JPH08189081A - 山形ラーメン構造物 - Google Patents

山形ラーメン構造物

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JPH08189081A JP111995A JP111995A JPH08189081A JP H08189081 A JPH08189081 A JP H08189081A JP 111995 A JP111995 A JP 111995A JP 111995 A JP111995 A JP 111995A JP H08189081 A JPH08189081 A JP H08189081A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大型空間を有する山形ラーメン構造物の強度
計算から要求される型鋼製品の規格を下げ、形鋼製品の
低廉化、施工費の削減を図る。 【構成】 一定距離のスパンで立設した支柱の柱頭から
斜梁をスパン中央の頂点で突き合わせた山形屋根におい
て、頂点から垂下した圧縮材下端と、柱頭又は柱頭から
頂点に向かって一定距離の斜梁上の点との間に傾斜引張
材を架設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大型空間を有する建築
構造体の山形ラーメン構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】大型空間を有する建築構造物を構築する
場合、従来、広くラーメン構造が用いられている。代表
的な山形ラーメン構造物は、図6に見られるように、一
定距離のスパンで立設した2本の支柱9,9と、各柱頭1
0から突き合わせた斜梁11とから形成される山形屋根に
対し、柱頭10,10間に水平引張材12を架設した構造で、
一般にタイバー(水平引張材)付山形ラーメン構造物と呼
んでいる。
【0003】なお、従来の山形ラーメン構造物の中に
は、対となる支柱の高さが異なっている場合等、見かけ
上傾斜する水平引張材もある。前記従来例の水平引張材
には、見かけ上傾斜したものであっても、対となる点の
間へほぼ直線的に架設されたものを含む。通常、支柱と
斜梁にはH型鋼が、引張材には鋼管等が使用される。
【0004】山形ラーメン構造物は、雨風や積雪、地震
等も考慮に入れて、それに耐えられる強度を持った形鋼
製品を材料としなければならない。そのため、斜梁に
等分布荷重が、支柱に対して水平荷重が負荷されている
と想定し、支柱、斜梁と引張材の各部に働く曲げモー
メント、圧縮力、引張り力やせん断力を計算し、前記
計算結果に基づいて算定した各部に要求される断面係数
に従って、規格化された形鋼製品の中から材料を選定し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、店舗の大型化、
屋内でのイベント、スポーツ等の増加につれ、より広い
大型空間を有する建築構造物が望まれるようになった。
こうして建築構造物が大型化されると、各部に要求され
る断面係数の値が大きくなり、当然に使用する形鋼製品
の規格が1ランク上がり、大きくかつ重くなってしま
う。このため、建築構造物が大型化すると、材料費の
増加、施工費の増加、等の問題が生じる。
【0006】このように、形鋼製品の規格を上げれば上
記のような問題が生じるので、構造的な改善により、建
築構造物に十分な強度を確保するよう努力がなされてい
る。例えば、特開平6-212692号に提案された門型構造物
を挙げることができる。これは、支柱の柱頭から一定距
離下がった点に突き出させた斜梁間へ架設した水平な中
央梁を、柱頭に軸支したターンバックルで、外方から外
向きへ引っ張って中央梁に掛かる曲げモーメントを小さ
くし、構造的な強度を向上させている。
【0007】しかしながら、上記提案では、屋根から
突出するターンバックルの部分から侵入する雨、風を防
ぐ必要があり、仮にターンバックルの部分を屋根の内
へ納めてしまうと、柱頭付近の天井空間を狭くしてしま
う欠点があった。また、この門型構造物は、既存の山
形屋根への適用は難しく、現実的には新築の構造物にし
か用いることができない。そこで、従来の山形ラーメン
構造物を基本とし、上記提案に見られる構造上の問題な
くして構造的な強度の確保を得られるよう検討し、更に
必要な形鋼製品の低廉化、施工費の削減を図ることにし
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】検討の結果、開発したも
のが、一定距離のスパンで立設した支柱の柱頭から斜梁
をスパン中央の頂点で突き合わせた山形屋根において、
頂点から垂下した圧縮材下端と、柱頭又は柱頭から頂点
に向かって一定距離の斜梁上の点との間に傾斜引張材を
架設してなる山形ラーメン構造物である。圧縮材下端
は、天井空間を侵さず、傾斜引張材を架設する柱頭又は
斜梁上の点よりも低くなるようにする。なお、傾斜引張
材の勾配は、支柱の高さ、斜梁の長さ、斜梁上の点の位
置の違い等により、左右が非対称となってもよい。
【0009】この山形ラーメン構造物においては、柱頭
に内向きのプリテンションを懸けた状態で傾斜引張材を
架設すれば最良となる。なお、前記プリテンションは、
施工の際、傾斜引張材を架設するまでの間に与える一時
的なものでよい。また、傾斜引張材を架設する斜梁上の
点は、柱頭から頂点に向かって0〜5m以内、好ましく
は0〜3m、より好ましくは支柱内面から1m以内であ
るのがよい。
【0010】本発明の山形ラーメン構造物は、傾斜引張
材だけでなく従来の水平引張材についても適用できる。
すなわち、一定距離のスパンで立設した支柱の柱頭から
斜梁をスパン中央の頂点で突き合わせた山形屋根におい
て、支柱内面から1m以内の斜梁上の点の間に水平引張
材を架設してもよいし、柱頭に内向きのプリテンション
を懸けた状態で、柱頭間又は支柱内面から1m以内の斜
梁上の点の間に水平引張材を架設してもよい。なお、前
記プリテンションは、施工の際、水平引張材を架設する
までの間に与える一時的なものでよい。
【0011】ここに言う水平引張材とは、前述のとお
り、対となる点の間へほぼ直線的に架設されるものを指
す。特に本発明の山形ラーメン構造物における水平引張
材は、対となる支柱の高さが異なるだけでなく、斜梁の
勾配が非対称な場合に見かけ上傾斜するものを含み、総
じて、対となる点の間へほぼ直線的に架設されるものを
水平引張材と呼ぶことにする。
【0012】
【作用】本発明の山形ラーメン構造物は、傾斜引張材又
は水平引張材を斜梁上の点の間に架設することで、柱頭
に懸かる接点応力(軸力)を軽減する。傾斜引張材は、斜
梁又は支柱の曲げモーメントに外向きへ引張られること
で圧縮材を持上げ、斜梁又は支柱の曲げモーメントの逆
モーメントを斜梁に発生させて相殺し、建築構造物の構
造的な強度を向上させるので、柱頭間へ架設してもよ
い。また、傾斜引張材、圧縮材は共に山形屋根内に納ま
り、構造物内の空間を無駄にしない。
【0013】傾斜引張材は、圧縮材下端が天井空間を侵
さず、傾斜引張材を架設する柱頭又は斜梁上の点よりも
低くなるようにすることで、斜梁に発生するモーメント
に対する逆モーメントを効率的に発生させる傾斜で架設
できる。柱頭から頂点に向かった一定距離の点は、通常
は0〜5m以内でよいが、好ましくは0〜3m以内、更
に支柱内面から1m以内にすると最良の結果が得られ
る。水平引張材は、支柱内面から1m以内の斜梁上の点
の間に架設すると、最も効率的に、柱頭に懸かる接点応
力を軽減する。
【0014】柱頭に内向きのプリテンションを懸けた状
態で傾斜引張材又は水平引張材を架設すると、プリテン
ションを解放しても内向きの潜在応力が支柱に残存し
て、斜梁に発生する曲げモーメントを軽減することがで
きる。また、傾斜引張材において、プリテンションから
解放された支柱の復元力は、斜梁により外向きに働く傾
斜引張材に対する引張り力に加わって、傾斜引張材が圧
縮材を押上げる力を増大させ、斜梁に発生させる逆モー
メントを増幅する。
【0015】
【実施例】以下、図を参照しながら本発明の実施例につ
いて説明する。図1は、斜梁1上の点の間へ傾斜引張材
2を架設した本発明の山形ラーメン構造物の基本構造を
表した図である。図1に見られるように、本発明の山形
ラーメン構造物はスパンSmの間隔で支柱3,3を立設
し、柱頭4から頂点5で突き合わせた斜梁1,1に対し
て、頂点5から圧縮材6を垂下させ、柱頭4から頂点5
へ向かって所定距離Lmの点と圧縮材下端7とへ、傾斜
引張材2を架設した構造を有している。
【0016】
【表1】
【0017】表1は、S=30m、一寸勾配において斜梁
に等分布荷重w=0.5t/mを負荷した条件下で、傾斜引張
材と斜梁との接点を変化、すなわちL=0〜5mまで変
化させた場合の強度計算をまとめた一覧表である。支柱
と斜梁とにはH=450×200×9×14mmのH型鋼を、圧縮
材と傾斜引張材とはφ101.6×5mmを使用している。支
柱は4m、頂点は柱頭より1.5mの高さで、圧縮材はそ
の下端が柱頭より0.6m下に位置するように頂点より垂
下させている。
【0018】
【数1】
【0019】数1は、表1における強度計算に用いた式
である。通常、使用するH型鋼により決まる断面係数、
許容曲げ応力度、断面積と許容圧縮応力度と、上記条件
で仮定した等分布荷重wt/mとにより算出される数1の
値が、1以下になるように型鋼製品を選定すればよい。
従来は、選定した型鋼製品による計算値が1を超えれ
ば、規格を1段上げて、数1の値が1以内に納まるよう
にしていた。
【0020】本実施例においては、表1に見られるよう
に、支柱と斜梁との接点において算出した値はL=0.5
mを極小値0.78として、L=0.3〜1.0mでは0.8を下回
る値を示し、L=0〜3.0mの広い範囲において0.9を下
回る良好な結果を得ている。また、傾斜引張材と斜梁と
の接点とにおいて算出した数1の値はLの増加に伴い、
値が小さくなる傾向にあり、L=3.0mを極小値0.24と
している。
【0021】数1の値が小さくなるということは、同
規格のH型鋼を用いた場合に構造物の強度が向上するこ
とを意味し、見方を変えれば、より軽量、そして安価
なH型鋼を用いる、つまり規格を1段下げても必要十分
な強度を確保できることを表す。そこで、支柱と斜梁と
の接点における数1の値が極小値となるL=0.5mにつ
いてH型鋼の規格を1段下げ、H=400×200×8×13を
使用して再度数1の計算をした。その結果、支柱と斜梁
との接点における値は0.97、傾斜引張材と斜梁との接点
における値は0.96となり、1段規格の低いH型鋼を材料
として使用できることがわかる。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】表2及び表3は表1の条件下で斜梁の勾配
を上げた場合における数1の計算結果をまとめた一覧表
で、表2は斜梁を一.五寸勾配、表3は斜梁を二寸勾配
としている。また、表4は表1の条件下で斜梁にかかる
等分布荷重を上げたもので、降雪地帯を想定し、斜梁を
三寸勾配とし、w=1.975t/mとした場合における数1の
計算結果をまとめた一覧表である。L=0.3〜1.0mにお
いては、いずれの条件においても平均して数1の値が小
さくなっており、施工者は、使用するH型鋼の規格を
替えずに構造物の強度を向上させるか、使用するH型
鋼の規格を1段下げて(表2及び表3参照)、施工費を節
減するかの選択が可能となる。
【0026】本発明の山形ラーメン構造物においては、
柱頭を内向きに付勢し、プリテンションPtを懸けた状
態で傾斜引張材を架設するとより効果を発揮する。図2
は、柱頭4へ内向きのプリテンションPtを懸けた場合
における各部の接点応力(モーメントM1,軸力N1,モー
メントM2,軸力N2、以下表記同じ)を表した図1相当図
である。図1においては、プリテンション無(P=0t)
における各部の接点応力(M1,N1,M2,N2)を表してい
るが、両者を比較すれば、傾斜引張材2の効果がより発
揮されていることがわかる。なお、柱頭4は、傾斜引張
材2架設後に負荷したプリテンションPtから解放して
いる。
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
【表7】
【0030】表5〜7は、一寸勾配の斜梁に懸かる等分
布荷重をw=0.35t/mという同一条件とした場合におい
て、スパンをS=30,40,60mと変え、各スパンでのプリ
テンションをP=0t,5t,10tとしたときにおける支
柱と斜梁との接点応力(M1,N1)、斜梁と傾斜引張材と
の接点応力(M2,N2)と、そして数1の値をまとめた一
覧表である。
【0031】同一スパンでは、プリテンションが増える
ほどモーメントM1,M2が低下し、また数1の値も小さ
くなり、構造体の強度が上がっている。例えば、プリテ
ンションがP=0tとP=10tとでは、モーメントM1,
M2は概ね半減し、数1の値は0.9前後の値から0.6〜0.7
程度まで下がる。特に、S=60mの場合におけるモーメ
ントの変化は、支柱と斜梁との接点応力によるモーメン
トM1は約1/3、斜梁と傾斜引張材との接点応力によるモ
ーメントM2は1/10以下まで減少している。
【0032】上記のように、モーメントM1,M2が減少
するのは、プリテンションに起因する支柱の潜在応力
が、斜梁に発生する曲げモーメントを軽減するだけでな
く、プリテンションから解放された支柱の復元力が、
斜梁により傾斜引張材に働きかける外向きの引張り力に
付加される結果、より効率よく、より大きな逆モーメン
トを斜梁に発生させることができるからである。プリテ
ンションが大きいほど効果が高いのは表5〜7により明
らかだが、実際においては、支柱に用いるH型鋼の規格
や高さ、要求される構造物の強度等を考慮し、適当なプ
リテンションを決定する必要がある。
【0033】本発明の山形ラーメン構造物は、傾斜引張
材に替えて、従来の水平引張材を用いた場合にも効用が
ある。図3は斜梁1上の点の間へ水平引張材8を架設し
た本発明の山形ラーメン構造物の基本構造を表した図
(接点応力M1,N1,M2,N2も図示)、図4は柱頭4へ内
向きのプリテンションPtを付加した状態で柱頭4,4
間へ水平引張材8を架設した山形ラーメン構造物の接点
応力M,Nを表した図であり、図5は柱頭4へ内向きの
プリテンションPtを付加した状態で斜梁1上の点の間
へ水平引張材8を架設した山形ラーメン構造物の接点応
力M1,N1,M2,N2を表した図4相当図である。なお、
柱頭4は、水平引張材8架設後に負荷したプリテンショ
ンPtから解放している。
【0034】
【表8】
【0035】表8は、プリテンション無(P=0t)で柱
頭間へ水平引張材を架設した従来の山形ラーメン構造物
(図6参照)に対し、本発明の山形ラーメン構造物(図1
〜図5参照)の接点応力を比較した一覧表である。比較
条件は、二寸勾配の斜梁に懸かる等分布荷重をw=0.35
t/m、スパンはS=60m、柱頭から頂点へ向かう所定距
離をL=0.5m、柱頭へ付加する場合のプリテンション
はP=0t,5t,10t(但し、従来のものはプリテンシ
ョン無)としている。各欄には、各条件下での支柱と斜
梁との接点応力(M1又はM,N1又はN)と斜梁と傾斜引
張材又は水平引張材との接点応力(M2,N2)、及び数1
の値を挙げている。
【0036】各山形ラーメン構造物においては、表8に
見られるように、数1の値が1以下になる範囲でH型鋼
を選択している。このH型鋼に関して比較すれば、従来
例に対して本発明の各例は、傾斜引張材の一端又は水
平引張材両端の架設位置が斜梁上の点になると、主とし
て軸力が小さくなる傾向にあり(従来例のNと、本発明
のN1又はNとを比較)、プリテンションが大きくなる
ほど、主としてモーメントが小さくなる傾向にあり(従
来例のMと、本発明のM1又はMとを比較)、それぞれの
結果、H型鋼の規格を下げることができる。
【0037】本発明の山形ラーメン構造物の例相互にお
いて、傾斜引張材と水平引張材との各例を比較すれば、
傾斜引張材を用いた方が、良好な結果を得られている。
これは、傾斜引張材を設ける場合、圧縮材の働きによ
り、より積極的に斜梁に発生する曲げモーメントを解消
することができるためと考えられる。プリテンションを
懸けた柱頭間へ水平引張材を架設した場合、モーメント
Mは減少するものの、軸力Nは若干増加することから、
水平引張材両端、ひいては傾斜引張材の一端の架設位置
を斜梁上の点へ移動させることは、支柱と斜梁との接点
における軸力を低減する効果があることがわかる。
【0038】以上から、柱頭へプリテンションを懸けた
状態で、頂点より垂下した圧縮材と斜梁上の点との間へ
傾斜引張材を架設する場合が最も効果が高くなる、すな
わち使用するH型鋼の規格を下げることができる、と結
論づけることができる。これは、前記したように、傾
斜引張材の一端を斜梁上の点に架設することで軸力を低
減し、そしてプリテンションの負荷に基づく支柱の潜
在応力が、直接に曲げモーメントを低減させ、更にプ
リテンションの解放に基づく支柱の復元力が、圧縮材の
持上により、間接に曲げモーメントを低減させる、とい
う3種類の効果が相乗する結果と言える。
【0039】
【発明の効果】本発明の山形ラーメン構造物は、構造的
な改良により、従来の山形ラーメン構造物に比べて使用
するH型鋼の規格を下げ、構造体の重量を軽減できる
(プリテンション無で最大15%程度、プリテンション有
で最大30%程度)ことから、材料費や施工費を低減させ
ることができる。
【0040】本発明の山形ラーメン構造物は、プリテン
ションを懸けた状態で、傾斜引張材と圧縮材とを設けた
構造にするのが最良であるが、プリテンションを懸けた
状態で水平引張材を架設しても効果がある。よって、本
発明を新設の構造物に適用するほか、既存の構造物を改
修して傾斜引張材を設けてもよいし、水平引張材を用い
る従来の施工手順にプリテンションの負荷を加える等の
若干変更で、山形ラーメン構造物の強度を向上させるこ
とができる。このように、本発明は、新設、既設を問わ
ずに適用できる汎用性を持ち、簡易かつ有効なものと言
えるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】斜梁上の点の間へ傾斜引張材を架設した本発明
の山形ラーメン構造物の構造を表した図である。
【図2】柱頭へプリテンションを付加し、斜梁上の点の
間へ傾斜引張材を架設した山形ラーメン構造物のモーメ
ントを表した図1相当図である。
【図3】斜梁上の点の間へ水平引張材を架設した本発明
の山形ラーメン構造物の構造を表した図である。
【図4】柱頭へプリテンションを付加し、柱頭間へ水平
引張材を架設した山形ラーメン構造物のモーメントを表
した図である。
【図5】柱頭へプリテンションを付加し、斜梁上の点の
間へ水平引張材を架設した山形ラーメン構造物のモーメ
ントを表した図3相当図である。
【図6】柱頭の間へ水平引張材を架設した従来の山形ラ
ーメン構造物のモーメントを表した図である。
【符号の説明】
1 斜梁 2 傾斜引張材 3 支柱 4 柱頭 5 頂点 6 圧縮材 7 圧縮材下端 8 水平引張材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定距離のスパンで立設した支柱の柱頭
    から斜梁をスパン中央の頂点で突き合わせた山形屋根に
    おいて、頂点から垂下した圧縮材下端と、柱頭又は柱頭
    から頂点に向かって一定距離の斜梁上の点との間に傾斜
    引張材を架設してなる山形ラーメン構造物。
  2. 【請求項2】 一定距離のスパンで立設した支柱の柱頭
    から斜梁をスパン中央の頂点で突き合わせた山形屋根に
    おいて、柱頭に内向きのプリテンションを懸けた状態
    で、頂点から垂下した圧縮材下端と、柱頭又は柱頭から
    頂点に向かって一定距離の斜梁上の点との間に傾斜引張
    材を架設してなる山形ラーメン構造物。
  3. 【請求項3】 傾斜引張材を架設する斜梁上の点が、柱
    頭から頂点に向かって0〜5m以内である請求項1又は
    2記載の山形ラーメン構造物。
  4. 【請求項4】 一定距離のスパンで立設した支柱の柱頭
    から斜梁をスパン中央の頂点で突き合わせた山形屋根に
    おいて、支柱内面から1m以内の斜梁上の点の間に水平
    引張材を架設してなる山形ラーメン構造物。
  5. 【請求項5】 一定距離のスパンで立設した支柱の柱頭
    から斜梁をスパン中央の頂点で突き合わせた山形屋根に
    おいて、柱頭に内向きのプリテンションを懸けた状態
    で、柱頭間又は支柱内面から1m以内の斜梁上の点の間
    に水平引張材を架設してなる山形ラーメン構造物。
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