JPH0819088B2 - 新規なスルホンアルデヒド及びその製造方法 - Google Patents
新規なスルホンアルデヒド及びその製造方法Info
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- JPH0819088B2 JPH0819088B2 JP2156869A JP15686990A JPH0819088B2 JP H0819088 B2 JPH0819088 B2 JP H0819088B2 JP 2156869 A JP2156869 A JP 2156869A JP 15686990 A JP15686990 A JP 15686990A JP H0819088 B2 JPH0819088 B2 JP H0819088B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は一般式(1)、(2)または(3) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
し、R′はアセタール型の保護基を表わし、Xはハロゲ
ン原子を表わす)で示される新規なスルホンアルデヒド
及びその製造方法に関する。
し、R′はアセタール型の保護基を表わし、Xはハロゲ
ン原子を表わす)で示される新規なスルホンアルデヒド
及びその製造方法に関する。
本発明によって提供される一般式(1)、(2)又は
(3)で示されるスルホンアルデヒドは食品添加物など
に使用されているβ−カロチンの合成中間体として有用
な化合物である。
(3)で示されるスルホンアルデヒドは食品添加物など
に使用されているβ−カロチンの合成中間体として有用
な化合物である。
従来、β−カロチンは例えば次に示すような方法で合
成されることが知られている。
成されることが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕 上記のβ−カロチン合成方法において、 (A)の方法は、出発物質のβ−イオノンから多段階の
工程を要してβ−カロチンを合成している。
工程を要してβ−カロチンを合成している。
(B)の方法は、ビタミンAに対して当量のトリフェニ
ルホスフィンを必要し、また危険な過酸化物質を使用す
る必要がある。
ルホスフィンを必要し、また危険な過酸化物質を使用す
る必要がある。
(C)の方法は、ビタミンAアルデヒドを、酸性や熱に
不安定なビタミンAから別途合成しなくてはならない。
不安定なビタミンAから別途合成しなくてはならない。
(D)の方法は、熱に極めて不安定なビタミンAハライ
ドを別途合成する必要がある。
ドを別途合成する必要がある。
などの問題点が見られる。
しかして、本発明の1つの目的は安価にかつ容易に入
手できる工業原料から容易に合成でき、しかもβ−カロ
チンへ容易に誘導できる新規な化合物を提供することに
ある。本発明の他の目的はその新規な化合物を製造する
方法を提供するにある。
手できる工業原料から容易に合成でき、しかもβ−カロ
チンへ容易に誘導できる新規な化合物を提供することに
ある。本発明の他の目的はその新規な化合物を製造する
方法を提供するにある。
本発明によれば、上記の目的は、前記一般式(1)、
(2)又は(3)で示される新規なスルホンアルデヒド
を提供することによって達成され、また一般式(4)、
(5)又は(6) (式中、R,R′及びXは前記定義のとおりである。)で
示されるスルホンアルコールを酸化することによってそ
れぞれ対応する一般式(1)、(2)又は(3)で示さ
れるスルホンアルデヒドの製造方法を提供することによ
って達成される。
(2)又は(3)で示される新規なスルホンアルデヒド
を提供することによって達成され、また一般式(4)、
(5)又は(6) (式中、R,R′及びXは前記定義のとおりである。)で
示されるスルホンアルコールを酸化することによってそ
れぞれ対応する一般式(1)、(2)又は(3)で示さ
れるスルホンアルデヒドの製造方法を提供することによ
って達成される。
一般式(4)、(5)又は(6)で示されるスルホン
アルコールは、ビタミンA合成の重要な中間体として既
知の化合物である。(特開昭62−87559号公報、特開昭6
2−89652号公報及び特開昭62−59号公報参照) (式中、R,R′及びXは前記定義の通りであり、R″は
低級アシル基を表わす) すなわち、リナロールから誘導される一般式(7)で
示されるβ−シクロゲラニルフェニルスルホンと、ゲラ
ニルオールのカルボン酸エステルから誘導される一般式
(8)で示されるアルデヒドを、塩基性条件下でカップ
リングさせて一般式(9)で示されるヒドロキシスルホ
ンを得ることができる。これに塩化チオニル、三臭化リ
ンなどのハロゲン化剤を作用させて一般式(10)で示さ
れるハロスルホンエステルにし、さらに水酸化ナトリウ
ムなどで加水分解して一般式(4)で示されるスルホン
アルコールを得ることができる。そして、このスルホン
アルコールに水酸化ナトリウムや三級アミンなどを作用
させることにより一般式(5)で示されるスルホンアル
コールを得ることができる。また、一般式(9)で示さ
れるヒドロキシスルホンにアセタール化反応を行い一般
式(11)で示されるアセタールスルホンとし、さらにこ
れを水酸化ナトリウムなどで加水分解することにより一
般式(6)で示されるスルホンアルコールを得ることが
できる。
アルコールは、ビタミンA合成の重要な中間体として既
知の化合物である。(特開昭62−87559号公報、特開昭6
2−89652号公報及び特開昭62−59号公報参照) (式中、R,R′及びXは前記定義の通りであり、R″は
低級アシル基を表わす) すなわち、リナロールから誘導される一般式(7)で
示されるβ−シクロゲラニルフェニルスルホンと、ゲラ
ニルオールのカルボン酸エステルから誘導される一般式
(8)で示されるアルデヒドを、塩基性条件下でカップ
リングさせて一般式(9)で示されるヒドロキシスルホ
ンを得ることができる。これに塩化チオニル、三臭化リ
ンなどのハロゲン化剤を作用させて一般式(10)で示さ
れるハロスルホンエステルにし、さらに水酸化ナトリウ
ムなどで加水分解して一般式(4)で示されるスルホン
アルコールを得ることができる。そして、このスルホン
アルコールに水酸化ナトリウムや三級アミンなどを作用
させることにより一般式(5)で示されるスルホンアル
コールを得ることができる。また、一般式(9)で示さ
れるヒドロキシスルホンにアセタール化反応を行い一般
式(11)で示されるアセタールスルホンとし、さらにこ
れを水酸化ナトリウムなどで加水分解することにより一
般式(6)で示されるスルホンアルコールを得ることが
できる。
上記一般式におけるR,R′及びXを詳しく説明する。
Rは置換されていてもよいフェニル基を表わし、ここで
置換基としては、メチル、エチル、i−プロピル、n−
プロピル、i−ブチル、n−ブチルなどの低級アルキル
基;塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子;及びメト
キシ、エトキシ、i−プロポキシ、n−プロポキシ、i
−ブトキシ、n−ブトキシなどの低級アルコキシ基が例
示される。また、置換基はオルト位、メタ位またはパラ
位のいずれの位置にあってもよく、1個または2個以上
の複数個あってもよい。R′はアセタール型の保護基を
表わし、例えば、メトキシメチル、エトキシメチル、1
−エトキシエチル、1−ブトキシエチル、テトラヒドロ
フラニル基、テトラヒドロピラニル基、4−メチルテト
ラヒドロピラニル基などの炭素骨格を持つ保護基を例示
することができる。さらにXは、塩素原子、臭素原子、
ヨウ素原子などのハロゲン原子を表わす。
Rは置換されていてもよいフェニル基を表わし、ここで
置換基としては、メチル、エチル、i−プロピル、n−
プロピル、i−ブチル、n−ブチルなどの低級アルキル
基;塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子;及びメト
キシ、エトキシ、i−プロポキシ、n−プロポキシ、i
−ブトキシ、n−ブトキシなどの低級アルコキシ基が例
示される。また、置換基はオルト位、メタ位またはパラ
位のいずれの位置にあってもよく、1個または2個以上
の複数個あってもよい。R′はアセタール型の保護基を
表わし、例えば、メトキシメチル、エトキシメチル、1
−エトキシエチル、1−ブトキシエチル、テトラヒドロ
フラニル基、テトラヒドロピラニル基、4−メチルテト
ラヒドロピラニル基などの炭素骨格を持つ保護基を例示
することができる。さらにXは、塩素原子、臭素原子、
ヨウ素原子などのハロゲン原子を表わす。
一般式(1)、(2)又は(3)で示されるスルホン
アルデヒドは対応する一般式(4)、(5)又は(6)
で示されるスルホンアルコールを穏和な酸化条件例え
ば、二酸化マンガン、あるいはアルミニウム触媒存在
下、三級アルデヒドで酸化するOppenauer酸化法によっ
て製造することができる。
アルデヒドは対応する一般式(4)、(5)又は(6)
で示されるスルホンアルコールを穏和な酸化条件例え
ば、二酸化マンガン、あるいはアルミニウム触媒存在
下、三級アルデヒドで酸化するOppenauer酸化法によっ
て製造することができる。
二酸化マンガンを用いる一般式(4)、(5)又は
(6)で示されるスルホンアルコールの酸化方法として
は、スルホンアルコールに対して2から10倍量の二酸化
マンガンを用い、反応溶媒として、例えば、ベンゼン、
トルエンなどの炭化水素溶媒、塩化メチレン、クロロホ
ルム、1,2−ジクロルエタンなどのハロゲン化炭化水素
溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テ
トラヒドロフランなどのエーテル系溶媒および酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒を用いて行なわれ
る。反応温度は、10℃から50℃の温度範囲内で行なうこ
とが望ましく、通常、30分から10時間の間で反応は完結
する。酸化反応後、不溶の二酸化マンガンをろ過により
分離し、溶媒を除去することによって一般式(1)、
(2)又は(3)で示されるスルホンアルデヒドをそれ
ぞれ得ることができる。
(6)で示されるスルホンアルコールの酸化方法として
は、スルホンアルコールに対して2から10倍量の二酸化
マンガンを用い、反応溶媒として、例えば、ベンゼン、
トルエンなどの炭化水素溶媒、塩化メチレン、クロロホ
ルム、1,2−ジクロルエタンなどのハロゲン化炭化水素
溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テ
トラヒドロフランなどのエーテル系溶媒および酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒を用いて行なわれ
る。反応温度は、10℃から50℃の温度範囲内で行なうこ
とが望ましく、通常、30分から10時間の間で反応は完結
する。酸化反応後、不溶の二酸化マンガンをろ過により
分離し、溶媒を除去することによって一般式(1)、
(2)又は(3)で示されるスルホンアルデヒドをそれ
ぞれ得ることができる。
アルミニウム触媒存在下、三級アルデヒドを用いる一
般式(4)、(5)又は(6)で示されるスルホンアル
コールの酸化方法としては、スルホンアルコールに対し
て2〜10mol%のアルミニウム触媒存在下に、1.1〜5当
量の三級アルデヒドを作用させることによって行なわれ
る。用いるアルミニウム触媒の例としては、アルミニウ
ムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリtert−ブト
キシド、アルミニウムトリsec−ブトキシド、アルミニ
ウムトリフェノキシドなどを示すことができる。また、
三級アルデヒドとしては、トリメチルアセトアルデヒ
ド、2,2−ジメチルブタナール、2−エチル−2−メチ
ルブタナール、2,2−ジメチル−4−ペンテナール、2,2
−ジメチルペンタナール、2,2−ジメチルペンタ−3,4−
ジエナールなどが用いられる。反応溶媒としては、例え
ばベンゼン、トルエンなどの炭化水素溶媒、塩化メチレ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロルエタンなどのハロゲ
ン化炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒お
よび酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒を用
いて行なわれる。反応温度は、通常10℃〜60℃の範囲で
行なわれ、30分から5時間で反応は完結する。本反応
は、水あるいは塩酸水、硫酸水、酢酸水などを添加する
ことによって停止する。その後、反応溶液を抽出溶媒と
してトルエン、ジエチルエーテル、塩化メチレン、酢酸
エチルなどの有機溶剤により抽出・分液し、有機層を
水、炭酸ナトリウム水などで洗浄後、溶媒を除去するこ
とによって、一般式(1)、(2)又は(3)で示され
るスルホンアルデヒドをそれぞれ得ることができる。ま
た、反応停止に、少量の水を用いた場合、反応混合溶液
の低沸化合物をそのまま減圧下留去されることによって
もスルホンアルデヒドを得ることができる。
般式(4)、(5)又は(6)で示されるスルホンアル
コールの酸化方法としては、スルホンアルコールに対し
て2〜10mol%のアルミニウム触媒存在下に、1.1〜5当
量の三級アルデヒドを作用させることによって行なわれ
る。用いるアルミニウム触媒の例としては、アルミニウ
ムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリtert−ブト
キシド、アルミニウムトリsec−ブトキシド、アルミニ
ウムトリフェノキシドなどを示すことができる。また、
三級アルデヒドとしては、トリメチルアセトアルデヒ
ド、2,2−ジメチルブタナール、2−エチル−2−メチ
ルブタナール、2,2−ジメチル−4−ペンテナール、2,2
−ジメチルペンタナール、2,2−ジメチルペンタ−3,4−
ジエナールなどが用いられる。反応溶媒としては、例え
ばベンゼン、トルエンなどの炭化水素溶媒、塩化メチレ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロルエタンなどのハロゲ
ン化炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒お
よび酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒を用
いて行なわれる。反応温度は、通常10℃〜60℃の範囲で
行なわれ、30分から5時間で反応は完結する。本反応
は、水あるいは塩酸水、硫酸水、酢酸水などを添加する
ことによって停止する。その後、反応溶液を抽出溶媒と
してトルエン、ジエチルエーテル、塩化メチレン、酢酸
エチルなどの有機溶剤により抽出・分液し、有機層を
水、炭酸ナトリウム水などで洗浄後、溶媒を除去するこ
とによって、一般式(1)、(2)又は(3)で示され
るスルホンアルデヒドをそれぞれ得ることができる。ま
た、反応停止に、少量の水を用いた場合、反応混合溶液
の低沸化合物をそのまま減圧下留去されることによって
もスルホンアルデヒドを得ることができる。
上述した酸化方法で得られた一般式(1)、(2)又
は(3)で示されるスルホンアルデヒドは、それぞれそ
のまま次のβ−カロチン合成に用いることができるが、
カラムクロマトグラフィーなどを用いて精製単離しても
かまわない。
は(3)で示されるスルホンアルデヒドは、それぞれそ
のまま次のβ−カロチン合成に用いることができるが、
カラムクロマトグラフィーなどを用いて精製単離しても
かまわない。
一般式(1)、(2)又は(3)で示されるスルホン
アルデヒドは、例えば次の方法により容易にβ−カロチ
ンへと誘導できる。
アルデヒドは、例えば次の方法により容易にβ−カロチ
ンへと誘導できる。
(式中、R,R′及びXは前記定義のとおりである。) すなわち、ビタミンAアセテートとトリフェニルホス
フィン、硫酸より得られるビタミンAフォスホニウム塩
と一般式(1)、(2)又は(3)で示されるスルホン
アルデヒドをWittig反応によりカップリングさせ、得ら
れる対応する一般式(12)、(13)又は(14)で示され
るスルホンを塩基性化合物で処理することによりβ−カ
ロチンを製造することができる。
フィン、硫酸より得られるビタミンAフォスホニウム塩
と一般式(1)、(2)又は(3)で示されるスルホン
アルデヒドをWittig反応によりカップリングさせ、得ら
れる対応する一般式(12)、(13)又は(14)で示され
るスルホンを塩基性化合物で処理することによりβ−カ
ロチンを製造することができる。
Wittig反応では、ビタミンAアセテートと当量のトリ
フェニルホスフィンおよび硫酸をメタノール溶媒中、10
℃〜50℃の温度で反応させることにより得られるビタミ
ンAフォスホニウム塩と、一般式(1)、(2)又は
(3)で示されるスルホンアルデヒドを、塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン系溶媒
中、2当量以上の水酸化カリウム、水酸化ナトリウムな
どの塩基性化合物で0〜60℃の温度で処理することによ
り、対応する一般式(12)、(13)又は(14)で示され
るスルホン化合物を製造することができる。
フェニルホスフィンおよび硫酸をメタノール溶媒中、10
℃〜50℃の温度で反応させることにより得られるビタミ
ンAフォスホニウム塩と、一般式(1)、(2)又は
(3)で示されるスルホンアルデヒドを、塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン系溶媒
中、2当量以上の水酸化カリウム、水酸化ナトリウムな
どの塩基性化合物で0〜60℃の温度で処理することによ
り、対応する一般式(12)、(13)又は(14)で示され
るスルホン化合物を製造することができる。
さらに上記の方法で得られた一般式(12)、(13)又
は(14)で示されるスルホン化合物のそれぞれに、塩基
性化合物を作用させてβ−カロチンを合成することがで
きる。塩基性化合物としては、例えば、カリウムメトキ
シド、カリウムエトキシド、カリウムn−ブトキシドな
どのカリウムアルコキシド、水酸化カリウムなどを用い
ることができる。これらの塩基の使用量は、一般式(1
2)、(13)又は(14)で示されるスルホン化合物に対
して、約2〜20倍モル量が好ましい。反応溶媒として
は、カリウムアルコキシド類を用いる場合は、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水
素系溶媒などが使用され、水酸化カリウムなどを使用す
る場合は、メタノール、エタノール、プロパノールなど
のアルコール系溶媒が使用される。反応温度は、通常、
10℃〜120℃の間で行なうことができる。反応終了後、
反応混合物から、抽出溶媒としてトルエン、ジエチルエ
ーテル、塩化メチレン、酢酸エチルなどの有機溶剤を用
いて抽出し、有機層を水、炭酸ナトリウム水などで洗浄
後、溶媒を除去することによって、β−カロチンを得る
ことができる。
は(14)で示されるスルホン化合物のそれぞれに、塩基
性化合物を作用させてβ−カロチンを合成することがで
きる。塩基性化合物としては、例えば、カリウムメトキ
シド、カリウムエトキシド、カリウムn−ブトキシドな
どのカリウムアルコキシド、水酸化カリウムなどを用い
ることができる。これらの塩基の使用量は、一般式(1
2)、(13)又は(14)で示されるスルホン化合物に対
して、約2〜20倍モル量が好ましい。反応溶媒として
は、カリウムアルコキシド類を用いる場合は、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水
素系溶媒などが使用され、水酸化カリウムなどを使用す
る場合は、メタノール、エタノール、プロパノールなど
のアルコール系溶媒が使用される。反応温度は、通常、
10℃〜120℃の間で行なうことができる。反応終了後、
反応混合物から、抽出溶媒としてトルエン、ジエチルエ
ーテル、塩化メチレン、酢酸エチルなどの有機溶剤を用
いて抽出し、有機層を水、炭酸ナトリウム水などで洗浄
後、溶媒を除去することによって、β−カロチンを得る
ことができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこ
れらの実施例により限定されるものではない。
れらの実施例により限定されるものではない。
実施例1 二酸化マンガンを用いる6−クロロ−3,7−ジメチル
−9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1
−イル)−9−フェニルスルホニル−2,7−ノナジエン
−1−アールの合成 200mlのなす形フラスコに、6−クロロ−1−ヒドロ
キシ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−
シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル
−2,7−ノナジエン3.9g(純度89.3%、7.5mmol)の塩化
メチレン50ml溶液に、25℃で二酸化マンガン20gをい
れ、3時間攪拌した。その後、不溶の二酸化マンガンを
濾別し、溶媒を減圧下で留去することにより、油状物3.
3g得た。このものをカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン/酢酸エチル=7/3)で精製することにより、6−ク
ロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−
シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル
−2,7−ノナジエン−1−アールを3.1g(6.7mmol、収率
89.3%)得た。なお、このものは、下記の機器分析デー
タにより構造を確認した。
−9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1
−イル)−9−フェニルスルホニル−2,7−ノナジエン
−1−アールの合成 200mlのなす形フラスコに、6−クロロ−1−ヒドロ
キシ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−
シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル
−2,7−ノナジエン3.9g(純度89.3%、7.5mmol)の塩化
メチレン50ml溶液に、25℃で二酸化マンガン20gをい
れ、3時間攪拌した。その後、不溶の二酸化マンガンを
濾別し、溶媒を減圧下で留去することにより、油状物3.
3g得た。このものをカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン/酢酸エチル=7/3)で精製することにより、6−ク
ロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−
シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル
−2,7−ノナジエン−1−アールを3.1g(6.7mmol、収率
89.3%)得た。なお、このものは、下記の機器分析デー
タにより構造を確認した。
3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル−2,7
−ノナジエン−1−アール NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.1(m,25H),4.3〜4.65
(m,2H),5.8〜6.1(m,2H),7.5〜8.0(m,5H),9.9(d,
1H) IRフィルム ν(cm-1):1670(C=0),1140(S02)F
D−MS m/e:504(M+),505(M+1),468(M+ −H
Cl) 実施例2及び3 実施例1と同様な操作で、二酸化マンガンを用いて各
スルホンアルコールをスルホンアルデヒドへ酸化した結
果を次の表に示す。
ヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル−2,7
−ノナジエン−1−アール NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.1(m,25H),4.3〜4.65
(m,2H),5.8〜6.1(m,2H),7.5〜8.0(m,5H),9.9(d,
1H) IRフィルム ν(cm-1):1670(C=0),1140(S02)F
D−MS m/e:504(M+),505(M+1),468(M+ −H
Cl) 実施例2及び3 実施例1と同様な操作で、二酸化マンガンを用いて各
スルホンアルコールをスルホンアルデヒドへ酸化した結
果を次の表に示す。
*スルホンアルデヒドの機器分析値 3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル−2,6,
8−ノナトリエン−1−アール NMR(CDCl3)TMS δ:0.9〜2.5(m,25H),5.7〜6.0(m,
3H),7.5〜8.0(m,5H),9.9(d,1H) IR錠剤 ν(cm-1):1675(C=0),1140(S02)FD−M
S m/e:426(M+) 8−(1−エトキシ)エトキシ−3,7−ジメチル−9−
(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イ
ル)−9−フェニルスルホニル−2,6−ノナジエン−1
−アール NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.3(m,31H),3.4〜5.1(m,
5H),5.4(m,1H),5.9(d,1H),7.5〜8.0(m,5H),9.9
(d,1H) IRフィルム ν(cm-1):1670(C=0),1140(S02)F
D−MS m/e:516(M+) 実施例4 アルミニウムトリイソプロポキシドおよびトリメチル
アセトアルデヒドを用いる 6−クロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル
−1−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスル
ホニル−2,7−ノナジエン−1−アールの合成 100mlのなす形フラスコに、6−クロロ−1−ヒドロ
キシ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−
シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル
−2,7−ノナジエン4.2g(89.3%純度、8.1mmol)、アル
ミニウムトリイソプロポキシド78mg(0.36mmol)及びト
リメチルアセトアルデヒド21.1g(24.3mmol)を入れ、5
0℃で2時間攪拌した。その後、0.3mlの水を入れて反応
を停止させた後、減圧下で低沸留分を除去することによ
り、粗な6−クロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−ト
リメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェ
ニルスルホニル−2,7−ノナジエン−1−アール4.15g
(81.0%純度、7.27mmol、収率90%)を得た。
ヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル−2,6,
8−ノナトリエン−1−アール NMR(CDCl3)TMS δ:0.9〜2.5(m,25H),5.7〜6.0(m,
3H),7.5〜8.0(m,5H),9.9(d,1H) IR錠剤 ν(cm-1):1675(C=0),1140(S02)FD−M
S m/e:426(M+) 8−(1−エトキシ)エトキシ−3,7−ジメチル−9−
(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イ
ル)−9−フェニルスルホニル−2,6−ノナジエン−1
−アール NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.3(m,31H),3.4〜5.1(m,
5H),5.4(m,1H),5.9(d,1H),7.5〜8.0(m,5H),9.9
(d,1H) IRフィルム ν(cm-1):1670(C=0),1140(S02)F
D−MS m/e:516(M+) 実施例4 アルミニウムトリイソプロポキシドおよびトリメチル
アセトアルデヒドを用いる 6−クロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル
−1−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスル
ホニル−2,7−ノナジエン−1−アールの合成 100mlのなす形フラスコに、6−クロロ−1−ヒドロ
キシ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−
シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル
−2,7−ノナジエン4.2g(89.3%純度、8.1mmol)、アル
ミニウムトリイソプロポキシド78mg(0.36mmol)及びト
リメチルアセトアルデヒド21.1g(24.3mmol)を入れ、5
0℃で2時間攪拌した。その後、0.3mlの水を入れて反応
を停止させた後、減圧下で低沸留分を除去することによ
り、粗な6−クロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−ト
リメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェ
ニルスルホニル−2,7−ノナジエン−1−アール4.15g
(81.0%純度、7.27mmol、収率90%)を得た。
実施例5,6 実施例4と同様な操作で、アルミニウムトリイソプロ
ポキシドとトリメチルアセトアルデヒドを用いて各スル
ホンアルコールを酸化した結果を次に示す。
ポキシドとトリメチルアセトアルデヒドを用いて各スル
ホンアルコールを酸化した結果を次に示す。
参考例1 ビタミンAフォスホニウム塩と6−クロロ−3,7−ジ
メチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセ
ン−1−イル)−9−フェニルスルホニル−2,7−ノナ
ジエン−1−アールから、1−フェニルスルホニル−4
−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオク
タデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエンの合成 100mlのなす形フラスコに10gのメタノール溶液中、ビ
タミンAアセテート2.14g(6.4mmol)、トリフェニルホ
スフィン1.68g(6.4mmol)、濃硫酸0.64g(6.4mmol)を
混ぜて25℃で3時間攪拌した。その後、メタノールを減
圧下で留去し、タール状のビタミンAフォスホニウム塩
を得た。水10gを用いてこのものを溶解し、そこへ6−
クロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1
−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニ
ル−2,7−ノナジエン−1−アール3.0g(6.4mmol)の塩
化メチレン15ml溶液を加えた後、8℃で7.7%の水酸化
カリウム水溶液10.84g(12.8mmol)をゆっくり加えて30
分攪拌した。反応終了後、分液により有機層と水層を分
離して有機層を水洗し、さらに溶媒を留去することによ
り、油状物6.72g(純度40.9%、3.85mmol、収率60.2
%)を得た。このものをシリカゲルクロマトグラフィー
(ヘキサン/酢酸エチル=85/15)で精製することによ
り、1−フェニルスルホニル−4−クロロ−1,18−ジ
(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イ
ル)−3,7,12,16−テトラメチルオクタデカ−2,7,9,11,
13,15,17−ヘプタエンを2.05g得ることができた。な
お、このものは下記の機器分析データにより構造を確認
した。
メチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセ
ン−1−イル)−9−フェニルスルホニル−2,7−ノナ
ジエン−1−アールから、1−フェニルスルホニル−4
−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオク
タデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエンの合成 100mlのなす形フラスコに10gのメタノール溶液中、ビ
タミンAアセテート2.14g(6.4mmol)、トリフェニルホ
スフィン1.68g(6.4mmol)、濃硫酸0.64g(6.4mmol)を
混ぜて25℃で3時間攪拌した。その後、メタノールを減
圧下で留去し、タール状のビタミンAフォスホニウム塩
を得た。水10gを用いてこのものを溶解し、そこへ6−
クロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1
−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニ
ル−2,7−ノナジエン−1−アール3.0g(6.4mmol)の塩
化メチレン15ml溶液を加えた後、8℃で7.7%の水酸化
カリウム水溶液10.84g(12.8mmol)をゆっくり加えて30
分攪拌した。反応終了後、分液により有機層と水層を分
離して有機層を水洗し、さらに溶媒を留去することによ
り、油状物6.72g(純度40.9%、3.85mmol、収率60.2
%)を得た。このものをシリカゲルクロマトグラフィー
(ヘキサン/酢酸エチル=85/15)で精製することによ
り、1−フェニルスルホニル−4−クロロ−1,18−ジ
(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イ
ル)−3,7,12,16−テトラメチルオクタデカ−2,7,9,11,
13,15,17−ヘプタエンを2.05g得ることができた。な
お、このものは下記の機器分析データにより構造を確認
した。
1−フェニルスルホニル−4−クロロ−1,18−ジ(2,6,
6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−3,
7,12,16−テトラメチルオクタデカ−2,7,9,11,13,15,17
−ヘプタエン NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.2(m,46H),4.3〜4.6(m,
2H),5.8〜6.1(m,10H),7.5〜8.0(m,5H) IR錠剤 ν(cm-1):1140(S02),2910(C−H) 参考例2及び3 参考例1と同様の操作で、各スルホンアルデヒドとビ
タミンAフォスホニウム塩からスルホン化合物を合成し
た結果を次に示す。
6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−3,
7,12,16−テトラメチルオクタデカ−2,7,9,11,13,15,17
−ヘプタエン NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.2(m,46H),4.3〜4.6(m,
2H),5.8〜6.1(m,10H),7.5〜8.0(m,5H) IR錠剤 ν(cm-1):1140(S02),2910(C−H) 参考例2及び3 参考例1と同様の操作で、各スルホンアルデヒドとビ
タミンAフォスホニウム塩からスルホン化合物を合成し
た結果を次に示す。
スルホン化合物の機器分析値 7−フェニルスルホニル−11,12−ジヒドロ−β−カロ
チン NMR(CDCl3)TMS δ:0.9〜2.5(m,46H),5.7〜6.8(m,
11H),7.5〜8.0(m,5H) IR錠剤 (cm-1):1140(S02),2910(C−H) 7−フェニルスルホニル−8−(1−エトキシ)エトキ
シ−7,8,11,12−テトラヒドロ−β−カロチン NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.3(m,52H),3.4〜5.1(m,
5H),5.8〜6.8(m,10H),7.5〜8.0(m,5H) IR錠剤 (cm-1):1140(S02),2910(C−H) 参考例4 メトキシカリウムを用いる1−フェニルスルホニル−
4−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シク
ロヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオ
クタデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエンからβ−カ
ロチンの合成 50mlのなす形フラスコに1−フェニルスルホニル−4
−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオク
タデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエン2.01g(40.9%
純度,1.15mmol)をトルエン4g中で、メトキシカリウム
1.0g(80%純度,11mmol)と30℃、2時間反応させた。
その後、水を入れ分液後、有機層を水洗し、さらに溶媒
を除去することにより、β−カロチン2.58g(19.1%純
度,0.918mmol、収率80%)を得た。なお、このものに水
10gを入れ、10時間加熱還流を行なった後、トルエンを
用いて有機物を抽出し、さらにトルエン−メタノール溶
媒で再結晶することにより、茶黒色状の結晶物を44mg得
た。このものを標品と比較し、β−カロチンであること
を確認した。mp.177〜178℃ λmax455nm(▲E1% 1cm▼=2350、シクロヘキサン) 参考例5 水酸化カリウムを用いる1−フェニルスルホニル−4
−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオク
タデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエンからβ−カロ
チンへの合成 50mlのなす形フラスコに1−フェニルスルホニル−4
−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオク
タデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエン1.32g(40.9%
純度,0.76mmol)をエタノール15g中、水酸化カリウム0.
8g(85%純度,12.1mmol)と45℃で3時間反応させた。
その後、水およびトルエンを入れて分液後、有機層を水
洗し、さらに溶媒を除去することにより、β−カロチン
1.95g(17.2%純度,0.62mmol、収率81.6%)を得た。
チン NMR(CDCl3)TMS δ:0.9〜2.5(m,46H),5.7〜6.8(m,
11H),7.5〜8.0(m,5H) IR錠剤 (cm-1):1140(S02),2910(C−H) 7−フェニルスルホニル−8−(1−エトキシ)エトキ
シ−7,8,11,12−テトラヒドロ−β−カロチン NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.3(m,52H),3.4〜5.1(m,
5H),5.8〜6.8(m,10H),7.5〜8.0(m,5H) IR錠剤 (cm-1):1140(S02),2910(C−H) 参考例4 メトキシカリウムを用いる1−フェニルスルホニル−
4−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シク
ロヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオ
クタデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエンからβ−カ
ロチンの合成 50mlのなす形フラスコに1−フェニルスルホニル−4
−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオク
タデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエン2.01g(40.9%
純度,1.15mmol)をトルエン4g中で、メトキシカリウム
1.0g(80%純度,11mmol)と30℃、2時間反応させた。
その後、水を入れ分液後、有機層を水洗し、さらに溶媒
を除去することにより、β−カロチン2.58g(19.1%純
度,0.918mmol、収率80%)を得た。なお、このものに水
10gを入れ、10時間加熱還流を行なった後、トルエンを
用いて有機物を抽出し、さらにトルエン−メタノール溶
媒で再結晶することにより、茶黒色状の結晶物を44mg得
た。このものを標品と比較し、β−カロチンであること
を確認した。mp.177〜178℃ λmax455nm(▲E1% 1cm▼=2350、シクロヘキサン) 参考例5 水酸化カリウムを用いる1−フェニルスルホニル−4
−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオク
タデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエンからβ−カロ
チンへの合成 50mlのなす形フラスコに1−フェニルスルホニル−4
−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオク
タデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエン1.32g(40.9%
純度,0.76mmol)をエタノール15g中、水酸化カリウム0.
8g(85%純度,12.1mmol)と45℃で3時間反応させた。
その後、水およびトルエンを入れて分液後、有機層を水
洗し、さらに溶媒を除去することにより、β−カロチン
1.95g(17.2%純度,0.62mmol、収率81.6%)を得た。
参考例6及び7 参考例4及び5と同様な操作により、各スルホン化合
物からβ−カロチンを合成した結果を次に示す。
物からβ−カロチンを合成した結果を次に示す。
〔発明の効果〕 本発明の方法によれば、安価に入手できる工業用原料
から好収率でかつ容易に一般式(1)、(2)又は
(3)で示されるスルホンアルデヒドを製造することが
できる。また、一般式(1)、(2)又は(3)で示さ
れる新規なスルホンアルデヒドは上記の参考例から明か
なとおり、β−カロチンへ誘導される。
から好収率でかつ容易に一般式(1)、(2)又は
(3)で示されるスルホンアルデヒドを製造することが
できる。また、一般式(1)、(2)又は(3)で示さ
れる新規なスルホンアルデヒドは上記の参考例から明か
なとおり、β−カロチンへ誘導される。
Claims (4)
- 【請求項1】一般式(1)、(2)又は(3) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
し、R′はアセタール型の保護基を表わし、Xはハロゲ
ン原子を表わす。) で示されるスルホンアルデヒド。 - 【請求項2】一般式(4) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
し、Xはハロゲン原子を表わす。) で示されるスルホンアルコールを酸化することを特徴と
する一般式(1) (式中、R及びXは前記定義のとおりである。) で示されるスルホンアルデヒドの製造方法。 - 【請求項3】一般式(5) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
す。) で示されるスルホンアルコールを酸化することを特徴と
する一般式(2) (式中、Rは前記定義のとおりである。) で示されるスルホンアルデヒドの製造方法。 - 【請求項4】一般式(6) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
し、R′はアセタール型の保護基を表わす。) で示されるスルホンアルコールを酸化することを特徴と
する一般式(3) (式中、R及びR′は前記定義のとおりである。) で示されるスルホンアルデヒドの製造方法。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2156869A JPH0819088B2 (ja) | 1990-06-14 | 1990-06-14 | 新規なスルホンアルデヒド及びその製造方法 |
US07/706,209 US5185468A (en) | 1990-06-14 | 1991-05-28 | Process for producing β-carotene, and intermediate compounds useful for the process |
DK91109726.9T DK0461653T3 (da) | 1990-06-14 | 1991-06-13 | Fremgangsmåde til fremstilling af beta-caroten og mellemprodukter til anvendelse ved fremgangsmåden |
ES91109726T ES2060250T3 (es) | 1990-06-14 | 1991-06-13 | Procedimiento para producir beta-caroteno y compuestos intermedios utiles para el procedimiento. |
DE69103966T DE69103966T2 (de) | 1990-06-14 | 1991-06-13 | Verfahren zur Herstellung von Beta-Carotin und für dieses Verfahren verwendbare Zwischenprodukte. |
EP91109726A EP0461653B1 (en) | 1990-06-14 | 1991-06-13 | Process for producing beta-carotene, and intermediate compounds useful for the process |
AT91109726T ATE111449T1 (de) | 1990-06-14 | 1991-06-13 | Verfahren zur herstellung von beta-carotin und für dieses verfahren verwendbare zwischenprodukte. |
US07/937,375 US5237102A (en) | 1990-06-14 | 1992-08-31 | Sulfone aldehydes useful for producing β-carotene |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2156869A JPH0819088B2 (ja) | 1990-06-14 | 1990-06-14 | 新規なスルホンアルデヒド及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0449275A JPH0449275A (ja) | 1992-02-18 |
JPH0819088B2 true JPH0819088B2 (ja) | 1996-02-28 |
Family
ID=15637170
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2156869A Expired - Lifetime JPH0819088B2 (ja) | 1990-06-14 | 1990-06-14 | 新規なスルホンアルデヒド及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0819088B2 (ja) |
-
1990
- 1990-06-14 JP JP2156869A patent/JPH0819088B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0449275A (ja) | 1992-02-18 |
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