JPH08188446A - ガラスセラミック基板 - Google Patents
ガラスセラミック基板Info
- Publication number
- JPH08188446A JPH08188446A JP1837895A JP1837895A JPH08188446A JP H08188446 A JPH08188446 A JP H08188446A JP 1837895 A JP1837895 A JP 1837895A JP 1837895 A JP1837895 A JP 1837895A JP H08188446 A JPH08188446 A JP H08188446A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- powder
- ceramic substrate
- alumina
- substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/03—Use of materials for the substrate
- H05K1/0306—Inorganic insulating substrates, e.g. ceramic, glass
Landscapes
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 (1)低誘電率であること、(2)熱膨張率
をシリコンに適合できることおよび(3)機械的強度が
大きいことのいずれをも満足するガラスセラミック基板
を提供する。 【構成】 ガラス粉末とアルミナ粉末とからなるガラス
セラミック基板において、該ガラス粉末の組成が重量%
基準表示で、 SiO2 18〜32 ZnO 23〜35 B2O3 10〜18 Al2O3 16〜24 MgO 5〜15 CuO 0〜 1 であり、該ガラス粉末の組織が主結晶相としてガーナイ
ト(ZnAl2O4)および/あるいはスピネル(MgA
l2O4)を析出した結晶化ガラスであって、該ガラス粉
末と該アルミナ粉末の配合比率は、該ガラス粉末が45
〜65重量%であり、残部がアルミナ粉末であることを
特徴とする。
をシリコンに適合できることおよび(3)機械的強度が
大きいことのいずれをも満足するガラスセラミック基板
を提供する。 【構成】 ガラス粉末とアルミナ粉末とからなるガラス
セラミック基板において、該ガラス粉末の組成が重量%
基準表示で、 SiO2 18〜32 ZnO 23〜35 B2O3 10〜18 Al2O3 16〜24 MgO 5〜15 CuO 0〜 1 であり、該ガラス粉末の組織が主結晶相としてガーナイ
ト(ZnAl2O4)および/あるいはスピネル(MgA
l2O4)を析出した結晶化ガラスであって、該ガラス粉
末と該アルミナ粉末の配合比率は、該ガラス粉末が45
〜65重量%であり、残部がアルミナ粉末であることを
特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばハイブリッドI
C、マルチチップモジュール等に用いるガラスセラミッ
ク基板の組成物に関する。
C、マルチチップモジュール等に用いるガラスセラミッ
ク基板の組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス粉末とセラミックフィラーの混合
物から作製したグリーンシートにAgペースト等を用い
て所定の導電パターンを形成し、複数枚積層して、80
0〜1000℃で焼成して得られる多層回路基板が知ら
れている。この多層回路基板には、(1)低誘電率であ
ること、(2)熱膨張率をシリコンに適合できること、
(3)機械的強度が大きいこと等が求められている。こ
れらの特性を満たすために種々ガラス組成物が提案され
ている。例えば、特開平2−32587は、コージェラ
イトおよびウィレマイトを析出した結晶化ガラスを提案
しており、特開昭59−92943は、コージェライト
とβ−クォーツ固溶体が析出した結晶化ガラスを提案し
ている。これらの提案により、上記(1)誘電率と上記
(2)熱膨張率の特性は満たされている。
物から作製したグリーンシートにAgペースト等を用い
て所定の導電パターンを形成し、複数枚積層して、80
0〜1000℃で焼成して得られる多層回路基板が知ら
れている。この多層回路基板には、(1)低誘電率であ
ること、(2)熱膨張率をシリコンに適合できること、
(3)機械的強度が大きいこと等が求められている。こ
れらの特性を満たすために種々ガラス組成物が提案され
ている。例えば、特開平2−32587は、コージェラ
イトおよびウィレマイトを析出した結晶化ガラスを提案
しており、特開昭59−92943は、コージェライト
とβ−クォーツ固溶体が析出した結晶化ガラスを提案し
ている。これらの提案により、上記(1)誘電率と上記
(2)熱膨張率の特性は満たされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記提案の
ガラスセラミック基板は、広範囲に使用されているアル
ミナ基板の機械的強度である320〜500MPaに比
較して半分から3/4程度と弱く、実用において欠け易
い、割れ易い等の問題があった。そこで、本発明の目的
は、上記問題を解消し、上記(1)誘電率、(2)熱膨
張率および(3)機械的強度のいずれの特性をも満足す
るガラスセラミック基板を提供することにある。
ガラスセラミック基板は、広範囲に使用されているアル
ミナ基板の機械的強度である320〜500MPaに比
較して半分から3/4程度と弱く、実用において欠け易
い、割れ易い等の問題があった。そこで、本発明の目的
は、上記問題を解消し、上記(1)誘電率、(2)熱膨
張率および(3)機械的強度のいずれの特性をも満足す
るガラスセラミック基板を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、本発明のガラスセラミック基板は、ガラス粉末と
アルミナ粉末とからなるガラスセラミック基板におい
て、該ガラス粉末の組成が重量%基準表示で、 SiO2 18〜32 ZnO 23〜35 B2O3 10〜18 Al2O3 16〜24 MgO 5〜15 CuO 0〜 1 であり、該ガラス粉末の組織が主結晶相としてガーナイ
ト(ZnAl2O4)および/あるいはスピネル(MgA
l2O4)を析出した結晶化ガラスであって、該ガラス粉
末と該アルミナ粉末の配合比率は、該ガラス粉末が45
〜65重量%であり、残部がアルミナ粉末であることを
特徴とするガラスセラミック基板である。
めに、本発明のガラスセラミック基板は、ガラス粉末と
アルミナ粉末とからなるガラスセラミック基板におい
て、該ガラス粉末の組成が重量%基準表示で、 SiO2 18〜32 ZnO 23〜35 B2O3 10〜18 Al2O3 16〜24 MgO 5〜15 CuO 0〜 1 であり、該ガラス粉末の組織が主結晶相としてガーナイ
ト(ZnAl2O4)および/あるいはスピネル(MgA
l2O4)を析出した結晶化ガラスであって、該ガラス粉
末と該アルミナ粉末の配合比率は、該ガラス粉末が45
〜65重量%であり、残部がアルミナ粉末であることを
特徴とするガラスセラミック基板である。
【0005】
【作用】本発明のガラスセラミック基板(以下、これを
基板という)において、ガラス組成を特定するのは、ガ
ラスが焼成によって結晶化し、そしてその際析出する主
結晶相を、セラミックフィラーとして用いるアルミナ
(Al2O3)の熱膨張率(α=75×10-7/℃)に近
接した値を持つガーナイト(ZnO・Al2O3)および
/あるいはスピネル(MgAl2O4)とするためであ
る。コージェライトあるいはウィレマイトのような結晶
相は、熱膨張率が極度に小さいため、結晶化後の残存ガ
ラスに引っ張り応力がかかり基板の強度が小さくなる。
以下、組成の限定理由を詳細に説明する。
基板という)において、ガラス組成を特定するのは、ガ
ラスが焼成によって結晶化し、そしてその際析出する主
結晶相を、セラミックフィラーとして用いるアルミナ
(Al2O3)の熱膨張率(α=75×10-7/℃)に近
接した値を持つガーナイト(ZnO・Al2O3)および
/あるいはスピネル(MgAl2O4)とするためであ
る。コージェライトあるいはウィレマイトのような結晶
相は、熱膨張率が極度に小さいため、結晶化後の残存ガ
ラスに引っ張り応力がかかり基板の強度が小さくなる。
以下、組成の限定理由を詳細に説明する。
【0006】SiO2 は、ガラスの形成に必要不可欠で
あり、18重量%(以下、これを%と記す)より少ない
とガラスの強度が小さくなり、32%より多いとウィレ
マイトが結晶化析出して強度が低下する。ZnOは、ガ
ーナイトを析出させるのに必須の成分であって、23%
より少ないとガーナイトの析出が不十分であり、35%
より多いと焼結を阻害するので、少なすぎても多すぎて
も大きな強度が得られない。B2O3は、フラックスの役
割をするもので、10%より少ないとガラスの軟化点が
高くなって基板の焼結が十分に進行せず、また、100
0℃以下で結晶化させることが困難となる。18%より
も多いと基板の耐水性が低下し、また結晶化を阻害す
る。
あり、18重量%(以下、これを%と記す)より少ない
とガラスの強度が小さくなり、32%より多いとウィレ
マイトが結晶化析出して強度が低下する。ZnOは、ガ
ーナイトを析出させるのに必須の成分であって、23%
より少ないとガーナイトの析出が不十分であり、35%
より多いと焼結を阻害するので、少なすぎても多すぎて
も大きな強度が得られない。B2O3は、フラックスの役
割をするもので、10%より少ないとガラスの軟化点が
高くなって基板の焼結が十分に進行せず、また、100
0℃以下で結晶化させることが困難となる。18%より
も多いと基板の耐水性が低下し、また結晶化を阻害す
る。
【0007】Al2O3は、ガーナイトを析出させるのに
必須の成分であって、16%よりも少ないとガーナイト
の析出量が不十分であるとともに、ウィレマイトが析出
する。また、結晶化後の残存ガラス中のアルミナ量が低
下してガラスの強度が低下するために基板の強度が大き
くならない。一方、24%よりも多いとガラスの軟化点
が高くなりすぎて基板の焼結を阻害する。MgOは、ス
ピネルの構成成分であり、ガラスの結晶化後の残存ガラ
ス中のB2O3濃度が増えて耐水性が低下するのを防ぐ。
この作用は5%よりも少ないと効果が小さく15%より
も多いと基板の焼結を阻害する。ところで、Ag系の導
体ペーストをグリーンシートに印刷して焼成すると、A
gの周辺が黄変する。この黄変は、基板の耐電圧を低下
させることがある。この問題を解決するために、CuO
をガラスに含有させれば良い。CuOはまた、基板の強
度向上にも寄与する。1%より多いと基板の誘電率を悪
化させるので、好ましくは0.1〜0.5%の範囲にす
ればよい。CuOは、酸化物粉末をガラス成分としてで
はなく単独で添加しても、基板の焼成過程でガラスに熔
けていくため同等の効果が得られるが、分散性の観点か
らガラスの成分として用いる方が好ましい。
必須の成分であって、16%よりも少ないとガーナイト
の析出量が不十分であるとともに、ウィレマイトが析出
する。また、結晶化後の残存ガラス中のアルミナ量が低
下してガラスの強度が低下するために基板の強度が大き
くならない。一方、24%よりも多いとガラスの軟化点
が高くなりすぎて基板の焼結を阻害する。MgOは、ス
ピネルの構成成分であり、ガラスの結晶化後の残存ガラ
ス中のB2O3濃度が増えて耐水性が低下するのを防ぐ。
この作用は5%よりも少ないと効果が小さく15%より
も多いと基板の焼結を阻害する。ところで、Ag系の導
体ペーストをグリーンシートに印刷して焼成すると、A
gの周辺が黄変する。この黄変は、基板の耐電圧を低下
させることがある。この問題を解決するために、CuO
をガラスに含有させれば良い。CuOはまた、基板の強
度向上にも寄与する。1%より多いと基板の誘電率を悪
化させるので、好ましくは0.1〜0.5%の範囲にす
ればよい。CuOは、酸化物粉末をガラス成分としてで
はなく単独で添加しても、基板の焼成過程でガラスに熔
けていくため同等の効果が得られるが、分散性の観点か
らガラスの成分として用いる方が好ましい。
【0008】ガラスは、通常の方法で製造でき、上述の
組成になるように原料として炭酸塩、珪酸塩等を調合
し、よく混合したうえで白金るつぼに充填し1400℃
程度で熔融する。調合物が熔融し、白金棒でよく攪拌し
た後、ローラークエンチング法、水への投入等で急冷す
ればよい。また、原料あるいは熔融るつぼ、混合機等の
製造装置・器具から混入するアルカリ金属、鉄分等の不
純物は、なるべく少ないことが望ましいが、0.1%程
度以下であれば基板の性能に著しく影響しない。熔融し
て得られたガラス塊は、ボールミル等を用いて粉砕し、
平均粒径を好ましくは、0.5〜3μm、より好ましく
は1μm程度とする。セラミックフィラーとしてのアル
ミナ粉は市販のものがそのまま使用できるが、平均粒径
0.4〜2μmが好ましい。
組成になるように原料として炭酸塩、珪酸塩等を調合
し、よく混合したうえで白金るつぼに充填し1400℃
程度で熔融する。調合物が熔融し、白金棒でよく攪拌し
た後、ローラークエンチング法、水への投入等で急冷す
ればよい。また、原料あるいは熔融るつぼ、混合機等の
製造装置・器具から混入するアルカリ金属、鉄分等の不
純物は、なるべく少ないことが望ましいが、0.1%程
度以下であれば基板の性能に著しく影響しない。熔融し
て得られたガラス塊は、ボールミル等を用いて粉砕し、
平均粒径を好ましくは、0.5〜3μm、より好ましく
は1μm程度とする。セラミックフィラーとしてのアル
ミナ粉は市販のものがそのまま使用できるが、平均粒径
0.4〜2μmが好ましい。
【0009】ガラス粉末とアルミナ粉末の配合比率は、
ガラス粉末が45〜65%であり、残部がアルミナ粉末
である。ガラスの比率が高すぎると、基板の強度が低下
するばかりでなく、焼成中にセッターと融着する不具合
が発生する。また、アルミナの比率が高すぎると焼結が
十分に進行しないので基板の強度が低下する。この配合
比率は、ガラスの軟化点、ガラスとアルミナの粒径によ
って最適な配合比率を選択すれば良い。概ね、ガラスの
軟化点が低いほど、あるいはアルミナに比してガラスの
粒径が小さいほどアルミナの配合比率を増やせばよい。
上述したガラス粉末およびアルミナ粉末の混合物を、バ
インダー、可塑剤、溶剤と共に混練してスラリー化し、
ドクターブレード法等でグリーンシートを作成する。上
記のバインダーとしては、例えばポリビニルブチラー
ル、メタアクリルポリマー、アクリルポリマー等を使用
することができる。また可塑剤としては例えばフタル酸
の誘導体等を使用することができ、溶剤としては例えば
アルコール類、ケトン類、塩素系有機溶剤等を使用する
ことができる。
ガラス粉末が45〜65%であり、残部がアルミナ粉末
である。ガラスの比率が高すぎると、基板の強度が低下
するばかりでなく、焼成中にセッターと融着する不具合
が発生する。また、アルミナの比率が高すぎると焼結が
十分に進行しないので基板の強度が低下する。この配合
比率は、ガラスの軟化点、ガラスとアルミナの粒径によ
って最適な配合比率を選択すれば良い。概ね、ガラスの
軟化点が低いほど、あるいはアルミナに比してガラスの
粒径が小さいほどアルミナの配合比率を増やせばよい。
上述したガラス粉末およびアルミナ粉末の混合物を、バ
インダー、可塑剤、溶剤と共に混練してスラリー化し、
ドクターブレード法等でグリーンシートを作成する。上
記のバインダーとしては、例えばポリビニルブチラー
ル、メタアクリルポリマー、アクリルポリマー等を使用
することができる。また可塑剤としては例えばフタル酸
の誘導体等を使用することができ、溶剤としては例えば
アルコール類、ケトン類、塩素系有機溶剤等を使用する
ことができる。
【0010】ガラスセラミック粉末のグリーンシートの
厚さは、製造すべきガラスセラミック基板の抗折強度等
を勘案して適宜調整するもので、例えば30〜200μ
m程度に成形する。上記のようにして作成したグリーン
シートは、適当な大きさの外形寸法に切断してスルーホ
ールを形成後、該スルーホールに導体ペースト等を充
填、印刷後積層する。そして、ホットプレス機等で加
圧、加温して一体化する。そのときの圧力は例えば50
〜300kg/cm2 、温度は60〜90℃程度が好ま
しい。次に、上記の積層体をセッターの上に置き、例え
ば450〜600℃程度に加熱して有機物を除去した
後、1000℃以下、例えば900℃で焼成して基板を
作製する。焼成された基板は、アルミナとガーナイトお
よび/あるいはスピネルを主結晶相とし、結晶化後の残
存ガラスをマトリックスとする構造体になる。
厚さは、製造すべきガラスセラミック基板の抗折強度等
を勘案して適宜調整するもので、例えば30〜200μ
m程度に成形する。上記のようにして作成したグリーン
シートは、適当な大きさの外形寸法に切断してスルーホ
ールを形成後、該スルーホールに導体ペースト等を充
填、印刷後積層する。そして、ホットプレス機等で加
圧、加温して一体化する。そのときの圧力は例えば50
〜300kg/cm2 、温度は60〜90℃程度が好ま
しい。次に、上記の積層体をセッターの上に置き、例え
ば450〜600℃程度に加熱して有機物を除去した
後、1000℃以下、例えば900℃で焼成して基板を
作製する。焼成された基板は、アルミナとガーナイトお
よび/あるいはスピネルを主結晶相とし、結晶化後の残
存ガラスをマトリックスとする構造体になる。
【0011】
【実施例】試薬のSiO2、B2O3、Al2O3、Zn
O、MgCO3、CuOを表1に示すガラス組成になる
ように秤量し、らいかい機で混合し、この混合物を白金
るつぼに入れて1400℃で熔融した。熔融物を白金棒
でよく混合した後、水に投入し急冷してガラス塊を得
た。このガラス塊をスタンプミルで200μm程度まで
粉砕し、次いでボールミルで平均粒径1〜2μmになる
まで粉砕した。また、アルミナ粉末として平均粒径1.
6μm(昭和電工株式会社製、商品名Al-45-1)を
用い、ガラス粉末と配合して基板原料とした。スラリー
は、上記基板原料100重量部に対して、ボリビニルブ
チラール9重量部、フタル酸ジイソブチル7重量部、オ
レイン酸1重量部、イソプロピルアルコール40重量
部、トリクロロエタン20重量部を加えてボールミルで
24時間混合して作製した。
O、MgCO3、CuOを表1に示すガラス組成になる
ように秤量し、らいかい機で混合し、この混合物を白金
るつぼに入れて1400℃で熔融した。熔融物を白金棒
でよく混合した後、水に投入し急冷してガラス塊を得
た。このガラス塊をスタンプミルで200μm程度まで
粉砕し、次いでボールミルで平均粒径1〜2μmになる
まで粉砕した。また、アルミナ粉末として平均粒径1.
6μm(昭和電工株式会社製、商品名Al-45-1)を
用い、ガラス粉末と配合して基板原料とした。スラリー
は、上記基板原料100重量部に対して、ボリビニルブ
チラール9重量部、フタル酸ジイソブチル7重量部、オ
レイン酸1重量部、イソプロピルアルコール40重量
部、トリクロロエタン20重量部を加えてボールミルで
24時間混合して作製した。
【0012】次に、スラリーを真空脱泡した後、ドクタ
ーブレード法でシート状に成形して厚さ130μmのグ
リーンシートを作製した。このグリーンシートを10枚
積層し、150kg/cm2 、85℃の条件で加圧成形
した。この成形体を50mm×10mmの大きさに切り
出し、アルミナ製セッター上に置き、520℃、3時間
加熱して有機物を除去した後、引き続いて900℃、1
時間で焼成して基板を得た。焼成体の3点曲げによる抗
折強度を測定した結果を表1に示す。また、Ag粉を4
%エチルセルロースのターピネオール液に分散させた銀
ペーストを印刷して回路を形成した後、8枚積層した成
形体を別に作製し、焼成後における銀配線周辺の黄変の
有無を観察した結果についても表1に示す。実施例の焼
成基板はX線回折の結果、ガラス粉末の組織が表1のよ
うであった。
ーブレード法でシート状に成形して厚さ130μmのグ
リーンシートを作製した。このグリーンシートを10枚
積層し、150kg/cm2 、85℃の条件で加圧成形
した。この成形体を50mm×10mmの大きさに切り
出し、アルミナ製セッター上に置き、520℃、3時間
加熱して有機物を除去した後、引き続いて900℃、1
時間で焼成して基板を得た。焼成体の3点曲げによる抗
折強度を測定した結果を表1に示す。また、Ag粉を4
%エチルセルロースのターピネオール液に分散させた銀
ペーストを印刷して回路を形成した後、8枚積層した成
形体を別に作製し、焼成後における銀配線周辺の黄変の
有無を観察した結果についても表1に示す。実施例の焼
成基板はX線回折の結果、ガラス粉末の組織が表1のよ
うであった。
【0013】
【表1】 実 施 例 1 2 3 4 5 6 7 8 ガ SiO2 18 20 25 32 25 25 25 29 ラ B2O3 15 15 15 15 10 15 15 15 ス ZnO 35 33 29 23 34 32 35 23 組 Al2O3 17 17 16 16 17 18 24 18 成 MgO 15 14.5 14.5 13.5 13.5 9.5 6 14.5 (%) CuO 0 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0 0.5 ガラス粉末 60 54 50 56 58 57 62 57 配合比率(%) (注1) 黄変の有無 無 無 無 無 無 無 無 無 抗折強度 330 350 380 330 320 360 350 400 MPa ガラス粉末中の G,S G G G G G G G 結晶相(注2) (注1) 残部:アルミナ粉末 (注2) ガーナイト:G、スピネル:S 実 施 例 9 10 11 12 13 14 15 16 ガ SiO2 28 27 30 28 28 28 28 28 ラ B2O3 10 13 10 14 14 14 14 14 ス ZnO 30 30 30 27 27 27 27 27 組 Al2O3 20 19 20 18 18 18 18 18 成 MgO 11.5 10.5 10 13 12.9 12.7 12.5 12 (%) CuO 0.5 0.5 0 0 0.1 0.3 0.5 1.0 ガラス粉末 65 56 55 55 55 55 55 55 配合比率(%) (注1) 黄変の有無 無 無 無 無 無 無 無 無 抗折強度 350 380 330 360 380 390 420 400 MPa ガラス粉末中の G G G G G G G G 結晶相(注2) (注1) 残部:アルミナ粉末 (注2) ガーナイト:G (注1) 残部:アルミナ粉末 (注2) コージェライト:C、ウィレマイト:W
【0014】比較例1〜5のSiO2 の多いガラスは、
コージェライトおよびウィレマイトを析出していて抗折
強度が小さい。実施例12〜16は、酸化銅の添加によ
り、強度が増大することが示されている。また、実施例
1および7のように、ガラスの組成によっては酸化銅が
なくても基板の黄変が無いものもあった。
コージェライトおよびウィレマイトを析出していて抗折
強度が小さい。実施例12〜16は、酸化銅の添加によ
り、強度が増大することが示されている。また、実施例
1および7のように、ガラスの組成によっては酸化銅が
なくても基板の黄変が無いものもあった。
【0015】
【発明の効果】本発明により、抗折強度の高い、欠けた
り割れたりしにくく、さらにAgの黄変がないガラスセ
ラミック基板用組成物を提供することができる。
り割れたりしにくく、さらにAgの黄変がないガラスセ
ラミック基板用組成物を提供することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 ガラス粉末とアルミナ粉末とからなるガ
ラスセラミック基板において、該ガラス粉末の組成が重
量%基準表示で、 SiO2 18〜32 ZnO 23〜35 B2O3 10〜18 Al2O3 16〜24 MgO 5〜15 であり、該ガラス粉末の組織が主結晶相としてガーナイ
ト(ZnAl2O4)および/あるいはスピネル(MgA
l2O4)を析出した結晶化ガラスであって、該ガラス粉
末と該アルミナ粉末の配合比率は、該ガラス粉末が45
〜65重量%であり、残部がアルミナ粉末であることを
特徴とするガラスセラミック基板。 - 【請求項2】 ガラス粉末とアルミナ粉末とからなるガ
ラスセラミック基板において、該ガラス粉末の組成が重
量%基準表示で、 SiO2 18〜32 ZnO 23〜35 B2O3 10〜18 Al2O3 16〜24 MgO 5〜15 CuO 1以下 であり、該ガラス粉末の組織が主結晶相としてガーナイ
ト(ZnAl2O4)および/あるいはスピネル(MgA
l2O4)を析出した結晶化ガラスであって、該ガラス粉
末と該アルミナ粉末の配合比率は、該ガラス粉末が45
〜65重量%であり、残部がアルミナ粉末であることを
特徴とするガラスセラミック基板。 - 【請求項3】 ガラス粉末の平均粒径は、0.5〜3μ
mである請求項1または2に記載のガラスセラミック基
板。 - 【請求項4】 アルミナ粉末の平均粒径は、0.4〜2
μmである請求項1〜3のいずれかに記載のガラスセラ
ミック基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1837895A JPH08188446A (ja) | 1995-01-11 | 1995-01-11 | ガラスセラミック基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1837895A JPH08188446A (ja) | 1995-01-11 | 1995-01-11 | ガラスセラミック基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08188446A true JPH08188446A (ja) | 1996-07-23 |
Family
ID=11970061
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1837895A Pending JPH08188446A (ja) | 1995-01-11 | 1995-01-11 | ガラスセラミック基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08188446A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003095746A (ja) * | 2001-09-26 | 2003-04-03 | Kyocera Corp | ガラスセラミック組成物、焼結体およびそれを用いた配線基板 |
KR100434416B1 (ko) * | 2000-07-21 | 2004-06-04 | 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 | 절연 세라믹 조성물, 세라믹 다층기판, 및 세라믹 전자부품 |
KR100434415B1 (ko) * | 2000-07-21 | 2004-06-04 | 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 | 절연성 세라믹 조성물 |
US7189669B2 (en) * | 2004-03-26 | 2007-03-13 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Dielectric ceramic material and multilayer ceramic substrate |
WO2020071093A1 (ja) * | 2018-10-04 | 2020-04-09 | 日本電気硝子株式会社 | 半導体素子被覆用ガラス及びこれを用いた半導体被覆用材料 |
CN111018354A (zh) * | 2020-01-06 | 2020-04-17 | 武汉理工大学 | 一种具有较低熔制温度的尖晶石透明微晶玻璃及其制备和性能增强方法 |
WO2021060001A1 (ja) * | 2019-09-24 | 2021-04-01 | 日本電気硝子株式会社 | 半導体素子被覆用ガラス及びこれを用いた半導体被覆用材料 |
-
1995
- 1995-01-11 JP JP1837895A patent/JPH08188446A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100434416B1 (ko) * | 2000-07-21 | 2004-06-04 | 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 | 절연 세라믹 조성물, 세라믹 다층기판, 및 세라믹 전자부품 |
KR100434415B1 (ko) * | 2000-07-21 | 2004-06-04 | 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 | 절연성 세라믹 조성물 |
JP2003095746A (ja) * | 2001-09-26 | 2003-04-03 | Kyocera Corp | ガラスセラミック組成物、焼結体およびそれを用いた配線基板 |
US7189669B2 (en) * | 2004-03-26 | 2007-03-13 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Dielectric ceramic material and multilayer ceramic substrate |
WO2020071093A1 (ja) * | 2018-10-04 | 2020-04-09 | 日本電気硝子株式会社 | 半導体素子被覆用ガラス及びこれを用いた半導体被覆用材料 |
WO2021060001A1 (ja) * | 2019-09-24 | 2021-04-01 | 日本電気硝子株式会社 | 半導体素子被覆用ガラス及びこれを用いた半導体被覆用材料 |
CN111018354A (zh) * | 2020-01-06 | 2020-04-17 | 武汉理工大学 | 一种具有较低熔制温度的尖晶石透明微晶玻璃及其制备和性能增强方法 |
CN111018354B (zh) * | 2020-01-06 | 2021-04-02 | 武汉理工大学 | 一种具有较低熔制温度的尖晶石透明微晶玻璃及其制备和性能增强方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4301324A (en) | Glass-ceramic structures and sintered multilayer substrates thereof with circuit patterns of gold, silver or copper | |
EP0219807B1 (en) | Low temperature fired ceramics | |
JP2501740B2 (ja) | 低温焼成セラミックス基板 | |
JP2624149B2 (ja) | 低温焼成ガラスセラミック基板用組成物 | |
JPH08188446A (ja) | ガラスセラミック基板 | |
JP2001287984A (ja) | ガラスセラミックス組成物 | |
JPH0643258B2 (ja) | 回路基板用誘電体材料 | |
JP3369780B2 (ja) | ガラスセラミックス複合基板の製造方法 | |
JPH0617249B2 (ja) | ガラスセラミツク焼結体 | |
JPH0617250B2 (ja) | ガラスセラミツク焼結体 | |
JP3336176B2 (ja) | ガラスセラミック焼結体 | |
JP2005068008A (ja) | 電子回路基板 | |
JPH0559054B2 (ja) | ||
JPH05116986A (ja) | 不透明化ガラスおよびこれにより得られた焼結積層セラミツク配線板 | |
JPH0746540B2 (ja) | ガラスセラミック基板の製造方法 | |
CN115724588A (zh) | 结晶性玻璃粉末、玻璃陶瓷电介质材料、烧结体和高频电路部件 | |
JPS62252340A (ja) | ガラス焼結体およびガラスセラミツク焼結体 | |
JP2624147B2 (ja) | 低温焼成基板用組成物 | |
JPH0738214A (ja) | ガラスセラミック基板およびその製造方法 | |
JPH07242439A (ja) | 低温焼成ガラスセラミック基板およびその製造方法 | |
JP3492873B2 (ja) | セラミック基板用グリーンシートの製造方法 | |
JPH04254468A (ja) | ムライト質磁器の製法 | |
JP3619349B2 (ja) | 着色ガラスセラミック焼結体 | |
JPH07277791A (ja) | 絶縁基板用セラミック組成物およびセラミック多層配線回路板 | |
JPH06171976A (ja) | 低温焼成基板用組成物 |