JPH08193122A - 光半導体装置 - Google Patents

光半導体装置

Info

Publication number
JPH08193122A
JPH08193122A JP543095A JP543095A JPH08193122A JP H08193122 A JPH08193122 A JP H08193122A JP 543095 A JP543095 A JP 543095A JP 543095 A JP543095 A JP 543095A JP H08193122 A JPH08193122 A JP H08193122A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
resin composition
curing agent
optical semiconductor
ingredient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP543095A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3618133B2 (ja
Inventor
Hirokatsu Kamiyama
博克 神山
Katsumi Shimada
克実 嶋田
Shinjiro Uenishi
伸二郎 上西
Tadaaki Harada
忠昭 原田
Takahiko Maruhashi
隆彦 丸橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP00543095A priority Critical patent/JP3618133B2/ja
Publication of JPH08193122A publication Critical patent/JPH08193122A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3618133B2 publication Critical patent/JP3618133B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】下記の(A)〜(C)成分を含有するエポキシ
樹脂組成物を用いて光半導体素子を封止してなる光半導
体装置である。 (A)下記の(X)および(Y)の少なくとも(X)を
含有する硬化剤。 (X)環式多価カルボン酸。 (Y)環式多価カルボン酸無水物。 ただし、上記(X)と(Y)との重量混合割合は、〔X
/(X+Y)〕×100=5〜100の範囲である。 (B)エポキシ樹脂。 (C)硬化促進剤。 【効果】上記エポキシ樹脂組成物は、適切なBステージ
状態をとるため、得られる光半導体装置において、ボイ
ド,バリ,カル,未硬化,ワイヤー流れ等の異常が発生
しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、成形性および保存性
に優れたエポキシ樹脂組成物を用いて製造される信頼性
の高い光半導体装置およびこれに用いられる光半導体封
止用エポキシ樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、酸無水物を硬化剤として用い
たエポキシ樹脂組成物は、光半導体用封止樹脂組成物と
して賞用されている。これは、上記酸無水物が、無色透
明であり、これをエポキシ樹脂のエポキシ基と略同当量
になるように多量に使用すると、エポキシ樹脂の基色で
ある淡黄色さえも消失し無色透明になるからである。
【0003】このようなエポキシ樹脂組成物は、上記硬
化剤とエポキシ樹脂および必要に応じて硬化促進剤等の
各種添加剤とを配合して加熱溶融し、これをミキシング
ロール等の混練機を用いて混合し、ついで室温で冷却し
て公知の手段により粉砕するという一連の工程により製
造される。また、必要に応じ、この粉砕物を打錠するこ
とが行われている。
【0004】そして、上記エポキシ樹脂組成物を用い、
公知の手段であるトランスファー成形等により光半導体
素子を封止して光半導体装置が製造されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、上記光半導体
素子の封止は、Bステージ状態のエポキシ樹脂組成物を
用いて行われる。このBステージ状態とは、エポキシ樹
脂と硬化剤との反応がある程度進行した半硬化の状態を
いう(「新エポキシ樹脂,昭晃堂社発行」第771
頁)。そして、光半導体素子の封止が適切に行われるた
めには、エポキシ樹脂組成物が特定のBステージ状態を
とり一定の物性値(例えば、ゲル化時間,粘度,スパイ
ラルフロー値)を示すようになる必要がある。このよう
な特定のBステージ状態のエポキシ樹脂組成物を得るた
めには、エポキシ樹脂と硬化剤との反応を制御する必要
があり、この反応の制御は、通常、エポキシ樹脂と硬化
剤との混練時間の調整によって行われている。しかしな
がら、エポキシ樹脂組成物の適切な混練時間を見極める
ことは困難であり、混練時間が短くなったり、必要以上
に長くなったりしているのが現状である。そして、混練
時間が短いと、得られるエポキシ樹脂組成物の粘性や硬
化性が低くなり、このようなエポキシ樹脂組成物を用い
てトランスファー成形を行うと、得られる光半導体装置
において、ボイド,バリ,カル,未硬化の問題が発生す
る。また、これとは逆に、混練時間が必要以上に長い
と、得られるエポキシ樹脂組成物の粘性が高くなり、こ
のようなエポキシ樹脂組成物を用いてトランスファー成
形を行うと、ワイヤー流れ等の問題が生じる。また、こ
の粘性が高いエポキシ樹脂組成物は、打錠した後の保存
安定性が悪くなり、貯蔵中に流動性の低下等の問題が生
じて光半導体素子の封止に支障を来すようになる。この
ような成形性および保存安定性に劣るエポキシ樹脂組成
物を用いて製造された光半導体装置は、その製造効率が
低下するとともに、信頼性にも劣るようになる。
【0006】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、成形性および保存安定性に優れたエポキシ樹
脂組成物を用いて光半導体素子を封止してなる信頼性に
優れた光半導体装置の提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の光半導体装置は、下記の(A)〜(C)
成分を含有するエポシキ樹脂組成物を用いて光半導体素
子を封止してなるという構成をとる。 (A)下記の(X)および(Y)の少なくとも(X)を
含有する硬化剤。 (X)環式多価カルボン酸。 (Y)環式多価カルボン酸無水物。 ただし、上記(X)と(Y)との重量混合割合は、〔X
/(X+Y)〕×100=5〜100の範囲である。 (B)エポキシ樹脂。 (C)硬化促進剤。
【0008】
【作用】本発明者らは、上記課題を解決するために、一
連の研究を重ねた。その過程で、エポキシ樹脂組成物を
特定のBステージ状態にすることが困難であるのは、エ
ポキシ樹脂と硬化剤とを混合する際に発生する反応熱に
起因することを突き止めた。すなわち、この反応熱によ
って、エポキシ樹脂と硬化剤との反応が急激に進行して
硬化がかなり進んだ状態となり、得られるエポキシ樹脂
の粘性が必要以上に高くなる。そして、この急激な反応
を恐れ、混合時間を短くすると、前述のように、エポキ
シ樹脂組成物の粘性および硬化性が低下してしまうとい
う問題が生じる。そこで、この反応熱の抑制を目的にさ
らに研究を重ねた結果、上記特定の硬化剤(X),
(Y)を混合して得られる硬化剤(A)を用いると、エ
ポキシ樹脂組成物調製時の反応熱の発生を抑制すること
が可能となり、適切なBステージ状態のエポキシ樹脂組
成物を得ることが可能となることを見出しこの発明に到
達した。この発明により、製造効率が高く信頼性に優れ
た光半導体装置の提供が可能となる。なお、上記硬化剤
(A)は、特定の硬化剤(X)のみでも所定の作用を奏
するものである。
【0009】また、この発明において、環式多価カルボ
ン酸とは、シクロヘキサンやベンゼン等のような環状構
造と2個以上のカルボキシル基とを備えるものをいい、
また環式多価カルボン酸無水物とは、上記環式多価カル
ボン酸の酸無水物をいう。
【0010】つぎに、この発明を詳しく説明する。
【0011】この発明の光半導体装置は、硬化剤(A成
分),エポキシ樹脂(B成分),硬化促進剤(C成分)
を含有するエポキシ樹脂組成物を用いて光半導体素子を
封止することにより得られる。
【0012】上記硬化剤(A成分)は、下記の(X)お
よび(Y)の少なくとも(X)を含有するものである。 (X)環式多価カルボン酸。 (Y)環式多価カルボン酸無水物。
【0013】上記(X)の環式多価カルボン酸として
は、芳香族カルボン酸や、エステル結合を有する芳香族
カルボン酸があげられる。
【0014】上記芳香族カルボン酸としては、下記の一
般式(1),一般式(2),一般式(3)で表されるカ
ルボン酸があげられる。
【0015】
【化1】
【0016】
【化2】
【0017】
【化3】
【0018】上記芳香族カルボン酸の具体例としては、
例えば、フタル酸,マレイン酸,トリメリット酸,パイ
ロメリット酸,ヘキサヒドロフタル酸,テトラヒドロフ
タル酸,メチルナジック酸,ナジック酸,グルタル酸が
あげられる。これらは単独であるいは2種類以上併用さ
れる。このなかでも、成形性が良いという理由から、ヘ
キサヒドロフタル酸,テトラヒドロフタル酸を用いるこ
とが好ましく、特に好ましくは、ヘキサヒドロフタル酸
である。
【0019】そして、上記エステル結合を有する芳香族
カルボン酸としては、芳香族カルボン酸のカルボキシル
基1当量と多価アルコールの水酸基1当量とをエステル
反応させて得られるものがあげられる。これは、例え
ば、芳香族カルボン酸のカルボキシル基1当量に対し、
多価アルコール0.02〜0.6水酸基当量、好ましく
は、0.05〜0.3水酸基当量を80〜100℃で3
0分〜16時間、好ましくは2〜6時間反応させること
により得ることができる。このようなエステル結合を有
する芳香族カルボン酸としては、例えば、芳香族ジカル
ボン酸と2価アルコールとを反応させて得られる下記の
一般式(4)で表されるものがあげられる。
【0020】
【化4】
【0021】つぎに、上記環式多価カルボン酸無水物
(Y)としては、例えば、無水フタル酸,無水マレイン
酸,無水トリメリット酸,無水パイロメリット酸,ヘキ
サヒドロ無水フタル酸,テトラヒドロ無水フタル酸,無
水メチルナジック酸,無水ナジック酸,無水グルタル酸
があげられる。これらは単独であるいは2種類以上併用
される。このなかでも、成形性が良いという理由から、
無水フタル酸,テトラヒドロ無水フタル酸が好ましく、
特に好ましくはテトラヒドロ無水フタル酸である。
【0022】そして、この環式多価カルボン酸無水物
(Y)は、上記環式多価カルボン酸(X)と併用して用
いることが好ましい。すなわち、両者(X)と(Y)と
を併用することにより、エポキシ樹脂組成物の調製時に
発生する反応熱が効果的に抑制されるからである。この
両者(X)と(Y)との重量混合割合は、〔X/(X+
Y)〕×100=5〜100の範囲である。好ましく
は、〔X/(X+Y)〕×100=5〜80の範囲であ
る。すなわち、上記混合割合が、5未満であると、得ら
れる封止用樹脂組成物において、成形性や保存性の向上
がなくなり、逆に80を超えて配合すると、流動性の低
下を生じるおそれがあるからである。
【0023】そして、上記硬化剤(A成分)の配合割合
は、一般に、エポキシ樹脂(B成分)のエポキシ1当量
に対してカルボン酸当量が、0.5〜1.5の範囲、好
ましくは0.8〜1.2の範囲となるような配合割合で
ある。なお、上記カルボン酸当量とは、環式多価カルボ
ン酸(X)のみの場合は、カルボン酸当量を示し、環式
多価カルボン酸(X)と環式多価カルボン酸無水物
(Y)との双方を含有する場合は、カルボン酸当量とカ
ルボン酸無水物当量の合計をいう。
【0024】また、上記硬化剤(A成分)において、上
記環式多価カルボン酸(X)および環式多価カルボン酸
無水物(Y)に加え、アミン系硬化剤やフェノール樹脂
系硬化剤等のその他の硬化剤を併用することも可能であ
る。上記アミン系硬化剤としては、メタフェニルレジン
ジアミン,ジメチルジフェニルメタン,ジアミノジフェ
ニルスルホン,m−キシレンジアミン,テトラエチレン
ペンタミン,プロピルアミン等があげられる。そして、
上記フェノール樹脂系硬化剤としては、ノボラックフェ
ノール,クレゾールノボラックフェノール等があげられ
る。
【0025】つぎに、この発明の光半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物の母材となるエポキシ樹脂(B成分)につ
いて説明する。
【0026】上記エポキシ樹脂(B成分)としては、従
来から光半導体装置の分野で用いられる着色の少ないも
のであれば、特に制限するものではない。このようなエ
ポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂,ビスフェノールF型エポキシ樹脂,フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂,脂環式エポキシ樹脂,トリグリ
シジルイソシアヌレート,ヒダントインエポキシ,水添
加ビスフェノールA型エポキシ樹脂,脂肪族系エポキシ
樹脂,グリシジルエーテル型エポキシ樹脂等があげら
れ、単独であるいは2種類以上併用される。このなかで
も、透明性が優れるという理由から、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂,脂環式エポキシ樹脂,トリグリシジル
イソシアヌレートが好ましく、特に好ましくは、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂である。
【0027】そして、この発明の光半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物には、硬化促進剤(C成分)が用いられ
る。この硬化促進剤(C成分)としては、特に制限する
ものではなく、例えば、三級アミン,イミダゾール類,
金属石鹸類,有機ホスフィン化合物があげられる。
【0028】上記三級アミンとしては、例えば、トリメ
チルアミン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミ
ン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチルアニ
リン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N
−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ(5.
4.0)ウンデセン−7があげられる。
【0029】上記イミダゾール類としては、例えば、2
−メチルイミダゾール,2−エチルイミダゾール,2−
メチル−4−メチルイミダゾール,1−シアノエチル−
2−メチルイミダゾール,1−シアノエチル−2−フェ
ニルイミダゾール,1−アジン−2−メチルイミダゾー
ル,2−エチル−4−メチルイミダゾールがあげられ
る。
【0030】上記金属石鹸類としては、例えば、ナフテ
ン酸あるいはオクトエ酸のコバルト塩,パナジウム塩,
マンガン塩があげられる。
【0031】上記有機ホスフィン化合物としては、例え
ば、トリフェニルホスフィン,テトラ−n−ブチルフス
フォニウムヨーダイド,トリ−n−ブチルオクチルホス
フォニウムブロマイドがあげられる。
【0032】上記硬化促進剤のなかでも、色相および硬
化性が好ましいという理由から、1,8−ジアザビシク
ロ(5.4.0)ウンデセン−7、2−エチル−4−メ
チルイミダゾールが好ましく、特に好ましくは2−エチ
ル−4−メチルイミダゾールである。
【0033】また、上記硬化促進剤(C成分)の配合割
合は、一般に、エポキシ樹脂(B成分)100重量部
(以下「部」と略す)に対し、0.2〜5.0部、好ま
しくは0.4〜3.0部の範囲である。
【0034】そして、この発明の光半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物には、上記A〜C成分以外に、必要に応じ
て着色防止剤,変性剤,劣化防止剤,離型剤等の従来か
らエポキシ樹脂組成物に用いられてきた各種添加剤を配
合することが可能である。
【0035】上記着色防止剤としては、フェノール系化
合物,アミン系化合物,有機硫黄系化合物,ホスフィン
系化合物等があげられる。
【0036】上記離型剤としては、モンタン酸,ステア
リン酸およびこれらの金属塩、あるいはポリエチレン系
のものやカルバナ等があげられる。
【0037】つぎに、この発明の光半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物は、上記原料を用い、つぎのようにして製
造される。
【0038】すなわち、まず、上記硬化剤(A成分),
エポキシ樹脂(B成分),硬化促進剤(C成分)と必要
に応じて上記各種添加剤を所定の割合で配合する。そし
て、これらを、ドライブレンド法や溶融ブレンド法等の
公知の方法により混練する。この混練の際に、上記特殊
な硬化剤(A成分)の作用により、反応熱の発生が抑制
され、最適なBステージ状態のエポキシ樹脂組成物とす
ることができる。ついで、この混練物を室温まで冷却し
て粉砕し、さらに必要に応じて打錠することによりエポ
キシ樹脂組成物を作製することができる。
【0039】そして、このようなエポキシ樹脂組成物を
用いての光半導体素子の封止は、特に限定するものでは
なく、トランスファー成形等の一般的なモールド法によ
り行うことができる。この光半導体素子の封止におい
て、エポキシ樹脂組成物が最適の粘性や硬化性を備えて
いるため、支障なく封止作業を行うことができる。ま
た、得られる光半導体装置においても、ボイド,バリ,
カル,未硬化,ワイヤー流れ等の問題が発生しなくな
る。
【0040】
【発明の効果】以上のように、この発明の光半導体装置
は、光半導体素子の封止において、特殊な硬化剤(A成
分)を用いたエポキシ樹脂組成物を用いるものである。
すなわち、上記特殊な硬化剤(A成分)の作用によりエ
ポキシ樹脂組成物調製時の反応熱の発生が抑制されるた
め、得られるエポキシ樹脂組成物が、粘性や硬化性等の
成形性に優れるBステージ状態となる。したがって、こ
の適切なBステージ状態のエポキシ樹脂組成物を用いて
光半導体素子を封止すると、ボイド,バリ,カル,未硬
化,ワイヤー流れ等の問題が発生しなくなり、得られる
光半導体装置の信頼性が高くなるとともに、その製造効
率も向上するようになる。また、このエポキシ樹脂組成
物は、保存安定性にも優れ、長期間貯蔵しても、適度な
粘性を示し、必要時にいつでも使用できるという利点も
有する。
【0041】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0042】まず、実施例および比較例に先立ち、以下
に示す、環式多価カルボン酸(X)である3種類の硬化
剤L,M,Nを準備した。
【0043】〔硬化剤L〕テトラヒドロフタル酸170
部およびプロピレングリコール1.24部を反応容器に
仕込み、100〜120℃で10時間反応させて硬化剤
Lを調製した。この硬化剤Lは、芳香族カルボン酸とエ
ステル結合を有する芳香族カルボン酸との硬化剤であ
る。
【0044】〔硬化剤M〕プロピレングリコールの使用
量を3.7部とした以外は、上記硬化剤Lと同様にして
硬化剤Mを調製した。この硬化剤Mは、芳香族カルボン
酸とエステル結合を有する芳香族カルボン酸との硬化剤
である。
【0045】〔硬化剤N〕プロピレングリコールの使用
量を7.4部とした他は、上記硬化剤Lと同様にして硬
化剤Nを調製した。この硬化剤Nは、芳香族カルボン酸
とエステル結合を有する芳香族カルボン酸との硬化剤で
ある。
【0046】
【実施例1〜11,比較例1〜3】後記の表1および表
2に示す配合割合により、同表に示す各種材料を配合
し、これをミキシングロールを用いて溶融混練(120
℃)し、ついで室温で冷却して粉砕することにより、目
的とするエポキシ樹脂組成物を得た。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】このようにして得られたエポキシ樹脂組成
物について、保存安定性および成形性について調べた。
その結果を後記の表3および表4に示す。なお、保存安
定性および成形性は、下記に示すようにして調べた。
【0050】〔保存安定性〕保存安定性は、スパイラル
フロー(SF)保持率(%)により評価した。すなわ
ち、25℃の条件で、SF試験器を用い、製造直後およ
び168時間経過後のエポキシ樹脂組成物のSF値を測
定し、SF保持率(%)を算出した。
【0051】〔成形性〕エポキシ樹脂組成物を用いて光
半導体素子を封止し光半導体装置を作製した。この封止
時に、ワイヤー流れ発生の有無を確認するとともに、得
られた光半導体装置について、ボイド,バリ,カル,未
硬化の発生の有無を確認した。そして、上記異常が全く
なく成形性に著しく優れたものを◎、上記異常がなく成
形性に優れたものを○、ワイヤー流れ等が僅かに確認さ
れたものを△、ワイヤー流れ等が発生して成形性に劣る
ものを×で表した。
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】上記表3および表4から、全実施例品のエ
ポキシ樹脂組成物は、保存安定性に優れていることがわ
かる。また、全実施例品のエポキシ樹脂組成物は、成形
性に優れ、これを用いて光半導体装置を作製しても、ワ
イヤー流れ等の異常が発生しなかった。そして、得られ
た光半導体装置は、信頼性に優れていた。これに対し比
較例品のエポキシ樹脂組成物は、保存安定および成形性
に劣っていた。特に、、比較例2品のエポキシ樹脂組成
物は、保存安定性が悪く、また光半導体素子の封止時に
ワイヤー流れの発生が確認された。そして、比較例3品
のエポキシ樹脂組成物は、保存安定性が極めて悪く、ま
た、ワイヤー流れ等の異常が発生し、成形性に劣ってい
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 忠昭 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 丸橋 隆彦 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)〜(C)成分を含有するエ
    ポシキ樹脂組成物を用いて光半導体素子を封止してなる
    光半導体装置。 (A)下記の(X)および(Y)の少なくとも(X)を
    含有する硬化剤。 (X)環式多価カルボン酸。 (Y)環式多価カルボン酸無水物。 ただし、上記(X)と(Y)との重量混合割合は、〔X
    /(X+Y)〕×100=5〜100の範囲である。 (B)エポキシ樹脂。 (C)硬化促進剤。
  2. 【請求項2】 下記の(A)〜(C)成分を含有するこ
    とを特徴とする光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 (A)下記の(X)および(Y)の少なくとも(X)を
    含有する硬化剤。 (X)環式多価カルボン酸。 (Y)環式多価カルボン酸無水物。 ただし、上記(X)と(Y)との重量混合割合は、〔X
    /(X+Y)〕×100=5〜100の範囲である。 (B)エポキシ樹脂。 (C)硬化促進剤。
JP00543095A 1995-01-18 1995-01-18 光半導体装置 Expired - Lifetime JP3618133B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00543095A JP3618133B2 (ja) 1995-01-18 1995-01-18 光半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00543095A JP3618133B2 (ja) 1995-01-18 1995-01-18 光半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08193122A true JPH08193122A (ja) 1996-07-30
JP3618133B2 JP3618133B2 (ja) 2005-02-09

Family

ID=11610980

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00543095A Expired - Lifetime JP3618133B2 (ja) 1995-01-18 1995-01-18 光半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3618133B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002069155A (ja) * 2000-08-31 2002-03-08 Japan Epoxy Resin Kk エポキシ樹脂組成物
JP2009114390A (ja) * 2007-11-08 2009-05-28 Daicel Chem Ind Ltd エポキシ樹脂組成物、及びその硬化物
WO2009088059A1 (ja) * 2008-01-09 2009-07-16 Hitachi Chemical Company, Ltd. 熱硬化性樹脂組成物、エポキシ樹脂成形材料及び多価カルボン酸縮合体
JP2010100798A (ja) * 2008-01-09 2010-05-06 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物、エポキシ樹脂成形材料、光半導体素子搭載用基板及びその製造方法、並びに光半導体装置
JP2010106226A (ja) * 2008-01-11 2010-05-13 Hitachi Chem Co Ltd 多価カルボン酸縮合体、並びにこれを用いたエポキシ樹脂用硬化剤、エポキシ樹脂組成物、ポリアミド樹脂及びポリエステル樹脂
US8637593B2 (en) 2008-01-09 2014-01-28 Hitachi Chemical Company, Ltd. Thermosetting resin composition, epoxy resin molding material, and polyvalent carboxylic acid condensate
JP2014195106A (ja) * 2006-11-15 2014-10-09 Hitachi Chemical Co Ltd Led装置の製造方法およびled装置
JP2015096611A (ja) * 2006-11-15 2015-05-21 日立化成株式会社 熱硬化性光反射用樹脂組成物、並びにその樹脂組成物を用いた光半導体素子搭載用基板及び光半導体装置
KR20200062964A (ko) * 2018-11-27 2020-06-04 주식회사 에스모머티리얼즈 광반도체 소자 밀봉용 에폭시 수지 조성물 및 그 제조 방법

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3029106A1 (en) * 2007-09-25 2016-06-08 Hitachi Chemical Co., Ltd. Thermosetting light-reflecting resin composition, optical semiconductor element mounting board produced therewith, method for manufacture thereof, and optical semiconductor device

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002069155A (ja) * 2000-08-31 2002-03-08 Japan Epoxy Resin Kk エポキシ樹脂組成物
JP2014195106A (ja) * 2006-11-15 2014-10-09 Hitachi Chemical Co Ltd Led装置の製造方法およびled装置
US10381533B2 (en) 2006-11-15 2019-08-13 Hitachi Chemical Company, Ltd. Optical semiconductor element mounting substrate and optical semiconductor device using thermosetting resin composition for light reflection
US9387608B2 (en) 2006-11-15 2016-07-12 Hitachi Chemical Company, Ltd. Thermosetting resin composition for light reflection, method for manufacturing the resin composition and optical semiconductor element mounting substrate and optical semiconductor device using the resin composition
JP2015096611A (ja) * 2006-11-15 2015-05-21 日立化成株式会社 熱硬化性光反射用樹脂組成物、並びにその樹脂組成物を用いた光半導体素子搭載用基板及び光半導体装置
JP2009114390A (ja) * 2007-11-08 2009-05-28 Daicel Chem Ind Ltd エポキシ樹脂組成物、及びその硬化物
JP2010100798A (ja) * 2008-01-09 2010-05-06 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物、エポキシ樹脂成形材料、光半導体素子搭載用基板及びその製造方法、並びに光半導体装置
US8585272B2 (en) 2008-01-09 2013-11-19 Hitachi Chemical Company, Ltd. Thermosetting resin composition, epoxy resin molding material, and polyvalent carboxylic acid condensate
US8637593B2 (en) 2008-01-09 2014-01-28 Hitachi Chemical Company, Ltd. Thermosetting resin composition, epoxy resin molding material, and polyvalent carboxylic acid condensate
JP4586925B2 (ja) * 2008-01-09 2010-11-24 日立化成工業株式会社 熱硬化性樹脂組成物、エポキシ樹脂成形材料、光半導体素子搭載用基板及びその製造方法、並びに光半導体装置
JP2010215913A (ja) * 2008-01-09 2010-09-30 Hitachi Chem Co Ltd エポキシ樹脂成形材料、光半導体素子搭載用基板及びその製造方法、並びに光半導体装置
US9067906B2 (en) 2008-01-09 2015-06-30 Hitachi Chemical Company, Ltd. Thermosetting resin composition, epoxy resin molding material, and polyvalent carboxylic acid condensate
WO2009088059A1 (ja) * 2008-01-09 2009-07-16 Hitachi Chemical Company, Ltd. 熱硬化性樹脂組成物、エポキシ樹脂成形材料及び多価カルボン酸縮合体
JP2010106226A (ja) * 2008-01-11 2010-05-13 Hitachi Chem Co Ltd 多価カルボン酸縮合体、並びにこれを用いたエポキシ樹脂用硬化剤、エポキシ樹脂組成物、ポリアミド樹脂及びポリエステル樹脂
KR20200062964A (ko) * 2018-11-27 2020-06-04 주식회사 에스모머티리얼즈 광반도체 소자 밀봉용 에폭시 수지 조성물 및 그 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP3618133B2 (ja) 2005-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100997606B1 (ko) 에폭시 수지 조성물 및 반도체장치
JPH09208805A (ja) 光半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物
JP5224734B2 (ja) 光半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた光半導体装置
JPH08193122A (ja) 光半導体装置
US6713571B2 (en) Process for producing epoxy resin composition for photosemiconductor element encapsulation
JP2008285591A (ja) 光半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物およびその硬化体ならびにそれを用いた光半導体装置
JP2010280805A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2001131390A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物ならびに半導体装置
JP2009013263A (ja) 光半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた光半導体装置
JP2011236318A (ja) 光半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた光半導体装置。
JP2007204511A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2003128759A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2016216716A (ja) エポキシ樹脂系組成物
JP5072070B2 (ja) 光半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた光半導体装置
JPH0532866A (ja) 光透過性エポキシ樹脂組成物及び光半導体装置
JP2001131391A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物ならびに半導体装置
JP2003292732A (ja) 熱硬化性樹脂組成物、エポキシ樹脂成形材料及び半導体装置
JP2001081287A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び樹脂封止型半導体装置
JP2010065160A (ja) 半導体封止用樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2000248158A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法
JP2002145985A (ja) 液状封止用樹脂組成物
JP3517961B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体封止材料
JP2001085576A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製法およびそれによって得られた半導体封止用エポキシ樹脂組成物ならびに半導体装置
JP2781279B2 (ja) 光半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物
JPH10158474A (ja) 光半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物、及び該エポキシ樹脂組成物を用いて封止された光半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040803

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041102

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041109

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151119

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term