JP3126613B2 - 工業用殺菌・静菌剤及び工業的殺菌・静菌方法 - Google Patents

工業用殺菌・静菌剤及び工業的殺菌・静菌方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工業用殺菌・静菌剤
及び工業殺菌・静菌方法に関する。さらに詳しくは紙
・パルプ工業における抄紙工程水、各種工業用の冷却水
や洗浄水、金属加工油剤、繊維油剤、ペイント、防汚塗
料、紙用塗工液、ラテックス、糊剤、澱粉スラリー等の
防腐や殺菌・静菌に有用な工業用殺菌・静菌剤及び工業
殺菌・静菌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、微生物汚染に起因して各種用水の
スライムによる障害が多発し、種々の弊害をもたらして
いる。ここでスライムとは、主として微生物の繁殖によ
って生じる粘性塊状〜泥状物質のことをいい、たとえ
ば、化学工場などの冷却水系統の熱交換器や配管などに
スライムが発生すると、冷却効率を低下させ、ときには
配管を閉塞させたり、あるいは、紙・パルプ工場の抄紙
工程水やパルプスラリーにスライムが発生すると、これ
が剥離して紙料やパルプに混入したとき、紙切れの原因
となり工程の運転を中断したり、又は紙やパルプに斑点
や着色が発生し製品の品質に損傷を与えるといったトラ
ブルが発生する。
【0003】また、表面サイズ剤やコーティングカラー
等に利用される澱粉スラリーは、スラリー溶解タンクで
調製され、その後ストレージタンク等に一時的又は所定
期間貯溜される。この貯溜期間が長くなったり、又は貯
溜温度の変動や、さらに、他の経路からの微生物の混入
等によって、該液状物が腐敗、変質し、これが原因し
て、腐敗臭の発生、pHの低下等性状の悪変が起こって、
使用に耐えなくなるばかりか、器壁にスライムが発生
し、これが剥離することによってストレーナーや経路を
閉塞する等作業上の障害をもたらす。
【0004】また、炭酸カルシウムスラリー、泥水ポリ
マー、繊維油剤、切削油、ラテックス類、合成樹脂エマ
ルジョンや水をベースとするいわゆる水溶性タイプの金
属加工油(クーラント)等の工業用途に供される多くの
水性液状物も上記澱粉スラリーと同様、微生物によって
品質の低下や作業障害が起こりやすい。これらの微生物
に起因する障害を防止するために各種工業用殺菌剤が開
発されている。
【0005】例えば、最近では毒性の低い5−クロロ−
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチ
ル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ
−2−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オン、2−
n−オクチル−イソチアゾリン−3−オンで代表される
イソチアゾロン類や2−ブロモ−2−ニトロプロパン−
1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1
−エタノール、1,2−ビス−(ブロモアセトキシ)エ
タン、1,4−ビス−(ブロモアセトキシ)−2−ブテ
ンで代表される有機ブロム系化合物、メチレンビスチオ
シアネート、3,5−ジメチルテトラヒドロ−1,3,
5−2H−チアジアジン−2−オン及び2−(4−チオ
シアノメチルチオ)ベンゾチアゾール等が工業用殺菌剤
として汎用されている(日本防菌防黴学会より昭和61年
発行の「防菌防黴剤事典」参照)。
【0006】しかし、微生物のうち特に細菌類は同一殺
菌剤を長期間使用していると、その殺菌剤に対して抵抗
性の強い細菌のみが系内に繁殖し、従来使用していた殺
菌剤濃度では殺菌効果が著しく減退することが知られて
いる。そこで、いわゆる相乗効果を期待して、2種の殺
菌剤を組み合わせて使用することが提案されている。例
えば、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミ
ドは、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシ
プロパン又は1,4−ビス−(ブロモアセトキシ)−2
−ブテン等の公知の工業用殺菌剤との併用により、相乗
効果が発揮されることが知られている(特開平2-42007
号及び特公昭52-46285号各公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、環境汚染を防止
すべく排水規制等が厳しくなり、紙・パルプ工場におい
てもいわゆるクローズド化が進み工程水を循環使用する
場合が多くなると共に故紙の再利用率も高くなったた
め、系内の富栄養化が起こり各種微生物の繁殖速度が増
し、以前にも増してスライム障害が発生する頻度が高く
なってきた。
【0008】一方、新聞抄造系ではカラー刷りの新聞が
多く抄造されることに伴い定着剤としてでんぷんが大量
に使用されるようになったため、特にスライム障害が多
発している。また、一旦スライムが形成されると微生物
の代謝産物である粘性ゼラチン質の多糖類からできた粘
膜層(Slime layer )を形成し、この粘膜層がスライム
中の微生物と殺菌剤との接触を妨げる事実が確認され
た。スライム中の菌数は菌の増殖により109 〜1012と非
常に多くなっている場合が多く、スライム中から菌が水
中に移行しさらにスライムや腐敗の発生原因となる場合
もあった。
【0009】かかる状況下、従来の工業用殺菌剤の使用
では、殺菌効果が経時的に低下し、長期間にわたり有効
な殺菌効力が期待できないと共に増殖抑制効果も不十分
となる問題点があった。一方、2,2−ジブロモ−3−
ニトリロプロピオンアミドは、他の工業用殺菌剤に比較
して低濃度で顕著な殺菌力を有するが、生菌数の増殖を
長期間に亘り抑制する作用は小さいという欠点を有す
る。
【0010】前記提案の2,2−ジブロモ−3−ニトリ
ロプロピオンアミドを一方成分とする2成分の組み合わ
せにかかる工業用殺菌剤は、殺菌効力の持続性や増殖抑
制効果が改良されたものの未だ充分とは言えず、上記状
況下における紙・パルプ工業の工程水におけるスライム
コントロール剤や殺菌効力の持続性が求められる澱粉ス
ラリー、コーティングカラー、切削油、ラテックス類等
の防腐剤としては、必ずしも有効ではなかった。
【0011】この発明の目的は、2,2−ジブロモ−3
−ニトリロプロピオンアミドを含む2成分系工業殺菌
剤に、さらに殺菌成分を併用することにより殺菌効果の
増強、殺菌時間の持続性の向上及び増殖抑制効果の延長
効果を有する工業用殺菌・静菌剤を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の発明者は、
この観点より、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピ
オンアミドと種々の工業用殺菌成分の組合せについて研
究した結果、2種の公知の工業用殺菌剤に少量のメチレ
ンビスチオシアネートを特定割合で組合せることによ
り、2成分の組合せに比較して、広範な種類の微生物に
対して、いわゆる相乗的な殺菌効果の増強、その効果の
持続性の向上及び増殖抑制時間の延長効果が発揮される
意外な事実を見出した。
【0013】かくして、この発明によれば、 (a) 2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド
(以下、「DBNPA」という。)、 (b) 2−ブロモ2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプロ
パン(以下、「DBNDAP」という。)及び (c) メチレンビスチオシアネート(以下「MBTC」
という。)を相乗効果を奏する割合で含有することを特
徴とする工業用殺菌・静菌剤が提供される。
【0014】この発明に用いられる原料化合物は、前記
したようにいずれも公知の殺菌剤であり、市販のものを
使用することができる。この組合せによる相乗効果は、
2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドを含
む2成分系工業用殺菌剤に対して重量比として1/30と
いう少量のメチレンビスチオシアネートを組み合わせた
場合に発揮され、しかも、その殺菌・静菌効果は、それ
ぞれ単独の殺菌・静菌効果から予想することができない
程顕著なものであった。
【0015】このような顕著な効果が発揮される理由の
詳細は明らかではないが、特定の化合物の特定割合の組
合せによる相乗作用ではないかと考えられる。この発明
の工業用殺菌・静菌剤において、相乗効果を奏する割合
としては、一般に(a) 成分を1重量部として(b) 成分が
0.03〜10重量部、さらに好ましくは0.05〜5重量部であ
り、(a) 成分と(b) 成分の合計量を1重量部として(c)
成分が0.01〜2.5 重量部、好ましくは0.03〜1重量部の
配合割合である。
【0016】
【0017】この発明の工業用殺菌・静菌剤は、通常各
有効成分からなる液剤の形態に調製し、種々の工業用殺
菌・静菌対象系に用いられる。特に、殺菌・静菌対象系
が製紙工程のプロセス水や工業用冷却水等の各種水系や
澱粉スラリーや合成樹脂エマルジョン等の場合には、有
効成分の溶解、分散性を考慮して、親水性有機溶媒さら
に必要があれば分散剤(界面活性剤等)を用いた液剤と
するのが好ましい。
【0018】この親水性有機溶媒としては、ジメチルホ
ルムアミド等のアミド類、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール等のグリコール類、メチルセロソルブ、フェ
ニルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ト
リプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコ
ールエーテル類、炭素数8までのアルコール類又はメチ
ルアセテート、エチルアセテート、3−メトキシブチル
アセテート、2−エトキシメチルアセテート、2−エト
キシエチルアセテート、プロピレンカーボネート、グル
タル酸ジメチル等のエステル類が挙げられる。
【0019】分散剤としては、カチオン性界面活性剤、
アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤又は両性
界面活性剤が適当であり、製剤としての安定性の点でノ
ニオン性界面活性剤が好ましい。このノニオン性界面活
性剤としては、高級アルコールエチレンオキサイド付加
物(エチレンオキサイドは以下E.Oと略す)、アルキ
ルフェノール(E.O)付加物、脂肪酸(E.O)付加
物、多価アルコール脂肪酸エステル(E.O)付加物、
高級アルキルアミン(E.O)付加物、脂肪酸アミド
(E.O)付加物、油脂の(E.O)付加物、プロピレ
ンオキサイド〔P.Oと略す〕(E.O)共重合体、ア
ルキルアミン(P.O)(E.O)共重合体付加物、グ
リセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂
肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エ
ステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのア
ルキルエーテル、アルキロールアミド等が挙げられる。
【0020】これら製剤の配合は、製剤100重量部に
対して、工業殺菌剤有効成分の合計量1〜70重量部、
残部を親水性有機溶媒等とするのが好ましい。また必要
に応じて、分散剤が該有効成分の合計1重量部に対して
少なくとも0.01重量部配合されてもよい。なお、殺菌対
象系が切削油、油性塗料などの油系の場合には、灯油、
重油、スピンドル油等の炭化水素溶媒を用いた液状製剤
とするのが好ましく、上記分散剤を用いてもよい。
【0021】さらに、この発明の有効成分がそれぞれに
直接溶解又は分散しうる殺菌対象系に対しては、直接又
は固体希釈剤(例えばカオリン、クレー、ベントナイ
ト、カルボキシメチルセルロース類等)で希釈された粉
剤として用いられてもよく、各種界面活性剤を用いても
よい。
【0022】この発明の工業用殺菌・静菌各有効成分
は、場合によっては別々の製剤として同時に又は別々に
殺菌対象系に添加してもよい。この発明の工業用殺菌・
静菌剤を有効に使用できる工業用殺菌・静菌対象系とし
ては、 i)紙・パルプ工業における抄紙工程や各種工業におけ
る冷却水系統 ii)紙・パルプ工場で使用される紙用工液(コーティ
ングカラー)、炭酸カルシウムスラリー、合成樹脂エマ
ルジョン(スチレン−ブタジエンゴムラテックス等)、
澱粉糊料等 iii )その他:金属加工油(切削油、圧延油等)、繊維
油剤、各種ペイント類(エマルジョン塗料、油性塗料
等)、各種接着剤、糊剤、ラテックスコンパウンド、セ
メント分散剤等の工業製品が挙げられる。
【0023】特に、スライム障害が直接製品に悪影響を
及ぼす紙・パルプ工業における抄紙工程が、この発明の
効果が顕著に発揮されるため好ましい対象系の一つであ
る。この発明の工業用殺菌・静菌剤の添加量は、上記工
業用対象系により異なるが、通常有効成分((a) 成分と
(b) 成分と(c) 成分の合計量)の濃度として0.1 〜200m
g/L 、好ましくは0.5 〜100mg/L 程度で充分である。
【0024】添加量が0.1mg/L 未満であると有効な殺菌
効果が発揮されないため好ましくなく、200mg/L より多
く添加してもよいが経済的な理由で好ましくない。特
に、スライム障害が直接製品に悪影響を及ぼす紙・パル
プ工業における抄紙工程が、この発明の効果が顕著に発
揮されるため好ましい対象系の一つである。
【0025】また、この発明によれば、工業用殺菌・静
菌対象系に、(a) 2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロ
ピオンアミド、(b) 2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−
ジアセトキシプロパン及び(c) メチレンビスチオシアネ
ートを相乗効果を奏する割合で、かつ、合計有効殺菌
濃度として0.1 〜200mg/L となるように同時に又は別
々に添加することを特徴とする工業殺菌・静菌方法が
提供される。
【0026】この場合、各殺菌有効成分の併用割合を、
この発明の工業殺菌・静菌剤と同様に、(a) 成分を1
重量部として(b) 成分が0.03〜10重量部、さらに好まし
くは0.05〜5重量部であり、(a) 成分と(b) 成分の合計
量を1重量部として(c) 成分が0.01〜2.5 重量部、好ま
しくは0.03〜1重量部の配合割合で含有することにより
顕著な相乗効果が発揮される。
【0027】この発明の方法において、上記の有効成分
を同時に添加する場合には、前述したように同一製剤と
し用いるのが簡便であるが、別々に添加しても同様な効
果が発揮される。この場合も、上記した製剤化形態が好
ましい。この発明において各有効成分((a) 成分と(b)
成分と(c) 成分の合計量)の添加量は、殺菌対象系によ
り異なるが、通常有効成分の濃度として0.1 〜200mg/
L、好ましくは0.5 〜100mg/L 程度で充分である。
【0028】添加量が0.1mg/L 未満であると有効な殺菌
効果が発揮されないため好ましくなく、200mg/L より多
く添加してもよいが経済的な理由で好ましくない。この
発明の工業殺菌・静菌方法が適用される工業用殺菌・
静菌対象系としては、上記した工業製品が挙げられる。
この発明を以下の実施例及び試験例により例示する。
【0029】
【実施例】以下の実施例は、この発明の有効成分として
(3種の化合物)からなる製剤であり、比較例としては
この発明の有効成分の1種または2種からなるか、或い
はこれに他の公知の殺菌剤を加えて調製した製剤であ
る。 実施例 製剤例1 DBNPA 8重量部 DBNDAP 5重量部 MBTC 1.5重量部 プロピレンカーボネート 85.5重量部 製剤例2 DBNPA 10重量部 DBNDAP 3重量部 MBTC 1重量部 ジエチレングリコール 86重量 比較例 比較製剤例1 DBNPA 10重量部 DBNDAP 10重量部 プロピオンカーボネート 80重量部 比較製剤例2 DBNPA 10重量部 MBTC 3重量部 2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール 15重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 72重量
【0030】なお、上記略号は以下の化合物を意味す
る。 DBNPA :2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピ
オンアミド DBNDAP:2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジア
セトキシプロパ MBTC :メチレンビスチオシアネート
【0031】試験例1〔製紙抄造白水でのスライム付着
抑制効果確認試験〕 某製紙会社より採取した板紙抄造白水(故紙利用率50
%、pH5.4 、生菌数1.1 ×107 CFU/ml、菌種:Alcalige
nes sp. Pseudomonas sp. Bacillus sp.)1lを、90mm
×70mmに切り取った2mmのアクリル板を浸漬したビーカ
ーに入れ、各種工業用殺菌剤を3ppm となるように添加
し、液温を30℃に調節して50rpm で1週間連続運転し
た。試験終了後のアクリル板を取り出し、付着したスラ
イム量を測定した。その結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】評価:スライム付着の度合いを0から5の
6段階にて評価。数値が大きいほど汚れの度合いが大き
い。 評価基準5:アクリル板の全面(100%)にスライムの
付着が認められる。 4:アクリル板の70〜90%にスライムの付着が認められ
る。 3:アクリル板の50〜70%にスライムの付着が認められ
る。 2:アクリル板の30〜50%にスライムの付着が認められ
る。 1:アクリル板の10〜30%にスライムの付着が認められ
る。 0:アクリル板にスライムの付着が認められない。
【0034】試験例2〔中性抄造白水での静菌効果確認
試験〕 某製紙会社より採取した中性抄造白水(故紙利用率40
%、pH7.5 、生菌数6.1×106 CFU/ml、菌種:Alcaligen
es sp. Pseudomonas sp. Flavobacterium sp.)を濾過
してL字管に分注し、供試薬剤を所定の濃度になるよう
に添加する。栄養源としてブイヨン培地を加え、30℃で
24時間振盪培養し、最小発育阻止濃度(MIC24hr:吸
光度660 nmで菌の増殖に基づく濁りが認められない濃
度)を測定した。その結果を図1〜図3に示す。
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【発明の効果】この発明の工業用殺菌・静菌剤は、2,
2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドを含む特
定の2成分系工業用殺菌成分に、メチレンビスチオシア
ネートを組合せることにより、それぞれ2成分の組合せ
に比較して、広範な種類の微生物に対し、いわゆる相乗
的な殺菌効果の増強、その効果の持続性の向上及び増殖
抑制時間の延長効果が発揮される。
【0040】この発明は、特に、スライム障害が直接製
品に悪影響を及ぼす紙・パルプ工業における抄紙工程水
用の殺菌・静菌剤及び殺菌・静菌方法として有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】DBNPAとDBNDAPとMBTCの相乗効
果を示すMIC図である。
【図2】DBNPAとDBNDAPとMBTCの相乗効
果を示すMIC図である。
【図3】DBNPAとDBNDAPとMBTCの相乗効
果を示すMIC図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−117933(JP,A) 特開 平6−65006(JP,A) 米国特許3865724(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 47/48 A01N 37/12 A01N 37/34 101 A01N 37/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 2,2−ジブロモ−3−ニトリロプ
    ロピオンアミド、 (b) 2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプ
    ロパン及び (c) メチレンビスチオシアネートを相乗効果を奏する割
    合で含有させることを特徴とする工業用殺菌・静菌剤。
  2. 【請求項2】 (a) 成分を1重量部として(b) 成分が0.
    03〜10重量部であり、(a) 成分と(b) 成分の合計量を1
    重量部として(c) 成分が0.01〜2.5 重量部である請求項
    1記載の工業用殺菌・静菌剤。
  3. 【請求項3】 (a) 成分を1重量部として(b) 成分が0.
    05〜5重量部であり、(a) 成分と(b) 成分の合計量を1
    重量部として(c) 成分が0.03〜1重量部である請求項1
    記載の工業用殺菌・静菌剤。
  4. 【請求項4】 工業用殺菌・静菌対象系に、(a) 2,2
    −ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、(b) 2−
    ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプロパン及
    び(c) メチレンビスチオシアネートを相乗効果を奏する
    割合で、かつ、合計有効殺菌成分濃度として0.1 〜200m
    g/L となるように同時に又は別々に添加することを特徴
    とする工業殺菌・静菌方法。
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