JPH08187562A - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造方法

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JPH08187562A
JPH08187562A JP6340497A JP34049794A JPH08187562A JP H08187562 A JPH08187562 A JP H08187562A JP 6340497 A JP6340497 A JP 6340497A JP 34049794 A JP34049794 A JP 34049794A JP H08187562 A JPH08187562 A JP H08187562A
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mold
casting
vibration
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powder
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JP6340497A
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English (en)
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Yoshimi Komatsu
喜美 小松
Takeshi Matsuzaki
健 松崎
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JFE Engineering Corp
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋳造速度の広い範囲で適正なパウダー流量を
確保し、常に最適なネガテイブストリップ時間(tN
を与える安定した鋳型振動条件による鋼の連続鋳造方法
を提供する。 【構成】 鋳型内に粉末状または顆粒状のモールドパウ
ダーを添加して、前記鋳型を上下に連続的に振動させつ
つ、前記鋳型内に溶鋼を注入しながら凝固鋳片を引き抜
く鋼の連続鋳造方法において、前記鋳型の下降速度が前
記鋳片の引抜き速度より大きくなる時間を適正な時間範
囲に保ちえる鋳型振動を、前記引抜き速度の広い速度範
囲において与える鋳型振動調整様式をとる。鋳型振動数
fを1.6〜3.8サイクル/秒(96〜204cp
m)の任意の値(一定値、或いはこの範囲で変化させる
値)とし 鋳型振幅a=(0.114〜0.150)×Vc(mm
/秒) =(1.9〜2.5)×Vc(m/分) となるよう鋳型振幅a(mm)を増減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鋼の連続鋳造方法に
関するものである。詳しくは、鋳型をサインカーブ方式
等によって上下に振動させつつ、且つ、鋳型内に粉末ま
たは顆粒状の添加物を添加して、凝固鋳片を引き抜く鋼
の連続鋳造方法における鋳型の振動様式に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造においては、鋳型と凝固鋳
片との摩擦を軽減させて、凝固鋳片の焼きつき、あるい
は、ブレークアウト事故を防止することが最大のポイン
トである。そこで、鋳型と凝固鋳片との間の摩擦を軽減
するために、鋳型を上下に振動させながら鋳造する、い
わゆる、オシュレーション鋳造が一般に実施されてい
る。現在、一般に行われているオシュレーション鋳造
は、鋳型内に粉末または顆粒状の添加剤(モールドパウ
ダー)を添加し、振動(オシュレーション)様式として
は、主としてサインカーブ方式が採用され、鋳型の最大
下降速度が鋳造速度より大きくなるように設定されてい
る。図1は鋳型の振動形式を示すグラフである。図1に
おいて、鋳型の下降速度が鋳造速度より大きい時間をネ
ガティブストリップ時間tN 、その他をポジティブスト
リップ時間tP といい、鋳型の下降速度が鋳造速度より
大きくなる時間率(tN /tN +tP )をネガティブス
トリップ率(以下、「NSR」という)という。ここ
で、 tN +tP =tOO :振動周期 f:鋳型振動数。
【0003】このネガティブストリップ期間では、下降
する鋳型壁が鋳片の初期凝固シェルに圧縮力を与え初期
シェルの破断、ブレークアウトの発生を防止するサイン
カーーブ方式を用いた鋳型振動は下記〔1〕式で表さ
れ、上記NSRは下記〔3〕式で表される。 振動変位: y=a sin2πft ・・・〔1〕 ここで、aは鋳型振動の振幅(mm)、πは円周率(ラ
ジアン)、t(t0 P N )は時間(秒)、fは振動
数(サイクル/秒)である。
【0004】図3に、(1)式によるサインカーブ鋳型
振動での鋳型の上下運動速度をその一周期の代表的部位
、と供に示したが、引き出し線によって各部位
の鋳型内メニスカス部の状況と溶融モールドパウダーの
流入状況を図説した。の部位はネガテイブストリップ
が鋳片に加わる時期で、このため鋳片凝固シェルに圧縮
力が加えられ、同時に凝固シェル先端(メニスカス部)
は鋳型壁から離れるように内側に曲げられる。の
部位はポジテイブストリップ時期で溶融モールドパウダ
ーが鋳片凝固シェルと鋳型壁との間の広がった隙間に流
入する時期である。図4に示すように、ポジテイブスト
リップ時期の時間(tP )が長いほど溶融モールドパウ
ダーが鋳片表面に流入する量(q)が多くなる傾向が知
られており、凝固鋳片と鋳型壁表面との摩擦を軽減する
ためにはポジテイブストリップ時間(tP )を長くとる
鋳型振動条件が有利である。
【0005】一般の連続鋳造においては、NSRは20〜
45%を目標として、振動様式を下記(1)、(2)、
(3)のように決めている。即ち、鋳造速度の変化に対
して、(1) NSR一定型、(2) 振動数(f)一
定型、(3) (1)と(2)の複合型。上記(1)、
(2)、(3)の各例を、図2に示す。また、鋳型振動
制御式は、下記となる。 (1) f=K1 C (2) f=K2 (3) 複合。 但し、Vcは鋳造速度(mm/秒)、K1 、K2 は定数
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年の連続鋳造におい
ては、生産性の向上および鋳片品質の向上の両方が要求
されており、鋳型振動においても改善が必要になってい
る。 1)鋳造速度の上昇: (a) 図2に示す(1)型(f=K1 C )において
は、鋳造速度VC の高速化に伴い、比例的に振動数が上
昇し、ポジティブストリップ時間tP が小さくなり、モ
ールドパウダーの流入量が低下し、潤滑不足となって凝
固シェルと鋳型との焼き付き現象の危険性が増大する。 (b) 図2に示す(2)型(f=K2 )においては、
鋳造速度VC の高速化に伴いNSRが低下し、ブレーク
アウトが発生する範囲に入る危険性が増した。
【0007】2)鋳片品質の向上のため、ネガティブス
トリップ時間tN を低減:一方、鋳片表面品質の向上の
ための技術として、特公昭59-52014号公報に、下記に示
す中炭域鋼スラブの連続鋳造方法が開示されている(以
下、「先行技術1」という)。炭素を0.08〜0.16重量%
の範囲で含有する中炭域鋼スラブの連続鋳造にあたり、
連続鋳造用水冷鋳型に加える振動につき下記式で与えら
れるネガテイブ時間TNを、0.21秒以内に規制するとと
もに、この鋳型に投入するモールドパウダー−につき13
00℃において3.5 ポアズ以上、8.0 ポアズ以下の粘度を
呈するものを使用することで鋼スラブの表面割れを軽減
する。 ここに n:引抜き速度(cm/ 秒) f:鋳型の振動数(C/ 秒) S:鋳型の振動ストローク(cm)。
【0008】先行技術1に示されるように、ネガティブ
ストリップ時間(tN )を0.21秒以内に設定することが
有効とされた。しかしながら、ネガティブストリップ時
間(tN )の低下のためには、t0 の低下、即ち、鋳型
振動数fの増大が必要だが、パウダー流入量の低下か
ら、ブレークアウトの危険性が増大する。
【0009】上述の3つの問題点を全て解決する手段と
して、特開昭60-6248 号公報に下記に示す連続鋳造用鋳
型の振動方法が開示されている。鋼を連続鋳造するに当
たり、鋳型を上下方向に所定の周期で振動させる方法に
おいて、前記振動の1周期における前記鋳型の上昇時間
を前記鋳型の下降時間より長くする(以下、「先行技術
2」という)
【0010】先行技術2には、振動様式に非サインカー
ブを採用することが開示されている。これは、高速鋳造
化によって、振動数が上昇{(1)のf=K1 C タイ
プ}しても、パウダー流入量が低下しないように、ポジ
ティブストリップ時間tP の増大を図っている点に特色
がある。しかしながら、実施例にも示されているよう
に、パウダー流入量の増加は、10〜20%程度であり、ブ
レークアウト阻止効果の点では、充分とはいえない。
【0011】また、前述した先行技術1においては、ネ
ガティブストリップ時間tN 低下、即ち、振動数の増大
(振幅の低下)の品質効果は記載されているが、パウダ
ー品質の改善の他は、積極的にパウダー流入量を増加さ
せる手段についての記載はない。
【0012】積極的にNSRを低下させることを明記し
た先行技術としては、特公昭62−35855 号公報に鋼の連
続鋳造方法が、特公昭63-33935号公報に無欠陥鋳片の連
続鋳造法が開示されている。 特公昭62−35855 号公報に開示された鋼の連続鋳造方
法:モールドパウダーを両端開放の鋳型に添加して、鋼
を連続鋳造する方法において、前記鋳型に超音波振動を
付与することによってNS率が60%以下で鋳造を可能
とし、よって、前記鋳型にポジテイブストリップ時間t
p が次式を満足する機械的振動を付与しながら鋳造を行
い、 但し、f:鋳型振動数 これによって、鋳型と凝固シェルとの間のモールドパウ
ダー流入量を増加することで潤滑性能を向上させ、ブレ
ークアウトの発生防止を図る。(以下、「先行技術3」
という)。 特公昭63-33935号公報に開示された無欠陥鋳片の連続鋳
造方法:鋳型をサインカーブ方式で振動させつつ鋳片を
一定速度で引抜き、かつ鋳型内に粉末添加剤を添加して
鋳造する連続鋳造法において、鋳型の最大下降速度を鋳
片の引抜速度よりも小さくする(以下、「先行技術4」
という)。
【0013】先行技術3には、低NSR域(NSR≦30
%)における鋳型壁へのシェル拘束の防止と潤滑性改善
として、超音波振動の採用、および、ポジティブストリ
ップ時間tP の増大が提案されているが、ポジティブス
トリップ時間tP の増大は、低NSRから必然的に計算
上得られる結果であることなど、定量化が十分でないと
思われる。
【0014】また、先行技術4は、鋳片表面のオシュレ
ーション欠陥の防止に力点があり、パウダー流入量の確
保の記載はない。
【0015】従って、この発明の目的は上述した問題を
全て克服し、適正なパウダー流量を確保し、常に最適な
ネガテイブストリップ時間(tN )を与えることが出来
る安定した鋳型振動条件を、鋳造速度の広い範囲で実施
する為、速度変化に対応して鋳型振幅、鋳型振動数、パ
ウダー特性を定量的に調節する方法を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明1
は、鋳型内に粉末状または顆粒状のモールドパウダーを
添加して、前記鋳型を正弦波形振動を用いて上下に連続
的に鋳型振動させつつ、前記鋳型内に溶鋼を注入しなが
ら凝固鋳片を引き抜く鋼の連続鋳造方法において、前記
鋳型振動の鋳型振動数(f)は1.6〜3.8サイクル
/秒(96〜204cpm)範囲の任意の値を用い、前
記凝固鋳片を引き抜く鋳造速度(Vc)の変更に対応し
て、鋳型振幅(a)の値は下記式が示す範囲となるよう
増加、減少させる a(mm)=(0.114〜0.150)×Vc(mm/秒) =(1.9〜2.5)×Vc(m/分) ことに特徴を有するものである。
【0017】請求項2記載の本発明2は、鋳型内に粉末
状または顆粒状のモールドパウダーを添加して、前記鋳
型を正弦波形振動を用いて上下に連続的に鋳型振動させ
つつ、前記鋳型内に溶鋼を注入しながら凝固鋳片を引き
抜く鋼の連続鋳造方法において、前記鋳型振動の鋳型振
動数(f)は1.6〜2.8サイクル/秒(96〜17
0cpm)範囲の任意の値を用い、前記凝固鋳片を引き
抜く鋳造速度(Vc)の変更に対応して、鋳型振幅
(a)の値は下記式が示す範囲となるよう増加、減少さ
せる a(mm)=(0.114〜0.180)×Vc(mm/秒) =(1.9〜3.0)×Vc(m/分) ことに特徴を有するものである。
【0018】
【作用】本発明者等の試験によれば、図6に示したよう
に、鋳片単位表面積当たりのモールドパウダーの流入量
(以下、パウダー流れ込み指数(Q)という。)は0.
2〜0.4kg/m2 が最適操業範囲である。パウダー
流れ込み指数0.2kg/m2 以下では、NSRを充分
に20〜40%の値に確保しても鋳片の焼き付きによる
ブレークアウトの発生頻度が増大する。0.4kg/m
2 以上ではパウダーの過剰流れ込みによって、鋳片表面
の縦割れなどのにより鋳片表面欠陥の発生が高くなる。
【0019】図7に、鋳型振動にサインカーブ方式の鋳
型振動を用い、或る一種のモールドパウダーを使用し
て、本発明での試験により得られた鋳造条件とパウダー
流れ込み指数の関係の一例を示す。図7には、鋳造速度
(Vc)で層別したパウダー流れ込み指数(Q)と鋳型振
動パラメーター(P)の関係、鋳型振動条件に対応する
NSR値、ネガテイブストリップ時間(tN )の値が
0.2秒、0.1秒となる場合の鋳型振動条件をt
N(0.2)、tN (0.1)の曲線によって範囲を示
した。なお、NSR値は鋳型振動パラメーター(P)の
値から後述する(5’)式を用いて算出し、各ゞのtN
曲線は後述する(7)式を用いて求めて図示した。
【0020】ここで、本発明の鋳型振動、振動条件、パ
ウダー流れ込み指数等を下記に定義する。尚、本願で
は、説明の統一のために、数量単位に(mm)(秒)
(g)を使用するが、(cm)(m)(分)(kg)等
の数量単位に換算した数値も、本願の権利範囲の解釈に
用い得るものとする。
【0021】この発明に用いる鋳型振動はサインカーブ
方式(正弦波形振動)であり、連続鋳造鋳型の上下振動
の位置(y)は下記(1)式で示される。 y=a sin2πft ・・・(1) 但し、aは 鋳型振動の振幅(mm)、πは 円周率
(ラジアン)、tは時間(秒)、fは 振動数(サイク
ル/秒)である。鋳型振動の鋳型の昇降速度(dy/d
t)は下記(2)式で示される。 dy/dt=2πaf cos2πft ・・・(2)
【0022】上記の鋳型振動の下降速度が鋳造速度(V
c )より早い期間をネガテイブストリップ期間、その時
間をネガテイブストリップ時間( tN ) と定義する。ネ
ガテイブストリップ時間比率(NSR)は下記(5)
(5’)式で算出される。 NSR=(tN / t0 )×100 % ・・・(5) NSR=(100/π)×{π− cos-1(−Vc /(2πaf))}% ・・・(5’) 但し、t0 は 鋳型振動周期の時間(秒) tN は ネガテイブストリップ時間(秒) Vc は 鋳造速度(mm/秒)
【0023】鋳型振動の周期の時間からネガテイブスト
リップ時間( tN ) を除いた時間はポジテイブストリッ
プ時間(tP )と定義し、下記(6)式に示される。 t0 =tP +tN = 1/f ・・・(6) 但し、tP は 時間(秒)である。また、ネガテイブス
トリップ時間( tN ) はNSR値を用いて下記(7)式
で算出することが出来る。 tN = NSR/(100×f)・・・(7)
【0024】そして、本発明の鋳型振動条件の解析、図
に、説明の簡素化のために、鋳型振動パラメーター
(P)という無次元の指数を用いたが、下記(8)式で
示される。 鋳片単位表面積当たりのモールドパウダーの流入量をパ
ウダー流れ込み指数(Q)(kg/m2 )で標示した
が、下記(9)式で算出されることは周知である。 但し、鋳造に用いたモールドパウダーの量は、鋳造に際
し鋳型内に添加したモールドパウダーの重量であるが、
鋳造中に鋳型の上方からスラグ等を取り除いた場合は、
添加した重量から取り除いた重量を差し引いた重量を用
いる。鋳造した長さ等が不明で(9)式で算出できない
とき、パウダー流れ込み指数(Q)は下記(9’)式で
NSR値から算出した値を用いることができる。 Q=(100×α/Vc)×(1−NSR/100)・・・(9’) 但し、αはモールドパウダーの特性から定まる定数で、
図4にその1例を示したqとtP との比例関係直線の勾
配の値であるが、下記(9”)式で求めた値を用いる。 ここで、qは 溶融モールドパウダーが鋳片表面に流入
する量(g/cm cycle )であって、その定義および算
出方法は周知である。
【0025】図7は、鋳型振動の振幅aが3.0mmを
使用し通常のモールドパウダー(上記αが0.1の値の
もの)によってスラブ鋳片を鋳造した例である。パウダ
ー流れ込み指数(Q)の値は、鋳造速度(Vc )が高速
であるほど、NSR値が高いほど低減している。図から
明らかなように、Qの最適操業範囲(0.2〜0.4k
g/m2 )で鋳造できる鋳造速度Vc は約16.7mm
/秒(1.0m/分)から約33.3mm/秒(2.0
m/分)の範囲である。tN (0.2)、tN (0.
1)の曲線に注目すると、両曲線で挟まれた範囲にある
鋳造速度Vc は約16.7mm/秒(1.0m/分)か
ら約25.1mm/秒(1.5m/分)であり、Vc が
33.3mm/秒(2.0m/分)の鋳造ではNSRが
40から50%の間でtN ≧0.1秒を満足している。
【0026】ここで、本発明者らが最適操業範囲とする
要件を下記に整理し、本願の課題とともに説明する。 Q の最適操業範囲 0.2〜0.4 kg/m2 N の最適操業範囲 0.1〜0.2 秒 NSRの最適操業範囲 10 〜 40 % tN が0.1秒以下はブレークアウト発生頻度が増加
し、0.2秒以上ではネガテイブストリップ過剰のため
オシレーションッマークが深さなるので鋳片表面の横割
れ発生の傾向が高くなる。NSRの最適操業範囲の外側
は、図7の例でも明らかなように鋳型振動fの僅かな変
化によってtN 値が急激に変化するので、tN の最適操
業範囲を逸脱し易くなる不安定領域である。そして、本
願の課題は、鋳造速度を漸次、或いは急激に例えば1.
0m/分から5.0m/分に或いは、その逆に変更した
際に、Q、tN 、NSRの最適操業範囲を同時に満足す
る鋳型振動を与えうる鋳型振動条件の調整方法を提供す
ることである。
【0027】先ず、図7で従来の鋳型振動数調整法によ
り鋳造する時の問題を説明する。 (1) f=k(定数)の鋳型振動を用いた場合 f=2.5サイクル/秒(150cpm)の用いると、
Vc が約16.7mm/秒(1.0m/分)から約3
3.3mm/秒(2.0m/分)の範囲でQ、tN 、N
SRの最適操業範囲を同時に満足する。f=3.0、サ
イクル/秒を用いると、tN ≧0.1秒、NSR≦40
%が制約になり、鋳造可能なVc は約18.4mm/秒
(1.1m/分)から33.3mm/秒(2.0m/
分)の範囲である。
【0028】 (2) f=kVc の鋳型振動調整法を用いた場合 鋳型振動パラメーターP=4の値にそってNSRが30
%を保って鋳型振動条件を選択するとVc に比例してf
を増加することができる。即ち、Vc が16.7mm/
秒(1.0m/分)でf=1.5サイクル/秒(90c
pm)からVcが33.3mm/秒(2.0m/分)で
f=3.0サイクル/秒(180cpm)に増加するこ
とによって、Q、tN 、NSRの最適操業範囲を同時に
満足している。NSRが30から25%以外の値で一定
値に保って鋳型振動条件を選択する場合はtN ≧0.1
秒の制約によって最高鋳造速度は2.0m/分未満のさ
らに遅い速度にしなければならない。従って、上記(1)
、(2) の観察から、鋳型振動数だけを調整する従来法
では、Vc が約2.0m/分以上の鋳造は困難であるこ
と、QとtN の最適操業範囲を同時に満足させると、適
用できる鋳造速度範囲はさらに狭められることが判る。
【0029】次に、本願発明の着眼について、図8、
9、を用いて説明する。 (3) 鋳型振幅aを変えた場合 次に、同じモールドパウダー(αが0.1の値のもの)
を用い、鋳型振幅aを5mmとした図8の例によって、
最適操業範囲の変化を説明する。図8では、Qの最適操
業範囲で鋳造できる鋳造速度Vc は約1.0m/分から
約2.0m/分の範囲で図7の例と同一であるが、tN
の最適操業範囲はVc の高い鋳造速度(約2.0m/分
から約2.5m/分)に移っている。
【0030】(4) モールドパウダーの特性定数αと 鋳
型振幅aを変えた場合 図9はモールドパウダーを流れ込み特性が良い銘柄(α
が0.2の値のもの)を用い、鋳型振幅aを8mmとし
て鋳造した一例を示した。図9では、Qの最適操業範囲
を満足するVc は約2.0m/分から約4.0m/分の
範囲であり、図7(αが0.1の値のモールドパウダ
ー)に比較してVcは2倍の鋳造速度であることが判
る。一方、図9のtN の最適範囲はVc が約2.5m/
分から約5m/分の高い速度範囲に移っている。図9に
おいて、Vc が5.0m/分までの鋳造速度でQ、
N 、NSRの最適操業範囲を同時に満足する鋳型振動
条件は、f=2.0サイクル/秒(120cpm)の用
いf=k(定数)の鋳型振動を用いた場合、あるいは、
NSRが20%を保ってf=kVc の鋳型振動調整法を
用いf=1.0から2.5サイクル/秒に振動数を増加
させた場合である。
【0031】上記(3) 、(4) の観察から、下記の本願発
明の着眼が明らかになった。 1.モールドパウダーの特性定数αの値を鋳造速度に対
応して増加させることによって、Qの最適操業範囲を満
足させることが出来る。即ち、鋳造速度を連続的に増加
させる時、Vc =1m/分で α=0.1、 Vc =
1.5m/分でα=0.15、Vc =2m/分で α=
0.2であるモールドパウダーに切り替えていけば、Q
の値は常に0.2〜0.4kg/m2 に維持される。 2.鋳型振幅aの値を大きくすることにより、tN の最
適操業範囲を高い鋳造速度に調整することができるが、
Qの値は変わらない。 3.広範囲の鋳造速度でtN の最適操業範囲を与える鋳
型振動を得るには、鋳造速度Vc に対応し鋳型振幅a、
振動数fの最適値を選択する鋳型振動調整法が必要であ
る。
【0032】従って、前述の本願課題は、上記3の鋳型
振動調整法を得ることにより達成されることが明らかに
なった。先ず、本発明の鋳型振動調整法において、鋳型
振幅aの最適値を選択する方法を図10〜13を用いて
説明する。図10はtN の最適操業範囲を与える鋳型振
幅aと鋳造速度Vc の関係を鋳型振動パラメーター
(P)を用いて図7、8、9から整理したものである。
図において、例えばa=3の範囲を囲む左側の曲線はt
N =0.2秒となる鋳造条件、右側の曲線はtN =0.
1秒となる鋳造条件を示しており、両曲線で囲まれたa
=3の範囲がtN の最適操業範囲を与える鋳造条件であ
る。従って、鋳造速度Vc を増加する時、鋳型振幅aと
鋳型振動パラメーター(P)から振動数fの最適値を選
択することによってtN の最適操業範囲を満足する鋳造
を行うことが出来る。ここで、鋳型振動パラメーター
(P)に注目すると、2≦P≦5.5の範囲(即ち、4
0%≧NSR≧10%)の鋳造条件であることが望まし
い。例えば、5.5<Pの鋳造条件はVc、僅かのaの
値の変化で直ちにtN の最適操業範囲を逸脱する恐れが
ある為である。
【0033】図11、12に、tN の最適操業範囲を与
えるVc、a、fの関係を図10から更に見やすく整理
して示した。図11、12の枠外にPの相当する値を示
したように、2≦P≦5.5の範囲の鋳造条件である。
【0034】図11を説明すると、で示したf=2.
8サイクル/秒(P=4、NSR=略30%)にそっ
て、Vc ≒20mm/秒(1.2m/分)でa≧2m
m、Vc≒33.3mm/秒(2.0m/分)でa≧3
mm、Vc ≒40mm/秒(2.4m/分)でa≧4m
m、等となるように、鋳造速度の増加につれて鋳型振幅
の最少値を連続的に増加させれば、tN ≧0.1秒に満
足する鋳造条件となる。
【0035】同様に、図12を用いてtN の値を0.2
秒以下に満足する鋳造条件を与えるVc 、a、fの関係
を知ることが出来る、即ち、例えば、で示したf=
1.6サイクル/秒(P=3.5)では、Vc ≒28m
m/秒(1.7m/分)はa<5mm、Vc ≒56mm
/秒(3.4m分)はa<10mmのように、各ゞのV
c でのaの値の最大値を選択してtN ≦0.2秒以下に
保つことが出来る。
【0036】次に、図13を用いて、本発明の鋳型振動
調整法による鋳型振幅aと鋳型振動数fの最適値を選択
する方法を説明する。図13に、tN の最適操業範囲を
与える鋳型振幅aの最少値と最大値を各ゞの鋳型振動数
f(図の枠外に示す)について図11、12から整理し
て表した。図13を説明すると、例えば、、、、
は図11に示したtN ≧0.1秒を満足するのa最少
値、は図12に示したtN ≦0.2秒を満足するaの
最大値を表している。これら上下の直線で挟まれた範囲
にaの値を選択すれば、常にtN の最適操業範囲をあた
える鋳造条件(即ち、Vc 、a、fの最適値)を得るこ
とができる。即ち、の直線をaの最少値(a≧0.1
14×Vc)とすれば、fが1.6〜3.8サイクル/
秒(96〜204cpm)の鋳型振動数に対してtN
0.1秒を満足する。次に、の直線をaの最大値(a
≦0.180×Vc)とすれば、fが1.6〜3.8サ
イクル/秒(96〜204cpm)に対してtN ≦0.
2秒を満足する。
【0037】しかし、或る振動数に対するaの値は、さ
らに2≦P≦5.5の範囲(即ち、40%≧NSR≧1
0%)を同時に満足する範囲で、aの許容最大値を定め
ることが必要である。そこで、、、、に用いた
fの値1.6、2.0、2.8、3.8サイクル/秒
(96、120、170、204cpm)でaの値を大
きくした時の直線を、’、’、’により示して
検討する。’の直線をaの最許容大値(a≦0.15
0×Vc)とすれば、fが1.6〜3.8サイクル/秒
(96〜204cpm)に対して、40%≧NSR≧1
0%を満足する。しかし、’の直線をaの最許容大値
(a≦0.180×Vc)とすれば、fが1.6〜2.
8サイクル/秒(96〜170cpm)に対して、40
%≧NSR≧10%を満足する。
【0038】上記の検討から、本発明の鋳型振動調整法
を整理すると、鋳造速度Vcの変更に対応(予測、同
時、追随)して、鋳型振幅aと鋳型振動数fを選択する
下記の方法である。本発明1 鋳型振動数fを1.6〜
3.8サイクル/秒(96〜204cpm)の任意の値
(一定値、或いはこの範囲で変化させる値)とし 鋳型振幅a=(0.114〜0.150)×Vc(mm/秒) =(1.9〜2.5)×Vc(m/分) ・・・(10) となるよう鋳型振幅a(mm)を増減させる。本発明2
鋳型振動数fを1.6〜2.8サイクル/秒(96〜
170cpm)の任意の値(一定値、或いはこの範囲で
変化させる値)とし 鋳型振幅a=(0.114〜0.180)×Vc(mm/秒) =(1.9〜3.0)×Vc(m/分) ・・・(11) となるよう鋳型振幅a(mm)を増減させる。
【0039】
【実施例】次に、この発明を鋼の連続鋳造に適用した実
施例によって説明する。
【0040】〔実施例1〕本発明1の鋳型振動方式を、
連続鋳造機において、高速度鋳造に適用した一実施例を
報告する。 鋳造開始条件: 鋳造開始後、直ちにVcを1.2〜
1.6m/分に増加する間は、鋳型振幅aを3.0mm
の一定値に設定して、鋳型振動数をf=118×Vc
(m/分)にしたがって142〜188cpmに増加さ
せた。 定常鋳造条件: その後、Vcを増減させる時、本発明
1の鋳型振動調整法の(10)式によって、鋳造速度V
cに比例してaを増減させた。 鋳型振幅a=(1.9〜2.5)×Vc(m/分) 同時に、鋳型振動数を本発明1の96〜204cpm範
囲内で下記式(12)にしたがって 鋳型振動数f=(188〜138)−10(Vc−1.6) ・・・(12) 鋳造速度Vcに比例してfを増減させた。
【0041】図14に、実施例1における鋳型振幅aと
鋳型振動数fの一適用例を示した。本実施例で、定常鋳
造における鋳型振動数fを式(12)にしたがって調整
して高速鋳造では鋳型振動数が低くなるように選択した
理由を下記に述べる。第1の理由はVcが3m/分以上
の高速鋳造において、tN の値を0.12〜0.16秒
のより高い値としブレークアウトの危険をさらに減少さ
せる為であり、第2の理由はVcが増加した時の鋳型振
動の運動量(a×fの値;mm・cpm)を鋳型振動設
備の一般的な限界能力値1500mm・cpm以下に抑
える為である。なお、モールドパウダーは鋳造速度の変
更に対応して、その鋳造速度に適した特性定数αを有す
るモールドパウダーに切り替えて使用することによっ
て、Qを最適操業範囲に満足させた。
【0042】〔実施例2〕本発明2の鋳型振動方式を、
垂直曲げ連続鋳造機において適用し鋳造した。 鋳造開始条件: 鋳造開始後、直ちにVcを1.2〜
1.6m/分に増加する間は、鋳型振幅aを3.0mm
の一定値に設定して、鋳型振動数をf=80×Vc(m
/分)にしたがって96〜128cpmまで増加させ
た。 定常鋳造条件: その後Vcを増減させる時、鋳型振動
数fを本発明2の96〜170cpm範囲内である96
〜128cpmの一定値に保ちながら、鋳型振幅は本発
明2の鋳型振動調整法の(11)式によって、鋳造速度
Vcに比例してaを増減させた。 鋳型振幅a=(1.9〜3.0)×Vc(m/分) 図15に実施例2における鋳型振幅aと鋳型振動数fの
一適用例を示した。
【0043】次に、実施例1、2の鋳造結果を表1、表
2 に示し、本発明の鋳型振動調整法の効果を説明す
る。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】表1に示した実施例1による本発明1の鋳
型振動調整法の効果を説明する。鋳造速度を0.8〜
5.0m/分の範囲で増減させた時NSRの値は36〜
31%であり最適操業範囲(40〜10%)を満足して
いる。そして、同時にtN の値も、低速度では0.11
〜0.15秒、3m/分以上の高速度鋳造では0.12
〜0.16秒を得られていて、常にtN の最適操業範囲
(0.1〜0.2秒)を満足している。また、鋳型振動
の運動量(a×fの値;mm・cpm)も鋳型振動設備
の一般的な限界能力値1500mm・cpm以下に抑え
られている。
【0047】次に、表2に示した実施例2による本発明
2の鋳型振動調整法の効果も、同様に、NSR、tN
値、および鋳型振動の運動量(a×fの値)は常に、最
適操業範囲の中に保持されている。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば鋳
造速度を、例えば1.0m/分から5.0m/分に或い
は、その逆に変更した際に、あらゆる鋳造速度において
適正なパウダー流量(Q)を確保し、最適なネガテイブ
ストリップ時間(tN )、および、安定した鋳型振動条
件を与えるネガテイブストリップ時間比率(NSR)
を、同時に満足する鋳型振動を得ることができる。従っ
て、本発明は連続鋳造におけるブレークアウト発生を防
止し操業安定させることにおいて、或いは、その鋳片表
面の縦割れ、横割れ等の欠陥を減少し製造歩留りを更に
向上することにおいて、工業上有用な鋼の連続鋳造方法
を提供するものであり、かくして、工業上有用な効果が
もたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続鋳造鋳型の振動形式を示すグラフである。
【図2】ネガティブストリップ率(NSR率)、鋳型振
動数(f)、鋳造速度(Vc )との相関を示すグラフで
ある。
【図3】鋳型振動サイクル内でのパウダーの流入状態を
示すグラフである。
【図4】ポジティブストリップ時間(tp )とパウダー
の流入量(q)との相関を示すグラフである。
【図6】パウダー流れ込み量と鋳片表面性状(主として
縦割れ)およびブレークアウト(または焼付現象)発生
指数との相関を示すグラフである。
【図7】鋳造速度(Vc) で層別したパウダー流れ込み
指数(Q)と、NSR、および、ネガテイブストリップ
時間(tN )の相関を 鋳型振動パラメーター(P)を
用いて示したグラフ(鋳型振幅が3mmの場合)であ
る。
【図8】Vc 、Q、NSR、および、tN の相関を 鋳
型振動パラメーター(P)を用いて示したグラフ(鋳型
振幅が5mmの場合)である。
【図9】Vc 、Q、NSR、および、tN の相関を 鋳
型振動パラメーター(P)を用いて示したグラフ(鋳型
振幅が8mmの場合)である。
【図10】tN の最適操業範囲を与える鋳型振幅aと鋳
造速度Vc の関係を 鋳型振動パラメーター(P)を用
いて示したグラフである。
【図11】tN ≧0.1秒をあたえるVc 、a、fの関
係を 鋳型振動パラメーター(P)を用いて示したグラ
フである。
【図12】tN ≦0.2秒をあたえるVc 、a、fの関
係を 鋳型振動パラメーター(P)を用いて示したグラ
フである。
【図13】本発明の鋳型振動調整法による鋳造速度Vc
、鋳型振幅aと鋳型振動数fの最適値の関係を示した
グラフである。
【図14】本発明の発明1を用いた実施例における、鋳
型振幅aと鋳型振動数fの一適用例を示したグラフであ
る。
【図15】本発明の発明2を用いた実施例における、鋳
型振幅aと鋳型振動数fの一適用例を示したグラフであ
る。
【符号の説明】
1 半溶融層 2 溶融層 3 シェル 4 モールドパウダー(粉末層) 5 鋳型壁面
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】〔実施例2〕本発明2の鋳型振動方式を、
垂直曲げ連続鋳造機において適用し鋳造した。 鋳造開始条件: 鋳造開始後、直ちにVcを1.2〜
1.6m/分に増加する間は、鋳型振幅aを3.0mm
の一定値に設定して、鋳型振動数をf=80×Vc(m
/分)にしたがって96〜128cpmまで増加させ
た。 定常鋳造条件: その後Vcを増減させる時、鋳型振動
数fを本発明2の96〜170cpm範囲内である96
〜128cpmの一定値に保ちながら、鋳型振幅は本発
明2の鋳型振動調整法の(11)式によって、鋳造速度
Vcに比例してaを増減させた。 鋳型振幅a=(1.9〜3.0)×Vc(m/分) 図に実施例2における鋳型振幅aと鋳型振動数fの一
適用例を示した。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】連続鋳造鋳型の振動形式を示すグラフである。
【図2】ネガティブストリップ率(NSR率)、鋳型振
動数(f)、鋳造速度(Vc)との相関を示すグラフで
ある。
【図3】鋳型振動サイクル内でのパウダーの流入状態を
示すグラフである。
【図4】ポジティブストリップ時間(t)とパウダー
の流入量(q)との相関を示すグラフである。
【図5】本発明の発明2を用いた実施例における、鋳型
振幅aと鋳型振動数fの一適用例を示したグラフであ
る。
【図6】パウダー流れ込み量と鋳片表面性状(主として
縦割れ)およびブレークアウト(または焼付現象)発生
指数との相関を示すグラフである。
【図7】鋳造速度(Vc) で層別したパウダー流れ込
み指数(Q)と、NSR、および、ネガテイブストリッ
プ時間(t)の相関を 鋳型振動パラメーター(P)
を用いて示したグラフ(鋳型振幅が3mmの場合)であ
る。
【図8】Vc、Q、NSR、および、tの相関を 鋳
型振動パラメーター(P)を用いて示したグラフ(鋳型
振幅が5mmの場合)である。
【図9】Vc、Q、NSR、および、tの相関を 鋳
型振動パラメーター(P)を用いて示したグラフ(鋳型
振幅が8mmの場合)である。
【図10】tの最適操業範囲を与える鋳型振幅aと鋳
造速度Vcの関係を 鋳型振動パラメーター(P)を用
いて示したグラフである。
【図11】t≧0.1秒をあたえるVc、a、fの関
係を 鋳型振動パラメーター(P)を用いて示したグラ
フである。
【図12】t≦0.2秒をあたえるVc、a、fの関
係を 鋳型振動パラメーター(P)を用いて示したグラ
フである。
【図13】本発明の鋳型振動調整法による鋳造速度V
c、鋳型振幅aと鋳型振動数fの最適値の関係を示した
グラフである。
【図14】本発明の発明1を用いた実施例における、鋳
型振幅aと鋳型振動数fの一適用例を示したグラフであ
る。
【符号の説明】 1 半溶融層 2 溶融層 3 シェル 4 モールドパウダー(粉末層) 5 鋳型壁面
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図4】
【図2】
【図3】
【図6】
【図8】
【図5】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳型内に粉末状または顆粒状のモールド
    パウダーを添加して、前記鋳型を正弦波形振動を用いて
    上下に連続的に鋳型振動させつつ、前記鋳型内に溶鋼を
    注入しながら凝固鋳片を引き抜く鋼の連続鋳造方法にお
    いて、前記鋳型振動の鋳型振動数(f)は1.6〜3.
    8サイクル/秒(96〜204cpm)範囲の任意の値
    を用い、 前記凝固鋳片を引き抜く鋳造速度(Vc)の変更に対応
    して、鋳型振幅(a)の値は下記式が示す範囲となるよ
    う増加、減少させる a(mm)=(0.114〜0.150)×Vc(mm/秒) =(1.9〜2.5)×Vc(m/分) ことを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
  2. 【請求項2】 鋳型内に粉末状または顆粒状のモールド
    パウダーを添加して、前記鋳型を正弦波形振動を用いて
    上下に連続的に鋳型振動させつつ、前記鋳型内に溶鋼を
    注入しながら凝固鋳片を引き抜く鋼の連続鋳造方法にお
    いて、前記鋳型振動の鋳型振動数(f)は1.6〜2.
    8サイクル/秒(96〜170cpm)範囲の任意の値
    を用い、 前記凝固鋳片を引き抜く鋳造速度(Vc)の変更に対応
    して、鋳型振幅(a)の値は下記式が示す範囲となるよ
    う増加、減少させる a(mm)=(0.114〜0.180)×Vc(mm/秒) =(1.9〜3.0)×Vc(m/分) ことを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009001479A1 (ja) 2007-06-27 2008-12-31 Sumitomo Metal Industries, Ltd. 小断面鋳片の連続鋳造方法
JP2019115925A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 大同特殊鋼株式会社 Ti含有鋼の連続鋳造方法
CN114918392A (zh) * 2022-04-29 2022-08-19 重庆钢铁股份有限公司 一种方坯连铸结晶器振动控制方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009001479A1 (ja) 2007-06-27 2008-12-31 Sumitomo Metal Industries, Ltd. 小断面鋳片の連続鋳造方法
US7913745B2 (en) 2007-06-27 2011-03-29 Sumitomo Metal Industries, Ltd. Method of continuous casting of small cross section billet
JP2019115925A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 大同特殊鋼株式会社 Ti含有鋼の連続鋳造方法
CN114918392A (zh) * 2022-04-29 2022-08-19 重庆钢铁股份有限公司 一种方坯连铸结晶器振动控制方法

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