JPH0819088B2 - 新規なスルホンアルデヒド及びその製造方法 - Google Patents

新規なスルホンアルデヒド及びその製造方法

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JPH0819088B2
JPH0819088B2 JP2156869A JP15686990A JPH0819088B2 JP H0819088 B2 JPH0819088 B2 JP H0819088B2 JP 2156869 A JP2156869 A JP 2156869A JP 15686990 A JP15686990 A JP 15686990A JP H0819088 B2 JPH0819088 B2 JP H0819088B2
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宏志 藤井
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は一般式(1)、(2)または(3) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
し、R′はアセタール型の保護基を表わし、Xはハロゲ
ン原子を表わす)で示される新規なスルホンアルデヒド
及びその製造方法に関する。
本発明によって提供される一般式(1)、(2)又は
(3)で示されるスルホンアルデヒドは食品添加物など
に使用されているβ−カロチンの合成中間体として有用
な化合物である。
〔従来の技術〕
従来、β−カロチンは例えば次に示すような方法で合
成されることが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕 上記のβ−カロチン合成方法において、 (A)の方法は、出発物質のβ−イオノンから多段階の
工程を要してβ−カロチンを合成している。
(B)の方法は、ビタミンAに対して当量のトリフェニ
ルホスフィンを必要し、また危険な過酸化物質を使用す
る必要がある。
(C)の方法は、ビタミンAアルデヒドを、酸性や熱に
不安定なビタミンAから別途合成しなくてはならない。
(D)の方法は、熱に極めて不安定なビタミンAハライ
ドを別途合成する必要がある。
などの問題点が見られる。
しかして、本発明の1つの目的は安価にかつ容易に入
手できる工業原料から容易に合成でき、しかもβ−カロ
チンへ容易に誘導できる新規な化合物を提供することに
ある。本発明の他の目的はその新規な化合物を製造する
方法を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、上記の目的は、前記一般式(1)、
(2)又は(3)で示される新規なスルホンアルデヒド
を提供することによって達成され、また一般式(4)、
(5)又は(6) (式中、R,R′及びXは前記定義のとおりである。)で
示されるスルホンアルコールを酸化することによってそ
れぞれ対応する一般式(1)、(2)又は(3)で示さ
れるスルホンアルデヒドの製造方法を提供することによ
って達成される。
一般式(4)、(5)又は(6)で示されるスルホン
アルコールは、ビタミンA合成の重要な中間体として既
知の化合物である。(特開昭62−87559号公報、特開昭6
2−89652号公報及び特開昭62−59号公報参照) (式中、R,R′及びXは前記定義の通りであり、R″は
低級アシル基を表わす) すなわち、リナロールから誘導される一般式(7)で
示されるβ−シクロゲラニルフェニルスルホンと、ゲラ
ニルオールのカルボン酸エステルから誘導される一般式
(8)で示されるアルデヒドを、塩基性条件下でカップ
リングさせて一般式(9)で示されるヒドロキシスルホ
ンを得ることができる。これに塩化チオニル、三臭化リ
ンなどのハロゲン化剤を作用させて一般式(10)で示さ
れるハロスルホンエステルにし、さらに水酸化ナトリウ
ムなどで加水分解して一般式(4)で示されるスルホン
アルコールを得ることができる。そして、このスルホン
アルコールに水酸化ナトリウムや三級アミンなどを作用
させることにより一般式(5)で示されるスルホンアル
コールを得ることができる。また、一般式(9)で示さ
れるヒドロキシスルホンにアセタール化反応を行い一般
式(11)で示されるアセタールスルホンとし、さらにこ
れを水酸化ナトリウムなどで加水分解することにより一
般式(6)で示されるスルホンアルコールを得ることが
できる。
上記一般式におけるR,R′及びXを詳しく説明する。
Rは置換されていてもよいフェニル基を表わし、ここで
置換基としては、メチル、エチル、i−プロピル、n−
プロピル、i−ブチル、n−ブチルなどの低級アルキル
基;塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子;及びメト
キシ、エトキシ、i−プロポキシ、n−プロポキシ、i
−ブトキシ、n−ブトキシなどの低級アルコキシ基が例
示される。また、置換基はオルト位、メタ位またはパラ
位のいずれの位置にあってもよく、1個または2個以上
の複数個あってもよい。R′はアセタール型の保護基を
表わし、例えば、メトキシメチル、エトキシメチル、1
−エトキシエチル、1−ブトキシエチル、テトラヒドロ
フラニル基、テトラヒドロピラニル基、4−メチルテト
ラヒドロピラニル基などの炭素骨格を持つ保護基を例示
することができる。さらにXは、塩素原子、臭素原子、
ヨウ素原子などのハロゲン原子を表わす。
一般式(1)、(2)又は(3)で示されるスルホン
アルデヒドは対応する一般式(4)、(5)又は(6)
で示されるスルホンアルコールを穏和な酸化条件例え
ば、二酸化マンガン、あるいはアルミニウム触媒存在
下、三級アルデヒドで酸化するOppenauer酸化法によっ
て製造することができる。
二酸化マンガンを用いる一般式(4)、(5)又は
(6)で示されるスルホンアルコールの酸化方法として
は、スルホンアルコールに対して2から10倍量の二酸化
マンガンを用い、反応溶媒として、例えば、ベンゼン、
トルエンなどの炭化水素溶媒、塩化メチレン、クロロホ
ルム、1,2−ジクロルエタンなどのハロゲン化炭化水素
溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テ
トラヒドロフランなどのエーテル系溶媒および酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒を用いて行なわれ
る。反応温度は、10℃から50℃の温度範囲内で行なうこ
とが望ましく、通常、30分から10時間の間で反応は完結
する。酸化反応後、不溶の二酸化マンガンをろ過により
分離し、溶媒を除去することによって一般式(1)、
(2)又は(3)で示されるスルホンアルデヒドをそれ
ぞれ得ることができる。
アルミニウム触媒存在下、三級アルデヒドを用いる一
般式(4)、(5)又は(6)で示されるスルホンアル
コールの酸化方法としては、スルホンアルコールに対し
て2〜10mol%のアルミニウム触媒存在下に、1.1〜5当
量の三級アルデヒドを作用させることによって行なわれ
る。用いるアルミニウム触媒の例としては、アルミニウ
ムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリtert−ブト
キシド、アルミニウムトリsec−ブトキシド、アルミニ
ウムトリフェノキシドなどを示すことができる。また、
三級アルデヒドとしては、トリメチルアセトアルデヒ
ド、2,2−ジメチルブタナール、2−エチル−2−メチ
ルブタナール、2,2−ジメチル−4−ペンテナール、2,2
−ジメチルペンタナール、2,2−ジメチルペンタ−3,4−
ジエナールなどが用いられる。反応溶媒としては、例え
ばベンゼン、トルエンなどの炭化水素溶媒、塩化メチレ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロルエタンなどのハロゲ
ン化炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒お
よび酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒を用
いて行なわれる。反応温度は、通常10℃〜60℃の範囲で
行なわれ、30分から5時間で反応は完結する。本反応
は、水あるいは塩酸水、硫酸水、酢酸水などを添加する
ことによって停止する。その後、反応溶液を抽出溶媒と
してトルエン、ジエチルエーテル、塩化メチレン、酢酸
エチルなどの有機溶剤により抽出・分液し、有機層を
水、炭酸ナトリウム水などで洗浄後、溶媒を除去するこ
とによって、一般式(1)、(2)又は(3)で示され
るスルホンアルデヒドをそれぞれ得ることができる。ま
た、反応停止に、少量の水を用いた場合、反応混合溶液
の低沸化合物をそのまま減圧下留去されることによって
もスルホンアルデヒドを得ることができる。
上述した酸化方法で得られた一般式(1)、(2)又
は(3)で示されるスルホンアルデヒドは、それぞれそ
のまま次のβ−カロチン合成に用いることができるが、
カラムクロマトグラフィーなどを用いて精製単離しても
かまわない。
一般式(1)、(2)又は(3)で示されるスルホン
アルデヒドは、例えば次の方法により容易にβ−カロチ
ンへと誘導できる。
(式中、R,R′及びXは前記定義のとおりである。) すなわち、ビタミンAアセテートとトリフェニルホス
フィン、硫酸より得られるビタミンAフォスホニウム塩
と一般式(1)、(2)又は(3)で示されるスルホン
アルデヒドをWittig反応によりカップリングさせ、得ら
れる対応する一般式(12)、(13)又は(14)で示され
るスルホンを塩基性化合物で処理することによりβ−カ
ロチンを製造することができる。
Wittig反応では、ビタミンAアセテートと当量のトリ
フェニルホスフィンおよび硫酸をメタノール溶媒中、10
℃〜50℃の温度で反応させることにより得られるビタミ
ンAフォスホニウム塩と、一般式(1)、(2)又は
(3)で示されるスルホンアルデヒドを、塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン系溶媒
中、2当量以上の水酸化カリウム、水酸化ナトリウムな
どの塩基性化合物で0〜60℃の温度で処理することによ
り、対応する一般式(12)、(13)又は(14)で示され
るスルホン化合物を製造することができる。
さらに上記の方法で得られた一般式(12)、(13)又
は(14)で示されるスルホン化合物のそれぞれに、塩基
性化合物を作用させてβ−カロチンを合成することがで
きる。塩基性化合物としては、例えば、カリウムメトキ
シド、カリウムエトキシド、カリウムn−ブトキシドな
どのカリウムアルコキシド、水酸化カリウムなどを用い
ることができる。これらの塩基の使用量は、一般式(1
2)、(13)又は(14)で示されるスルホン化合物に対
して、約2〜20倍モル量が好ましい。反応溶媒として
は、カリウムアルコキシド類を用いる場合は、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水
素系溶媒などが使用され、水酸化カリウムなどを使用す
る場合は、メタノール、エタノール、プロパノールなど
のアルコール系溶媒が使用される。反応温度は、通常、
10℃〜120℃の間で行なうことができる。反応終了後、
反応混合物から、抽出溶媒としてトルエン、ジエチルエ
ーテル、塩化メチレン、酢酸エチルなどの有機溶剤を用
いて抽出し、有機層を水、炭酸ナトリウム水などで洗浄
後、溶媒を除去することによって、β−カロチンを得る
ことができる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこ
れらの実施例により限定されるものではない。
実施例1 二酸化マンガンを用いる6−クロロ−3,7−ジメチル
−9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1
−イル)−9−フェニルスルホニル−2,7−ノナジエン
−1−アールの合成 200mlのなす形フラスコに、6−クロロ−1−ヒドロ
キシ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−
シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル
−2,7−ノナジエン3.9g(純度89.3%、7.5mmol)の塩化
メチレン50ml溶液に、25℃で二酸化マンガン20gをい
れ、3時間攪拌した。その後、不溶の二酸化マンガンを
濾別し、溶媒を減圧下で留去することにより、油状物3.
3g得た。このものをカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン/酢酸エチル=7/3)で精製することにより、6−ク
ロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−
シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル
−2,7−ノナジエン−1−アールを3.1g(6.7mmol、収率
89.3%)得た。なお、このものは、下記の機器分析デー
タにより構造を確認した。
3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル−2,7
−ノナジエン−1−アール NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.1(m,25H),4.3〜4.65
(m,2H),5.8〜6.1(m,2H),7.5〜8.0(m,5H),9.9(d,
1H) IRフィルム ν(cm-1):1670(C=0),1140(S02)F
D−MS m/e:504(M+),505(M+1),468(M+ −H
Cl) 実施例2及び3 実施例1と同様な操作で、二酸化マンガンを用いて各
スルホンアルコールをスルホンアルデヒドへ酸化した結
果を次の表に示す。
*スルホンアルデヒドの機器分析値 3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル−2,6,
8−ノナトリエン−1−アール NMR(CDCl3)TMS δ:0.9〜2.5(m,25H),5.7〜6.0(m,
3H),7.5〜8.0(m,5H),9.9(d,1H) IR錠剤 ν(cm-1):1675(C=0),1140(S02)FD−M
S m/e:426(M+) 8−(1−エトキシ)エトキシ−3,7−ジメチル−9−
(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イ
ル)−9−フェニルスルホニル−2,6−ノナジエン−1
−アール NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.3(m,31H),3.4〜5.1(m,
5H),5.4(m,1H),5.9(d,1H),7.5〜8.0(m,5H),9.9
(d,1H) IRフィルム ν(cm-1):1670(C=0),1140(S02)F
D−MS m/e:516(M+) 実施例4 アルミニウムトリイソプロポキシドおよびトリメチル
アセトアルデヒドを用いる 6−クロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル
−1−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスル
ホニル−2,7−ノナジエン−1−アールの合成 100mlのなす形フラスコに、6−クロロ−1−ヒドロ
キシ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−
シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル
−2,7−ノナジエン4.2g(89.3%純度、8.1mmol)、アル
ミニウムトリイソプロポキシド78mg(0.36mmol)及びト
リメチルアセトアルデヒド21.1g(24.3mmol)を入れ、5
0℃で2時間攪拌した。その後、0.3mlの水を入れて反応
を停止させた後、減圧下で低沸留分を除去することによ
り、粗な6−クロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−ト
リメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェ
ニルスルホニル−2,7−ノナジエン−1−アール4.15g
(81.0%純度、7.27mmol、収率90%)を得た。
実施例5,6 実施例4と同様な操作で、アルミニウムトリイソプロ
ポキシドとトリメチルアセトアルデヒドを用いて各スル
ホンアルコールを酸化した結果を次に示す。
参考例1 ビタミンAフォスホニウム塩と6−クロロ−3,7−ジ
メチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセ
ン−1−イル)−9−フェニルスルホニル−2,7−ノナ
ジエン−1−アールから、1−フェニルスルホニル−4
−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオク
タデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエンの合成 100mlのなす形フラスコに10gのメタノール溶液中、ビ
タミンAアセテート2.14g(6.4mmol)、トリフェニルホ
スフィン1.68g(6.4mmol)、濃硫酸0.64g(6.4mmol)を
混ぜて25℃で3時間攪拌した。その後、メタノールを減
圧下で留去し、タール状のビタミンAフォスホニウム塩
を得た。水10gを用いてこのものを溶解し、そこへ6−
クロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1
−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニ
ル−2,7−ノナジエン−1−アール3.0g(6.4mmol)の塩
化メチレン15ml溶液を加えた後、8℃で7.7%の水酸化
カリウム水溶液10.84g(12.8mmol)をゆっくり加えて30
分攪拌した。反応終了後、分液により有機層と水層を分
離して有機層を水洗し、さらに溶媒を留去することによ
り、油状物6.72g(純度40.9%、3.85mmol、収率60.2
%)を得た。このものをシリカゲルクロマトグラフィー
(ヘキサン/酢酸エチル=85/15)で精製することによ
り、1−フェニルスルホニル−4−クロロ−1,18−ジ
(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イ
ル)−3,7,12,16−テトラメチルオクタデカ−2,7,9,11,
13,15,17−ヘプタエンを2.05g得ることができた。な
お、このものは下記の機器分析データにより構造を確認
した。
1−フェニルスルホニル−4−クロロ−1,18−ジ(2,6,
6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−3,
7,12,16−テトラメチルオクタデカ−2,7,9,11,13,15,17
−ヘプタエン NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.2(m,46H),4.3〜4.6(m,
2H),5.8〜6.1(m,10H),7.5〜8.0(m,5H) IR錠剤 ν(cm-1):1140(S02),2910(C−H) 参考例2及び3 参考例1と同様の操作で、各スルホンアルデヒドとビ
タミンAフォスホニウム塩からスルホン化合物を合成し
た結果を次に示す。
スルホン化合物の機器分析値 7−フェニルスルホニル−11,12−ジヒドロ−β−カロ
チン NMR(CDCl3)TMS δ:0.9〜2.5(m,46H),5.7〜6.8(m,
11H),7.5〜8.0(m,5H) IR錠剤 (cm-1):1140(S02),2910(C−H) 7−フェニルスルホニル−8−(1−エトキシ)エトキ
シ−7,8,11,12−テトラヒドロ−β−カロチン NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.3(m,52H),3.4〜5.1(m,
5H),5.8〜6.8(m,10H),7.5〜8.0(m,5H) IR錠剤 (cm-1):1140(S02),2910(C−H) 参考例4 メトキシカリウムを用いる1−フェニルスルホニル−
4−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シク
ロヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオ
クタデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエンからβ−カ
ロチンの合成 50mlのなす形フラスコに1−フェニルスルホニル−4
−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオク
タデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエン2.01g(40.9%
純度,1.15mmol)をトルエン4g中で、メトキシカリウム
1.0g(80%純度,11mmol)と30℃、2時間反応させた。
その後、水を入れ分液後、有機層を水洗し、さらに溶媒
を除去することにより、β−カロチン2.58g(19.1%純
度,0.918mmol、収率80%)を得た。なお、このものに水
10gを入れ、10時間加熱還流を行なった後、トルエンを
用いて有機物を抽出し、さらにトルエン−メタノール溶
媒で再結晶することにより、茶黒色状の結晶物を44mg得
た。このものを標品と比較し、β−カロチンであること
を確認した。mp.177〜178℃ λmax455nm(▲E1% 1cm▼=2350、シクロヘキサン) 参考例5 水酸化カリウムを用いる1−フェニルスルホニル−4
−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオク
タデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエンからβ−カロ
チンへの合成 50mlのなす形フラスコに1−フェニルスルホニル−4
−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオク
タデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエン1.32g(40.9%
純度,0.76mmol)をエタノール15g中、水酸化カリウム0.
8g(85%純度,12.1mmol)と45℃で3時間反応させた。
その後、水およびトルエンを入れて分液後、有機層を水
洗し、さらに溶媒を除去することにより、β−カロチン
1.95g(17.2%純度,0.62mmol、収率81.6%)を得た。
参考例6及び7 参考例4及び5と同様な操作により、各スルホン化合
物からβ−カロチンを合成した結果を次に示す。
〔発明の効果〕 本発明の方法によれば、安価に入手できる工業用原料
から好収率でかつ容易に一般式(1)、(2)又は
(3)で示されるスルホンアルデヒドを製造することが
できる。また、一般式(1)、(2)又は(3)で示さ
れる新規なスルホンアルデヒドは上記の参考例から明か
なとおり、β−カロチンへ誘導される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)、(2)又は(3) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
    し、R′はアセタール型の保護基を表わし、Xはハロゲ
    ン原子を表わす。) で示されるスルホンアルデヒド。
  2. 【請求項2】一般式(4) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
    し、Xはハロゲン原子を表わす。) で示されるスルホンアルコールを酸化することを特徴と
    する一般式(1) (式中、R及びXは前記定義のとおりである。) で示されるスルホンアルデヒドの製造方法。
  3. 【請求項3】一般式(5) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
    す。) で示されるスルホンアルコールを酸化することを特徴と
    する一般式(2) (式中、Rは前記定義のとおりである。) で示されるスルホンアルデヒドの製造方法。
  4. 【請求項4】一般式(6) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
    し、R′はアセタール型の保護基を表わす。) で示されるスルホンアルコールを酸化することを特徴と
    する一般式(3) (式中、R及びR′は前記定義のとおりである。) で示されるスルホンアルデヒドの製造方法。
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