JPH08193014A - 工業用殺菌・静菌剤及び工業用殺菌・静菌方法2 - Google Patents
工業用殺菌・静菌剤及び工業用殺菌・静菌方法2Info
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- JPH08193014A JPH08193014A JP452695A JP452695A JPH08193014A JP H08193014 A JPH08193014 A JP H08193014A JP 452695 A JP452695 A JP 452695A JP 452695 A JP452695 A JP 452695A JP H08193014 A JPH08193014 A JP H08193014A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 4,5−ジクロロ−1,2−ジオチオール−
3−オンを含む3種の殺菌成分を組合せることにより、
殺菌効果の増強、その効果の持続の向上及び増殖抑制時
間の延長効果を有する工業用殺菌・静菌剤を提供する。 【構成】 (a) 4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール
−3−オン、(b) 2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジ
アセトキシプロパン、1,2−ビスブロモアセトキシエ
タン、1,2−ビスブロモアセトキシプロパン、1,
2,3−トリスブロモアセトキシプロパン及び1,4−
ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテンから選ばれた有
機ブロム系化合物及び(c) 5−クロロ−2−メチル−4
−イソチアゾリン−3−オン及び4,5−ジクロロ−2
−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンから選
ばれた3−イソチアゾロン系化合物を相乗効果を奏する
割合で含有することを特徴とする工業用殺菌・静菌剤及
びその工業用殺菌・静菌方法。
3−オンを含む3種の殺菌成分を組合せることにより、
殺菌効果の増強、その効果の持続の向上及び増殖抑制時
間の延長効果を有する工業用殺菌・静菌剤を提供する。 【構成】 (a) 4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール
−3−オン、(b) 2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジ
アセトキシプロパン、1,2−ビスブロモアセトキシエ
タン、1,2−ビスブロモアセトキシプロパン、1,
2,3−トリスブロモアセトキシプロパン及び1,4−
ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテンから選ばれた有
機ブロム系化合物及び(c) 5−クロロ−2−メチル−4
−イソチアゾリン−3−オン及び4,5−ジクロロ−2
−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンから選
ばれた3−イソチアゾロン系化合物を相乗効果を奏する
割合で含有することを特徴とする工業用殺菌・静菌剤及
びその工業用殺菌・静菌方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工業用殺菌・静菌剤
及び工業用殺菌・静菌方法に関する。さらに詳しくは紙
・パルプ工業における抄紙工程水、各種工業用の冷却水
や洗浄水、金属加工油剤、繊維油剤、ペイント、防汚塗
料、紙用塗工液、ラテックス、糊剤、澱粉スラリー等の
防腐や殺菌・静菌に有用な工業用殺菌・静菌剤及び工業
用殺菌・静菌方法に関する。
及び工業用殺菌・静菌方法に関する。さらに詳しくは紙
・パルプ工業における抄紙工程水、各種工業用の冷却水
や洗浄水、金属加工油剤、繊維油剤、ペイント、防汚塗
料、紙用塗工液、ラテックス、糊剤、澱粉スラリー等の
防腐や殺菌・静菌に有用な工業用殺菌・静菌剤及び工業
用殺菌・静菌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、微生物汚染に起因して各種用水の
スライムによる障害が多発し、種々の弊害をもたらして
いる。ここでスライムとは、主として微生物の繁殖によ
って生じる粘性塊状〜泥状物質のことをいい、たとえ
ば、化学工場などの冷却水系統の熱交換器や配管などに
スライムが発生すると、冷却効率を低下させ、ときには
配管を閉塞させたり、あるいは、紙・パルプ工場の抄紙
工程水やパルプスラリーにスライムが発生すると、これ
が剥離して紙料やパルプに混入したとき、紙切れの原因
となり工程の運転を中断したり、又は紙やパルプに斑点
や着色が発生し製品の品質に損傷を与えるといったトラ
ブルが発生する。
スライムによる障害が多発し、種々の弊害をもたらして
いる。ここでスライムとは、主として微生物の繁殖によ
って生じる粘性塊状〜泥状物質のことをいい、たとえ
ば、化学工場などの冷却水系統の熱交換器や配管などに
スライムが発生すると、冷却効率を低下させ、ときには
配管を閉塞させたり、あるいは、紙・パルプ工場の抄紙
工程水やパルプスラリーにスライムが発生すると、これ
が剥離して紙料やパルプに混入したとき、紙切れの原因
となり工程の運転を中断したり、又は紙やパルプに斑点
や着色が発生し製品の品質に損傷を与えるといったトラ
ブルが発生する。
【0003】また、表面サイズ剤やコーテングカラー等
に利用される澱粉スラリーは、スラリー溶解タンクで調
製され、その後ストレージタンク等に一時的又は所定期
間貯溜される。この貯溜期間が長くなったり、又は貯溜
温度の変動や、さらに、他の経路からの微生物の混入等
によって、該液状物が腐敗、変質し、これが原因して、
腐敗臭の発生、pHの低下等性状の悪変が起こって、使用
に耐えなくなるばかりか、器壁にスライムが発生し、こ
れが剥離することによってストレーナーや経路を閉塞す
る等作業上の障害をもたらす。
に利用される澱粉スラリーは、スラリー溶解タンクで調
製され、その後ストレージタンク等に一時的又は所定期
間貯溜される。この貯溜期間が長くなったり、又は貯溜
温度の変動や、さらに、他の経路からの微生物の混入等
によって、該液状物が腐敗、変質し、これが原因して、
腐敗臭の発生、pHの低下等性状の悪変が起こって、使用
に耐えなくなるばかりか、器壁にスライムが発生し、こ
れが剥離することによってストレーナーや経路を閉塞す
る等作業上の障害をもたらす。
【0004】また、炭酸カルシウムスラリー、泥水ポリ
マー、繊維油剤、切削油、ラテックス類、合成樹脂エマ
ルションや水をベースとするいわゆる水溶性タイプの金
属加工油(クーラント)等の工業用途に供される多くの
水性液状物も上記澱粉スラリーと同様、微生物によって
品質の低下や作業障害が起こりやすい。これらの微生物
に起因する障害を防止するために各種工業用殺菌剤が開
発されている。例えば、最近では毒性の低い5−クロロ
−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メ
チル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロ
ロ−2−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オン、2
−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オンで代表され
るイソチアゾロン類や2−ブロモ−2−ニトロプロパン
−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−
1−エタノール、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)エ
タンで代表される有機ブロム系化合物、メチレンビスチ
オシアネート、3,5−ジメチルテトラヒドロ−1,
3,5−2H−チアジアジン−2−オン及び2−(4−
チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール等が工業用殺
菌剤として汎用されている(日本防菌防黴学会より昭和
61年発行の「防菌防黴剤事典」参照)。
マー、繊維油剤、切削油、ラテックス類、合成樹脂エマ
ルションや水をベースとするいわゆる水溶性タイプの金
属加工油(クーラント)等の工業用途に供される多くの
水性液状物も上記澱粉スラリーと同様、微生物によって
品質の低下や作業障害が起こりやすい。これらの微生物
に起因する障害を防止するために各種工業用殺菌剤が開
発されている。例えば、最近では毒性の低い5−クロロ
−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メ
チル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロ
ロ−2−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オン、2
−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オンで代表され
るイソチアゾロン類や2−ブロモ−2−ニトロプロパン
−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−
1−エタノール、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)エ
タンで代表される有機ブロム系化合物、メチレンビスチ
オシアネート、3,5−ジメチルテトラヒドロ−1,
3,5−2H−チアジアジン−2−オン及び2−(4−
チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール等が工業用殺
菌剤として汎用されている(日本防菌防黴学会より昭和
61年発行の「防菌防黴剤事典」参照)。
【0005】しかし、微生物のうち特に細菌類は同一殺
菌剤を長期間使用していると、その殺菌剤に対して抵抗
性の強い細菌のみが系内に繁殖し、従来使用していた殺
菌剤濃度では殺菌効果が著しく減退することが知られて
いる。そこで、いわゆる相乗効果を期待して、2種の殺
菌剤を組み合わせて使用することが提案されている。例
えば、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オ
ンは2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミ
ド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプ
ロパン又は1,4−ビス−(ブロモアセトキシ)−2−
ブテン等の公知の工業用殺菌剤との併用により、相乗効
果が発揮されることが知られている(特公平1-20121
号、特開平2-42007号及び特公昭63-65641号各公報参
照)。
菌剤を長期間使用していると、その殺菌剤に対して抵抗
性の強い細菌のみが系内に繁殖し、従来使用していた殺
菌剤濃度では殺菌効果が著しく減退することが知られて
いる。そこで、いわゆる相乗効果を期待して、2種の殺
菌剤を組み合わせて使用することが提案されている。例
えば、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オ
ンは2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミ
ド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプ
ロパン又は1,4−ビス−(ブロモアセトキシ)−2−
ブテン等の公知の工業用殺菌剤との併用により、相乗効
果が発揮されることが知られている(特公平1-20121
号、特開平2-42007号及び特公昭63-65641号各公報参
照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、環境汚染を防止
すべく排水規制等が厳しくなり、紙・パルプ工場におい
てもいわゆるクローズト化が進み工程水を循環使用する
場合が多くなると共に故紙の再利用率も高くなったた
め、系内の富栄養化が起こり各種微生物の繁殖速度が増
し、以前にも増してスライム障害が発生する頻度が高く
なってきた。
すべく排水規制等が厳しくなり、紙・パルプ工場におい
てもいわゆるクローズト化が進み工程水を循環使用する
場合が多くなると共に故紙の再利用率も高くなったた
め、系内の富栄養化が起こり各種微生物の繁殖速度が増
し、以前にも増してスライム障害が発生する頻度が高く
なってきた。
【0007】一方、新聞抄造系ではカラー刷りの新聞が
多く抄造されることに伴い定着剤としてでんぷんが使用
されるようになったため、特にスライム障害が多発して
いる。また、一旦スライムが形成されると微生物の代謝
産物である粘性ゼラチン質の多糖類からできた粘膜層
(Slime layer )を形成し、この粘膜層がスライム中の
微生物と殺菌剤との接触を妨げる事実が確認された。ス
ライム中の菌数は菌の増殖により109 〜1012と非常に多
くなっている場合が多く、スライム中から菌が水中に移
行しさらにスライムや腐敗の発生原因となる場合もあっ
た。
多く抄造されることに伴い定着剤としてでんぷんが使用
されるようになったため、特にスライム障害が多発して
いる。また、一旦スライムが形成されると微生物の代謝
産物である粘性ゼラチン質の多糖類からできた粘膜層
(Slime layer )を形成し、この粘膜層がスライム中の
微生物と殺菌剤との接触を妨げる事実が確認された。ス
ライム中の菌数は菌の増殖により109 〜1012と非常に多
くなっている場合が多く、スライム中から菌が水中に移
行しさらにスライムや腐敗の発生原因となる場合もあっ
た。
【0008】かかる状況下、従来の工業用殺菌剤の使用
では、殺菌効果が経時的に低下し、長期間にわたり有効
な殺菌効力が期待できないと共に増殖抑制効果も不十分
となる問題点があった。一方、4,5−ジクロロ−1,
2−ジチオール−3−オンは、他の工業用殺菌剤に比較
して低濃度で顕著な殺菌力を有する反面、水中において
は短時間で加水分解されて殺菌効力を消失するため、そ
の顕著な殺菌力の持続性はないという欠点を有する。
では、殺菌効果が経時的に低下し、長期間にわたり有効
な殺菌効力が期待できないと共に増殖抑制効果も不十分
となる問題点があった。一方、4,5−ジクロロ−1,
2−ジチオール−3−オンは、他の工業用殺菌剤に比較
して低濃度で顕著な殺菌力を有する反面、水中において
は短時間で加水分解されて殺菌効力を消失するため、そ
の顕著な殺菌力の持続性はないという欠点を有する。
【0009】上記提案の4,5−ジクロロ−1,2−ジ
チオール−3−オンを一方成分とする2成分の組み合わ
せにかかる工業用殺菌剤は、殺菌効力の持続性や増殖抑
制効果が改良されたものの未だ充分とは言えず、上記状
況下における紙・パルプ工業の工程水におけるスライム
コントロール剤や殺菌効力の持続性が求められる澱粉ス
ラリー、コーティングカラー、切削油、ラテックス類等
の防腐剤としては、必ずしも有効ではなかった。
チオール−3−オンを一方成分とする2成分の組み合わ
せにかかる工業用殺菌剤は、殺菌効力の持続性や増殖抑
制効果が改良されたものの未だ充分とは言えず、上記状
況下における紙・パルプ工業の工程水におけるスライム
コントロール剤や殺菌効力の持続性が求められる澱粉ス
ラリー、コーティングカラー、切削油、ラテックス類等
の防腐剤としては、必ずしも有効ではなかった。
【0010】この発明の目的は、4,5−ジクロロ−
1,2−ジチオール−3−オンを含む2成分系工業用殺
菌剤に、さらに殺菌成分を併用することにより、殺菌効
果の増強、その効果の持続性の向上及び増殖抑制時間の
延長効果を有する工業用殺菌・静菌剤を提供することで
ある。
1,2−ジチオール−3−オンを含む2成分系工業用殺
菌剤に、さらに殺菌成分を併用することにより、殺菌効
果の増強、その効果の持続性の向上及び増殖抑制時間の
延長効果を有する工業用殺菌・静菌剤を提供することで
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の発明者は、こ
の観点より、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−
3−オンと種々の工業用殺菌成分の組合せについて研究
した結果、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3
−オンと有機ブロム系化合物とからなる公知の工業用殺
菌剤に少量のイソチアゾロン化合物を特定割合で組合せ
ることにより、2成分の組合せに比較して、広範な種類
の微生物に対していわゆる相乗的な殺菌効果の増強、そ
の効果の持続性の向上及び増殖抑制時間の延長効果が発
揮される意外な事実を見出した。
の観点より、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−
3−オンと種々の工業用殺菌成分の組合せについて研究
した結果、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3
−オンと有機ブロム系化合物とからなる公知の工業用殺
菌剤に少量のイソチアゾロン化合物を特定割合で組合せ
ることにより、2成分の組合せに比較して、広範な種類
の微生物に対していわゆる相乗的な殺菌効果の増強、そ
の効果の持続性の向上及び増殖抑制時間の延長効果が発
揮される意外な事実を見出した。
【0012】かくして、この発明によれば、(a)4,
5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オン(以下、
「DCDTO」という。)、(b)2,2−ジブロモ−
3−ニトリロプロピオンアミド(以下、「DBNPA」
という。)、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセ
トキシプロパン(以下、「DBNDAP」という。)、
1,2−ビスブロモアセトキシエタン(以下、「BBA
E」という。)、1,2−ビスブロモアセトキシプロパ
ン(以下、「BBAP」という。)、1,2,3−トリ
スブロモアセトキシプロパン(以下、「TBAP」とい
う。)及び1,4−ビス−(ブロモアセトキシ)−2−
ブテン(以下、「BBAB」という。)から選ばれた有
機ブロム系化合物及び(c)5−クロロ−2−メチル−
4−イソチアゾリン−3−オン(以下、「Cl−MIT」
という。)及び4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−
4−イソチアゾリン−3−オン(以下「DCOT」とい
う。)から選ばれた3−イソチアゾロン系化合物を相乗
効果を奏する割合で含有することを特徴とする工業用殺
菌・静菌剤が提供される。
5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オン(以下、
「DCDTO」という。)、(b)2,2−ジブロモ−
3−ニトリロプロピオンアミド(以下、「DBNPA」
という。)、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセ
トキシプロパン(以下、「DBNDAP」という。)、
1,2−ビスブロモアセトキシエタン(以下、「BBA
E」という。)、1,2−ビスブロモアセトキシプロパ
ン(以下、「BBAP」という。)、1,2,3−トリ
スブロモアセトキシプロパン(以下、「TBAP」とい
う。)及び1,4−ビス−(ブロモアセトキシ)−2−
ブテン(以下、「BBAB」という。)から選ばれた有
機ブロム系化合物及び(c)5−クロロ−2−メチル−
4−イソチアゾリン−3−オン(以下、「Cl−MIT」
という。)及び4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−
4−イソチアゾリン−3−オン(以下「DCOT」とい
う。)から選ばれた3−イソチアゾロン系化合物を相乗
効果を奏する割合で含有することを特徴とする工業用殺
菌・静菌剤が提供される。
【0013】この発明に用いられる原料化合物は、上記
に記載のように、いずれも公知の殺菌剤であり、市販の
ものを使用することができる。この発明の組合せによる
相乗効果は、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−
3−オンを含む2成分系工業用殺菌剤に対して重量比と
して1/30という少量の3−イソチアゾロン系殺菌剤
を組み合わせた場合に発揮され、しかも、その殺菌効果
は、それぞれ単独の殺菌効果から予想することができな
い程顕著なものであった。
に記載のように、いずれも公知の殺菌剤であり、市販の
ものを使用することができる。この発明の組合せによる
相乗効果は、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−
3−オンを含む2成分系工業用殺菌剤に対して重量比と
して1/30という少量の3−イソチアゾロン系殺菌剤
を組み合わせた場合に発揮され、しかも、その殺菌効果
は、それぞれ単独の殺菌効果から予想することができな
い程顕著なものであった。
【0014】このような顕著な効果が発揮される理由の
詳細は明らかではないが、とくていの化合物の特定割合
の組合せによる相乗作用ではないかと考えられる。この
発明の工業用殺菌・静菌剤において、相乗効果を奏する
割合とは、一般に(a)成分を1重量部として(b)成
分が0.1〜50重量部、さらに好ましくは0.2〜40重量
部であり、(a)成分と(b)成分の合計量を1重量部
として(c)成分が0.01〜2.5重量部、好ましくは0.02
〜1.5重量部、さらに好ましくは0.02〜0.5重量部の配合
割合である。
詳細は明らかではないが、とくていの化合物の特定割合
の組合せによる相乗作用ではないかと考えられる。この
発明の工業用殺菌・静菌剤において、相乗効果を奏する
割合とは、一般に(a)成分を1重量部として(b)成
分が0.1〜50重量部、さらに好ましくは0.2〜40重量
部であり、(a)成分と(b)成分の合計量を1重量部
として(c)成分が0.01〜2.5重量部、好ましくは0.02
〜1.5重量部、さらに好ましくは0.02〜0.5重量部の配合
割合である。
【0015】さらに、具体的な化合物を例にとり、各成
分の相乗効果を奏する好ましい配合割合を挙げれば次の
通りである。 1)DCDTOを1重量部としてDBNPAが1〜50重量
部であり、DCDTOとDBNPAの合計量を1重量部
として3−イソチアゾロン系化合物が0.01〜2.5重量部 2)DCDTOを1重量部としてDBNDAPが0.1〜50
重量部であり、DCDTOとDBNDAPの合計量を1
重量部として3−イソチアゾロン系化合物が0.03〜2.5
重量部 3)DCDTOを1重量部としてBBAEが1〜50重量
部であり、DCDTOとBBAEの合計量を1重量部と
して、3−イソチアゾロン系化合物が0.01〜2.5重量部 4)DCDTOを1重量部としてBBAPが1〜50重量
部であり、DCDTOとBBAPの合計量を1重量部と
して3−イソチアゾロン系化合物が0.01〜2.5重量部 5)DCDTOを1重量部としてTBAPが1〜50重量
部であり、DCDTOとTBAPの合計量を1重量部と
して3−イソチアゾロン系化合物が0.01〜2.5重量部 6)DCDTOを1重量部としてBBABが1〜50重量部
であり、DCDTOとBBABの合計量を1重量部とし
て3−イソチアゾロン系化合物が0.01〜2.5重量部とす
るのが相乗効果が発揮されるため好ましく、 7)DCDTOを1重量部としてDBNPAが1〜30重量
部であり、DCDTOとDBNPAの合計量を1重量部
として3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜1.5重量部 8)DCDTOを1重量部としてDBNDAPが0.2 〜40
重量部であり、DCDTOとDBNDAPの合計量を1
重量部として3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜1.5
重量部 9)DCDTOを1重量部としてBBAEが1〜30重量
部であり、DCDTOとBBAEの合計量を1重量部と
して3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜0.3重量部 10)DCDTOを1重量部としてBBAPが1〜30重
量部であり、DCDTOとBBAEの合計量を1重量部
として3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜0.3重量部 11)DCDTOを1重量部としてTBAPが1〜30重
量部であり、DCDTOとTBAEの合計量を1重量部
として3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜0.3重量部 12)DCDTOを1重量部としてBBABが1〜30重量
部であり、DCDTOとBBABの合計量を1重量部と
して3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜1重量部 とするのがさらに顕著な相乗効果が発揮されるためより
好ましい。
分の相乗効果を奏する好ましい配合割合を挙げれば次の
通りである。 1)DCDTOを1重量部としてDBNPAが1〜50重量
部であり、DCDTOとDBNPAの合計量を1重量部
として3−イソチアゾロン系化合物が0.01〜2.5重量部 2)DCDTOを1重量部としてDBNDAPが0.1〜50
重量部であり、DCDTOとDBNDAPの合計量を1
重量部として3−イソチアゾロン系化合物が0.03〜2.5
重量部 3)DCDTOを1重量部としてBBAEが1〜50重量
部であり、DCDTOとBBAEの合計量を1重量部と
して、3−イソチアゾロン系化合物が0.01〜2.5重量部 4)DCDTOを1重量部としてBBAPが1〜50重量
部であり、DCDTOとBBAPの合計量を1重量部と
して3−イソチアゾロン系化合物が0.01〜2.5重量部 5)DCDTOを1重量部としてTBAPが1〜50重量
部であり、DCDTOとTBAPの合計量を1重量部と
して3−イソチアゾロン系化合物が0.01〜2.5重量部 6)DCDTOを1重量部としてBBABが1〜50重量部
であり、DCDTOとBBABの合計量を1重量部とし
て3−イソチアゾロン系化合物が0.01〜2.5重量部とす
るのが相乗効果が発揮されるため好ましく、 7)DCDTOを1重量部としてDBNPAが1〜30重量
部であり、DCDTOとDBNPAの合計量を1重量部
として3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜1.5重量部 8)DCDTOを1重量部としてDBNDAPが0.2 〜40
重量部であり、DCDTOとDBNDAPの合計量を1
重量部として3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜1.5
重量部 9)DCDTOを1重量部としてBBAEが1〜30重量
部であり、DCDTOとBBAEの合計量を1重量部と
して3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜0.3重量部 10)DCDTOを1重量部としてBBAPが1〜30重
量部であり、DCDTOとBBAEの合計量を1重量部
として3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜0.3重量部 11)DCDTOを1重量部としてTBAPが1〜30重
量部であり、DCDTOとTBAEの合計量を1重量部
として3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜0.3重量部 12)DCDTOを1重量部としてBBABが1〜30重量
部であり、DCDTOとBBABの合計量を1重量部と
して3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜1重量部 とするのがさらに顕著な相乗効果が発揮されるためより
好ましい。
【0016】この発明の工業用殺菌・静菌剤は、通常各
有効成分からなる液剤の形態に調製し、種々の工業用殺
菌・静菌対象系に用いられる。特に、殺菌・静菌対象系
が製紙工程のプロセス水や工業用冷却水等の各種水系や
澱粉スラリーや合成樹脂エマルション等の場合には、有
効成分の溶解、分散性を考慮して、親水性有機溶媒さら
に必要があれば分散剤(界面活性剤等)を用いた液剤と
するのが好ましい。
有効成分からなる液剤の形態に調製し、種々の工業用殺
菌・静菌対象系に用いられる。特に、殺菌・静菌対象系
が製紙工程のプロセス水や工業用冷却水等の各種水系や
澱粉スラリーや合成樹脂エマルション等の場合には、有
効成分の溶解、分散性を考慮して、親水性有機溶媒さら
に必要があれば分散剤(界面活性剤等)を用いた液剤と
するのが好ましい。
【0017】この親水性有機溶媒としては、ジメチルホ
ルムアミド等のアミド類、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール等のグリコール類、メチルセロソルブ、フェ
ニルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ト
リプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコ
ールエーテル類、炭素数8までのアルコール類又はメチ
ルアセテート、エチルアセテート、3−メトキシブチル
アセテート、2−エトキシメチルアセテート、2−エト
キシエチルアセテート、プロピレンカーボネート、グル
タル酸ジメチル等のエステル類が挙げられる。
ルムアミド等のアミド類、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール等のグリコール類、メチルセロソルブ、フェ
ニルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ト
リプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコ
ールエーテル類、炭素数8までのアルコール類又はメチ
ルアセテート、エチルアセテート、3−メトキシブチル
アセテート、2−エトキシメチルアセテート、2−エト
キシエチルアセテート、プロピレンカーボネート、グル
タル酸ジメチル等のエステル類が挙げられる。
【0018】分散剤としては、カチオン性界面活性剤、
アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤又は両性
界面活性剤が適当であり、製剤としての安定性の点でノ
ニオン性界面活性剤が好ましい。このノニオン性界面活
性剤としては、高級アルコールエチレンオキサイド付加
物(エチレンオキサイドは以下E.Oと略す)、アルキ
ルフェノール(E.O)付加物、脂肪酸(E.O)付加
物、多価アルコール脂肪酸エステル(E.O)付加物、
高級アルキルアミン(E.O)付加物、脂肪酸アミド
(E.O)付加物、油脂の(E.O)付加物、プロピレ
ンオキサイド〔P.Oと略す〕(E.O)共重合体、ア
ルキルアミン(P.O)(E.O)共重合体付加物、グ
リセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂
肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エ
ステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのア
ルキルエーテル、アルキロールアミド等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤又は両性
界面活性剤が適当であり、製剤としての安定性の点でノ
ニオン性界面活性剤が好ましい。このノニオン性界面活
性剤としては、高級アルコールエチレンオキサイド付加
物(エチレンオキサイドは以下E.Oと略す)、アルキ
ルフェノール(E.O)付加物、脂肪酸(E.O)付加
物、多価アルコール脂肪酸エステル(E.O)付加物、
高級アルキルアミン(E.O)付加物、脂肪酸アミド
(E.O)付加物、油脂の(E.O)付加物、プロピレ
ンオキサイド〔P.Oと略す〕(E.O)共重合体、ア
ルキルアミン(P.O)(E.O)共重合体付加物、グ
リセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂
肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エ
ステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのア
ルキルエーテル、アルキロールアミド等が挙げられる。
【0019】これら製剤は、工業殺菌剤有効成分の合計
量1〜70重量部と親水性有機溶媒等の残部とするのが
好ましい。また必要に応じて、分散剤が該有効成分の合
計1重量部に対して少なくとも0.01重量部配合されても
よい。なお、殺菌対象系が切削油、油性塗料などの油系
の場合には、媒体として灯油、重油、スピンドル油等の
炭化水素溶媒を用いた液状製剤とされているのが好まし
く、上記分散剤を用いてもよい。さらに、この発明の有
効成分がそれぞれに直接溶解又は分散しうる殺菌対象系
に対しては、直接又は固体希釈剤(例えばカオリン、ク
レー、ベントナイト、カルボキシメチルセルロース類
等)で希釈された粉剤として用いられてもよく、各種界
面活性剤を用いてもよい。この発明の殺菌・静菌剤は、
各有効成分を場合によっては別々の製剤として同時に又
は別々に殺菌対象系に添加してもよい。
量1〜70重量部と親水性有機溶媒等の残部とするのが
好ましい。また必要に応じて、分散剤が該有効成分の合
計1重量部に対して少なくとも0.01重量部配合されても
よい。なお、殺菌対象系が切削油、油性塗料などの油系
の場合には、媒体として灯油、重油、スピンドル油等の
炭化水素溶媒を用いた液状製剤とされているのが好まし
く、上記分散剤を用いてもよい。さらに、この発明の有
効成分がそれぞれに直接溶解又は分散しうる殺菌対象系
に対しては、直接又は固体希釈剤(例えばカオリン、ク
レー、ベントナイト、カルボキシメチルセルロース類
等)で希釈された粉剤として用いられてもよく、各種界
面活性剤を用いてもよい。この発明の殺菌・静菌剤は、
各有効成分を場合によっては別々の製剤として同時に又
は別々に殺菌対象系に添加してもよい。
【0020】この発明の工業用殺菌・静菌剤を有効に使
用できる工業用殺菌・静菌対象系としては、 i)紙・パルプ工業における抄紙工程や各種工業におけ
る冷却水系統 ii)紙・パルプ工場で使用される紙用塗工液(コーティ
ングカラー)、炭酸カルシウムスラリー、合成樹脂エマ
ルション(スチレン−ブタジエンゴムラテックス等)、
澱粉糊料等 iii)その他:金属加工油(切削油、圧延油等)、繊維
油剤、各種ペイント類(エマルション塗料、油性塗料
等)、各種接着剤、糊剤、ラテックスコンパウンド、セ
メント分散剤等 の工業製品が挙げられる。特に、スライム障害が直接製
品に悪影響を及ぼす紙・パルプ工業における抄紙工程
が、この発明の効果が顕著に発揮されるため好ましい対
象系の一つである。
用できる工業用殺菌・静菌対象系としては、 i)紙・パルプ工業における抄紙工程や各種工業におけ
る冷却水系統 ii)紙・パルプ工場で使用される紙用塗工液(コーティ
ングカラー)、炭酸カルシウムスラリー、合成樹脂エマ
ルション(スチレン−ブタジエンゴムラテックス等)、
澱粉糊料等 iii)その他:金属加工油(切削油、圧延油等)、繊維
油剤、各種ペイント類(エマルション塗料、油性塗料
等)、各種接着剤、糊剤、ラテックスコンパウンド、セ
メント分散剤等 の工業製品が挙げられる。特に、スライム障害が直接製
品に悪影響を及ぼす紙・パルプ工業における抄紙工程
が、この発明の効果が顕著に発揮されるため好ましい対
象系の一つである。
【0021】この発明の工業用殺菌・静菌剤の添加量
は、上記工業用対象系により異なるが、通常、有効成分
((a)成分と(b)成分と(c)成分の合計量)の濃
度として、0.1〜200mg/L、好ましくは0.5〜
100mg/L程度で充分である。添加量が0.1mg/L
未満であると有効な殺菌・静菌効果が発揮されないため
好ましくなく、200mg/Lより多く添加してもよいが
経済的な理由で好ましくない。
は、上記工業用対象系により異なるが、通常、有効成分
((a)成分と(b)成分と(c)成分の合計量)の濃
度として、0.1〜200mg/L、好ましくは0.5〜
100mg/L程度で充分である。添加量が0.1mg/L
未満であると有効な殺菌・静菌効果が発揮されないため
好ましくなく、200mg/Lより多く添加してもよいが
経済的な理由で好ましくない。
【0022】また、この発明によれば、工業用殺菌対象
系に、(a)4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−
3−オン、(b)2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロ
ピオンアミド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジア
セトキシプロパン、1,2−ビスブロモアセトキシエタ
ン、1,2−ビスブロモアセトキシプロパン、1,2,
3−トリスブロモアセトキシプロパン、及び1,4−ビ
ス−(ブロモアセトキシ)−2−ブテンから選ばれた有
機ブロム系化合物及び(c)3−イソチアゾロン系化合
物とを、相乗効果を奏する割合で、かつ、合計有効殺菌
成分濃度として0.1〜200mg/Lとなるように同時に又は
別々に添加することを特徴とする工業用殺菌・静菌方法
が提供される。
系に、(a)4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−
3−オン、(b)2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロ
ピオンアミド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジア
セトキシプロパン、1,2−ビスブロモアセトキシエタ
ン、1,2−ビスブロモアセトキシプロパン、1,2,
3−トリスブロモアセトキシプロパン、及び1,4−ビ
ス−(ブロモアセトキシ)−2−ブテンから選ばれた有
機ブロム系化合物及び(c)3−イソチアゾロン系化合
物とを、相乗効果を奏する割合で、かつ、合計有効殺菌
成分濃度として0.1〜200mg/Lとなるように同時に又は
別々に添加することを特徴とする工業用殺菌・静菌方法
が提供される。
【0023】この場合、相乗効果を奏する割合とは、前
述の説明の通りである。この発明の方法において、上記
の有効成分を同時に添加する場合には、前述したように
同一製剤として用いるのが簡便であるが、別々に添加し
ても同様な効果が発揮される。この場合も、上記した製
剤化形態が好ましい。
述の説明の通りである。この発明の方法において、上記
の有効成分を同時に添加する場合には、前述したように
同一製剤として用いるのが簡便であるが、別々に添加し
ても同様な効果が発揮される。この場合も、上記した製
剤化形態が好ましい。
【0024】この発明において有効成分((a)成分と
(b)成分と(c)成分の合計量)の添加量は、工業用
殺菌・静菌対象系により異なるが、通常有効成分の濃度
として0.1〜200mg/L、好ましくは0.5〜10
0mg/L程度で充分である。添加量が0.1mg/L未満
であると有効な殺菌効果が発揮されないため好ましくな
く、200mg/Lより多く添加してもよいが経済的な理
由で好ましくない。この発明の工業用殺菌・静菌方法を
適用できる工業用殺菌・静菌対象系としては、上記した
工業製品が挙げられる。この発明を以下の製剤例及び試
験例により例示する。
(b)成分と(c)成分の合計量)の添加量は、工業用
殺菌・静菌対象系により異なるが、通常有効成分の濃度
として0.1〜200mg/L、好ましくは0.5〜10
0mg/L程度で充分である。添加量が0.1mg/L未満
であると有効な殺菌効果が発揮されないため好ましくな
く、200mg/Lより多く添加してもよいが経済的な理
由で好ましくない。この発明の工業用殺菌・静菌方法を
適用できる工業用殺菌・静菌対象系としては、上記した
工業製品が挙げられる。この発明を以下の製剤例及び試
験例により例示する。
【0025】
【実施例】以下の実施例は、この発明の有効成分(3種
の化合物)からなる製剤であり、比較例としてはこの発
明の有効成分の1種または2種からなるか、或いはこれ
に他の公知の殺菌剤を加えて調製した製剤である。 実施例 製剤例1 DCDTO 5重量部 DBNPA 20重量部 Cl−MIT 0.5重量部 ジエチレングリコール 74.5重量部 製剤例2 DCDTO 5重量部 DBNPA 8重量部 Cl−MIT 2重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 85重量部 製剤例3 DCDTO 0.5重量部 DBNDAP 15重量部 Cl−MIT 0.5重量部 エチレングリコール 84重量部 製剤例4 DCDTO 2重量部 DBNDAP 30重量部 Cl−MIT 2重量部 プロピレンカーボネート 66重量部 製剤例5 DCDTO 3重量部 BBAB 30重量部 Cl−MIT 1重量部 プロピレンカーボネート 66重量部 製剤例6 DCDTO 6重量部 BBAB 6重量部 Cl−MIT 0.5重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 87.5重量部 製剤例7 DCDTO 3重量部 DBNPA 10重量部 DCOT 1重量部 ジエチレングルコール 86重量部 製剤例8 DCDTO 5重量部 DBNPA 10重量部 Cl−MIT 1重量部 ジエチレングリコール 70重量部 プロピレンカーボネート 14重量部 製剤例9 DCDTO 3重量部 DBNDAP 12重量部 Cl−MIT 1重量部 ジエチレングリコール 74重量部 プロピレンカーボネート 10重量部 製剤例10 DCDTO 5重量部 DBNDAP 5重量部 DCOT 2重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 88重量部 製剤例11 DCDTO 5重量部 BBAB 5重量部 DCOT 0.5重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 20重量部 プロピレンカーボネート 69.5重量部 製剤例12 DCDTO 5重量部 BBAB 10重量部 DCOT 0.5重量部 2−エトキシ−エチルアセテート 84.5重量部 製剤例13 DCDTO 2重量部 DBNDAP 30重量部 Cl−MIT 2重量部 プロピレンカーボネート 66重量部 製剤例14 DCDTO 5重量部 BBAB 5重量部 DCOT 0.5重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 20重量部 プロピレンカーボネート 69.5重量部 製剤例15 DCDTO 5重量部 BBAB 10重量部 DCOT 0.5重量部 2−エトキシ−エチルアセテート 84.5重量部 比較製剤例1 DBNPA 18重量部 Cl−MIT 2重量部 ジエチレングリコール 80重量部 比較製剤例2 DCDTO 5重量部 DBNPA 10重量部 ジエチレングリコール 85重量部 比較製剤例3 DCDTO 10重量部 Cl−MIT 3重量部 ジエチレングリコール 87重量部 比較製剤例4 DBNPA 20重量部 2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール 8重量部 ジエチレングリコール 72重量部 比較製剤例5 Cl−MIT 3重量部 グルタルアルデヒド 30重量部 ジエチレングリコール 67重量部
の化合物)からなる製剤であり、比較例としてはこの発
明の有効成分の1種または2種からなるか、或いはこれ
に他の公知の殺菌剤を加えて調製した製剤である。 実施例 製剤例1 DCDTO 5重量部 DBNPA 20重量部 Cl−MIT 0.5重量部 ジエチレングリコール 74.5重量部 製剤例2 DCDTO 5重量部 DBNPA 8重量部 Cl−MIT 2重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 85重量部 製剤例3 DCDTO 0.5重量部 DBNDAP 15重量部 Cl−MIT 0.5重量部 エチレングリコール 84重量部 製剤例4 DCDTO 2重量部 DBNDAP 30重量部 Cl−MIT 2重量部 プロピレンカーボネート 66重量部 製剤例5 DCDTO 3重量部 BBAB 30重量部 Cl−MIT 1重量部 プロピレンカーボネート 66重量部 製剤例6 DCDTO 6重量部 BBAB 6重量部 Cl−MIT 0.5重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 87.5重量部 製剤例7 DCDTO 3重量部 DBNPA 10重量部 DCOT 1重量部 ジエチレングルコール 86重量部 製剤例8 DCDTO 5重量部 DBNPA 10重量部 Cl−MIT 1重量部 ジエチレングリコール 70重量部 プロピレンカーボネート 14重量部 製剤例9 DCDTO 3重量部 DBNDAP 12重量部 Cl−MIT 1重量部 ジエチレングリコール 74重量部 プロピレンカーボネート 10重量部 製剤例10 DCDTO 5重量部 DBNDAP 5重量部 DCOT 2重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 88重量部 製剤例11 DCDTO 5重量部 BBAB 5重量部 DCOT 0.5重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 20重量部 プロピレンカーボネート 69.5重量部 製剤例12 DCDTO 5重量部 BBAB 10重量部 DCOT 0.5重量部 2−エトキシ−エチルアセテート 84.5重量部 製剤例13 DCDTO 2重量部 DBNDAP 30重量部 Cl−MIT 2重量部 プロピレンカーボネート 66重量部 製剤例14 DCDTO 5重量部 BBAB 5重量部 DCOT 0.5重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 20重量部 プロピレンカーボネート 69.5重量部 製剤例15 DCDTO 5重量部 BBAB 10重量部 DCOT 0.5重量部 2−エトキシ−エチルアセテート 84.5重量部 比較製剤例1 DBNPA 18重量部 Cl−MIT 2重量部 ジエチレングリコール 80重量部 比較製剤例2 DCDTO 5重量部 DBNPA 10重量部 ジエチレングリコール 85重量部 比較製剤例3 DCDTO 10重量部 Cl−MIT 3重量部 ジエチレングリコール 87重量部 比較製剤例4 DBNPA 20重量部 2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール 8重量部 ジエチレングリコール 72重量部 比較製剤例5 Cl−MIT 3重量部 グルタルアルデヒド 30重量部 ジエチレングリコール 67重量部
【0026】なお、上記略号は以下の化合物を意味す
る。 DCDTO:4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−
3−オン DBNPA:2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオ
ンアミド DBNDAP:2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジア
セトキシプロパン BBAB:1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブ
テン Cl−MIT:5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾ
リン−3−オン DCOT:4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−
イソチアゾリン−3−オン
る。 DCDTO:4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−
3−オン DBNPA:2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオ
ンアミド DBNDAP:2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジア
セトキシプロパン BBAB:1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブ
テン Cl−MIT:5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾ
リン−3−オン DCOT:4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−
イソチアゾリン−3−オン
【0027】試験例1〔抄造工程白水を用いた殺菌効果
と増殖抑制効果確認試験〕 某製紙工場の板紙抄造工程白水〔pH:6.5、生菌数 1.2×
107CFU/ml(菌種:Pseudomonas sp. Flavobacterium s
p.)、故紙利用率100%〕を濾過したものを供試水と
して、この発明の工業用殺菌・静菌剤のスライム構成菌
に対する殺菌効果と増殖抑制効果確認試験を行った。 (試験方法)供試水を予め滅菌したL型試験管にとり、
次いで、これに薬剤を所定量添加し、30℃で15分間
振盪した直後の生菌数(CFU/ml)を測定した。また、こ
の供試水を濾過し、予め滅菌したL型試験管にとり、こ
れに所定量の薬剤と液体ブイヨン培地を加えて30℃で
24時間振盪培養後、菌の増殖に基づく濁りを660nm
の吸光度で測定し、吸光度の増加が認められない時間
(Hr)を測定し、効果の有無を判定した。試験結果を併
せて表1に示す。
と増殖抑制効果確認試験〕 某製紙工場の板紙抄造工程白水〔pH:6.5、生菌数 1.2×
107CFU/ml(菌種:Pseudomonas sp. Flavobacterium s
p.)、故紙利用率100%〕を濾過したものを供試水と
して、この発明の工業用殺菌・静菌剤のスライム構成菌
に対する殺菌効果と増殖抑制効果確認試験を行った。 (試験方法)供試水を予め滅菌したL型試験管にとり、
次いで、これに薬剤を所定量添加し、30℃で15分間
振盪した直後の生菌数(CFU/ml)を測定した。また、こ
の供試水を濾過し、予め滅菌したL型試験管にとり、こ
れに所定量の薬剤と液体ブイヨン培地を加えて30℃で
24時間振盪培養後、菌の増殖に基づく濁りを660nm
の吸光度で測定し、吸光度の増加が認められない時間
(Hr)を測定し、効果の有無を判定した。試験結果を併
せて表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】試験例2〔新聞紙抄造工程白水を用いた殺
菌効果と増殖抑制効果確認試験〕 某製紙工場の新聞紙抄造工程白水〔pH:5.9、生菌数 7.3
×106CFU/ml(菌種:Pseudomonas sp. Flavobacterium
sp.)〕を供試水として、この発明の工業用殺菌・静菌
剤のスライム構成菌に対する殺菌効果と増殖抑制効果確
認試験を行った。 (試験方法)供試水を予め滅菌したL型試験管にとり、
次いで、これに各組成の薬剤を3mg/L添加し、30℃
で振盪した。60分後の生菌数(CFU/ml)を測定し、効
果の有無を判定した。試験結果を図1〜5に示す。
菌効果と増殖抑制効果確認試験〕 某製紙工場の新聞紙抄造工程白水〔pH:5.9、生菌数 7.3
×106CFU/ml(菌種:Pseudomonas sp. Flavobacterium
sp.)〕を供試水として、この発明の工業用殺菌・静菌
剤のスライム構成菌に対する殺菌効果と増殖抑制効果確
認試験を行った。 (試験方法)供試水を予め滅菌したL型試験管にとり、
次いで、これに各組成の薬剤を3mg/L添加し、30℃
で振盪した。60分後の生菌数(CFU/ml)を測定し、効
果の有無を判定した。試験結果を図1〜5に示す。
【0030】また、この供試水を濾過し、予め滅菌した
L型試験管にとり、これに所定量の薬剤と液体ブイヨン
培地を加えて30℃で24時間振盪培養後、菌の増殖に
基づく濁りを660nmの吸光度で測定し、効果の有無を
判定した。各薬剤添加時において吸光度の増加が認めら
れない最小添加量(mg/l)、すなわち最小発育阻止濃度
(MIC 24Hr)を求めた。製剤例、比較製剤例及び試験結
果を表2に示す。
L型試験管にとり、これに所定量の薬剤と液体ブイヨン
培地を加えて30℃で24時間振盪培養後、菌の増殖に
基づく濁りを660nmの吸光度で測定し、効果の有無を
判定した。各薬剤添加時において吸光度の増加が認めら
れない最小添加量(mg/l)、すなわち最小発育阻止濃度
(MIC 24Hr)を求めた。製剤例、比較製剤例及び試験結
果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】〔考察〕試験結果より明らかなように、D
CDTOを1重量部としてDBNPAが1〜30重量部
であり、DCDTOとDBNPAの合計量を1重量部と
して3−イソチアゾロン系化合物が0.01〜2.5 重量部の
場合に相乗効果が発揮され、3−イソチアゾロン系化合
物が0.02〜1重量部の場合にさらに好ましい相乗効果が
発揮され、3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜0.5重
量部の場合に特に好ましい相乗効果が発揮されることが
わかる。また、DCDTOを1重量部としてBBAEが
1〜30重量部であり、DCDTOとBBAEの合計量
を1重量部として3−イソチアゾロン系殺菌剤が0.02〜
0.3 重量部の場合に好ましい相乗効果が発揮されること
がわかる。
CDTOを1重量部としてDBNPAが1〜30重量部
であり、DCDTOとDBNPAの合計量を1重量部と
して3−イソチアゾロン系化合物が0.01〜2.5 重量部の
場合に相乗効果が発揮され、3−イソチアゾロン系化合
物が0.02〜1重量部の場合にさらに好ましい相乗効果が
発揮され、3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜0.5重
量部の場合に特に好ましい相乗効果が発揮されることが
わかる。また、DCDTOを1重量部としてBBAEが
1〜30重量部であり、DCDTOとBBAEの合計量
を1重量部として3−イソチアゾロン系殺菌剤が0.02〜
0.3 重量部の場合に好ましい相乗効果が発揮されること
がわかる。
【0033】試験例3〔中性紙抄造工程白水を用いた静
菌効果確認試験〕 某製紙工場の中性紙抄造工程白水〔pH:7.5、生菌数 6.1
×106CFU/ml(菌種:Alcaligenes sp. Pseudomonas sp.
Flavobacterium sp.)、故紙利用率40%〕を供試水
として増殖抑制効果確認試験を行った。 (試験方法)供試水を濾過し、予め滅菌したL型試験管
にとり、これに薬剤と液体ブイヨン培地を加えて30℃
で24時間振盪培養後、菌の増殖に基づく濁りを660
nmの吸光度で測定し、効果の有無を判定した。各薬剤添
加時において吸光度の増加が認められない最小添加量
(mg/L)、すなわち最小発育阻止濃度(MIC 24Hr)を
求めた。試験結果を図6〜8に示す。 〔考察〕試験結果より明らかなように、DCDTOを1
重量部としてDBNDAPが0.2〜40重量部であり、D
CDTOとDBNDAPの合計量を1重量部として3−
イソチアゾロン系化合物が0.01〜2.5 重量部の場合に相
乗効果が発揮され、3−イソチアゾロン系化合物が0.02
〜1.5 重量部の場合にさらに好ましい相乗効果が発揮さ
れ、3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜1重量部の場
合に特に好ましい相乗効果が発揮されることがわかる。
菌効果確認試験〕 某製紙工場の中性紙抄造工程白水〔pH:7.5、生菌数 6.1
×106CFU/ml(菌種:Alcaligenes sp. Pseudomonas sp.
Flavobacterium sp.)、故紙利用率40%〕を供試水
として増殖抑制効果確認試験を行った。 (試験方法)供試水を濾過し、予め滅菌したL型試験管
にとり、これに薬剤と液体ブイヨン培地を加えて30℃
で24時間振盪培養後、菌の増殖に基づく濁りを660
nmの吸光度で測定し、効果の有無を判定した。各薬剤添
加時において吸光度の増加が認められない最小添加量
(mg/L)、すなわち最小発育阻止濃度(MIC 24Hr)を
求めた。試験結果を図6〜8に示す。 〔考察〕試験結果より明らかなように、DCDTOを1
重量部としてDBNDAPが0.2〜40重量部であり、D
CDTOとDBNDAPの合計量を1重量部として3−
イソチアゾロン系化合物が0.01〜2.5 重量部の場合に相
乗効果が発揮され、3−イソチアゾロン系化合物が0.02
〜1.5 重量部の場合にさらに好ましい相乗効果が発揮さ
れ、3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜1重量部の場
合に特に好ましい相乗効果が発揮されることがわかる。
【0034】試験例4〔酸性紙抄造工程白水を用いた静
菌効果確認試験〕 某製紙工場の酸性紙抄造工程白水〔pH:4.5、生菌数8.4
×106CFU/ml(菌種:Bacillus sp. Pseudomonas sp. Fl
avobacterium sp.)、故紙利用率50%〕をを供試水と
して増殖抑制効果確認試験を行った。 (試験方法)試験例1と同様にして最小発育阻止濃度
(MIC 24Hr)を求めた。試験結果を図9〜11に示す。 〔考察〕試験結果より明らかなように、DCDTOを1
重量部としてBBABが1〜30重量部であり、DCDT
OとBBABの合計量を1重量部として3−イソチアゾ
ロン系化合物が0.01〜2.5 重量部の場合に相乗効果が発
揮され、3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜1重量部
の場合にさらに好ましい相乗効果が発揮され、3−イソ
チアゾロン系化合物が0.03〜 0.5重量部の場合に特に好
ましい相乗効果が発揮されることがわかる。
菌効果確認試験〕 某製紙工場の酸性紙抄造工程白水〔pH:4.5、生菌数8.4
×106CFU/ml(菌種:Bacillus sp. Pseudomonas sp. Fl
avobacterium sp.)、故紙利用率50%〕をを供試水と
して増殖抑制効果確認試験を行った。 (試験方法)試験例1と同様にして最小発育阻止濃度
(MIC 24Hr)を求めた。試験結果を図9〜11に示す。 〔考察〕試験結果より明らかなように、DCDTOを1
重量部としてBBABが1〜30重量部であり、DCDT
OとBBABの合計量を1重量部として3−イソチアゾ
ロン系化合物が0.01〜2.5 重量部の場合に相乗効果が発
揮され、3−イソチアゾロン系化合物が0.02〜1重量部
の場合にさらに好ましい相乗効果が発揮され、3−イソ
チアゾロン系化合物が0.03〜 0.5重量部の場合に特に好
ましい相乗効果が発揮されることがわかる。
【0035】試験例5〔酸性紙抄造工程白水を用いた殺
かび効果確認試験〕 某製紙工場の酸性紙抄造工程白水〔pH:4.3、かび生菌数
3.4×103CFU/ml(菌種:Cladosporium sp. Asperugirus
sp.Fusarium sp.)、故紙利用率100%〕を濾過し
たものを供試水として、この発明の工業用殺菌・静菌剤
の殺かび効果確認試験を行った。 (試験方法)供試水を予め滅菌したL型試験管にとり、
次いで、これに各組成の薬剤を10mg/L添加し、30℃
で振盪した。30分後のかび生菌数(CFU/ml)を測定
し、殺かび率(%)を算出した。試験結果を図12及び13
に示す。
かび効果確認試験〕 某製紙工場の酸性紙抄造工程白水〔pH:4.3、かび生菌数
3.4×103CFU/ml(菌種:Cladosporium sp. Asperugirus
sp.Fusarium sp.)、故紙利用率100%〕を濾過し
たものを供試水として、この発明の工業用殺菌・静菌剤
の殺かび効果確認試験を行った。 (試験方法)供試水を予め滅菌したL型試験管にとり、
次いで、これに各組成の薬剤を10mg/L添加し、30℃
で振盪した。30分後のかび生菌数(CFU/ml)を測定
し、殺かび率(%)を算出した。試験結果を図12及び13
に示す。
【0036】
【数1】
【0037】〔考察〕試験結果より明らかなように、こ
の発明の工業用殺菌・静菌剤はかびに対しても顕著な殺
かび効果が発揮されることがわかる。
の発明の工業用殺菌・静菌剤はかびに対しても顕著な殺
かび効果が発揮されることがわかる。
【0038】
【発明の効果】この発明の工業用殺菌・静菌剤は、4,
5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンを含む特
定の2成分系工業用殺菌成分に3−イソチアゾロン系化
合物を特定少量割合で組合せることにより、それぞれ2
成分の組合せに比較して、広範な種類の微生物に対し、
いわゆる相乗的な殺菌効果の増強、その効果の持続性の
向上及び増殖抑制時間の延長効果が発揮される。
5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンを含む特
定の2成分系工業用殺菌成分に3−イソチアゾロン系化
合物を特定少量割合で組合せることにより、それぞれ2
成分の組合せに比較して、広範な種類の微生物に対し、
いわゆる相乗的な殺菌効果の増強、その効果の持続性の
向上及び増殖抑制時間の延長効果が発揮される。
【0039】この発明は、特に、スライム障害が直接製
品に悪影響を及ぼす紙・パルプ工業における抄紙工程水
用の殺菌・静菌剤及び殺菌・静菌方法として有用であ
る。
品に悪影響を及ぼす紙・パルプ工業における抄紙工程水
用の殺菌・静菌剤及び殺菌・静菌方法として有用であ
る。
【図1】DCDTO,DBNPA,Cl−MITの相乗
効果を示す菌数の対数値図である。
効果を示す菌数の対数値図である。
【図2】DCDTO,DBNPA,Cl−MITの相乗
効果を示す菌数の対数値図である。
効果を示す菌数の対数値図である。
【図3】DCDTO,DBNPA,Cl−MITの相乗
効果を示す菌数の対数値図である。
効果を示す菌数の対数値図である。
【図4】DCDTO,DBNPA,DCOTの相乗効果
を示す菌数の対数値図である。
を示す菌数の対数値図である。
【図5】DCDTO,DBNPA,DCOTの相乗効果
を示す菌数の対数値図である。
を示す菌数の対数値図である。
【図6】DCDTO,DBNDAP,Cl−MITの相
乗効果を示すMIC図である。
乗効果を示すMIC図である。
【図7】DCDTO,DBNDAP,Cl−MITの相
乗効果を示すMIC図である。
乗効果を示すMIC図である。
【図8】DCDTO,DBNDAP,Cl−MITの相
乗効果を示すMIC図である。
乗効果を示すMIC図である。
【図9】DCDTO,BBAB,Cl−MITの相乗効
果を示すMIC図である。
果を示すMIC図である。
【図10】DCDTO,BBAB,Cl−MITの相乗
効果を示すMIC図である。
効果を示すMIC図である。
【図11】DCDTO,BBAB,Cl−MITの相乗
効果を示すMIC図である。
効果を示すMIC図である。
【図12】DCDTO,BBAB,DCOTの相乗効果
を示す殺かび率の図である。
を示す殺かび率の図である。
【図13】DCDTO,DBNDAP,DCOTの相乗
効果を示す殺かび率の図である。
効果を示す殺かび率の図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月24日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 工業用殺菌・静菌剤及び工業用殺菌・
静菌方法2
静菌方法2
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 31:04 33:20) (A01N 43/80 31:04 35:02) (72)発明者 田中 優子 大阪市東淀川区東淡路2丁目10番15号 株 式会社片山化学工業研究所内 (72)発明者 平嶋 英則 大阪市東淀川区東淡路2丁目10番15号 株 式会社片山化学工業研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 (a)4,5−ジクロロ−1,2−ジチ
オール−3−オン、(b)2,2−ジブロモ−3−ニト
リロプロピオンアミド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,
3−ジアセトキシプロパン1,2−ビスブロモアセトキ
シエタン、1,2−ビスブロモアセトキシプロパン、
1,2,3−トリスブロモアセトキシプロパン及び1,
4−ビス−(ブロモアセトキシ)−2−ブテンから選ば
れた有機ブロム系化合物及び(c)5−クロロ−2−メ
チル−4−イソチアゾリン−3−オン及び4,5−ジク
ロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オ
ンから選ばれた3−イソチアゾロン系化合物を相乗効果
を奏する割合で含有することを特徴とする工業用殺菌・
静菌剤。 - 【請求項2】 (a)成分を1重量部として(b)成分
が0.1〜50重量部であり、(a)成分と(b)成分の
合計量を1重量部として(c)成分がが0.01〜2.5重量
部である請求項1記載の工業用殺菌・静菌剤。 - 【請求項3】 (a)成分を1重量部として(b)成分
が0.2〜40重量部であり、(a)成分と(b)成分の
合計量を1重量部として(c)成分が0.02〜1.5重量部
である請求項1記載の工業用殺菌・静菌剤。 - 【請求項4】 工業用殺菌・静菌対象系に、(a)4,
5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オン、(b)
2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプロパ
ン、1,2−ビスブロモアセトキシエタン、1,2−ビ
スブロモアセトキシプロパン、1,2,3−トリスブロ
モアセトキシプロパン及び1,4−ビス−(ブロモアセ
トキシ)−2−ブテンから選ばれた有機ブロム系化合物
及び(c)3−イソチイアゾロン系化合物を、相乗効果
を奏する割合で、かつ合計有効殺菌成分濃度として0.1
〜200mg/Lとなるように同時に又は別々に添加するこ
とを特徴とする工業用殺菌・静菌方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP452695A JPH08193014A (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | 工業用殺菌・静菌剤及び工業用殺菌・静菌方法2 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP452695A JPH08193014A (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | 工業用殺菌・静菌剤及び工業用殺菌・静菌方法2 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08193014A true JPH08193014A (ja) | 1996-07-30 |
Family
ID=11586500
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP452695A Pending JPH08193014A (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | 工業用殺菌・静菌剤及び工業用殺菌・静菌方法2 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08193014A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1219172A1 (en) * | 2000-12-28 | 2002-07-03 | Rohm And Haas Company | Halocyanoacetamide antimicrobial compositions |
-
1995
- 1995-01-13 JP JP452695A patent/JPH08193014A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1219172A1 (en) * | 2000-12-28 | 2002-07-03 | Rohm And Haas Company | Halocyanoacetamide antimicrobial compositions |
SG101532A1 (en) * | 2000-12-28 | 2004-01-30 | Rohm & Haas | Halocyanoacetamide antimicrobial compositions |
CN1303882C (zh) * | 2000-12-28 | 2007-03-14 | 罗姆和哈斯公司 | 卤代氰基乙酰胺抗微生物组合物 |
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