JPH08193078A - クロモン誘導体および農園芸用殺菌剤 - Google Patents

クロモン誘導体および農園芸用殺菌剤

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JPH08193078A
JPH08193078A JP1876695A JP1876695A JPH08193078A JP H08193078 A JPH08193078 A JP H08193078A JP 1876695 A JP1876695 A JP 1876695A JP 1876695 A JP1876695 A JP 1876695A JP H08193078 A JPH08193078 A JP H08193078A
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group
compound
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agricultural
halogen atom
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Application number
JP1876695A
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English (en)
Inventor
Satoshi Yasuhara
智 保原
Tatsuya Masumizu
辰也 舛水
Ten Umeda
天 梅田
Masayuki Kusunoki
雅幸 楠
Seiichi Kutsuma
誠一 久津間
Chikako Ono
千佳子 大野
Kyoko Iwashita
恭子 岩下
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokko Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、稲いもち病、稲紋枯病および果
樹、野菜、穀物などのうどんこ病、赤さび病、べと病、
疫病などに対して優れた防除効果を有し、かつ有用作物
に害がなく、しかも人畜毒性、魚毒性がないクロモン誘
導体を提供することを目的とする。 【構成】一般式(1) 【化1】 (式中、R1は、水素原子、ハロゲン原子、低級ハロア
ルキル基または低級アルコキシ基を表し、R2は、水素
原子、低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ
基、低級アルキルチオ基または低級アルキルスルホニル
基を表し、R3は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、
低級ハロアルキル基または低級アルコキシ基を表し、X
は、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン原子を表
す。但し、R1 2およびR3が共に水素原子であるこ
とはない。)で表されるクロモン誘導体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なクロモン誘導体
に関する。さらに詳しくは、後記の一般式(1)で示さ
れる3−置換ベンゾイルクロモン誘導体ならびに該誘導
体を活性成分とする農園芸用殺菌剤に関する。したがっ
て、本発明は、化学工業ならびに農園芸分野、特に農薬
製造業分野で有用である。
【0002】
【従来の技術】これまでに、本発明化合物に化学構造上
類似の3−ベンゾイルクロモン誘導体はいくつか知られ
ている。例えば、ジャーナル オブ ケミカル ソサイ
エティケミカル コミュニケーション(Journal
of ChemicalSociety Chemi
cal Communication)第562頁〜第
563頁(1974年)には下記の一般式で示される3
−ベンゾイルクロモン誘導体が記載されている。
【0003】
【化3】 (式中、R1、R2は水素原子またはメチル基を示す)
【0004】また、7−メトキシ−3−ベンゾイルベン
ゾピラン−4−オンが、ジャーナルオブ ケミカル リ
サーチ シノプシス(Journal of Chem
ical Research Synopsis)第4
7頁(1978年)に記載されている。さらに、無置換
の3−ベンゾイルベンゾピラン−4−オンは、ナツール
ビッセンシャフテン(Naturwissenshaf
ten)第52巻、第18号、第513頁(1965
年)、テトラヘドロン(Tetrahedron)第4
7巻、第45号 第9431頁〜第9438頁(199
1年)などに記載されている。しかしながら、これらの
化合物が殺菌活性を有することは知られていない。ま
た、本発明の後記一般式(1)で示される3−置換ベン
ゾイルクロモン誘導体は、文献に記載されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】公知の3−ベンゾイル
クロモン誘導体は、後記試験例に示すとおり、農園芸分
野の病害に対し殺菌活性を全く示さないか、極めて低い
活性しか示さない。一方、果樹、野菜、穀物などの重要
病害であるうどんこ病、赤さび病、べと病、疫病、灰色
かび病および稲のいもち病、紋枯病などには、これまで
各種薬剤が使用されてきているが、いずれの病害でも耐
性菌が問題化してきており、薬剤が使用できなくなる
か、使用が制限される傾向にある。したがって、これら
の病害に対しては、従来の薬剤とは骨格の異なる新規な
殺菌剤の開発が要望されている。本発明はこれらの要望
に合致した殺菌剤を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
目的を達成するため多くの化合物を合成し、それらの有
用性について鋭意検討した。その結果、下記の一般式
(1)で表されるクロモン誘導体が農園芸用殺菌剤とし
て高い活性を有することを見いだした。
【0007】したがって、第1の本発明の要旨とすると
ころは、次の一般式(1)
【化4】 (式中、R1は、水素原子、ハロゲン原子、低級ハロア
ルキル基または低級アルコキシ基を表し、R2は、水素
原子、低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ
基、低級アルキルチオ基または低級アルキルスルホニル
基を表し、R3は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、
低級ハロアルキル基または低級アルコキシ基を表し、X
は、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン原子を表
す。但し、R1 2およびR3が共に水素原子であるこ
とはない。)で表されるクロモン誘導体にある。
【0008】また、第2の本発明の要旨とするところ
は、一般式(1)のクロモン誘導体を活性成分として含
有することを特徴とする、農園芸用殺菌剤にある。
【0009】一般式(1)で示される化合物において、
1、R2、R3およびXの定義のうち、低級アルキル
基、低級アルコキシ基、低級ハロアルキル基、低級アル
キルチオ基、低級アルキルスルホニル基は直鎖状であっ
ても分岐状であってもよい。また、ここでいう低級と
は、炭素数1〜6のものをいう。
【0010】低級アルキル基の例としては、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、t−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、n−ペンチル基、イソアミル基、n−ヘシキル基な
どがあり、低級アルコキシ基の例としては、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソ−プロポキシ
基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基などがあり、低級ハ
ロアルキル基の例としては、トリフルオロメチル基、ジ
フルオロメチル基、トリクロロメチル基、ジクロロメチ
ル基、フルオロメチル基、クロロメチル基、ヨードメチ
ル基、ブロモメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペン
タクロロエチル基などがあり、低級アルキルチオ基の例
としては、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピル
チオ基、n−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−
ヘキシルチオ基、イソプロピルチオ基、イソブチルチオ
基、イソアミルチオ基、イソヘキシルチオ基、sec−
ブチルチオ基、t−ブチルチオ基などがあり、低級アル
キルスルホニル基の例としては、メタンスルホニル基、
エタンスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、n−
ブチルスルホニル基、n−ペンチルスルホニル基、n−
ヘキシルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、イ
ソブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、
t−ブチルスルホニル基などが挙げられる。
【0011】また、ハロゲン原子としては、塩素原子、
フッ素原子、ヨウ素原子、臭素原子が挙げられる。
【0012】次に、一般式(1)の本発明化合物の具体
例を表1に示した。
【0013】なお、化合物No.は、以下の実施例およ
び試験例でも参照される。
【0014】
【表1】
【0015】本発明の一般式(1)の化合物は新規化合
物である。そして、この一般式(1)の化合物は農園芸
殺菌剤の活性成分として作用する。
【0016】
【実施例】(本発明化合物の製造方法) 本発明による一般式(1)の化合物は、下記の反応式で
示すとおり、一般式(2)のジケトン類と蟻酸誘導体を
環化縮合させることにより製造することができる。
【0017】
【化5】 (式中、R1、R2、R3、Xは、前記と同じ意味を表
す。)
【0018】次に、一般式(1)の化合物の製造方法を
具体的に説明する。
【0019】式(1)化合物の原料である蟻酸誘導体と
しては、蟻酸無水物、蟻酸、蟻酸エステル類、オルト蟻
酸エステル類、ジメチルホルムアミドジアルキルアセタ
ール類などが挙げられ、好ましくはジメチルホルムアミ
ドジメチルアセタール、オルト蟻酸メチル、オルト蟻酸
エチル、蟻酸メチル、蟻酸エチルである。
【0020】また、もう一方の原料である式(2)化合
物としては、1−(2−ヒドロキシフェニル)−3−
(トリフルオロメチルフェニル)−1,3−プロパンジ
オン、1−(2−ヒドロキシフェニル)−3−(クロロ
フェニル)−1,3−プロパンジオン、1−(2−ヒド
ロキシフェニル)−3−(2−トリフルオロフェニル)
−1,3−プロパンジオン、1−(2−ヒドロキシフェ
ニル)−3−(2−クロロフェニル)−1,3−プロパ
ンジオン、1−(2−ヒドロキシフェニル)−3−(3
−クロロフェニル)−1,3−プロパンジオン、1−
(2−ヒドロキシフェニル)−3−(2,6−ジクロロ
フェニル)−1,3−プロパンジオン、などが挙げられ
る。
【0021】このうち、1−(2−ヒドロキシフェニ
ル)−3−(2−トリフルオロメチルフェニル)−1,
3−プロパンジオンについては新規化合物であり、参考
製造例の方法などにより合成したものを使用すればよ
い。
【0022】蟻酸誘導体と式(2)化合物の反応におい
て使用する触媒としては、p−トルエンスルホン酸、硫
酸などの酸類やBF3エーテラート、塩化亜鉛などのル
イス酸類、あるいはナトリウムメトキシド、炭酸カリウ
ム、蟻酸ナトリウム、蟻酸カリウムなどの塩基類が挙げ
られるが、無触媒で行うこともできる。
【0023】使用できる溶媒としては、ベンゼン、トル
エン、キシレン、n−ヘキサンなどの炭化水素類、クロ
ロホルム、クロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素
類、エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン
などのエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリル
などのニトリル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミドなどのアミド類およびジメチルスルホキシド
などである。
【0024】反応は、室温でも進行するが、使用した溶
媒の沸点までの範囲で加熱することにより、反応時間を
短縮できる。
【0025】反応終了後は、水とベンゼン、トルエン、
クロロホルムなどの有機溶媒を加えて分液し、無水硫酸
ナトリウム、無水硫酸マグネシウムなどにより脱水した
後、有機溶媒を留去することにより式(1)化合物を得
ることができる。
【0026】式(1)化合物の製造例を実施例1〜2に
示した。
【0027】実施例1 3−(2−トリフルオロメチル
ベンゾイル)ベンゾピラン−4−オン(化合物No.
1)の製造 50ml容量の4つ口フラスコに1−(2−ヒドロキシ
フェニル)−3−(トリフルオロメチルフェニル)−
1,3−プロパンジオン 3.1g(0.01当量)、
ジメチルホルムアミドジメチルアセタール 1.4g
(0.012当量)、トルエン 30mlを入れて10
0℃で撹拌しながら1時間加熱した。反応終了後溶媒を
留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒:トルエン−酢酸エチル=60:1)にて精製後、ト
ルエンーnヘキサン混合溶媒から再結晶すると、標記化
合物が無色の結晶として2.2g得られた(収率71
%、m.p.105〜106℃)。
【0028】実施例2 3−(2−クロロベンゾイル)
ベンゾピラン−4−オン(化合物No.2)の製造 50ml容量の4つ口フラスコに1−(2−ヒドロキシ
フェニル)−3−(クロロフェニル)−1,3−プロパ
ンジオン 2.8g(0.01当量)、オルト蟻酸エチ
ル 2.3g(0.016当量)、p−トルエンスルホ
ン酸2水和物0.2g(0.001当量)、トルエン3
0mlの混合物を80℃で撹拌しながら4時間加熱し
た。冷却後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、
さらに飽和食塩水で洗浄した。
【0029】無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒:トルエン−酢酸エチル=50:1)にて精製する
と、無色の粗結晶が1.7g得られた(収率58%)こ
れをイソプロピルエーテル−トルエン混合溶媒から再結
晶して標記化合物(融点137〜138℃)を得た。
【0030】また、第2の本発明の農園芸用殺菌剤は、
前記一般式(1)の化合物を慣用の処方により製剤化し
て使用することができる。すなわち、一般式(1)の化
合物と適当な担体および補助剤、たとえば界面活性剤、
結合剤、安定剤などを配合して農薬の製剤として一般に
用いられる製剤にすることができる。例えば、粉剤、粗
粉剤、、DL(ドリフトレス型)粉剤、フローダスト
剤、微粒剤、細粒剤、粒剤、水和剤、ゾル剤(フロアブ
ル剤)、水和顆粒剤、乳剤および油剤などに製剤化でき
る。
【0031】なお、製剤化できる剤型はここにあげたも
のに限定されるものではない。
【0032】本発明化合物の添加量は、製剤の剤型およ
び使用法により適宜換えることができるが、一般に0.
1〜90重量%の範囲で製剤中に使用するのが望まし
い。
【0033】本発明の農園芸用殺菌剤の使用方法は、一
般に次のとおりである。すなわち、水和剤、乳剤、液
剤、ゾル剤(フロアブル剤)および油剤の場合は、水で
50〜2000倍に希釈して、一般に活性成分が1〜1
0000ppmの濃度の液に調製される。そして10ア
ール当り、この希釈液を50〜300リットル、通常は
100〜200リットルの範囲で植物の病害発生部位の
茎葉に散布される。
【0034】また、液剤、乳剤、ゾル剤(フロアブル
剤)は、水で希釈せずに濃厚液のまま、あるいは水で1
0倍以内に希釈して、主に空中散布用の微量散布剤(L
V散布剤、ULV散布剤)として、10アール当り50
〜3000mlの量をヘリコプターなどを使用して散布
される。
【0035】また、粉剤、粗粉剤、DL粉剤、フローダ
スト剤、微粒剤、細粒剤、粒剤は、10アール当り2〜
5kg(活性成分量として5〜500g程度)を、植物
の病害発生部位の茎葉、土壌表面、土壌中または水面に
施用される。
【0036】一般式(1)の本発明化合物を農園芸用殺
菌剤として製剤化する方法については、以下の実施例3
〜7に示した。
【0037】実施例3 (粉剤) 化合物No.2の化合物2部、PAP(物理性改良剤)
1部およびクレー97部を均一に混合し、粉砕して、活
性成分を2%含有する粉剤を得る。
【0038】化合物No.2に代えて表1に記載の化合
物を用いて同様に粉剤を得ることができる。
【0039】実施例4 (水和剤) 化合物No.5の化合物20部、アルキルベンゼンスル
ホン酸カリウム3部、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル5部および白土72部を均一に混合し、粉砕
して活性成分を20%含有する水和剤を得る。
【0040】化合物No.5に代えて表1に記載の化合
物を用いて同様に水和剤を得ることができる。
【0041】実施例5 (乳剤) 化合物No.17の化合物30部、メチルエチルケトン
40部およびポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル30部を混合し溶解すれば、活性成分を30%含有す
る乳剤を得る。
【0042】化合物No.17に代えて表1に記載の化
合物を用いて同様に乳剤を得ることができる。
【0043】実施例6 (ゾル剤) 化合物No.9の化合物40部、ラウリルサルフェート
2部、アルキルナフタレンスルホン酸ソーダ2部、アセ
トキシプロピルセルロース1部および水55部を均一に
混合して活性成分を40%含有するゾル剤を得る。
【0044】化合物No.9に代えて表1に記載の化合
物を用いて同様にゾル剤を得ることができる。
【0045】実施例7 (粒剤) 化合物No.3の化合物10部、ラウリルサルフェート
1部、リグニンスルホン酸カルシウム5部、ベントナイ
ト30部およびクレー54部に水15部を加えて混練機
で混練した後、造粒機で造粒し、流動乾燥機で乾燥し
て、活性成分10%を含む粒剤を得る。
【0046】化合物No.3に代えて表1に記載の化合
物を用いて同様に粒剤を得ることができる。
【0047】
【発明の効果】本発明化合物は、重要病害である稲いも
ち病、稲紋枯病および果樹、野菜、穀類のうどんこ病、
赤さび病、べと病、疫病などに対して高い防除効果を示
すことから、農園芸用殺菌剤として有用である。
【0048】つぎに本発明化合物の有用性についての具
体例を試験例1〜4に示した。
【0049】試験例1 (キュウリべと病防除効果試
験) 温室内で直径9cmの大きさの素焼鉢で土耕栽培した第
2葉期のキュウリ苗(品種:相模半白)に実施例4に準
じて調製した水和剤の所定濃度希釈液を1鉢当り20m
l散布した。薬剤散布1日後、あらかじめキュウリ葉上
で形成させたキュウリべと病菌(Pseudopero
nospora cubensis:シュードペロノス
ポラ クベンシス)の胞子を展着剤(ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル)の50ppm水溶液にて胞子濃度
を5×105胞子数(個)/mlに調整し、これを噴霧
接種した。そして、20℃、湿度100%の接種箱に一
夜保った後、24℃の温室内に移して発病を促した。接
種6日後に1葉当りの病斑面積歩合(%)を調査し、次
式により防除価(%)を算出した。
【0050】本試験は、1薬液濃度区当り2連制で行
い、その平均防除価(%)を求め、下記の基準により評
価値を求めた。また、下記の基準によりキュウリに対す
る薬害を調査した。その結果は表2のとおりである。
【0051】なお、防除効果の評価値および薬害の調査
指数は、以下の試験例2〜5においても同様に使用し
た。
【0052】
【数1】
【0053】
【表2】
【0054】
【化6】比較化合物A [ジャーナル オブ ケミカル ソサイエティ ケミカ
ル コミュニケーション(Journal of Ch
emical Society Chemical C
ommunication)第562頁〜第563頁
(1974年)記載の化合物]
【0055】
【化7】比較化合物B [ジャーナル オブ ケミカル リサーチ シノプシス
(Journal ofChemical Resea
rch Synopsis)第47頁(1978年)記
載の化合物]
【0056】試験例2 オオムギうどんこ病防除効果試
験 温室内で直径9cmの大きさの素焼鉢で土耕栽培したオ
オムギ(品種:アズマゴールデン)の第1葉期苗に、実
施例4に準じて調製した水和剤の所定濃度希釈液を1鉢
当り10ml散布した。一夜放置した後、あらかじめ大
麦葉上で形成させたオオムギうどんこ病菌(Erisi
phe graminis:エリシフェグラミニス)の
分生胞子を展着剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル)の50ppm水溶液にて胞子濃度5×105胞子数
(個)/mlに調整し、これを噴霧接種した。20℃、
湿度100%の接種箱内に一夜保った後、20℃の温室
内に移して発病を促した。接種7日後にオオムギうどん
こ病の病斑数を調査し、次式により防除価(%)を算出
した。本試験は1薬液濃度区当り3鉢制で行い、その平
均防除価(%)を求めて防除効果の評価値に換算した。
【0057】また、オオムギに対する薬害程度を試験例
1と同じ基準で調査し、表示した。その結果は表3のと
おりである。
【0058】
【数2】
【0059】
【表3】
【0060】試験例3 コムギ赤さび病防除効果試験 温室内で直径9cmの大きさの素焼鉢で土耕栽培した第
1本葉期のコムギ幼苗(品種:農林61号)に、実施例
4に準じて調製した水和剤の所定濃度希釈液を1鉢あた
り10mlの量で散布した。1日後、あらかじめコムギ
葉上で形成させたコムギ赤さび病菌(Puccinia
recondita:プクシニア レコンジタ)の夏
胞子を展着剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
の50ppm水溶液にて胞子濃度5×105胞子数
(個)/mlに調整し、これを噴霧接種した。20℃、
湿度100%の接種箱内に一夜保った後、20℃の温室
内に移して発病を促した。接種10日後に取り出し、1
葉当りに発病した夏胞子数を調査し、次式により防除価
(%)を算出した。
【0061】本試験は1薬液濃度区当り3鉢制で行い、
その平均防除価(%)を求めて、防除効果の評価値に換
算した。また、コムギに対する薬害程度を試験例1と同
じ基準で調査し、表示した。その結果は表4のとおりで
ある。
【0062】
【数3】
【0063】
【表4】
【0064】試験例4 稲紋枯病防除効果試験 温室内で直径9cmのプラスチック鉢で土耕栽培した6
〜7葉期の稲幼苗(品種:朝日)に、実施例4に準じて
調製した水和剤の所定濃度希釈液を1鉢あたり10ml
散布した。散布1日後、あらかじめ稲藁培地に培養した
稲紋枯病菌(Rizoctonia solani:リ
ゾクトニア ソラニ)を接種源として株元に置いた。2
4℃、湿度100%の温室内に5日間静置し、稲紋枯病
を発病させた。接種5日後、発病した有効茎の病斑長を
測定し、次式により防除価(%)を算出した。本試験は
1薬液濃度区当り3鉢制で行い、その平均防除価(%)
を求めて、防除効果の評価値に換算した。また、稲に対
する薬害程度を試験例1と同じ基準で調査し表示した。
その結果は表5のとおりである。
【0065】
【数4】
【0066】
【表5】
【0067】試験例5 稲いもち病防除効果試験 温室内で直径9cmの大きさの素焼鉢で土耕栽培した水
稲(品種:朝日)の第3葉期苗に、実施例4に準じて調
製した水和剤の所定濃度希釈液を1鉢あたり10ml散
布した。あらかじめ、稲いもち病菌(Pyricura
lia oryzae:ピリキュラリア オリゼ)分生
胞子を展着剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
の50ppm水溶液にて胞子濃度5×105胞子数
(個)/mlに調整し、これを噴霧接種した。24℃、
湿度100%の接種箱内に一夜保った後、24℃の温室
内に移して発病を促した。接種5日後に第3葉の1葉当
りの稲いもち病斑数を調査し、次式により防除価(%)
を算出した。本試験は1薬液濃度区当り3鉢制で行い、
その平均防除価(%)を求めて防除効果の評価値に換算
した。また、稲に対する薬害程度を試験例1と同じ基準
で調査し、表示した。その結果を、表6に示した。
【0068】
【数5】
【0069】
【表6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 楠 雅幸 神奈川県厚木市戸田2385番地 北興化学寮 (72)発明者 久津間 誠一 神奈川県相模原市相武台三丁目21番13号 ラプラス藤進102号 (72)発明者 大野 千佳子 神奈川県厚木市戸田501−1 クレスト大 貫203号 (72)発明者 岩下 恭子 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町533番地 グリーンヒル鴨志田東団地7号棟401室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、R1は、水素原子、ハロゲン原子、低級ハロア
    ルキル基または低級アルコキシ基を表し、R2は、水素
    原子、低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ
    基、低級アルキルチオ基または低級アルキルスルホニル
    基を表し、R3は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、
    低級ハロアルキル基または低級アルコキシ基を表し、X
    は、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン原子を表
    す。但し、R1 2およびR3が共に水素原子であるこ
    とはない。)で表されるクロモン誘導体。
  2. 【請求項2】一般式 【化2】 (式中、R1は、水素原子、ハロゲン原子、低級ハロア
    ルキル基または低級アルコキシ基を表し、R2は、水素
    原子、低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ
    基、低級アルキルチオ基または低級アルキルスルホニル
    基を表し、R3は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、
    低級ハロアルキル基または低級アルコキシ基を表し、X
    は、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン原子を表
    す。但し、R1 2およびR3が共に水素原子であるこ
    とはない。)で表されるクロモン誘導体を活性成分とし
    て含有することを特徴とする、農園芸用殺菌剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998032752A1 (fr) * 1997-01-28 1998-07-30 Otsuka Kagaku Kabushiki Kaisha Derives de chromone et agent bactericide et herbicide contenant ces derives en tant qu'ingredient actif
JP2001122868A (ja) * 1999-08-18 2001-05-08 Toyama Chem Co Ltd クロモン誘導体またはその塩ならびにそれらを含有する抗真菌剤
KR100754373B1 (ko) * 2006-08-17 2007-08-31 건국대학교 산학협력단 꼬마선충에 대해 치사 효과를 나타내는 화합물2-페닐-4에이치-크로멘-4-온 및 살선충제로서의 용도
KR100781191B1 (ko) * 2007-01-12 2007-11-30 건국대학교 산학협력단 소나무 재선충에 대해 치사 효과를 나타내는 화합물2-페닐-4에이치-크로멘-4-온 및 살선충제로서의 용도

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