ２６までは上記第１の実施例と同じであるので説明
を省略する。

【００４６】乾燥行程を開始し、ステップ１８からステ
ップ２２にて予め設定した時間（この場合６０分）を経
過するまで乾燥動作を行い、ステップ２３にてＰＴＣヒ
ータ１４を停止し、ステップ４４にてタイマをクリア
し、ステップ４５にて送風ファン９を連続動作を開始
し、ステップ４６にてタイマー計測時間ｔを検知し、ス
テップ４７にて計測時間ｔが第３の所定時間（１分）に
なるまで送風動作を繰り返し、ステップ２４にて送風フ
ァン９を停止して乾燥行程を終了する。

【００４７】これにより、乾燥行程終了時に、送風ファ
ン９のみを動作させてＰＴＣヒータ１４を空冷するた
め、ＰＴＣヒータ１４を高温のまま放置することによっ
て発生するＰＴＣヒータ１４固定部の変色および変形
や、ＰＴＣヒータ１４近傍に付設した温度過昇防止用の
サーモスタットの誤動作を防止することができる。

【００４８】なお、上記実施例では、乾燥行程終了時
に、第３の所定時間が経過するまで、ＰＴＣヒータ１４
を動作させずに送風ファン９を動作させるようにしてい
るが、サーミスタ８が第２の所定温度（たとえば、４０
℃）を検知するまで、ＰＴＣヒータ１４を動作させずに
送風ファン９を動作させるようにしてもよい。

【００４９】つぎに、本発明の第５の実施例について説
明する。図１における制御手段１６は、乾燥行程におい
てＰＴＣヒータ１４を使用しない場合、乾燥行程終了時
に第４の所定時間（たとえば、３０秒）が経過するま
で、ＰＴＣヒータ１４を動作させると同時に、送風ファ
ン９を間欠動作させるようにしている。他の構成は上記
第１の実施例と同じである。

【００５０】上記構成において図６を参照しながら動作
を説明する。なお、図６におけるステップ１８からステ
ップ２６までは上記第１の実施例と同じであるので説明
を省略する。

【００５１】乾燥行程を開始すると、ステップ４８にて
乾燥行程においてＰＴＣヒータ１４を使用するプログラ
ムシーケンスを設定した場合（たとえば、乾燥時間を６
０分に設定した場合）は、上記第１の実施例と同様に、
ステップ１８からステップ２６にて予め設定した時間が
経過するまで（この場合６０分）乾燥動作を行い、ＰＴ
Ｃヒータ１４および送風ファン９を停止して乾燥行程を
終了する。

【００５２】一方、ステップ４８にて乾燥行程において
ＰＴＣヒータ１４を使用しないプログラムシーケンスを
設定した場合（たとえば、乾燥時間を「乾燥切」または
「余熱乾燥」と称するＰＴＣヒータ１４を使用しない設
定にした場合）は、ステップ４９にてタイマ計測を開始
し、ステップ５０にてＰＴＣヒータ１４の連続動作を開
始し、ステップ５１にて送風ファン９を間欠動作し、ス
テップ５２にてタイマー計測時間ｔを検知し、ステップ
５３にて計測時間ｔが第４の所定時間（３０秒）になる
まで上記動作を継続する。

【００５３】ここで、ＰＴＣヒータ１４および送風ファ
ン９を３０秒間動作しても洗浄槽１内の状態はあまり変
化しないが、ＰＴＣヒータ１４の表面に付着した水分は
十分に蒸発し、洗浄槽１に送り込まれる。その後、ステ
ップ２３にてＰＴＣヒータ１４を停止し、ステップ２４
にて送風ファン９を停止して乾燥行程を終了する。

【００５４】これにより、乾燥行程においてＰＴＣヒー
タ１４を使用しないプログラムシーケンスを設定した場
合、乾燥行程終了時に第４の所定時間が経過するまでＰ
ＴＣヒータ１４を動作させると同時に、送風ファン９を
間欠動作させるようにしたため、洗浄行程またはすすぎ
行程中に加熱した揮発性の食物油や蒸気を放置し、これ
がＰＴＣヒータ１４に付着することにより発生するＰＴ
Ｃヒータ１４の劣化（負荷短絡や負荷断線）を防止する
ことができる。

【００５５】なお、上記実施例では、乾燥行程において
ＰＴＣヒータ１４を使用しない場合、乾燥行程終了時に
第４の所定時間が経過するまで、ＰＴＣヒータ１４を動
作させると同時に、送風ファン９を間欠動作させるよう
にしているが、プログラムシーケンス終了近傍に第４の
所定時間が経過するまで、ＰＴＣヒータ１４を動作させ
ると同時に、送風ファン９を間欠動作させるようにして
もよい。

【００５６】

【発明の効果】以上の実施例から明かなように本発明に
よれば、食器類を収納する洗浄槽と、温風を生成し前記
食器類を乾燥させる正特性感温抵抗素子を用いたＰＴＣ
ヒータ（ヒータ）と、前記洗浄槽内の蒸気を槽外に送り
出す送風ファンと、前記洗浄槽内の温度を検知するサー
ミスタ（温度検知手段）と、前記食器類の洗浄、すす
ぎ、乾燥行程の一連のプログラムシーケンスを制御する
制御手段とを備え、前記制御手段は、乾燥行程において
前記ＰＴＣヒータと前記送風ファンを同時に使用する場
合、第１の所定時間が経過するまで、または前記サーミ
スタが第１の所定温度を検知するまで、前記送風ファン
を間欠動作させるようにしたから、乾燥行程開始時に、
ＰＴＣヒータと送風ファンを同時に使用する場合、第１
の所定時間が経過するまで、またはサーミスタが第１の
所定温度を検知するまで、送風ファンを間欠動作させる
ため、つまり、送風ファンによりＰＴＣヒータに送り込
む空気の量を制限することにより、ＰＴＣヒータの発熱
量を抑えることができ、ひいては、起動時にＰＴＣヒー
タに突入する電流の値を低く抑えることができる。

【００５７】また、食器類を前記洗浄槽に出し入れする
ために設けられた開閉するドアを備え、制御手段は、乾
燥行程において、前記ドアの開閉または所定操作による
プログラムシーケンスの中断復帰時にＰＴＣヒータと送
風ファンを同時に使用する場合、第１の所定時間が経過
するまで、またはサーミスタが第１の所定温度を検知す
るまで、前記送風ファンを間欠動作させるようにしたか
ら、ドアの開閉や操作部のスイッチ操作によりプログラ
ムシーケンスを中断（一時停止）した後に、再開（再ス
タート）する際に、ＰＴＣヒータと送風ファンを同時に
使用する場合、このプログラムシーケンスを再開した時
点から第１の所定時間が経過するまで、またはサーミス
タが第１の所定温度を検知するまで、送風ファンを間欠
動作させるため、起動時にＰＴＣヒータに突入する電流
の値を低く抑えることができる。

【００５８】また、制御手段は、乾燥行程においてＰＴ
Ｃヒータを使用する場合、第２の所定時間が経過するま
で前記ＰＴＣヒータを動作させずに送風ファンを動作さ
せた後に、前記ＰＴＣヒータを動作させるようにしたか
ら、ＰＴＣヒータを使用する前に、第２の所定時間が経
過するまでＰＴＣヒータを動作させずに送風ファンを動
作させ、その後にＰＴＣヒータを動作させるようにした
ため、食器類の食器かごへの配置のばらつきや、洗浄槽
内の蒸気と送風ファンにより洗浄槽内に送り込まれる空
気の温度や湿度の違いによって、乾燥行程開始時に発生
するＰＴＣヒータにより生成した温風の排気経路の偏り
を防ぐことができる。

【００５９】また、制御手段は、乾燥行程終了時に、第
３の所定時間が経過するまで、またはサーミスタが第２
の所定温度を検知するまで、ＰＴＣヒータを動作させず
に送風ファンを動作させるようにしたから、乾燥行程終
了時に、第３の所定時間が経過するまで、またはサーミ
スタが第２の所定温度を検知するまで送風ファンを動作
させてＰＴＣヒータを空冷するようにしたため、ＰＴＣ
ヒータを高温のまま放置することによって発生するＰＴ
Ｃヒータ固定部の変色および変形や、ＰＴＣヒータ近傍
に付設した温度過昇防止用のサーモスタットの誤動作を
防止することができる。

【００６０】また、制御手段は、乾燥行程においてＰＴ
Ｃヒータを使用しない場合、乾燥行程終了時、あるいは
プログラムシーケンスの終了近傍に、第４の所定時間が
経過するまで前記ＰＴＣヒータを動作させると同時に、
送風ファンを間欠動作させるようにしたから、乾燥行程
においてＰＴＣヒータを使用しないプログラムシーケン
スを設定した場合（たとえば、乾燥時間を「乾燥切」ま
たは「余熱乾燥」と称するＰＴＣヒータを使用しない設
定にした場合）は、乾燥行程終了時に第４の所定時間が
経過するまでＰＴＣヒータを動作させると同時に、送風
ファンを間欠動作させるようにしたため、洗浄行程また
はすすぎ行程中に加熱した揮発性の食物油や蒸気を放置
し、これがＰＴＣヒータに付着することにより発生する
ＰＴＣヒータの劣化（負荷短絡や負荷断線）を防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の食器洗い機のシステム
構成図

【図２】同食器洗い機の乾燥行程におけるＰＴＣヒータ
と送風ファンの動作の過程を示すフローチャート

【図３】本発明の第２の実施例の食器洗い機の乾燥行程
におけるＰＴＣヒータと送風ファンの動作の過程を示す
フローチャート

【図４】本発明の第３の実施例の食器洗い機の乾燥行程
におけるＰＴＣヒータと送風ファンの動作の過程を示す
フローチャート

【図５】本発明の第４の実施例の食器洗い機の乾燥行程
におけるＰＴＣヒータと送風ファンの動作の過程を示す
フローチャート

【図６】本発明の第５の実施例の食器洗い機の乾燥行程
におけるＰＴＣヒータと送風ファンの動作の過程を示す
フローチャート

【図７】従来の食器洗い機のシステム構成図

【図８】同食器洗い機の乾燥行程におけるＰＴＣヒータ
と送風ファンの動作の過程を示すフローチャート

【符号の説明】

１洗浄槽２食器類８サーミスタ（温度検知手段）９送風ファン１４ＰＴＣヒータ（ヒータ）１６制御手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者谷口裕大阪府門真市大字門真1006番地松下電器産業株式会社内 (72)発明者由良政樹大阪府門真市大字門真1006番地松下電器産業株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】食器類を収納する洗浄槽と、温風を生成
し前記食器類を乾燥させる正特性感温抵抗素子を用いた
ヒータと、前記洗浄槽内の蒸気を槽外に送り出す送風フ
ァンと、前記洗浄槽内の温度を検知する温度検知手段
と、前記食器類の洗浄、すすぎ、乾燥行程の一連のプロ
グラムシーケンスを制御する制御手段とを備え、前記制
御手段は、乾燥行程において前記ヒータと前記送風ファ
ンを同時に使用する場合、第１の所定時間が経過するま
で、または前記温度検知手段が第１の所定温度を検知す
るまで、前記送風ファンを間欠動作させるようにした食
器洗い機。
【請求項２】食器類を前記洗浄槽に出し入れするため
に設けられた開閉するドアを備え、制御手段は、乾燥行
程において、前記ドアの開閉または所定操作によるプロ
グラムシーケンスの中断復帰時にヒータと送風ファンを
同時に使用する場合、第１の所定時間が経過するまで、
または温度検知手段が第１の所定温度を検知するまで、
前記送風ファンを間欠動作させるようにした請求項１記
載の食器洗い機。
【請求項３】制御手段は、乾燥行程においてヒータを
使用する場合、第２の所定時間が経過するまで前記ヒー
タを動作させずに送風ファンを動作させた後に、前記ヒ
ータを動作させるようにした請求項１記載の食器洗い
機。
【請求項４】制御手段は、乾燥行程終了時に、第３の
所定時間が経過するまで、または温度検知手段が第２の
所定温度を検知するまで、ヒータを動作させずに送風フ
ァンを動作させるようにした請求項１記載の食器洗い
機。
【請求項５】制御手段は、乾燥行程においてヒータを
使用しない場合、乾燥行程終了時、あるいはプログラム
シーケンスの終了近傍に、第４の所定時間が経過するま
で前記ヒータを動作させると同時に、送風ファンを間欠
動作させるようにした請求項１記載の食器洗い機。