JPH08190282A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH08190282A
JPH08190282A JP1846395A JP1846395A JPH08190282A JP H08190282 A JPH08190282 A JP H08190282A JP 1846395 A JP1846395 A JP 1846395A JP 1846395 A JP1846395 A JP 1846395A JP H08190282 A JPH08190282 A JP H08190282A
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JP1846395A
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Osamu Takagi
修 高木
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中間記録媒体を使用した画像形成装置におい
て、中間記録媒体の転写位置でトナーに振動を付加し
て、トナーの転写性を向上する。 【構成】 トナー搬送ローラー32により搬送されるト
ナー3が、プロセスカートリッジ31の後半部分の下端
部に付設されたアパチャ電極体40の開口部から転写機
構50の中間記録媒体53の表面に飛翔され、トナー画
像を形成する。背面電極ローラー51の回動により中間
記録媒体53上のトナー画像は、布地搬送機構10によ
り搬送される布地Wの表面に中間記録媒体支持部材52
の下部で転写される。中間記録媒体支持部材52には振
動発信器が取付けられ、高周波振動が付加される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ、フ
ァクシミリ等に適用可能な画像形成装置であって、アパ
チャ電極体に形成した複数の開口部の制御電極の電圧を
制御することで、開口部を通過したトナーを中間記録媒
体に一旦付着させて搬送した後、画像記録媒体に転写し
て記録する画像形成装置に関し、特に中間記録媒体の転
写位置でトナーに振動を付加して、トナーの転写性を向
上するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像記録媒体として、記録用紙だ
けでなく、布地などの厚手のものにも画像形成ができる
ように、絶縁性シートに画像記録媒体の搬送方向と直交
方向に列設された複数の開口部とこれら開口部の近傍に
位置する複数の制御電極からなる電極アレイとを形成し
てなるアパチャ電極体を設けるとともに、このアパチャ
電極体と画像記録媒体との間に、背面電極と部分的に接
触する転写ドラム(中間記録媒体に相当する)を、画像
記録媒体の搬送速度と同期して回転駆動可能に設け、開
口部を通過して背面電極に向けて飛翔したトナーが転写
ドラムに一旦付着され、この転写ドラムに付着したトナ
ーが転写位置まで搬送された後、転写コロナからなる転
写機構により、画像記録媒体に転写され、その後定着機
構により加熱定着処理するように構成し、樹脂系や金属
系或いは布地などの各種の厚手の画像記録媒体に画像形
成可能な画像形成装置を提案した(特開平4─1521
54号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、特開
平4─152154号公報に記載の画像形成装置におい
ては、転写ドラムに付着したトナーを画像記録媒体に接
触させることで、転写ドラム上のトナーを厚手の画像記
録媒体に転写するようになっているので、布地を画像記
録媒体として、この布地に、例えば、裁断用のマークや
縫い代指示の為のマークなどの画像を形成する場合、特
にデニムやツイード等の厚手の布地は、太い繊維を用い
た生地なので、その表面部は凹凸状になっており、その
布地を転写ドラムに押圧しても、布地の凹部が転写ドラ
ムに接触しないことから、転写ドラムに付着したトナー
をこの凹部に転写できず、画像が随所において欠落する
という問題がある。
【0004】本発明の目的は、中間記録媒体に付着した
トナーに高周波振動を付加して画像記録媒体への転写性
を高めて、画像品質の向上を図れるような画像形成装置
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の画像形成装置
は、絶縁性シートに画像記録媒体の搬送方向と直交方向
に列設された複数の開口部とこれら開口部の近傍に位置
する複数の制御電極からなる電極アレイとを形成したア
パチャ電極体と、アパチャ電極体の電極アレイにトナー
を供給するトナー供給機構と、アパチャ電極体の複数の
開口部に、トナー供給機構と反対側から対向する背面電
極と、画像信号に基づいて電極アレイの複数の制御電極
に印加する駆動電圧を個別に制御する電極制御手段とを
備えた画像形成装置において、可撓性且つ無端状の中間
記録媒体と、背面電極としての背面電極ローラーとこの
背面電極ローラーに平行な所定の転写位置に配設された
中間記録媒体支持部材とを介して中間記録媒体を所定方
向に周回駆動させる転写駆動機構とを備え、開口部を通
過したトナーを中間記録媒体に付着させて搬送し、所定
の転写位置において画像記録媒体に転写する転写機構を
設け、転写機構に、所定の転写位置において中間記録媒
体にその全幅に亙って接触状に設けられた振動部材と、
この振動部材に所定の高周波振動を付加する振動発振器
とを含む振動付加手段を設けたものである。
【0006】ここで、請求項2の画像形成装置は、請求
項1の発明において、前記振動発振器は、画像記録媒体
のトナー転写面と直交する方向の振動を発生するように
構成されたものである。請求項3の画像形成装置は、請
求項1又は請求項2の発明において、前記中間記録媒体
支持部材が振動部材を兼用するように構成されたもので
ある。
【0007】請求項4の画像形成装置は、請求項3の発
明において、前記中間記録媒体支持部材が、ローラー部
材からなるものである。請求項5の画像形成装置は、請
求項1又は請求項2の発明において、前記振動部材は、
中間記録媒体支持部材と別部材に構成され、中間記録媒
体支持部材に形成された装着溝に可動に装着されている
ものである。
【0008】
【作用】請求項1の画像形成装置においては、アパチャ
電極体は、絶縁性シートに複数の開口部とこれら開口部
の近傍に位置する複数の制御電極からなる電極アレイと
を形成してなり、トナー供給機構により電極アレイにト
ナーが供給され、可撓性且つ無端状の中間記録媒体は、
アパチャ電極体の複数の開口部に、トナー供給機構と反
対側から対向する背面電極としての背面電極ローラーと
この背面電極ローラーに平行な所定の転写位置に配設さ
れた中間記録媒体支持部材とを介して転写駆動機構によ
り所定方向に周回駆動される。
【0009】そして、電極制御手段により、画像信号に
基づいて電極アレイの複数の制御電極に印加する駆動電
圧を個別に制御することで、制御電極とトナー供給機構
間の電界と、制御電極と背面電極ローラー間の電界とを
介して、複数の開口部を通過したトナーは、搬送隙間を
飛翔して中間記録媒体に順次付着して、所定の転写位置
に搬送される。
【0010】ところで、転写機構に設けられた振動付加
手段の振動部材は、所定の転写位置において中間記録媒
体にその全幅に亙って接触状に設けられ、振動付加手段
により所定の高周波振動が付加されるので、中間記録媒
体はその所定の転写位置において、その全幅に亙って高
周波振動が付加されるため、その高周波振動がトナーに
伝播し、トナーが中間記録媒体から振動方向に離脱して
画像記録媒体に転写されるから、画像記録媒体のトナー
転写面が凹凸状であって、画像記録媒体の全体が中間記
録媒体に接触しなくても、中間記録媒体に付着した全て
のトナーを画像記録媒体に確実に転写できる。それ故、
中間記録媒体に付着したトナーの転写性を高めて、画像
の画像品質を高めることができる。
【0011】請求項2の画像形成装置においては、請求
項1と同様の作用を奏するが、前記振動発振器は、画像
記録媒体のトナー転写面と直交する方向の振動を発生す
るように構成されているので、中間記録媒体の所定の転
写位置に付着したトナーが、画像記録媒体のトナー転写
面に対して直交する振動方向に転写されることになり、
中間記録媒体に付着したトナーを効率よく且つ精度よく
画像記録媒体に転写することができる。
【0012】請求項3の画像形成装置においては、請求
項1又は請求項2と同様の作用を奏するが、前記中間記
録媒体支持部材が振動部材を兼用するように構成されて
いるので、振動部材を別途設けることがなく、振動付加
手段の構成を簡単化することができる。
【0013】請求項4の画像形成装置においては、請求
項3と同様の作用を奏するが、前記中間記録媒体支持部
材が、ローラー部材からなるので、中間記録媒体は背面
電極ローラーとこのローラー部材とを介して周回駆動さ
れることから、中間記録媒体の周回駆動を円滑化するこ
とができる。
【0014】請求項5の画像形成装置においては、請求
項1又は請求項2と同様の作用を奏するが、前記振動部
材は、中間記録媒体支持部材と別部材に構成され、中間
記録媒体支持部材に形成された装着溝に可動に装着され
ているので、振動発振器により振動が付加された振動部
材だけが、中間記録媒体支持部材の装着溝にガイドされ
て、画像記録媒体のトナー転写面と直交する方向に振動
可能となり、所定の転写位置の中間記録媒体に効率よく
振動を付加することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。図1に示すように、画像形成装置1は、複写
機、プリンタ、ファクシミリ、プロッター等に適用可能
な静電方式の画像記録装置であり、この画像形成装置1
は、各種の縫製用の布地Wに、裁断用のマークや縫い代
を指示するマークなどの画像を記録するように構成され
たものであり、図示外の本体フレームに、布地W(画像
記録媒体)を搬送する布地搬送機構10と、定着機構2
0と、所定量のトナー3と、プロセスカートリッジ31
を有するトナー供給機構30と、このプロセスカートリ
ッジ31の下端に付設されたアパチャ電極体40と、ア
パチャ電極体40の開口部42を通過したトナー3を中
間記録媒体53に付着させて搬送し、所定の転写位置で
布地Wに転写する転写機構50とを設けたものである。
【0016】前記布地搬送機構10は、平坦状の布地W
を支持しながら搬送する無端状のベルト体からなる幅広
の搬送用ベルト11と、この搬送用ベルト11を支持す
る複数のガイドプレート14,15と、搬送用ベルト1
1を搬送駆動する複数の搬送用ローラー16,17と、
布地搬送機構10を駆動するローラー駆動機構(図示
略)等で構成されている。ここで、搬送用ベルト11に
は、画像形成に供する布地Wの先端部を着脱可能に支持
して固定する先端部取付け具12と、その布地Wの後端
部を着脱可能に支持して固定する後端部取付け具13と
が固定されている。定着機構20は、ハロゲンランプを
内蔵した定着用ローラー18と押圧ローラー19とから
なり、布地Wの表面(図1において上側の記録面)に記
録されたトナー3を加熱しつつ押圧して布地Wに定着さ
せるものである。
【0017】次に、トナー供給機構30について説明す
ると、図示外の本体フレームには、着脱自在のプロセス
カートリッジ31が配設されている。このプロセスカー
トリッジ31は、布地搬送方向(前方から後方向き)に
直交する方向に、布地Wの最大幅より広幅であり、その
プロセスカートリッジ31の内部には、電気絶縁性を有
するトナー3が収納されている。更に、プロセスカート
リッジ31の内部には、トナー搬送ローラー32と、こ
のトナー搬送ローラー32にトナー3を供給するトナー
供給ローラー33と、このトナー供給ローラー33にト
ナー3を補給するトナー補給板34とが左右方向向きに
水平に配設され、これらローラー32,33及びトナー
補給板34は、夫々回転可能に枢支されている。
【0018】ここで、トナー供給ローラー33は、シリ
コン発泡体で構成されており、このトナー供給ローラー
33は、トナー3をトナー搬送ローラー32の方へ移送
し且つトナー3との摩擦接触を介してトナー3をマイナ
ス電極に帯電させる。トナー搬送ローラー32は、絶縁
材料からなる合成樹脂発泡体製のローラー本体部の外周
に、ニッケル製のスリーブを外嵌した構造であり、この
トナー搬送ローラー32の表面に静電気力で付着したト
ナー3が、矢印A方向へ搬送される。これらトナー搬送
ローラー32とトナー供給ローラー33とは、図示外の
ローラー駆動機構により、矢印A方向及び矢印B方向へ
回転駆動される。尚、トナー搬送ローラー32の全周面
には、合成樹脂製絶縁被膜又は半導電性被膜を形成する
場合もある。
【0019】前記プロセスカートリッジ31内には、薄
い板状の弾性を有する絶縁材料製のトナー層規制ブレー
ド35が取付けられ、その湾曲部分がトナー搬送ローラ
ー32に押圧状に接触しており、トナー搬送ローラー3
2の表面に層状に付着したトナー3の層厚が、このトナ
ー層規制ブレード35で所定厚さ(約40〜50μm)に規
制される。
【0020】プロセスカートリッジ31の後半部分の下
端部には、プロセスカートリッジ31の下端の開口部分
を覆うように且つトナー搬送ローラー32の下端部に層
状のトナー3を介して下側から接触するように、ほぼ屋
根型に傾斜したアパチャ電極体40が取付けられてい
る。このアパチャ電極体40について説明すると、図
2、図3に示すように、アパチャ電極体40は、合成樹
脂(例えば、ポリイミド)製の厚さ約25μmの絶縁性
シート41と、多数の微小な開口部42と、絶縁性シー
ト41の表面(図2において下側の面)において多数の
開口部42の外周部に夫々形成された多数の環状の制御
電極43からなる電極アレイ44と、これら多数の制御
電極43から夫々所定方向へ延びる多数の導線45等で
構成されている。
【0021】前記絶縁性シート41の前後方向の略中央
部の位置には、多数の開口部42が、布地Wの搬送方向
と直交する水平方向へ所定の微小間隔おきに1列状に形
成され、絶縁性シート41の表面には、各開口部42の
外周を囲撓する銅被膜製の環状の制御電極43と制御電
極43から一体的に延びる銅被膜製の導線45とが形成
されている。前記開口部42の直径は例えば約65μm
で、開口部42間のピッチは約127μmであり、布地
Wの大きさに応じて多数の開口部42が形成されてい
る。尚、前期開口部42は必ずしも円形の孔に限られ
ず、正方形、長方形等の四角形やその他の各種の形状の
もので良い。
【0022】ところで、アパチャ電極体40の直ぐ下側
に設けられ、開口部42を通過したトナー3を中間記録
媒体53に付着させて搬送する一方、この中間記録媒体
53のトナー3を布地Wに転写する転写機構50につい
て、図1、図3〜図5に基づいて説明する。アパチャ電
極体40の直ぐ下側には、アパチャ電極体40の複数の
開口部42に微小隙間(例えば、約1mm)を空けて、
トナー供給機構30と反対側から対向する金属製の背面
電極ローラー51が左右方向向きに水平に配設されると
ともに、その背面電極ローラー51の下側の所定の転写
位置には、中間記録媒体支持部材52が左右方向向きに
水平に配設され、背面電極ローラー51は回転可能に枢
支されている。そして、無端状の中間記録媒体53が背
面電極ローラー51と中間記録媒体支持部材52とに亙
って張架されている。
【0023】更に、この中間記録媒体支持部材52に、
中間記録媒体53と搬送用ベルト11とを介して下側か
ら押圧接触するゴム製の押圧ローラー54が中間記録媒
体支持部材52と平行に配設され、回転可能に枢支され
ている。中間記録媒体53は、布地Wの最大幅以上の幅
寸法を有し、可撓性及び絶縁性を有する無端ベルト体で
構成されている。即ち、この中間記録媒体53として
は、例えば、ポリイミド樹脂製やアミド樹脂製で、厚さ
約50μmの無端状ベルトである。そして、背面電極ロ
ーラー51と押圧ローラー54とは、図示外のローラー
駆動機構を介して、布地Wの搬送速度に同期して回転駆
動されるので、中間記録媒体53は、背面電極ローラー
51の時計回転方向への駆動により、所定の回転方向に
周回駆動される。
【0024】次に、前記転写機構50に設けられ、所定
の転写位置において中間記録媒体53に高周波振動(超
音波振動)を付加する振動付加機構55について、図
4、図5に基づいて説明する。左右方向に延びる中間記
録媒体支持部材52の右端部には、高周波振動を発生す
る振動発振器56が取付けられ、こ振動発振器56の下
端部が本体フレームに支持されている。また、中間記録
媒体支持部材52の左端部には、中間記録媒体支持部材
52の振動を吸収する振動吸収器58が取付けられ、こ
の振動吸収器58の下端部が本体フレームに支持されて
いる。
【0025】振動発振器56は、例えば、圧電セラミッ
クなどの圧電素子を2つの振動ブロックで上下両側から
挟んで、振動方向が上下方向となるように構成され、こ
の圧電素子には、40〜50KHzの高周波信号を出力
する発振回路57が接続されている。また、振動吸収器
58は、振動発振器56と同様に構成されたものであ
り、その内部に設けられた圧電素子には、インピーダン
ス回路59が接続されている。
【0026】即ち、振動発振器56により、上下方向向
き、即ち布地Wのトナー転写面と直交する方向に高周波
振動が付加された中間記録媒体支持部材52は、転写位
置において中間記録媒体53にその全幅に亙って上下方
向に振動させる。一方、振動吸収器58の圧電素子は、
中間記録媒体支持部材52の上下方向の振動により交流
信号を発生するので、その発生した交流信号はインピー
ダンス回路59により、所定のバイアス電圧の直流に変
換される。つまり、このインピーダンス回路59のイン
ピーダンスは、高周波信号の交流分を解消して、中間記
録媒体支持部材52に反射振動を付加しない値に設定さ
れている。
【0027】それ故、中間記録媒体支持部材52には、
振動発振器56で発生する上下方向の高周波振動だけが
中間記録媒体支持部材52の全幅に亙って均一に付加さ
れる。ここで、中間記録媒体支持部材52は、中間記録
媒体53に接触状に設けられた振動部材を兼用するよう
に構成されているので、振動部材を別途設けることがな
く、振動付加機構55の構成を簡単化することができ
る。また、振動発振器56は、水晶振動子やピエゾ素子
やロッシェル塩結晶など各種の圧電素子を用いたり、或
いは強磁性合金やフェライトなどの各種の磁歪素子など
の各種のランジュバン振動子で構成してもよい。
【0028】即ち、制御電極43に印加される駆動電圧
に応じて、開口部42を通過したトナー3は中間記録媒
体53に付着して、所定の転写位置まで搬送されたとき
に、中間記録媒体支持部材52の高周波振動がその搬送
されたトナー3に伝播され、その転写位置のトナー3が
布地Wのトナー転写面に直交状に転写される。ここで、
中間記録媒体支持部材52の振動が中間記録媒体53に
付加されることにより、中間記録媒体支持部材52がロ
ーラー部材でなくても、中間記録媒体53の周回駆動の
円滑化が可能になる。
【0029】次に、この画像形成装置1の制御系につい
て、図3に基づいて簡単に説明すると、背面電極ローラ
ー51には、電源回路71により、約+1KVの高電圧
が常に印加され、マイナスに帯電されたトナー3を大き
な静電気力で背面電極ローラー51に引き付けるように
なっている。一方、外部から画像信号を受信する制御ユ
ニット70と、電源回路72と、電極駆動回路73とが
設けられ、制御ユニット70により、画像信号に基づい
て、電極駆動回路73を介して多数の制御電極43に印
加する駆動電圧を制御するように構成してある。また、
トナー搬送ローラー32は常に接地されている。
【0030】即ち、アパチャ電極体40の多数の導線4
5は、多数本の信号線からなる制御線74を介して電極
駆動回路73に接続され、この電極駆動回路73には、
電源回路72から+30Vと−30Vの2種類の駆動電
圧が供給される。制御ユニット70は、多数の制御電極
43の為の画像信号に応じた制御信号を電極駆動回路7
3に同時に出力し、電極駆動回路73は、画素を記録す
る各制御電極43には、+30Vの駆動電圧を制御線7
4を介して出力し、また画素を記録しない各制御電極4
3には、−30Vの駆動電圧を制御線74を介して出力
する。
【0031】次に、以上説明した画像形成装置1の画像
形成動作と画像形成装置1の作用について説明する。先
ず、所定の布地取付け位置において、画像形成に供する
布地Wが、先端取付け具12と後端取付け具13とによ
り、布地Wの先端部と後端部とが搬送用ベルト11に固
定される。そして、搬送用ベルト11が複数の搬送用ロ
ーラー16,17により周回駆動され、図1に示すよう
に、布地Wは搬送用ベルト11によりアパチャ電極体4
0の方へ搬送される。
【0032】そして、図3に示すように、マイナス電極
に帯電したトナー3は、トナー搬送ローラー32の周面
に付着した状態で、電極アレイ44の方へ搬送され、制
御電極43に+30Vが印加されると、トナー3は制御
電極43からトナー搬送ローラー32へ向かう電界から
静電気力を受け、開口部42を通過して制御電極43の
方へ飛翔し、更に背面電極ローラー51から制御電極4
3へ向かう強力な電界から静電気力を受けて背面電極ロ
ーラー51の方へ飛翔し、中間記録媒体53に衝突して
付着する。しかし、制御電極43に−30Vが印加され
ると、トナー3はトナー搬送ローラー32から制御電極
43に向かう電界から静電気力を受け、開口部42を通
過することがない。このようにして、中間記録媒体53
に付着したトナー3は、中間記録媒体53の周回駆動に
より転写位置へ搬送される。
【0033】ところで、図4に示すように、転写位置に
配設された中間記録媒体支持部材52は、前述したよう
に、発振回路57から振動発振器56に高周波信号が出
力され、振動発振器56で発生した高周波振動によりそ
の全幅に亙って振動し、その振動が中間記録媒体53に
伝播され、更に搬送されたトナー3に伝播され、その転
写位置のトナー3が容易に離脱して、布地Wのトナー転
写面に直交状に転写される。このとき、布地Wのトナー
転写面が凹凸状であって、布地Wのトナー転写面全体が
中間記録媒体53に接触しなくても、中間記録媒体53
に付着した全てのトナー3を布地Wに確実に転写でき
る。その後、布地Wに転写されたトナー画像は、搬送方
向下流側の定着機構20により布地Wに加熱定着され
る。
【0034】このように、所定の転写位置の中間記録媒
体53に接触状に設けられた中間記録媒体支持部材52
と、この中間記録媒体支持部材52に高周波振動を付加
する振動発振器56とを含む振動付加機構55を設け、
所定の転写位置の中間記録媒体53にその全幅に亙っ
て、布地Wのトナー転写面と直交する上下方向に振動す
る高周波振動が付加されるため、その高周波振動がトナ
ー3に伝播し、トナー3の離脱性が向上するので、布地
Wのトナー転写面が凹凸状であって、布地Wのトナー転
写面全体が中間記録媒体53に接触しなくても、中間記
録媒体53に付着した全てのトナー3を布地Wに確実に
転写できる。それ故、中間記録媒体53に付着したトナ
ーの転写性を高めて、画像の画像品質を高めることがで
きる。
【0035】ところで、図6に示すように、振動部材6
0を中間記録媒体支持部材52Aと別部材にして、振動
付加機構55Aを構成するようにしてもよい。即ち、中
間記録媒体支持部材52Aの下端部分の前後方向の中央
部に、側面視略矩形状の装着溝52aを、中間記録媒体
支持部材52Aの全長に亙って左右方向に形成し、この
装着溝52aに側面略矩形状でこの装着溝52aに取付
け可能な振動部材60を可動に装着し、図示外の振動発
振器で発振した所定の高周波振動をこの振動部材60に
付加するようにしてもよい。
【0036】この場合には、振動発振器により振動が付
加された振動部材60だけが、中間記録媒体支持部材5
2の装着溝52aにガイドされて、布地Wのトナー転写
面と直交する方向に上下振動可能となり、所定の転写位
置の転写作動する作動範囲に限って中間記録媒体53に
効率よく振動を付加することができる。
【0037】更に、前記中間記録媒体支持部材52をロ
ーラー部材で構成し、中間記録媒体53を、背面電極ロ
ーラー51とその中間記録媒体支持ローラー部材とを介
して周回駆動するようにし、この中間記録媒体支持ロー
ラー部材に高周波振動を付加するようにしてもよい。こ
の場合には、中間記録媒体53は背面電極ローラー51
とこの中間記録媒体支持ローラー部材とを介して周回駆
動されることから、中間記録媒体53の周回駆動を円滑
化することができる。
【0038】尚、前記ゴム製の押圧ローラー54に代え
て、所定のプラス電圧を印加した金属製のローラー部材
で構成し、振動が付加された転写位置のトナー3をその
ローラー部材の静電気力でより強力に引き寄せて布地W
に転写させる等、本発明の技術的思想の範囲内におい
て、既存の技術や当業者に自明の技術に基いて種々の変
更を加えることもあり得る。尚、布地Wや各種の記録用
紙を水平方向だけでなく、上下方向に搬送するように構
成し、トナー画像の画像記録媒体への画像記録をアパチ
ャ電極体40で制御するように構成した種々の画像形成
装置に本発明を適用し得ることは勿論である。
【0039】
【発明の効果】請求項1の画像形成装置によれば、中間
記録媒体と転写駆動機構とを備えた転写機構と、所定の
転写位置の中間記録媒体に接触状に設けられた振動部材
とこの振動部材に高周波振動を付加する振動発振器とを
含む振動付加手段とを設けたことにより、所定の転写位
置の中間記録媒体にその全幅に亙って高周波振動が付加
されるため、その高周波振動がトナーに伝播し、トナー
が中間記録媒体から振動方向に離脱して画像記録媒体に
付着するから、画像記録媒体のトナー転写面が凹凸状で
あって、画像記録媒体の全体が中間記録媒体に接触しな
くても、中間記録媒体に付着した全てのトナーを画像記
録媒体に確実に転写できる。それ故、中間記録媒体に付
着したトナーの転写性を高めて、画像の画像品質を高め
ることができる。
【0040】請求項2の画像形成装置によれば、請求項
1と同様の効果を奏するが、前記振動発振器は、画像記
録媒体のトナー転写面と直交する方向の振動を発生する
ように構成されているので、中間記録媒体の所定の転写
位置に付着したトナーが、画像記録媒体のトナー転写面
に対して直交する振動方向に転写されることになり、中
間記録媒体に付着したトナーを効率よく且つ精度よく画
像記録媒体に転写することができる。
【0041】請求項3の画像形成装置によれば、請求項
1又は請求項2と同様の効果を奏するが、前記中間記録
媒体支持部材が振動部材を兼用するように構成されてい
るので、振動部材を別途設けることがなく、振動付加手
段の構成を簡単化することができる。
【0042】請求項4の画像形成装置によれば、請求項
3と同様の効果を奏するが、前記中間記録媒体支持部材
が、ローラー部材からなるので、中間記録媒体は背面電
極ローラーとこのローラー部材とを介して周回駆動され
ることから、中間記録媒体の周回駆動を円滑化すること
ができる。
【0043】請求項5の画像形成装置によれば、請求項
1又は請求項2と効果の作用を奏するが、前記振動部材
は、中間記録媒体支持部材と別部材に構成され、中間記
録媒体支持部材に形成された装着溝に可動に装着されて
いるので、振動発振器により振動が付加された振動部材
だけが、中間記録媒体支持部材の装着溝にガイドされ
て、画像記録媒体のトナー転写面と直交する方向に振動
可能となり、所定の転写位置の中間記録媒体に効率よく
振動を付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る画像形成装置の一部縦断
概略側面図である。
【図2】画像形成装置のアパチャ電極体を中間記録媒体
側から視た部分斜視図である。
【図3】アパチャ電極体や背面電極ローラーを示す図1
の要部拡大断面図である。
【図4】中間記録媒体支持部材や押圧ローラーを示す図
1の要部拡大断面図である。
【図5】振動付加機構の概略斜視図である。
【図6】変更態様に係り、中間記録媒体支持部材と振動
部材とを別部材で構成した図4相当図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 3 トナー 30 トナー供給機構 31 プロセスカートリッジ 32 トナー搬送ローラー 33 トナー供給ローラー 40 アパチャ電極体 42 開口部 43 制御電極 44 電極アレイ 50 転写機構 51 背面電極ローラー 52 中間記録媒体支持部材 52a 装着溝 53 中間記録媒体 55 振動付加機構 56 振動発振器 60 振動部材 W 布地

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性シートに画像記録媒体の搬送方向
    と直交方向に列設された複数の開口部とこれら開口部の
    近傍に位置する複数の制御電極からなる電極アレイとを
    形成したアパチャ電極体と、アパチャ電極体の電極アレ
    イにトナーを供給するトナー供給機構と、アパチャ電極
    体の複数の開口部に、トナー供給機構と反対側から対向
    する背面電極と、画像信号に基づいて電極アレイの複数
    の制御電極に印加する駆動電圧を個別に制御する電極制
    御手段とを備えた画像形成装置において、 可撓性且つ無端状の中間記録媒体と、前記背面電極とし
    ての背面電極ローラーとこの背面電極ローラーに平行な
    所定の転写位置に配設された中間記録媒体支持部材とを
    介して中間記録媒体を所定方向に周回駆動させる転写駆
    動機構とを備え、開口部を通過したトナーを中間記録媒
    体に付着させて搬送し、所定の転写位置において画像記
    録媒体に転写する転写機構を設け、 前記転写機構に、前記所定の転写位置において中間記録
    媒体にその全幅に亙って接触状に設けられた振動部材
    と、この振動部材に所定の高周波振動を付加する振動発
    振器とを含む振動付加手段を設けたことを特徴とする画
    像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記振動発振器は、画像記録媒体のトナ
    ー転写面と直交する方向の振動を発生するように構成さ
    れたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記中間記録媒体支持部材が振動部材を
    兼用するように構成されたことを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記中間記録媒体支持部材が、ローラー
    部材からなることを特徴とする請求項3に記載の画像形
    成装置。
  5. 【請求項5】 前記振動部材は、中間記録媒体支持部材
    と別部材に構成され、中間記録媒体支持部材に形成され
    た装着溝に可動に装着されていることを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008293051A (ja) * 2008-09-08 2008-12-04 Fuji Xerox Co Ltd 転写装置
US7848669B2 (en) * 2007-11-16 2010-12-07 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus

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JP2008293051A (ja) * 2008-09-08 2008-12-04 Fuji Xerox Co Ltd 転写装置
JP4655129B2 (ja) * 2008-09-08 2011-03-23 富士ゼロックス株式会社 転写装置

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