JP2506495B2 - β―カロチンの製造方法 - Google Patents

β―カロチンの製造方法

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JP2506495B2
JP2506495B2 JP2256028A JP25602890A JP2506495B2 JP 2506495 B2 JP2506495 B2 JP 2506495B2 JP 2256028 A JP2256028 A JP 2256028A JP 25602890 A JP25602890 A JP 25602890A JP 2506495 B2 JP2506495 B2 JP 2506495B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は一般式(1),(2)または(3) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
し、R′はアセタール型の保護基を表わし、Xはハロゲ
ン原子を表わす。)で示されるスルホン化合物に塩基性
化合物を作用させてβ−カロチンを製造する方法に関す
る。
また、前記スルホン化合物は、一般式(4),(5)
又は(6) (式中、R,R′及びXは前記定義のとおりである。)で
示されるスルホンアルコールを酸化して得られる一般式
(7),(8)又は(9) (式中、R,R′及びXは前記定義のとおりである。)で
示されるスルホンアルデヒドをビタミンAフォスホニウ
ム塩とカップリングさせることにより製造される。
本発明によって提供されるβ−カロチンは、食品添加
物などに使用される有用な化合物である。
〔従来の技術〕
従来、β−カロチンは例えば次に示すような方法で合
成されることが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕 上記のβ−カロチン合成方法において、 (A)の方法は、出発物質のβ−イオノンから多段階
の工程を要してβ−カロチンを合成している。
(B)の方法は、ビタミンAに対して当量のトリフェ
ニルホスフィンを必要とし、また危険な過酸化物質を使
用する必要がある。
(C)の方法は、ビタミンAアルデヒドを、酸性や熱
に不安定なビタミンAから別途合成しなくてはならな
い。
(D)の方法は、熱に極めて不安定なビタミンAハラ
イドを別途合成する必要がある。
などの問題点がみられる。
しかして、本発明の1つの目的は安価にかつ容易に入
手できる工業原料から、容易にβ−カロチンを製造する
方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、上記の目的は、前記一般式(1),
(2)又は(3)で示されるスルホン化合物に塩基性化
合物を作用させることによって達成される。
(式中、R,R′及びXは前記定義のとおりである。) また、これらのスルホン化合物は一般式(4),
(5)又は(6) (式中、R,R′及びXは前記定義のとおりである。)で
示されるスルホンアルコールを酸化して得られる一般式
(7),(8)又は(9) (式中、R,R′及びXは前記定義のとおりである。)で
示されるスルホンアルデヒドをビタミンAフォスホニウ
ム塩とカップリングさせることにより製造できる。
一般式(4),(5)又は(6)で示されるスルホン
アルコールは、ビタミンA合成の重要な中間体として既
知の化合物である。(特開昭62−87559号公報、特開昭6
2−89652号公報及び特開昭62−59号公報参照) (式中、R,R′及びXは前記定義のとおりであり、R″
は低級アシル基を表わす) すなわち、リナロールから誘導される一般式(10)で
示されるβ−シクロゲラニルフェニルスルホンと、ゲラ
ニオールのカルボン酸エステルから誘導される一般式
(11)で示されるアルデヒドを、塩基性条件下でカップ
リングさせて一般式(12)で示されるヒドロキシスルホ
ンを得ることができる。これに塩化チオニル、三臭化リ
ンなどのハロゲン化剤を作用させて一般式(13)で示さ
れるハロスルホンエステルにし、さらに水酸化ナトリウ
ムなどで加水分解して一般式(4)で示されるスルホン
アルコールを得ることができる。そして、このスルホン
アルコールに水酸化ナトリウムや三級アミンなどを作用
させることにより一般式(5)で示されるスルホンアル
コールを得ることができる。また、一般式(12)で示さ
れるヒドロキシスルホンをアセタール化して一般式(1
4)で示されるアセタールスルホンとし、さらにこれを
水酸化ナトリウムなどで加水分解することにより一般式
(6)で示されるスルホンアルコールを得ることができ
る。
上記一般式におけるR,R′およびXを詳しく説明す
る。Rは置換されてもよいフェニル基を表わし、ここで
置換基としては、メチル、エチル、i−プロピル、n−
プロピル、i−ブチル、n−ブチルなどの低級アルキル
基;塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子;及びメト
キシ、エトキシ、i−プロポキシ、n−プロポキシ、i
−ブトシ、n−ブトキシなどの低級アルコキシ基が例示
される。また、置換基はオルト位、メタ位またはパラ位
のいずれの位置にあってもよく、1個または2個以上の
複数個あってもよい。R′はアセタール型の保護基を表
わし、例えば、1−エトキシエチル、テトラヒドロフラ
ニル基、テトラヒドロピラニル基、4−メチルテトラヒ
ドロピラニル基などの炭素骨格を持つ保護基を例示する
ことができる。さらにXは塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子などのハロゲン原子を表わす。
上述した方法で得られた各スルホンアルコールは、そ
れぞれ穏和な酸化方法、例えば、二酸化マンガンを用い
る酸化方法、あるいはアルミニウム触媒存在下三級アル
デヒドを用いるOppenauer酸化方法などにより、容易に
対応する一般式(7)、(8)又は(9)で示されるス
ルホンアルデヒドへ導くことができる。
具体的にこれらの酸化方法を述べると、二酸化マンガ
ンを用いる一般式(4)、(5)又は(6)で示される
スルホンアルコールの酸化方法としては、スルホンアル
コールに対して2から10倍量の二酸化マンガンを用い、
反応溶媒として、例えばベンゼン、トルエンなどの炭化
水素溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロ
ルエタンなどのハロゲン化炭化水素溶媒、ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランな
どのエーテル系溶媒および酢酸エチル、酢酸ブチルなど
のエステル系溶媒を用いて行なわれる。反応は、10℃か
ら50℃の温度範囲内で行なうことが望ましく、通常、30
分から10時間の間で反応は完結する。酸化反応後、不溶
の二酸化マンガンをろ過により分離し、溶媒を除去する
ことによって対応する一般式(7)、(8)又は(9)
で表わされるスルホンアルデヒドを得ることができる。
また、アルミニウム触媒存在下、三級アルデヒドを用
いる一般式(4)、(5)又は(6)で示されるスルホ
ンアルコールの酸化方法としては、スルホンアルコール
に対して2〜10mol%のアルミニウム触媒存在下に、1.1
〜5当量の三級アルデヒドを作用させることによって行
なわれる。用いるアルミニウム触媒の例としては、アル
ミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリtert
−ブトキシド、アルミニウムトリsec−ブトキシド、ア
ルミニウムトリフェノキシドなどを示すことができる。
また、三級アルデヒドとしては、トリメチルアセトアル
デヒド、2,2−ジメチルブタナール、2−エチル−2−
メチルブタナール、2,2−ジメチル−4−ペンテナー
ル、2,2−ジメチルペンタナール、2,2−ジメチルペンタ
−3,4−ジエナールなどが示される。反応溶媒として
は、例えばベンゼン、トルエンなどの炭化水素溶媒、塩
化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロルエタンなど
のハロゲン化炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル
系溶媒および酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系
溶媒が例示される。反応は通常10℃〜60℃の範囲で行な
われ、30分から5時間で反応は完結する。本反応は、水
あるいは塩酸水、硫酸水、酢酸水などを添加することに
よって停止する。その後、反応溶液を抽出溶媒としてト
ルエン、ジエチルエーテル、塩化メチレン、酢酸エチル
などの有機溶剤により抽出・分液し、有機層を水、炭酸
ナトリウム水などで洗浄後、溶媒を除去することによっ
て、対応する一般式(7)、(8)又は(9)で示され
るスルホンアルデヒドを得ることができる。また、反応
停止に、少量の水を用いた場合、反応混合溶液の低沸化
合物をそのまま減圧下留去させることによってもスルホ
ンアルデヒドを得ることができる。
上述した酸化方法で得られた一般式(7)、(8)又
は(9)で示されるスルホンアルデヒドは、そのまま次
の対応する一般式(1)、(2)又は(3)で示される
新規なスルホン化合物の製造に用いることができるが、
カラムクロマトグラフィーなどを用いて精製単離しても
かまわない。
さらに、一般式(1)、(2)又は(3)で示される
スルホン化合物は次のような方法で製造される。すなわ
ち、ビタミンAおよびビタミンAアセテートと、当量以
上のトリフェニルホスフィンおよび硫酸をメタノール、
エタノールなどのアルコール系溶媒中、0〜50℃の温度
の範囲で、30分から8時間反応させてビタミンAフォス
ホニウム塩を調製する。なお、この段階で他の溶媒、例
えば、水やN,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド系
溶媒に変換することもできる。このようにして得られた
ビタミンAフォスホニウム塩に、メタノール、エタノー
ルなどのアルコール系溶媒や、塩化メチレン、クロロホ
ルム、四塩化炭素などのハロゲン系溶媒、N,N−ジメチ
ルホルムアミドなどのアミド系溶媒に、一般式(7)、
(8)又は(9)で示されるスルホンアルデヒドを溶解
したものを加えて、0〜60℃の温度で、2当量以上の水
酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの塩基性化合物の
水溶液をゆっくり滴下することにより、一般式(1)、
(2)又は(3)で示されるスルホン化合物がそれぞれ
製造される。後処理としては、塩化メチレン、クロロホ
ルムなどのハロゲン溶媒、あるいはトルエン、ベンゼン
などの炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテルなどのエーテル溶媒、あるいは酢酸エチル、
酢酸ブチルなどのエステル系溶媒を抽出溶媒として用い
て分液後、水、炭酸ナトリウム水などで洗浄し、溶媒を
留去することにより行なわれる。このようにして得られ
た一般式(1)、(2)又は(3)で示されるスルホン
化合物は、そのまま次のカロチン合成反応に使用するこ
ともできるし、カラムクロマトグラフィーなど精製単離
してもかまわない。
一般式(1)、(2)又は(3)で示されるスルホン
化合物からβ−カロチンへの製造は、該スルホン化合物
に塩基性化合物を作用させることによって行なわれる。
具体例として、例えばカリウムメトキシド、カリウムエ
トキシド、カリウムt−ブトキシドなどのカリウムアル
コキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、ナトリウムt−ブトキシド、リチウムメトキシド、
リチウムエトキシド、リチウムt−ブトキシドなどのア
ルカリ金属アルコキシドや、水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物
を挙げることができるが、一般的にはカリウム化合物を
用いた方が収率よくβ−カロチンを得ることができる。
これらの塩基の使用量は、一般式(1)、(2)又は
(3)で示されるスルホン化合物に対して、約2〜20倍
モル量が好ましい。反応溶媒としては、アルカリ金属ア
ルコキシド類を用いる以外は、ヘキサン、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素系溶媒などが使
用され、アルカリ金属水酸化物などを使用する場合は、
メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコー
ル系溶媒が使用される。反応は通常、10℃〜120℃の間
で行なうことができる。反応終了後、反応混合物から、
抽出溶媒としてトルエン、ジエチルエーテル、塩化メチ
レン、酢酸エチルなどの有機溶剤を用いて抽出し、有機
層を水、炭酸ナトリウム水などで洗浄後、溶媒を除去す
ることによって、β−カロチンを得ることができる。
得られたβ−カロチンは、そのまま再結晶あるいはカ
ラムクロマトグラフィーで精製することもできるが、n
−ヘプタンなどの非極性溶媒あるいは水溶液中、数時間
加熱還流を行なった後、再結晶あるいはカラムクロマト
グラフィーで精製することにより、純粋なβ−カロチン
を得ることもできる。
[実施例] 以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこ
れらの実施例により限定されるものではない。
実施例1 二酸化マンガンを用いる6−クロロ−3,7−ジメチル
−9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1
−イル)−9−フェニルスルフェニル−2,7−ノナジエ
ン−1−アールの合成 200mlのなす形フラスコに、6−クロロ−1−ヒドロ
キシ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−
シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルフェニ
ル−2,7−ノナジエン3.9g(純度89.3%、7.5mmol)の塩
化メチレン50ml溶液に、25℃で二酸化マンガン20gをい
れ、3時間撹拌した。その後、不溶の二酸化マンガンを
濾別し、溶媒を減圧下で留去することにより、粗な油状
物3.3g得た。このものをカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン/酢酸エチル=7/3)で精製することにより、6
−クロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−
1−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルフ
ェニル−2,7−ノナジエン−1アールを3.1g(6.7mmol、
収率89.3%)を得た。なお、このものは、下記の機器分
析データにより構造を確認した。
6−クロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル
−1−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスル
ホニル−2,7−ノナジエン−1−アール NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.1(m,25H)、4.3〜4.65
(m,2H)、5.8〜6.1(m,2H)、7.5〜8.0(m,5H)、9.9
(d,1H) IR フィルム ν(cm-1):1670(C=0)、1140(S
O2) FD−MS m/e:504(M+)、505(M+)、468(M+、−
HCl) 実施例2 アルミニウムトリイソプロポキシドおよびトリメチルア
セトアルデヒドを用いる6−クロロ−3,7−ジメチル−
9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−
イル)−9−フェニルスルフェニル−2,7−ノナジエン
−1−アールの合成 100mlのなす形フラスコに、6−クロロ−1−ヒドロ
キシ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−
シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルフェニ
ル−2,7−ノナジエン4.2g(89.3%純度、8.1mmol)、ア
ルミニウムトリイソプロポキシド78mg(0.36mmol)及び
トリメチルアセトアルデヒド21.1g(24.3mmol)を入
れ、50℃で2時間撹拌した。その後、0.3mlの水を入れ
て反応を停止させた後、減圧下で低沸留分を除去するこ
とにより、粗な6−クロロ−3,7−ジメチル−9−(2,
6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−
9−フェニルスルフェニル−2,7−ノナジエン−1−ア
ール4.15g(81.0%純度、7.27mmol、収率90%)を得
た。
実施例3〜6 実施例1、2と同様な操作で、(A)二酸化マンガン
を用いる酸化方法、および(B)アルミニウムトリイソ
プロポキシドとトリメチルアセトアルデヒドを用いる酸
化方法で、各スルホンアルデヒドを合成した結果を次に
示す。
各スルホンアルデヒドの機器分析値 3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル−2,6,
8−ノナトリエン−1−アール NMR(CDCl3)TMS δ:0.9〜2.5(m,25H)、5.7〜6.0(m,
3H)、7.5〜8.0(m,5H)、9.9(d,1H) IR 錠剤 ν(cm-1):1675(C=0)、1140(SO2) FD−MS m/e:426(M+) 8−(1−エトキシ)エトキシ−3,7−ジメチル−9−
(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イ
ル)−9−フェニルスルホニル−2,6−ノナジエン−1
−アール NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.3(m,31H)、3.4〜5.1(m,
5H)、5.4(m,1H)、5.9(d,1H)、7.5〜8.0(m,5H)、
9.9(d,1H) IR フィルムν(cm-1):1670(C=0)、1140(SO2) FD−MS m/e:516(M+) 実施例7 ビタミンAフォスホニウム塩と6−クロロ−3,7−ジメ
チル−9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン
−1−イル)−9−フェニルスルフェニル−2,7−ノナ
ジエン−1−アールから、1−フェニルスルフェニル−
4−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シク
ロヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオ
クタデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエンの合成 100mlのなす形フラスコに、10gのメタノール溶液中、
ビタミンAをアセテート2.14g(6.4mmol)、トリフェニ
ルホスフィン1.68g(6.4mmol)、濃硫酸0.64(6.4mmo
l)を混ぜて25℃で3時間撹拌した。その後、メタノー
ルを減圧下で留去し、タール状のビタミンAフォスホニ
ウム塩を得た。水10gを用いてこのものを溶解し、そこ
へ6−クロロ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチ
ル−1−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルス
ルフェニル−2,7−ノナジエン−1−アール3.0g(6.4mm
ol)の塩化メチレン15ml溶液を加えた後、8℃で7.7%
の水酸化カリウム水溶液10.84g(2.8mmol)をゆっくり
加えて30分撹拌した。反応終了後、分液により有機層と
水層を分離して有機層を水洗し、さらに溶媒を留去する
ことにより、油状物6.72g(純度40.9%、3.85mmol、収
率60.2%)を得た。このものをシリカゲルクロマトグラ
フィー(ヘキサン/酢酸エチル=85/15)で精製するこ
とにより、1−フェニルスルフェニル−4−クロロ−1,
18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1
−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオクタデカ−2,7,
9,11,13,15,17−ヘプタエン2.05gを得た。
なお、このものは下記の機器分析データにより構造を
確認した。
1−フェニルスルホニル−4−クロロ−1,18−ジ(2,6,
6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−3,
7,12,16−テトラメチルオクタデカ−2,7,9,11,13,15,17
−ヘプタエン NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.2(m,46H)、4.3〜4.6(m,
2H)、5.8〜6.7(m,10H)、7.5〜8.0(m,5H) IR 錠剤 ν(cm-1):1140(SO2)、2910(C−H) 実施例8及び9 実施例7と同様の操作で、各スルホンアルデヒドとビ
タミンAフォスホニム塩から対応するスルホン化合物を
合成した結果を次に示す。
各スルホン化合物の機器分析値 7−フェニルスルホニル−11,12−ジヒドロ−β−カロ
チン NMR(CDCl3)TMS δ:0.9〜2.5(m,46H)、5.7〜6.8(m,
11H)、7.5〜8.0(m,5H) IR 錠剤 ν(cm-1):1140(SO2)、2910(C−H) 7−フェニルスルホニル−8−(1−エトキシ)エトキ
シ−11,12−ジヒドロ−β−カロチン NMR(CDCl3)TMS δ:0.8〜2.3(m,52H)、3.4〜5.1(m,
5H)、5.8〜6.8(m,10H)、7.5〜8.0(m,5H) IR 錠剤 ν(cm-1):1140(SO2)、2910(C−H) 実施例10 メトキシカリウムを用いる1−フェニルスルフェニル−
4−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シク
ロヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオ
クタデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエンからのβ−
カロチンの合成 50mlのなす形フラスコに1−フェニルスルフェニル−
4−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シク
ロヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオ
クタデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエン2.01g(40.9
%純度、1.15mmol)をトルエン4g中で、メトキシカリウ
ム1.0g(80%純度、11mmol)と30℃、2時間反応させ
た。その後、水を入れ分液後、有機層を水洗し、さらに
溶媒を除去することにより、β−カロチン2.58g(19.1
%純度、0.918mmol、収率80%)を得た。なお、このも
のに水10gを入れ、10時間加熱還流を行なった後、トル
エンを用いて有機物を抽出し、さらにトルエン−メタノ
ール溶液で再結晶することにより、茶黒色状の結晶物を
44mg得た。このものを標品と比較し、β−カロチンであ
ることを確認した。
mp. 117〜178℃ λmax 455nm(▲E1% 1cm▼=2350、シクロヘキサン) 実施例11 水酸化カリウムを用いる1−フェニルスルフェニル−4
−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シクロ
ヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオク
タデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエンからのβ−カ
ロチンの合成 50mlのなす形フラスコに1−フェニルスルフェニル−
4−クロロ−1,18−ジ(2,6,6−トリメチル−1−シク
ロヘキセン−1−イル)−3,7,12,16−テトラメチルオ
クタデカ−2,7,9,11,13,15,17−ヘプタエン1.32g(40.9
%純度、0.76mmol)をエタノール15g中、水酸化カリウ
ム0.8g(85%純度、12.1mmol)と45℃で3時間反応させ
た。その後、水およびトルエンを入れて分液後、有機層
を水洗し、さらに溶媒を除去することにより、β−カロ
チン1.95g(17.2%純度、0.62mmol、収率81.6%)を得
た。
実施例12及び13 実施例10,11と同様の操作により、各スルホン化合物
からβ−カロチンを合成した結果を次に示す。
〔発明の効果〕 本発明の方法によれば、安価に入手できる工業用原料
の一般式(1),(2)又は(3)で示されるスルホン
化合物から、食品添加物として使用されているβ−カロ
チンを容易に製造することができる。また、一般式
(1),(2)又は(3)で示されるスルホン化合物
は、一般式(3),(4)又は(5)で示されるスルホ
ンアルコールを酸化することによって得られる一般式
(6),(7)又は(8)で示されるスルホンアルデヒ
ドとビタミンAフォスホニウム塩とのWittig反応によっ
て、容易に製造することができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1),(2)又は(3) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
    し、R′はアセタール型の保護基を表わし、Xはハロゲ
    ン原子を表わす。)で示されるスルホン化合物に塩基性
    化合物を作用させることを特徴とするβ−カロチンの製
    造方法。
  2. 【請求項2】一般式(4),(5)又は(6) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
    し、R′はアセタール型の保護基を表わし、Xはハロゲ
    ン原子を表わす。)で示されるスルホンアルコールを酸
    化し、得られる一般式(7),(8)又は(9) (式中、R,R′及びXは前記定義のとおりである。)で
    示されるスルホンアルデヒドをビタミンAフォスホニウ
    ム塩とカップリングさせ、得られる一般式(1),
    (2)又は(3) (式中、R,R′及びXは前記定義のとおりである。)で
    示されるスルホン化合物に塩基性化合物を作用させるこ
    とを特徴とするβ−カロチンの製造方法。
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