JPH0564944B2 - - Google Patents

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JPH0564944B2
JPH0564944B2 JP5222986A JP5222986A JPH0564944B2 JP H0564944 B2 JPH0564944 B2 JP H0564944B2 JP 5222986 A JP5222986 A JP 5222986A JP 5222986 A JP5222986 A JP 5222986A JP H0564944 B2 JPH0564944 B2 JP H0564944B2
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JP
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dimethyl
group
aminooxyterpene
alcohols
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JP5222986A
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Kikumasa Sato
Seiichi Inoe
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は一般式 (式中R1は水素原子、低級アルカノイル基又
はベンジル基を表わし、R2及びR3は低級アルキ
ル基を表わすか又は一緒になつてテトラメチレン
基を表わし、nは0又は1の整数を表わす) で示されるアミノオキシテルペンアルコール類及
びその製造方法に関する。 本発明によつて提供される一般式()で示さ
れるアミノオキシテルペンアルコール類は、医薬
又は飼料添加剤として使用されているビタミンA
又はその誘導体の合成原料として有用な4−アセ
トキシ−2−メチル−2−ブテナール、8−アセ
トキ−2,6−ジメチル−2,6−オクタジエナ
ールなどのオキソテルペンアルコール類を製造す
るための合成中間体として有用である〔例えば、
アンゲバンテ・ヘミー・インターナシヨナル・エ
デイシヨン・イン・イングリツシユ
(Angewandte Chemie International Edition
in English)第16巻(1977年)、第423〜429頁;
ケミストリー・レターズ(Chemistry Letters)
1985年、第1883〜1886頁など参照〕。 〔従来の技術〕 従来、オキソテルペンアルコール類のうち4−
アセトキシ−2−メチル−2−ブテナール、8−
アセトキシ−2,6−ジメチル−2,6−オクタ
ジエナール及び8−ベンジルオキシ−2,6−ジ
メチル−2,6−オクタジエナールは次に示すよ
うな方法で製造されることが知られている。 (1) 2−アセトキシ−1,1−ジメトキシ−2−
メチル−3−ブテンを塩化銅()の存在下で
転位させ、得られた4−アセトキシ−1,1−
ジメトキシ−2−メチル−2−ブテンを加水分
解することからなる4−アセトキシ−2−メチ
ル−2−ブテナールの製造方法; (特開昭55−55140号公報参照) (2) 1,4−ジアセトキシ−2−ブテンをロジウ
ム触媒の存在下に水素及び一酸化炭素と反応さ
せ、得られた1,4−ジアセトキシ−2−ホル
ミルブタンを熱分解することにより4−アセト
キシ−2−メチレンブタナールを得、次いで該
4−アセトキシ−2−メチレンブタナールを異
性化することからなる4−アセトキシ−2−メ
チル−2−ブテナールの製造方法: (特開昭51−146413号公報参照) (3) 3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル
アセタートを二酸化セレンで酸化することによ
る8−アセトキシ−2,6−ジメチル−2,6
−オクタジエナールの製造方法: 〔テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron
Letters)1973年、第281〜284頁参照〕 (4) 3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル
ベンジルエーテルをベンゼンスルフエニルクロ
リドと反応させて得られる付加反応生成物を合
成中間体として利用することによる8−ベンジ
ルオキシ−2,6−ジメチル−2,6−オクタ
ジエナールの製造方法: 及び 〔テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron
Letters)1978年、第4539〜4542頁参照〕 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記の従来法はオキソテルペンアルコール類を
工業的に製造するうえで問題点を有する。上記(1)
の方法で原料として用いる2−アセトキシ−1,
1−ジメトキシ−2−メチル−3−ブテンは工業
的に入手することは難しい。上記(2)の方法は、
1,4−ジアセトキシ−2−ブテンと水素及び一
酸化炭素との反応を30気圧以上の高圧下で行なう
ことが必要であるなど各反応工程において採用さ
れる反応条件が比較的過酷である。上記(3)の方法
では多量に使用される二酸化セレンが毒性を有し
しかも昇華性であるためにその取扱いに厳重な注
意を要する。また上記(4)の方法で使用されるベン
ゼンスルフエニルクロリドは高価である。 しかして、本発明の目的の1つは安価にかつ容
易に入手できる工業原料から容易に製造でき、し
かもオキソテルペンアルコール類に容易にかつ好
収率で誘導される新規な化合物を提供することに
ある。本発明の他の目的はその新規な化合物を製
造する方法を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明によれば、上記の目的は、前記一般式
()で示されるアミノオキシテルペンアルコー
ル類を提供することによつて達成され、また一般
(式中R4は低級アルカノイル基又はベンジル
基を表わし、R2,R3及びnは前記定義のとおり
である) で示されるアミノテルペンアルコール誘導体を有
機過酸又は過酸化水素と反応させ、得られる生成
物を加熱処理することにより一般式 (式中R2,R3,R4及びnは前記定義のとおり
である) で示されるアミノオキシテルペンアルコール誘導
体を得、次いで該アミノオキシテルペンアルコー
ル誘導体を必要に応じて加水分解することを特徴
とする一般式()で示されるアミノオキシテル
ペンアルコール類の製造方法を提供することによ
つて達成される。 前記の一般式中のR1及びR4が表わす低級アル
カノイル基としてはホルミル基、アセチル基、プ
ロピオニル基、ブチリル基などが挙げられ、また
R2及びR3が表わす低級アルキルとしてはメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基などが例示される。 一般式()で示されるアミノオキシテルペン
アルコール類としては、例えば、4−(ジメチル
アミノオキシ)−3−メチル−2−ブテン−1−
オール、4−(ジメチルアミノオキシ)−3−メチ
ル−2−ブテニルアセタート、4−ベンジルオキ
シ−1−(ジメチルアミノオキシ)−2−メチル−
2−ブテン、8−(ジメチルアミノオキシ)−3,
7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−オー
ル、8−(ジメチルアミノオキシ)−3,7−ジメ
チル−2,6−オクタジエニルアセタート、8−
ベンジルオキシ−1−(ジメチルアミノオキシ)−
2,6−ジメチル−2,6−オクタジエン、3,
7−ジメチル−8−(1−ピロリジニルオキシ)−
2,6−オクタジエン−1−オール、3,7−ジ
メチル−8−(1−ピロリジニルオキシ)−2,6
−オクタジエニルアセタートなどを挙げることが
できる。 本発明に従う方法において原料として使用する
一般式()で示されるアミノテルペンアルコー
ル誘導体としては、2−(ジメチルアミノ)−3−
メチル−3−ブテニルアセタート、N,N−ジメ
チル(2−ベンジルオキシ−1−イソプロペニル
エチル)アミン、6−(ジメチルアミノ)−3,7
−ジメチル−2,7−オクタジエニルアセター
ト、N,N−ジメチル(6−ベンジルオキシ−1
−イソプロペニル−4−メチル−4−ヘキセニ
ル)アミン、3,7−ジメチル−6−(1−ピロ
リジニル)−2,7−オクタジエン−1−オール、
3,7−ジメチル−6−(1−ピロリジニル)−
2,7−オクタジエニルアセタートなどが例示さ
れる。一般式()で示されるアミノテルペンア
ルコール誘導体を有機過酸又は過酸化水素と反応
させ、得られる生成物を加熱処理することにより
一般式()で示されるアミノオキシテルペンア
ルコール誘導体を得ることができる。有機過酸と
しては例えば過酢酸などの脂肪族の有機過酸;過
安息香酸、m−クロロ過安息香酸などの芳香族の
有機過酸などが使用される。また、過酸化水素は
その水溶液を使用することができ、例えば30%水
溶液として市販されているものをそのまま使用す
るのが簡便である。有機過酸及び過酸化水素は一
般式()で示されるアミノテルペンアルコール
誘導体の1モルに対して通常約1〜2モルの量で
使用され、特に約1〜1.2モルの量で使用するこ
とが好ましい。一般式()で示されるアミノテ
ルペンアルコール誘導体と有機過酸又は過酸化水
素との反応は有機溶媒の存在下又は不存在下にお
いて行なわれるが、反応を制御し易くするために
は有機溶媒の存在下において行なうことが好まし
い。かかる有機溶媒としては、例えば、メタノー
ル、エタノールなどの低級脂肪族アルコール;酢
酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチルなど
の低級脂肪族カルボン酸の低級アルキルエステ
ル;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水
素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、テトラヒドロフランなどの鎖状又は環状のエ
ーテルなどの反応を阻害しない有機溶媒を使用す
ることができる。反応温度は通常約−100℃〜約
30℃の範囲であり、特に約−70℃〜約20℃の範囲
が好ましい。この反応により得られる生成物の反
応混合物からの分離は例えば次の方法により行な
うことができる。反応混合物を例えば炭酸水素ナ
トリウム水溶液などの塩基性水溶液と混合し、酢
酸エチル、塩化メチレン、ジエチルエーテルなど
で抽出し、抽出液から溶媒を留去することによつ
て粗生成物を取得することができる。 上記の一般式()で示されるアミノテルペン
アルコール誘導体と有機過酸又は過酸化水素との
反応によつて得られる生成物の加熱処理は溶媒の
存在下又は不存在下で行なわれる。溶媒としては
酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチルな
どの低級脂肪族カルボン酸の低級アルキルエステ
ル;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水
素などの加熱処理に対して悪影響を及ぼさない有
機溶媒を用いることができる。この場合、一般式
()で示されるアミノテルペンアルコール誘導
体と有機過酸又は過酸化水素との反応混合物から
上記のような有機溶媒で抽出することによつて得
られた生成物を含む抽出液を加熱処理に付するこ
とが実際的である。加熱処理は通常約40〜150℃
の範囲の温度で行なわれる。上記の加熱処理によ
つて得られた一般式()で示されるアミノオキ
シテルペンアルコール誘導体は、反応混合物を例
えば必要に応じてこれより溶媒を留去したのち、
カラムクロマトグラフイーなどの精製操作に付す
ることにより分離取得される。 このようにして得られた一般式()で示され
るアミノオキシテルペンアルコール誘導体を必要
に応じて加水分解することにより一般式()で
示されるアミノオキシテルペンアルコール類に変
換する。すなわち、一般式()においてR4
低級アルカノイル基であるアミノオキシテルペン
アルコール誘導体は、必要に応じてこれをカルボ
ン酸エステルを加水分解する公知の方法に従つて
加水分解することにより、一般式()において
R1が水素原子であるアミノオキシテルペンアル
コール類に変換される。加水分解反応は例えばメ
タノール、エタノールなどのアルコールの水溶液
中において水酸化カリウム、水酸化ナトリウムな
どのアルカリ金属の水酸化物などの塩基の存在下
に通常約0〜100℃の範囲の温度で行なわれる。
このようにして得られる一般式()において
R1が水素原子であるアミノオキシテルペンアル
コール類の反応混合物からの分離・精製は例えば
次の方法により行なうことができる。反応混合物
を、例えば必要に応じ水と混合したのち、酢酸エ
チルなどで抽出し、抽出液から溶媒を留去し、そ
の残留物をカラムクロマトグラフイーなどの精製
操作に付すことによつて一般式()において
R1が水素原子であるアミノオキシテルペンアル
コール類を取得することができる。 一般式()で示されるアミノオキシテルペン
アルコール誘導体は、例えば、一般式 (式中R5は水素原子、低級アルカノイル基又
はベンジル基を表わし、nは0又は1の整数を表
わす) で示されるテルペンアルコール類を次亜塩素酸と
反応させることにより一般式 (式中R5及びnは前記定義のとおりである) で示されるクロロテルペンアルコール類を得、次
いで該クロロテルペンアルコール類を一般式 (式中R2及びR3は前記定義のとおりである) で示される第二級アミンと反応させ、得られる一
般式 (式中R2,R3,R5及びnは前記定義のとおり
である) で示されるアミノテルペンアルコール類を必要に
応じてエステル化することにより得られる。 一般式()で示されるテルペンアルコール類
と次亜塩素酸との反応は、例えば、テトラヘドロ
ン・レターズ(Tetrahedron Letters)1980年、
第441〜444頁などに記載された方法に従つて行な
うことができる。 一般式()で示されるクロロテルペンアルコ
ール類と一般式()で示される第二級アミンと
の反応において、第二級アミンは一般式()で
示されるクロロテルペンアルコール類の1モルに
対して通常約1モル以上の量で使用される。反応
温度は通常0℃から第二級アミンの沸点までの範
囲で選ぶことができるが、特に約20〜50℃の範囲
が好ましい。反応は溶媒の存在下又は不存在下に
行なわれ、溶媒として水;メタノール、エタノー
ルなどの低級脂肪族アルコール;アセトニトリル
などのニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド
などのアミドなどの反応に悪影響を与えない溶媒
を単独で又は混合して用いることができる。また
第二級アミンを一般式()で示されるクロロテ
ルペンアルコール類に対して大過剰となる量で使
用することによつて該第二級アミンに溶媒として
の役割を兼ねさせることもできる。なお、一般式
()においてR5が低級アルカノイル基であるク
ロロテルペンアルコール類と一般式()で示さ
れる第二級アミンとの反応を水の存在下に行なう
場合には、加水分解反応が生起して一般式()
においてR5が水素原子であるアミノテルペンア
ルコール類又は該アミノテルペンアルコール類と
一般式()においてR5が低級アルカノイル基
であるアミノテルペンアルコール類との混合物が
得られる。 このようにして得られた一般式()で示され
るアミノテルペンアルコール類の反応混合物から
の分離・精製は例えば次の方法により行なうこと
ができる。反応混合物を、例えば水酸化ナトリウ
ム水溶液などの塩基性水溶液と混合し、ジエチル
エーテル、酢酸エチル、ベンゼンなどの溶媒を用
いて抽出し、抽出液から溶媒を留去し、その残留
物をカラムクロマトグラフイーなどの精製操作に
付すことによつて一般式()で示されるアミノ
テルペンアルコール類を取得することができる。 このようにして得られる一般式()で示され
るアミノテルペンアルコール類を必要に応じてエ
ステル化することにより一般式()で示される
アミノテルペンアルコール誘導体に変換する。す
なわち、一般式()においてR5が水素原子で
あるアミノテルペンアルコール類を通常のアルコ
ールをエステル化する公知の方法に従い低級アル
カン酸又はその反応性誘導体を用いてエステル化
することにより、一般式()においてR1が低
級アルカノイル基であるアミノテルペンアルコー
ル誘導体に変換する。例えば、一般式()にお
いてR5が水素原子であるアミノテルペンアルコ
ール類をピリジン、トリエチルアミンなどの溶媒
中において該アミノテルペンアルコール類の1モ
ルに対して通常1モル以上の量の塩化アセチル、
塩化プロピオニルなどの低級アルカン酸クロライ
ド又は無水酢酸、プロピオン酸無水物などの低級
アルカン酸無水物と反応させることによつて一般
式()においてR1が低級アルカノイル基であ
るアミノテルペンアルコール誘導体が得られる。
このようにして得られた一般式()において
R5が水素原子であるアミノテルペンアルコール
類のエステル化によつて得られる一般式()に
おいてR1が低級アルカノイル基であるアミノテ
ルペンアルコール誘導体の反応混合物からの分
離・精製は例えば次の方法により行なうことがで
きる。反応混合物を、例えば水、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液などと混合し、ジエチルエーテル
などで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムな
どで乾燥させ、乾燥液から溶媒を留去し、その残
留物をカラムクロマトグラフイーなどの精製操作
に付することによつて、一般式()において
R1が低級アルカノイル基であるアミノテルペン
アルコール誘導体を取得することができる。 本発明の一般式()で示されるアミノオキシ
テルペンアルコール類は、例えば次の方法により
好収率で一般式()で示されるオキソテルペン
アルコール類に誘導される。 (上記式中R1,R2,R3及びnは前記定義のと
おりである) すなわち、一般式()で示されるアミノオキ
シテルペンアルコール類をヨウ化メチル、臭化エ
チル、臭化プロピル、塩化ブチルなどのハロゲン
化アルキル;又は塩化アリル、臭化アリル、ヨウ
化アリル、1−クロロ−3−メチル−2−ブテン
などのアリル型ハロゲン化物と反応させることに
よつて一般式()で示されるオキソテルペンア
ルコール類を得ることができる。 また、一般式()においてR1が低級アルカ
ノイル基又はベンジル基であるアミノオキシテル
ペンアルコール類は、これを酸の存在下に亜鉛と
接触させることによつて一般式 (式中R7は低級アルカノイル基又はベンジル
基を表わし、nは前記定義のとおりである) で示されるジオール誘導体に誘導し、該ジオール
誘導体を二酸化マンガン、無水クロム酸などのア
ルコールのアルデヒドへの酸化反応において通常
使用される公知の酸化剤を用いて酸化することに
より、一般式()においてR1が低級アルカノ
イル基又はベンジル基であるオキソテルペンアル
コール類に誘導される。 〔実施例〕 以下、実施例により本発明を説明するが、本発
明はこれらの実施例により限定されるものではな
い。 参考例 1 3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1
−オール50.0g(0.324mol)を塩化メチレン2.7
に溶かし、飽和硫酸ナトリウム水溶液300ml及
びさらし粉(有効塩素61%)42gを加えた。撹拌
下においてこの混合物に、反応温度を10℃以下に
維持しながらドライアイスを小量ずつ加えた(10
gのドライアイス片を10分間隔で10回加え、から
に20gのドライアイス片を10分間隔で9回加え
た)。ドライアイスの添加終了後も反応温度を10
℃以下に維持しながらさらに2時間撹拌を続け
た。得られた反応混合物から白色沈殿を別し、
液から有機層を分離した。この有機層と、水層
を塩化メチレンで抽出することによつて得た抽出
液とを合わせ、無水硫酸マグネシウムで30分間を
要して乾燥させた。乾燥液から塩化メチレンを減
圧下に留去し、63gの残渣を得た。この残渣
NMRスペクトルによつて分析した結果、純度81
%の6−クロロ−3,7−ジメチル−2,7−オ
クタジエン−1−オールであつた(収率:83%)。 上記の純度81%の6−クロロ−3,7−ジメチ
ル−2,7−オクタジエン−1−オールのうち
1.85g(7.95mmol)を50重量%のジメチルアミ
ン水溶液20mlとエタノール7mlとの混合溶液に加
え、室温下に7日間撹拌を行なつた。得られた反
応混合液からジメチルアミン及びエタノールを減
圧下に留去し、残渣に水酸化ナトリウム0.5gと
水30mlとからなる溶液を加えたのちエーテルで抽
出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せたのち減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフイー〔溶出液:酢酸エチル/
ヘキサン(体積比)=1/9〜2/8〕で精製す
ることによつて、6−(ジメチルアミノ)−3,7
−ジメチル−2,7−オクタジエン−1−オール
を1.14g得た(使用した6−クロロ−3,7−ジ
メチル−2,7−オクタジエン−1−オール基準
での収率:73%)。1 H−NMR(CCl4/TMS)δ:1.63(6H,s)、
1.6〜2.2(4H,m)、2.13(6H,s),2.30
(1H,t,J=7Hz)、3.33(1H,bs)、
3.93(2H,d,J=7Hz)、4.73(2H,
bs)、5.23(1H,t,J=7Hz) IR(フイルム)ν:3350、1440、1370、1020、
890cm-1 6−(ジメチルアミノ)−3,7−ジメチル−
2,7−オクタジエン−1−オール1.14g
(5.8mmol)をピリジン2mlに溶かし、無水酢酸
1.25g(12.3mmol)を室温下で徐々に滴下した
のち撹拌を2日間継続した。反応終了後、反応混
合液に水及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加
えたのちエーテルで抽出し、抽出液を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥させた。乾燥液から溶媒を減圧
下に留去したのち残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフイー〔溶出液:酢酸エチル/ヘキサン
(体積比)=1/9〜5/5〕で精製し、6−(ジ
メチルアミノ)−3,7−ジメチル−2,7−オ
クタジエニルアセタートを1.23g得た〔使用した
6−(ジメチルアミノ)−3,7−ジメチル−2,
7−オクタジエン−1−オール基準での収率:89
%〕。1 H−NMR(CCl4/TMS)δ:1.65,1.70
(each3H,s);1.60〜2.00(4H,m);
1.97(3H,s);2.15(6H,s);2.42
(1H,t,J=6Hz);4.50(2H,d,
J=7Hz);4.85(2H,m);5.29(1H,
t,J=7Hz) IR(フイルム)ν:1740、1450、1370、1235、
1020、900cm-1 実施例 1 6−(ジメチルアミノ)−3,7−ジメチル−
2,7−オクタジエニルアセタート1.0g
(4.2mmol)と塩化メチレン30mlとの溶液に炭酸
ナトリウム0.49gを加えたのち撹拌下に−60℃の
温度で40重量%の過酢酸を含む過酢酸、酢酸及び
水の混合溶液0.88g(過酢酸4.6mmol)を徐々に
滴下した。滴下終了後も−60℃の温度で30分間撹
拌を継続したのち徐々に温度を0℃まで上昇させ
た。得られた反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液25mlを加えたのち有機層を分離し、水層
を酢酸エチルで抽出した。有機層と抽出液とを合
わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。 得られた乾燥液を50℃の温度で1時間加熱し
た。加熱処理終了後、溶液を減圧下に濃縮し、得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイ
ー〔溶出液:酢酸エチル/ヘキサン(体積比)=
1/9〜2/8〕で精製することによつて、8−
(ジメチルアミノオキシ)−3,7−ジメチル−
2,6−オクタジエニルアセタートを0.92gを得
た〔使用した6−(ジメチルアミノ)−3,7−ジ
メチル−2,7−オクタジエニルアセタート基準
での収率:86%〕。1 H−NMR(CCl4/TMS)δ:1.63,1.70
(eash3H,s);1.97(3H,s);1.88〜
2.28(4H,m);2.50(6H,s);3.97
(2H,s);4.53(2H,d,J=7Hz);
5.35(2H,t,J=7Hz) IR(フイルム)ν:1740、1440、1380、1230、
1120cm-4 参考例 2〜3 参考例1において、3,7−ジメチル−2,6
−オクタジエン−1−オールの代わりに3,7−
ジメチル−2,6−オクタジエニルベンジルエー
テル又は3−メチル−2−ブテニルベンジルエー
テル〔それぞれ一般式()においてR5がベン
ジル基でありかつnが1又は0であるテルペンア
ルコール類に相当する〕を0.324mol使用する以
外は同様にして次亜塩素酸との反応操作及びその
反応生成物の分離操作を行ない、一般式()に
おいてR5がベンジル基でありかつnが1又は0
であるクロロテルペンアルコール類を得た。つい
で得られたクロロテルペンアルコール類のうち
7.95mmolを6−クロロ−3,7−ジメチル−2,
7−オクタジエン−1−オールの代わりに使用す
る以外は参考例1と同様にしてジメチルアミンと
の反応操作及びその反応生成物の分離操作を行な
い、一般式()においてR4がベンジル基であ
りかつnが1又0であるアミノテルペンアルコー
ル誘導体を得た。この操作において得られたクロ
ロテルペンアルコール類の純度及び収率、並びに
アミノテルペンアルコール誘導体の収率(使用し
たクロロテルペンアルコール類基準での値)及び
機器分析結果をそれぞれ第1表に示す。
【表】 参考例 4 参考例1において、3,7−ジメチル−2,6
−オクタジエン−1−オールの代わりに3,7−
ジメチル−2,6−オクタジエニルアセタート
63.5g(0.324mol)を使用する以外は同様にして
次亜塩素酸との反応操作及びその反応生成物の分
離操作を行ない、純度89%の6−クロロ−3,7
−ジメチル−2,7−オクタジエニルアセタート
を66.3g得た(収率:79%)。ついで、かかる純
度89%の6−クロロ−3,7−ジメチル−2,7
−オクタジエニルアセタートのうち40g
(0.154mol)、ピロリジン62g、炭酸ナトリウム
55g及びアセトニトリル500mlを混合し、16時間
加熱還流した。得られた反応混合物を吸引過
し、液からピロリジン及びアセトニトリルを減
圧下に留去した。残渣に飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液を加えたのちエーテルで抽出し、抽出液を
無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。乾燥液から
溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフイー〔溶出液:酢酸エチル/ヘキ
サン(体積比)=2/8〜10/0〕で精製するこ
とによつて、3,7−ジメチル−6−(1−ピロ
リジニル)−2,7−オクタジエニルアセタート
を13g得た(使用した6−クロロ−3,7−ジメ
チル−2,7−オクタジエニルアセタート基準で
の収率:32%)。1 H−NMR(CCl4/TMS)δ:1.67(6H,bs)、
1.5〜2.2(9H,m)、1.95(3H,m)、2.1
〜2.6(4H,m)、4.45(2H,d,J=7
Hz)、7.76(2H,s)、5.23(1H,t,J
=7Hz) IR(フイルム)ν:1740、1370、1240、1120cm-1 実施例 2〜4 実施例1において、6−(ジメチルアミノ)−
3,7−ジメチル−2,7−オクタジエニルアセ
タートの代わりに一般式()においてR2,R3
R4及びnが第2表に示されたものであるアミノ
テルペンアルコール誘導体4.2mmolを用いる以外
は同様に操作を行ない、一般式()において
R1,R2,R3及びnが第2表に示されたものであ
るアミノオキシテルペンアルコール類を得た。得
られたアミノオキシテルペンアルコール類の収率
(使用したアミノテルペンアルコール誘導体基準
での値)及び分析結果を第2表に示す。
〔発明の効果〕
本発明によれば、上記の実施例から明らかなと
おり、安価にかつ容易に入手できる工業原料から
容易に一般式()で示されるアミノオキシテル
ペンアルコール類が製造される。また、一般式
()で示されるアミノオキシテルペンアルコー
ル類から容易にかつ好収率でオキソテルペンアル
コール類が誘導される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中R1は水素原子、低級アルカノイル基又
    はベンジル基を表わし、R2及びR3は低級アルキ
    ル基を表わすか又は一緒になつてテトラメチレン
    基を表わし、nは0又は1の整数を表わす) で示されるアミノオキシテルペンアルコール類。 2 一般式 (式中R2及びR3は低級アルキル基を表わすか
    又は一緒になつてテトラメチレン基を表わし、
    R4は低級アルカノイル基又はベンジル基を表わ
    し、nは0又は1の整数を表わす) で示されるアミノテルペンアルコール誘導体を有
    機過酸又は過酸化水素と反応させ、得られる生成
    物を加熱処理することにより一般式 (式中R2,R3,R4及びnは前記定義のとおり
    である) で示されるアミノオキシテルペンアルコール誘導
    体を得、次いで該アミノオキシテルペンアルコー
    ル誘導体を必要に応じて加水分解することを特徴
    とする一般式 (式中R1は水素原子、低級アルカノイル基又
    はベンジル基を表わし、R2,R3及びnは前記定
    義のとおりである) で示されるアミノオキシテルペンアルコール類の
    製造法。
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